第7回厚生労働省公共調達中央監視委員会

(第一分科会)審議概要

 

【問合せ先】

厚生労働省大臣官房会計課監査指導室

電話03−5253−1111(内7965)

 

開催日及び場所

平成21年7月1日(水) 厚生労働省専用21会議室

委員(敬称略)

第一分科会長  上野  淳  首都大学東京副学長

委 員     小川  広  独立行政法人日本原子力研究開発機構

財政部 上席参事

委 員     松原 健一  安西法律事務所 弁護士

審議対象期間

原則として平成21年1月1日〜平成21年3月31日の間における調達案件

抽出案件

 10件

(備考)

「報告案件」とは、各部局に設置された公共調達審査会において、不適切等と判断した案件について、報告を受けたものである。

報告案件

  0件

審議案件

 10件

意見の具申又は勧告

なし

委員からの意見・質問に対する回答等

意見・質問

回   答

下記のとおり

下記のとおり

 

 

意見・質問

回   答

 冒頭、事務局から、22都道府県労働局及び社会保険庁における公共調達監視委員会の活動状況の報告を行った。

【審議案件1】

審議案件名:国立国際医療センター国府台病院肝炎・免疫研究センター整備その他工事

資格種別 :建設工事−建築一式工事(Aランク)

選定理由 :低入札、総合評価落札方式未実施

発注部局名:国立国際医療センター国府台病院

契約相手方:株式会社ナカノフドー建設

契約金額 :4,352,250,000円

契約締結日:平成21年3月17日

総合評価落札方式をとらなかった理由は、何かありますか。

年度当初に、管轄している工事のおよそ8割程度を目標に総合落札方式の入札をしようと進めていましたので、会計課施設整備室において20件程度を選定しまして、この件が落ちたということです。

今後の予定としては100%を目指されるのですか。

総合評価落札方式を採用すべき内容のものについては100%を目指していきたいと思います。

なぜこの件が総合評価落札方式の対象から落ちたのかという積極的な理由はありますか。

ある程度、規模や内容などで選んでいるのですが、総合評価落札方式というものが、まだ、各施設も含めてなかなか浸透していなかった部分があり、体制的に総合評価ができるような体制がとれるかどうかというところでも多少判断はしており、そういう中で難しいのではないかなという判断がありました。

1万6,000平米の病院、病棟で50億を超える案件、今後はこういうものこそ、まず総合評価落札方式を検討すべきではないかと。スタッフなどの事情があって、徐々にその割合を増やしていこうという途上のことであることを理解しつつ、今後はこのような案件こそ総合評価落札方式に持っていっていただくよう、御尽力をいただけないかということをコメントとして差し上げます。

 

低入札価格というのは、何か思い当たる節はございますか。

設計が終わりまして、予定価格を作成しましたのが去年の10月から11月頃で、物の値段が非常に高くなっている時期に見積書等を徴取しまして、それによって予定価格をつくりましたが、それ以降、年明けから資材価格、労務費等が一気に価格を下げたため、大型案件ほど大きな価格差が出たというところです。

確かにそのような事情はあったと覚えています。この件、総合評価落札方式について3委員からそろって、どうしてだろうかという疑義の提起があったということを受け止めていただいて、今後、御尽力をよろしくお願いいたします。

 

【審議案件2−(1)】

審議案件名:国立精神・神経センター心神喪失者等専門病棟等整備工事(建築)

資格種別 :建設工事−建築一式工事(A、Bランク)

選定理由 :一般競争入札(総合評価落札方式)

発注部局名:国立精神・神経センター

契約相手方:立建設株式会社

契約金額 :672,000,000円

契約締結日:平成21年2月17日

【審議案件2−(2)】

審議案件名:国立精神・神経センター心神喪失者等専門病棟等整備工事(機械)

資格種別 :建設工事−管工事(A、Bランク)

選定理由 :一般競争入札(総合評価落札方式)

発注部局名:国立精神・神経センター

契約相手方:大成温調株式会社

契約金額 :243,600,000円

契約締結日:平成21年2月17日

前の案件は一括発注で、今回の案件は分離発注になっていますが、原則はどちらで発注するのですか。

全体の工期を勘案して判断しておりますが、原則的には分割発注としております。

評価点をつけるときは、例えば「資機材の搬入に関する安全確保」についてどのように対応しますかというお題を投げて、それに対して自由記載させて、それを病院の側で点数化しているということですか。

評価項目を出しておりますので、これについて各社それぞれノウハウを持って、図面もしくは書類を提出してもらうということになります。

評価表の評価項目を先に示して、その空欄を埋めるような形の提案書なのか、それとも安全確保についてというふうに、それだけしか会社には項目を示していないのですか。

基本的には、この詳細は書式には書いてないと把握しています。

視点を開示しないのがいいのか、開示するのがいいのかというのは、どうお考えですか。

結局、望ましいから評価するのであって、それを誘導するためには、むしろ開示して、これを守れたらいいですよと。さらにプラスアルファあれば提案してくださいということは隠すような内容ではないと思います。

その点につきましては、内部的に今後、どのようにするのか、検討させていただきたいと思います。

項目を明示して臨むべきか、そうでないかという方法論の問題について御検討、よろしくお願いします。

 

【審議案件3】

審議案件名:国立精神・神経センター心神喪失者等専門病棟等整備工事(電気)

資格種別 :−

選定理由 :不落による随意契約

発注部局名:国立精神・神経センター

契約相手方:c株式会社

契約金額 :114,450,000円

契約締結日:平成21年2月20日

1者しか残らなかったというのは、なぜですか。

2者応募はして競争になるということで想定はしていたが、1者が途中で辞退したということです。

A社が都合により辞退というのは、これは何か背景とか理由とかあるのでしょうか。

特にそこまでは把握をしておりません。

 

先ほどの建築、機械と同じ時期に同じような募集をしたのですね。

建築、電気、機械、同時に参加募集をしておりますので、その中で参加してきた業者が少ないというところです。

特段の指摘事項なしということで、ありがとうございました。御苦労さまでした。

 

【審議案件4】

審議案件名:ハンセン病研究センター第一実験動物棟改修工事

資格種別 :建設工事−管工事または機械器具設置工事(A、Bランク)

選定理由 :1者応札(一般競争入札)

発注部局名:国立感染症研究所ハンセン病研修センター

契約相手方:日和総合設備株式会社

契約金額 :46,200,000円

契約締結日:平成21年2月6日

予定価格算出に当たって、3者から見積書とっていますが、3者の費目ごとに金額を比較して、最高値を除く2者の平均金額を予定価格としたということですが、そのような基準があるのですか。

そういう基準はありません。工事の専門家がおりませんので、とりあえず各社の見積もりを参考としたのですが、業者ごとに工事の得意分野があると思いましたので、それによって金額のばらつきがあったため、このまま単に平均をとるとすると、これは少し高目になってしまうなという判断で工事区分ごとに最高額の1者を除いて2者の平均で妥当な価格であろうという判断を下しました。

見積りをとった場合は、普通は安いところから、それをもとにして予定価格を算出するというやり方が普通だと思うのが、その平均をとるというやり方がいいかどうかも、具体的なその価格を見ないことによって余りにも予定価格が厳しくなるという判断だろうと思うのですが。

結果的に、3者の見積価格より予定価格は全体では低くなっております。

この場合1者応札ですが、この見積りを徴取した3者は応札しなかったのですか。

建設工事の管工事、もしくは機械設備設置工事のA又はBランクの参加資格を有していなかったため、応札しておりません。

その資格がないと、この工事はできないという内容のものなのですか。

基本的に空調工事がメインですので、金額も専門工事としては高値の値段ですので、ただの役務しか持ってないような業者には任せられないということでした。

1者応札となったのは、バイオセーフティーについての技術を持っている会社が少ないという理解でよろしいのですか。

空調工事なので、管工事自体の資格を持っている業者はたくさんいると思います。年度末に入ったところで、公告の期間も2週間と、工事自体も短期間だったというのもあるかとは思うのですが、1者というのは確かにこちらも首をかしげるところだったのですが、バイオセーフティーの教育を受けているという証明を出せる業者がなかったのかと推測しております。

予定価格の算出について、そもそも工事をやらない業者から見積書を出させることがいいことなのか。また、蓋然性のある金額に本当になっているのですか。

あとは、そもそも独自に積算しないで、こういう見積りから算出するということ自体が、どういうところで許されているのでしょうか。

専門家がいないのでという、確かに積算として、こういうやり方はいかがなものかというのは、確かにそれはそうなのですが、国交省や厚労省の会計課と違って、図面を引くことができる人自体がいません。そうなると、工事しなければならないときに、支出委任でしか工事ができなくなります。この工事自体は緊急というわけではなかったのですが、緊急時に工事をする場合には、この予定価格の蓋然性というところから見て、3者の見積もりをとり、それで工事ごとに低い価格の平均をとりましたので、価格の蓋然性としては妥当ではないかと判断しております。

感染症研究所の中で業務委託をほかに出さないでやろうとすると、今回はこういう方法しかなかったと。

そういうことになります。

わかりました。ただ、二人の委員からこの見積価格の算出について、かなり疑義が出たということは、ぜひテイクノートしていただいて、今後、改善の方法などをぜひ探っていただくよう、また、1者応札については、もう少し入札公告期間をしっかりとるという工夫もあってしかるべきでなかいかと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

【審議案件5】

審議案件名:戸山庁舎他2件新セキュリティシステム工事変更契約

資格種別 :役務の提供−建物管理等各種保守管理(Aランク)

選定理由 :高落札率(一般競争入札)、変更契約

発注部局名:国立感染症研究所

契約相手方:富士ソフト株式会社

契約金額 :378,399,000円(変更契約後の金額)

契約締結日:平成21年3月10日(変更契約の締結日)

当初の仕様で工事を行ったところ、研究業務に支障を生じることが判明したというのは、具体的にはどんなことなのですか。

研究者の部屋への入退室の確認、認証の問題であったりとか、非常時における研究者の安全確保の問題であったりということです。具体的には工事の内容というのは、セキュリティシステムとはカードリーダーをかざして、ゲートが開いたり、電気錠があくというシステムですから、そのカードリーダーの数を増やしたというところが大きな内容です。

初めから設計できなかったかという気もしますが、富士ソフトが落札して、工事が始まったところで支障が生じるということになったわけですね。結果、高落札率ということになった。

変更後の契約につきましては、工事の監理業者より見込額を出してもらっております。その額に落札したときの割合を乗じた額を上限額といたしました。施工業者より見積額を徴したところ、これを下回る額で見積額の提出がございました。

見込み額を徴取した会社は、どのような会社なのですか。

今回のシステム整備を行うに当たり、設計を行った会社で、引き続き施工監理を行っていただきました。

 外の業者を使えば、設計とか積算とかもできるんですよね。業者を使う場合、金額などが基準になるのですか。

事業の大きさ、規模は、大きな問題になると思います。今回の場合、3億円を超える契約となりましたので、専門の業者にお願いをしたところです。

設計が終わって工事開始したところで内容が一部変更になって、その件について変更契約をしたという、その御説明でしたけど、よろしいでしょうか。

指摘事項はございません。

 

【審議案件6】

審議案件名:透過型電子顕微鏡1式購入

資格種別 :物品の販売(A、B、Cランク)

選定理由 :1者応札、高落札率(一般競争入札)

発注部局名:国立感染症研究所

契約相手方:日本電子株式会社

契約金額 :48,195,000円

契約締結日:平成21年2月17日

この仕様書は透過型電子顕微鏡のJEM−1400というものを買いたいという趣旨なのですか。

仕様書上は、あくまでもその機能のものが必要ということではありますが、以前に使用していたものが日本電子製の顕微鏡でございましたので、そちらのものを参考に仕様や金額をちょっと詰めさせていただきました。ですが、決してこのメーカーに限るものとは、こちらとはしているつもりではございません。

仕様書の最後に参考機種と書いてありますが。

今まで使っていたものがJEM−1220であったのですが、該当するものとしては、こういったものもありますよという意味で、参考として後で添えさせていただきました。

応札する業者は、事前にこの機種でないといけないというふうに思わないのですか。

その可能性も確かにないとは言えませんが、こちらとしては、確認を求められる場合には、決してこの機種には限らないと、そのように説明しております。

この日本電子株式会社の販売業者というのは、ほかにはいないのですか。

ほかにも代理店等も存在すると思いますが、こちらはメーカーのほうでも直接販売しておりますもので、過去のJEM−1220のときも日本電子が直接当所と契約して納品しているという実績がございます。

そうすると、日本電子に限られてこないですか。

今回の入札に関しまして、応札業者は1者となりましたが、入札説明書等をお持ちいただいたのは、当所の出入り業者も含めて3者ほどありまして、ただ、結果としては日本電子1者になってしまったというのは確かです。

予定価格はどのように決められたのですか。

予定価格は日本電子からデータ証明を取り寄せた上で、過去の当所の契約実績、先ほども話しましたJEM−1220の納入の際の定価等の割引率、こちらをもとに算出しまして、入札を行いました。

同じ種類のものの割引率について、ほかの組織との情報交換みたいな機会はあるのですか。

ふだん、こういった備品を購入するときには、メーカー、もしくは業者が同等の品の納入実績等をこちらに提出していただける場合には、各納入先に照会をかけて、実績等の確認をしながら予定価格を立てるようにしております。

この日本電子以外にこの透過型電子顕微鏡のメーカーというのはあるのですか。

ほかにゼロではないと聞いていますが、そんなにメーカー数があるとも聞いていませんので、あとは外国のメーカーなどを調べて探すなどの方法はあるかと思います。

仕様書が日本電子の機器に合わせて書いてあるということはないのですか。

こちらとしては、あくまでも研究者に確認しまして、必要な仕様を整備したと考えております。

カタログとか仕様と比較して、カタログ上の表記と比べて遊びがあるというのでしょうか、少しはアドバンスというのでしょうか、それがある記載になってるのですよね。

多少は遊びを設けています。もとのカタログを見たり、確認はいたしております。

透過型電子顕微鏡は極めて特殊な物品であって、しかも、製造、搬入できるメーカーが極めて限られていると。そういうところで、尽力をしておられることは理解したいと思います。

ところが、例えば参考機種として日本電子が上げられていて、見積りを徴取したのも、応札したのも日本電子で、1回目の入札で落ちなくて、2回目の入札で落ちたというようなプロセスについて、一般社会、世間から見たときに大丈夫かという懸念の声が上がることも十分考えられるので、その意味で、例えば仕様書の記載などについて、必ずしも極めて限定的なカタログに沿った書き方をしていないというようなことが外形的にわかるような工夫などを、なお一層なさることが大事じゃないかというふうに思いますので、そうした意味での御努力を今後、よろしくお願いしたいと思います。

 

【審議案件7】

審議案件名:平成20年度1月〜3月分医薬品(アービタックス注射液100mg)調達契約

資格種別 :−

選定理由 :不調による随意契約

発注部局名:国立がんセンター東病院

契約相手方:アルフレッサ株式会社

契約金額 :51,817,500円

契約締結日:平成21年1月8日

御参考までに、21年度は幾らで落札されましたか。

21年度は20年度の落札価格以下の価格で落札しています。

落札されなかった背景等は、想像がつきますか。

アービタックスという薬自体が非常に新しい新薬であって、販売メーカーの主力品であるため、かなり値引きが厳しいという状況を聞いておりましたので、卸業者でもかなりシビアな値決めをしていたのではないかと想像しております。

このアービタックスが民間の例えば高機能病院などでも使われているとすると、同じような状況、同じような値段なのでしょうか。そういうことについては、特に調べてはいないわけでしょうか。

民間の病院に関しましては部外秘であるという状況があるとは思うのですが、新薬でアービタックスを使うという病院が全国にもそうあるわけではないということで、東病院は全国的にも使用量が多い病院ですので、特に他の民間の病院に関して調査はしてはおりません。

この薬が今後、継続的に必要になるということになると、今回は1月から3月分なのですが、その後はどうなっているのですか。

4月から来年の3月までに関しましては、全体の医薬品の購入の中に入れまして、そちらで単価契約をしております。

これは新薬なのでしょうけど、一般的に新薬の場合の予定価格というのは、どういう方法で調べるのですか。

その新薬によって背景がございますので、他の施設で買っているかどうか調査いたしまして、もし買っている場合であれば、その価格を参考にすることもありますけれども、全く購入がないという場合であれば、各業者から見積書をとるという方法もあり得ると思いますので、極力情報をいろいろ集めつつ、そういった多様な手段を使って調べているという状況です。

かなり特殊な事情があるというようなことは理解させていただきました。状況がよくわかりましたので、結構だと思います。どうもありがとうございました。

 

【審議案件8】

審議案件名:駐車場棟の構造変更にかかる業務委託

資格種別 :−

選定理由 :1者応札、高落札率(公募)

発注部局名:国立国際医療センター戸山病院

契約相手方:株式会社日建設計

契約金額 :18,795,000円

契約締結日:平成21年1月23日

もともとが日建設計の設計であって、駐車場の構造設計見直しについて公募したが、日建設計のみ申込があったため、結果、随意契約となったということですね。

私からの意見としては、そういう意味でやむを得ないかなという気はするのですが、予定価格を算定するプロセスが透明であったかという点ではいかがでしょうか。

予定価格の設定については、ほかの業者にいろいろ声をかけてみたのですが、業務そのものに参加することが非常に不可能ということがありまして、声をかけても見積書すら出してくれないという状況でした。ちょうど設計が終わりまして、建設計画通知もおりて、その最中に基準法の改正がありましたので、それも大臣認定の構造評定になっていますので、通常のものじゃないということで非常に敬遠されまして、見積書についてはもらえなくて、結局、日建設計の見積もりを基に積算をし、設定しました。

日建設計から出てきた見積書があって、それを基に積算した金額を予定価格に設定したということになると、言いなりになったのではないのかというような批判ができなくはないですよね。例えば、医療センターとして独自に積算して、それで日建設計と突き合わせるというようなことをすれば、かなり透明だと思いますが、見解はいかがですか。

確かにできなくはないと思います。通常の委託業務でしたら、設計委託書を作成しまして、マニュアルに沿った形で計算するという形でやっているんですけれども、今回の変更内容は一たん認められた建設計画通知を国土交通省から見直すように指示があり、非常に煩雑となり、また、大臣認定のもので、わかりにくいとこもありまして、試みたんですけれども、そのあたりについては非常に計算できない部分となりました。

もとの契約では日建設計はどこまでかかわっているのですか。

もとの契約内容は、新棟における建築、電気、衛生、空調の設計、構造計算、それと計画通知、一団地の承認までという形になっております。それ以後の変更に伴うものは契約に入っておりません。

事情はよく了解いたしました。やむを得ないケースかなという気がいたします。御苦労さまでした。

 

【審議案件9】

審議案件名:高速液体クロマトグラフタンデム四重極型質量分析計二式の購入

資格種別 :物品の製造又は物品の販売(A、B、Cランク)

選定理由 :高落札率(一般競争入札)、同様の契約が外3件

発注部局名:神戸検疫所

契約相手方:株式会社ショーエイ理化

契約金額 :71,085,000円

契約締結日:平成21年1月26日

この機械は、メーカーとしては複数あるのですか、それとも1社ですか。

3社の仕様を参考にさせていただきましたので、機械を取り扱っている業者は、それ以上あると思われます。

公告は、どのようにされましたか。

官報に、ガスクロマトグラフ四重極型質量分析計四式と高速液体クロマトグラフタンデム四重極型質量計分析計六式という形で一括公告しております。

問い合わせや資料の説明書の交付の請求はありましたか。

全部で5者が来られましたけども、そのときにも業者の方には入札に参加するようお願いしております。

一応、複数の可能性があるから、もっと応札できる会社があるはずだという御見解ですですが、結果、1者しか応札しなかったのは、何か背景や推察などはございますか。

その背景については、はっきりわかっておりません。

この予定価格自体はどのように決めたのですか。

仕様に近いメーカーに定価証明書と納入実績表を提出依頼したんですけれども、メーカーのほうから納入実績がないということで、納入実績不提出理由書を提出されたものですから、参考見積もりとして、その機器を取り扱っている業者から参考見積書を徴して、それを基に予定価格を算定しております。

何者から見積もりを徴取しましたか。

1者です。ショーエイからです。

他の検疫所ではどのように調達されているのですか。

神戸検疫所の輸入食品近畿検査センターと横浜検疫所、2カ所が該当するかと思いますけども、横浜検疫所では、この機器の購入をしておりません。

ショーエイ以外にも扱える会社はありますか。

近畿地区では、各県に1社程度だと思いますが、あります。

1者応札で、そのもとになる価格設定も、実はショーエイの見積もりをとって設定してあり、結果、高落札率であると。しかし、応札してこなかったらしようがないから、特段、検疫所として指導・勧告するような件ではないのですが、結果として随意契約になっているというようなことにおいて、今後、工夫の余地は何かありますか。

今後、あらゆる機関等に連絡して、なるべく多くの情報を収集して、予定価格を決定していきたいと思っております。

神戸検疫所単独ではなくて、そのほかの検疫所等との情報を幅広く収集していただくというような御努力をいただきたいと思います。

今後については、今、御指摘のあったとおり、いろんな検疫所間の情報を集めたり、他機関の情報を集めて、適正な価格を設定していきたいと思っております。

極めて特殊な機器で、そんなにはたくさん納入なり製造の会社がないため、かなり御尽力していただいたこともよくわかりますが、やむを得ず、その業者から見積もりをとったものが予定価格の算定の基に設定されているようなこととか、1者応札で高落札率という案件が今までにもありましたので、それぞれの機関におゆだねしているだけじゃなくて、もう少し大きなサポート体制のような仕組みをつくるという努力が必要とコメントとしておきます。

 

【審議案件10】

審議案件名:医薬品(4/四)

資格種別 :物品の販売−医薬品・医療用品類(Aランク)

選定理由 :指名競争入札

発注部局名:国立療養所邑久光明園

契約相手方:株式会社エバルス 外4社

契約金額 :14,892,379円

契約締結日:平成20年12月26日

681品目について5者から見積もりをとって、それでそれぞれの1つの品目について一番安い値段を入れたところに、それぞれ決めていったということですか。

一番安い単価の価格を入れたところを契約相手としております。

例えば、この5者に加えて、2者か3者、参入させたら状況ががらっと変わるというようなことは想像できないですか。そもそもそういう業者はいないのですか。

大阪方面にある卸屋さんの申し入れがこの4月以降にあり、次の入札ではそこを入れて入札しますと、10何品目は御指摘のように若干価格を下げることができるような条件がございます。当園も、模索しながらではありますが、そういう契約の方法も今後はやっていかないといけないと思っております。

ぜひ、そういう努力をしていただきたいというか、もう少し指名業者の枠を考慮して、定まった単価、薬価基準というのはあるので、そんなにドラスティックには下がらないとはいえ、そういうところでできるだけ競争性を確保するという御努力をぜひ今後も継続していただきたいと思いますので、そのことを指摘させていただきます。

ありがとうございました。御苦労さまでした。