厚 生 労 働 省 発 表
平成 20年 6月 25日(水)




厚生労働省職業安定局地域雇用対策室
参 事 官 川中 邦男
企 画 官 福士   亘
室長補佐 浅賀(あさか) 英彦
03-5253-1111(代) (内線)5865
夜間直通 03-3593-2580

地域の創意と工夫を活かした雇用創出を支援!
−地域雇用創造推進事業・平成20年度第一次採択地域を決定!−

(ポイント)

1 地域雇用創造推進事業(新パッケージ事業)の、平成20年度第一次採択地域の募集を、平成20年1月28日から2月29日までの期間実施し、30地域から応募があった。

2 第三者による「事業構想選抜・評価委員会」における審査を行った結果、このうちの27地域が採択されることとなり、本日の地域再生計画の認定を受け、事業が開始されることとなった。

27地域のうち、5地域が都道府県が中心となり広域で実施するもの(広域版)(4県、38市町村)、22地域が市町村が主体のもの(22市町村)である。

3 これらの地域は、これまでも地域資源・地域の特色を最大限に活用した地域独自の取組を行っており、これらの取組と採択された本事業を一体的に実施することにより、地域における雇用創造効果がさらに高まることとなる。

4 今後、7月下旬から8月を目途に、平成20年度第二次採択地域の募集を行う予定である。


厚生労働省は、平成19年度より地域雇用開発促進法(昭和62年法律第23号)に基づく地域再生に取り組む市町村等に対する支援の一環として、地域の創意工夫により行う雇用創造の推進を図る「地域雇用創造推進事業(新パッケージ事業)」を実施している。(別紙1)(PDF:105KB)

平成20年1月28日から2月29日までの期間、本事業の平成20年度第一次採択地域の募集をしたところ、本事業の実施を希望する30地域の地域雇用創造協議会(各地域内の市町村、都道府県、経済団体等から構成される団体。)より、事業構想の提出があった。

これらについて、学識経験者等から構成される第三者の「事業構想選抜・評価委員会」において審査を行った結果、27地域の事業構想が採択されることとなった。

今回の採択より、都道府県が中心となり広域で実施する事業についても支援の対象にすることとしたところであるが、27地域のうち、5地域が都道府県が中心のもの(広域版)(4県、38市町村)、22地域が市町村が主体のもの(22市町村)となっている。(別紙2)(PDF:131KB)

本日、本事業の実施要件となっている採択地域が作成した地域再生法(平成17年法律第24号)に規定する地域再生計画の認定がなされたため、事業が開始されることとなった。

今回の決定により、新パッケージ事業の実施地域は、平成19年度に採択され引き続き事業を実施している37地域と合わせて64地域となり、これに新パッケージ事業の前身となる地域提案型雇用創造促進事業(平成18年度で新規採択を終了)を実施している35地域を合わせると99地域となる。

今後、7月下旬から8月を目途に、平成20年度第二次採択地域の募集を行う予定である。


今回採択が決まった地域の事業構想の概要(抜粋)

例1 北海道室蘭市(むろらんし)

 「ものづくり産業」を支える若者・団塊世代等の雇用創出事業

室蘭市は、鉄鋼を始めとするものづくりの町として栄え、工業製品出荷額は3年連続して道内1位となっている。しかし、若年層の定着率の低さ、団塊世代の退職により後継者や熟年技能者の不足などの課題がある。このため、若年者を対象にものづくりへの興味を喚起し、CAD等のセミナーを実施するとともに、団塊世代を対象にカウンセリングに重点を置いた就労支援を行い、若年層や団塊世代の能力を地域のものづくり産業で活かしていく。

例2 青森県西津軽郡深浦町(ふかうらまち)

 「白神山地と日本海の豊かな恵を活用した産業振興による雇用の創出」

深浦町は青森県南西部に位置し、日本海と白神山地に囲まれた観光業と農林漁業を基幹産業とする町である。平成5年に白神山地が世界遺産に登録されたこと、JR五能線にリゾート列車が運行されたことから観光客が大幅に増加している。このような状況を好機とし、観光業を支える中核的人材の育成、ホスピタリティ研修を行い、観光振興の取組を一層促進する。また、町のもう一つの基幹産業である農林漁業について、生産から加工までの全ての工程において、衛生・安全管理ができる人材を育成するとともに、新商品開発等の研修を行い、食品加工分野の振興を図る。

例3 福島県会津(あいづ)地域(広域版)

 「産業観光を活かした会津地域雇用増大プロジェクト 〜ものづくりの心、先端産業を観光に〜」

会津地域は2市11町4村からなり福島県の約4割を占める広範な地域である。猪苗代湖を始めとする豊かな自然と野口英世記念館等、多くの歴史的観光資源を有している。一方、電子部品、精密機械部品等、高度な部材産業が集積している地域でもある。本事業においては、顧客のニーズに速やかに対応でき、さらに魅力的な観光資源を引き出せる人材の育成、地元企業が求める高度な能力を備えた人材の育成を図り、観光産業、ものづくり産業、先端産業の振興を図る。

例4 愛媛県八西(はっせい)大洲(おおず)喜多(きた) 地域(広域版)

 「海・山・里の雇用創造」

本地域は愛媛県南予地域の北部に当たる2市2町であり、県内でも雇用情勢の厳しい地域である。かんきつ類をはじめとする農産物、漁業、大洲市や内子町の歴史的町並みを有する地域であるが、高齢化の影響を受け、後継者不足の課題を抱えている。このため、基幹産業である農林水産業の高付加価値化、グリーンツーリズムや民泊等の体験型観光の推進、中心市街地の活性化に取り組んでおり、本事業ではこれら取組を担う人材を育成する。

例5 鹿児島県西之表市(にしのおもてし)

 「自然と海」を基軸とした観光産業の振興と「豊富な地域資源」を活用した加工開発の振興による雇用機会の創出

西之表市は、鉄砲伝来、宇宙センターで知られる種子島の北部に位置し、サトウキビ、サツマイモ等の一次産業、サーフィンや体験型観光による観光業が基幹産業である。市では自然環境、歴史、文化などの地域資源を軸にした新産業の創出、体験型観光や島外の人々を招いてのイベントによる地域活性化を目指している。しかし、離島というハンディを克服し、地域産業を活性化させ雇用の増大に繋げるためには、これらの取組をコーディネートし、中核的な役割を果たす人材が必要である。このため、本事業において、観光ガイド・インストラクターの育成、IT関連産業の人材育成、サツマイモを原料とする地域ブランドの開発・販路拡大に取り組む人材の育成、UIターンの促進を図り、地域産業の活性化を目指す。


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