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2018年3月26日 第4回国民生活基礎調査の非標本誤差の縮小に向けた研究会 議事録

○日時

平成30年3月26日(月) 13:58~14:49


○場所

厚生労働省政策統括官(統計・情報政策担当)会議室
(中央合同庁舎5号館21階11号室)


○出席者

構成員(五十音順、敬称略、◎:座長)

 石井 太
 稲葉 由之
 津谷 典子(欠席)
◎廣松 毅

構成員以外の出席者

 西郷 浩(早稲田大学政治経済学術院教授)

事務局

 酒光政策統括官(統計・情報政策担当)
 中井参事官(企画調整担当)
 中村世帯統計室長
 北世帯統計室国民生活基礎統計専門官
 大村人口動態・保健社会統計室室長補佐

○議題

(1)国民生活基礎調査の非標本誤差の縮小に向けた研究会報告書(案)について

○議事

1.開会

○中村室長
 それでは、定刻より少し早いですが、皆様お揃いのようですので、ただいまから、第4回の研究会を開催させていただきます。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中を御出席いただきまして誠にありがとうございます。本日の出席状況ですが、津谷委員が御欠席です。

 それでは、以後の進行につきましては、座長の廣松先生にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

2.議事

(1)国民生活基礎調査の非標本誤差の縮小に向けた研究会報告書(案)について
○廣松座長
 委員の方々、お忙しい中をどうもありがとうございます。

 早速ですが、議事に入りたいと思います。本日の議題であります国民生活基礎調査の非標本誤差の縮小に向けた研究会報告書(案)について、事務局で資料を作成しておりますので、まず事務局から説明をいただいたあと、当研究会として報告書の取りまとめを行いたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

 では、資料の説明をお願いいたします。

○中村室長
 資料1を御覧ください。まず、全体構成について、1枚めくっていただきまして目次のところを御覧ください。時計文字の1の「はじめに」のところですけれども、ここは本研究会の設置経緯等を記載しております。次の時計文字の
から は、具体的に検討評価をしました3つの課題について、それぞれ比較検証の方法、その次に検証結果、最後に評価というような流れにしております。次に、 の「まとめ」のところでは、本研究会で検討評価した結果のまとめのポイントを記載しております。また、別に参考資料として3点を添付する予定です。

 それでは、本文を御覧ください。

 2ページからお願いします。一つ目の課題の国民生活基礎調査と国勢調査の原データレベルでの比較・検証についてです。

 2ページから7ページにかけては、平成 22 年調査同士の集計結果の比較について、2ページの のところでマッチング等の方法、次の3ページの のところで集計対象地区数の説明をして、4ページでは集計対象地区を市郡別に偏りがないか確認したものを掲載しております。

 次に、5ページから7ページにかけては、実際に比較・検証結果の主なものを記載しております。5ページで、若干、用語の変更をしております。これまで研究会の資料では「非捕捉率」という言葉を用いておりましたけれども、「捕捉率」との関係がまぎらわしいので、捕捉できない総数に対してどの部分が寄与しているかという意味で「非捕捉寄与率」という言葉に変更しております。これについては、こういう言葉でよろしいかどうかというのも含めて、後ほど御議論いただきたいと思っております。

 続きまして、8ページを御覧ください。8ページから 14 ページにかけては、平成 22 年国勢調査と平成 25 年国民生活基礎調査の世帯数の比較について、8ページの ではマッチング等の方法、9ページでは比較対象地区数の説明、 10 ページ以降で比較検証結果を記載しております。これも研究会で提示しました主なものです。

 続きまして、 14 ページを御覧ください。 14 ページの中ほどの3のところで評価について3点を記載しております。1つ目は、 22 年調査同士の比較では、単独・若年世帯の捕捉率が低いという従来から把握していたことと同じ結果であったこと、2つ目のポツのところは、 22 年国勢調査に対する 25 年国民生活基礎調査の世帯数の割合を見ますと、単独世帯、特に都市部で低いということ、それと3つ目のところでは、捕捉率の低い都市部の単独・若年世帯の回収率向上方策の検討が必要であるということを指摘しております。

 次に、 15 ページを御覧ください。2つ目の課題の国民生活基礎調査の推計方法等の検討・検証についてです。 15 ページから 30 ページにかけては全部不詳データの補正について記載しておりまして、 15 ページ、 16 ページは、試算しました3通りの補正の方法の説明を入れております。

 次に、 17 ページから 27 ページまでについては、具体的に3通りの補正結果を記載しております。

 次に、 28 ページから 30 ページについては、ブートストラップ法による検証結果ということで、その結果を記載しております。

 次に 34 ページ、ここからが評価ということで、(1)で全部不詳データの補正の結果ということです。結論としては、ここの最後のポツのところで、3通りのいずれの方法も現行の推計方法に変えて採用するべきという積極的な根拠は得られなかったと記載しております。2つ目の(2)の世帯数と世帯人員数の相関については非常に強い相関があるということで、現行の推計人口を用いた比推定により世帯数と世帯人員数の推計することは妥当としております。

 次に、 35 ページからが、3つ目の課題の郵送回収の試験調査結果の検証についてです。 35 ページは試験調査の実施方法を記載しております。

 36 ページから 44 ページにかけては、試験調査結果の主なものを記載しております。

 次に、 45 ページの3の評価のところですが、(1)で郵送回収の導入の是非について、(2)で仮に郵送回収を導入する場合ということで、 のところで郵送回収の切り替えのタイミングについて、 で郵送切り替えの対象とする世帯の範囲について、 で郵送回収の導入時期について記載しております。

 最後に、 46 ページは、全体で本研究会の結果のポイントについて、まとめという形で記載しております。特に評価の部分につきましては、後ほど御議論をよろしくお願いいたします。

 説明は以上です。

○廣松座長
 ありがとうございました。この研究会で3回にわたって検討してきた内容を報告書(案)という形でまとめていただいたものです。

 それでは、委員の皆様方から、報告書(案)の内容について御意見をいただきたいと思います。ただ、時間の関係もありますので、この3つの課題ごとに、評価及び全体のまとめについての議論を中心に行いたいと思います。

 最初に、2 国民生活基礎調査と国勢調査の原データレベルでの比較・検証について、これは報告書(案)の2ページから 14 ページです。特に 14 ページのところに評価が記されておりますが、そこを中心に御質問、御意見をいただければと思います。いかがでしょうか。

 その前に、先ほどの御説明の中で、5ページ目のところの言葉の問題で、「非捕捉寄与率」という言葉を使うということに関して御意見をいただきたいという要望がありましたが、この言葉はいかがですか。定義は、1の上の段落で、非捕捉寄与率は国民生活基礎調査が捕捉できていない世帯数全体を 100 %として各項目に含まれる割合を示すというものです。

 一般に寄与率というと定義は決まっているものはあると思いますが、ここで非捕捉寄与率ということで上に定義したものです。特に誤解が生じなければ、私はこの言葉でもいいのではないかと思いますが、いかがですか。

○稲葉委員
 私もそう思います。非捕捉寄与率という形で、もう既に定義していますので、勘違い等はないものと思いますし、なおかつ、この数値を見ることによって、どの部分が捕捉されていないのかということがはっきり分かる数値ですので、有効であると考えます。

○廣松座長
 ありがとうございます。では、この言葉でよろしいですか。そこは御了解いただいたということで、先ほども申しましたとおり、この課題に対しては
14 ページに、これまでの検討結果をまとめた評価というものが大きく3つあります。国勢調査と国民生活基礎調査の比較・集計対象地域の検討において単独・若年世帯の捕捉率が低いということは、これまでも比較を指摘されていたところですが、この傾向が見られると確認されました。それから、平成 22 年国勢調査の世帯数と 25 年国民生活基礎調査の世帯数の割合を見ると、やはり単独世帯、特に大都市において国民生活基礎調査のほうが低いという傾向が確認されました。3番目として、捕捉率の低い都市部の単独・若年世帯の回収率の向上のための方策を検討する必要があるということです。いかがでしょうか。

 上の2つの件は、これまでも言われてきたことです。残念ながら、3番目の回収率の向上のための方策の検討というのは十分にできませんでした。

○中村室長
 そこは、裏返せば、最後に郵送回収のところを検討して、それを実施に向けていくというので、回収率の維持・向上というところにつなげていきたいと考えております。

○廣松座長
 というお考えのようですが、いかがですか。

○稲葉委員
 この箇所については、しっかりとマッチングをしていますので、はっきりと分かっている状況であるかと思います。特に
11 ページ、 12 ページに関しては、視覚的にすぐに分かる状況ですので、最後の評価のところを補足するのに非常に分かりやすい資料であると思います。

○廣松座長
 確かに今まで国勢調査との関係に関していろいろ議論されていたことを、今回、具体的な比較・検討によって明らかにしたという点が1つの大きな成果というふうに考えます。

 ほかに御意見はいかがですか。

○石井委員
 私も、今回、国勢調査とマッチングして比較を行ったことは、非常に大きな貢献ができているのではないかと思いますし、また、ここにお書きいただいている3点についても全くこのとおりだと思いますので、こちらでよろしいのではないかと思います。

○廣松座長
 ありがとうございます。

○西郷審議協力者
 特にありません。

○廣松座長
 よろしいでしょうか。では、もし御意見がありましたら、最後のまとめのところでまた改めて発言いただきたいと思いますが、とりあえず最初の課題に関しましては、
14 ページの評価で妥当であると御判断をいただいたということにしたいと思います。

 続いて、3 国民生活基礎調査の推計方法等に係る検証・検討についてです。報告書(案)では、内容的には 15 ページから 33 ページの部分です。これについては現行の方法と3種類の推計方法を検討したわけですが、 34 ページのところにこの課題に関する評価、特に全部不詳データの補正についてですが、評価を記しております。 34 ページの(1)の補正の研究結果について、幾つかの細かい点がありますが、最後の、今回の検証結果から、いずれの方法についても、現行の推計方法に変えて採用するべきであるという積極的な根拠は得られなかったという結論、評価になっております。この点はいかがでしょうか。

 ブートスラップ法による検証も行っていただいたわけですが、特に 30 ページあたりのグラフを見ますと、下振れしてしまう、すなわち平均所得が下に出てしてしまうというようなことが読み取れます。どちらかというと、国民生活基礎調査の結果として出てくる所得というのが低いというふうに言われていて、それをある程度補正するために、この3つの推計方法を比較、考慮したわけですが、結果的には 30 ページの形の記載になるということです。この辺は、いかがでしょうか。

 その前には、例えば、男女別、世帯構造別、それから年齢別の分布も出していただいています。いかがでしょうか。御意見はありますか。

○石井委員
 まず(1)のところですが、この研究会でも議論があったとおりでして、1の方法、2の方法、3の方法それぞれにメリット、デメリットがあると思いますけれども、一方で推定値の出方がデータによっていることも観察されたと思います。そういった意味では、ここで書いていただいているとおりに、現行の推計方法に比べてこれが特にすぐれているとかということはなかなか判断しがたいということだと思います。したがって、これにかえて採用すべきというような積極的な根拠が得られないというような書き方は正しく書いていただいていると思いますので、評価は適切ではないかと思いました。

○廣松座長
 ありがとうございます。いかがですか。

○稲葉委員
 私も同意見です。2点ほどコメントです。

 まず初めに、補正方法については非常に分かりやすく記述されているので理解しやすい、それが1点です。

 もう1点としては、 20 ページに現行の方法での世帯数と試算1、2、3の世帯数の比較が書かれているので、これが非常に分かりやすいと思います。補正方法を変えて試算を行うと、世帯でいうと 100 万世帯以上変わってくるということで、結果が変わるのは、これはやはりある程度当たり前であるかと思います。では、新しい補正方法に変えるかというと、やはり統計数値の断裂が起こってしまうということで、なかなか難しいのではないかということで、まとめの内容どおりであると思います。

○廣松座長
 ありがとうございます。

○西郷審議協力者
 私も、別につけ加えることはありません。

○廣松座長
 よろしいですか。それでは、
34 ページの(1)の全部不詳の補正に関する結論は、評価は妥当であると判断いただいたとしたいと思います。

 次に、(2)で世帯数と世帯人員数の相関関係に関して、これは、単独世帯または単独世帯を含む全体世帯いずれについても、両者に非常に強い相関があるという結果が出ています。したがって、現在の推計人口を用いた比推定による世帯数と世帯人員数を推計することについては妥当であるという評価です。これについてはいかがでしょうか。推計人口を用いた比推定の評価です。

○中村室長
 すみません。
34 ページの1つ目のポツは、「単独世帯」ではなくて「単独世帯以外」です。「単独」は1対1の関係ですので合うのは当たり前です。ここは文言で「単独世帯以外」です。

○稲葉委員
 これは、そもそも人口を用いた比推定が人員に適用されるというのは問題ないけれども、世帯数に適用されるのはおかしいのではないかというところから発したものだと思います。現在、これは世帯人員数と世帯数の比例の関係が示されておりますので、人口を使って世帯の比推定を行っても問題ないだろうということは、基礎資料として示すことになるので、適切であると思います。

○石井委員
 稲葉先生がおっしゃったとおりで、比推定を使って世帯数を推定するということに関しての妥当性というのはこれで示されたのではないかと思います。ただ、この点は今回の研究会の守備範囲に関係するので、前回の諮問、答申などを読み直してみたのですけれども、今回世帯票の世帯数の推定に関しては人口を補助変量とするが適切ということは評価されたと思うのですけれども、この研究会では、所得票の推定に関しては特に言及しなくてもいいのでしょうか。所得票に関しては人口を補助変量で使っているわけではないので、所得票の現行の推定方法がいいという根拠は、(1)のところで、ほかにいい方法がなかったということだけであって、現行の所得票の推定方法の妥当性というのは必ずしも確認されていないと思います。そういう意味では、ここのところは、正確には現行の推計人口を用いた比推定によって世帯数を推定することは妥当であるということで、ここに書かれている以上ではないということかと思います。この研究会の報告書は、また次の諮問、答申の際にこういう議論が行われていましたということで出されると思うのですけれども、前回の諮問、答申を見ますと、現行の推定方法の妥当性とともに見直しについて検討すべしというのが本来とも考えられ、所得票まで守備範囲に入るということもあり得ると思います。ただ、この研究会では特に所得票の妥当性については言及しないということでよろしいのであれば、これでいいと思います。

○廣松座長
 そうですね。確かに、本研究会では、世帯票のほうに関してはこういう検証をしていただいたわけですが、所得票については直接触れていませんね。

○中村室長
 はい。ただ、先ほど石井先生がおっしゃられたように、3通りの方法でやったけれども、やはり結果としてはどれか採用すべきということにはならなかったところは同じですけれども、推計方法そのものについては、そもそも統計委員会は、今後の課題のところで、そこまで細かくは書いていないのですね。今までずっと議論になっていたのが、世帯数の乖離が非常に大きくて、それについて今の方法が妥当なのかどうかというところがスタートで、所得票の推計方法についての議論というのが統計委員会のほうでも実はあまりされていないというところです。ですから、研究会としては、統計委員会の課題で言われた前回平成
19 年データを用いて行った3通りの方法について、今回 22 年データで同様の方法によって、もう一度検証しましょうということです。それと部会で専門委員から指摘された今の世帯数を推計する方法について、その推計人口を用いて世帯人員と世帯数を出しているというやり方について妥当なのか。それは、そこが強い相関関係があるのかどうかというのを検証すべきというような御意見をいただいたので、その部分をやったということです。

○廣松座長
 今の説明でよろしいですか。所得票そのものに関して言及することになると、これはまた大変大きなテーマになります。

○中村室長
 正しい答えがないものですから。

○廣松座長
 そうですね。石井先生、よろしいですか。

○石井委員
 はい。

○廣松座長
 ほかに何か御意見はありませんか。(1)のところでの、都市部の単独世帯のように低所得者層の回答率をやはり上げるように取り組んでいくことも重要であるという指摘は、私はやはり大変重要な指摘ではないかと思います。

 それでは、この 34 ページの課題の2の部分の評価に関しては、よろしいでしょうか。

 それでは、とりあえず一通り御議論いただくことにして、続きまして、課題の3で、 35 ページ以降ですが、  郵送回収(試験調査)を実際にやったわけですが、その結果の検証をしていただいております。特に訪問回数に関して上限を設ける場合と設けない場合の比較が出ているわけですが、この件に関しては、調査員の方に対してもアンケートをして、その結果もまとめていただいています。

 そのまとめとして、 45 ページで郵送回収導入の是非については、ここは大変重要なところだと思いますが、訪問回数を制限しないことを条件として郵送回収を導入するということ。2番目のポツは、この辺は、あるいは調査現場の方にはちょっと厳しい言い方なのかもしれませんけれども、郵送回収の導入の目的というのは、回収率を維持・向上させることであって、調査現場の負担の軽減をするために導入するのではないということを指摘しております。この点は、津谷委員も大変強く主張なさっていたところです。確かに制限してしまうと安易に流れる恐れがあるということで、今後導入するに当たっても、当面は訪問回数を制限しないという条件で訪問するということにしたいということです。

 それから、(2)で、仮に郵送回収を導入する場合に検討すべき課題が から まであります。1切り替えるタイミングについて、2郵送切替対象とする世帯の範囲について、それから3郵送回収を導入する時期について、3つです。

 1に関しては、郵送の導入の是非のところとほぼ同じように、訪問回数を制限すると、回収率が落ちるということ、さらに未記入、誤記入が多くなるという指摘をしております。

 それから、 の対象とする世帯の範囲に関しては、いろいろなタイプがあるわけですが、面接ができない、あるいは最初に配布するときは対応してくれたけれども、回収のときに対応していただけない、それから郵送を最初から希望する世帯、いろいろなパターンというのがあり得るだろうと思いますが、ここでも郵送切替対象者範囲は安易に広げるべきではないということです。

 それから の導入時期については、この研究会だけの結論で完結するわけではなくて、次回の大規模が平成 31 年に予定されていますが、それに合わせるか、それとも 31 年ではなくて簡易調査で導入するか、その辺は当然統計委員会のほうでもいろいろ御意見が出るだろうと思いますので、ここでは、最後の の最後のポツのところで、調査実施のスケジュール等を踏まえ、厚生労働省において判断をしていただきたいという書き方になっております。この辺はいかがでしょうか。

○稲葉委員
 まず1点再確認をしたいことがあるのですけれども、
35 ページの試験調査の実施方法についてですが、A、Bという2つの試験調査は、方法を分けた2パターンになっております。この場合の試験Aのほうは回数制限なしということですので、試験Aの郵送回収で回収できた標本というのは、これまでの調査の方式では回収できなかった標本であるというふうに解釈してよろしいのでしょうか。

○中村室長
 そうです。

○稲葉委員
 もしそうでしたら、それは少し強調されたほうがよろしいのではないかという気がします。本研究会は、この非標本誤差の縮小が主目的となっておりますので、非標本誤差は、捉えられなかった標本がどういう標本であるのかというのを調べるのは非常に重要なこととなっております。前回も私は質問いたしましたが、ここで数値を見ていくと、試験Aの回収は、世帯票が
55 、所得票が 37 ということで、本来ならば、この情報をもってどのくらいの偏りがあったかということが分かるはずなのですけれども、少し世帯数が少ないということで、その世帯属性は書くことができないために、本来ならばこれを使ってモデル化をして補正をするということができるわけですけれども、現段階の試験調査ではなかなか難しいということだと思います。多分、これを見た不完全データの研究者であると、なぜここを分析しなかったのかという意見が出る可能性がありますので、それについては、ある程度サンプルサイズの大きさによってできなかったということは、注意書きとして書いておいたほうがいいのかもしれません。

○廣松座長
 ほかにいかがでしょうか。確かに、
55 とか、所得票の 37 というサンプルだけでは、判断としてはなかなか…。

○西郷審議協力者
 ただ、通常、無回答に近い人たちを見つけるというのが、なかなか難しいわけです。それに近いことが一応出てきているということになっていますので、情報としては非常に必要ですから。あとは、試験Bのほうに関しても、訪問は3回という制限は入っているかもしれないけれども、距離からいうと、やはり郵送でやっと捕まった人たちというのは無回答のほうにより近いという判断はできると思いますから、それで比較をするということはできるかもしれないですね。

○廣松座長
 こちらの自己弁護ではないですけれども、確かにこのサンプルでは、その傾向を見いだすというのはなかなか難しいということを、どこかにちょっと注釈を入れておいたほうがいいかもしれませんね。

○中村室長
 それは、そのように後ほど修正させていただきます。

○廣松座長
 ほかにいかがでしょうか。

 おそらく厚生労働省のほうで、これから各地自体へこの内容の説明会等を開催されるだろうと思います。研究会としてはちょっと厳しい結論を得たというものになっております。いかがでしょうか。おそらく調査員の方の中には熱心な方がいて、条件をつけようとつけまいと何回も訪問をして回収努力をしていただいているという事実があることは、我々も認識すべきだと思います。

 45 ページの3番目の課題に関する評価に関して、ほかに御発言はありませんでしょうか。

 それで、それぞれ3つの課題に関する評価のまとめとして、 46 ページは、この報告書の全体のまとめということです。ア、イ、ウに関しては、3つの課題に対応する形で、それぞれ、先ほどご議論いただきました評価のところをまとめた形になっております。このまとめ方とか文言等に関して、何か御意見等がありますればいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○石井委員
 繰り返しになってしまうのですが、イのところの2つ目の文は、前のところと書き方がちょっと違っています。前のところは、世帯数を推定することは妥当と書いてあるのですけれども、こちらの文だと現行の推定方法が妥当となっています。やはり現行の推計方法全体が妥当ということではないと思いますので、「推定によって世帯数を推定することは妥当」にとめておいたほうがよいのではないかと思います。

○廣松座長
 そうですね。では、
46 ページのその文章に関しては、 34 ページのところの文と平仄が合うような形で、最後に検討いただくということにしたいと思います。

○中村室長
 はい。

○廣松座長
 ほかにいかがでしょうか。

 私も事前にこの案はいただきました。皆様方のほうにも送られて、御覧いただいているとは思いますが、きょう改めて御覧いただいて、大体御意見はいただいかと思いますが、もしまだ何か見落としたというような点がありますれば、事務局にお申し出いただきたいと思います。ただ、もう年度末ですのでぎりぎりに迫っておりまして、申し訳ありませんが、本日いただいた御意見以外にもしありますれば、あす 27 日、火曜日中に、事務局までお送りいただきたいと思います。
 それも踏まえまして、最終的な報告書(案)については、私のほうで事務局と相談した上で、もちろん本日いただいた御意見を反映した形で最終的な報告書(案)を作成したいと思います。もちろんその作成いたしました最終的な報告書(案)については、まとまり次第、委員の方々にお送りして、再度御確認いただくという手順を踏みたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 ちょっと時間が早めですが、本日予定しておりました議題であります、国民生活基礎調査の非標本誤差の縮小に向けた研究会 報告書(案)については、本日の、それから、もしあれば、明日までにいただく御意見を反映した最終案を御確認いただくという条件つきで御了承いただいたということにさせていただきたいと思います。またよろしくお願い申し上げます。

 それでは、本日予定しておりました議事は以上です。4回にわたり議論してまいりました当研究会も、本日をもって終了となります。委員の皆様方には、御多忙中、さまざまな貴重な御意見をいただきまして、誠にありがとうございました。残念ながら、津谷委員は、本日は御欠席ですが、当然、先ほど申し上げましたとおり、全員に最終的な報告書(案)を送付する予定です。

 では、事務局にお戻しをいたします。

3.閉会

○中村室長
 これまで4回にわたりまして御議論いただきました結果を、本日、報告書としてまとめていただきましたことを感謝申し上げます。廣松座長からも御説明がございましたように、私どもが座長のところで修文案につきまして相談の上、最終案を作りまして、確認いただきたいと思っております。

 この研究会の報告書につきましては、最終的には、厚生労働省のホームページに公表という形をとらせていただきます。

 最後に、酒光統括官から御挨拶を申し上げます。

○酒光統括官
 統括官の酒光です。今回はいろいろと皆様お忙しい中を御協力いただきまして、本当にありがとうございます。

 この国民生活基礎調査も厚生労働行政、特に厚生行政の中では、もう無くては困る非常に重要な統計でして各部門で使われておりますが、従来から、この統計に限らないのですけれども、非標本誤差の問題については、だろう話的なものも含めて、いろいろと言われているところであります。非標本誤差については、すごく難しい問題で簡単にこうだと言えないところがあるかと思いますけれども、今回、非常に緻密にいろいろと御検討いただきました。1つは、やはりこういったものをオープンにしていくということは非常に大事なことだと思っておりますので、一番の王道は回収率を上げるということで自然とバイアスが減ってくるわけですけれども、それとあわせて、こういうふうに非標本誤差についても十分に緻密に検討した上で使っているということで、それをいろいろな方に情報提供するということが今回の研究会によってできるようになりましたので、非常に助かっております。ありがとうございます。

 平成 31 年に大規模調査を実施しますので、また秋ぐらいに統計委員会にかけますけれども、それに向けて、あるいはそれ以降の簡易調査も含めて、調査の見直しに活用させていただきたいと思っておりますので、今後もいろいろ御指導いただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。今回はどうもありがとうございます。

○中村室長
 それでは、これをもちまして第4回の研究会を閉会させていただきます。ありがとうございました。


(了)

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