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平成15年6月3日に公表した「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」について(Q&A)

厚生労働省医薬局食品保健部基準課


【目次】
問1  今回の注意事項の対象となるのはどのような人ですか?
問2  妊娠している方等を対象とした水銀を含有する魚介類等の摂取に関する注意事項とは?
問3  妊娠している方等は注意事項に掲げる種類以外の魚介類等について、安心して食べることができるのか?
問4  もし、注意事項にある魚介類等を食べ過ぎてしまった場合はどうすればよいのか?
問5  注意事項は、妊娠している方等のみを対象としているが、その他の人は問題がないのか?
問6  授乳中の母親についても、魚介類等の摂取に注意するべきか?
問7  なぜ、今このような注意事項が公表されたのか?
問8  魚介類等中になぜ水銀が含まれているのか?
問9  なぜ、一部の魚介類等は、水銀の含有量が高いのか?
問10  水銀の毒性は?
問11  現在の水銀の規制はどうなっているのか?
問12  日本人の水銀摂取量はどの程度か?
問13  日本人が現在摂取している程度の水銀は健康に影響があると考えられるのか?
問14  この注意事項はどのようにして導き出されたのか?
問15  なぜ、マグロは注意事項の対象とならなかったのか?
問16  クジラは一般的に水銀濃度が高いのか?
問17  今後、注意事項は見直されるのか?
(参考:水産物の栄養面での特徴(平成11年度漁業白書より抜粋))

 この注意事項は、魚介類等の水銀含有量とわが国におけるそれぞれの魚介類等の摂食状況等を踏まえて検討した結果、妊娠している方や妊娠している可能性のある方(以下、「妊娠している方等」という。)が注意していただきたい魚介類等の種類や量についてとりまとめたものです。
 妊娠している方等以外の成人の方や子どもの方々についてはすべての種類の魚介類等について、妊娠している方等であってもこれらの種類以外の魚介類等にあっては、現段階で水銀による健康への悪影響が一般に懸念されるようなデータはありません。魚介類等は一般に人の健康に有益であり、今回の注意事項が魚介類等の摂食の減少につながらないよう、正確なご理解をお願いします。
 参考: 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品・毒性合同部会(平成15年6月3日開催)の検討結果概要等について
平成15年6月3日に公表した「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」について(正しい理解のために)

問1  今回の注意事項の対象となるのはどのような人ですか?
 今回の注意事項は、妊娠している方等のみを対象に作成されたものです。
 これに該当しない成人の方や子供の方に対しては、すべての魚種等について、現段階では水銀による健康への悪影響が一般に懸念されるようなデータはなく、一般に人の健康に有益である魚介類等をバランスの良い食事の重要な要素としてお摂りになれます。

問2  妊娠している方等を対象とした水銀を含有する魚介類等の摂取に関する注意事項とは?
 魚介類等を食べることは、栄養面で必要なことです。しかし、一部の魚介類等では食物連鎖等によりメチル水銀が蓄積することにより、胎児に影響を及ぼすおそれがあるレベルの水銀を含有していることから、妊娠している方等については、魚介類等の摂食について、次のことに注意することが望ましいと考えています。
  バンドウイルカについては、1回60〜80gとして2ヶ月に1回まで
ツチクジラ、コビレゴンドウ、マッコウクジラ及びサメ(筋肉)については、1回60〜80gとして週に1回まで
メカジキ、キンメダイについては、1回60〜80gとして週に2回まで
 なお、妊娠している方等以外の方々はすべての魚種等について、妊娠している方等にあっても上記の魚種等を除き、現段階では水銀による健康への悪影響が一般に懸念されるようなデータはないこと、魚介類等は一般に人の健康に有益であることから、できるだけ、魚介類等を含めバランスよく食品を食べて健康の維持に努めましょう。

問3  妊娠している方等は注意事項に掲げる種類以外の魚介類等について、安心して食べることができるのか?
 約300種、約2,600検体について調査結果が報告されていますが、多くの魚介類等が含む水銀の量は低いレベルであって、妊娠している方等であっても、その健康に影響を及ぼすようなレベルではありません。主な魚介類等の検査結果は別添のとおりです。
 一方、魚介類等は良質なたんぱく質を多く含み、不飽和脂肪酸が多く含まれ、また、微量栄養素の摂取源である等、妊娠している方等にとっても重要な食材です。
 従って、妊娠している方等については、注意事項にあるような魚種等の摂食について注意をしていただく必要があると考えますが、その他の魚介類等の摂食の減少につながらないように正確なご理解をお願いします。

問4  もし、注意事項にある魚介類等を食べ過ぎてしまった場合はどうすればよいのか?
 一回又は一週間の食事で、注意事項にある魚介類等を食べ過ぎた場合、次回又は次週の食事でその量を調整するようにしてください。例えば、ある週に注意事項にある魚介類等を食べ過ぎた場合、次の週や、その次の週に注意事項にある魚介類等の量を減らしてください。
 なお、今回の試算は、一定期間内に摂取する水銀の量が同じであれば懸念される影響も同じという前提にたって、1回に食べる魚介類等の量と1週間に食べる回数を掛け合わせて試算していますので、1回に食べる量が少なければその回数は多くしても差し支えありませんが、1回に食べる量が多ければその回数は少なくすることが必要です。
 1回60〜80gとして週に2回までの場合
  例1) 1回30〜40gであれば週に4回まで
  例2) 1回120〜160gであれば週に1回まで

問5  今回の注意事項は、妊娠している方等のみを対象としているが、その他の人は問題がないのか?
 水銀、特にメチル水銀は非常に高いレベルでは水俣病などが報告されていますが、今回の注意事項をまとめた際に試算されたようなレベルで懸念される健康影響は、一般成人等に対するものでなく、感受性が高い胎児に対するものです。このため、今回の注意事項は、妊娠している方等のみを対象に作成されたものです。
 妊娠している方等以外の子どもや成人の方は、現段階では水銀による健康への悪影響が一般に懸念されるようなデータはないことから、注意事項の対象とはされていません。
 魚介類等は、良質なたんぱく質を多く含み、不飽和脂肪酸が多く含まれ、また、微量栄養素の摂取源であるなど、重要な食材です。今回の注意事項が魚介類等の摂食の減少につながらないよう、正確なご理解をお願いします。

問6  授乳中の母親についても、魚介類等の摂取に注意するべきか?
 6月3日に開催された薬事・食品衛生審議会乳肉水産食品・毒性合同部会(以下、「合同部会」という。)での議論の結果、現在のところ、母乳に移行する水銀の量は母親の血液中の水銀の量に比べて少ないこと等から、水銀による健康リスクが特に高いのは妊娠中であり、授乳中のリスクは低いと考えられています。このため、授乳中の母親は、今回の注意の対象とはされていません。

問7  なぜ、今このような注意事項が公表されたのか?
 近年、水俣病等の非常に高いレベルおける水銀の健康影響ではなく、胎児期における低いレベルの水銀による健康影響について、国際的な調査結果が報告され、また、米国等で妊婦等への魚介類等を通じた水銀の摂取について指導が行われております。
 このようなことから、厚生労働省では、わが国の魚介類等について調査を行ってきましたが、平成14年度に実施した魚介類等に含まれる水銀の量に関する調査結果が報告されたことから、平成13年度の調査結果、地方自治体における調査結果、水産庁が平成14年度に実施した調査結果とともに、あわせて約300種、約2,600検体の調査結果について、水銀の毒性に関する資料、欧米の状況等とともに、6月3日の合同部会に提出し、ご検討をお願いしたものです。
 合同部会では、それぞれの魚介類等の水銀の量の調査結果とわが国における魚介類等の摂食状況から試算された魚介類等を通じて摂取される水銀の量などをもとに、専門的見地から検討が行われ、「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」がとりまとめられたものです。
 なお、合同部会は公開で開催され、会議資料もすべて公開されています。

問8  魚介類等中になぜ水銀が含まれているのか?
 水銀は、天然に存在する成分であって、環境中の水銀の主要な発生源は地殻からのガス噴出によるものですが、その他の人工的な汚染源としては、化石燃料の燃焼、硫化鉱の精錬、セメント製造、ごみ焼却などがあると報告されています。
 これらの水銀は降雨等により川や海に流出し、環境中の微生物により、無機水銀がメチル水銀へ変化すると報告されています。多くの人が、食品等様々なものを通じて、水銀を摂取していますが、魚介類等からの摂取が最も多いと報告されています。

問9  なぜ、一部の魚介類等は、水銀の含有量が高いのか?
 川や海の水銀は環境中の微生物によりメチル水銀に変化し、魚介類に取り込まれます。このため、多くの魚介類等にメチル水銀が含まれていますが、食物連鎖の上位にあるサメやカジキなどの大型魚のほか、キンメダイのような深海魚、一部のハクジラ等は、比較的多くのメチル水銀を含んでいます。

問10  水銀の毒性は?
 水銀、特にメチル水銀は、非常に高いレベルでは水俣病などが報告されていますが、今回の注意事項をまとめた際に目安とされたレベルで懸念される影響は感受性の高い胎児に対するものです。しかしこの目安とされたレベルを超えたからといってすぐに明確に症状として現れるようなものではなく、様々な精密な検査によってはじめて検出されるようなもので、通常の社会生活をおくる上で支障をきたすようなものではありません。

問11  現在の水銀の規制はどうなっているのか?
 昭和48年に魚介類の水銀の暫定的規制値(総水銀0.4ppm、メチル水銀0.3ppm(ただし、マグロ類、内水面水域の河川産の魚介類(湖沼産を除く)及び深海性魚介類を除く))を設定しています。

問12  日本人の水銀摂取量はどの程度か?
 毎年、厚生労働省では水銀の1日摂取量調査(トータルダイエット調査)を実施しています。これは、平均的な食生活によって、国民がどのくらいの水銀を摂取しているかを調査したもので、過去10年間の調査結果は以下のとおりです。このうち、魚介類から87.6%、それ以外の食品から12.4%の水銀が摂取されています。この結果をみると、過去10年大きな変化はないものと考えています。
  1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 平均
総水銀 8.7 8.0 8.6 9.1 9.8 9.8 6.7 9.7 6.8 7.0 8.4
 (μg/(人・日)、厚生労働科学研究報告書による)

問13  日本人が現在摂取している程度の水銀は健康に影響があると考えられるのか?
 摂取している水銀をすべてメチル水銀であると仮定しても、平均的な摂取量は暫定的耐容週間摂取量*の35%であり、平均的な食生活をしている限り、健康への影響について懸念されるようなレベルではないものと考えています。
 厚生労働省が昭和48年に設定したメチル水銀の暫定的耐容週間摂取量は、0.17mg/(人(体重50kg)・週)であって、3.4μg/kg体重・週に相当します。
 問12の総水銀の摂取量をすべてメチル水銀であったと仮定すると、1日の耐容摂取量に対する割合は次のように計算されます。
  暫定的耐容週間摂取量  0.17mg/(人(体重50kg)・週)
  1日当たりに換算すると  24μg/(人・日)
  8.4μg/(人・日) ÷ 24μg/(人・日) × 100 = 35%
(参考)人の体重50kg当たりの1日当たりの食品由来の水銀摂取量
*: 暫定的耐容週間摂取量(PTWI:Provisional Tolerable Weekly Intake)とは、人が一生涯にわたり摂取しても健康に対する有害な影響が現れないと判断される体重1kg当たりの1週間当たりの暫定的な摂取量です。

問14  この注意事項はどのようにして導き出されたのか?
 本注意事項は、6月3日の合同部会において、約300種、約2,600検体の魚介類等に含まれる水銀の量の調査結果、わが国における魚介類等の摂食状況等を踏まえて、検討されたものです。
 その審議の主な概要については、以下のとおりです。
 水銀濃度が高い魚介類等
 厚生労働科学研究による調査結果、各地方自治体及び水産庁による検査結果(約300種、約2,600検体)、米国及び英国における検査結果をあわせて解析した結果、メチル水銀の平均が0.3ppmを超える魚種、及びメチル水銀の検査を実施していない場合には総水銀の平均が0.4ppmを超える魚種とその平均水銀濃度は次のとおりです。ただし、わが国と米、英国のデータに大きな差があるもの、メチル水銀量が総水銀量を大きく上回っているもの及び検体数が少ないものについては除外しています。
魚種 検体数 メチル水銀濃度(ppm)
クロカジキ 5 0.44 **
メカジキ 10 0.71 **
キンメダイ 13 0.58  
サメ 331 0.98 *
ユメカサゴ 50 0.33  
インドマグロ 8 1.08  
クロマグロ 19 0.81  
メバチマグロ 16 0.74  
センネンダイ 10 0.60 *
ツチクジラ 5 0.70  
バンドウイルカ 5 6.60  
イシイルカ 4 0.37  
コビレゴンドウ 4 1.50  
ミンククジラ 40 0.12  
ニタリクジラ 43 0.03  
マッコウクジラ 5 0.70  
注) *:総水銀の値
**:カジキとして、598検体、総水銀1.00ppmという報告あり。

個別の魚介類等の1日摂取量
 過去3年間(平成10年〜平成12年)の国民栄養調査から特別集計した、それぞれの魚介類等のわが国おける摂食状況は次のとおりです。
 
魚種 摂食量の平均
(g/日)
摂食者数
(38,849人中)
摂食者
割合(%)
カジキ 65.3 210 0.5
キンメダイ 76.8 264 0.7
サメ 60.1 18 0.0
マグロ 21.2 10,380 26.7
クジラ 88.2 24 0.1
魚類の全体平均 61.1

水銀の推定摂取量
 1の魚介類等の平均水銀濃度と2のそれぞれの魚介類等の1日摂食量(不明なものは全体平均を使用)を掛け合わせて、1週間当たりの摂食回数ごとのメチル水銀の摂取量を試算しました。なお、本試算においては総水銀の値しかないものについては、そのすべてがメチル水銀とみなしています。
魚種 メチル水銀摂取量μg/日
毎日 6回/週 5回/週 4回/週 3回/週 2回/週 1回/週
クロカジキ 28.73 24.63 20.52 16.42 12.31 8.21 4.1
メカジキ 46.49 39.85 33.21 26.57 19.93 13.28 6.64
キンメダイ 44.37 38.03 31.69 25.35 19.01 12.68 6.34
サメ 58.66 50.28 41.9 33.52 25.14 16.76 8.38
ユメカサゴ 20.04 17.18 14.31 11.45 8.59 5.73 2.86
インドマグロ 22.81 19.55 16.29 13.03 9.78 6.52 3.26
クロマグロ 17.25 14.79 12.32 9.86 7.39 4.93 2.46
メバチマグロ 15.77 13.52 11.26 9.01 6.76 4.51 2.25
センネンダイ 36.66 31.42 26.19 20.95 15.71 10.47 5.24
ツチクジラ 61.74 52.92 44.1 35.28 26.46 17.64 8.82
バンドウイルカ 582.12 498.96 415.8 332.64 249.48 166.32 83.16
イシイルカ 32.63 27.97 23.31 18.65 13.99 9.32 4.66
コビレゴンドウ 132.3 113.4 94.5 75.6 56.7 37.8 18.9
ミンククジラ 10.58 9.07 7.56 6.05 4.54 3.02 1.51
ニタリクジラ 2.65 2.27 1.89 1.51 1.13 0.76 0.38
マッコウクジラ 61.74 52.92 44.1 35.28 26.46 17.64 8.82
注)
 
暫定的耐容週間摂取量を基に、魚介類等以外からの摂取量を除いたもの(= 23μg/(人・日))を超えるもの
 
暫定的耐容週間摂取量を基に、魚介類等を含む平均的な摂取量を除いたもの(= 15.6μg/(人・日))を超えるもの

まとめ
 この結果、特に感受性が高いと考えられている妊娠している方等について、1週間に3回程度食べた場合に暫定的耐容週間摂取量を超えてしまう魚種について、注意の対象とすることにしたものです。
 なお、センネンダイの検査結果は米国のものであり、わが国ではほとんど流通していないことなどから、今回の対象とはされていません。

問15  なぜ、マグロは注意事項の対象とならなかったのか?
 本注意事項は、魚介類等の水銀濃度とわが国における魚介類等の摂食状況から試算された魚介類等を通じて摂取される水銀の量をもとに、専門的見地から検討が行われたものです。 いろいろなマグロについても検査結果(下表を参照)を提出し、そのデータを基に討議されたところですが、水銀の量が比較的高いものであっても、問14の答えの3にある試算結果などからみて、マグロの摂食を通じた水銀による健康影響は想定しがたいことから、本注意事項の対象とはならなかったものです。
   マグロの調査結果抜粋
魚種 総水銀(ppm) メチル水銀(ppm)
検体数 最小 最大 平均 検体数 最小 最大 平均
インドマグロ 8 0.79 2.60 1.27 8 0.68 2.00 1.08
キハダマグロ 27 0.03 0.54 0.21 26 0.01 0.46 0.16
クロマグロ 19 0.39 6.10 1.15 19 0.29 4.20 0.81
ビンナガ 6 0.12 0.34 0.25 5 0.12 0.25 0.20
メバチマグロ 16 0.33 3.10 0.98 16 0.22 2.30 0.74

問16  クジラは一般的に水銀濃度が高いのか?
 クジラの中でも一部のハクジラ類(バンドウイルカ、ツチクジラ、コビレゴンドウ、マッコウクジラ)については、水銀濃度の高いものがあり、今回の注意事項の対象となっています。他方、ヒゲクジラ類(ミンククジラ等)等は水銀濃度は高くありません。具体的には別添をご参照ください。

問17  今後、注意事項は見直されるのか?
 今後とも、魚介類等の水銀濃度及びその摂取状況等を把握するとともに、胎児への影響に関する研究等を行い、その結果を踏まえ、今回の摂食に係る注意事項の内容を見直すものとしています。


(別添:主な魚介類等の水銀濃度)
魚種 総水銀(ppm) メチル水銀(ppm)
検体数 最小 最大 平均 検体数 最小 最大 平均
アカウオ 3 0.19 0.38 0.25 2 0.18 0.18 0.18
アカカマス 4 0.01 0.04 0.02        
アジ 54 ND 0.15 0.04        
アナゴ 16 ND 0.14 0.05        
アユ 39 ND 0.23 0.05 6 0.01 0.06 0.03
イシモチ 18 ND 0.4 0.14        
イトヨリダイ 18 0.02 0.36 0.14        
イワシ 24 ND 0.11 0.02        
インドマグロ 8 0.79 2.6 1.27 8 0.68 2 1.08
カサゴ 13 0.02 0.24 0.08        
カツオ 15 0.03 0.39 0.17        
カワハギ 14 ND 0.08 0.02        
カンパチ 40 0.04 0.3 0.12 10 0.12 0.26 0.16
キハダマグロ 27 0.03 0.54 0.21 26 0.01 0.46 0.16
キンメダイ 19 0.07 0.86 0.46 13 0.33 0.99 0.58
クロマグロ 19 0.39 6.1 1.15 19 0.29 4.2 0.81
サケ 12 ND 0.04 0.01        
サバ 32 ND 0.23 0.09        
サメ 331 0.05 4.54 0.98        
シシャモ 3 0.01 0.03 0.02        
シマアジ 32 0.01 0.32 0.11        
スズキ 143 ND 0.51 0.1 61 0.02 0.55 0.09
センネンダイ 10 0.07 1.46 0.6        
タイ 55 ND 0.27 0.08        
タラ 5 0.03 0.4 0.18        
ハマチ 40 0.01 0.28 0.1 2 0.26 0.26 0.26
ヒラメ 78 ND 0.26 0.05        
ビンナガ 6 0.12 0.34 0.25 5 0.12 0.25 0.2
マアジ 70 ND 0.2 0.05        
マカジキ 26 0.02 0.92 0.67 7 0 0.85 0.25
メカジキ 27 0.63 2.71 2.07 10 0.46 1 0.71
メバチマグロ 16 0.33 3.1 0.98 16 0.22 2.3 0.74
メバル 15 0.01 0.09 0.04        
ユメカサゴ 50 0.18 0.67 0.34 50 0.2 0.52 0.33
ワラサ 4 0.03 0.2 0.12 2 0.2 0.2 0.2
ツチクジラ(筋肉) 5 0.44 2.6 1.2 5 0.37 1.3 0.7
バンドウイルカ(筋肉) 5 1 37 21 5 0.61 9.7 6.6
イシイルカ(筋肉) 4 0.74 1.2 1 4 0.02 0.67 0.37
コビレゴンドウ(筋肉) 4 4.7 8.9 7.1 4 0.45 2.3 1.5
ミンククジラ(南極海、筋肉) 227 0.003 0.07 0.027        
ミンククジラ(北西太平洋、筋肉) 638 0 0.83 0.2 40 0.017 0.19 0.12
ニタリクジラ(筋肉) 93 0.004 0.1 0.05 43 0.001 0.04 0.03
マッコウクジラ(筋肉) 13 0.9 4.6 2.1 5 0.45 1.1 0.7
アカガイ 22 ND 0.04 0.01        
アサリ 76 ND 0.09 0.01        
トリガイ 8 ND 0.02 0.01        
ハマグリ 13 ND 0.14 0.03        
ホタテ 66 ND 0.11 0.01        
ホッキガイ 13 ND 0.06 0.02        
マガキ 43 ND 0.13 0.01        
アオリイカ 3 0.02 0.06 0.05        
アマエビ 6 ND 0.05 0.03        
イカ 12 ND 0.13 0.03        
エビ 57 ND 0.09 0.02        
スルメイカ 21 ND 0.17 0.06 2 0.04 0.04 0.04
タコ 15 ND 0.1 0.03        
タラバガニ 5 0.02 0.1 0.04        
ブラックタイガー 21 ND 0.12 0.02        
モンゴウイカ 12 ND 0.24 0.06        
ヤリイカ 10 ND 0.05 0.02        
注1: 主な魚介類等について、わが国における検査結果、米国及び英国における検査結果をまとめたものです。ただし、わが国と米、英国のデータに大きな差があるもの、メチル水銀量が総水銀量を大きく上回っているもの及び検体数が少ないものについては除外しています。
注2: 必ずしも同一検体について、総水銀とメチル水銀を測定したものではありません。


(参考:水産物の栄養面での特徴(平成11年度漁業白書より抜粋))
 魚介類の脂質には、生活習慣病の予防や脳の発育等に効果がある高度不飽和脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が多く含まれることが知られるようになってきている。また、魚介類や海草類が、カルシウムをはじめとする各種の微量栄養素の重要な摂取源になっていることがあらためて見直されている。
 コラム:水産物に含まれる成分と機能
エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)
 魚類、特にいわし、まぐろなど海産魚の脂質に多く含まれる脂肪酸の一種です。血栓を防ぐとともに血中のLDL(悪玉)コレステロール値を低下させ、脳梗塞、心筋梗塞などの血管障害を予防するほか、アレルギー反応を抑制する作用などがあります。さらに、DHAは、脳神経系に高濃度で分布し、情報の伝達をスムーズにするほか、脳の発育や視力の向上に関与しています。
タウリン
 たこ、いか、貝、えび、かに類などに多く含まれているアミノ酸の一種です。生活習慣病予防物質として注目されており、動物実験により高血圧の下降、血液中のコレステロールの低下など多くの生理作用が確認されています。
アスタキサンチン
 さけ、いくら、たい、えびなどの赤橙色の色素です。ビタミンEを上回る抗酸化作用を持つことが明らかにされており、活性酸素注)の作用による諸疾患を抑制することなどが期待されています。
注: 活性酸素:呼吸により体内に取り入れられた酸素がエネルギーを生み出す過程でつくられる他の分子と結合しやすい状態の酸素分子。殺菌、解毒等の作用を持つ一方、老化、発がん、腎障害、動脈硬化、白内障などの促進にかかわる。


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