2001年3月14日作成
3月21日一部修正
医療用具回収の概要
(クラスI)
1. 一般名及び販売名
一般的名称:医用X線高電圧装置
販売名 :診断用X線高電圧装置
KXO−30F形、KXO−30R形、KXO−50C形
KXO−50F形、KXO−50N形、KXO−80N形
2. 対象ロット、数量及び出荷時期
製造番号:製造番号は「****○○○○」にて表示されています。
「****」:コード化された情報を示す英数字であり今回の改修とは関係ありません。
「○○○○」:後半の四桁は数字であり、製造番号を追い番にて示しており、下記番号の装置が今回の改修に該当致します。下記製造番号は海外に販売されたもの含んでおり、国内で該当するお客様には、お知らせを完了しております。
型式名:KXO−30F形 計: 429 台
出荷時期: 平成2年 7月〜平成12年 5月
製造番号 ****2239〜****2722
型式名:KXO−30R形 計:1,159 台
出荷時期: 平成2年7月〜 平成12年2月
製造番号:****2283〜****3770
型式名:KXO−50C形 計:1,293 台
出荷時期:平成4年11月〜平成13年2月
製造番号:****2001〜****3397
型式名:KXO−50F形 計: 455 台
出荷時期:平成2年7月〜平成12年4月
製造番号:****2638〜****3762
型式名:KXO−50N形 計:2,146 台
出荷時期:平成2年4月〜 平成12年11月
製造番号:****2809〜****2975
型式名:KXO−80N形 計:1,474 台
出荷時期:平成3年5月〜平成12年11月
製造番号:****2002〜****4097
合計台数 計:6,956 台
3. 製造業者等名称
会社の名称 :株式会社 東芝
本社所在地 :神奈川県川崎市幸区堀川町72番地
薬事の業態 :医療用具製造業
資本金 :約2,750億円
従業員 :約63,300名
製造所 :株式会社 東芝 那須工場
製造所の住所:栃木県大田原市下石上1385
業許可番号 :09BZ0069
4. 回収理由
今回IEC(国際電気標準会議)規格レベル以上の過大な放電ノイズと制御回路のICの耐ノイズ性能によりICが誤作動し、X線管が過入力となり破裂した事例が報告されました。
本件は類似装置(約11,000台。1987年から13年間)を含め初めてのケースでありますが、万全の安全対策を講じる為、過大な放電によって制御回路のICに誤作動が生じても、X線照射が継続しないようにするとともに保護回路が確実に作動する対策を実施するものです。
5. 危惧される具体的な健康被害
万一、今回の不具合が発生した場合、次のような状態が想定されます。
1)誤作動によりX線管装置への過入力がX線管の破裂まで継続した場合、計算上最大約1.9Sv(95kV、320mA、20秒間そのまま放置した場合)のX線が照射されることが考えられます。なお、このレベルはICRP(国際放射線防護委員会)の基準で「初期紅斑(皮膚が赤くなる)が発生する」レベル」とされています。通常では装置の異常に気付き、電源の遮断により照射を止めることができます。
2)X線管装置への過入力が継続しますと、X線管装置は破裂にいたりますが、最悪の事態を回避する為に破裂する方向(圧力を逃がす方向)を天井方向または患者から1m、床から2mの水平方向に向けるように設計している為、人に直接危害を与える可能性は低いと判断しています。
3)X線管装置が破裂に至りますと、一部絶縁油が飛散し、患者又は周囲の人にかかり、火傷の原因となりえないことを否定できません。
なお、現在まで健康被害の報告は受けておりません。
6. 回収開始年月日
平成13年2月21日
7. 効能・効果又は用途等
X線を利用して人体を検査または診断する手段を提供する装置で、医師もしくは放射線技師等有資格者が使用します。
8. その他
納入しました医療機関は全て特定しており、対象機器に対して改修対応を実施します。
既に全てのお客様に対して問題の通知(対策内容と注意の喚起を含む)を開始しており、お客様への通知は、完了しております。
9. 担当者名及び連絡先
連絡先:株式会社 東芝 那須工場 総務部総務課
栃木県大田原市下石上1385
TEL 0287(26)6211(直通)
FAX 0287(26)6420
担当者氏名:伊藤、冨重
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