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政令第四百二十四号

確定給付企業年金法施行令

内閣は、確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)の規定に基づき、及び同法を実施するため、この政令を制定する。

目次

第一章 確定給付企業年金の開始(第一条−第二十条)
第二章 加入者(第二十一条・第二十二条)
第三章 給付(第二十三条−第三十四条)
第四章 掛金(第三十五条・第三十六条)
第五章 積立金の積立て及び運用(第三十七条−第四十八条)
第六章 確定給付企業年金間の移行等(第四十九条−第五十四条)
第七章 確定給付企業年金の終了及び清算(第五十五条−第六十五条)
第八章 雑則(第六十六条−第七十二条)
第九章 他の年金制度との間の移行等(第七十三条−第七十九条)
附則

第一章 確定給付企業年金の開始

(複数の確定給付企業年金を実施できる場合)
第一条 確定給付企業年金法(以下「法」という。)第三条第二項ただし書の政令で定める場合は、一の厚生年金適用事業所(法第二条第二項に規定する厚生年金適用事業所をいう。以下同じ。)について二の確定給付企業年金を実施する場合であって当該二の確定給付企業年金のうちいずれか一方の確定給付企業年金を実施する厚生年金適用事業所(以下「実施事業所」という。)の事業主(第五十三条(第七十三条において準用する場合を含む。)並びに附則第三条及び第八条を除き、以下「事業主」という。)の全部が同時に他方の確定給付企業年金の事業主の全部とならないときその他厚生労働省令で定める場合とする。

2 厚生年金基金の設立事業所(厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第百十七条第三項に規定する設立事業所をいう。以下同じ。)に使用される被用者年金被保険者等(法第二条第三項に規定する被用者年金被保険者等をいう。以下同じ。)は、当該設立事業所で実施される確定給付企業年金のうち一の確定給付企業年金に限りその加入者(以下「加入者」という。)となることができる。

(規約型企業年金の規約で定めるその他の事項)
第二条 法第四条第九号の政令で定める事項は、次のとおりとする。

一 法第六十五条第三項に規定する資産管理運用契約(以下「資産管理運用契約」という。)に関する事項
二 法第七十九条第一項又は法第百七条第一項の規定に基づき実施事業所の一部に使用される加入者及び加入者であった者(以下「加入者等」という。)に係る給付の支給に関する権利義務を移転する場合(第四十九条第二号(第七十三条第一項において準用する場合を含む。)に規定する場合に限る。)にあっては、当該権利義務の移転に関する事項
三 法第七十九条第二項の規定に基づき実施事業所の一部に使用される加入者等に係る給付の支給に関する権利義務を承継する場合(第四十九条第二号に規定する場合に限る。)にあっては、当該権利義務の承継に関する事項
四 事業主が法第九十三条の規定により給付の支給及び掛金の額の計算に関する業務その他の業務(以下「受託業務」という。)を委託する場合にあっては、当該委託に係る契約に関する事項
五 確定給付企業年金の実施に要する事務費の負担に関する事項
(企業年金制度等)
第三条 法第五条第一項第二号(法第六条第四項において準用する場合を含む。)の政令で定める年金制度は、次のとおりとする。
一 確定給付企業年金
二 確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第二条第二項に規定する企業型年金(以下「企業型年金」という。)
(規約型企業年金の規約の承認の基準に関するその他の要件)
第四条 法第五条第一項第五号(法第六条第四項において準用する場合を含む。)の政令で定める要件は、次のとおりとする。
一 実施事業所に使用される被用者年金被保険者等が加入者となることについて一定の資格を定める場合にあっては、当該資格は、加入者がその資格を喪失することを任意に選択できるものでないこと。
二 加入者等の確定給付企業年金の給付(以下「給付」という。)の額を減額することを内容とする確定給付企業年金に係る規約(以下「規約」という。)の変更をしようとするときは、当該規約の変更の承認の申請が、当該規約の変更をしなければ確定給付企業年金の事業の継続が困難となることその他の厚生労働省令で定める理由がある場合において、厚生労働省令で定める手続を経て行われるものであること。
(基金の規約で定めるその他の事項)
第五条 法第十一条第七号の政令で定める事項は、次のとおりとする。
一 法第七十条第二項第一号に規定する基金資産運用契約(以下「基金資産運用契約」という。)に関する事項
二 企業年金基金(以下「基金」という。)が法第九十三条の規定により受託業務を委託する場合にあっては、当該委託に係る契約に関する事項
三 法第九十四条の規定に基づき基金の加入者等の福利及び厚生に関する事業を行う場合にあっては、当該事業に関する事項
四 第二条第二号、第三号及び第五号に掲げる事項
五 その他基金の組織及び業務に関する重要事項として厚生労働省令で定めるもの
(基金の設立に必要な被用者年金被保険者等の数)
第六条 法第十二条第一項第四号及び第五号の政令で定める数は、三百人とする。

(基金の設立認可に当たってのその他の要件)
第七条 第四条の規定は、法第十二条第一項第七号(法第十六条第三項において準用する場合を含む。)の政令で定める要件について準用する。この場合において、第四条第二号中「変更の承認」とあるのは、「変更の認可」と読み替えるものとする。

(基金の設立の公告)
第八条 基金が設立されたときは、四週間以内に、次に掲げる事項を公告しなければならない。

一 基金の名称
二 事務所の所在地
三 理事長の氏名及び住所
四 実施事業所の名称及び所在地
五 設立の認可の年月日
(変更の公告)
第九条 基金は、前条第一号又は第二号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、当該変更を生じた事項を公告しなければならない。

(公告の方法)
第十条 前二条の規定による公告は、官報に掲載して行うほか、各事務所の掲示板に掲示して行うものとする。

(代議員の任期)
第十一条 代議員の任期は、三年を超えない範囲内で規約で定める期間とする。ただし、補欠の代議員の任期は、前任者の残任期間とする。

(代議員会の招集)
第十二条 代議員会は、理事長が招集する。代議員の定数の三分の一以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して代議員会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあった日から二十日以内に代議員会を招集しなければならない。

2 理事長は、規約で定めるところにより、毎事業年度一回通常代議員会を招集しなければならない。

3 理事長は、必要があるときは、いつでも臨時代議員会を招集することができる。

4 理事長は、代議員会が成立しないとき、又は理事長において緊急を要すると認めるときは、代議員会の議決を経なければならない事項で緊急に行う必要があるものを処分することができる。

5 理事長は、前項の規定による処置については、次の代議員会においてこれを報告し、その承認を求めなければならない。

(代議員会招集の手続)
第十三条 代議員会の招集は、緊急を要する場合を除き、開会の日の前日から起算して前五日目に当たる日が終わるまでに、会議に付議すべき事項、日時及び場所を示し、規約で定める方法に従ってしなければならない。

(定足数)
第十四条 代議員会は、代議員の定数(第十六条の規定により議決権を行使することができない代議員の数を除く。)の半数以上が出席しなければ、議事を開き、議決をすることができない。

(代議員会の議事等)
第十五条 代議員会に議長を置く。議長は、理事長をもって充てる。

2 代議員会の議事は、法及びこの政令に別段の定めがある場合を除き、出席した代議員の過半数で決し、可否同数のときは、議長が決する。

3 規約の変更(法第十六条第一項に規定する厚生労働省令で定める軽微な変更に係るものを除く。)の議事は、代議員の定数の三分の二以上の多数で決する。

4 代議員会においては、第十三条の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ議決することができる。ただし、出席した代議員の三分の二以上の同意があった場合は、この限りでない。

(代議員の除斥)
第十六条 代議員は、特別の利害関係のある事項については、その議事に加わることができない。ただし、代議員会の同意があった場合は、会議に出席して発言することができる。

(代理)
第十七条 代議員は、規約で定めるところにより、第十三条の規定によりあらかじめ通知のあった事項につき、書面又は代理人をもって、議決権又は選挙権を行使することができる。ただし、他の代議員でなければ、代理人となることができない。

2 前項の規定により議決権又は選挙権を行使する者は、出席者とみなす。

3 代理人は、五人以上の代議員を代理することができない。

4 代理人は、代理権を証する書面を代議員会に提出しなければならない。

(会議録)
第十八条 代議員会の会議については、会議録を作成し、出席した代議員の氏名並びに議事の経過の要領及びその結果を記載しなければならない。

2 会議録には、議長及び代議員会において定めた二人以上の代議員が署名しなければならない。

3 基金は、会議録を基金の主たる事務所に備え付けて置かなければならない。

4 加入者等は、基金に対し、会議録の閲覧を請求することができる。この場合においては、基金は、正当な理由がある場合を除き、これを拒んではならない。

(役員)
第十九条 役員の任期は、三年を超えない範囲内で規約で定める期間とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 役員は、その任期が満了しても、後任の役員が就任するまでの間は、なお、その職務を行う。

(加入者原簿の備付け)
第二十条 事業主等(規約型企業年金(法第七十四条第一項に規定する規約型企業年金をいう。以下同じ。)の事業主及び基金をいう。以下同じ。)は、厚生労働省令で定める事項を記載した加入者に関する原簿を事業主(規約型企業年金を共同して実施している場合にあっては、いずれか一の事業主)の主たる事務所(基金型企業年金(法第二十九条第一項に規定する基金型企業年金をいう。以下同じ。)にあっては、基金の主たる事務所)に備え付けて置かなければならない。

2 加入者等は、事業主等に対し、前項の原簿の閲覧を請求し、又は当該原簿に記載された事項について照会することができる。この場合においては、事業主等は、正当な理由がある場合を除き、閲覧の請求又は照会の回答を拒んではならない。

第二章 加入者

(再加入者の加入者期間の合算に関する基準)
第二十一条 法第二十八条第二項の政令で定める基準は、加入者の資格を喪失した後、再びもとの確定給付企業年金の加入者の資格を取得した者(以下「再加入者」という。)のうち、次に掲げるものについては、当該確定給付企業年金における前後の加入者である期間(以下「加入者期間」という。)を合算しないものであることとする。

一 再加入者となる前に当該確定給付企業年金の脱退一時金(法第二十九条第一項第二号に規定する脱退一時金をいう。以下同じ。)の受給権者(給付を受ける権利(以下「受給権」という。)を有する者をいう。以下同じ。)となった者であって当該脱退一時金の全部を支給されたもの(当該再加入者となったときに当該確定給付企業年金の障害給付金(同条第二項第一号に規定する障害給付金をいう。以下同じ。)の受給権者である者を除く。)
二 再加入者となる前に当該確定給付企業年金の老齢給付金(法第二十九条第一項第一号に規定する老齢給付金をいう。以下同じ。)の受給権者となった者であって当該老齢給付金の全部を支給されたもの(当該再加入者となったときに当該確定給付企業年金の障害給付金の受給権者である者を除く。)
三 再加入者となる前に当該確定給付企業年金の障害給付金の受給権者となった者であって当該障害給付金の全部を支給されたもの(当該再加入者となったときに当該確定給付企業年金の老齢給付金又は脱退一時金の受給権者である者を除く。)

(加入者期間に算入することができる加入者となる前の期間)
第二十二条 法第二十八条第三項の規定により加入者期間に算入することができる加入者となる前の期間は、次のとおりとする。

一 当該確定給付企業年金の加入者に係る確定給付企業年金の実施前の期間のうち当該確定給付企業年金が実施されていたとしたならばその者が加入者となっていたと認められる期間その他これに準ずる期間
二 当該確定給付企業年金の加入者の資格を取得する前にその実施事業所に使用されていた期間の全部又は一部
三 他の厚生年金適用事業所に使用されていた期間の全部又は一部(規約において当該他の厚生年金適用事業所の名称及び所在地並びに加入者期間に算入する期間が定められている場合に限る。)
2 加入者期間に算入することができる加入者となる前の期間の計算は、法第二十八条第一項の規定による加入者期間の計算の例によるものとする。

第三章 給付

(給付の額の基準)
第二十三条 法第三十二条第一項の政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 一時金として支給する老齢給付金の額は、当該老齢給付金の全部を年金として支給するとした場合の老齢給付金のうち、保証期間(年金給付(給付のうち年金として支給されるものをいう。以下同じ。)の支給期間の全部又は一部であって、当該年金給付の受給権者が死亡したときにその遺族(法第四十八条に規定する遺族給付金(法第二十九条第二項第二号に規定する遺族給付金をいう。以下同じ。)を受けることができる遺族をいう。以下同じ。)に対し、当該受給権者が生存していたとしたならば支給された年金給付を年金又は一時金として支給することを保証されている期間をいう。以下同じ。)について支給する給付の現価に相当する金額(以下「現価相当額」という。)を上回らないものであること。
二 法第四十一条第二項第二号に係る脱退一時金の額は、当該脱退一時金の受給権者が老齢給付金の受給権者となったときに支給する老齢給付金の全部を年金として支給するとした場合の老齢給付金のうち、保証期間について支給する給付の現価相当額を上回らないものであること。
三 障害給付金の額は、老齢給付金の受給権者となった者が同時に障害給付金の受給権者となったときに支給する障害給付金の現価相当額(当該障害給付金の全部又は一部を一時金として支給する場合にあっては、年金として支給する障害給付金の現価相当額と一時金として支給する障害給付金の額とを合算した額)が当該老齢給付金の全部を年金として支給するとした場合の老齢給付金の現価相当額を上回らないものであること。
四 遺族給付金の額は、老齢給付金の受給権者となった者が受給権の取得と同時に死亡した場合においてその者の遺族に支給する遺族給付金の現価相当額(当該遺族給付金の全部又は一部を一時金として支給する場合にあっては、年金として支給する遺族給付金の現価相当額と一時金として支給する遺族給付金の額とを合算した額)が、当該老齢給付金の全部を年金として支給するとした場合の老齢給付金の現価相当額を上回らないものであること。
2 前項各号の現価相当額の計算については、厚生労働省令で定める。

(給付の額の算定方法)
第二十四条 法第三十二条第二項の政令で定める方法は、次の各号のいずれかに該当する方法とする。

一 加入者期間に応じて定めた額に規約で定める数値を乗ずる方法
二 加入者であった期間の全部又は一部における給与の額その他これに類するものの平均額又は累計額に、加入者期間に応じて定めた率及び規約で定める数値を乗ずる方法
三 加入者であった期間のうち規約で定める期間ごとの各期間につき、定額又は給与の額その他これに類するものに一定の割合を乗ずる方法により算定したものの再評価を行い、その累計額を規約で定める数値で除する方法
四 その他厚生労働省令で定める方法
2 前項第一号から第三号までに規定する規約で定める数値は、厚生労働省令で定めるところにより、支給開始時における受給権者の年齢、支給期間、保証期間(保証期間を定めた場合に限る。)その他厚生労働省令で定めるものに応じたものとしなければならない。

3 年金として支給する給付の額は、当該給付が支給される間において、規約で定めるところにより当該給付の額を改定するものとすることができる。

4 第一項第三号の再評価及び前項の額の改定は、厚生労働省令で定めるところにより、定率又は国債の利回りその他の厚生労働省令で定めるものに基づくものでなければならない。

(支給期間及び支払期月)
第二十五条 法第三十三条の政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 保証期間を定める場合にあっては、二十年を超えない範囲内で定めること。
二 年金給付の支払期月は、毎年一定の時期であること。
(未支給の給付)
第二十六条 受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき給付でまだその者に支給しなかったもの(以下この条において「未支給給付」という。)があるときは、その者に係る法第四十八条各号に掲げる者のうち規約で定めるものは、自己の名で、その未支給給付の支給を請求することができる。

2 未支給給付を受けるべき者の順位は、規約で定めるところによる。

3 第一項の場合において、死亡した受給権者が死亡前にその給付を請求していなかったときは、同項に規定する者は、自己の名で、その給付を請求することができる。

(脱退一時金の支給要件及び失権)
第二十七条 法第四十一条第二項第二号に係る脱退一時金を受けるための要件を規約で定める場合にあっては、次に掲げる要件を満たすものでなければならない。

一 当該加入者が老齢給付金の受給権者となったときに支給する老齢給付金の全部又は一部に代えて支給するものであること。
二 当該老齢給付金に保証期間が定められていること。
三 当該加入者の選択により当該脱退一時金の全部の支給の繰下げができるものであること。
2 法第四十一条第四項の規定に基づき全部又は一部の支給の繰下げの申出をした脱退一時金の受給権は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、消滅する。
一 脱退一時金の受給権者が死亡したとき。
二 脱退一時金の受給権者(法第四十一条第二項第二号に係る脱退一時金の受給権者に限る。)が老齢給付金の受給権者となったとき。
三 再加入者となる前に当該確定給付企業年金の脱退一時金の受給権者となった者について、当該再加入者の当該確定給付企業年金における前後の加入者期間を合算したとき。
(老齢給付金の支給を開始できる年齢)
第二十八条 法第三十六条第二項第二号の政令で定める年齢は、五十歳とする。

(老齢給付金を一時金として支給する場合の基準)
第二十九条 法第三十八条第二項の政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 年金として支給する老齢給付金について保証期間が定められていること。
二 老齢給付金の受給権者の選択により一時金として支給するものであること。
三 前号の選択は、法第三十条第一項の請求に併せて行うとき、又は年金として支給する老齢給付金の支給を開始してから五年を経過した日以後に行うときに限り、することができるものであること。ただし、年金として支給する老齢給付金の受給権者に厚生労働省令で定める特別の事情がある場合にあっては、当該老齢給付金の支給を開始してから五年を経過する日までの間においても、同号の選択をすることができるものであること。
(老齢給付金の支給停止の基準)
第三十条 法第三十九条の政令で定める基準は、次のとおりとする。
一 まだ支給されていない老齢給付金の現価相当額が障害給付金の現価相当額を超える場合における当該超える部分については、支給を停止しないこと。
二 障害給付金の支給期間が終了したときに老齢給付金の支給期間が終了していない場合には、当該障害給付金の支給期間が終了した後の老齢給付金の支給期間については、支給を停止しないこと。
2 第二十三条第二項の規定は、前項第一号の現価相当額を計算する場合について準用する。

(障害等級)
第三十一条 法第四十三条第二項の政令で定める障害等級は、厚生年金保険法第四十七条第二項に規定する一級、二級及び三級の障害等級とする。

(障害給付金の支給停止の基準)
第三十二条 法第四十五条第二項の政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 まだ支給されていない障害給付金の現価相当額が老齢給付金の現価相当額を超える場合における当該超える部分については、支給を停止しないこと。
二 老齢給付金の支給期間が終了したときに障害給付金の支給期間が終了していない場合には、当該老齢給付金の支給期間が終了した後の障害給付金の支給期間については、支給を停止しないこと。
三 まだ支給されていない障害給付金の現価相当額が脱退一時金の額を超える場合における当該超える部分については、支給を停止しないこと。
四 障害給付金の受給権者が、当該障害給付金に係る法第四十三条第一項第一号に規定する傷病について労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第七十七条の規定による障害補償、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)の規定による障害補償給付若しくは障害給付又は船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)による障害を支給事由とする給付(以下この項において「障害補償等」という。)を受ける権利を取得したときに当該障害給付金の全部又は一部の支給を停止する場合において、まだ支給されていない当該障害給付金の現価相当額が当該障害補償等の現価相当額を超える場合における当該超える部分については、支給を停止しないこと。
五 障害補償等の支給期間が終了したときに障害給付金の支給期間が終了していない場合には、当該障害補償等の支給期間が終了した後の障害給付金の支給期間については、支給を停止しないこと。
2 第二十三条第二項の規定は、前項第一号、第三号及び第四号の現価相当額を計算する場合について準用する。

(遺族給付金の給付対象者)
第三十三条 法第四十七条の政令で定める者は、次のとおりとする。

一 老齢給付金を受けるための要件のうち法第三十六条第二項に規定する老齢給付金支給開始要件(以下「老齢給付金支給開始要件」という。)以外の要件を満たす者(老齢給付金の全部に代えて脱退一時金の支給を受けた者を除く。)
二 法第三十七条第一項の規定に基づき老齢給付金の支給の繰下げの申出をしている者
三 法第四十一条第二項第一号に係る脱退一時金の受給権者のうち、同条第四項の規定に基づきその脱退一時金の全部又は一部の支給の繰下げの申出をしている者
四 障害給付金の受給権者

(給付の制限)
第三十四条 法第五十四条の政令で定める場合は、次のとおりとする。

一 受給権者が、正当な理由がなくて法第九十八条の規定による書類その他の物件の提出の求めに応じない場合
二 加入者又は加入者であった者が、その責めに帰すべき重大な理由として厚生労働省令で定めるものによって実施事業所に使用されなくなった場合その他厚生労働省令で定める場合

第四章 掛金

(加入者が掛金の一部を負担する場合の基準)
第三十五条 法第五十五条第二項の政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 加入者が負担する掛金の額が当該加入者に係る法第五十五条第一項に規定する掛金の額の二分の一を超えないこと。
二 加入者が掛金を負担することについて、厚生労働省令で定めるところにより、当該加入者の同意を得ること。
三 掛金を負担している加入者が当該掛金を負担しないことを申し出た場合にあっては、当該掛金を負担しないものとすること。
四 掛金を負担していた加入者であって前二号のいずれかの規定により掛金を負担しないこととなったものが当該掛金を再び負担することができるものでないこと(規約の変更によりその者が負担する掛金の額が減少することとなる場合を除く。)。

(上場株式による掛金の納付)
第三十六条 法第五十六条第二項の政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 当該確定給付企業年金の規約に当該確定給付企業年金に係る法第四条第三号に規定する資産管理運用機関又は基金が株式による掛金の納付を受けることができる旨の定めがあること。
二 法第五十七条の掛金の額の基準に照らし追加的に拠出すべき掛金の額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額の範囲内において行うものであること。
三 納付する株式の価額は、時価によるものとし、厚生労働省令で定めるところにより算定した額とすること。
四 納付する株式の各銘柄につき、厚生労働省令で定めるところにより、前号の規定により算定した価額と当該確定給付企業年金に係る資産として既に運用されている株式(当該確定給付企業年金に係る資産以外の資産と合同して運用されているものを除く。次号において「既運用株式」という。)の価額との合計額が、当該確定給付企業年金に係る資産の総額の百分の五に相当する額を超えないものであること。
五 納付する株式の各銘柄につき、厚生労働省令で定めるところにより、納付する株式の数と当該確定給付企業年金に係る既運用株式の数との合計数が、発行済みの株式の総数の百分の五を超えないものであること。

第五章 積立金の積立て及び運用

(過去の加入者期間に係る給付の基準)
第三十七条 法第六十条第三項の政令で定める基準は、加入者等の当該事業年度の末日までの加入者期間に係る給付として規約で定めるものが、次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に定めるものであることとする。

一 当該事業年度の末日において、年金給付の支給を受けている者 当該年金給付
二 当該事業年度の末日において、老齢給付金の受給権者であって法第三十七条第一項の規定に基づきその老齢給付金の支給の繰下げの申出をしている者 その者が当該事業年度の末日において当該支給の繰下げの申出をした老齢給付金の支給を請求するとした場合における年金として支給される老齢給付金
三 当該事業年度の末日において、老齢給付金を受けるための要件のうち老齢給付金支給開始要件以外の要件を満たす者(加入者及び老齢給付金の全部に代えて脱退一時金の支給を受けた者を除く。) その者が老齢給付金支給開始要件を満たしたときに年金として支給される老齢給付金
四 当該事業年度の末日において、法第四十一条第二項第一号に係る脱退一時金の受給権者であって、同条第四項の規定に基づきその脱退一時金の全部又は一部の支給の繰下げの申出をしている者 その者が当該事業年度の末日において、脱退一時金の支給を請求するとした場合に支給される脱退一時金
五 当該事業年度の末日において、加入者であって、老齢給付金を受けるための要件のうち老齢給付金支給開始要件以外の要件を満たす者 その者が老齢給付金を受けるための要件を満たしたときに支給される当該老齢給付金のうち、その者の当該事業年度の末日までの加入者期間に係る分として、厚生労働省令で定めるところにより計算した額
六 当該事業年度の末日における加入者(前号に規定する者を除く。) その者が脱退一時金を受けるための要件を満たしたときに支給される当該脱退一時金のうち、その者の当該事業年度の末日までの加入者期間に係る分として、厚生労働省令で定めるところにより計算した額

(事業主が締結する信託、生命保険及び生命共済の契約)
第三十八条 法第六十五条第一項第一号の規定による信託の契約は、次の各号のいずれかに該当するものでなければならない。

一 当該契約の内容がイからニまでに該当する信託の契約
イ 給付に要する費用に充てることをその目的とする信託(運用方法を特定するものを除く。)であって、受給権者を受益者とするものであること。
ロ 信託会社(信託業務を営む銀行を含む。以下同じ。)が、当該確定給付企業年金の毎事業年度の末日において、次に掲げる金額の合計額を下回らない金額を支払備金として保有するものであること。
(1) 当該契約に基づき受給権者に支払うべき支払金でまだ支払わないものがあるときは、その金額
(2) 当該事業主が、給付に関し既に生じた理由によって支給すべき義務があると認めて、その旨を通知したときは、当該受給権者に当該契約に基づき支払を行うに足りる金額
(3) 給付に関し、訴訟の提起が行われた旨当該事業主から通知のあったときは、その争われている金額に見合う額
ハ 事業主が当該契約を解除し、若しくは信託会社が受託者を辞任し、又は当該契約に係る信託が終了し、若しくは信託会社が任務を終了したときは、信託会社が、当該契約に係る信託財産について精算し、厚生労働省令で定める書類を作成し、速やかに、事業主に報告するものであること。
ニ イからハまでに定めるもののほか、厚生労働省令で定める事項を定めていること。
二 当該契約に係る信託財産の運用に関し、法第六十五条第二項の規定により投資顧問業者(有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律(昭和六十一年法律第七十四号)第二条第三項に規定する者をいう。以下同じ。)と投資一任契約(同条第四項に規定する契約をいう。以下同じ。)を締結する場合において締結する信託の契約であって、その内容が前号ロからニまでに該当し、かつ、イ及びロに該当するもの
イ 給付に要する費用に充てることをその目的とする信託(運用方法を特定するものに限る。)であって、受給権者を受益者とするものであること。
ロ 当該契約に関し事業主が締結している投資一任契約に係る投資顧問業者の指図のない場合を除き、信託会社が当該指図にのみ基づいて当該契約に係る信託財産を運用するものであること。
2 法第六十五条第一項第二号又は第三号の規定による生命保険又は生命共済の契約は、次の各号に該当するものでなければならない。
一 給付に要する費用に充てることをその目的とする契約であって、受給権者をその保険金受取人又は共済金受取人とするものであること。
二 当該契約に基づき事業主が受けるべき配当金若しくは分配金又は割戻金は、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業主から保険料又は共済掛金として直ちに受け入れるものであること。
三 契約の解除は、将来に向かってのみその効力を生ずるものであること。
四 前三号に定めるもののほか、厚生労働省令で定める事項を定めていること。
(事業主が締結する投資一任契約)
第三十九条 法第六十五条第二項の規定による投資一任契約は、事業主が有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律第二条第四項各号に規定する投資判断の全部を一任することを内容とするものでなければならない。

(基金が締結する信託の契約)
第四十条 法第六十六条第一項の規定による信託の契約は、その内容が次の各号に該当するものでなければならない。

一 給付に要する費用に充てることをその目的とする信託(運用方法を特定するものを除く。)であって、基金が自己を受益者とするものであること。
二 信託会社が、当該基金の毎事業年度の末日において、次に掲げる金額の合計額を下回らない金額を支払備金として保有するものであること。
イ 当該契約に基づき基金に支払うべき支払金でまだ支払わないものがあるときは、その金額
ロ 当該基金が、給付に関し既に生じた理由によって支給すべき義務があると認めて、その旨を通知したときは、当該基金に当該契約に基づき支払を行うに足りる金額
ハ 給付に関し、訴訟の提起が行われた旨当該基金から通知のあったときは、その争われている金額に見合う額
三 基金が当該契約を解除し、若しくは信託会社が受託者を辞任し、又は当該契約に係る信託が終了し、若しくは信託会社が任務を終了したときは、信託会社が、当該契約に係る信託財産について精算し、厚生労働省令で定める書類を作成し、速やかに、基金に報告するものであること。
四 前三号に定めるもののほか、厚生労働省令で定める事項を定めていること。
2 法第六十六条第二項の規定による信託の契約は、その内容が前項第二号から第四号までに該当し、かつ、次の各号に該当するものでなければならない。
一 給付に要する費用に充てることをその目的とする信託(運用方法を特定するものに限る。)であって、基金が自己を受益者とするものであること。
二 当該契約に関し基金が締結している投資一任契約に係る投資顧問業者の指図のない場合を除き、信託会社が当該指図にのみ基づいて当該契約に係る信託財産を運用するものであること。

(基金が締結する生命保険及び生命共済の契約並びに投資一任契約)
第四十一条 第三十八条第二項の規定は法第六十六条第一項の規定による生命保険又は生命共済の契約について、第三十九条の規定は法第六十六条第一項の規定による投資一任契約について準用する。この場合において、第三十八条第二項中「第六十五条第一項第二号又は第三号」とあるのは「第六十六条第一項」と、同項第一号中「受給権者」とあり、及び同項第二号中「事業主」とあるのは「基金」と、第三十九条中「第六十五条第二項」とあるのは「第六十六条第一項」と、「事業主」とあるのは「基金」と読み替えるものとする。

(自家運用を行う基金の管理運用体制)
第四十二条 基金は、法第六十六条第四項の規定に基づき第四十四条第二号に掲げる方法により給付に充てるべき積立金(以下「積立金」という。)を運用する場合においては、次に掲げる積立金の管理及び運用の体制を整備しなければならない。

一 法第二十二条第三項に規定する基金の業務(以下「管理運用業務」という。)に関し、厚生労働省令で定める事項を第四十五条第一項に規定する基本方針において定めていること。
二 第四十四条第二号に掲げる方法による運用に係る業務(次号において「第二号業務」という。)を執行する理事を置いていること。
三 当該基金に使用され、その業務に従事する者のうちに、第二号業務を的確に遂行することができる専門的知識及び経験を有する者があること。
2 基金は、第四十四条第二号イからヘまでに掲げる方法により、それぞれ初めて運用するときは、厚生労働省令で定めるところにより、前項に規定する積立金の管理及び運用の体制について厚生労働大臣に届け出なければならない。当該体制に変更が生じたときも、同様とする。

(基金の自家運用に関する契約の相手方)
第四十三条 法第六十六条第四項に規定する金融機関等(以下「金融機関等」という。)は、次に掲げるものとする。

一 銀行、信用金庫、信用金庫連合会、労働金庫、労働金庫連合会、信用協同組合、信用協同組合連合会、農林中央金庫、商工組合中央金庫、農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合、水産加工業協同組合連合会、信託会社、保険会社、無尽会社、証券会社、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第十八項に規定する投資信託委託業者及び貸金業の規制等に関する法律施行令(昭和五十八年政令第百八十一号)第一条第三号に規定する者であって、日本国内に本店又は主たる事務所を有する法人
二 外国証券業者に関する法律(昭和四十六年法律第五号)第二条第二号に規定する外国証券会社

(基金の積立金の運用)
第四十四条 法六十六条第四項の政令で定める方法は、次のとおりとする。

一 次に掲げる方法であって金融機関等を契約の相手方とするもの
イ 投資信託及び投資法人に関する法律に規定する受益証券(証券投資信託又はこれに類する外国投資信託に係るものに限る。)又は投資証券、投資法人債若しくは外国投資証券(資産を主として有価証券に対する投資として運用すること(有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引、外国市場証券先物取引、有価証券店頭指数等先渡取引、有価証券店頭オプション取引又は有価証券店頭指数等スワップ取引を行うことを含む。)を目的とする投資法人又は外国投資法人であって厚生労働省令で定めるものが発行するものに限る。)の売買
ロ 貸付信託の受益証券の売買
ハ 預金又は貯金
ニ 運用方法を特定する信託であってイからハまでに掲げる方法又はコール資金の貸付け若しくは手形の割引により運用するもの
二 次に掲げる方法であって金融機関等を契約の相手方とするもの
イ 有価証券(証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第百八条の二第三項の規定により国債証券又は外国国債証券とみなされる標準物(ハにおいて単に「標準物」という。)を含み、前号イ及びロに規定するものを除く。)であって厚生労働省令で定めるもの(株式を除く。)の売買
ロ イの規定により取得した有価証券のうち厚生労働省令で定めるものの銀行その他厚生労働省令で定める法人に対する貸付け
ハ 債券オプション(当事者の一方の意思表示により当事者間において債券(標準物を含む。)の売買契約を成立又は解除させることができる権利であって厚生労働省令で定めるものをいう。)の取得又は付与
ニ 先物外国為替(外国通貨をもって表示される支払手段であって、その売買契約に基づく債権の発生、変更又は消滅に係る取引を当該売買の契約日後一定の時期に一定の外国為替相場により実行する取引(金融先物取引所の開設する市場において行われる取引又はこれに類する取引であって、厚生労働省令で定めるものに該当するものを除く。)の対象となるものをいう。)の売買
ホ 通貨オプション(当事者の一方の意思表示により当事者間において外国通貨をもって表示される支払手段の売買取引(ニの厚生労働省令で定める取引に該当するものを除く。)を成立させることができる権利をいう。)の取得又は付与
ヘ 運用方法を特定する信託であって次に掲げる方法により運用するもの
(1) イからホまでに掲げる方法
(2) 株式の売買であって厚生労働省令で定めるところにより証券取引法第二条第十八項に規定する有価証券指数その他厚生労働省令で定めるもの(株式に係るものに限る。)の変動と一致するように運用するもの
(3) 証券取引法第二条第十八項に規定する有価証券指数等先物取引及び同条第十九項に規定する有価証券オプション取引((2)の有価証券指数その他厚生労働省令で定めるものに係るものに限る。)
(4) コール資金の貸付け又は手形の割引

(運用の基本方針)
第四十五条 事業主(厚生労働省令で定める要件に該当する規約型企業年金を実施するものを除く。第三項において同じ。)及び基金は、積立金の運用に関して、運用の目的その他厚生労働省令で定める事項を記載した基本方針を作成し、当該基本方針に沿って運用しなければならない。

2 前項の規定による基本方針は、法令に反するものであってはならない。

3 事業主及び基金は、法第六十五条第一項及び第二項並びに法第六十六条第一項に規定する方法(法第六十五条第一項第一号の規定による信託の契約であって、第三十八条第一項第二号に該当するもの及び生命保険又は生命共済の契約であって、当該契約の全部において保険業法(平成七年法律第百五号)第百十六条第一項又は農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十一条の五に規定する責任準備金の計算の基礎となる予定利率が定められたものを除く。)により運用する場合においては、当該運用に関する契約の相手方に対して、協議に基づき第一項の規定による基本方針の趣旨に沿って運用すべきことを、厚生労働省令で定めるところにより、示さなければならない。

(分散投資義務及び運用体制の整備)
第四十六条 事業主等は、積立金を、特定の運用方法に集中しない方法により運用するよう努めなければならない。

2 基金は、管理運用業務を執行する理事を置かなければならない。

(資産管理運用契約等に基づく権利の譲渡等の禁止)
第四十七条 事業主等は、資産管理運用契約又は基金資産運用契約に基づく権利を譲り渡し、又は担保に供してはならない。

(省令への委任)
第四十八条 この章に定めるもののほか、積立金の積立て及び運用に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

第六章 確定給付企業年金間の移行等

(実施事業所の一部について行う給付の支給に関する権利義務の移転)
第四十九条 法第七十九条第一項の政令で定める場合は、次のとおりとする。

一 確定給付企業年金の事業主(以下この号において「譲受事業主」という。)が、吸収分割又は営業の全部若しくは一部の譲受けにより、他の確定給付企業年金の事業主(以下この号において「譲渡事業主」という。)からその営業の全部又は一部を承継した場合であって、譲受事業主が実施する確定給付企業年金の事業主等が、譲渡事業主の実施事業所に使用される者であって当該承継された営業の全部又は一部に係る事業に主として従事していたものとして厚生労働省令で定めるものの譲渡事業主が実施する確定給付企業年金に係る給付の支給に関する権利義務を承継する場合
二 法第七十九条第一項に規定する移転確定給付企業年金(以下この号、次条及び第五十三条において「移転確定給付企業年金」という。)及び承継確定給付企業年金(以下この号及び次条において「承継確定給付企業年金」という。)の規約において、あらかじめ、移転確定給付企業年金の実施事業所に使用される移転確定給付企業年金の加入者の一部(以下この号において「一部移転加入者」という。)に係る給付の支給に関する権利義務を承継確定給付企業年金の事業主等が承継することを定める場合(一部移転加入者が承継確定給付企業年金の実施事業所に使用されることとなったことにより、移転確定給付企業年金の実施事業所に使用されなくなったときに、当該一部移転加入者の同意を得て当該権利義務の承継を行う場合に限る。)

(実施事業所に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出る際の手続)
第五十条 法第七十九条第一項の規定に基づき、移転確定給付企業年金の事業主等(以下この条及び第五十三条において「移転事業主等」という。)が、当該移転確定給付企業年金の実施事業所に使用される移転確定給付企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出る場合は、次に掲げる者の同意を得なければならない。

一 当該権利義務が移転される移転確定給付企業年金の加入者(以下この条において「移転加入者」という。)が使用される実施事業所の事業主の全部
二 移転加入者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該移転加入者の過半数で組織する労働組合がないときは当該移転加入者の過半数を代表する者
2 前項の場合において、移転加入者が使用される実施事業所が二以上であるときは、同項第二号に掲げる者の同意は、各実施事業所について得なければならない。

3 移転確定給付企業年金が基金型企業年金であるときは、前二項の同意のほかに、移転加入者以外の加入者が使用される移転確定給付企業年金の実施事業所に係る代議員(移転確定給付企業年金の実施事業所の一部が承継確定給付企業年金の実施事業所となっているとき、又は実施事業所となるときは、移転加入者となる代議員を除く。)の四分の三以上の同意を得なければならない。

4 移転確定給付企業年金が規約型企業年金である場合であって、移転確定給付企業年金の実施事業所の一部が承継確定給付企業年金の実施事業所となっているとき、又は実施事業所となるときは、第一項及び第二項の同意のほかに、移転加入者以外の加入者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該移転加入者以外の加入者の過半数で組織する労働組合がないときは当該移転加入者以外の加入者の過半数を代表する者の同意を得なければならない。

5 前項の場合において、移転加入者以外の加入者が使用される実施事業所が二以上であるときは、同項に掲げる者の同意は、各実施事業所について得なければならない。

6 前各項の規定にかかわらず、前条第二号の場合にあっては、第一項第二号及び第二項から前項までの同意を要しないものとする。

7 移転事業主等が、法第七十九条第一項の規定に基づき、移転確定給付企業年金の実施事業所に使用される移転確定給付企業年金の加入者であった者又はその遺族に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出る場合には、当該移転確定給付企業年金の加入者であった者又はその遺族の同意を得なければならない。

(規約型企業年金の統合又は分割があった場合の加入者期間の合算)
第五十一条 規約型企業年金の加入者の資格を喪失した後、その者が当該資格を喪失した規約型企業年金につき法第七十四条第一項の規定による統合又は法第七十五条第一項の規定による分割があった場合において、その者が当該統合又は分割の承認を受けた規約型企業年金(以下この条において「新規約型企業年金」という。)の加入者となったときは、新規約型企業年金の規約で定めるところにより、これらの規約型企業年金における前後の加入者期間を合算することができる。この場合において、第二十七条第二項の規定の適用については、同項第三号中「再加入者」とあるのは「新規約型企業年金の加入者」と、「当該確定給付企業年金の脱退一時金」とあるのは「当該規約型企業年金の脱退一時金」と、「当該確定給付企業年金における」とあるのは「加入者の資格を喪失した規約型企業年金及び新規約型企業年金における」とする。
2 第二十一条の規定は、前項の規定による加入者期間の合算について準用する。この場合において、同条各号列記以外の部分中「再びもとの確定給付企業年金の加入者の資格を取得した者(以下「再加入者」という。)」とあるのは「新規約型企業年金の加入者の資格を取得した者」と、「当該確定給付企業年金」とあるのは「加入者の資格を喪失した規約型企業年金及び新規約型企業年金」と、同条第一号から第三号までの規定中「再加入者」とあるのは「新規約型企業年金の加入者」と、「当該確定給付企業年金」とあるのは「当該規約型企業年金」と読み替えるものとする。

(基金の合併若しくは分割又は確定給付企業年金間の権利義務の移転承継等があった場合の加入者期間の合算)
第五十二条 確定給付企業年金の加入者の資格を喪失した後、その者が当該資格を喪失した確定給付企業年金につき法第七十六条第一項の規定による合併若しくは法第七十七条第一項の規定による分割又は法第七十九条第一項、第八十条第一項若しくは第八十一条第一項の規定による当該確定給付企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転があった場合において、その者が当該権利義務を承継する事業主等の確定給付企業年金(以下この条において「承継確定給付企業年金」という。)の加入者となったときは、承継確定給付企業年金の規約で定めるところにより、これらの確定給付企業年金における前後の加入者期間を合算することができる。この場合において、第二十七条第二項の規定の適用については、同項第三号中「再加入者」とあるのは「承継確定給付企業年金の加入者」と、「当該確定給付企業年金における」とあるのは「加入者の資格を喪失した確定給付企業年金及び承継確定給付企業年金における」とする。

2 第二十一条の規定は、前項の規定による前後の加入者期間の合算について準用する。この場合において、同条各号列記以外の部分中「再びもとの確定給付企業年金の加入者の資格を取得した者(以下「再加入者」という。)」とあるのは「承継確定給付企業年金の加入者の資格を取得した者」と、「当該確定給付企業年金」とあるのは「加入者の資格を喪失した確定給付企業年金及び承継確定給付企業年金」と、同条第一号から第三号までの規定中「再加入者」とあるのは「承継確定給付企業年金の加入者」と読み替えるものとする。

(新たに確定給付企業年金を実施して給付の支給に関する権利義務を承継する際の手続の特例)
第五十三条 法第七十九条第一項の規定に基づき、移転事業主等が基金に、当該移転確定給付企業年金の実施事業所に使用される移転確定給付企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出ようとする場合であって、当該基金がまだ設立されていないときは、当該基金を設立しようとする厚生年金適用事業所の事業主に対し当該申出をしなければならない。この場合において、当該基金を設立しようとする事業主は、基金の設立の認可の申請に併せて、自己の名で、同条第二項の認可の申請を行わなければならない。

2 前項後段の場合において、当該事業主は、法第七十九条第五項において準用する法第七十六条第二項の規定による代議員会における議決に代えて、法第三条第一項の同意に併せて、当該給付の支給に関する権利義務を承継することについて、当該基金を設立しようとする厚生年金適用事業所に使用される被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合がないときは当該被用者年金被保険者等の過半数を代表する者の同意を得なければならない。

3 二以上の厚生年金適用事業所について基金を設立しようとする場合においては、前項の同意は、各厚生年金適用事業所について得なければならない。

4 法第七十九条第二項の規定に基づき移転確定給付企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務を承継しようとする事業主であって規約型企業年金を実施しようとするものは、当該規約型企業年金の規約の承認の申請に併せて同項の承認の申請を行わなければならない。

5 前項の場合において、当該事業主は、法第七十九条第四項において準用する法第七十四条第二項及び第三項の同意に代えて、法第三条第一項の同意に併せて、当該給付の支給に関する権利義務を承継することについて、当該規約型企業年金を実施しようとする厚生年金適用事業所に使用される被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合がないときは当該被用者年金被保険者等の過半数を代表する者の同意を得なければならない。

6 二以上の厚生年金適用事業所について規約型企業年金を実施しようとする場合においては、前項の同意は、各厚生年金適用事業所について得なければならない。

7 第一項から第三項までの規定は、法第八十条第一項の規定に基づき、規約型企業年金の事業主がまだ設立されていない基金に当該規約型企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出ようとする場合について、第四項から前項までの規定は、法第八十一条第二項の規定に基づき、規約型企業年金を実施しようとする事業主が基金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務を承継しようとする場合について準用する。この場合において、第一項中「第七十九条第一項」とあるのは「第八十条第一項」と、「移転事業主等」とあるのは「規約型企業年金の事業主」と、「移転確定給付企業年金の実施事業所に使用される移転確定給付企業年金」とあるのは「規約型企業年金」と、第二項中「第七十九条第五項」とあるのは「第八十条第五項」と、第四項中「第七十九条第二項」とあるのは「第八十一条第二項」と、「移転確定給付企業年金」とあるのは「基金」と、第五項中「第七十九条第四項」とあるのは「第八十一条第五項」と読み替えるものとする。

(合併又は分割の公告)
第五十四条 合併又は分割により設立された基金は、第八条の規定による公告に併せて、合併により消滅した基金又は分割前の基金の名称及び所在地を公告しなければならない。

2 合併又は分割後存続する基金は、次に掲げる事項を公告しなければならない。

一 合併又は分割の認可の年月日
二 合併により消滅した基金又は分割により設立された基金の名称及び所在地
3 前項の規定による公告は、第十条に規定する方法によってしなければならない。

第七章 確定給付企業年金の終了及び清算

(清算人になることができない者)
第五十五条 法第八十九条第三項の政令で定める者は、次のとおりとする。

一 非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百三十八条各号に掲げる者
二 法第九十条第五項の規定により解任された当該確定給付企業年金の清算人
三 事業主である法人の役員

(残余財産のうち分配を要しないもの)
第五十六条 法第八十九条第六項の政令で定めるものは、終了した確定給付企業年金の事業主等が、当該確定給付企業年金に係る資産管理運用契約又は基金資産運用契約として締結していた生命保険又は生命共済の契約に係る積立金とする。ただし、当該生命保険又は生命共済の契約は、生命保険会社又は農業協同組合連合会(全国を地区とし、農業協同組合法第十条第一項第十号の事業のうち生命共済の事業を行うものに限る。以下同じ。)が、当該確定給付企業年金が終了した場合において、終了制度加入者等(法第八十九条第六項に規定する終了制度加入者等をいう。以下同じ。)に対し、当該確定給付企業年金が終了しなかった場合に事業主等が支給することとなる給付を当該事業主等に代わって支給することを内容とするものに限る。

(終了した確定給付企業年金の残余財産の分配)
第五十七条 法第八十九条第六項に規定する政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 終了した確定給付企業年金の残余財産の額が、当該確定給付企業年金が終了した日(以下この条において「終了日」という。)を法第六十条第三項に規定する事業年度の末日とみなして同項の規定に基づき算定した最低積立基準額(以下この条において「終了日の最低積立基準額」という。)を上回る場合は、次に掲げる額を合算した額を当該終了制度加入者等に分配するものであること。
イ 当該終了制度加入者等に係る終了日の最低積立基準額
ロ 残余財産の額から当該確定給付企業年金の終了日の最低積立基準額を控除した額を、厚生労働省令で定めるところにより分配した額
二 前号に規定するもの以外の場合には、次に掲げるいずれかの方法で分配するものであること。
イ 当該確定給付企業年金の当該終了制度加入者等に係る終了日の最低積立基準額に応じて按分して得た額を分配する方法
ロ 終了日における受給権者及び老齢給付金を受けるための要件のうち老齢給付金支給開始要件以外の要件を満たす者(以下この項において「受給権者等」という。)に対し、当該受給権者等に係る終了日の最低積立基準額(当該額が残余財産の額を上回っている場合にあっては、当該残余財産の額を当該受給権者等に係る終了日の最低積立基準額に応じて按分して得た額)を分配し、その残余がある場合には、当該残余を終了日における加入者(受給権者等を除く。以下この号において同じ。)に、当該加入者に係る終了日の最低積立基準額に応じて按分して得た額を分配する方法
2 前項の規定は、終了した確定給付企業年金の残余財産に前条に規定する積立金が含まれる場合にあっては、当該積立金の額を終了日の最低積立基準額から控除して適用するものとする。

(解散の公告)
第五十八条 基金が解散したときは、二週間以内に、次に掲げる事項を公告しなければならない。

一 基金の名称
二 事務所の所在地
三 実施事業所の名称及び所在地
四 解散の理由
五 法第八十一条第三項の規定に基づき解散の認可があったものとみなされたときは、当該事項
六 解散の認可又は解散の命令の年月日(法第八十一条第三項の規定に基づき解散の認可があったものとみなされたときは、当該認可があったものとみなされた年月日)

(清算人の公告)
第五十九条 基金は、清算人が就任し、又は退任したときは、二週間以内に、その氏名及び住所を公告しなければならない。これらの事項に変更を生じたときも、同様とする。

(財産の目録等の承認)
第六十条 清算人は、就任の後、遅滞なく、規約型企業年金又は基金の財産の状況を調査し、厚生労働省令で定めるところにより、財産目録及び貸借対照表を作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。

(給付の供託)
第六十一条 清算人は、厚生労働省令で定めるところにより、規約型企業年金が終了し、又は基金が解散した日までに支給すべきであった給付でまだ支給していないものに相当する金額を供託しなければならない。

(残余財産の処分の制限)
第六十二条 基金の清算人は、基金の債務を弁済した後でなければ、その残余財産を処分することができない。

(決算報告書の承認)
第六十三条 清算人は、清算が結了したときは、遅滞なく、決算報告書を作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。

2 基金は、清算人が前項の規定による清算結了の承認を受けたときは、二週間以内に、清算が結了した旨を公告しなければならない。

(解散等の公告の方法)
第六十四条 第五十八条、第五十九条及び前条第二項の規定による公告は、第十条に規定する方法によってしなければならない。

(地位の承継)
第六十五条 規約型企業年金を実施する事業主について相続又は合併があったときは、法第八十六条の規定にかかわらず、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により当該事業主の地位を承継すべき相続人を選定したときは、その者)、合併後存続する法人又は合併により設立した法人は、その事業主の地位を承継することができる。この場合において、当該事業主の地位を承継した者は、当該承継の日から二十日以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

第八章 雑則

(事業主等が業務を委託する場合の要件)
第六十六条 事業主等が法第九十三条の規定に基づき、受託業務を信託会社、生命保険会社、農業協同組合連合会その他の法人に委託する場合においては、確定給付企業年金の事業の実施に支障を及ぼすことがないよう、委託先の財務内容その他の経営の状況を勘案して委託先を選定しなければならない。

(指定法人)
第六十七条 事業主等が法第九十三条の規定に基づき、受託業務を信託会社、生命保険会社及び農業協同組合連合会以外の法人に委託する場合にあっては、次に掲げる要件に該当するものとして厚生労働大臣が指定した法人(以下「指定法人」という。)に委託しなければならない。

一 年金数理に関する受託業務を厚生年金保険法第百七十六条の二第二項に規定する年金数理人が実施するものであること。
二 前号に規定するもののほか、受託業務を適正かつ確実に行うことができる技術的能力を有し、かつ、十分な社会的信用を有すること。
三 受託業務を長期にわたり確実に行うに足りる経理的基礎を有すること。
2 厚生労働大臣は、指定法人が前項各号に掲げる要件のうちいずれかに該当しなくなったときは、同項の指定を取り消すことができる。

3 厚生労働大臣は、第一項の規定により指定をしたとき、又は前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公告するものとする。

(会計の区分経理)
第六十八条 加入者等の福利及び厚生に関する事業を行う基金は、当該事業に係る会計を他の事業に係る会計と区分して経理しなければならない。

(事業年度)
第六十九条 確定給付企業年金の事業年度は、一年とする。ただし、厚生労働省令で定める場合にあっては、六月以上一年六月以内とすることができる。

(余裕金の運用)
第七十条 基金の業務上の余裕金は、銀行預金、郵便貯金その他厚生労働省令で定める方法により運用しなければならない。

(借入金の制限)
第七十一条 基金は、借入金をしてはならない。ただし、基金の目的を達成するため必要な場合において、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

(権限の委任)
第七十二条 この政令に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。

2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

第九章 他の年金制度との間の移行等

(準用規定)
第七十三条 第四十九条の規定は、法第百七条第一項の政令で定める場合について準用する。この場合において、第四十九条第一号中「確定給付企業年金の事業主(以下この号において「譲受事業主」という。)」とあるのは「厚生年金基金の設立事業所の事業主」と、「他の確定給付企業年金の事業主」とあるのは「確定給付企業年金の事業主」と、「譲受事業主が実施する確定給付企業年金の事業主等」とあるのは「当該厚生年金基金」と、同条第二号中「法第七十九条第一項に規定する移転確定給付企業年金(以下この号、次条及び第五十三条において「移転確定給付企業年金」という。)及び承継確定給付企業年金(以下この号及び次条において「承継確定給付企業年金」という。)」とあるのは「確定給付企業年金及び厚生年金基金」と、「移転確定給付企業年金の」とあるのは「当該確定給付企業年金の」と、「承継確定給付企業年金の事業主等」とあるのは「当該厚生年金基金」と、「承継確定給付企業年金の実施事業所」とあるのは「当該厚生年金基金の設立事業所」と読み替えるものとする。

2 第五十条の規定は、法第百七条第一項の規定に基づき、事業主等が、当該確定給付企業年金の実施事業所に使用される当該確定給付企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出る場合について準用する。この場合において、第五十条第一項中「第七十九条第一項」とあるのは「第百七条第一項」と、「移転確定給付企業年金」とあるのは「確定給付企業年金」と、同条第三項及び第四項中「移転確定給付企業年金」とあるのは「当該確定給付企業年金」と、「承継確定給付企業年金の実施事業所」とあるのは「厚生年金基金の設立事業所」と、「又は実施事業所」とあるのは「又は設立事業所」と、同条第六項中「前条第二号」とあるのは「第七十三条第一項において準用する第四十九条第二号」と、同条第七項中「第七十九条第一項」とあるのは「第百七条第一項」と、「移転確定給付企業年金の実施事業所に使用される移転確定給付企業年金の加入者」とあるのは「当該確定給付企業年金の実施事業所に使用される当該確定給付企業年金の加入者」と、「当該移転確定給付企業年金」とあるのは「当該確定給付企業年金」と読み替えるものとする。

3 第五十三条第一項から第三項までの規定は、法第百七条第一項の規定に基づき、事業主等が厚生年金基金に、当該確定給付企業年金の実施事業所に使用される当該確定給付企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出ようとする場合において、当該厚生年金基金がまだ設立されていないときについて準用する。この場合において、第五十三条第一項中「第七十九条第一項」とあるのは「第百七条第一項」と、「移転事業主等」とあるのは「事業主等」と、「基金」とあるのは「厚生年金基金」と、「当該移転確定給付企業年金」とあり、及び「移転確定給付企業年金」とあるのは「当該確定給付企業年金」と、同条第二項中「第七十九条第五項において準用する法第七十六条第二項」とあるのは「第百七条第三項」と、「代議員会」とあるのは「厚生年金基金の代議員会」と、「法第三条第一項」とあるのは「厚生年金保険法第百十一条第一項」と、「基金」とあるのは「厚生年金基金」と、同条第三項中「基金」とあるのは「厚生年金基金」と読み替えるものとする。

(基金から厚生年金基金への移行の際の公告)
第七十四条 法第百九条第一項の認可を受けて成立した厚生年金基金は、厚生年金基金令(昭和四十一年政令第三百二十四号)第三条の規定による公告に併せて、法第百九条第四項の規定により消滅した基金の名称及び所在地を公告しなければならない。

(確定拠出年金を実施する場合の積立金の移換)
第七十五条 法第百十七条第一項の規定による積立金の移換は、次に定めるところにより行うものとする。

一 加入者の給付の額を減額することにより当該加入者の個人別管理資産(確定拠出年金法第二条第十二項に規定する個人別管理資産をいう。以下同じ。)に充てるものであること。
二 移換加入者(法第百十七条第二項に規定する移換加入者をいう。以下同じ。)となるべき者の範囲が同条第一項の規約において定められていること。
三 前号の移換加入者となるべき者の範囲は、特定の者について不当に差別的なものでなく、かつ、加入者が任意に選択できるものでないこと。
四 当該移換加入者の個人別管理資産に充てることができる金額は、イに掲げる額からロに掲げる額を控除した額に相当する額(以下「移換相当額」という。)であること。
イ 給付の額の減額に係る規約の変更が効力を有することとなる日(以下「規約変更日」という。)を法第六十条第三項に規定する事業年度の末日とみなし、かつ、当該規約の変更による給付の額の減額がないものとして同項の規定の例により計算した額
ロ 規約変更日を法第六十条第三項に規定する事業年度の末日とみなして同項の規定の例により計算した額
五 移換加入者となるべき者のうち実施事業所の事業主が実施する企業型年金の資産管理機関(確定拠出年金法第二条第七項第一号ロに規定する資産管理機関をいう。)への移換相当額の移換に代えて移換相当額の支払を受けることを希望する者(法第百十七条第一項の規約を定めることに同意しない者に限る。)に対して、移換相当額の支払を行う旨を同項の規約で定める場合にあっては、当該移換相当額を一時に支払うものであること。
六 規約変更日における積立金(移換加入者に係る移換相当額の合計額を除く。)の額は、次に掲げるいずれの額も下回らない額であること。
イ 規約変更日を事業年度の末日とみなし、かつ、第三十六条第二号に規定する掛金の額の収入がないものとして法第六十条第二項の規定の例により計算した額
ロ 規約変更日を法第六十条第三項に規定する事業年度の末日とみなして同項の規定の例により計算した額

(確定拠出年金を実施する場合の残余財産の移換)
第七十六条 法第百十七条第四項の規定による残余財産の移換は、次に定めるところにより行うものとする。

一 残余財産のうち、法第八十九条第六項の規定により、終了制度加入者等に分配されるべき額を当該終了制度加入者等の個人別管理資産に充てるものであること。
二 残余財産の移換に係る終了制度加入者等の範囲及び個人別管理資産に充てる額の算定方法が法第百十七条第四項の規約において定められていること。
三 終了した日における積立金の額は、当該終了した日を法第六十条第三項に規定する事業年度の末日とみなして同項の規定の例により計算した額を下回らない額であること。
2 前項第二号の規約において残余財産の移換に係る終了制度加入者等の範囲を定める場合において、当該範囲に属しない加入者があるときは、当該範囲に属する加入者の二分の一以上の同意及び当該範囲に属しない加入者の二分の一以上の同意を得なければならない。

3 前項の場合において、企業型年金が実施される実施事業所が二以上であるときは、同項の当該範囲に属する加入者の同意は、各実施事業所について得なければならない。

(資産の移換をする場合の掛金の一括拠出)
第七十七条 事業主等が法第百十七条第一項の規定に基づき積立金を移換する場合において、規約変更日における積立金(移換加入者に係る移換相当額の合計額を除く。)の額が第七十五条第六号イ及びロに規定する額のいずれか高い額を下回るときは、法第五十五条第一項の規定にかかわらず、当該事業主は、当該下回る額を、掛金として一括して拠出しなければならない。

(確定拠出年金への移行に伴う閉鎖型確定給付企業年金)
第七十八条 基金の実施事業所の事業主が企業型年金を実施している場合には、規約で定めるところにより、加入者の全部又は一部について、加入者期間のうち同時に当該企業型年金の企業型年金加入者期間(確定拠出年金法第十四条第一項に規定する企業型年金加入者期間をいう。)であった期間を給付の額の算定の基礎としないこととすることができる。

2 前項の規定を適用する場合においては、当該基金の加入者期間を額の算定の基礎とする給付が支給されることとなる加入者の数が、第六条に規定する数以上であるか、又は当該数以上となることが見込まれなければならない。

3 第一項の規定により給付の額の算定の基礎としないこととされた加入者に係る第一条第二項の規定の適用については、当該基金を同項の一の確定給付企業年金に含めないものとする。

(厚生年金基金連合会に行わせる事務)
第七十九条 法附則第三条第一項の責任準備金に相当する額の徴収のために必要な事務及び厚生年金保険の管掌者たる政府が支給する年金たる給付に係る事務のうち政令で定めるものは、次のとおりとする。

一 政府が法第百十三条第一項の規定に基づき解散した厚生年金基金又は消滅した厚生年金基金の権利義務を承継した基金から徴収する厚生年金保険法第百六十二条の三第一項に規定する責任準備金に相当する額の算定に関する事務
二 当該解散した厚生年金基金又は消滅した厚生年金基金の加入員であった者に対する老齢厚生年金の支給に必要な記録の整理に関する事務

2 法附則第三条第一項の規定により厚生年金基金連合会の業務が行われる場合には、厚生年金保険法第百五十九条第六項中「その業務」とあるのは、「その業務(確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)附則第三条第一項の規定により連合会が行うものを除く。)」とする。

附則

(施行期日)
第一条 この政令は、平成十四年四月一日から施行する。

(企業年金制度等の経過措置)
第二条 法第五条第一項第二号(法第六条第四項において準用する場合を含む。)の政令で定める年金制度は、平成二十四年三月三十一日までの間、第三条各号に掲げるもののほか、適格退職年金契約(法人税法(昭和四十年法律第三十四号)附則第二十条第三項に規定する適格退職年金契約をいう。以下同じ。)に基づく年金制度とする。

(新たに確定給付企業年金を実施して適格退職年金契約に係る権利義務を承継する場合の手続の特例)
第三条 法附則第二十五条第一項の規定に基づき同項に規定する移行適格退職年金受益者等(以下「移行適格退職年金受益者等」という。)に係る給付の支給に関する権利義務を承継しようとする事業主であって規約型企業年金を実施しようとするものは、当該規約型企業年金の規約の承認の申請に併せて同項の承認の申請を行わなければならず、その承認の申請に必要な手続については、第五十三条第五項及び第六項の規定を準用する。この場合において、同条第五項中「前項」とあるのは「附則第三条第一項」と、「第七十九条第四項」とあるのは「附則第二十五条第二項」と読み替えるものとする。

2 事業主が、法附則第二十五条第一項の規定に基づき、移行適格退職年金受益者等に係る給付の支給に関する権利義務を承継する基金を設立しようとする場合においては、当該事業主は、当該基金の設立の認可の申請に併せて、自己の名で、同項の認可の申請を行わなければならず、その認可の申請に必要な手続については、第五十三条第二項及び第三項の規定を準用する。この場合において、同条第二項中「前項後段」とあるのは「附則第三条第二項」と、「第七十九条第五項」とあるのは「附則第二十五条第二項」と読み替えるものとする。

(適格退職年金からの移行に係る老齢給付金支給開始要件の特例)
第四条 法附則第二十五条第四項の規定により読み替えて適用される法第三十六条第二項の政令で定める要件は、次のいずれかとする。

一 法第三十六条第二項各号に掲げる要件
二 当該移行適格退職年金受益者等に係る適格退職年金契約に基づく法人税法附則第二十条第三項に規定する退職年金の支給要件

(適格退職年金からの移行に係る脱退一時金の支給要件の特例)
第五条 法附則第二十五条第四項の規定により読み替えて適用される法第四十一条第二項の政令で定める要件は、次のいずれかとする。

一 法第四十一条第二項各号に掲げる要件
二 当該移行適格退職年金受益者等に係る適格退職年金契約に基づく法人税法施行令(昭和四十年政令第九十七号)附則第十六条第一項第一号に規定する退職一時金の支給要件

(移行適格退職年金受益者等以外の加入者等の給付の支給要件)
第六条 法附則第二十五条第四項の規定にかかわらず、同項の移行適格退職年金受益者等以外の当該確定給付企業年金の加入者等に支給される老齢給付金及び脱退一時金については、法第三十六条第四項及び法第四十一条第三項の規定を適用する。

(移行適格退職年金受益者等が掛金を負担する場合の特例)
第七条 法附則第二十五条第一項の規定により給付の支給に関する権利義務を承継した事業主等の確定給付企業年金の加入者(移行適格退職年金受益者等に限る。)が法第五十五条第二項の規定により掛金の一部を負担する場合にあっては、第四条(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

(新たに厚生年金基金を設立して適格退職年金契約に係る権利義務を承継する場合の手続の特例)
第八条 事業主が、法附則第二十六条第一項の規定に基づき、移行適格退職年金受益者等に係る給付の支給に関する権利義務を承継する厚生年金基金を設立しようとする場合においては、当該事業主は、当該厚生年金基金の設立の認可の申請に併せて、自己の名で、同項の認可の申請を行わなければならず、その認可の申請に必要な手続については、第五十三条第二項及び第三項の規定を準用する。この場合において、同条第二項中「前項後段」とあるのは「附則第八条」と、「第七十九条第五項において準用する法第七十六条第二項」とあるのは「附則第二十六条第二項において準用する法第百七条第三項」と、「代議員会」とあるのは「厚生年金基金の代議員会」と、「法第三条第一項」とあるのは「厚生年金保険法第百十一条第一項」と、「基金」とあるのは「厚生年金基金」と、同条第三項中「基金」とあるのは「厚生年金基金」と読み替えるものとする。

理由

 確定給付企業年金法の施行に伴い、確定給付企業年金の規約に関する事項、企業年金基金の運営に関する事項、給付の基準に関する事項、積立金の運用の契約に関する事項、確定給付企業年金間又は他の企業年金制度との間の移行に関する事項等を定める必要があるからである。


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