10/04/22 平成22年度第1回中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織DPC評価分科会議事録 平成22年度第1回診療報酬調査専門組織DPC評価分科会議事録 (1)日時  平成22年4月22日(木)14:00〜16:00 (2)場所  全国都市会館3階第二会議室 (3)出席者 委員:西岡清分科会長、小山信彌分科会長代理、相川直樹委員、           池上直己委員、伊藤澄信委員、金田道弘委員、熊本一朗委員、           齊藤壽一委員、酒巻哲夫委員、佐藤博委員、難波貞夫委員、           松田信哉委員、美原盤委員、山口俊晴委員、吉田英機委員        事務局:佐藤医療課長、迫井企画官、他 (4)議題  1 平成22年度診療報酬改定について(DPC部分)        2 平成22年度調査に向けた様式1の見直し(案)について        3 DPCにおける高額薬剤の取り扱いについて        4 DPC準備病院の募集について        5 平成22年度におけるDPCに関する調査(案)について        6 その他 (5)議事内容 ○西岡分科会長  ただいまから平成22年度第1回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会を開催させ ていただきます。  本日の委員の出欠状況でございますが、本日は木下委員、嶋森委員、辻村委員、山口直 人委員が御欠席でございます。他の委員の皆様は御出席でございます。よろしくお願いい たします。  まず、資料の確認を事務局のほうからお願いいたします。 ○事務局(丸山主査)  では、失礼させていただきます。その前に申し遅れました。人事異動がありました関係 で自己紹介のほうをさせていただきたいと思います。長谷川の後任で参りました厚生労働 省保険局医療課の丸山でございます。今後、議事執行をさせていただきますので、どうぞ よろしくお願いいたします。  では、着席して失礼させていただきます。  それでは、資料の確認に入らせていただきます。まず、おめくりいただきまして、最初、 議事次第、1枚めくっていただいて、座席表、次のページがDPC評価分科会の委員の先 生方の名簿となってございます。  ここから先が資料となります。D−1、今回の診療報酬改定に関する資料、続きまして D−1−2で、パワーポイントのスライド版の資料、次がD−2−1で調査様式1の見直 し(案)について、続きましてD−2−2が様式1の具体的な仕様となってございます。 資料の印刷がちょっと間に合わなかったもので、後ほど机上で配付させていただきますが、 次にはD−3が挟まる予定でございます。お手元にはD−3参考1の1枚紙、おめくりい ただきまして、D−4、DPC準備病院の募集につきまして、最後、D−5、平成22年 度のDPCに関する1枚紙を挟み込んでございます。  資料としては以上でございます。 ○西岡分科会長  資料につきましてはよろしいでしょうか。  それでは、平成22年度診療報酬改定(DPC部分)につきまして、事務局より御説明 をお願いいたします。 ○事務局(丸山主査)  再び失礼させていただきます。  それでは、D−1の資料をごらんください。今回、皆様方、基本小委のほうにDPCの 改定について検討結果を上げていただいて、その中で、基本小委員会と総会で議論した結 果をここで御報告をさせていただければと思います。  基本的な考え方としましては、DPC評価分科会で御議論いただいた方向性を踏襲いた しまして、具体的な内容、第2でございます、入院基本料等の引き上げや改定率の反映を した包括点数を設定させていただきました。今回の一つの目玉とも言える調整係数の新機 能評価係数、今回の名称は機能評価係数IIとなりましたが、こちらへの置きかえがおめく りいただいた2ページ目になってございます。あわせまして項目1から項目6まで、デー タ提出指数、効率性指数、複雑性指数など、調整係数の上積み分25%を機能評価係数II として、置きかえをさせていただきました。その中で、項目5の地域医療指数については、 目下、4月1日現在の状況をDPC対象病院に問い合わせをさせていただいておりまして、 こちらは集計結果がまとまり次第、8月1日から再度、新機能評価係数IIのほうを設定さ せていただく運びとなってございます。  3ページでございます。3ページ目で診断群分類点数表の設定の見直しということでご ざいまして、分科会のほうで御議論いただいたさらなる精緻化、(1)でございます、こ ちらで高額薬剤や化学療法のレジメ、副傷病や手術の有無によって、分岐のほうの精緻化 を行わせていただきました。また、包括点数設定を実際の医療資源の投入量に合ったもの にするため、おめくりいただきまして見開き4ページと5ページのような設定方法A、B、 Cのような形で、今回3種類の階段を設定させていただいた次第です。  続きまして、最後、5ページ目、4番、包括範囲の見直しを最後、昨年12月24日の DPC評価分科会で御議論いただいたと思います。その結果、(1)でございます。出来 高評価として、そこに掲げられている5つのものについて、こちらを出来高の評価をする という形で御決定をいただき、検体検査管理加算につきましては、今般、新しく機能評価 係数として評価を行うこととなりました。  今回の改定の概略としては以上となります。パワーポイント版の資料につきましては、 こちらはそれを分かりやすくしたものでございますので、御参考にしていただければ幸い でございます。  事務局からは以上です。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  ただいまの事務局からの御説明につきまして、何か御質問、御意見等がございましたら、 お願いしたいと思いますが、どうぞ、齊藤委員。 ○齊藤委員  1年余にわたるこのDPC評価分科会での意見を非常に適切に診療報酬改定に反映して いただいて、難しい機能評価係数の在り方とか、そういうものも非常に適切な形で、診療 報酬体系に落とし込んでいただけたというふうに考えております。  一方、今の御説明の中にも少し出てくるのですが、DPCというのは、もともと包括評 価ということが本質になっておりますけれども、これがいろいろな形で精緻化が進んで、 例えばこの部分は非常に損失が出るというので、それに手当てするというようなことを2 年に1度、どんどん繰り返していったときに、10年とか、数年のうちにDPCの制度と いうものが何か、早く言ってしまえば出来高に近づくというか、包括としてのおおらかな よさというものがだんだん失われていくのではないかなという危惧が強くするんですね。  そうすると、出来高は既に機能しているわけですから、何か屋上階を重ねるような二重 制度というふうに、数年のうちに陥っていく可能性もなくはないということでございます ので、このDPCの長期的な像というものを例えば薬なんかでも、薬の数ほど診断群分類 の病名がふえてくるという、ちょっと異常な状況に陥りかねないことを危惧しておりまし て、本来、最初に行われたDRG/PPSは一疾病一入院で決まって、これでは余りに大 ざっぱだというのでDPCになったわけですが、DPCの精緻化がひとり歩きすると、か なり問題が起こってくるという気がいたします。せっかくのDPCのよさをどういう格好 で長期的な制度設計につないでいくか、これは、この分科会の長期的な課題であるなとい うふうに、今回の診療報酬改定を通じて強く感じておりますので、一言、発言させていた だきました。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  もし、この件に関してどなたか、御意見等はございますでしょうか、あるいは全体に、 今の御説明に対しての御質問等がございましたらお願いいたします。どうぞ。 ○小山分科会長代理  齊藤先生のおっしゃるとおりで、やっぱり精緻化すればするほど、何か違う方向へ行っ てしまうような気がするんですよね。ただ、そのところをこの中のコンセンサスの中で、 どういう方向性で持っていくのか。確かに余りにも合わないところに対しては、ある程度、 耳を傾けなければならないですけれども、抗がん剤なんかの使用に関しては余りにもレジ メが多すぎて、これに全部対応するわけにいかないという中で、ある程度、方向性は示さ なければならないと思うんですよね。  それは、これからもやっぱり精緻化していく必要があるというようなコンセンサスを得 るのか、あるいはそうではなくて、当初の目的のとおりの形のほうへ持っていくという方 向性だけでも皆さんの合意を得ておいたほうが、これからの議論がしやすいかなと思うん ですね。この後、薬剤のことがいっぱい出てきていますけれども、高額の薬剤なんかをど うするのか。ただ、単に外出しすればいいという問題ではどうもなさそうなので、そこの コンセンサスはやはり得ておいたほうが僕もいいと思います。先生の御意見に大賛成です。 ○西岡分科会長  多分、今の齊藤先生の御意見に関して、皆さん方、異論はないのではないかというふう に考えています。実際には最終的な像、10年後の像をこれからきっちりとつくっていっ ておかなければいけないのではないかということで、そういった意味も含めて、今後、議 論を重ねていっていただけたらと思います。  ほかに御意見はよろしいでしょうか。どうぞ、伊藤委員。 ○伊藤委員  確かに齊藤先生のおっしゃるとおりだろうというふうに思うのですが、一方で、今まで の出来高というものは、診療の質の結果を評価していない。だから、悪いと言ったら怒ら れてしまうのですけれども、大変資源を投入して、いい結果を見なかったもののほうが診 療報酬が高くなるという弊害があった。そこを直していこうというのが基本的なコンセン サスなのではないかというふうに思います。ですから、必ずしも出来高に戻すとの方向と いうことではなく、いい医療をやっている人が高い診療報酬で手当てされることについて は、揺るぎないものがあるということをメッセージとして打ち出さないと、どっちに向か っていくのかわからなくなるのではないかと大変強く思います。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  ほかに。どうぞ、金田委員。 ○金田委員  質の高いいい医療に対して適正に評価するというのは全く当然だと思うのですけれども、 やはりここで課題になってくるのは大病院のない二次医療圏です。全国の病院の69%を占 めているのは中小病院です。例えば中小規模の民間病院で中核的な役割を担っている公益 性の高いところが経営的に非常に厳しい状況になっています。大病院は今回かなり改善さ れたと聞いており、今までの大変なことを考えれば当然かと思いますけれども、今後、公 益性の高い中小病院が役割を果たすために生きていけるようなシステムづくりが是非とも 必要と考えます。 ○西岡分科会長  確かに今までの議論も中医協の議論でも、中小病院に光を当てるようにということで議 論が重ねられてきたと思いますし、今回の改定でも、それはかなり取り入れられてきてい る部分があるのではないかと思います。ただ、そのときに中小病院が生きられるというの だけを旗頭にするというのは、ちょっとDPCの方向性とは異なってくると思うんですね。 だから、中小病院もやはりDPCを上手に利用していただいて、やはり質の高い医療を提 供すること、それで、経済的なバックグラウンドがつくられるというふうな形で考えてい くということが大切なのではないかなというふうに、私は基本問題小委員会の御議論なん かを聞きながら考えていたのですけれども、金田委員、そんな線でよろしいでしょうか。 ○金田委員  そうですね。ただ、課題はやはり大病院のない、中小病院だけで医療が成り立っている 保険医療圏だと思います。例えば岡山県では5つの医療圏のうち2つの医療圏には大病院 がありません。その大病院のない2つの医療圏は隣接していて、中小病院同士お互いに助 け合いながら何とか地域医療を支えているのが現状です。そういう地方の中小病院の経営 は非常に厳しい状況になっています。医師不足は最も重要な課題ですけれども、一方公益 性の高い中小病院の経営状況の改善も急務だと考えています。医療の質だけを追求してい くと、どうしてもそういう人口が少なく中小病院が拠点となり医療が何とか成り立ってい る地域ではその病院が成り立たなくなるとやがて地域が崩壊してしまうのではないかとい うことに非常に危機感を持っています。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○小山分科会長代理  そのとおりだと思うのですけれども、今の最初のほうのDPCの出来高の部分で比較と の議論とはちょっと違って、今回でいうと項目5の地域医療指数みたいなところの手当て の仕方だと思うのですね。今回はちょっと時間がなかったので、全部均等になっています けれども、この中の例えば4番なんかのところを恐らく重点配分にするというような話が これから出てくると思います。そういうような中で、地域医療を担っている医療機関の評 価をもっと大きくしてほしいという御意見だと思います。  もう一方、今のもう一つ前の話は、DPCのこれから一個一個の評価の中で、ある意味、 採算の合わないものが例えば高額の薬剤を使って、それをどういう方向性にするかという ことは、ちょっと2つに分けたほうがよろしいかと思いますので、先生のおっしゃったの は、そういういわゆる係数という形でもっての考え方であって、もう一つのほうはDPC の制度そのものを一個一個の評価をどうするかという、その2つを分けたほうがわかりや すいと思いますので、そのような形でぜひ議論していただければと思います。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。整理していただきました。  どうぞ、相川委員。 ○相川委員  今の中の地域医療でないほう、例えば高額の抗がん剤などで、分岐が増えたわけですけ れども、それはそれなりに、実際の医療を反映した報酬を与えられるということではいい のですけれども、先ほどの齊藤先生の御意見に戻りますけれども、やはりDPCの考え方 を追求していくには、余り分岐、分岐になってしまうのはいけない。そこで、伊藤先生が いい医療とおっしゃったのですが、これには賛成ですけれども、いい医療をしようと思え ばかなりの無駄がありますね。無駄がないといいものはできないと私は思います。  ですから、その無駄の部分をいかに削るというか、無駄の部分をいかに省略した形での、 それなりにいい医療ができるか。いい医療だけを追求すると、もっともっと分岐が多くな りますし、また、いい医療のために無駄が出て、その無駄をやった施設では損をするとい うのですかね、そういうこともありますので、そのような方向でいくべきだと思います。 しかし、出来高に戻るような形での余り安易な分岐をどんどん増やすということに関して は、しっかりと歯止めをかけなければいけないと思っています。 ○西岡分科会長  わかりました。  これは今日の議題の後ろのほうでもう一度出てくると思いますので、そこでじっくりと 御議論いただけたらよいと思います。今回の改定そのものに関する御意見はよろしいでし ょうか。  それでは、次の様式1の見直し(案)について御議論をお願いしたいと思います。まず、 御説明をお願いいたします。 ○事務局(丸山主査)  失礼いたします。資料はD−2−1とD−2−2となります。  まず、D−2−1のほうをごらんください。調査様式1の見直し(案)についてでござ います。本日、御議論いただきたい、まず、現状について御説明いたします。  こちらの3つに大別されるように、現在、様式1、3、4、D、EFファイルについて、 データの調査で提出を求めているところでございます。EFファイルにつきましては、統 合のお話を昨年の分科会で了承していただいたと理解させていただいております。  今般、御議論いただきたいのは様式1についてでございます。従来、DPC調査として は、診断群分類の妥当性の検証に用いられてきたというところでございますが、今般の改 定で調整係数の新たな機能評価係数の置きかえにも対応していく必要があると。こういっ た観点からも、様式1の見直しを検討する必要があるのではないかと考えております。  また、既存の入力項目、こちらはD−2−2をごらんいただきながらお聞きいただけれ ばと思いますが、中には必須ではないとされている項目が散見される状態でございます。 こちらは現場の医療関係者の方々に入力負担をしていただいている中、十分、役立てられ ていないという御指摘もいただいているところです。こちらの取り扱いについても、あわ せて御議論いただければと思っております。  それで、昨年度のDPC評価分科会のほうで、MDC班長会議と松田研究班に項目の原 案のほうを御議論いただいて、そちらの結果を事務局のほうで取りまとめさせていただき ました。それがD−2−1の2枚目以降の横表でございます。  すべてを御紹介すると時間がかかってしまいますので、簡単にまず表の見方でございま すが、MDC班長会議からいただいた御意見と松田研究班からいただいた御意見を併記さ せていただいております。一番冒頭に太字で若干区別しづらいのでございますが、下線が ついているものは、入力条件をこのように変更してはどうかという御提案をいただいてい れば、そのように書かせていただいております。その下は付随してちょうだいしているコ メントでございます。  また、一部、欄に対して色塗りをしてございますが、こちらは特に優先度が高いもので はないかという形で、御意見をちょうだいしたものでございます。松田研究班の欄のほう にはすべて色塗りをしてございますが、こちらのほうは前段階のほうで取捨選択をしてい ただいて御提案いただいていますので、項目をかなり絞り込んでいただいているために、 このようになってございます。  簡単に御紹介をさせていただきます。1番から5番あたりが患者様の情報、介護状態で あったり、退院先であったり、6、7、8番あたりが手術にかかわる項目、9番が身長、 体重という基礎的な情報を踏まえまして、10番から14番ががんにかかわる指標、15 番から18番のあたりが脳卒中などの関係の指標を御提案いただいております。以下は1 9番がDIC、20番が肺炎の重症度の関係でございます。21番、22番あたりが循環 器系、呼吸器系の指標としてどうでしょうかと。23番以降は、こちらは外傷と膵炎、こ こから先は個別になってございますが、以下、整形外科、産婦人科、糖尿病、精神科とい って、各MDC班から御提案をいただいているのが一覧となってございます。  また、最後、おめくりいただくとツーアップになってございますが、削除項目のほうの 提案もいただいております。若干、見直し項目と意見が相反する部分もございましたので、 あえて分けて、こちらは表を作成させていただきました。表の見方としては一緒でござい ます。松田研究班さんからは削除の意見は特段ないということでございましたので、MD C班長会議さんからいただいた御意見をこちらに掲載させていただいております。  頭のほうにお戻りいただけますでしょうか。今、ごらんいただいた横表に関しまして事 務局のほうで、以下のような論点で御議論いただいてはいかがでしょうかということで、 御提案をさせていただきます。  まず、項目の追加に関しては、班会議と研究班からの御提案を踏まえて、今後の新機能 評価係数にも着目した項目を御検討いただきたい。もう一つは入力者の作業負荷を考慮し てセレクトをしていただきたい。  (2)でございます。非必須項目というのが多数存在してございます。非必須項目とい うのはデータの解析に、信頼性等の評価が困難でございますので、事務局としては原則と して必須とすべきではないかと考えているところです。おめくりいただきまして、ただ、 すべてを必須とすると、当然、入力負荷が高うなってまいりますので、一律に求めるもの ではなくて、現在でもそこにa、bと付記してございますが、対象疾患を限定したり、入 院の形態、施設類型を限定した形で、限定した形で必須とするということで、分析をしっ かりできるものにしていくべきではないか。  そして、最後、(3)でございます。それでも不必要というふうに考えられた項目につ いては、削除を検討していただくことも必要ではないかと。  以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  これは前年度から宿題になっていたものでございます。年度末には時間的に間に合わな かったという形です。これまでにMDC班と、松田研究班の両方で御審議いただいたもの でございます。これにつきまして、齊藤委員のほうから何か追加はございますでしょうか、 お願いします。 ○齊藤委員  追加としては特にございませんが、MDCの班会議の座長をやっておりますので、簡単 に御報告いたしますと、やはり一つは医学・医療の進歩がございまして、ホルモン感受性 のマーカーとか、そういうものが新しくなってきたものがあって、それはぜひ入れてほし いという班長会議がございます。それから、もう一つは使い勝手で、いろいろ使ってみた けれども、どうも現場に合わないというような意見があって、修正が入れられたものもご ざいます。この部分はDPCの根幹をなす診断の妥当性、あるいは病態の免疫という上で 必須の作業でございますので、MDC班会議としては、おおむね妥当な形での結論を得る ことができたのかなというふうに考えています。松田先生にもずっと御助言をいただいて おりました。 ○西岡分科会長  松田先生のほうから何か追加等はございますでしょうか。 ○松田委員  以前からちょっと御議論いただいていた中で、今回、患者住所・地域がわかるような情 報を入れてほしいというお願いをしているわけでございますけれども、これは諸外国のい わゆるこのような制度で、ミニマムデータセットというのをとっているのですけれども、 大体、どこの国でもジップコードをとっておりまして、それをやることによって、例えば フランスなんかですと、地域医療計画における各病院の役割の評価なんかをやっているわ けですけれども、今回、地域医療指数が入ってきておりますので、先ほど金田委員のほう からもお話がありましたように、その地域において症例数としては大きな病院に比べて、 ほかの医療圏に比べて少ないけれども、その地域の住民の例えば心筋梗塞に関しては、ほ ぼ100%、患者さんを診ているというような病院というのは、やはり地域医療の中でき ちんと評価されるべきだろうと思いますので、そういう具体的なデータをとるという意味 で、やはりこのデータを入れるべきと思っています。  また、例えばへき地診療なんかの評価においても、今回の地域医療係数はどちらかとい うと、今、ある診療報酬上の評価だけでやっているわけですけれども、多分、実際にどの ような医療をやっているかということに関して、もう少し精緻化をしていかなければいけ ないというふうに考えていますので、この項目を今回、入れさせていただきました。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  それでは、これに関しまして、池上委員、どうぞ。 ○池上委員  まず、確認させていただきたいのですけれども、このたび、データ提出指数というのが 新たな機能評価係数に加わりました。ですので、このデータ提出について、新たに改定さ れた必須項目という形における充足で見るのか、これは一応平成23年度より実施となっ ておりますけれども、今、この分科会で議論する改定したものについて評価されるのか、 それとも平成23年度より評価というのは、実績を評価するわけですので、現在、提示さ れているもので評価されるのか。それによってこの分科会での議論の緊急度といいますか、 スピードも大きく変わってきますので、ちょっとその点を確認。 ○西岡分科会長  それは事務局のほうからお答えできますでしょうか。今までのデータ提出の正確度とい うのは提出が遅れたりとか、部位不明コードが中心になっておりましたので、この項目は それまでの段階で、それぞれ行き来して修正していただいておりますので、そこは余り係 数のところにはかかわってこなかったようにも理解していたのですが、これからは新たな 様式1が入ってきたときに、様式1も十分整っていなければ、やはり正確なデータの提出 というところから外れるのかどうかということになるのですが、そこは何かコメントをお 願いできますか。 ○企画官  企画官でございます。  池上委員の御質問の趣旨をもう一度、もしかしたら確認させていただいたほうがいいの かもしれませんが、基本的にはデータの提出に対するクオリティの評価ですから、当然、 出していただいたものに対して、それが例えば時間的な問題とか、それから部位不明、詳 細不明の割合でもって、そのデータクオリティを評価しようと。もしかしたら御質問の趣 旨がそれがどれくらいタイムラグがあるのかとか、そういう御趣旨かなとちょっとはかり かねる部分もございますけれども。 ○池上委員  D−1−2のパワーポイントの8ページでございますけれども、ここにデータ提出指数 という説明があって、そして米印で非必須項目の入力状況による評価は行わないというた だし書きがあるわけですが、このただし書きの解釈がこのたび、見直しすることによって 変わってきますので、しかも、部位不明と、ここでは平成23年度より実施ということに も関連してきますので、ここでの議論をどの程度可及的にやるべきかということも、関連 するのではないかということです。 ○西岡分科会長  多分、今まで非必須項目というのはたくさんあったのですね。それはここでちょっと結 論を出して、非必須項目というのをもうなくしてしまうかということも、決めておく必要 があると思うのですね。それを決めておきますと、先生のおっしゃっている非必須項目の 欠損度合いがどうかというのは、そこから除外されてしまうと思うのですが、よろしいで しょうか。そこのところをまず決めなければいけないことになると思いますが。 ○池上委員  ただ、この評価が23年度から評価するというと、22年度の実績で23年度の指数を つけるかどうかという。 ○西岡分科会長  では、これは企画官、お願いします。 ○企画官  ここは運用の問題が少しありますので、今後、詰める必要があるものも一部ございます、 今の御質問に対しては。まず、考え方としてはデータを出していただいた実績に基づいて 評価いたしますと。そのときに、今回、まとめさせていただいた評価のポイントは2つあ りまして、1つはデータを時間的に正確に出していただけるかどうかということです。そ れは全体にかかわりますので、例えば今から御議論いただきます非必須みたいな扱いは当 然、それも含めて今から見直された内容が、1年間になるかどうかという問題はあるので すが、それが適応された形で23年度以降に評価の対象となると、こういうことになりま す。  2つ目のポイントは、むしろさらにもっと限定的といいますか、データのコーディング に少し絞って、コーディングのクオリティを評価するというのがこのパワーポイントの8 ページの(2)に該当いたします。ここは当然、必須でございますので、コーディングについ ては。ですから、池上委員の御質問にストレートにお答えするとすれば、(1)のデータの遅 延に係る評価をどう考えるかということですけれども、基本的には必須のものに限定して ということで、22年のは改定に向けた御議論のときには、そういう取り扱いでたしか池 上委員の念押しをされて、米印の記載を追加させていただいたと思いますので、22年の 改定のときの議論はこうですと。今から御議論いただいた中で、必須、非必須の取り扱い がもし変われば、それは変わった内容でもって23年4月からの評価の対象になりますと、 こういうことでございます。 ○西岡分科会長  池上委員、それをもとにして御意見があったのではないですか、よろしいですか。 ○池上委員  そうなると、割と早めに結論を出さないといけないということに結びつくので、それで 提示したわけです。つまり、ここで改定を中医協の基本小委に提示したものに沿って、2 3年度の指数がつくということになるから、申し上げた次第。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  それでは、今回の2つの研究班が合同で御提出いただきましたこの項目につきまして、 御議論をお願いしたいと思います。 ○酒巻委員  すべてを必須にするということについては私も賛成です。簡略化されるということが非 常に重要だと思います。それで、この必須項目については、医療資源を最も投入した病名 についての必須と、それに限るということでしょうか。ここは2番目に投入したとか、あ るいはほかの病名もつくわけですが、そして、例えば肺炎があったとして、それが副傷病 名であったりする場合もあるわけですね。それは一体、どう扱ったらよいのかというのも ちょっとお考えを皆さんにお聞きしたいと思います。 ○西岡分科会長  これは齊藤先生か、松田先生のほうから御意見、松田先生、よろしいですか。 ○松田委員  ちょっと打ち合わせをさせてください。 ○西岡分科会長  多分、私は副傷病であっても、このデータによって患者の重症度を知りたいというとこ ろも、一つのポイントだったと思うのですね。ですから、それは入れてもらったほうがい いのかなというふうには思うのですけれども、これまでの議論の経過でわかりませんので。  では、どうぞ。 ○小山分科会長代理  ちょっと御質問なのですけれども、まずは様式1の中の第1段階として非必須項目を外 すか、外さないかの議論と、これは別ですよね、2つですよね。まず、必須項目の中の、 今、様式1の中にある非必須項目を外すか、外さないかを第一に議論してからでないと、 こんがらがってしまうのではないですか。 ○西岡分科会長  形として考えましたのは、今回、提示されたものが適切であるということになれば、そ れをすべて必須にして、あとは全部なくしてしまうという、実際、今までの流れで非必須 項目というのが出てきましたのが2回目か、3回目の改定のときに急に出てきたんですね。 それは各施設がこれを記入するのが大変だということだけで非必須項目になっちゃったの です。だから、それは考え方の流れとしては、余りいい形ではなかったということがあり ます。むしろ非必須項目はなくしてしまうということのほうが、適切でないかというふう に私のほうは考えているのですけれども、ちょっと整理しながらまいりましょうか。  では、そうしましたら、今、御提案がございましたように、かつての非必須項目と必須 項目があったのですが、非必須項目という項目をつくらないでおくのか、やはりそういっ たものを残しておくかということをまず決めておく必要があるという御意見なのですが、 それにつきましていかがでしょうか。  どうぞ、齊藤委員。 ○齊藤委員  これは内保連や外保連がいろいろな診療報酬改定の都度、要望を出す場合にも、この項 目はもう削除していいですというのが幾つも出てくるのですね。もう使われなくなったと か、ほかのもので十分もっとよい代替ができるとか、そういうようなことであるのかなと 僕は理解していたのですけれども、非必須というのは。だから、入力が面倒くさいとか、 そういうことよりは医療の質を高めて、そして、診断のより妥当な形を最新の医学・医療 の進歩を反映して掌握するとか、そういうことでまず冒頭に申し上げましたように、非必 須項目で新たにこういうふうに改定しましょうと。恐らくこれが各学会の理事のクラスの 方が検討なさったので、そういうことの意見の集約がこれだろうというふうに思っている のですが、山口先生もずっと出ていらしたから、何かおっしゃることがあれば。 ○山口(俊)委員  ちょっと私は必ずしも必須でないものは書く必要がないというのは原則だと思うのです けれども、必須でないものの中に2つあったので、それを整理しようということだと思い ます。つまり、本来、必要なものなのに、どっちでもいいような形になったのと、それか ら、全くもともと書けないものと、2つをちゃんと区別して整理したということで、これ はこれでいいのではないかと思います。  あと、一つUICCのTNM分類ですけれども、これを調べる目的はステージ別にどう かという内容を検討するために必要だと思うのですけれども、そういうことだけであれば 我が国独自の病気分類で十分だと思います。ただ、国際的にもそういうことを比較したい と意図があれば、TNMを採用すべきだと思います。ちなみに、TNMも変わってきて、 今度、新しい版になって実は非常に細かくなって日本の分類に似てきたり、それから、胃 がん学会についていえばほとんどTNMと同じになったり、がん種によってかなり温度差 があるので、そういうところは困らないような配慮をいただければありがたいと思います。 ○西岡分科会長  先生の御意見としては、かつて非必須項目の中に当然、消えるべきものと、そうじゃな しに、ただ、大変だから記入しなかっただけで本来は必要だったというのがあるので、必 要だったというのはそのまま残して、そして、それは必須とすべきという御意見でお伺い してよろしいのですか。 ○山口(俊)委員  要するに何のために使うか、要するに使うデータであれば必須に違いないわけで、ただ、 そのデータが出てこないような疾患もあるわけで、そういうものは当然必須じゃない。そ このところを区別されていいのではないかと思います。ですから、例えば先ほどのTNM 分類についていえば、松田班では手術、化学療法、放射線療法患者は必須と書いてありま すけれども、これは別に悪性腫瘍患者で必須と言っていたほうがいいと思うのですね。と いうのは、放射線治療は必ずしもすべて悪性腫瘍とは限らないので、ちょっとそれは細か い話になりますけれども。 ○西岡分科会長  提案の2ページ目のめくっていただいたところで、対象疾患を限定して必須とするとか、 あるいは施設類型で必須とするか、そういった形にするということですね。 ○山口(俊)委員  ですから、悪性腫瘍でプライマリーケースは必須とはっきりしていただければ、非常に 明快でいいと思いますが。 ○伊藤委員  これは6年ぐらいやっていて、実際に入力されたデータが何かの役にたったのでしょう か。使われていないのに施設で一生懸命入力をしているというデータに関しては、もう入 れないほうがいいのではないかと思います。そこをつまびらかにしてからじゃないと、議 論がしにくいのではないかというふうに思います。一般にデータがろくに入ってきていな いというか、4割も入ってきていないデータで幾ら解析をしてみても正確な解析はできな い。であれば、そんな項目をとらないということ、そういう選択のほうが医療現場では負 担がなくなるのではないという気がします。まず、そこら辺のデータを出していただくこ とができるかどうか、お聞きしたいと思います。 ○松田委員  確かに伊藤委員がおっしゃっているとおりなのですけれども、ただ、4割というデータ であったとしても、例えば脳梗塞ですと7万5,000例の4割ということになりますと、 大体、3万例ちょっとということになるのですけれども、これだけの大規模なデータが集 まる仕組みは多分ないだろうと思います。  実際、いろんな分析をしております。例えばバーサルインデックスみたいなものですと、 実際にリハビリテーションをやった効果がどうであるのかという分析をやって、それはな るべく早い時期にリハビリをやったほうが、また、リハビリ期間は長いほうがバーサルイ ンデックスの改善度は高いというようなデータもつくられています。あるいはがんなんか に関しましても、がんでもいいのですけれども、例えばそれぞれのがん領域での取り扱い 規約に基づいて、TNMもこちらでもう一回、振り直された形で、それと治療選択がどう なっているかというようなことの分析もやっております。  それ見てみますと、精度がどのくらいという問題もありますけれども、おおむねうまく いっている部分もあるのですけれども、化学療法なんかでやはり明らかにそれから外れた ような化学療法の選択が行われている場合もございますので、そういう意味で、こういう データが入ってくることによって、いろんな検討ができるだろうというふうに考えており ます。また、それを具体的には多分、DPCの精緻化は2つあると思うのですけれども、 分類の精緻化と、それからもう一つ、いわゆる係数とか指数の精緻化ですけれども、その 両方に多分やっていくことができるかと思います。  ただ、この機能係数の考え方のところで、やはり厚労省のほうで7項目を挙げて、それ が中医協でも承認されていると思うのですけれども、その中の1番目、2番目のところで、 いわゆる急性期医療の質を評価するという、そういう視点で係数をつくってくるというこ とになっているわけですが、急性期医療の質といった場合に、やはりそれは臨床の質だろ うと思いますが、そうすると、その臨床の質を評価するための情報として、従来、様式1 のデータ、それから、EFで上がってきているプロセスのデータは、十分に臨床現場に活 用し切れなかった部分があると思いますので、そういうところをうまくこういう活用がで きるのだよということを研究班としていろいろお示しすることによって、議論を深めるこ とは可能だろうというふうに考えております。研究の中でも、幾つかデータを使って分析 をした結果がございますので、次回のこの分科会で今までやった主なものにつきまして、 少し結果をお示しさせていただきたいと思います。 ○西岡分科会長  お願いいたします。これは最初の10個の項目を出したときに、基本問題小委員会のほ うに上げましたところ、医療の質の部分を必ず入れろという、そういう宿題をいただいて います。今回はそのほかの項目でも医療の質を今まで公開しているというのがあるわけで すけれども、さらにそれを深めた形で医療の質というものを提示していかなければいけな いということになりますと、そこで様式1の情報というのは、非常に重要になってくると いうふうに理解されているわけです。御意見はいかがでしょうか。一応、まず、御提案の ありました非必須項目に関しては、本当に必要でないものはやめてしまうと。必要なもの に関してはきっちりと残して、すべて必須項目にするという、そういう考え方でよろしい でしょうか。もし、それでよければ、そこから話をこの項目に入りたいと思うのですが。 ○小山分科会長代理  そうですね。そうじゃないと追加項目が先にきてもあれですよね。 ○西岡分科会長  よろしいでしょうか。  では、そうしましたら、その考え方にさせていただきまして、御提示いただいています 研究班からの項目、これは追加というよりもさらにシェープアップしたものでございます。 それぞれの項目でございますので、全体の2−2のところがすべての項目ですので、ここ にありますような御提案の部分、1から7の部分、それから17から24の部分というの が追加項目案として挙げられております。  お願いします。 ○酒巻委員  この表全体のことなのですけれども、入院時に評価すべきもの、それから、退院時に評 価すべきもの、これは大体明確に書かれていると思うのですけれども、実はその間の極期 というのが存在していると思うのですよね。最も重い度合いのときが存在していて、その ことももし文言として入れられるのであれば、あったほうがいいように思います。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○相川委員  今、削除項目を主に検討していると思うのですけれども、今のお話があったので関連し て発言させていただきます。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○相川委員  いいですね。今、確かに私もそれを考慮しなければいけないのですが、特に横長の資料 の2−1に書いてある18以降には、幾つか「入院時」という語があります。場合によっ てはかなり急性のものなので、「来院時」あるいは「極期」というような語に置きかえま せんと、混乱する場合があると思います。もちろん、DPCですから、すべての患者は入 院するわけですけれども、例えば外傷の場合の「入院時の収縮血圧」というのですけれど も、外来でかなり輸血しますと、入院した時点ではよくなっていると。実際の救急現場を 反映しませんよね。  それから、18番の脳血管障害の「入院時の発症3時間未満」ですか、これに関しまし てもtPAを投与した時間が発症から3時間以内であったかどうかが問題になるわけであ って、外来でtPAを投与することもありますし、あるいは入院してから何時間かたって 投与、ですから、「入院時」という語はかなり注意して、ここで整理していただきたいと 思います。場合によってKillip分類なども極期ということもありますけれども、 「入院」と「患者搬入」という語をはっきりと分けてお願いしたいと思います。 ○西岡分科会長  文章的にはまた調整していただくということでお願いいたします。  ほかに何か御指摘いただけるようなことはございますでしょうか。  見直し項目の1の部分の7項目、それから、17から24の8項目ですか。これにつき ましてはよろしいでしょうか。どうぞ、池上委員。 ○池上委員  ちょっと用語の問題ですけれども、様式1の見直し項目(案)の4番目に、介護保険等 級という言葉が使われていますけれども、要介護度とか、そういう言葉が一般的ではない かと思いまして、等級というと何か保険料の等級とか、一般には介護の分野で等級という のは障害の等級ということはあっても、介護保険の等級というふうには使われていないよ うに。 ○西岡分科会長  要介護度というのでよろしいですか。  どうぞ。 ○酒巻委員 11番、10番にある喫煙指数及び飲酒歴ですけれども、これは整理して入れる側にある というふうに理解していいのですか。実は削除項目の中にも喫煙指数というのが入ってい るのですけれども。 ○事務局(丸山主査)  すみません、事務局から失礼してもよろしいでしょうか。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○事務局(丸山主査)  こちらについては見直し項目としてMDC班からいただいたものと、御指摘のとおり、 喫煙指数については賛否両論だったということで、同じ枠に書くと混乱を招くと思いまし て、あえて別表で提示をさせていただいたところです。喫煙状況を要らないとおっしゃる 先生もいらっしゃれば、頭頸部のがんで必要だという御意見もあったということで、事務 局としては判断をしかねるところでございまして、その点、御議論をいただければと考え ております。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○小山分科会長代理  松田先生の考え方の中で、様式1の中で非必須のやつはすべて外してもよいと考えてい るのか、それとも非必須の中でも、これは必須化してほしいというものがこの中にはある のですか。それと、逆にもう一個は必須であっても、これはもう必要ないよなというよう な考え方のあるものがあるのか、そこら辺のところを教えていただけると、かなり参考に なると思うのですけれども。 ○松田委員  研究班の中でも一応、意見は分かれております。非必須項目は非必須のまま、残したま までもいいのではないかという意見もありますけれども、今回、班として出しているもの では、ここにお出ししたのは実は追加の項目だけです。ですから、非必須項目に関して、 これを必ずというものに関して、全部をカバーし切れているわけではないのですが、ただ、 削除項目でいいますと、入院時、退院時のADLスコアだけは残していただきたいという ふうに考えおります。  あと、ここに挙げていただいたものと、あと、実は私たちのほうもMDC班の班長会議 のほうの意見も見せていただいておりましたので、こちらのほうに入っているものにつき ましては、私たちの案でそれかぶさるようなものについてはしないというふうな整理をし ていますので、とりあえず、今回、ここに挙げているものと、あと、若干のここに挙がっ ていないものを必須化していただければ、それ以外の非必須項目は削除していただいて結 構だという、そういう認識です。 ○小山分科会長代理  では、基本的には非必須項目に関しては、とりあえず全部外しちゃっていいということ ですね。 ○松田委員  はい。それが一応、ここでの認識です。 ○小山分科会長代理  再掲になっているものの、こちらのほうの議論だけすればいいというふうに考えてよろ しい。わかりました。では、必須の中で要らなくなるような項目はないのですか。先ほど の御意見の中で、時代が変わってきたから、そんなものは要らないよなというような意見 もありましたよね。そういうものはないと考えていいのですか。 ○松田委員  それはありません。 ○小山分科会長代理  必須項目は全部必須で、非必須の項目のものは全部外していいというふうに結論づけち ゃってよろしい。 ○松田委員  この場での非必須項目で、それはもう要らないというものであれば、それは落としてい ただいて結構だと思います。 ○小山分科会長代理  それが全体の議論の中で賛同を得られるかどうかということですね。 ○西岡分科会長  かつて非必須になっていたものも必要だからというので、こちらの中にリストアップし ていただいていますので、この横長の紙のほうで御検討いただけたらというふうに思って おります。  どうぞ、齊藤委員。 ○齊藤委員  この様式1の内容というのは、それぞれの患者の診断とか、そういうものの確定等に重 要だという実際の運営上の要素と、それから様式1を通じて得られる情報を蓄積、分析し て、DPCの制度設計に活用していこうという、そういう側面があると思います。後のほ うについては挙げて、松田委員のグループでそれぞれをどういう分析に利用し、どうして 必須になってくるのかという慎重な検討をぜひお願いして、その上で、これは実際の患者 の診断とか病態把握にはそれほど重要ではないけれども、我が国の医療の実態を詳細に分 析する上で、重要な指標なのだという御結論であれば、残していくこともまたやぶさかで ないのかなということで、これは松田班がその成績を何に、どういうふうに活用していか れるかという部分も、かなりあるのかなというふうに思っております。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  それに関しましては次回に情報をいただけるということでお願いしたいと思いますが、 どうぞ、美原委員。 ○美原委員  介護保険等級というか、要介護度のことなのですが、実際に入院時に要介護度が全然な くて、退院時に要介護度が当然出てくるようなケースがあるわけです。しかしながら、平 均在院日数がすごく短いと、入院時と退院時の介護の度合いというのは全然違ってきて、 入院時の介護保険の有無ということでやると、非常にバランスが悪くなってくる。先ほど 先生がおっしゃっていたように、入退院時のADLスコアとかいうのだったら十分に意味 があるかもしれないですが、介護保険の要介護度をスコアに入れてくると、入院時のもの を入れてくる、あるいは退院時でももちろん要介護度の申請がきていないということがあ るので、ちょっと厳しいかなというふうに思いました。  それから、もう一つよろしいでしょうか。今回のDPCというものが今、先生方からお 話がありましたように単なる診療報酬の点数表ではなくて、いい医療を提供するものの一 つのツールであるというのは非常に納得して、今回の機能評価係数はIとIIと分かれてお りましたが、それも十分、こういうような方向でいくのだなということがすごくメッセー ジとして我々に伝わったように思います。ただ、そこのところでもう一つ考えたいのは、 いい医療とは一体何だということになるかと思います。  ちなみに、機能評価係数Iというのはどういうふうに考えているかというと、ストラク チャーという部分かもしれない。機能評価係数IIというのは複雑性であるだとか緊急入院 とか、いわゆるプロセスと考えてもいいのかもしれない。では、アウトカムとは一体何だ というと、平均在院日数しかないのかもしれないと思うのですね。せっかく何からの形で アウトカムが評価されて、よりいい医療が提供できるようなDPCの機能評価係数という のを考えていただければいいかなということを僕は思いました。  要は単にストラクチャーとプロセスだけであると、どうしても先ほど他の先生が言いま したように、立派なストラクチャーを持てるのは大きな病院だということになってしまう かもしれない。そういった中で、アウトカムとしていい医療を提供できるところが、きち んと評価されるような点数があったらいいかなというふうに思いました。  以上です。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  そういった意味で、この様式1の情報が非常に重要になってくるというふうに考えられ ます。どうぞ、池上委員。 ○池上委員  さっき美原委員がおっしゃった点に、まず、要介護度ですけれども、やはりこれはたと え変わったにせよ、退院時における要介護度はデータとして把握する必要があると思いま す。といいますのは、一つには医療と介護の連携ということは非常に重要な問題でありま して、多くの急性期の病院は、患者が介護認定を受けているということも把握していない ことが現状でありますので、これを記入することによって、少なくとも介護保険における この患者の位置づけを把握することが必須となることに意義があると考えますので、たと えそれが正確に患者の退院時の状態をあらわしていないにせよ、それはそれとして、多く の患者は、入院時における要介護度と退院時における要介護度とは一致している場合が多 いわけですし、また、病院としてそのような介護の認定を受けている患者の治療に当たっ ているということを認識していただく上でも必要な項目だと思います。  それから、もう1点、それに関連して……。 ○西岡分科会長  池上先生、ちょっと口を挟みますが、先生の御意見としては入院時と退院時と両方の介 護度が必要ということでしょうか。 ○池上委員  それが大変なら少なくとも退院時の把握は重要だと思います。それで、多くの場合は入 院時と退院時は同じ場合が多いですので、どちらか一方であるとしたら退院時、いずれに してもDPCというのは退院時の状態において最終的に決めるものでございますので。  それから、もう1点、それに関連して松田班から入院時のADLスコアというのを御提 示いただいて、これは非常に結構かと思うのですけれども、私は慢性期の分科会のほうで、 これが実際の診療報酬に結びつく形でADLのスコアをとっておりまして、そことの整合 性のあるADLのスコアのとり方をしたほうが、今後の課題としてDPCの急性期におけ る患者の状態と、それから慢性期における状態で同じADLを対象にしていながら、スコ アのつけ方が違うと整合性がとれなくなってしまいますので、慢性期の場合にはADLの 評価の仕方がそのまま点数に反映されますから、これをできれば、そちらと整合性のある 形に、今後、改めていただければと思います。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○美原委員  池上委員のお話はごもっともなのですが、現実的には介護認定がおりるまでに1カ月以 上かかってしまうわけです。したがって、平均在院日数が例えば脳卒中の患者様は2週間 で退院するときに、要介護度は出てこないのが現実的だろうと思いますけれども。 ○池上委員  先生の病院は脳卒中ですからそうですけれども、多くの場合はそうでない肺炎で入院す る場合もあるわけです。要介護度は介護認定を受けていなくて、退院時、本来なら介護認 定を受けるべき患者がいないということは否定しなくて、先生の病院はそういう患者がた くさんいらっしゃると思いますけれども、多くの病院はそうでないので、大多数の病院の 現状を把握することのほうが重要だと私は考えます。 ○松田委員  まず、要介護度ですけれども、先生の御意見でいろいろあると思うのですけれども、多 分、把握できるのはやっぱり入院時だけだろうと思います。結局、肺炎で入院されてきて も2週間で退院するとなってくると、退院時のところで要介護度認定を受けているという 状況は、多分、想定しにくいことと、あと、それを義務化してしまうと何が起こるかとい うと、65歳以上の高齢者について、かなり広い範囲で要介護度申請を病院でやらなけれ ばいけないという事務が発生したときに、多分、事務的にかなりしんどくなるだろうなと いうのがあります。ですから、要介護度認定を受けている患者さんについて、入院時のデ ータをとるということに限定していただければ、多分、今の急性期病院でも何とかなると 思うのですけれども、入院中に要介護度認定の申請をしなければいけないということが、 今の急性期病院の業務として入ってきてしまうと、これはちょっとしんどいなというのが 病院にいる側の人間としては感じます。 ○池上委員  そういうことを申し上げているのではなく、まさに……。 ○松田委員  ですから、入院時に要介護度認定を受けている方の要介護度だけをデータとしてとるこ とであれば、僕は十分対応できると思うのですが。 ○池上委員  それをお願いしたいと存じます。 ○松田委員  退院時は多分ちょっと難しいと思います。 ○池上委員  ですから、もし退院時に変わっていれば、それは変えるのですけれども、そのためにあ えて認定申請をする必要はなくて、とにかくあれば、それを記入してもらいたいというこ とです。 ○松田委員  多分、申請しなければ変化しないと思いますので……。 ○池上委員  ですから、申請する負荷は全く必要ないと思います。 ○松田委員  あと、第2点のバーサルインデックスの話ですけれども、これはなぜバーサルインデッ クスになっているかというと、やはり看護必要度のほうでそれをとっているということで、 これが入っているという現状がありますので、多分、そちらの看護必要度が看護必要度と いう名前では入っていませんけれども、それでいわゆる急性期病院のところでの例えばI CUの評価ですとか、いろんなところでやられているという現状があって、それでこれが 入ってきているということで、これをそのまま、中身はバーサルインデックスも大事です ので慣用しているのですけれども、それでいいのかというのにつきましては、やはり多分、 そちらのほうとの調整をしていただいて、もし、看護必要度の関連のほうはそれでよろし いということであれば、多分、こちらをそれに変えるということはできるのだろうと思い ます。 ○相川委員  今の件、要介護度のことを整理したほうがいいのではないかと思うのですが、今、両方 の御意見を聞いていると、入院時に要介護度の認定を受けている人はそれを記録すると。 退院時に変化する。これは余りあり得ないのですけれども、入院前に申請していて、入院 中に認定を受けるということもあり得ますので、その場合には入院時にはなかったけれど も、退院時には認定を受けたということで、それを書くということでどうなのですか。 ○松田委員  多分、書き方としては直近の要介護度でいいと。 ○相川委員  そうですね。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。まとまりました。 ○池上委員  看護度との関係も含めて、今後、ADLの評価の仕方を御検討いただければと思います。 慢性期はそれを用いていないわけですので、それとの整合性を今後、図っていく必要が一 方においてはあると感じます。 ○西岡分科会長  どうぞ、酒巻委員。 ○酒巻委員  つまり、これは認定されたということですね。そこをはっきりさせていないと、自分で 判定して要介護度をするということではないと。明らかに認定されているものだというこ とですね。  それから、2点目は2番と4番に、これですと要するに両方、要介護度が入ってくるの ですが、どちらか一方を整理する必要があると思いますが。 ○事務局(丸山主査)  整理させていただく上で確認をさせていただきたいんですけれども、少し話が戻ってし まうんですが、先ほど松田先生のほうから、非必須に対してはとりあえず外してよいとい うふうに御発言されたかと理解しているんですが、様式1の3枚目の診療情報の例えば2 0番、急性心筋梗塞、分類でいうと050030、050040によるKillip分類 は一応必須ではないと書いているんですが、こういった050030などについては、入 力をしてほしいといって疾患限定をしている必須ではない項目と、例えば32番のような 予定しない再手術のような全く必須ではないと書いている項目について、これは区別しな くてよいと理解していいんでしょうか、それとも別でしょうか。 ○小山分科会長代理  ただ、こちらのほうの項目では出ているんだよね、重症度分類はね。 ○事務局(丸山主査)  そちらのほうは出ていると思いますが、ほかにも疾患限定で非必須とされているものが あるので、そこの考え方をすみません、整理させていただければと。 ○小山分科会長代理  これは先生、逆に齊藤先生のほうの考え方で、MDC班のところでもって疾患によって の重症度分類がやっぱりどうしても必要だというものを、先生たちの班の中で学会の好き 勝手にやるのではなくて、もうちょっと全体を見た中で、これはやっぱり必要だというふ うに考えた判断のものをここで出ている、例えば先ほどの資料のD−2−2の20番から 始まっておりますけれども、肝硬変とか急性膵炎とか多発性骨髄症、ここら辺のところが ずっと出てきているのですけれども、ここら辺のところは疾患によって必須という形にな ってくると思うのですけれども、それを入れるかどうかというのは、先生たちの班の判断 が一番意見としては、ここでは何とも専門的な知識がないわけなので、先生のところの判 断ではないかと思うのですが。 ○齊藤委員  やはり学問的なバックグラウンドと同時に、DPCの制度の運用上妥当で、抵抗感が少 ないものと、そういうのが大前提になっていますので、そういう視点でもう一回、見直し てみる必要があるかなというふうに思っています。 ○小山分科会長代理  もう1点は、先生、IDC9の術式が全部外されていますけれども、これはあったほう が外科にとってはどうですかね。 ○山口(俊)委員  今、外保連で新しいのをつくっていますので、そちらのほうがいいと思います。 ○小山分科会長代理  だから、いずれにしろ、今回、全部外されちゃっているんですね、術式のコードは。で すよね。術式のコードは必須じゃなくなっちゃっているんです、ないわけですよね。黙っ ていると術式のコードは全部なくなっちゃうというわけですよね。でも、これは間に合わ なければだめなのですか。 ○山口(俊)委員  それは恐らく1年ちょっとでできると思いますので、そういうもので皆さんがよろしけ れば採用されたらいいかなと思います。 ○小山分科会長代理  外科的にはどうですか。 ○松田委員  9−CMはですけれども、ほとんどデータは入っていません。 ○小山分科会長代理  それは非必須になっているからね。 ○松田委員  そうですね。 ○小山分科会長代理  だけれども、外科の手術をやっているところには入っていますよね、大体。使っていな いですかね。 ○松田委員  余り入っていないので、それを入れろといったときに、多分、現場の負担が重くなるの かなということで、多分、前回は外したと思いますけれども、むしろ外保連試案のほうで いろいろ出てきて、今後、Kコードの見直しを全部ちらつかせてくるのであれば、多分、 それをしっかり入れていただいたほうが正確なデータはとれるというふうに思います。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○山口(俊)委員  外保連でやっぱりDPCのことを考えて、術式名をきちっと整理しようと、コーディン グしようということで作業が今、大分進んでいますので、多分、そちらを使われたほうが よいと思います。というのは、このICD9分類はとても使い物にならなくて、それで恐 らくどこも入れていないのではないかと思います。 ○小山分科会長代理  では、今回の中にはちょっとまだ議論が早いですね。わかりました。すみません。あり がとうございます。 ○西岡分科会長  一応、各疾患特異的なものの重症度分類等は齊藤委員のほうの分科会で、どれが最も適 切なのか、これを採用するかどうかというのを決めていただけたらと思います。 ○齊藤委員  そういう方向でできると思います。今までのはかなり学会からのもろの生の意見という 面も多いので、実際に制度として動かすときに、妥当かどうかという問いかけはきちんと 各班に振りまして、班として取りまとめたいというふうに思います。 ○西岡分科会長  今、そういう形の理解でよろしいですか。それで進めていただけるということで。 ○事務局(丸山主査)  平成22年度調査としてスタートさせていただくものであると理解しておりますので、 次の分科会までに何からの形で取りまとめて、先生方にごらんをいただいてという手はず をとりたいと思います。 ○小山分科会長代理  齊藤先生にお願いですけれども、横版の23番の入院時収縮期血圧、先ほど相川先生も 御指摘になったのですけれども、この文章を見ると、どう考えてもブラッシュアップされ ているとは思えないですよね。「救急患者である外傷患者のバイタルサイン測定は常識で ある」、それはそうだけれども、どこの血圧を入れるか、そこら辺のところまで考えて入 れられていないというところでもって、先生のところの分科会の中でもう少しブラッシュ アップしていただいたものを出してきて、場合によってはそのままでここで通ってしまう ぐらいの感じのところまで、ブラッシュアップしていただきたいです。 ○齊藤委員  わかりました。今までこういうことについてブラッシュアップとか、どういう視点で、 どういうものに取りまとめるという議論が余りなかったもので、今回、僕の記憶では初め てかなと思いますので、そういう点で、学会を反映した各班の意見を実際の制度運用にな じませるためのブラッシュアップは、やるにやぶさかではございません。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○池上委員  必須項目化する場合に、対象を限定した場合の必須項目化ということが事務局の(2)の案 として出ていますけれども、これはハードコピーの様式1とした場合には、その分だけの 用紙が必要となってくるわけですよね。例えば用紙としては対象疾患限定であったとして も、施設類別限定であったとしても、その項目は全部ずらずらと様式1の項目となってい ますので、現場に見た場合にそれは非常に負担になるので、これはインタラクティブにこ の疾患名を入れた場合には、これが出てくるという形式がどこまで広まっているかどうか 知りませんけれども、多くの病院はハードコピーなので、もしハードコピーを前提とする と対象を限定する方式というと、入れるべき項目が減っているはずですけれども、見た目 には非常に枚数的にはふえるので、この扱いは当事者としては減らしたつもりだけれども、 枚数的には大幅にふえるということになりかねないので、十分、慎重に対応していただけ ればと存じます。 ○西岡分科会長  これは今のITの技術でいけば、こういう病名が入ったそこだけが出て、ここを入れて くださいという形で出せるのではないかなと思いますので、もしできたら、ちょっとそう いう設計もしておいていただくとありがたいです。この項目が全部ずらずらと並んだのが 出てくると、やっぱり入れるのが大変だというふうな抵抗感がかなり出てくるということ がありますので。これは全く技術的なものでございますので、事務局のほうでうまくでき ればと思います。ただ、疾患特異的な場合の重症度分類というのは、今後重要になってき ますので、それを入れることに関しては、皆様方、御異論はないというふうに考えていま すが、よろしいですか。  どなたか、どうぞ。 ○山口(俊)委員  ちょっと齊藤先生がいなくなっちゃったのですけれども、MDC班長会議の意見をずっ と書いてありますけれども、恐らく皆さん、発言した方はこんなところで、こういう形で 取り上げられるとは思っていなかったのではないかと思います。この発言については、そ れぞれの方がおっしゃっているだけで、何のためにこのデータが使われるかもよく御理解 されない方もおられますので、ちょっと細か過ぎたりいろいろあるので、これを鵜呑みに しないでいただきたいと思います。もしそういうことで必要であれば、また集まって話し 合いますし、そういう趣旨であれば、また別な意見になると思いますので、ちょっとこれ を丸ごと全部会議としてアプルーブしたものではないということをちょっと補足したいと 思います。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○相川委員  まさに今のところに関連するのですが、考え方としてなんですけれども、例えば見直し の4分の3ページの19番、DICの指標として、FDP、血小板数、PT−INR、A tIIIを追加と、こう書いてありますね。こういうのは現場に言われると一番困りますね。 日によって最悪値を出すのか、来たときにはDICになっていないとか、ですから、ある 日はFDPが一番悪くて、3日目は今度はAtIIIが下がるとか、何しろ、これでは、現場 は非常にこれは困る。もう一つは総論的に、それぞれ重症疾患など、検査値によって重症 度を把握するものはどういうものか、例えばDICですね、それで、ほかのものは検査値 はいらないのかとか、その辺の総論的な考え方をはっきりしておきませんといけないと思 いますけれどもね。 ○小山分科会長代理  恐らく様式1の意味が分からなくて書いているんです。 ○相川委員  これはね。それならいいです。 ○小山分科会長代理  だから、先ほどお願いしたのは、そこをお願いしたわけですよね。 ○西岡分科会長  どうぞ、企画官。 ○企画官  御議論していただく前提としての幾つか確認なり、お願いをさせていただきたいと思い ます。  まず、今回、たたき台をお示しをして御議論いただいておりますが、イメージ的には次 回の分科会で、今年度に活用いたします案は確定をさせる必要がございます。先ほどの山 口委員のお話なりを斟酌いたしますと、恐らくさらなるブラッシュアップ、さらなる照会 が必要になると。そうしますと、実務的には恐らく不可能ではなかろうかなというふうに 考えられます。そういたしますと、齊藤先生も今おられないので、どのように御説明する のかなと思うのですが、MDC班で御提案いただいたもののかなりの部分が、そういう意 味でまだまだ精緻化が必要なので、ありていに申し上げれば、平成22年度の調査には間 に合わないのではないかというふうな危惧を私どもは一つ持っております。それが1点目 です。  そういう意味で見ますと、本日、ぜひ仕分けていただきたいのは、22日に向けて確実 にこれは入れたいと、確実に入れて実施をしたいというものと、いいけれども、少し議論 を今後していこうと、中長期的な対応でいいよというものと、ぜひそこは目鼻を立ててい ただきませんと連休を挟みますので、できますれば取りまとめて、先生方に最終チェック をしていただくこともございますので、少し明示的にいただきたいと思います。  そういう意味で、できましたら、松田先生のほうから御提案について、今のような観点 で、これとこれはこうですということを御示唆いただけますと、事務局としては非常に作 業がしやすいと、こういうことでございます。 ○松田委員  説明させていただきます。  まず、最初の郵便番号は先ほど申し上げたとおりです。地域医療指数とか、特に救急と かがんとか、脳血管障害とかへき地医療もそうですけれども、評価する上では何からの形 で患者住所地が分かる形で、情報をいただけたらというふうに思っています。  1枚めくっていただきまして、身長、体重ですけれども、やはり抗がん剤にしても何に してもそうですけれども、やっぱり薬を評価していくというところ、あるいは肥満との関 連があるような疾患に関しましては分析する上で、やはりこの身長、体重というデータは あったほうがいいだろうということで、提案させていただきました。  喫煙指数に関しましては、これもちょっと引っ張り出してみないと、どこに行っちゃっ たか分からなくなっていますけれども、やはり喫煙指数が高い患者さんで手術時のいろん な合併症が多いとか、いろんなことが前に分析をしたと思うのですけれども、喫煙指数と の関係はやはり大体どこの病院でもとっているデータであると思いますので、いただけた らというふうに思っております。  がんにつきましても、どのようながんの患者さんを診ているのかということは、その病 院がどのような治療をやっているかということと非常に密接に関連しておりますので、悪 性腫瘍でプライマリーなケースにつきまして、TNM分類を入れていただくということと、 初発、再発、これは入れていただけたらというふうに考えています。  あと、脳血管障害ですけれども、いろいろ分析していって分かりましたことは、脳血管 障害を評価する上で、やはりADLの変化等を見なければいけないわけですけれども、そ れはやはり現場の先生方が使っているデータと合わせていくものと合わせていく必要があ るだろうということで、MDC01の先生方ともいろいろ議論させていただいたのですけ れども、modified Rankin Scaleはやはり入れていただきたいとい うことがあります。これは早期のアウトカムの推計にも使われています。また、これは回 復ケアリハビリテーション病院のほうでもかなり使われている指標でございますので、や はり脳卒中データバンクでも使われている指標ですので、ぜひ、これは入れていただけた らというふうに思っています。  脳卒中の分析をやっていて、いろいろ気づいたことの一つに、いわゆる脳梗塞後のかな り固まった状態で入院されてきて、いわゆる例えば胃瘻の増設目的で入院されている患者 さんなんていうのもございます。そうしますと、やはり脳卒中の時期がどうであるのかと いうことにつきましては、やはり同じ脳卒中の中でも分けていかなければいけませんので、 発症時期というものはいただけたらなというふうに考えています。  それから、NIH Stroke Scaleにつきましても、脳卒中の診療について 国際的に利用されておりまして、我が国でも脳卒中データバンクで使われていると同時に、 いわゆるtPAを使うときには、これを必ずやっているはずですので、そういうものがで きる医療機関では必ずやっているということで、このNIH Stroke Scale を入れていただけたらというふうに考えております。  あと、入れるのを忘れてしまったのですが、バーサルインデックスも前回、非必須化さ れてしまったのですけれども、もともととれているデータですので、バーサルインデック スも入れていただけたらというふうに思っております。  それから、あと肺炎もやはりどのような肺炎の患者さんを扱っているかということは、 やっぱりそれぞれの病院の肺炎診療の評価に必要なものでございますので、これはガイド ラインのほうでも出ておるデータでございますから、040070と040080につき まして、肺炎の重症度分類を入れていただけたらというふうに考えております。  あと、糖尿病の患者が非常にふえてきておりまして、これは大体病態によっても違うの ですけれども、DPCのデータをざくっと見ますと、大体1割以上の患者さんに入院時並 存症、入院後続発症としてDMが入っている状況になっております。それはどういう状態 であるのかということを把握する上で、入院時のHbA1cを入れていただければありが たいなということで、一応、ここまでを今回の提案をさせていただいております。  以上です。 ○西岡分科会長  ということを挙げていただきました。それをもとにしてどうぞ。 ○小山分科会長代理  具体的によく分かりましたけれども、ちょっとお聞きしたいのですけれども、喫煙指数 というのは例の年数掛ける本数のあれですよね。そんなにやっていますかね。 ○松田委員  私どもの大学なんかは一応全部入れることになっている。 ○小山分科会長代理  先生のところはあれだよね。余り入れていないのではないかなという感じがするのが一 つ。それから、疾患別の中でがんと脳と肺とDMが入っているのだけれども、心臓だけ入 っていませんね。これは何か大きな理由があるのですか。心不全は予防が必要と出ていま すけれども、心不全とか心筋梗塞とかいう、そこら辺の疾患のところでちょっと偏りがあ るのかなという感じ。それは別に意識的なものでなくて。 ○松田委員  そうではなくて、MDC班長会議のほうからかなり意見が出ていましたので、私たちの ほうではあえてそれに触れなかったということです。 ○小山分科会長代理  ちょっとバランスがね。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○山口(俊)委員  今の御説明は大変よく分かりました。松田先生の班のこれはいずれもすべて必須でいい と思います。問題はMDC班の中でどれを拾うかということですが、網かけにしてあると ころは確かに拾うべきでしょうが、網かけのないところはやっぱり今日も無視してもいい のではないかと思います。今回はいろいろこういう考えがあるだけにとどまっていて、具 体的じゃないと思うので、あと、網かけの中で不適切なものを外すという作業だけをやれ ば、これでいいのではないでしょうか。 ○西岡分科会長  わかりました。それともう少し分かりやすいシェープアップしていただくということで すね。その2つで、そういう形でよろしいでしょうか。  これから即、作業に入らなければいけませんので。 ○小山分科会長代理  何か循環器を考えている……おかしいのではないか。 ○西岡分科会長  循環器は別のほうに入っているのでしょう。全く入っていないのですか。 ○松田委員  循環器はMDC班長会議のほうでかなり出てきていたので、私たちのほうでは特にあえ て追加をしなかったのですけれども、今日、再検討を。  最初の、すみません、酒巻先生の御質問に答えていなかったのですけれども、私たちと しては今回、医療資源病名だけということで考えています。 ○酒巻委員  そうすると、要するにここにある7けたですか、これの番号でやるということですね。 つまり、ICDでは分類しないということですね。 ○西岡分科会長  では、どうぞ。 ○山口(俊)委員  あと、削除項目は一応余り削除してはいけないものが随分あるようなので、特に委員の 意見がなければ、これは復活ということで、それでもいいのではないかと思うのですが。 ○西岡分科会長  どうぞ、先生。 ○山口(俊)委員  削除してはいけないところですけれども。 ○西岡分科会長  わかりました。  特にがんの初発、再発とか、そういうのは多いですね。 ○山口(俊)委員  全部私は必須だと思います。特にこれはやめたほうがいいというのはありません。 ○西岡分科会長  そうですか。わかりました。  退院先に関しては、MDC班から必要というので上がっておりますが、では、そういっ た意味でもう一度、そこのところをシェープアップしていただくということで、少しMD C班のところへも問い合わせを頻繁にしていただく形になるかと思うのですが、する必要 はないですか。 ○山口(俊)委員  大変申しわけないですけれども、やっぱりMDC班の作業というのは、こういう意見を 述べるような仕組みに今までなっていませんでしたので、たまたま、こういう意見がぱら ぱらと出ただけで、この次からそういう形では真剣に議論しますけれども、恐らくみんな がこういう形で取り上げられていると思っていないと思うんですね。ですから、参考意見 になればということですので、皆さん了解されると思います。 ○西岡分科会長  わかりました。  では、このMDC班の意見も松田研究班のほうで御検討いただいて、確かにそれが必要 かどうかということも決めていただいて御提出いただくと。これは必要でないというのは 省いていただくという形で作業をさせていただけるとありがたいのですが、それでよろし いでしょうか。どうぞ。 ○酒巻委員  例えば19番は4つも係数があるというのはちょっと不適切だと思うので、どれか1つ を選んでということにしていただければいいと思います。  それから、多発性外傷の場合が外されているのですが、それでいいのでしょうか。数が 少ないということで、それほどチェックを必要としなかったということでしょうかね。つ まり、外す側にAISスコアがあるわけですけれども、それでよいのかどうかということ。 ○西岡分科会長  わかりました。  私が今申し上げましたのは、MDC班のほうから出た御意見、それから、削除の項目も 含めまして、その中でまた復活していただくものもあると思いますので、そこのところを 時間の関係もございますので、松田先生の研究班のほうで精査させていただきたいと思い ます。それを次回のときに松田先生のほうからの、なぜこれが必要かということも含めて 御報告いただいて、話を進めるということにさせていただきたいと思いますが、よろしい ですか。ありがとうございました。  どうぞ。 ○松田委員  非常に細かいことですけれども、実は今年度から研究班は伏見清秀先生が研究代表者に なりまして、研究班の名前としては伏見班となりましたので、私はその出先機関に過ぎま せん。よろしくお願いします。 ○西岡分科会長  伏見先生よろしくお願いします。 ○相川委員  細かいことで恐縮ですが、2−1の一番最後、2分の2ページの14ですけれども、こ こではAISに関して勘違いなさっているのではないでしょうか、熱傷もAIS対象にな りますので除外しないでください。 ○西岡分科会長  この復活もあわせてお願いするということでお願いします。  どうぞ。 ○美原委員  27番ですけれども、入院時の空腹時血糖というHbA1cですが、入院時は必ずしも 空腹時血糖でとれないこともあるので、その辺をちょっと御検討いただけば……。 ○西岡分科会長  修正していただくということでお願いします。  それでは、まだまだ議論がありますけれども、次回にこれを続けたいと思います。  その次に、高額薬剤の取り扱いというのがございますので、これにつきましてお願いい たします。御説明をお願いします。 ○企画官  それでは、お手元のD−3をごらんをいただきたいと思います。  DPCにおけます薬剤の取り扱い、冒頭の考え方なり、DPCの在り方の議論にも関連 する部分でございますが、今回、御議論いただく内容は、これまでの分科会で御議論いた だきました抗がん剤の取り扱いに係るような流れの部分と、それから、実は後ほど詳しく 御説明をいたしますが、昨日開催されました中医協総会におきまして、DPCにおける抗 がん剤を中心といたします高額薬剤の取り扱いにつきまして、少し検討を要するという、 ある意味、宿題をいただいた格好になっておりますので、あわせまして経緯でまとめさせ ていただいております。  1ページ目、1.経緯の(1)でございます。DPCにおける薬剤の評価。ここは昨年 度、御議論いただいた内容で簡単におさらいしますと、DPCでは薬剤は包括点数の中に ございます。しかしながら、HIV/AIDS、血友病に係る血液凝固剤、あるいはここ には書いてございませんが、慢性腎炎の患者さんに対する透析、こういった慢性的に長期 継続的に行われます投薬あるいは処置につきまして、そういった患者さんが別の疾患で入 院された場合に、包括評価をするということに関しては、さまざまな御指摘がございまし た。  そういったことを踏まえて、22年改定におきまして薬剤につきましてはこの2つ、H IV/AIDSのHIV抗ウイルス薬、それから血液凝固因子製剤、血友病に対して用い るという前提でございますが、出来高算定をするというふうに取り扱いを見直したところ でございます。このこと自体につきましては中医協の総会においても合意を得られ、理解 を得られたところですが、その検討過程で先般、分科会でも御議論いただきましたとおり、 抗がん剤の取り扱いについて、やはり少し検討する必要があるのではないのかという問題 提起のものとで、本年度、まさにそのことを議論するという流れで、今後も取り組んでい くということでございました。これが(1)でございます。  そこで、先ほど申し上げました(2)でございますが、一方で、DPCにおけます薬剤 の中で、新規に保険収載されました薬剤、その中で特に高額な薬価が設定をされます薬剤 につきましては、そのまま既存の包括点数で評価するには少し無理がありますので、これ は平成19年6月に合意を得られて導入されている考え方ですが、一定の高額薬剤につい て、DPCでは直ちに包括評価とすることはしないで、原則、その後の改定において包括 評価に移行するという前提で、当面は出来高で評価をするという運用をいたしております。 それが1つ目の丸でございます。  そこで、一方、こういった形で新規の薬価収載のときに、出来高として扱った薬剤に係 る評価、そういった患者さんにつきまして、実際に改定でどういった形で対応したのかと いうことについて、十分な評価が得られていないのではないのかというふうなことが、昨 日の中医協において議論されたところでございます。それは具体的にどういった経緯かと 申しますと、いわゆる第三項と呼ばれております先進医療の中の一つの枠組みでございま す高度医療という保険併用の技術の議論を昨日、中医協の総会でなされたところでござい ます。  その技術は簡単に申し上げますと、2つの技術でございまして、再発の卵巣がん、卵管 がん、原発性の腹膜がんあるいは上皮性の卵巣がん、卵管がん等々に対します薬剤の併用 療法、もっと具体的に申し上げますと、再発の卵巣がんに対しまして、パクリタキセル、 カルボプラチン及びベバシズマブ併用療法とそれからベバシズマブ維持療法、これは現時 点では保険の適用になっておりませんので、高度医療で評価するという形で、先進医療専 門家会議で検討され、了承を得られた内容でございます。  こういった2つの技術を昨日、中医協の場で御議論あるいは御紹介をさせていただいた 際に、実際、保険給付されない薬剤、これは非常に高額でございますので、そういった高 額薬剤のやはり取り扱いに関する議論がなされた際に、DPCにおきまして従来、こうい った新規に仮にこういった技術が、薬剤が将来、保険収載されるというようなことも念頭 に置いて、高額の薬剤をどのように取り扱っているのかということをまず事実関係の確認 がなされましたので、事務局のほうで現在の取り扱い、後ほどもう一回、念を押して御紹 介しますが、御紹介をいたしました。  そうしましたところ、今回の平成22年改定において、そういった扱いに該当する薬剤、 これを実際にどういうふうにDPCにおいて評価をしたのかという御質問がございました ので、私どものほうでその時点で精査をいたしました内容を御報告したところでございま すが、その評価なり、その取り扱いについて少し問題があるのではないのかと、あるいは 少し整理をする必要があるのではないのかという御指摘をいただいたところでございます。 そういったことで、急遽、関連する議題でございますので、あわせて、本日、御議論いた だければと思っております。  続けて説明をさせていただきますが、以上が経緯でございます。  そこで、1ページ目の2.でございますが、現状、どうなっているのか。これはおさら いでございますが、(1)、まず、先ほどこれはお話ししたことの繰り返して簡単にいた しますが、現時点でDPCの包括範囲に入っているにもかかわらず、例外的に出来高算定 できるのは、基本的にこの2つでございます。  おめくりいただきまして、先ほどの話に戻りますけれども、では、新規に保険収載され る高額薬剤はどう扱っているのかと。2ページ目でございますが、まず、対象となる薬剤、 これはすべての薬剤ではございません。御案内のとおり、標準的な使用における薬剤費の 見込み額が使用しなかった場合の薬剤費と比較をいたしまして、平均プラス標準偏差1S Dを超えた場合には、当該薬剤を使用する患者さんにつきましては、出来高算定をすると いう形で、次の改定を待つという対応をいたしております。これが(1)、(2)でございます。  (3)でございますが、では、実際に改定のときにどういった対応をするのかということで ございます。これは次のような考え方をもとに整理をいたしておりまして、結果として3 つのパターンがございます。  まず、原則として診断群分類に基づく包括評価をするということでございますが、この 場合に2つのパターンに分かれます。イとロでございますが、当該薬剤の使用を念頭に置 きまして新しく診断群分類を設定をして包括評価をするという場合、これがパターンIで ございます。それから、既存の診断群分類との薬剤の関係で、その包括評価をするという ことでございます。これがパターンの2番目でございます。基本的にこのパターンIない しパターンIIで対応しているわけでございますが、一方で、薬価収載される時期の問題、 あるいは対象となる疾患の患者さんの数の問題等で、データが十分に得られていなかった 場合には、結果として引き続き出来高算定が継続されるという場合がございます。これが パターンの3番目でございます。  基本的にこういった考え方で対応しておりますけれども、3番目の論点と対応のほうに 入ってまいりますけれども、こういった対応につきまして御説明をしました後に、今、高 額薬剤の取り扱いに関しまして議論すべき内容は、結局のところ、こうなりますというこ とですが、(1)のところでございます。これは先ほど、従来から御議論いただいており ます高額薬剤全般の取り扱いについてどうなのかと。前回のDPC評価分科会での議論で ございますが、おさらいでございますが、抗がん剤につきましては確かにいろんな種類が あって、いろんな違いもあってと、取り扱いについて現場の使用実態を踏まえた慎重な検 討が必要でしょうということでございます。  一方で、2点目、これは今日の冒頭の議論にもかかわる話でございますが、抗がん剤以 外にもさまざまな薬剤があるということでございます。したがいまして、DPCにおける 高額薬剤の取り扱いということを個別に考え始めますと、相当大きな制度の根幹にかかわ る話になってしまうと。それが3番目の丸でございますが、従来からそういった取り扱い について、本来ならDPCの精緻化でもって対応するという考え方も対処しているところ ですけれども、その考え方が十分に整理されていないのではないのかということで、(2)の 今後の対応ですが、こういった非常に重要な制度の根幹にかかわる内容でございますので、 これまで御議論いただいた内容のとおり、今後、現場のヒアリングも含めて検討を継続し たらどうかというのが、まず、この問題に対するある種、確認でございます。  最後のページをおめくりいただきまして、(2)でございますが、昨日の中医協総会で の御指摘を踏まえまして、もう一つの出来高算定とされていた高額薬剤の取り扱いについ て、どう考えるのかということでございます。(1)でございますが、何度かちょっと御説明 してくどくなっていますが、改めまして、昨日、指摘された論点は何かといいますと、新 規保険収載時に出来高算定として対応するということで、当面、設定された薬剤ですけれ ども、先ほど御説明しましたようなパターンI、II、IIIという取り扱いはどういった考 え方で振り分けているのか、その考え方も含めて精査をする必要があるのではないのかと。  もっと具体的に言うと、該当する薬剤の中に現在の診断群分類のもとで十分な評価が得 られず、なかなか使いづらい、あるいは現場にとって問題があると、そういった御指摘も なされているということを事務局としても認識をいたしております。これにつきまして、 再度、確認する必要があると、早急な対応が必要だということで検討するようにという御 指摘を昨日の総会でいただきました。  ちなみに、その時点で手元のデータをもとに参考というところに書いてございますが、 22年改定はどういう形で対応したのかという事実関係の御説明をいたしました。剤形別 に整理いたしておりますので、若干数字は整理の仕方で変わりますけれども、保険の収載 時点で、先ほど御説明したクライテリアに該当する高額薬剤の取り扱いに該当するのは2 3ございました。結果といたしまして診断群分類に基づいて包括評価された、そのうち新 規に診断群分類を設定したパターンI、これは16でございます。既存のものの中で評価 をしたというのが3薬剤でございます。それから、十分なデータが得られず、引き続き出 来高算定をしたというパターンIIIが4薬剤ございましたと、こういうことでございます。  こういった状況を踏まえまして対応(案)でございますが、今回、22年改定で実際に 対応させていただいた上記23薬剤につきまして、改めましてデータの精査をいたしまし て、どういった取り扱いをしたのか、あるいはそのデータに基づきまして、どういった対 応が必要かといったことの整理をいたしまして、次回分科会で御報告をして、対応案につ いて御検討いただければと考えております。  事務局からは以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  今の事務局からの御説明に関しまして御質問、御意見がございましたらお願いします。  多分、委員の皆さん、このバックグラウンドを御存じだろうと思いますので、実際には 既に3ページ目のところにあるような形で、再度、精査をして、それを分科会で検討をす るという形になろうかと思うのですが、どうぞ。 ○山口(俊)委員  これはたびたび議論されていますけれども、今、やっぱりいろいろ問題がありますのは、 包括して分岐をつくっていくということですけれども、いろんなレジメンが標準化されて、 そういう形になるまでに時間がかかるということ、しかも、一たん、でき上がっても、ま た、ダイナミックにそれが変化していくという、その中で分岐をどんどんふやしたりやる という作業は、精緻化じゃなくて複雑化という一番の大きな原因になっているということ が一つですね。  それから、もう一つは調査していろいろなことが分かりますけれども、実際に現場でど ういうことが起きているかというと、入院してやると損するので無理して外来でやるとか、 つまり、本来、入院してやるべきような化学療法がひょっとしたら外来にシフトされて、 一見、あたかもうまくいっているように見えたりとか、そういう弊害も十分予想されます ので、私は前から主張していますように、これは出来高にすべきだと思います。  というのは、出来高にして例えばDPCの目標はいろいろありますけれども、やはり医 療費の節減ということであれば、今の時代、抗がん剤はもうかるからたくさん投与すると いうことはできないわけで、幾らもうかっても倍量を投与したら死んでしまいますから、 そういうことはあり得ないわけで、これを出来高にしたところで、医療費がどんどんべら ぼうに膨れ上がっていくことはないわけですから、そこで、そういうダイナミックな状況 を考えたら、やはり出来高にしたほうがいいと思います。  手術料みたいに、ある程度、こういうレジメン幾ら、全摘幾らという形でああいう丸め をして、別枠にするというやり方もいいと思いますけれども、手術と違いますのは化学療 法は何回も行われるという、つまり、何サイクルも行われるということがあって、一回き りの治療じゃないので、なかなかそういう取り扱いも難しいと思いますので、私は差し当 たって出来高に戻したほうがいいのではないかなという意見です。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  どうぞ、相川委員。 ○相川委員  質問ですけれども、2ページの(2)の(1)の対象薬剤の、これは今までもこういうふう になっていたと思うのですけれども、例えばある新規のAという薬剤が登場した場合に、 それまでBという薬剤で主に治療されていたのが、AがBを置きかえた場合と、つまり、 Aを投入することによってBは使えなくなってよかった場合と、Aという薬剤はBを使い ながら、さらにAを使わなければいけないという2つのシチュエーション、Bが減るとか ありますけれども、主に2つのシチュエーションがあると思うんですね。特に後者ですけ れども、今まで使っていたBという薬剤に、さらにAを上乗せしなくてはいけないという 場合には、Bの薬剤の使用しない場合ですから、Aを使用しない場合の薬剤費の平均と1 SDとすると、Aの薬剤費というのはBの薬剤費の1SDを超えていれば、採用されると 考えてよろしいのですか。 ○西岡分科会長  どうぞ、お願いします。 ○企画官  基本的にはそのとおりになろうと思います。つまり、これは特に単一の薬剤とかに注目 した薬剤費ではなくて、その症例に使用します薬剤費全体について併用的医薬品も含めて そういう意味でございますが、それとの比較になりますので、もちろん、最終的にはケー ス・バイ・ケースでなかなか複数の疾患とかが絡む場合もございますので、一概に言えな い場合もありますが、基本的には委員がおっしゃったような形で追加で使われるような場 合についても、AとそれからAプラスBとの比較に事実上なるということでございます。 ○相川委員  そうすると、危惧するところは、今までのBの薬剤が非常に既に高価である場合。ある 程度のばらつきがありますから、そのばらつきの範囲内のBよりも安いAの薬が登場して、 AとBを一緒にやる場合もAも評価されてくる、高額薬剤として評価されてしまうという ことになる可能性があるということですよね。つまり、Bの薬剤費が非常に高い場合、あ る程度、高くて今までやってきて、1SDのがある程度ありますから、やり方によって、 その間に1SDの価格を超えるような価格のAという薬が登場した場合には、Aは新規高 額薬剤ということで評価されてしまう可能性があるということでよろしいですかね。あり がとうございます。  つまり、新しい薬剤が登場したときに、今までの薬剤を置きかえるのならいいのですけ れども、今までの薬剤があり、さらに新しい薬剤を投与すれば、さらにいい成績が得られ るという場合にAの評価です、新しく登場したものの評価というのは、今までやっていた 薬剤の価格とその分布に影響されてしまう。必ずしも高額でもないかもしれないという可 能性があるということです。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○企画官  もしかすると、御指摘なり、御質問とかみ合わないかもしれませんけれども、このDP Cにおける薬剤費の議論の一番の違いは単一の薬剤、つまり、薬価というふうな単一の薬 剤に係る費用との比較というよりは、薬剤費ということで複数の薬剤、あるいはその使用 頻度も含めた薬剤費全体の比較をしておりますので、御指摘の事態は確かに起こり得るか もしれませんが、むしろ、包括評価としての乖離が著しい場合には、改定と改定の間でそ れを補正することができないので、緊急避難的にこういう対応をすると、そういう趣旨の 制度でございます。 ○相川委員  趣旨は了解しました。ありがとうございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  抗がん剤の場合は順番に幾つも積み上げていくような形になるのですが、一方、同じよ うな形で生物学的製剤の場合は、事情がまた違ってくるように思うんですね。生物学的製 剤を使用することによって、在院日数がぐっと短くなってしまうということも起こります ので、ちょっと全体を含めた形での議論を今後、さらに続けていくということにさせてい ただきたいと思いますし、特に抗がん剤に関しては前回のお話に出ておりましたように、 現場の方の御意見も少しいただいて、非常に困っていらっしゃるところがどこなのかとい うのも、知りたいところかというふうに思っています。  ほかに御意見はございますでしょうか。どうぞ。 ○小山分科会長代理  企画官にちょっとお聞きしたいのですけれども、すごく乱暴な言い方かもしれませんけ れども、高額薬剤の考え方をすべて1SDは外出しにするというような考え方をするとま ずいですか。つまり、薬剤費を使ったか、使わないかで1SDを超えるようなものはすべ て、これは次の改定のときにまた変えていくという話ですよね。変えなくても、そのまま そういう形で使い切るという方法論として持ってくるというのは、不適切な何か理由があ るのですか。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○企画官  薬価収載時にこういう取り扱いをした薬剤について、引き続きずっと出来高で続けるこ ともあり得るのではないのかという、そういう御趣旨ですよね。次回、御説明なり、我々 としての考え方を整理した際に、そのことも含めて整理をさせていただこうかなと思いま すけれども、基本的には今回、改定と改定の間に途中で収載された場合の一番の問題はや っぱり原則使用実績がないので、使用実績がないのにそのデータを別のデータを外装して 強引に評価するというのは、基本的にはやっぱり避けるべきだと。  特に薬価を比較した場合に、逆に著しく乖離がなければそれでも構わないのですが、著 しく乖離をする場合はそれが特に不適切だということでやっているのですが、逆に言いま すと、データがある程度、そろうのであれば、本来のこの制度の趣旨からしますと、包括 評価をするのが大前提だということですので、小山先生がおっしゃる御趣旨がどれくらい 制度の根幹のことをおっしゃっているのかというのにもよるのですが、この取り扱いにつ いては、本来、やはり包括評価を前提とした取り扱いとすべきだろうなというふうに考え ております。 ○小山分科会長代理  だから、その根幹のところで、結局、そうなっていくと、どんどん分岐をつくっていく ような形になってしまうわけですよね。そうではないのだという趣旨だとしたならば、一 つの方法としてDPCをこれ以上、分枝化しないということを考えるならば、1SDのも のはもう常に別口にするというのも一つのルールかなと思いますね。今、企画官がおっし ゃった薬剤費全体でとおっしゃいましたけれども、使う薬剤費の単価に置きかえるという ことも一つのアイデアとして、常に1SDを超えるような治療体系の中に、投薬を使った 場合には全体の医療費の1SDを超えてしまうようなものに関しては、すべて外出しにし てしまうというのも一つの考え方かなと思いますね。だから、そういうことに使ったとき の何か大きな不都合があるのかどうかというところです。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○企画官  これは私がお答えするべき内容かどうか分かりませんが、ぜひ御議論いただきたいポイ ントは、その時点で緊急避難的にそういう対応をするという視点と、中長期的に見ますと、 もしそれを継続的に行いますと、一たん、固定化した包括評価が継続的にずっと使用する ことを前提とされておりますので、薬剤そのものの種類なり、使い方については絶えず新 陳代謝がなされるということが医療の前提だと思われますので、1SDといいますか、比 較をする分母といいますか、比較をするデータの母集団という、そこを絶えず固定化して しまうのであれば、そういったことも考えられると思いますが、事実上、それは医療の現 場にはなじまないものと思われますので、そういったことも含めて、制度全体の御議論の 中で御検討いただければなというふうに考えております。 ○西岡分科会長  これまでにも小山委員、山口委員のような出来高にすべきであるという御意見が一つあ るのと、もう一つはやはりデータをきっちりとって、包括の中で話を進めようというのも あります。これはすぐに結論は出しにくいとは思うのですが、少しいろんなデータを見せ ていただきながら、DPCそのものの在り方の観点から、答えを出していくという形にさ せていただきたいと思います。今、出来高にしろとか、包括にしろと叫んでも、次々に新 たなお薬が出てまいりますので、そのときに非常に混乱してしまうということがあります ので、ぜひとも今日、最初に御議論いただきました包括のイメージを大切にしながら、こ の問題に取り組むという形にさせていただきたいと思います。  よろしいでしょうか。これは何度も議論が出ておりますので繰り返しになります。よろ しくお願いします。  それでは、次の議題で、DPC準備病院の募集ということで、事務局のほうでお願いい たします。 ○企画官  それでは、医療課長と丸山主査が内閣官房の会議にちょっと出ておりますので、私が引 き続き司会を務めさせていただきます。  それでは、お手元のD−4、DPC準備病院の募集についての資料で御説明したいと思 います。DPC対象病院の参加、退出に関しますさまざまなルールなりは、これまで御議 論いただいたとおりでございます。基本的に21年6月の時点で整理がなされまして、D PC病院への参加につきましては、診療報酬改定時とするというふうに整理がされたとこ ろでございます。  ただ、経過措置が一部ございまして米印のところですが、21年度準備病院につきまし ては、既にその時点で募集手続が進んでおりました関係で、21年度に準備病院となった 病院につきましては、改定年ではございませんけれども、経過措置として23年度にDP C対象病院になることができるということでございます。ただ、こちらの施設につきまし ては23年度以降、随時ということではございませんで、23年度だけが例外ですよと、 そういう趣旨でございます。  本文に戻っていただきますが、「なお」というところですけれども、対象病院に参加し ていただくためには、2年間の準備期間を必須とするということになっておりますので、 準備病院の募集につきましても、改定年に参加をしていただくという観点からしますと、 2年ごとに募集をさせていただくということにさせていただきたいということでございま す。つまり、(1)、(2)、(3)に書いてございますが、平成22年、平成24年は行いますけれ ども、23年につきましては募集は行われませんと、こういうことでございます。このあ たりを整理いたしまして、周知をさせていただきたいと考えております。  事務局からは以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  今の事務局の御説明で、どうぞ。 ○小山分科会長代理  今年からたしか資料提出は7月からですか、12カ月になりますよね。この前、この2 年間の準備期間が必要だというのは、10カ月間のデータが必要だということで2年間に なっていますよね。そこら辺の整合性はどういうふうに、何かちゃんと説明しておかない とまずいのかなと思います。ここはちょっと検討しておいたほうがよろしいと思います。 ちょっと個人的な意見ですけれども。 ○西岡分科会長  これが出ましたときには、最低10カ月は欲しい、2年間が欲しいということだったの です。そのときの御説明をお伺いしましたところでは、1年目のデータと2年目のデータ 差があるのだと。だから、少なくとも2年分のデータが、実際には10カ月しか集まらな いのですが、2年間のデータを精査することによって、それを資料として調整係数を決定 したりするということでございましたので、決して10カ月と12カ月で12カ月のほう が長いから、1年でいいということではないというふうに理解しているのですが、そうい うことでよろしいですか。たしか、これは延々議論させていただきまして、1年目の提出 していただくデータと、同じ施設でありながら2年目のデータが余りにも違い過ぎている ということの御指摘があったものですから、そういう形で進めさせていただきます。  どうぞ。 ○酒巻委員  そうすると、データ数をベッド数で割ったあの数値そのものも変わるということですね。 ○西岡分科会長  変わります。今までのルールのとおり、それを24カ月ですか、23カ月になりますか ね、実質上は、ということになります。  では、これはこういう形でよろしいでしょうか。では、よろしくお願いします。  それでは、続きましてDPCに関する調査について、事務局のほうからお願いいたしま す。 ○池上委員  3月までのデータって、いつまでのデータ。 ○西岡分科会長  4月から、ごめんなさい、これに出てきますね。これに出てまいりますので。  では、DPCに関する調査について、御説明をお願いします。 ○企画官  お手元のD−5をごらんいただきたいと思います。DPCに関します調査、いわゆるD PC調査でございますが、22年度につきましても、こういった内容で委託業者の選定等 に着手するために、進めさせていただきたいというふうに考えております。基本的には従 来の大体枠組みなり、考え方を踏襲して、大枠を整理しておるものでございますが、基本 的にこのDPC調査につきましては、(1)のところで診断群分類の妥当性検証、診療内 容の変化、それからDPC導入の影響評価をすると。それから、もう一つ先ほどの御議論 にもまさにございましたが、DPC制度の在り方あるいは調整係数の新たな機能評価係数 等への置きかえを検討するために、それに資するデータを収集するということでございま す。  具体的な内容等につきまして、アのところにまとめてございまして、(1)番から(5)番まで ございますが、これも大体御存じの内容だと思いますけれども、(1)が導入の影響評価とい うことで、最も基礎的な調査になります。それから、先ほどの準備病院の募集等にもかか わる話でございますが、実際に調査を開始する時期、それから、事業年度の予算との関係 もございまして、平成22年7月から一応年度内ということになりますので、23年3月 までという、今年度につきましては少し変則的な状況になってございます。9カ月間の退 院及び転棟患者の調査の実施をいたしますと、こういうことでございます。  (2)番目でございますが、包括医療の影響に関する調査。これも御案内だと思いますが、 包括に伴って医療の質が下がるというようなことが実際に起こっているのか、起こってい ないのかというようなことも含めて検証するための調査ということでございます。  (3)番目が報酬請求に関する内容でございます。診断群分類の選択でございますとか、I CD10コードの判定等々、それから、退院時の転帰などの状況でございます。  (4)が調整係数の廃止に伴う新たな新機能評価係数に係るということでございますけれど も、これは従来、特別調査と言われているようなものとの大体内容で整理をされていると ころでございます。  それから、(5)番目、これはある意味、新規といいますか、従来からやっていることを少 し医療の質という観点で明確化しておるのでございますが、DPCの医療の質に関する調 査ということで、質的な問題に係るさまざまな視点からの分析ができるような調査を行う ということでございます。  イでございますが、以上のような内容につきまして、どういった医療機関を対象とする のかということですが、基本的にDPCの対象病院あるいは準備病院の要件をそのまま記 載してございますので、詳細は省略をさせていただきたいと思います。  事務局からは以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  これは例年のごとく調査するということと、それから、今回は調整係数の一部を機能評 価係数IIにしたということで、その影響も調査するということと、一番の宿題になってお ります医療の質に関することについても調査をするという形です。これでいかがでござい ましょうか。よろしいでしょうか。もしよろしければ、この形で22年度の調査をさせて いただきたいというふうに思います。  では、一応時間になりましたので、本日の議論は以上とさせていただきたいと思います。  事務局のほうから連絡事項等がございましたらお願いします。 ○企画官  次回開催、現在、日程の確認をさせていただいております。5月中旬をめどに開催させ ていただきたいと思っておりますので、どうぞ、よろしくお願いをいたします。 ○西岡分科会長  それでは、平成22年度第1回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会を終了させて いただきます。本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。 午後4時02分 閉会 −了− 【照会先】 厚生労働省保険局医療課包括医療推進係 代表 03−5253−1111(内3289)