戻る

 12 転落
項目 ヒヤリ・ハットメモ エラー発生要因 防止策 事故発生時対応策





疾患

患者

家族の問題
寝返りをしない患児のため、母親がベッド柵を使用せずにいる(側を離れる)。
母親への指導不足
母親の認識不足
母親指導入院時オリエンテーションの利用、場面ごとの確認、声掛けで意識づけ(側を離れる時はベッド柵を上げる)
小児用柵付きベッドの使用、ベッド柵周囲に保護板、クッション等を置く。床に畳、布団を敷く。
行動の観察、動きを常に視野に入れておく。
こまめな訪室
ナースコールは患者の手が届かないところに固定する。
転倒時の対応策に準じる。
痴呆患者が柵から足を出し降りようとしている。
理解力、判断力が低く危険認知が出来ない。
脳性麻痺患者が朝食を待っている間二段ベッドでつかまり立ちをしていた。
夜間巡視後、酸素吸入バルン留置している患者が自力でポータブルトイレ移動しようとして床に座り込んでいた。
観察不足
ベッドから転落の危険を予測し、ベッド柵を全体に取り付けていたが、「夢をみていてベッドから飛び降りた」と、柵を乗り越えて転落した。
観察不足
頻回な観察
ベッドをはずし、畳(カーペット)の上にマットレスを置く。
打撲、骨折等、外傷の有無の把握と処置
ベッド柵の中にいる1歳の患児の所へ他の患児が来て、ベッド柵を下げて遊んでいたとき、1歳の患児がベッドから転落した。
観察不足
患児の危険への認知不足
患児に他患に勝手に接触しないよう指導する。
打撲、骨折等外傷の有無の把握と処置
転落の危険があるため、ベッドの片方を壁につけ、他の片方にベッド柵2本を取り付けていたが、柵と柵の隙間からすり抜けて転落した。
患者の危険への認識不足
看護者の観察不足
隙間のないベッド柵を取り付ける。
頻回な観察
打撲、骨折等外傷の有無の把握と処置
巡回時にベッド柵を外して降りようとしているのを発見。
患者の危険への認知不足
頻回な観察
患者が何をしたいのか把握し、予測して対応する。
 

医療

看護者側の問題
ベッド柵がきちんとフックにかかっていないため柵が落ちそうになった。
確認不十分
ベッドサイドを離れる時は、柵が固定されていることを確認する。
柵が不十分な場合、固定金具を併用
スタッフ間での声掛け、注意をする。
安全確保のためシーツなどを使い必要最小限の抑制を行う
高齢者の場合は特に転落のリスクが高いことを認識する。
 
ベッド上での処置、オムツ交換中など柵を降ろしたまま側を離れた。
ストレッチャーでの搬送中、患者が起き上がりそうになった。
転落しないだろうという気の緩み
処置台を高くした状態で、71歳の患者が寝かされていた。周囲に包交係看護婦はおらず点滴準備中の看護師だけだった。
ハイリスクの認識不足
処置をするためベッド柵を下げて、後ろを向いて物品の準備をしていた隙に、患者が寝返りをうって転落した。
リスクへの認識不足
スタッフ間の意識を統一する
準備を整えてから、最後にベッド柵を下げる。
 
下肢の骨接合術終了時、医師・看護師が創部の固定や牽引台をはずし、体位を仰臥位に戻そうとしていた時、肩から上半身が滑り落ち、転落しそうになった。間接介助者は記録しており、患者に目を向けている者がいなかった。
狭い手術台における固定・観察が不十分
手術終了で気を緩めず、全員が患部にのみ集中せず、観察者としての役割を守る。
 
間接の拘縮がある患者がベッドから転落しているのを発見。ベッド柵は4本できるが2本しかしていなかった。その前に「芋が食べたい」等の訴えがあった。
ベッドから降りるはずがないという思いこみと患者のニードへの働きかけ
患者の行動範囲の把握と有効なベッド柵の利用。
患者の訴えに耳を傾け、ニードの充足を図る。
打撲・骨折等外傷の有無と処置


トップへ
戻る