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    平成27年 6月15日作成
    平成27年 6月29日訂正(*)
    平成27年 7月 3日訂正(**)
    

    医療機器改修の概要

    (クラスII)

  1. 一般的名称及び販売名

  2. 一般的名称: 多用途透析装置
    販売名  : (1)透析用監視装置 TR-3300M
           (2)透析用監視装置 TR-3000MA
           (3)透析用監視装置 TR-3000M
           (4)多用途透析用監視装置 TR-7700M
           (5)多用途個人用透析装置 TR-7700S
    
    
  3. 対象ロット、数量及び出荷時期

  4. A.補液切れ検知不良
    (1)透析用監視装置 TR-3300M
     製造番号:
      A3A001-A3A020,A4A001-A4A080,A5A001-A5A030,
      M3A001-M3A050,M4A001-M4A100,M4B001-M4B100,M4C001-M4C100,M4D001-M4D100,
      M4E001-M4E100,M4F001-M4F100,M4G001-M4G100,M4H001-M4H100,M4J001-M4J100,
      M4K001-M4K100,M4L001-M4L100,M4M001-M4M100,M4N001-M4N100,M4P001-M4P100,
      M4R001-M4R030,M5A001-M5A100,M5B001-M5B100,M5C001-M5C100,M5D001-M5D100,
      M5E001-M5E100,M5F001-M5F046
     数量  : 2,156台
     出荷時期: 平成25年12月〜平成27年4月
    
    B.ヒータ過昇異常
    (1)透析用監視装置 TR-3300M
     製造番号:
      A4A001-A4A080,A5A001-A5A030,
      M4C025,M4C037-M4C047,M4C049-M4C100,M4D001-M4D100,M4E001-M4E100,
      M4F001-M4F100,M4G001-M4G100,M4H001-M4H033,M4H035-M4H100,M4J001-M4J024,
      M4J026-M4J071,M4J073,M4J075-M4J100,M4K001-M4K046,M4K049-M4K100,
      M4L001-M4L100,M4M003-M4M100,M4N001-M4N100,M4P001-M4P100,M4R001-M4R030,
      M5A001-M5A080,M5A082-M5A100,M5B001-M5B100,M5C001-M5C083,M5C085-M5C100,
      M5D001-M5D010,M5D014,M5D018,M5D034,M5D049,M5D077,M5D078,M5D080-M5D086,
      M5D089,M5E002,M5E067
     数量  : 1,620台
     出荷時期: 平成26年4月〜平成27年3月
    
    (2)透析用監視装置 TR-3000MA
     製造番号:
      C1D004,D2D048,D2K044,D2N008,D3H020,D3H092,D3J097,D4B074,D4D086,
      D4D076,D4E004,D4E005,D4E007,D4E009(*),D4E025-D4E033,D4E035,D4E036,
      D4E038-D4E044,D4E050,D4E052,D4E055-D4E100,D4F001-D4F100,D4G001-D4G075,
      D4G077-D4G100,D4H001-D4H100,D4J001-D4J094,D4J096-D4J100,D4K001-D4K100,
      D4L001,D4L003-D4L005,D5A001-D5A100,D5B001-D5B030
     数量  : 712台
     出荷時期: 平成23年7月〜平成27年5月
    
    (3)透析用監視装置 TR-3000M
     製造番号:
      D8B027,F0A050,F0A057,F0E078,F2A084,F2B061,G2F003,G4A090,
      G4B011-G4B016,G4B018-G4B025,G4B030-G4B100,G4C001-G4C100,G4D001-G4D035,
      G5A001-G5A020
     数量  : 248台
     出荷時期: 平成21年1月〜平成27年3月
    
    (4)多用途透析用監視装置 TR-7700M
     製造番号:
      C3A032,C4A011-C4A027
     数量  : 18台
     出荷時期: 平成25年12月〜平成27年4月
    
    (5)多用途個人用透析装置 TR-7700S
     製造番号:
      C4A009,C4A026-C4A034,C4A037-C4A050,C5A001-C5A005
     数量  : 29台
     出荷時期: 平成26年2月〜平成27年3月
    
    C.補液温度異常(*)
    (4)多用途透析用監視装置 TR-7700M
     製造番号:
      C4A002, C4A006-C4A027
     数量  : 23台
     出荷時期: 平成26年2月〜平成27年3月
    
    (5)多用途個人用透析装置 TR-7700S
     製造番号:
      C4A001-C4A021, C4A023-C4A029, C4A031, C4A034-C4A041, C4A044-C4A050, 
      C5A001-C5A008, C5A011-C5A014
     数量  : 56台
     出荷時期: 平成26年2月〜平成27年4月
    
    
  5. 製造販売業者等名称

  6. 製造販売業者の名称 : 東レ・メディカル株式会社
    製造販売業者の所在地: 東京都中央区日本橋本町二丁目4番1号
    許可の種類     : 第一種医療機器製造販売業
    許可番号      : 13B1X00015
    
    
  7. 改修理由

  8. ほぼ同じ時期に、A.補液切れ検知不良とB.ヒータ過昇異常の2つの事象がそれぞれ発生したことから調査を行っ
    た結果、それぞれ異なる原因であることが特定できました。また、ヒータ過昇異常と同じ理由で補液温度異常が
    発生する可能性があることが判りました。該当する装置の仕様、製造状況から製品によってa)、b)、c)、d)、e)
    の組み合わせで不良の状態にあることがわかりましたのでそれぞれ区分して記載します。(*)
    
    a)A.補液切れ検知不良のみ
     対象:(1)透析用監視装置 TR-3300M(製造番号:A3A001-A3A020,M3A001-M3A050,
         M4A001-M4A100,M4B001-M4B100,M4C001-M4C024,M4C026-M4C036,M4C048,
         M4H034,M4J025,M4J072,M4J074,M4K047,M4K048,M4M001,M4M002,M5A081,
         M5C084,M5D011-M5D013,M5D015-M5D017,M5D019-M5D033,M5D035-M5D048,
         M5D050-M5D076,M5D079,M5D087,M5D088,M5D090-M5D100,M5E001,
         M5E003-M5E066,M5E068-M5E100,M5F001-M5F046)
     複数の医療機関様にて、当該製品の補液切れ検知機能が正常に作動しない場合があり、補液が不足している状
    態でも注意報が発生しなかったり、補液が十分にあっても誤報が発生したりする事象の報告がありました。
     調査の結果、異常のあった補液切れ検知処理基板の回路素子(電子部品)が故障し、基板からの出力が上限ま
    たは下限に固定されていることが判りました。
     このため回路素子の耐性を向上させた基板へ交換する自主改修を実施することとしました。
    
    b)B.ヒータ過昇異常のみ
     対象:(2)透析用監視装置 TR-3000MA、(3)透析用監視装置 TR-3000M、
        (4)多用途透析用監視装置 TR-7700M(製造番号:C3A032)(*)、
        (5)多用途個人用透析装置 TR-7700S(製造番号:C4A030,C4A032,C4A033,
         C4A042,C4A043)(*)
     複数の医療機関様にて、透析液温異常(上限)あるいは透析液温度が41℃を超える過昇異常が発生する事象の
    報告がありました。
     調査の結果、ヒータの制御に用いている回路素子(電子リレー)が故障したことでヒータの温度制御が不能と
    なって温度が上昇し続ける場合のあることが判りました。
     このためヒータを制御する回路素子を正常な物に交換する自主改修を実施することとしました。(*)
    
    c)A.、B,双方の可能性
     対象:(1)透析用監視装置 TR-3300M(製造番号:A4A001-A4A080,A5A001-A5A030,
         M4C025,M4C037-M4C047,M4C049-M4C100,M4D001-M4D100,M4E001-M4E100,
         M4F001-M4F100,M4G001-M4G100,M4H001-M4H033,M4H035-M4H100,M4J001-M4J024,
         M4J026-M4J071,M4J073,M4J075-M4J100,M4K001-M4K046,M4K049-M4K100,
         M4L001-M4L100,M4M003-M4M100,M4N001-M4N100,M4P001-M4P100,M4R001-M4R030,
         M5A001-M5A080,M5A082-M5A100,M5B001-M5B100,M5C001-M5C083,M5C085-M5C100,
         M5D001-M5D010,M5D014,M5D018,M5D034,M5D049,M5D077,M5D078,M5D080-M5D086,
         M5D089,M5E002,M5E067)
     複数の医療機関様にて、当該製品の補液切れ検知機能が正常に作動しない場合があり、補液量が不足している
    状態でも注意報が発生しなかったり、補液が十分にあっても誤報が発生したりする事象の報告がありました。ま
    た透析準備中に透析液温度異常(上限)あるいは透析液温度が41℃を超える過昇異常が発生する事象の報告があ
    りました。
     調査の結果、補液切れ検知につきましては異常のあった補液切れ検知処理基板の回路素子(電子部品)が故障
    し、基板からの出力が上限または下限に固定されていることが判りました。また透析液温異常につきましては、
    ヒータの制御に用いている回路素子(電子リレー)が故障したことでヒータの温度制御が不能となって温度が上
    昇し続ける場合のあることが判りました。
     このため前者について回路素子の耐性を向上させた基板への交換、後者について回路素子を交換する自主改修
    を実施することとしました。
    
    d)C.補液温度異常のみ(*)
     対象:(4)多用途透析用監視装置 TR-7700M(製造番号:C4A002,C4A006-C4A010)、
        (5)多用途個人用透析装置 TR-7700S(製造番号:C4A001-C4A008,C4A010-C4A021,
         C4A023-C4A025,C4A035,C4A036,C5A006-C5A008,C5A011-C5A014)
     ヒータ過昇異常の不具合の原因となった回路素子(電子リレー)と同ロットの素子が補液の加温制御にも使用
    されていることが判りました。この素子が故障した場合ヒータの温度制御が不能となって温度が上昇し続ける場
    合があります。このため回路素子を正常な物に交換する自主改修を実施することとしました。
     なお、これまで、医療機関様から当該事象発生についての報告はありません。
    
    e)B.、C.双方の可能性(*)
     対象:(4)多用途透析用監視装置 TR-7700M(製造番号:C4A011-C4A027)、
        (5)多用途個人用透析装置 TR-7700S(製造番号:C4A009,C4A026-C4A029,C4A031,
         C4A034,C4A037-C4A041,C4A044-C4A050,C5A001-C5A005)(**)
    
     複数の医療機関様にて、透析液温異常(上限)あるいは透析液温度が41℃を超える過昇異常が発生する事象の
    報告がありました。
     調査の結果、ヒータの制御に用いている回路素子(電子リレー)が故障したことでヒータの温度制御が不能と
    なって温度が上昇し続ける場合のあることが判りました。
     また、ヒータ過昇異常の不具合の原因となった回路素子(電子リレー)と同ロットの素子が補液の加温制御に
    も使用されていることが判りました。この素子が故障した場合ヒータの温度制御が不能となって温度が上昇し続
    ける場合があります。
     このためそれぞれのヒータを制御する回路素子を正常な物に交換する自主改修を実施することとしました。
    
    
  9. 危惧される具体的な健康被害

  10. a)補液切れ検知不良の発生により、補液が不足していることを正常に検知できなくなることがありますが、補液
    回路から気泡が混入した場合には別の安全装置が働いて血液回路を閉塞するとともに装置は停止します。これに
    より体内への気泡混入は発生せず、医療従事者により適切な処置を実施いただくことができるため、患者様への
    重篤な健康被害の可能性はないと考えます。
    
    b)透析液のヒータ制御異常の発生により、透析液温度が設定範囲を越えて上昇する可能性がありますが、透析液
    温度が監視上限範囲を越えたことを感知すると自動的にダイアライザへの透析液の供給を止め、透析装置を停止
    いたしますので、医療従事者により適切な処置を実施いただくことができるため、患者様への重篤な健康被害の
    可能性はないと考えます。
    
    c)補液切れ検知不良の発生により、補液が不足していることを正常に検知できなくなることがありますが、補液
    回路から気泡が混入した場合には別の安全装置が働いて血液回路を閉塞するとともに装置は停止します。これに
    より体内への気泡混入は発生せず、医療従事者により適切な処置を実施いただくことができるため、患者様への
    重篤な健康被害の可能性はないと考えます。
     また、透析液のヒータ制御異常の発生により、透析液温度が設定範囲を越えて上昇する可能性がありますが、
    透析液温度が監視上限範囲を越えたことを感知すると自動的にダイアライザへの透析液の供給を止め、透析装置
    を停止いたしますので、医療従事者により適切な処置を実施いただくことができるため、患者様への重篤な健康
    被害の可能性はないと考えます。
    
    d)補液加温器のヒータ制御異常の発生により、補液温度が設定範囲を越えて上昇する可能性がありますが、補液
    温度が監視上限範囲を越えたことを感知すると自動的にダイアライザへの透析液の供給を止め、補液ポンプは停
    止します。この異常報知により医療従事者により適切な処置を実施いただくことができるため、患者様への重篤
    な健康被害の可能性はないと考えます。(*)
    
    e)補液加温器のヒータ制御異常の発生により、補液温度が設定範囲を越えて上昇する可能性がありますが、補液
    温度が監視上限範囲を越えたことを感知すると自動的にダイアライザへの透析液の供給を止め、補液ポンプは停
    止します。この異常報知により医療従事者により適切な処置を実施いただくことができるため、患者様への重篤
    な健康被害の可能性はないと考えます。
     また、透析液のヒータ制御異常の発生により、透析液温度が設定範囲を越えて上昇する可能性がありますが、
    透析液温度が監視上限範囲を越えたことを感知すると自動的にダイアライザへの透析液の供給を止め、透析装置
    を停止いたしますので、医療従事者により適切な処置を実施いただくことができるため、患者様への重篤な健康
    被害の可能性はないと考えます。(*)
    
     なお、いずれの事象においても現在までに当該事象に関わる健康被害の報告はありません。
    
    
  11. 改修開始年月日

  12. 平成27年3月27日 (*)
  13. 効能・効果又は用途等

  14. (1)TR-3300M
    本装置は、急性または慢性腎不全患者等を治療する目的で、血液透析、血液透析ろ過、
    または血液ろ過を行う場合に用いる透析用監視装置である。透析液供給装置から受けた
    透析液を患者の体温に近い温度まで加温する機能とその温度制御、透析器(ダイア
    ライザ)へ流入させる透析液の流量調節、血液回路内圧、透析液回路内圧等をモニタ
    する機能を備え、また患者への補液を行うことができる。
    
    (2)TR-3000MA
    本装置は、急性または慢性腎不全患者等を治療する目的で、血液透析、血液透析ろ過、
    または血液ろ過を行う場合に用いる透析用監視装置である。透析液供給装置から受けた
    透析液を患者の体温に近い温度まで加温する機能とその温度制御、透析器(ダイア
    ライザ)へ流入させる透析液の流量調節、血液回路内圧、透析液回路内圧等をモニタ
    する機能を備え、また患者への補液を行うことができる。
    
    (3)TR-3000M
    本装置は、急性または慢性腎不全患者等を治療する目的で、血液透析濾過、血液透析
    または血液濾過を行う場合に用いる透析用監視装置であり、腎不全等により体内に
    蓄積した有害物質や余分な水分を透析器(ダイアライザ)を用いて血液中から除去する
    とともに患者への補液を行うことが出来る。
    
    (4)TR-7700M
    本装置は、急性または慢性腎不全患者等を治療する目的で、血液透析濾過、血液透析
    および血液濾過を行う場合に用いる透析用監視装置であり、腎不全等により体内に
    蓄積した有害物質や余分な水分を透析器(ダイアライザ)を用いて血液中から除去する
    とともに患者への補液を行うことが出来る。
    
    (5)TR-7700S
    本装置は、急性または慢性腎不全患者等を治療する目的で、血液透析濾過、血液透析
    および血液濾過を行う場合に用いる個人用透析装置であり、腎不全等により体内に
    蓄積した有害物質や余分な水分を透析器(ダイアライザ)を用いて血液中から除去する
    とともに患者への補液を行うことが出来る。
    
    
  15. その他

  16.  納入先はすべて特定されており、その納入先に対して本改修に関する説明と、
    その対応方法を文書で通知した上、自主改修を行います。
    
    
  17. 担当者及び連絡先

  18. 担当者 : 東レ・メディカル株式会社 品質保証部
          森 直生
    連絡先 : 東京都中央区日本橋本町二丁目4番1号
    電話番号: 03-6262-3833
    FAX番号 : 03-6262-3838
    e-mail:Tadao_Mori@tmc.toray.co.jp