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2018年1月26日 第2回賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループ 議事録

政策統括官(統計・情報政策担当)付参事官(企画調整担当)付統計企画調整室

○日時

平成30年1月26日(金) 14:00~15:15


○場所

厚生労働省専用第20会議室 (中央合同庁舎5号館17階8号室)


○出席者

構成員(五十音順、敬称略、○:主査)

  黒田 祥子
○玄田 有史
  樋田 勉

構成員以外の関係者

  西郷 浩(早稲田大学政治経済学術院教授)

事務局

  細井統計企画調整室長
  官野統計企画調整室長補佐
  田中審査解析室長
  井嶋賃金福祉統計室長
  井上賃金福祉統計室長補佐
  山口賃金福祉統計室長補佐

○議題

1.賃金構造基本統計調査の復元方法の見直しについて
2.賃金構造基本統計調査の調査事項の見直しについて
  (1)職種区分
  (2)学歴区分
3.賃金構造基本統計調査の試験調査について
4.その他

○議事

○細井室長

 それでは、ただいまから第2回の「賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループ」を開会させていただきます。委員の皆様には、お忙しい中御出席をいただきまして、ありがとうございます。

 私は、統計企画調整室の細井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日でございますが、阿部委員から欠席の御連絡をいただいているところでございます。

 それでは、早速ではございますが、これからの進行につきましては、玄田主査にお願いをいたします。


○玄田主査

 承知いたしました。それでは、本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 では、早速、第2回ワーキンググループの議事を進めてまいりたいと思います。

 本日は、昨年7月14日に開催いたしました第1回ワーキンググループの際に委員の皆様からいただいた御意見、課題につきまして事務局から御説明をいただき、議事を進めていきたいと思っております。

 それでは、初めに議題1「賃金構造基本統計調査の復元方法の見直しについて」、事務局より御説明をお願いいたします。


○井嶋室長

 賃金福祉統計室の井嶋でございます。それでは、資料1の「賃金構造基本統計調査の復元方法の見直しについて」を御説明させていただきます。

 2ページを御覧ください。前回のワーキンググループにおいて回収率を考慮した新たな復元方法として3つの案を御説明し、おおむね案1で良いのではないかとの方向性をいただいたところでございます。

 なお、この復元方法の各案を再度このページに記載しておりますが、前回の資料では、正確を期すために記述が若干冗長となっていたところもありましたので、かえって分かりにくくなっていたかと思いまして、今回は少し表現を簡略化して記載させていただいております。

 案1でございますが、これがオーソドックスな方法であると考えております。現行の復元倍率に事業所の回収率の逆数を乗じたものになります。

 案2は、労働者数を母集団労働者数に一致するように復元する方法でございます。

 案3は、案1が事業所の回収率を用いるのに対して、労働者の回収率とでもいいましょうか、回収した事業所の母集団名簿上の労働者の比率の逆数を用いる方法でございます。

 続きまして3ページを御覧ください。前回は3点の御指摘をいただきました。1点目は、前回、所定内給与額の平均をお示ししましたが、標準誤差の比較も見るべきではないかという御指摘でございました。4ページから、課題1として資料をお付けしております。

 2点目は、案1と案3による推計労働者数の結果が近くなっている要因は何か、もう少し分析が必要でないかという御指摘でございます。9ページから課題2として整理しております。

 3点目は、案1と案3では、産業計で見ると賃金の試算結果は余り変わらないということだが、産業別に見たら特徴が出るのではないかという御指摘でございました。12ページから課題3として資料をお付けしているところでございます。

 続けて、それぞれの課題について御説明いたします。4ページを御覧ください。課題1として、「新復元方式による標準誤差率について」でございます。案1から案3の復元方式で算定した所定内給与額について、副標本方式と理論式を用いて標準誤差率を試算いたしました。

 2.の(1)の副標本方式は、報告書に掲載しております標準誤差率の計算に用いる方法でございます。(2)の分散推定方式の理論式は、層化二段抽出で標本設計を行う際に採用しているものでございます。これは現行の復元方法、または案1の復元法による理論式となりますが、厳密には、案2、案3の復元方法の理論式は異なると考えられるところでございます。ただ、ここでは傾向を見るものとして同じ式を用いて試算しております。

 5ページから8ページまでに試算結果を掲載しております。5ページを御覧ください。副標本方式による一般労働者の月額の所定内給与額の標準誤差率でございます。現行の各年の振れ幅の中に、案1から案3の方法の試算結果が入っているという状況になっております。

 続きまして6ページでございます。副標本方式による短時間労働者の1時間当たりの所定内給与額の標準誤差率でございます。1時間当たりにしているせいか、各年の振れ幅がやや大きくなっているところでございます。

 7ページでございます。分散推定方式による一般労働者の月額の所定内給与額の標準誤差率でございます。平成27年は乖離が若干大きくなっているように見て取れますが、そのほかの年はおおむね現行と同水準となっております。

 最後に8ページでございます。分散推定方式による短時間労働者の月額の所定内給与額の標準誤差率でございます。短時間労働者の月額の所定内給与額は公表値として集計してはおりませんので、こちらは参考ということになります。平成22年の案2が大きく乖離しているほかは、おおむね現行と同水準となっているところでございます。

 以上から、一般労働者、短時間労働者につきまして、最大0.1%ポイント程度の差が認められるというところかと思います。

 続きまして9ページを御覧ください。課題2の「新復元方式の案1と案3の比較-有効回答事業所の状況-」についてでございます。ある層につきまして、母集団事業所が10事業所あって、そこから5事業所を抽出して調査を実施し、3事業所から回答があった場合について、例を記載しております。有効回答事業所のケース1とケース2の2つの場合を記載しておりますが、ケース1は、層内で労働者の多い事業所に偏って回答があった場合、ケース2は、偏りがなく回答があった場合を想定しているものでございます。

 ケース1では、推計常用労働者数が過大になっており、ケース2では適正に推計されていると考えられます。理論的には過小になることもありますが、このようなことを防ぐために案3の方法を考えたところでございます。

 続きまして10ページを御覧ください。このような影響を見るために、有効回答事業所の母集団名簿上の常用労働者数を案1の方法で復元して得られる推計常用労働者数と、母集団の常用労働者を比較してみることといたしました。母集団の常用労働者数は、回答が全くなかった層を除くと、案3の方法で復元して得られる推計労働者数に等しいと考えられます。

 11ページを御覧ください。過去8年間を見ますと、各年の合計で0.4%から1.9%、年の平均では1.0%ほど過大となっていることが分かります。特に1029人の規模のところで乖離が大きくなっておりますが、これは事業所の労働者数が10人を下回って4人以下となった場合や、5~9人の場合に、企業規模が10人以上の場合には調査対象から外れてしまうことが要因ではないかと思われます。

 続きまして12ページを御覧ください。課題3、新復元方法による産業別の試算です。前回御提示した案1と案3の所定内給与額の試算結果を見ても、全体で大きな差はないと御説明したところでございますが、更に産業別に見てみたところでございます。

 産業大分類別の結果については参考資料1にまとめていますが、ここでは、復元方法によって特徴が見られた産業について取り上げております。

 13ページを御覧ください。前回お示しした一般労働者の調査産業計の所定内給与額の試算結果でございます。ここではいずれの案も現行に比べて±1%以内の差になっており、復元方法によって大きな差はないという御説明をしたところでございます。

 続きまして14ページでございます。一般労働者の金融業,保険業でございます。平成24年から25年のところで、現行と少し差が出ております。ただ、案1と案3では大きな差はないということが見て取れるかと思います。

 続きまして15ページでございます。一般労働者の情報通信業でございます。案2が他と違う動きをしております。また、案1と案3では、平成25年、27年で若干の差が見られます。

 続きまして16ページでございます。短時間労働者の調査産業計の1時間当たりの所定内給与額の試算結果でございます。これについてもほぼ同じような傾向ということで、余り差がないということでございます。

 17ページ、短時間労働者の情報通信業でございます。平成27年で案1と案3でやや差がありますが、それほどの開きにはなっていないということでございます。特徴的な差が出たのは今挙げたものでございます。産業大分類ベースで見ますと、復元方法によって差が出る年もありますが、案1と案3について見ると大きな差はないというところでございました。

 資料1の復元方法の見直しに係る3つの課題への説明は以上となります。事務局といたしましては、前回御審議いただいた方向のとおり、復元方法としては案1を採用しても問題はないのではないかと考えております。御審議をお願いしたいと思います。


○玄田主査

 ありがとうございました。前回ワーキンググループにて御指摘いただいた事項につきまして、事務局より御説明をいただきました。御質問、御意見等ございましたらよろしくお願いいたします。


○樋田委員

 御説明ありがとうございました。前回の私の質問に関連して2点伺いたいと思います。

 今回、標準誤差を副標本方式と分散の推定式で行っていますが、副標本方式による標準誤差率が推定式を使った値よりも小さくなった要因はどのようなことがあるのでしょうか。

 もう一つは、資料の11ページの表についてです。全体におおむねランダムに見えますが、規模が大きいところでややマイナスが多いような印象があります。このあたりの評価について、何かお考えがあればお聞かせください。


○玄田主査

 それでは、2点御質問がございましたので、御回答、よろしくお願いいたします。


○井嶋室長

 最初の御質問でございますが、確かに、我々としましては、副標本方式と、それから理論式でやったものでほぼ一致することを期待したのですけれども、結果として異なってしまったというところでございます。

 なかなか原因の特定までは至っていないのですが、1つ考えていたのは、理論式のほうは、実は事業所単位で推計しますので、一般労働者と短時間労働者を分けて推計するものではなくて、それを合わせたものでやっているので、これを今回分けて適用しているというところで何らかの原因になっているのかなというのが1つ考えられます。ただ、これは一般労働者と短時間労働者と分けると、むしろ分散が小さくなるのではないかということも考えられるので、幾分逆に働いているということであります。

 それから、副標本の数をもう少し増やしたりとか、ちょっと試算をしてみると、やはりちょっと違う数字も出ていたりするので、副標本方式をもう少しいろいろなパターンでやってみるということも必要なのかもしれないなと思っているところでございます。正直言って、なかなかここの回答が今できない状態でございます。

 それから、2つ目の御質問でございますが、確かに規模の大きいところのほうでマイナスが目立っているように見えるのですが、年によって状況が違っていて、そこはちょっとランダムなのかなという気はしております。23年、24年のところ、11ページのところで見ますと、マイナスが確かに全部並んでいるので、ここはちょっと目立つのですけれども、他の年を見るとばらばらに出ているということになっているかと思います。大きな事業所規模の層のところで、どちらかというと小さい事業所のほうが出てくる要因というのは余り考えにくいかと思うので、ここはもう少しちゃんと見ないといけないかもしれませんが、ランダムになっているのではないかなというのが私どもの見方でございます。


○玄田主査

 いかがでしょうか。


○樋田委員

 ありがとうございます。

 副標本方式については再度確認をいただきたいと思います。調査方法を変更した後に標準誤差を推計するときには、副標本方式を継続的に利用するということをお考えでしょうか。


○井嶋室長

 誤差の推計には副標本方式でやりたいと思っております。


○樋田委員

 分散式を使った方法が副標本方式よりも正確かはこの場で判断できないと思います。計算の手間が、現在のコンピュータ環境で、副標本方式でも分散式でも変わらないのであれば、両方を試算してより精度が高いと見込まれる方法を選ぶことが適切かと考えられます。


○玄田主査

 御提案がございましたが、いかがでしょうか。


○井嶋室長

 確かに、私どもで計算して、若干理論式でやるほうが難しいところはあるのですが、一度プログラムなど組めば同じようにできるというのは御指摘のとおりかと思いますので、検討させていただきたいと思います。

 ただ、実は私どもで計算しているのではなくて、統計センターに委託をしておりまして、そことの相談というのもございますので、いずれにしても検討させていただきたいと思います。


○玄田主査

 よろしいですか。


○西郷先生

 関連することで。


○玄田主査

 どうぞ。


○西郷先生

 今の副標本方式と、いわゆる分散公式を使った場合とで副標本方式のほうが正確であるということですけれども、案1と案3は少なくとも比推定の格好になっているので、使っている公式自体がちゃんと比推定に対応しているものなのかどうかというのは一度チェックしたほうがいいのかなという気がしています。それこそ樋田先生の得意分野になるので、どういう計算式で分散の推定が行われているのかというのをチェックして、一般的に比推定のほうが精度が高いので、作り方からして、何か計っているものが労働者の数に比例するようなものの場合には比推定はかなり効果的です。その意味では、推定式の選び方は正しいと思うのですけれども、ばらつきの評価をするときの式がちゃんと比推定に対応したものになっているのかどうかというのをチェックしていただけると、もしかしたら、今の樋田先生の疑問には答えられるようになるかもしれないです。


○玄田主査

 いかがでしょうか。


○井嶋室長

 実は報告書に載っているものをそのまま使っておりまして、その辺の検証は少し不十分かと思いますので、これについては先生方に御相談しながらやっていきたいと思います。


○玄田主査

 ありがとうございました。

 黒田さん、何かございますか。特によろしゅうございますか。


○黒田委員

 はい。


○玄田主査 

他に御意見とか御感想、いかがでしょうか。

 今、お二人の方から非常に重要な御示唆をいただいたので、ぜひ引き続き御検討いただきたいと思っておりますが、前回御提案あった、おおむね案1で進めることについては特段支障がないという御意見については、変更がないという御理解でよろしゅうございますか。


(異議なし)


○玄田主査 

 それでは、今いただきましたとおり、案1を基本で進めていただくということを前提として、改めて資料等整理していただければと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 それでは次に、議題2の賃金構造基本統計調査の調査事項の見直しにつきまして、まず(1)職種区分について事務局より御説明をお願いいたします。


○井嶋室長

 それでは、続きまして資料2-1「賃金構造基本統計調査の職種区分の見直しについて」をお開きいただきまして、こちらの御説明に入ります。

 1ページめくっていただきまして2ページを御覧ください。前回のワーキンググループでお示ししました職種区分を作成する基本的な考え方を記載しております。これについて簡単に御説明いたしますと、丸1は、新職種区分(案)は、全職業を網羅する体系とする。丸2は、日本標準職業分類の中分類を基本的な職種の単位とする。丸3と丸4は、日本標準職業分類の小分類、あるいはそれより細かい分類であっても、現行職種と継続性を確保する観点から、相当数の労働者がいるものは職種として立てる。丸5は、行政運営上必要な職種は残す。丸6は、国勢調査の職業分類も参考とするといった内容でございました。

 続きまして3ページを御覧ください。前回のワーキンググループで御指摘を2点いただきました。1つ目は、国勢調査の小分類との関係についてでございます。4ページから、また課題1として整理しております。2つ目は、職種についてのニーズを調査して、その結果も踏まえて検討すべきというものでございました。これも7ページから課題2として整理しております。

 4ページを御覧ください。「国勢調査の職業分類との比較」でございます。日本標準職業分類の大分類別に、賃金構造基本統計調査の現行の職種の区分数、それから新職種の区分数、平成27年国勢調査に用いた職業小分類数を並べて表をつくっております。また、一番右の列は、新職種区分と、それから国勢調査の職業分類で一致しないものの数を記載しております。国勢調査の232の小分類のうち、153が一致していないという状況になっておりました。

 5ページを御覧ください。もう一度、その国勢調査の小分類の関係を類型化してみました。1番目の類型は一致するものでございまして、これが79でございました。2番目の類型として、日本標準職業分類の中分類に一致するものは24でございました。最初に御説明したとおり、基本的な考えに基づけば、この2番目の類型がもう少し多くなっているのかと思ったところでございますが、実は一番下の類型の7、その他のところが92と多くなっているところでございます。これは、現行の職種と接続するために一部の小分類で職種を立てているために、残りをまとめてしまった例などがあって、それで合っていないところが多くなっているような関係になっておりました。

 6ページに職業大分類別の類型ごとの数を並べております。これを見ますと、Bの専門的・技術的職業従事者、2行目でございますが、類型7が27と多くなっております。このような資料をつくって、少し気になるところがございました。

 資料が違うものになりますが、参考資料2を御覧ください。国勢調査の小分類と賃金構造基本統計調査の職種区分の対応表でございます。色つきになっておりますが、これの2ページのところを御覧ください。

 気になっているところと申しますのが、中分類の06、技術者のところでございます。右から2つ目の大くくりの列の賃金構造基本統計調査の新職種案のところでございますけれども、ここに現行の職種と接続するために、建設技術者とか測量技術者、システムコンサルタント・設計者、ソフトウェア作成者などを小分類別に立てておるのですけれども、その結果、残っているところに機械技術者とか輸送用機器技術者などを製造技術者としてまとめているところがございます。

 新しい職種区分案でも、今でも少し数が多いので、小分類で対応することを原則とするのは困難だとは考えておりますが、このような職種について賃金の把握のニーズがないのか、御意見をいただければと思っているところでございます。

 それでは、申し訳ありませんが、また資料2-1に戻っていただきまして、次に7ページを御覧ください。続きまして、課題2のニーズ調査についてでございます。昨年の9月からおよそ1か月間、厚生労働省のホームページ上で、新職種区分について意見募集を行いました。並行して、省内に対しまして意見を聴取したところでございます。その結果、省内外から職種について11件の御意見をいただきました。

 8ページを御覧ください。いただいた意見を踏まえた職種区分の見直しの考え方でございます。なお、いただいた御意見を資料2-1(別紙)としてまとめておりますが、個別の御意見の御紹介は、時間の関係もありますので割愛させていただきます。

 1点目は、「保健師,助産師」としている区分をそれぞれ分けて、保健師と助産師に分けるということであります。これはそれぞれ日本標準職業分類の小分類に該当するところでございます。

 それから、2点目の御意見として考えているのが介護職員の取扱いであります。現在の新職種案としている介護職員は、日本標準職業分類の小分類に相当しておりまして、これを更に細分化したらという御意見でございますが、複数の意見をいただいているところでもあります。今後も労働者数が増えるということも見込まれることから、ここについては政策担当部局の意見も聞きつつ、どのように分けるか、あるいは定義づけができるのか等を含めて検討したいと考えているところでございます。

 その他の御意見につきましては、今回の見直しにおいては反映は難しいと判断したところでございます。今後の状況を踏まえて必要に応じて対応することとしたいと思います。

 職種区分の見直しについての御説明は以上になります。この後の議題3で御説明する試験調査の結果等を踏まえまして、職種の数の集約も含めて再度検討したいと考えておりますが、本日は更に職種区分の見直しについて御意見を賜れればと思います。どうぞ審議をよろしくお願いいたします。


○玄田主査

 ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からの御説明につきまして、御意見、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。

 幾つか具体的に御提案がございましたが、参考資料2の2ページ、製造技術者のあたりがこのように大くくりにまとめて果たしていいものかどうかということについて、委員の皆様から御意見などをまずいただければと。具体的な御説明もございましたが、何かお感じのところはいかがでございますでしょうか。もちろん、そのほかの観点でも結構ですが。

 あともう一個悩ましいのは、さっきの介護のところがより詳細な分類が必要なのではないか、小分類よりも更に読み込んだ内容が必要なのではないかという御提案があったという点につきましても、このあたりの御意見とかもいただけると大変ありがたいのですが。

 樋田さん、いかがでしょうか。


○樋田委員

 この製造技術者についてですが、分類を分ける方針の一つに、ボリュームが大きい分類はある程度細分化するという方針があったと思います。この電気・電子・電気通信関連の機械技術者はボリュームが大きく、日本が相対的に得意とする分野でもあり、これからも大きなシェアを占めていくと考えられます。こういった点を考えますと、製造技術者の分類を細かくすることには分類の方針にも、利用者のニーズにも沿っていると思います。

  また、少々細かい点ですが、参考資料2の4ページに公認会計士と税理士という区分があります。公認会計士と税理士は、日本職業分類でも国勢調査でも分かれているのですが、今回の案では分かれていません。公認会計士と税理士はシェアは小さいですが、賃金水準は異なることが予想されますので、こういったところは細分化したほうがよろしいのではないかなと思います。小中学校教員についても同様です。再度御検討いただければと思っています。


○玄田主査

 ありがとうございました。他にいかがでございましょう。

 黒田さん、何かございますか。


○黒田委員

 いろいろと御検討をありがとうございました。私も、製造技術者に関しては、AIの技術開発などの専門性を持った人の需要は今後増えていく可能性もあることなどを考えると、こうした製造技術者の方々の賃金の動向もしっかり把握していく必要から、もう少し細分化していただいたほうが良いのではないかと思います。

 樋田先生もおっしゃいましたけれども、それ以外の、例えば公認会計士と税理士のところとか、細分化したほうがより答えやすい職種につきましても、可能であればある程度細かく聞くほうが良いのではないかと思います。


○玄田主査

 ありがとうございました。今、お二人の委員からは、特に製造技術者の場合には、今後の情勢を考えるとある程度大くくりではないほうが的確な対応も考えられるのではないかという御意見だったように思いますし、今でもかなりボリュームがあるということと、今後このボリュームが少なくなるという可能性は比較的、それほどないのではないかなと。特に情報関係とか、そうですかね。電子技術も。このあたりについては、やはり特別な目配りも必要なのではないかという御意見だったかと思います。

 あと、先ほど樋田さんからあった公認会計士と税理士の関係ですとか、今、労働条件という意味では、ある意味では非常に社会の注目が集まっている教員についても、確かに小学校、中学校、大分違うのでしょうね。部活動で話題なのは中学校、高校ですかね。勤務条件、その辺は、案外、確かに、分かっているようで分かってないとか、小学校、中学校なのか、公立か私立か、いろんな問題があろうかと思いますけれども、大変重要な御提案であろうかと思います。

 もう一個の介護のほうにつきまして、先ほどの資料、省内外からの意見で、資料2-1の8ページの●の2つ目で「介護職員」というのは具体的にどういう細分化の可能性があり得るのですかね。


○井嶋室長

 資料2-1(別紙)の御説明を割愛させていただきましたが、ここの番号でいきますと2番と3番というのが介護についての御意見でございます。2番のほうは、正確に言いますと、「介護職員(医療・福祉施設等)」となっておりますのを、医療施設と、それから福祉施設に分けるといった考え方でございます。

 それから、3番目のところについては、これも就業する場所とかその辺をもう少し細かくするというようなことで、どちらかといいますと、実はこの介護の施設の調査というのも非常に制度によって種類がたくさんあって、それごとに把握したいというニーズのように思っております。

 このあたりについては、私どもの省内の調査で、原局がやっているものでも実はとっていたり、外の外郭団体もとっていたり、よくよく調べてみると賃金の調査もやっているのはあるのですけれども、それと、この賃金構造基本統計調査でとらなければいけないところの目的といいますか、そこら辺のところをきちんと整理するというのも一つの課題かなと思っております。


○玄田主査

 ありがとうございました。介護労働安定センターでしたかね、比較的毎年詳細な調査をしておりますものね。そこにある施設の場所によって分類するというのは、他の職種では余りなじみのある分類の仕方ではないような気もしますし、実際、こういう方が完全に明確に分かれるものか、また、今後、もうちょっとハイブリッドな形が出てくるかとか、こういうのは専門的な介護について知識がないと、軽々には判断できないような気はしますね。

 ちょっと横道にそれますけれども、先月ぐらいに日本大学の中村二朗さんと東京理科大の菅原さんというのが介護の何とかという本を、実証研究の本を出されて、それはなかなかデータがないので、福岡県かなんかの協力をしていただいたり、いろんな詳細なデータを使って、御本人によれば、今までなかったようないろんな知見だということでなされているので、例えばそういうのも少し参考にいただきながら、先を見ながら、更に分類をするべきかどうか。今すぐ早急に結論出さなければいけない課題ではないですよね。


○井嶋室長

 はい。これから試験調査もやってみたいと思います。それとあわせて検討したいと思っております。


○玄田主査

 分かりました。ということで、そのほか含めて、何かこちら、職種区分につきまして、御意見等ございますでしょうか。

 よろしゅうございますか。

 ありがとうございました。それでは、委員の皆様からいただいた御意見につきましては、再度事務局で御検討、整理いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 では、次の議題、同じ議題2になりますが、今度は学歴区分について、事務局より改めて御説明をお願いいたします。


○井嶋室長

 それでは、次は資料2-2の「賃金構造基本統計調査の学歴区分の見直しについて」をお開きください。

 次の2ページでございます。前回のワーキンググループでは、「大学卒」と「大学院卒」に分ける案については御了承いただいたところでございます。また、6年制学部の卒業者の取扱いの議論の際、2点の御指摘をいただきました。1点目は、賃金などの処遇について考慮すべきではないか。課題1として、3ページにヒアリングの結果をまとめております。2点目は、就業構造基本調査以外の調査ではどのように扱っているのかということで、他の調査について課題2として4ページに整理しております。

 3ページを御覧ください。6年制学部の卒業者を採用していると思われる企業にヒアリングを実施いたしました。対象といたしましたのは、最近、6年制を導入し、4年制と6年制が併存しております薬学部卒業者に絞って、4社を対象といたしました。

 ヒアリング結果を簡単にまとめておりますが、大学院修士卒の扱いのところもあれば、大学卒の扱いのところもあったところでございます。ただし、ドラッグストアに関しましては、薬剤師としての採用となりますので、4年制から6年制に切りかわった時点で、薬剤師手当での調整がなされているのが今のところ見られたところでございます。

 また、6年制と4年制につきまして薬学部卒業者の区分ができるかということを尋ねたところ、人事システム上で管理しているところは可能との回答でございますが、管理してないところは、当然ですが、できないというような回答になっていたところでございます。

 4ページを御覧ください。学歴を調査項目としている調査の例をまとめております。総務省の就業構造基本調査については前回説明したところでございますが、これを見ますと、6年制学部の卒業者の取扱いは、他の調査でも特段の扱いをしてないというものが多く、大学卒の取り扱いとなっているところでございます。

 続きまして5ページでございます。以上から、6年制学部卒業者の区分を検討する観点といたしまして3点挙げております。1つ目は、6年制の学部を卒業しても、博士課程の後期の入学資格が得られるのではないということ。ただし、文科省に確認したところ、4年制博士課程というのがどうも制度としてあるようでございまして、そこへは入学ができるということでございました。

 それから2つ目でございますが、薬学部卒業者については、4年制と6年制の区分がなされていない事業所も存在することが考えられるということでございます。

 3つ目としまして、処遇の観点、特に賃金から見ると、薬学部卒業者については、薬剤師手当というのが相当程度高額になっているところも多く見られまして、学歴というよりは職種が賃金の決定要素となっているということが考えられます。

 これらを踏まえますと、6年制学部卒業者については大学卒として扱うことはどうかというのが事務局として考えたところでございます。

 続きまして6ページを御覧ください。前回は、学歴区分について、現行の高専、短大卒から専門学校卒を分離する必要があるか、また、短時間労働者の学歴についても調べるべきかということについて御意見を伺ったところでございます。その際にいただきました御指摘につきまして、幾つか資料を御用意いたしました。

 7ページを御覧ください。これについて、専門学校卒の取扱いにつきまして、他の調査の取扱いをまとめております。やはり専門学校卒というのは分けているところが多いというような状況になっているかと思います。

 8ページでございます。前の調査では分けているところが多いということでございますが、ただし、学歴をとっているのはやはり個人や世帯に対する調査が多いということはちょっと留意する必要があるかと思います。

 次に、学歴区分を増やした場合の調査票のスペースの問題に対しまして、調査票のA3版化を検討してはどうかというような御意見がございました。タブレットにも資料として入れておりますが、ちょっとイメージがわかないかと思いますので、席上にA4A3の調査票案と、それから現行の調査票を御用意いたしました。こちらを御覧いただければと思います。

 中身といいますか、A3A4を比較していただきますと、A3のほうがどちらかというとすっきりしているとは感じるのですけれども、大規模事業所については多数送らなければいけないということになりまして、多いところだと30枚とか40枚送るということになります。それから、実は今の室内の事務処理スペースを考えますと、A3にしたときに、処理をするとか保管するとき、大丈夫かなというのが現実問題としてはよぎるわけでございますが、そういう点で、今回はA3版のほうを採用するというのはちょっと難しいのではないかという結論に至ったところでございます。

 ただし、オンライン化が進みまして、紙の調査票の枚数が一定程度削減された場合には、再度検討する余地はあるのではないかと考えているところでございます。

 それから、A4版のほうでございますが、性や就業形態のところの配列を、横になっているのを縦に並べたり、あと、現行と比較していただくと分かるのですが、1つ不要になっているのは生産、管理・事務・技術の別という欄を1個なくしておりまして、こういう工夫をすることによって、今のものと比べてもそれほど無理なくおさまっているのではないかなと思っているところでございます。このA4版で引き続きやっていきたいと今考えているところでございます。

 そもそも、今のA4版は字が小さいので、御覧いただくのもちょっと大変かとは思うのですが、なかなかA3版に踏み切れないというのが現状でございます。

 続きまして、企業ヒアリング結果でございます。6年制学部卒の処遇をヒアリングした企業と同じ企業になりますけれども、8ページの(3)でございます。専門学校の卒業者を採用している企業についても、短大・高専卒とは区分できるかということについてヒアリングをいたしました。システム上、区分しているところとしてないところがございまして、区分しているところについては、その修業年限を初任給に反映させているというような事情があって、管理していると。それから、そういう管理をしてないところについては、短大卒と同じという扱いをしているという状況でございました。

 9ページを御覧ください。続きまして、「短時間労働者の学歴の把握について」でございます。ここも同じ企業が対象でございますが、短時間労働者の学歴の把握の状況について、ヒアリングを実施いたしました。結果としては、短時間労働者を雇用しているいずれの企業も、人事システムでは管理をしていないという回答でございました。

 短時間労働者の学歴の把握についての今後の取扱いでありますけれども、次の議題で御説明します試験調査の結果を踏まえ、また、必要に応じて企業に対するヒアリングなども行って、回答可能性について更なる検証を進めて結論を得ることとしたいと考えているところでございます。

 説明は以上になります。どうぞよろしくお願いいたします。


○玄田主査

 ありがとうございました。

席上配付資料の現行の調査票について確認ですが、臨時労働者のところは、最終学歴は聞いていませんよね。


○井嶋室長

 そうです。


○玄田主査

 就業形態で短時間労働者を選んだ人も、学歴は答えなくてよろしいのですか。


○井嶋室長

 ちょっと見にくいですけれども、特に6の最終学歴の下のところに小さい字で就業形態が「一般」の場合のみ記入するよう注意書きを記載しています。


○玄田主査

 了解しました。今は答えなくていい形になっているということですね。


○井嶋室長

 はい。


○玄田主査

 ありがとうございました。

 幾つか細かい論点がございますので、順番に整理させていただきながら、あわせていろいろ御意見いただきたいと思うのですが、資料2-2の最初のところのポイント。2ページ目になりますかね。まず、大学卒と大学院卒に分けることは一応皆さん御了解いただいて、6年制をどうするかということで、いろんな調査ですとか、ヒアリングにより調べていただいた結果、基本は6年制というのは大学卒のほうに加えるのが自然なのではないかという御提案をいただいております。まず、この点につきまして御意見とか御質問とかございますでしょうか。

 特に薬剤師、規模からすれば薬学部が一番なのですかね。6年制って。


○井嶋室長

 そうですね。薬学部が学生の人数的には多いと思います。


○玄田主査

 ただ、御説明あったように、こちらは6年間の教育というよりも、あくまで薬剤師という資格に対して給与が払われているので、まず学歴よりも資格ということとの関係のほうが重要なのではないかということもあって、学歴との関係を把握することが果たしてどれだけ意味があるかということもあわせて御提案がありました。

 樋田さん、何かございますか。


○樋田委員

 異論はありませんが、区分の可能性としては、修士卒ということもあり得ると思います。6年制の薬学部の薬学科卒業だと、修士を飛ばして4年制の博士課程に入れるということなので、システム上はおおむね修士の扱いを受けていると見なせます。一方で、実際に企業のほうで記入可能なのかというと多分難しいだろうということ、資格給があるということを考えると、案の通りが良いと考えています。


○玄田主査

 ありがとうございました。黒田さん、この件につきまして何か御意見ございますか。


○黒田委員

 ヒアリングしていただいてありがとうございます。ヒアリングの結果は区別してないというところも結構あるようですので、そうした現状を考えますと、少なくとも現時点で分けるのはあまり得策ではないことのように感じました。


○玄田主査

 ありがとうございました。6年制と関係あるか分かりませんが、昔よく、飛び級とかをもっと広げていって、年数ではなくて、実際の就学状況といいますか、それで判断というので、最近、飛び級の話とかすることありますか。


○黒田委員

 たまにあります。


○玄田主査

 これも未来永劫絶対変えないというわけではなくて、いろいろ教育システムは常に変わっていくでしょうから、もしそういう、今まで想定してないようなケースがだんだん増えてくることになると、またその段階で、6年制の扱いをどうするかと考えなければいけないでしょうけれども、今の段階だと、樋田さんがおっしゃったように、非常にまだ例外的な扱いだということを考えても、6年制は、今の段階では大学卒とは同等にみなすのが社会的な理解を得られるのではないかと思います。

 あわせて、次、専門学校、高専・短大卒というのを専門学校、短大・高専卒に分ける必要がないかという観点につきましては、これは他の調査なども、今分ける方向に進んでいるのが多いということですし、調査票の観点も、A3はちょっと難しいとしても、そう無理なくできるのではないかという、既存の調査票の一部を、これはスクラップ&ビルドから考えると、そういうことを聞くこともそれほどできなくはないのではないかということでございました。余り分けないほうがいいという御意見はなかったような気もいたしますので、こちらの方向でいいような気がいたします。

 あわせて、もう一個になりました。特に経済学者の方とか社会学者の方の関心が強い、短時間労働者の学歴はやはり必要だという御意見につきまして、これはもうちょっと検討しながら、結論はその後でということであったかと思います。この点につきましても御意見あればお願いしたいのですが。

 では、黒田さんからどうでしょうか。


○黒田委員

 ありがとうございます。ユーザーの観点からしますと、賃金の格差などを検証するときにも、なぜその格差が生じているかを考える際に、学歴の部分は調整したいというニーズは高いと思います。その意味では、短時間労働者に関しても学歴の情報があると分析の幅が広がるだろうと思いますし、今後、同一労働同一賃金が法制化されていく中でも、何をもって均等・均衡待遇なのかというような議論をする際にも必要な情報かと思います。

 ただ、企業自体が把握してないということであれば答えようがないということも理解できますので、その意味では、今後予定されている試験調査でしょうか、そちらのほうでどの程度の企業が実際に回答可能なのかというところを見きわめていただくのがよろしいかと思います。


○玄田主査

 ありがとうございます。樋田さん、御意見いかがですか。


○樋田委員

 黒田先生がおっしゃった意見に賛同します。


○玄田主査

 私も一言だけ申し上げさせていただくと、就業構造基本調査の場合には、こういう文頭に、もう一個、「その他」というのが付けてあって、意外と多いのですね。つまり、さっきの、特に短時間労働者については学歴までは、雇用契約の際、尋ねていないケースが多いとすると、もしかしたら、「その他」もしくは「不明」という欄を付けないとちょっと書けないかもしれないですね。最近そればかり言っているのですけれども、契約期間不明というのが、今、最低でも445万人いそうだということなので、学歴は把握していない。正社員の場合、一般社員の場合には極めて例外的だと思いますが、学歴は必要ないものと答えるケースはたくさんあるので、それを把握する上でも、「不明」というのはやはり入れないといけないなと思うけれども、それをすると欄がもう一個要りますよね。

 ただ、必要性からすると、試験調査なんかでも、やはり不明というのが、特に短時間労働者では少なくない。特にサービス系とかがあるということになると、やはり聞かざるを得ない。「その他」と「不明」両方入れたらちょっと大変なことになるかもしれませんが、そのあたりを含めてちょっと試験調査などを考えたほうがいいかもしれないですね。

 この学歴区分等々につきましていろいろ御意見があって、調査票、後で試験調査の話もありますが、A3はいろんな意味で難しいけれども、現行のサイズ、A4でもいけるのではないかということでありましたし、9ページにあるように、まずは試験調査の実施等々によって回答可能性を含めて最終的な結論を得るということで御提案だと思いますが、全般通じて、西郷さん、何かございますでしょうか。


○西郷先生

 別にございません。


○玄田主査

 では、この御提案の今後の方針ということで、皆さんから御同意いただけたと思いますので、こちらを踏まえて引き続き御検討をお願いできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 それでは、次は議題3に入らせていただきたいと思います。議題3は「賃金構造基本統計調査の試験調査について」ということでございます。こちらも事務局より御説明をお願いいたします。


○井嶋室長

 それでは、資料3の「賃金構造基本統計調査試験調査について」をお開きください。

 こちらのほうでございますが、試験調査の「目的」については、ここに書いてあるとおりで、今ここで御議論していただくことについて確認するというような意味合いを持っているところでございます。

 2番の「主な検証事項」でございます。ここにつきましては、調査事項の見直しの関連や、それから、調査方法の見直しに係る部分について検証したいと考えております。特に本ワーキンググループで御議論いただいております職種や最終学歴について、きちんと記入がなされるかという点が最も重要と考えているところでございます。また、試験調査ではございますが、実はこれは、労働局、労働基準監督署経由ではなくて、民間委託をして郵送調査をするということを考えておりまして、その場合の回収率や記入内容がどの程度正確になされるかというのも、調査方法の見直しの検討のためには重要と考えているところでございます。

 更に、3に示しているように、基本的な事項について集計を行いまして、集計値に影響が出ないかどうかというのも検証してまいりたいと考えているところでございます。

 次の2ページを御覧ください。本体調査との相違点をまとめております。調査対象といたしましては、試験調査のほうは民営事業所に限っているところでございます。それから、標本数は1,800事業所でございます。

 調査事項といたしましては、今まで御議論いただいたものに加えて、実は短大卒と高専卒も最終学歴のところを分けるという形で試験調査をやってみたいと考えております。ただ、高専卒は数が少ないので、本体のほうに入れられるかどうか、またこれもちょっと結果を見てということになります。

 それから、次の労働者の種類でございます。これは生産と管理・事務・技術の区分を分けて聞いているものでございますが、職種を網羅的にとることで、この項目は落とすことにいたします。

 それから、役職、職種についても、本体調査では限定的に調査しているところでございますが、試験調査では全ての事業所に聞く、また短時間労働者を含めた全ての労働者について調査するとしているところでございます。したがいまして、経験年数も全ての労働者について聞いてみるということになります。

 調査時期でございますが、本体調査と同時に実施すると事務が錯綜するおそれがありますので、1か月前倒しをして6月に実施ということで考えております。

 調査機関は、民間事業者を使うこととし、この結果は今後の本体調査の調査系統の見直し、すなわち、民間委託の導入等も視野に入れているところもございますが、これについての検討もその後したいと考えているところでございます。

 試験調査の調査票もお付けしているところでございますが、先ほど見ていたものとほぼ同じ形ですので、また後で御覧いただければと思います。

 試験調査につきましては、12月の末に予算案の内示をいただきまして、この後、一般統計として、総務大臣への承認申請の手続が必要となります。6月の調査実施を考えておりますので、準備期間が非常に短くなっておりまして、今回は御報告事項とさせていただきたいと考えております。

 なお、試験調査を踏まえまして、本体調査の職種区分や学歴区分の見直しの案を確定させたいと考えておりますので、結果につきましては次回のワーキンググループでお示しをさせていただき、再度御議論をお願いしたいと考えております。

 説明は以上でございます。


○玄田主査

 ありがとうございました。今のは報告事項ということでございますので、今、手続上こちらで進めているということですので、先ほど私申し上げた、学歴不明って必要なのではないかというのは、多分、今回対応は難しいということだろうかと思います。そうなりますと、代替的には、要するに未回答欄がどのぐらい短時間で出るかのあたりは、そういう意味では情報として重要になると思いますので、この試験調査が終わった段階で、特に短時間労働者で、学歴の未回答というのが、事業所、個人両方、特に事業所ですかね、どのぐらい出そうかということは、一つのポイントとしてぜひまた御紹介などいただければと思います。

 そのほか、事務局の今の御説明につきまして、御質問、御意見などございましたらお願いいたします。


○黒田委員

 もう進められているということなので今回は難しいかもしれないですが、この前の議題でも挙がっていた調査票の大きさで、A3でつくっていただいたものを見て、かなりストレスが軽減されるという印象を受けました。生産年齢人口に占める40歳以上の割合がもう6割近くになっていますので、細かいものを見るのが辛い人たちが多くなってきています。その中で回収率を上げるためには、やはり今後はこういった大きい調査票も必要になってくるのではないかと考えていまして、そういう意味では、次回こういった調査をするときに、半分のグループにはA4を送って、半分のグループにはA3を送って、回収率がどれぐらい違うのかといった実験ができると、今後、御予算を申請していくときにも、A3分の分量が必要なのだという説得材料にもなるのではないかと思いました。次回か次々回の調査に向けて御検討いただければと思います。


○玄田主査

 大変貴重な御提案だと思いますが、いかがでしょうか。


○井嶋室長

 実は回収率の向上というのも一つのミッションとしていただいておりますので、そういった点も含めて検討してまいりたいと思います。


○玄田主査

 他にいかがでしょうか。

 今のところ、試験調査の方向性といいますか、結果が出るのはいつぐらいをイメージされていらっしゃいますか。


○井嶋室長

 6月に実施いたしまして、何とか10月なり11月なりにできればと思っております。


○玄田主査

 では、秋ぐらいを目途にということですね。分かりました。よろしゅうございますか。

 ありがとうございました。それでは、試験調査の結果につきましては、今お話があったように、大体秋ぐらいを目途としたワーキンググループでお示しいただけるということですので、御対応のほどお願いいたします。ありがとうございました。

 それでは、議題4が「その他」となっておりますが、事務局から何かございますでしょうか。


○井嶋室長

 「その他」といたしまして、資料4を御用意させていただいております。こちらのほうをお開きください。

 「賃金構造基本統計と毎月勤労統計の比較について(案)」ということでございます。1の「背景」のところに書いてございますように、これは統計委員会において調査計画の変更について、諮問をしていなかった基幹統計について審議をされたときに指摘された事項でございまして、囲みの中に詳細を記載しております。

 賃金構造基本統計と毎月勤労統計とを比較して、本統計の特徴を明らかにして、統計利用者に提供すべきという御指摘でございました。更には、比較に際しては、現在の公表値の比較では不十分であって、調査対象範囲をそろえて比較せよというようなものになっております。

 2のところで、賃金構造基本統計調査と毎月勤労統計調査の対象範囲と留意点とを挙げさせていただいておりますが、記載している内容については、両調査の違いが明らかになるようにしたつもりですが、そもそもちょっと分かりにくい部分もありますので、補足して説明させていただきたいと思います。

 1番の「調査対象範囲」でございます。賃金構造基本統計調査は、調査の性格からして、従来から、労使で賃金交渉して、賃金決定を行っている事業所を対象として調査を行ってきたところでございます。また、最低賃金の検討資料にも使われるということから、小規模事業所について一定の配慮をした調査対象範囲となっています。このような理由から、調査対象範囲が少々変則的な形になっているところでございます。

 それから、2番の「民営・公営の区分」のところでございますが、労使で賃金交渉するということでございますので、公営についてはそもそも限定的に調査対象としているところでございます。過去には公営であった行政執行法人、すなわち、公務員の身分を持っている独立行政法人でございますが、これについても、現在も公営として取り扱っているところでございます。

 一方、毎月勤労統計調査のほうは、産業分類上の公務は除かれますが、民営・公営の区分というのはないということになっております。

 3番の「抽出及び復元方法」でございます。賃金構造基本統計調査の復元につきまして、このワーキンググループで御説明してきたとおりでございます。毎月勤労統計調査でございますが、これは30人以上と5~29人の事業所の規模で抽出方法が異なっておりまして、30人以上は事業所母集団データベースの年次フレームを使っておりますが、5~29人には使ってないということになっておりまして、このため、年次フレームから民営・公営の情報を付加しようとすると、30人以上の事業所に限られてしまうというような状況がございます。復元についても、毎月勤労統計調査のほうは毎月の推計労働者を算出して、その比率を使った比推定を行うというようなことをやっております。

 ページを送っていただきまして、(4)の「集計対象の範囲」でございますが、賃金構造基本統計調査は、一般労働者と短時間労働者を区分して集計しているために、それぞれの集計について、集計対象となる労働者の限定を行っています。それに対して、毎月勤労統計調査では一般労働者と短時間労働者の別の集計も行っておりますが、そもそも個人を調べておりませんので、そのような限定は行えないということになります。

 それから、(5)の「集計方法」でございます。短時間労働者については集計しているものが異なっておりまして、賃金構造基本統計調査のほうは時間給で出しておりますが、毎月勤労統計調査では月額で出しているという違いがあるということでございます。

 これらの違いを踏まえまして、できるだけ調査範囲をそろえて比較するということを検討しなければいけないということになるのですけれども、民営・公営の別などの情報を年次フレームの情報などから加えて、個票による共通部分の集計の試算をすることはどうかということを考えているところでございます。

 3ページのところにイメージ図を付けておりますが、黄色の部分がそれぞれの調査の対象のところでございまして、それを全部なかなか合わせにくいので、合わせられるところといいますと網かけのところになるかと思います。ここについて、それぞれ集計して比較をしようというものでございます。

 ただ、この課題につきましては、中長期的なものとして捉えておりますので、本ワーキンググループでどこまで御議論いただけるかというのは、この試算をやってからまた御相談させていただきたいと考えているところでございます。ここでは、このような比較をする上で、こういったやり方はどうかとか、あるいは何か御助言や御示唆をいただけると大変ありがたいと思っているところでございます。

 それから、これと関連する資料として、参考資料3、前回と同じ資料になりますけれども、統計委員会による指摘事項をお付けしております。この中の丸5というところで、賃金構造基本統計調査と毎月勤労統計調査の役割の違いを統計利用者に提供する必要があるとの指摘もありまして、これについて、厚生労働省のホームページに掲載しております。それを参考資料4として一番最後にお付けしております。このように、一応違いというのが、ここにありますのもあわせて御覧いただければと思います。

 私からの説明は以上になります。どうぞよろしくお願いいたします。


○玄田主査 ありがとうございました。毎月勤労統計との比較ということで課題が出ておりますので、その状況について御説明をいただきました。

 賃金構造基本統計調査に労使交渉に資する情報提供みたいなことはどこかに書いてありますかね。


○井嶋室長

 目的には書いていないですが、歴史的経緯としてそういうことになるかと思います。


○玄田主査

 改めて言われるとそうだなあという。時間かけて、対象を定めて比較をして、どのぐらい違うかやってみるというのは大変大事だと思いますけれども、何となく勘ですけれども、昔の復元方法でやるか、新しい復元法でやるかがすごく結果に影響を与えそうな印象がありますけれども、特にこれだけ小さい企業のところの抽出率とか回収率が違うので、統計の違いよりは復元のあり方というのが課題だったのかもしれない。そういう意味では、復元方法をしっかりと対応していくというのが望ましいのだということとつながっていくような予感のようなのは、どうですか、ありますか。


○井嶋室長

 ここには書いておりませんけれども、現行のやり方と、それから新しい復元方法で検証するということで考えております。それで、新しい方法がぴったり合えば非常に今回の検討が役に立ったということになろうかと思いますので。


○玄田主査

 そのほかいかがでございますか。

 ちなみに、この参考資料4の厚生労働省の参考情報、これは随分前からこういうのは掲示されているものなのですか。


○井嶋室長

 昨年から実は、この指摘を受けまして作成したところでございます。


○玄田主査

 これについて、特に問い合わせがあるとか、そういうことは特に聞いていらっしゃいませんか。


○井嶋室長

 今のところ、こういうのがあってよかったという御意見はいただいておりますけれども、これについて更にということはないようでございます。


○玄田主査

 私ばかりで申し訳ありませんが、特にこの1年ぐらい、これだけ賃金というのに注目が集まる中で、何となく、今、3%とか4%、毎勤のほうが見られますよね。そういう春闘といろんな趣旨を考えたら、実は賃金構造基本統計調査のほうが、大事と言ってはいけませんけれども、まさに労使でどのような声があるかと聞くときには、例えば誰かから、実際は賃金が上がっているかどうかというのは、どっちを見るのがいいんですかなんて聞かれたら、それは目的によりますと答えるのでしょうけれども、どういう回答が親切なのですかね。特にデフレ脱却しているかどうか、賃金の動向が大事で、どっちの賃金を見ればいいんですかなんて言われたら、黒田さんならどう答えますか。


○黒田委員

 難しい質問ですが、まさにそういったニーズがあるから、二つの統計を比較して違いがどこから生じているかを示してほしいという御意見が出てきたのだと思います。そういう意味では、今回、この網かけの部分だけでも比較していただくというのは非常にありがたい情報で、もう御検討されているかもしれないですけれども、できれば時系列で比較するような感じのものを見せていただけるとありがたいと思います。


○玄田主査

 ありがとうございました。

 樋田さん、この件について、何か御意見とか御質問とかございますか。


○樋田委員

 比較を行うこと自体が非常に興味深いものだと思います。比較して合わないのであれば、その原因を明らかにしていくことが重要と思います。非常に楽しみにしています。


○玄田主査

 毎勤って速報性というのはかなりウエート高いものですか。目的としては。


○井嶋室長

 はい。規則を見ますと、賃金構造基本統計調査も速やかに公表するとなっているのですけれども、毎月勤労統計調査のほうは、翌々月の10日までに出せと明示してあるので、どっちが早く出せという趣旨か分かりませんが、多分、お尻を切っているほうが早く出るのではないでしょうか。


○玄田主査

 そうでしょうね。時間ということに対してリジッドなのでしょうね。


○井嶋室長

 実際に賃金構造基本統計調査は、6月に調査して2月に公表しておりますので、春闘もちょっともう佳境を越えているようなときになってしまうので、ちょっとタイミング的に遅いというのもあるのかと思います。


○玄田主査

 分かりました。では、こちらにつきましては、今後、その試算等を行っていただきながら、また改めて御説明、御紹介いただけるということかと思いますので、引き続き御検討と整理のほどよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

 それでは、本日予定しておりました議題は以上となりますが、全体を通しまして、御質問、御意見などございましたらよろしくお願いいたします。いかがでございますか。

 前も申し上げたかもしれませんけれども、先ほどの復元もそうですし、学歴職種区分、特に復元と職種区分のあたりはかなり賃金構造基本統計史上の大改革になると思うので、なぜこの復元方法を選んだのかという説明など、かなり丁寧にしていかないとやはり混乱が起こる可能性もあります。既にいろいろと想定されていると思いますが、そのあたりの移行に伴う準備みたいなことはどういうスケジュールで今考えていらっしゃいますか。


○井嶋室長

 これから手続になるのですけれども、順調にいきますと、32年の6月の調査から新しい職種区分で、復元方法もこのときに適用したいと考えておりますので、そのときに、ここで御議論いただいたような情報をあわせて出すということと、それから、多分、ある程度差が出るということも想定されますので、そのときに過去の時系列の問題であるとかそういうところも、全てはできないかと思いますが、主要なところについては情報提供するということが必要ではないかと考えているところでございます。


○玄田主査

 ありがとうございました。

 そのほか、せっかくの機会ですので、御質問、御要望など、他にもございましたらお願いします。


○黒田委員

 今更ですけれども、ちょっと質問で、日本標準職業分類の平成21年のものに今回寄せていくという理解でよろしいでしょうか。


○井嶋室長

 基本的には最新のものになると思うのですけれども、あと、国勢調査がいつの時点を使うかというのも、多分、それを追っていく形になるのかなと思っております。


○黒田委員

 10年から1213年に1度ぐらいの頻度で、この職業分類は改定されていると思うのですけれども、最新の平成21年の職業分類に今回の改訂を合わせていくとすると、次回の賃金センサスの改訂は平成32年から新しいものになろうかと思います。ただ、その頃にはまた新しい職業分類が出ている可能性もあるような気がしまして、10年ぐらいのラグを伴って改定していくというような、こういった見直しのタイミングというのが果たして良いのかどうかとも感じているのですが、いかがでしょうか。


○玄田主査

 何か御意見とかありますか。


○井嶋室長

 ちょっと私の認識が間違っているかもしれないのですが、この日本標準職業分類の見直しは国勢調査の前に行われることが割と多いと思っておりまして、私どものほうが国勢調査より先んじて見直すことはなかなか難しいと思うので、日本標準職業分類が見直されて、それで、それに基づいた国勢調査が実施されて、それを参考にして私どもがまた職種を見直すという、多分そういった流れで今後見直していくのではないかと考えております。


○玄田主査

 統計局のほうで次の見直しはいつ頃にという、何かアナウンス等ありますかね。ちょっと確認してみるといいかもしれないですけれども、どうですか。


○田中室長

 統計基準の省の窓口を担当しているのが審査解析室になるわけですが、今のところ、ちょっとそういった情報は耳にはしておりません。


○玄田主査

 ロボット技術者とか、人工知能何とかとか、まあ2020年ではないよね。そういういろいろな改定というのがあると、当然区分の見直しということも考えていかなければいけないでしょうし、今後、他の統計のあり方ともにらみながら進めていくということも大事になろうかと思います。

 それでは、本日の議題は以上をもって終了とさせていただきたいと思います。委員の皆様におかれましては、後日、御不明な点や御意見などございましたら、大体2月の中旬ぐらいまでを目途に事務局宛てにメールで御連絡をお願いできればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、事務局にお返しいたします。


○細井室長

 本日は、御議論いただき、貴重な御意見を賜りましてありがとうございました。いただきました御意見等は、事務局で整理させていただきまして、引き続き検討を重ねてまいりたいと思います。

 次回でございますが、次回は試験調査の結果報告等を議題に開催させていただきたいと考えておりまして、本年秋、10月以降を目途に開催を予定しております。

 日程調整を含めまして事務局から御連絡をいたしますので、先生方にはよろしく御協力くださいますようお願いをいたします。

 それでは、これをもちまして、第2回「賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループ」を閉会させていただきます。本日はありがとうございました。


(了)
<照会先>

政策統括官(統計・情報政策担当)付
参事官(企画調整担当)付 統計企画調整室 統計企画係
電話:03-5253-1111(内線7373)

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