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 障害者の社会参加促進事業について

 平成15年度における障害者の社会参加促進事業については、次の方針により実施することとしているので、障害者の社会参加が一層促進されるよう積極的な取組をお願いする。

 (1)  障害者社会参加総合推進事業
 事業の統合・再編
 障害者の社会参加促進事業については、各方面から、その充実に関する要望が寄せられている。また、支援費制度の円滑な実施のためには、視聴覚障害者の情報・コミュニケーション支援が極めて重要であると指摘されている。
 このような要望や期待に応え、支援費制度の円滑な実施はもとより、障害者の社会参加促進事業の一層の充実を期すため、今般、「障害者生活訓練・コミュニケーション支援等事業」と「『障害者の明るいくらし』促進事業」を統合し、メニューの再編を図ることとしているので、御了知願いたい。
 なお、統合・再編に併せ、都道府県が主体となって行う事業と市町村が主体となって行う事業の再整理を図り、市町村の障害者社会参加促進事業に対する積極的な取組みを促したいと考えている。


 障害者ITサポートセンター運営事業
 障害者による情報通信技術の利用機会又は活用のための能力における格差を是正する観点から、周辺機器等の購入費用に対する一部助成、パソコンボランティアの養成・派遣などの支援に努めてきている。
 平成15年度においては、このような事業を有機的に結びつけ、効果・効率性を確保するとともに、ボランティアの活動支援、専門性をもった利用相談、ITに関する情報提供等を行う総合的・一元的なサービス拠点としての「障害者ITサポートセンター」に対する補助を予定しているので、積極的な取組をお願いする。

 (2)

 市町村障害者社会参加促進事業
 障害者に最も身近な市町村(5万人以上の市、5万人程度の広域圏)において障害者の社会参加を促進するため、平成7年度より計画的に市町村障害者社会参加促進事業を実施している。
 今後とも、全国の市町村において実施できるよう着実な推進を図っていくこととしており、平成15年度においては40ヶ所の増を図ることとしている。
 また、これまでの取組や近時の課題なども踏まえ、メニュー内容の充実、広域実施促進のための連絡調整事業の創設、一体的な取組による効果的な実施を確保する観点からのバリアフリーのまちづくり事業の統合といった改善を図り、障害者の一層の社会参加促進を図ることとしているので、積極的な取組に関し、管下市町村への助言指導をお願いする。

 イ

 この事業のメニューには、市町村が主体となって行う事業を掲げているところであり、今後とも、市町村において、その需要に見合った事業実施を行うことができるよう助言指導をお願いする。


 身体障害者補助犬法の円滑な施行について

 身体障害者の自立と社会参加を促進するために制定され、昨年10月に施行された身体障害者補助犬法については、従来より広報・啓発等の面でご協力いただいているところであるが、平成15年4月からは、介助犬や聴導犬の訓練事業が第二種社会福祉事業と位置付けられ、また、平成15年10月からは、不特定かつ多数の者が利用する民間施設においても、身体障害者補助犬の同伴が認められることとなるので、今後とも円滑な施行について、ご協力をお願いする。

 (1)  身体障害者補助犬の育成
 盲導犬の育成については、これまで計画的に事業の充実を図ってきたところであるが、身体障害者補助犬法の施行に伴い、盲導犬はもとより、介助犬及び聴導犬についても、障害者の社会参加を促進するため、良質な補助犬の育成に努める必要がある。
 このため、平成15年度からは、障害者社会参加総合推進事業において、これまでの盲導犬育成事業を「身体障害者補助犬育成事業」とし、盲導犬に加え、介助犬及び聴導犬も育成対象とすることとしているので、積極的な取組をお願いする。

 (2)

 第二種社会福祉事業の届出及び社会福祉法人認可申請
 社会福祉法の改正により、平成15年4月1日から介助犬や聴導犬の訓練事業が第二種社会福祉事業となる。これにより、介助犬や聴導犬の訓練事業者が当該事業の開始について届出を行うこととなるので、内容の審査等適正な対応をお願いする。また、必要な場合には、事業者に対する調査及び指導をお願いする。
 介助犬及び聴導犬の訓練事業に係る社会福祉法人の認可については、追ってその取扱いを示すこととしており、関係通知等に基づく適切な審査及び指導をお願いする。

 (3)

 身体障害者補助犬に関する相談及び苦情への対応
 社会福祉事業としての訓練事業等に関する相談・苦情が寄せられた場合は、社会福祉法に基づく福祉サービスに関する苦情解決制度の活用や監査の実施等により、適切な対応をとられるようお願いする。


 障害者スポーツ・文化芸術活動の推進について

 (1)  障害者スポーツの推進
 近年、障害者スポーツは、地域の中で確実に普及し、パラリンピックに代表される様々な競技大会により、広く国民の関心を集めるものとなってきている。
 このような状況の下、これからの障害者スポーツについては、生活をより豊かにするという視点に立ち、生活の中で楽しむことができるスポーツ、さらに競技としてのスポーツを積極的に意義づけ、障害者全体のスポーツの振興を図っていく必要がある。
 こうした考え方を踏まえ、平成13年度からは、従前の身体障害者と知的障害者のスポーツ大会を統合し、「全国障害者スポーツ大会」として開催しているところであるが、大会実施競技のあり方について、障害者全体のスポーツの振興という観点から、今後、必要な検討を行いたいと考えている。
 また、障害者基本法に基づき、昨年、12月24日に閣議決定された新たな「障害者基本計画」において、障害者スポーツの振興は財団法人日本障害者スポーツ協会を中心として進めることとしたところである。
 今後も、競技選手の育成強化、指導員の養成等、障害者スポーツの基盤事業については、同協会を中心として進めることとしているので、各都道府県・指定都市におかれては、同協会をはじめ管下障害者スポーツ関係団体等との十分な連携を図り、障害者スポーツの一層の振興に努められたい。

 (2)

 障害者スポーツ大会の開催
 全国障害者スポーツ大会
 平成15年度における標記大会が次のとおり開催される予定であるので、各都道府県・指定都市におかれては、選手団の派遣等についてご配意願いたい。
第3回全国障害者スポーツ大会(「わかふじ大会」)
会期: 平成15年11月8日(土) 〜 10日(月)
主催: 厚生労働省、静岡県、(財)日本障害者スポーツ協会 他
開催地: 静岡市、浜松市、磐田市、掛川市、袋井市、浜北市
 国際大会
 以下の国際大会が次のとおり開催される予定である。ついては、各都道府県・指定都市におかれては選手の育成、強化並びに派遣に係る便宜の提供等について格段のご配慮を願いたい。
国際視覚障害者スポーツ協会世界選手権大会
会期: 平成15年8月2日(土) 〜 12日(火)
開催地: カナダ ケベック市
主催: 国際視覚障害者スポーツ協会(IBSA)

国際ストーク・マンデビル車椅子世界競技大会
会期: 平成15年10月25日(土) 〜 11月1日(土)
開催地: ニュー・ジーランド クライストチャーチ市
主催: 国際ストーク・マンデビル車椅子スポーツ連盟(ISMWSF)

第7回アジア太平洋ろう者競技大会
会期: 平成16年3月9日(火) 〜 18日(木)
開催地: クウェイト国 クウェイト市
主催: アジア太平洋ろう者スポーツ連合
 (3)  文化芸術活動の推進
 障害者の芸術・文化活動への参加を通じ、自立と社会参加の促進に寄与することを目的として、平成13年度に「障害者芸術・文化祭開催事業」を創設したところである。
 本事業については、都道府県持ち回り式で開催することとしており、平成14年度は岐阜県において開催したところである。平成15年度については、東京都において開催する予定としているが、各都道府県におかれては、平成16年度以降の開催について、積極的な取組をお願いしたい。


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