平成17年5月10日
照会先:厚生労働省医薬食品局食品安全部
中垣 基準審査課長
担当:宇津、福島(内線 2483、4280)


生体試料から有機ヒ素化合物フェニルメチルアルシン酸が
検出されたという発表について


 本日(5月10日)、環境省、茨城県及び神栖町から合同で、有機ヒ素化合物のジフェニルアルシン酸(DPAA)及びフェニルメチルアルシン酸(PMAA)が検出された、茨城県神栖町の4ヶ所の水田の平成15年産米を常食していた方の生体試料から、PMAAが検出された旨発表されました。

 それを受けてQ&Aを作成しましたので情報提供いたします。


参考資料
生体試料からのフェニルメチルアルシン酸(PMAA)の検出について(お知らせ)(環境省)




米から検出された有機ヒ素化合物に関するQ&A


問1 有機ヒ素化合物のジフェニルアルシン酸(DPAA)やフェニルメチルアルシン酸(PMAA)が検出された茨城県神栖町の4ヶ所の水田の15年産米を常食していた人の生体試料から、PMAAが検出されたとのことですが、食品衛生法上、何らかの措置を取る必要はないのですか?


 有機ヒ素化合物のDPAAやPMAAが検出された平成15年産米については既に市場にはなく、また、同じ水田で生産された平成16年産米については、既に流通を停止していることから、今回の報告を受けて新たな措置を講じる必要はないと考えています。


問2 流通米を食べた人の健康に影響はないのでしょうか?

 茨城県が実施した調査によると、有機ヒ素化合物のDPAAやPMAAが検出された平成15年産米については一般市場への流通量が限定されており(5.64トン)、これら流通米を購入された方々の摂取量は、PMAAが検出された米を常食していた方々に比べて非常に少ない(60分の1程度)と報告されています。

 また、茨城県が行った健康調査によれば、PMAAが検出された米を常食していた方で、明らかに有機ヒ素化合物に起因すると思われる症状は、現在のところ認められていないと報告されています。

 これらのことから、一般の消費者がこれらの米を摂食したことによって健康上の悪影響が生じる懸念はきわめて少ないものと考えられます。

 なお、今後、環境省が茨城県及び神栖町と連携して、PMAAの毒性試験・毒性評価を行うとともに、生体試料(毛髪、手足の爪等)からPMAAが検出された方については、今後、健康診断の実施、定期的な生体試料の分析を実施することとなっています。

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