2000年5月19日作成
1. 一般名及び販売名
一般的名称:免疫発光測定装置
販 売 名:ARCHITECT アナライザー i2000
2. 対象ロット、数量及び出荷時期
対 象:ソウトウェアバージョン 1.5搭載機器
数 量:153
出荷時期:平成11年12月2日から平成12年4月28日
3. 製造業者等名称
1) 製造元
Abbott Laboratories
100 Abbott Park Road, Abbott Park, Illinois, USA
2) 輸入販売元
ダイナボット株式会社
東京都港区六本木1−9−9 六本木ファーストビル
4. 回収理由
ARCHITECT アナライザー i2000 のシステムソフトウェアの不具合により、本測定機器の定期的に行われるプローブの自動フラッシュ(42秒間の洗浄)中に、検体測定を実施すると「#9009 エラー(Sample Pipetter Fluidics)」が発生し、その検体の測定が行われないことがわかったため。問題の詳細は以下のとおり。
ARCHITECT アナライザー i2000は、プロッセッシングモジュール(測定機器本体)が Running の状態で8時間経過し、かつ、測定中の検体がない場合、全てのプローブについて42秒間の自動フラッシュが行われる。この自動フラッシュが完了する前に同時に検体測定が実施された場合、自動フラッシュに使用される希釈液により検体が希釈されてしまうこと、また、隣接する検体もこの希釈液の飛散により希釈されてしまう可能性のあることが判明した。自動フラッシュは、測定中もしくはプロセッシングセンター カバーが開いているときは行われない。
5. 危惧される具体的な健康被害
当現象が発生した場合、「#9009エラー」のメッセージがモニターに表示され、検体測定は行われないので、誤った結果が報告されることはないので、健康被害が起こる可能性はないと考えられる。
6. 回収開始年月日
平成12年4月28日
7. 効能・効果又は用途等
ARCHITECT アナライザー i2000 は全自動化学発光免疫測定装置である。専用の試薬を用いて化学発光免疫測定法 (CLIA法) により、ヒト検体中のホルモン、腫瘍マーカー、肝炎ウイルス抗原・抗体等を全自動で測定する。
8. その他
今回の問題を含めて、システムソフトウェアがバージョン 1.6 に改良されるまでは次の対処を行うよう、ARCHITECT アナライザー i2000 の全ての顧客に文書にて、速やかに連絡することにした。
1) 検体を測定するときは、自動フラッシュが実行されていないことを確認する。
2) 自動フラッシュが実行されている場合は、60秒間待って自動フラッシュが終了後、モニターに「#9009エラー」のメッセージが表示されていないこと確認した後、検体を測定する。
3) 「#9009 エラー」が表示された場合、サンプルラック上の全ての検体を廃棄し、再分注後、検体測定を開始する。
9. 担当者名及び連絡先
ダイナボット株式会社 薬事部 蓮見 英治
電話番号:03-3589-9580
FAX番号:03-3589-9498