2013年07月22日更新 鳥インフルエンザA(H5N1)に感染した患者の発生状況について(更新2)

2003年から2013年7月3日までに、鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスに感染したと確定診断された患者は、15か国から633人が世界保健機関(WHO)へ公式に報告されています。このうち377人が死亡しています。

6月4日以降、新たに3人の確定患者が報告されました。カンボジアで2人、インドネシアで1人が報告されました。患者のうち2人(カンボジアの1人とインドネシアの1人)が死亡しました。

カンボジアでは、カンポット(Kampot)の6歳の女児が死亡したと報告されました。また、遡り調査で、1月4日に発症したプノンペン(Phnom Penh)の58歳の男性患者が報告されました。インドネシアでは、西ジャワ(West Java)で2歳の男児が報告されました。この患者は、インドネシアで、今年初めて報告されたインフルエンザA(H5N1)の患者です。3人の患者は散発的に発生したものと考えられており、地域内で伝播している根拠はありません。

両国では、家きんの間でインフルエンザA(H5N1)ウイルスが広く常在しており、今後も散発的な患者が発生することが予想されます。

家きんの間でインフルエンザウイルスが循環している時は、特に家屋や汚染された環境で飼育されている家きんが感染し、その家きんに暴露する人々の中で散発例や小規模の集団発生が起こる可能性があります。しかし、現在のところ、このインフルエンザA(H5N1)ウイルスは人の間で効率よく感染せず、このウイルスが地域レベルで拡大するレベルは依然として低いです。このウイルスに関する公衆衛生上のリスクに変化はありません。

患者が発生している地域に滞在する方は、鳥がたくさんいる場所で鳥に直接触ったり、病気の鳥や死んだ鳥に近寄ったりしないようにしましょう。

出典

WHOInfluenza at the human-animal interface
Summary and assessment as of04 July 2013
http://www.who.int/entity/influenza/human_animal_interface/Influenza_Summary_IRA_HA_interface_
03July13.pdf[PDF形式:389KB]