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 9 酸素吸入
項目 ヒヤリ・ハットメモ エラー発生要因 防止策 事故発生時対応策





酸素吸入
医師の指示流量と、実際の酸素流量と違う場合がある。
酸素流量計の流量が観察するたびに違う。
酸素流量の管理不足
(1) 医師指示流量の確認不足
(2) 流量計の点検不足
(3) 患者が流量計を触ることがあったら患者への教育不足
医師に指示を確認し、正しい流量にする。
医師に指示流量をカードに明記してもらい、流量計に下げておく。(変更時は速やかに書き換えること)
流量観察は最低、各勤務帯で2〜3回は行う。
流量計の点検を行い、正常なものを使用する。
(1) 流量計のねじは締まっているか。
(2) 流入管の穴は締まってないか
(3) フロートの振動は激しくないか。
(4) 点検は使用前及び週1回は必ず行い、不良は交換する。不良には、「不良」と明記しておく。
患者及び家族に酸素吸入開始時に指導を行い、かってに流量計に触れないようにする。
患者異常時は医師へ報告する
(1) 報告内容
異常発生の原因
バイタルサイン
チアノーゼ
SpO
意識レベル等
(2) 指示受け内容として
1) 酸素量をどうするのか
2) 血液ガスの準備が必要か。
3) 患者家族への連絡はどうするのか
(3) 必要があれば救急カート、ハートモニターなど準備する。
異常発生時は経時的に記録を行う。器具の不良は速やかに交換する
酸素0.7lの指示が7l流れていたので、よく見ると微量流量計ではなく、普通の流量計がついていた。
流量計の確認不足
流量にあった適切な器具を使用しているか、確認する。
流量計を間違わないようテープなどで色別する。
(例) 赤‐微量流量計
青‐普通流量計
看護師の流量計の観察時、人によって流量の違いがある。
酸素マスクを使用している患者が眼が痛い、風が来るといわれたので、よく見ると鼻マスクの固定が緩く、浮いていた。
看護師の流量計の見方の知識不足
マスク装着の不確実さ及び管理不足
正確な流量測定を行う。
流量計の見方を正確に身につける。
ボール状の浮きは球中心コマ状の浮きは上端の目盛りを読む
マスク内に湿気が溜まり水滴となり、
少し顔に落ちていた。
 
マスク使用時は、本人に合った大きさのマスクを使用し、確実に装着する。装着後、患者に違和感や酸素の漏れがないか必ず確認を行う。
息苦しさや圧迫感など異常があったら、すぐ看護師に知らせるように指導する。
マスク装着者の観察を行い、患者の状態が許せば定期的にマスクを外し、循環促進と圧迫減少を行う。
マスクや接続管の状態観察を行う。水滴も除去する。
 
テント内に穴が空いていたり、手を入れる所のチャック部分がしっかり締まらないので、酸素濃度が低くなっていた。
酸素テント内の温度が上がっているのに気づいた。
酸素テント内の氷が溶け、患者の肩のそばまで水がしみてきた。
テントの点検不足と確認不足
使用前に物品管理を行い、異常のないことを確認してから使用する。少しでも異常を認めたら使用しない。
テント使用時の注意事項
(1) ベッドの作り方
(2) 酸素テント内の温度18.5〜22℃
(3) テント内酸素濃度(医師の指示)
(4) 氷の量
(5) 排水管が抜けたり、曲がったりしていて水漏れはないか。
(6) バケツ排水受けに使用している時は水が一杯になっていないか。
 
酸素吸入患者の側でタバコを吸おうとしている人がいた。
火災の危険性
病院内は原則として禁煙なので来院者に分かるように「禁煙」標識を見える所に掲示する。また、禁煙室も明示する。
患者、家族、面会者に禁煙の説明を行い、協力を得る。
酸素吸入患者の病室には必ず禁煙を表示する。
消化器の用意をしておく。
火事の場合は、酸素を止め消火する。
火災報知器のボタンを押す。
患者を速やかに安全な場所に移動する。
火災発見者は大声で連絡し緊急
蒸留水の補充後、加湿器の締めが不十分でSpOが低く、医師より注意された。
作業後の確認不足(コルベンの締め忘れ)
作業や処置後は必ず正常であるか点検確認を行う。
電話で急報する
中央パイピングとの接続部がはずれ、酸素が流れていなかった。
SpOが低かったので、カニューレ接続部を見ると、管があっていなくて酸素が漏れているのに気づいた。
酸素カニューレとアクアバックの接続がはずれていたのに気づいた。
夜眠っているとき、カニューレがはずれて、SpOが低下していた。
接続部の確認不足
(接続部のはずれ)
ルートの接続部位の確認と固定をしっかり行う。
接続部の酸素漏れの有無を確認する。
確認方法として、
(1) 音で確認する。
(2) 綿花に水を含ませて接続部に押し当て気泡が出ないか見る。
(3) 水につけてみる。
接続管の点検を行う。
(1) 穴は空いていないか。
(2) 大きさは合っているか。
息が苦しくなったり、管が抜けているのに気づいたら、至急知らせるよう患者・家族に指導する。
 
酸素流量計の流量が設定でき、ボールが動き、加湿部の気泡が全く正常でも、患者に酸素が供給されないことがあった。
酸素流量計付き湿潤器のひび割れ等
チューブ先端から酸素が出る音を確認する(「シュー」音の確認)
 
酸素取り付けが完全になされていない状態で開始したため、急激に圧がかかりカニューレ内に蒸留水が逆流した。
酸素アクアバッグ使用時、使用法の順序を誤り、バッグ内の圧が上昇し、接続部より水が吹き出した。
使用前の点検、確認不足
使用方法の知識不足
酸素吸入についての手順を周知する。
患者に使用する前に点検を行い、異常のないことを確認してから装着する。
 
酸素ボンベの元栓を開けずに、酸素が切れていると患者の訴えあり。
携帯用の酸素ボンベのスイッチを入れずに歩いている患者がおり、息苦しいと言われた。
酸素流量の多い患者の移動時、大丈夫と思っていたが残量が少なく慌てた。
ストレッチャーについている酸素ボンベの酸素が出るか確認せず、患者を乗せて苦痛を与えた。
酸素吸入患者を車椅子で移動する時、カニューレを持たずに行こうとした。
患者への指導不足
使用状態の看護者の観察不足
酸素ボンベの残量確認不足
看護者の準備不足や思いこみ
酸素ボンベについて使用方法・注意事項など患者に説明し理解してもらう。その後実際の使用状態の観察を行う。
移動時は移動する前に酸素の残量チェックを行い、指示された量と時間を考え、空になる時間を予測する。必要があれば量の多いものに交換する
行動する前に今一度考える。
(1) 患者の状態はこれでよいか
(2) 必要物品は揃っているか。
(3) 事故防止は万全か。
整備点検
営繕の安全パトロール
 
酸素ボンベを押して歩行される患者が廊下のタイルにつまづき、転びそうになった。
病棟整備の対応の遅れ
施設内の危険個所のチェック


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