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窒息


 要点

気道確保

食事姿勢の工夫(安全な姿勢)

食事形態の工夫

吸引器の準備、使用



(窒息)
エラー発生要因 事故防止対策 留意点
(食事)
 不適切な食事姿勢

 食事介助技術の未熟

 病態・病状の把握不足
食事姿勢の工夫(安全な姿勢)  
(1) 基本姿勢は、食物が通過しやすいように、頸と脊柱が垂直になるように正中位を保持する。頭部が伸展しないように頸部を前屈させる。

枕を利用したり、抱き起こしたりして、できるだけ起こして食べさせる。
患者の状態に応じた食事介助をする  
(1) 患者の状態や、嚥下能力を把握する。
(2) 摂食のペース、1回量などを患者個々に応じて行う。
(3) 患者に食事の量、ペースを確認しながら、介助する。

 
環境の調整  
(1) 食事中の会話はリラックスできる話にする。

 
食事形態の工夫
食事形態の工夫
小さくきざむ、つぶす
固形物と流動食を交互に摂取
(1) 患者の状態や、嚥下能力を考慮し、医師、看護婦、栄養士間の連絡をとり、食事形態を工夫する。


(痰)
 観察とアセスメントの不足

 手技の未熟

 基礎知識の不足
患者の観察と状態把握
 
(1) 医師、担当看護師は胸部を聴診し、喘息の程度・部位・SpO2 を把握する。
(2) 担当看護師は、窒息のリスクの高い患者を記録室に近い部屋に移動し、観察が密にできるようにする。
(3) 看護記録に、喘息の程度・部位・SpO2 ・呼吸困難の有無・痰の性状・量・回数などを記録しておく。

吸引器の準備、使用
吸引圧は80〜120mmHg
吸引時間は
大人 10〜15秒
乳幼児 5〜10秒

1回の吸引で痰がきれない時は、呼吸、心拍、血圧の状態を見ながら行う。
排痰しやすい体位  
(1) 体位ドレナージ、ネブライザー吸入を適切に行い、痰吸引を行う。
(2) 痰量の多い患者は、十分に排痰を行い、聴診して喘鳴音が残っている場合、は残っている肺野を上にして側臥位をとらせる。

鼻腔からの吸引は、陰圧をかけずにカテーテルを15〜20cm挿入して、そっと回転しながら吸引する。
救急カートの準備  
(1) 救急カートは常時使用できるよう準備しておく。


 
(誤嚥・誤飲)
 ベッド上及び周囲への置き忘れ、片づけ不足

 異食行動者(児)の看護の知識不足

環境整備
 
(1) 担当看護師は、朝の環境整備時、また訪室時に、患者のベッド上及び周囲に危険物になり得るものはないか点検する。
(2) 処置を行う看護師はトレーなどを持参し、処置後は置き忘れはないか点検する。
(3) 床、ベッド、ベッド周囲の清掃、片づけを意識的に行う。

児の手の届かない置き場所の工夫をする。
乳幼児、重心児、脳卒中後遺症、パーキンソン病、痴呆など、患者の病態を理解しておく。
患者の把握  
(1) 担当看護師は患者個々の特性を把握し、記録に残す。
(2) 担当看護師は、異食・多食行動をとる患者の行動や所在を確認する。
 


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