09/10/27 第11回献血推進運動中央連絡協議会議事録 第11回 献血推進運動中央連絡協議会 日時 平成21年10月27日(火) 13:30〜 場所 弘済会館4階「萩の間」 ○岡安課長補佐 ただいまから第11回「献血推進運動中央連絡協議会」を開催いた します。本日はご多忙中のところ本会議にご出席いただきまして、誠にありがとう ございます。私は本日の司会進行を務めさせていただく、血液対策課課長補佐の岡 安と申します。よろしくお願いいたします。なお、本会議は公開にて開催しますの で、よろしくお願いいたします。  開会に当たり、本協議会会長の高井医薬食品局長から一言ご挨拶申し上げます。 ○医薬食品局長 厚生労働省医薬食品局長の高井でございます。本日はお忙しいと ころお集まりいただきまして、ありがとうございます。今日は第11回献血推進運動 中央連絡協議会でございまして、開催に当たりまして一言ご挨拶申し上げます。  本日お集まりの委員の皆様におかれましては、日ごろから献血の推進に多大なご 理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。昭和39年の閣議決定に始まる我が国 の献血運動につきましては、国、地方公共団体及び日本赤十字社が一体となって、 多くの献血ボランティアの方々のご協力をいただき、全国的な運動として定着して きています。しかしながら、近年の少子高齢化の進展に伴う献血可能人口の減少や、 10代、20代の若年層の献血離れなど、献血者の安定的確保に当たっては、さまざま な課題も抱えているところでございます。  こうした状況を踏まえまして、将来にわたって安定的に血液製剤を提供する体制 を維持し、国内自給を確保していくために、献血のあり方を抜本的に見直すことが 必要であるという考え方の下に、献血構造改革として、平成17年度から5年程度の 達成目標を定め、第1に若年層献血者数の増加、第2に安定的な集団献血の確保、第 3に複数回献血者の増加に向けて、様々な取組みを行っているところでございます。  しかしながら、我が国の献血者数は全体として減少傾向が続いています。特に若 年層では、この世代の人口減少を上回る速度で献血者が減少しております。とりわ け高校生献血が大きく減少している。この時期におきます実体験としての献血の機 会が失われつつあることが、長期的にも大きな問題ではないかと憂慮されていると ころでございます。  こういうことから、この若年層献血者の減少傾向に歯止めをかけようと、平成20 年9月に「献血推進のあり方に関する検討会」を設置し、採血基準の見直しを含む、 今後の献血推進方策について、さまざまな角度から検討を行い、平成21年2月には その検討結果が提言として取りまとめられまして、この3月の薬事・食品衛生審議 会薬事分科会血液事業部会に報告されたところでございます。  本日、第11回目となります連絡協議会におきましては、この報告書に掲げられた さまざまな提言を受けて作成されました行動計画一覧に沿って、先に開催された各 ブロック会議での協議についてご議論をいただきまして、平成22年度献血推進計画 の策定に資する予定といたしております。  本日は限られた時間でありますけれども、委員の皆様方には、これまでの経験も 踏まえた活発なご議論をお願いいたします。この協議会が、今後の献血推進活動の さらなる発展につながることを期待しますとともに、血液製剤の安全性の向上及び 安定供給の確保の実現に向けて、皆様とともに努力を続けてまいりたいと存じます。  終わりに、皆様方のますますのご健勝、ご活躍を祈念いたしまして、挨拶とさせ ていただきます。 ○岡安課長補佐 所用のある関係で先にご紹介させていただきますが、亀井血液対 策課長です。なお、大変恐縮でございますが、高井医薬食品局長、亀井血液対策課 長は、所用のため協議会を中座させていただきますので、ご了承ください。  本日の協議会の出席委員をご紹介いたします。なお、各委員の役職名については お手元の配付資料にございますので、省略してご紹介します。  北海道・東北ブロックからお越しいただいた棟方委員、舘田委員、嵯峨委員、中 谷委員、石舘委員です。  関東・甲信越ブロックからお越しいただいた丸山委員、太田靖委員、小林徹也委 員、小林克弘委員、井本委員です。  東海・北陸・近畿ブロックからお越しいただいた山本委員、野中委員、辻尾委員、 織田委員、高落委員です。  中国・四国ブロックからお越しいただいた西田委員、古町委員、小林美子委員で す。  九州ブロックからお越しいただいた米澤委員、二見委員、原田委員、高附委員、 鹿島委員です。  献血ボランティア団体からお越しいただいた相澤委員、寺田委員、太田裕己委員 です。  また、財団法人血液製剤調査機構からは高野委員、日本赤十字社から山口委員に お越しいただいています。  事務局として、難波江課長補佐、秋山需給専門官です。  配付資料の確認をします。上から順番に、座席表、委員名簿、議事次第、会議資 料です。会議資料は、資料1から資料13までです。不足等がありましたら挙手にて お申出ください。  本日の会議資料に沿って、簡単に説明をしていきます。時間のない関係上、概要 を紹介することになりますが、ご了承ください。  資料1は「献血推進運動中央連絡協議会設置要綱」です。本会議の目的、構成、 業務等を定めています。本協議会は、献血血液による血液製剤の国内自給の推進を 図るための効果的な献血推進方策、献血推進上の諸問題、献血推進団体の育成方法 等を協議していただき、献血推進運動をより一層全国的な運動として発展させるこ とを目的としております。3頁は「献血推進運動中央連絡協議会実施要領」です。 本協議会の委員の任期等、運営に関して必要な事項を定めています。  資料2で、献血者の推移等のグラフです。1頁は、献血者数及び献血量の推移です。 平成11年度から平成20年度までの献血確保量及び献血者数をそれぞれ示しています。 確保量は折れ線グラフ、献血者数は棒グラフでお示ししています。平成20年度の献 血確保量は前年度比10万L増加の200万Lとなっています。  2頁は、平成6年度から平成20年度までの年代別献血者数と総献血者数を、それぞ れ折れ線と棒グラフで示したものです。年々減少傾向にあった献血者数ですが、平 成20年度は増加に転じ、18万人増加の514万人なっています。しかしながら、年代 別の献血者数に目を転じますと、将来の献血を支えていただく上で重要な役割を担 う10代、20代の若年層献血者は、依然として減少傾向が続いています。  3頁は平成19年から平成21年の赤血球在庫の推移です。現状では、皆様のご協力 により適正在庫を割り込むことなく供給されていますが、例年、冬期から春先にか けて在庫量の落込みが見られることから、今後の推移を注視していきます。  資料3「献血構造改革の重点事項について」です。この重点事項については、平 成17年度から5年程度の目標を定めて、献血の推進に取り組んでいくこととしてい ます。具体的な目標として、若年層の献血者数の増加、安定的な集団献血の確保、 複数回献血者の増加の3つを定めています。  2頁です。「安定的な集団献血の確保」、即ち企業献血及び企業との連携につい ては、平成20年度で3万8,399社まで増加し、ここまで着実な成果を見ています。ま た「複数回献血者の増加」についても、平成20年度時点の実績で、30.3%まで上昇 していて、こちらも関係者のご尽力により一定の成果を見ています。しかしながら、 もう1つの「若年層の献血者数の増加」については、残念ながら年々減少して、平 成20年度時点では28.3%となっています。  資料4「平成21年度の献血の推進に関する計画」です。「安全な血液製剤の安定 供給の確保等に関する法律」の規定に基づく計画で、本年3月25日に告示されてい ます。1頁には、献血により確保すべき血液の目標量およびそれを達成するための 必要な措置等を示しています。平成21年の献血による血液確保目標量は201万Lとさ れています。  資料5は「平成21年度の血液製剤の安定供給に関する計画(需給計画)」です。 こちらも法律の規定に基づく計画で、本年3月25日に告示されました。2頁にあるよ うに、平成21年度に確保されるべき原料血漿確保目標量は100万Lとなっています。  資料6「献血推進のあり方に関する検討会報告書」についてご説明します。先ほ どご説明したとおり、献血構造改革の進捗の成果、幸い集団献血等に協力していた だける企業と、複数回献血者の数は少しずつ増えてきましたが、若年層献血者だけ は減少傾向が続いており、この世代の人口減少を上回る速度で献血者数が減少して います。こうした状況を踏まえ、この若年層献血者の減少傾向に歯止めをかけよう と、昨年9月に「献血推進のあり方に関する検討会」を設置し、検討を重ねてきま した。  検討会では、今後の献血推進方策について、社会や学校の環境変化に対応した献 血推進方策のあり方や採血基準の見直しなどについて、さまざまな角度から検討を 行い、本年2月に報告書を取りまとめ、3月10日に開催された薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会に報告しました。この報告書は大きく分けて、社会や学校 の環境変化に対応した献血推進方策、採血基準の見直し、今後の課題の3項目に分 かれております。  2頁からの「社会や学校の環境変化に対応した献血推進方策」では、高校生献血 のあり方、学校教育における啓発、献血環境のあり方、メディア等を活用した広報 戦略のあり方、低比重者などへの対応、200mL献血の今後のあり方などが議論され ました。  その結果、例えば献血体験に加え、献血出前講座や体験学習など、高校生への意 識づけを行うための有効な手段を早急に考えるべき。かつての集団献血に代わり、 献血の意義と重要性を若年層に正しく伝えていくためには、学校の授業で献血につ いて積極的に取り上げてもらうことが極めて重要。地域の特性に応じて託児体制を 確保するなど、子育て中の方も献血しやすくなる工夫についても積極的に検討すべ きなど、具体的で重要な提言がされました。  7頁の「採血基準の見直し」についてです。400mL全血献血採血基準については、 初回献血のリスク管理を徹底することを前提に、男性に限って17歳までの下限年齢 の拡大が可能であること。血小板成分献血採血基準については、男性に限っては69 歳まで拡大可能とされた。一方「男性の血色素量最低値」については、献血者の安 全性を考慮し、現行の採血基準から1dL当たり0.5g引き上げることが妥当であると されています。  なお、今回の採血基準の見直しの議論では、献血者の安全対策に力点が置かれて います。特に初回献血者は複数回献血者と比べて、気分不良や目眩などの献血副作 用が多く発生するとのデータが得られていることから、初回献血時のリスク管理を 徹底すべきとされました。新採血基準は、今後12月に開催予定の薬事・食品衛生審 議会薬事分科会血液事業部会に諮り、審議し、パブリックコメントを経て、来年3 月開催予定の同部会で、その内容や施行時期についてさらにご審議いただく予定で す。  8頁の「今後の課題」です。本報告書の提言を受け、個別事例ごとに実施主体と 達成目標を定めた行動計画を作成し、その達成状況を検証するべしと報告されてい ます。資料7が、ただいまご説明した「行動計画一覧」ですが、報告書に掲げられ たさまざまな提言を受け、今後、国、地方公共団体、日本赤十字社等の関係者が、 具体的にどのような事業を進めていくかについて、個別の事項ごとに、実施主体と 達成目標を定めた行動計画を作成し、その達成状況を検証することとされています。  資料8です。本年7月に文部科学省から公表された「高等学校学習指導要領解説、 保健体育編、体育編」の抜粋です。こちらの5頁の中段のイの(ア)に、初めて献 血について記述がされました。この解説書に掲載されれば、ほぼ教科書に掲載され ると聞いています。今後のスケジュールは、原稿の執筆、教科書の検定作業等が平 成24年度までかかり、平成25年度から献血について記載された教科書が使用される 予定とのことです。  資料9は「新型インフルエンザ(A/H1N1)の国内発生に係る対応について」です。 新型インフルエンザの国内発生を受け、安全性確保に関する対応および安定供給の 確保に関する対応について、5月18日、5月21日に、それぞれ血液対策課長通知を都 道府県及び日本赤十字社血液事業本部に発出しました。  2頁は5月18日に発出した「新型インフルエンザの国内発生に係る血液製剤の安全 性確保について」です。2番目にあるように、新型インフルエンザ患者等から採血 を行わないようにということ。また4番目にあるように、その血液を原料としない ようにすること。製剤化されて医療機関に供給された場合には、医療機関に連絡ま たは回収の措置をとることを通知しました。  5頁は、5月21日付で発出した「新型インフルエンザの国内発生に係る血液製剤の 安定供給確保について」です。各都道府県に対しては、(1)献血者及び献血実施場 所の確保、(2)医療機関に適正使用のさらなる推進について、お願いするよう通知 しました。  6頁が、日本赤十字社血液事業本部長宛ての通知です。各都道府県への通知に加 えて、(2)にあるように、全国の血液センターの間での融通を図るなど、供給の不 足がないように通知し、製剤の状況を国としても把握しました。  資料10「新型インフルエンザ国内蔓延時における血液製剤の安定供給確保に向け た対応について」です。本通知は、平成21年7月28日に開催された薬事・食品衛生 審議会薬事分科会血液事業部会運営委員会において、日本赤十字社からの別添資料 を諮り、「官公署・企業等における事業所献血の推進」「複数回献血者への緊急的 な呼びかけ」及び「医療機関における適正使用の更なる推進」が了承されたことを 受け、通知されました。ただいま申し上げた対策を、新型インフルエンザ蔓延後に 実行に移しても効果を上げることが難しいので、あらかじめ関係各方面へ通知し、 備えていただくという趣旨です。  資料11-1と資料11-2は、献血推進のあり方に関する検討会報告書を受けて作成さ れた行動計画一覧に基づき、本年5月から6月にかけて行われたブロック会議で協議 された内容を取りまとめたものです。後ほど各事項について協議を行い、ご意見、 ご指摘を踏まえ、平成22年度献血推進計画に反映させていきたいと考えていますの で、活発な意見交換をお願いいたします。  資料12は、学生が行っている献血推進運動の取組みの資料です。後ほど実行委員 長の太田裕己委員よりご説明いただきます。  資料13は、後ほどご覧いただく映像資料の基となった赤十字新聞に掲載された記 事を転載しています。小児がんと闘った4歳の男子が、輸血のことを「アンパンマ ンのエキス」と言って、人から血液をもらうことに感謝し、病気と闘ったことが綴 られています。この男の子のお母さんが始めたブログがテレビ新広島のカメラマン の目に留まり、闘病の記録がテレビ新広島で制作、放送され、放送後も多くの反響 を呼び、賛同を得ているとのことで、有効な広報資材の1つではないかと考えてい ます。献血推進のあり方に関する検討会報告書の中でも、「献血血液が医療現場で どのように使われているかを知ることによって、献血の意義を具体的に感じること ができ、非常に有効ではないか」との提言がされています。以上、資料の説明をさ せていただきました。  続いて、協議事項の議事進行について説明します。資料11-1により「平成21年度 献血推進計画に盛り込まれた行動計画事項に基づく事業予定」、資料11-2により 「平成22年度献血推進計画に盛り込むべき行動計画事項について」、これらのブロ ック会議で協議された内容を、ブロック幹事府県からご説明いただきます。概要を 説明いただいたあと、協議に入ります。なお、協議に当たっては、時間の関係上、 いくつかの項目に重点を置いて協議を進めていただきます。重点事項には、それぞ れの資料の項目名を網掛け表示をしてあります。資料11-1の(3)(4)(6)(7)、資料11-2の (1)から(5)に重点を置いて協議するので、活発なご議論をお願いいたします。なお、 時間の都合上、幹事府県からの概要説明に関しては10分程度でお願いいたします。  最初の協議事項「平成21年度献血推進計画に盛り込まれた行動計画事項に基づく 事業予定」についての協議に入ります。まず、北海道・東北ブロック代表の青森県 からご説明をお願いします。 ○棟方委員 青森県の棟方と申します。よろしくお願いします。当ブロックでは重 点事項の協議となり、そのほかの点については協議されなかったことを報告しまし て、重点については多少コメントを付けますが、その他は資料に基づいて説明して いきます。  最初に(1)の「小学生やより幼少期の親子を対象とした取組」です。皆さん、道県 では各事業、その他をやっておられますが、山形県においては、子どもは働く車が 大好きだから親子が来るだろうということで、働く車を集めた所で、親を狙った献 血を実施しています。これが特徴的なことでした。そのあとは資料のとおりです。  (2)「複数回献血者となってもらうための重点的な啓発・施策」についてです。こ れも各道県がいろいろな事業をしていますが、秋田県では大学生を中心に組織され ている「秋田県学生献血推進協議会」の協力を得て、参加している各大学の学生代 表にメールをし、会員はもとより、友人の献血協力をお願いするネットワークを作 り上げているということです。  (3)「市町村における献血推進協議会の設置の推進」です。この中の岩手県さんを 紹介します。岩手県は35市町村があり、そのうち29市町村で献血推進協議会が設置 されています。残りの市町村に対して、当初の市町村担当者会議に皆さんに集まっ ていただいて、地域でのきめ細かい啓発活動を行っていくために、その趣旨で他の 市町村ではどのようなことをやっているか、献血推進協議会の活動状況について報 告とお知らせをしまして、今後どのように取り組んでいけばいいかを含めて、協議 会の設置を進めているという事例紹介がありました。  宮城県さんでは、管内の市町村担当者会議において、市町村へ協議会を設置する よう調整しているということです。  秋田県さんにおいては、保健所単位で献血推進の部会を設置していますが、町村 合併に伴い、献血担当者の入替え、仕事の煩雑さなどがあり、献血に対する市町村 担当者が非常に希薄になっている状況で、このような形の市町村においては、協議 会の設置は難しい状況にあるということでした。  (4)「より多くの企業の協力を得るための取り組み」です。岩手県さんを紹介しま す。岩手県では、献血推進専門員制度を導入していて、行政の人間が、毎年約 4,000軒事業所を対象に献血を行うのは大変なので、活動を行うことが難しい状況 にあるということで、年間700万円くらいで日赤の岩手県支部に委託し、献血推進 専門員を設置していただくようにお願いしています。その方々に、実際に各事業所 を個別に回っていただき、協力していただけるようお願いしています。しかし、昨 今の経済事情で難しいという反応があり、新規に献血に協力していただける事業所 の開拓も併せてお願いしている状況です。ボランティアの団体として、ライオンズ クラブの事業計画に年間4,000人くらいの動員を盛り込んでいただき、各事業所あ るいは街頭献血のときにご協力を得ています。そのような報告がありました。  次に秋田県さんです。事業所に献血していただく前に、献血センターの職員に説 明していただく時間を設けてくれる企業が出てきており、啓発を含めて、献血の協 力をしているという報告がありました。かなり前のことですが、国の補助事業で、 若年層啓発普及の補助金をいただいていたときに、1,000万円くらいで、献血をし た企業に対して、献血に協力いただいたというテレビコマーシャルをやった時期が あり、このときは非常に好評でした。いまは財政上不可能ですが、企業のイメージ アップを取り上げるのは重要だと考え、今後考えていきたいというお話をしていま した。  そのほか、各保健所に献血推進員を配置しており、献血推進員による企業訪問を 行っています。献血推進員には約1,000万円くらいの予算をかけているのですが、 財政当局から、昨今の行政改革において指摘され、言われているので、なかなか難 しい状況に入っているということです。  (5)「官公署における率先した献血実施」です。これは各道県さんでやられており ます。青森県の例を紹介します。青森県消防学校において、カリキュラムの中に組 み入れてもらい、組織的な献血を実施しています。  (6)「地方における一層効果的な献血バスの運用」です。北海道さんを紹介します。 北海道で、地方における協力団体の研修会や面接を積極的に行い、いまの献血の状 況等をより一層理解していただき、地道に一稼動当たりの協力数の増加につなげる 活動が、長いスパンで重要であると考えているので、進めていきたいという発表が ありました。  秋田県さんは、企業の少ない地域において、平日でも街頭で献血をしています。 役所、公署的箇所で、地域の方の献血への呼びかけも行っています。いずれにして も、地元の日赤の奉仕団、ライオンズクラブのボランティアの方には、非常に協力 をいただいており、処遇品の提供などを含めてご協力いただいています。  夜間献血については、企業に対して、10人以上の献血者を取ったら、血液センタ ーでバスを配車してくれるということでやったのですが、実際は夜間献血は10人取 れなかったということで、この企画はいまのところ休んでいます。  青森県を紹介します。不況の中で事業所自体がなくなる状況が多く見受けられ、 いままで大口で確保していたところが、極端にいくとゼロになってしまうというと ころもあります。そして、それならば街頭献血が主流になっているので、土・日の 配車を考え、ショッピングセンターにお願いしているという報告がありました。  (7)「献血バスの駐車スペース確保についての検討」です。岩手県さんを紹介しま す。この問題では、いままで何回か、何らかのイベントで道路の占用許可申請をし なければならない状況になった場合でも、事務レベルで警察と事前に相談して、い まのところは問題なくうまくいっているという報告でした。岩手県の場合は、ほと んど道路を使わなくても、大きな駐車場のある所でやっているのが現状ということ でした。  そのほか(8)「メディアによる繰り返しの啓発」です。これも各道県として、テレ ビ、ラジオ、新聞、県の広報番組などで啓発、各種キャンペーンに合わせて活用し ているということが報告されています。  (9)「低比重やその他の理由により献血できなかった方への対応」として、北海道 さんでは、献血不可の方へ医療機関受診の「依頼状」付パンフレットを手渡し、最 寄りの医療機関への受診を促しています。岩手県では、献血所における栄養士によ る栄養指導・健康相談のサービスを実施しています。秋田県では、保健所医師、市 町村栄養士を活用した栄養相談をしています。  (10)「新採血基準移行への準備」としては、岩手県さんでは高校献血の事前渉外の 際に、養護教員等にリスクやその対応策について特に説明を行っています。秋田県 では、高校においては献血の講話を行い、献血啓発の中で400mL献血の必要性を促 しています。血小板採血基準年齢の定年で採血できなかった方へは、ハガキなどで 採血基準が変更になることをお知らせし、今後の協力をお願いしているとのことで した。報告を終わります。 ○岡安課長補佐 続いて長野県さんからお願いします。 ○太田(靖)委員 本年度、関東・甲信越地区幹事県の長野県から、この6月に開 催したブロック会議での協議事項についてご説明します。  11頁の「平成21年度献血推進計画に盛り込まれた行動計画事項についての事業予 定」の(1)として、「小学生やより幼少期の親子を対象とした取組」です。茨城県さ んでは、夏休みに小学生を対象とした、血液センター、採血ルームへ直接お越しい ただく施設見学会、血液おもしろゼミナールなどの開催をしているというご報告を いただきました。栃木県さんからは、小学4年生から6年生の親子を対象に、AEDの 講習を実施しており、その中で献血の必要性についても触れています。千葉県さん は、本年度は輸血医療を行っている総合病院などの医療施設見学の際に、献血の啓 発を図るというご報告をいただいています。  (2)「複数回献血者となってもらうための重点的な啓発・施策」です。先ほどの北 海道・東北ブロックと同様ですが、特徴的なものは神奈川県さんが、横浜ベイスタ ーズ、横浜F・マリノスとコラボレーションした献血を推進しています。これはチ ームエンブレムを使った天幕などの広報媒体を作製し、それを通して、皆さんの目 に触れる所に掲示し、PRをしています。プロ野球の球団、J-1のチームですので、 それぞれグッズを作製していますので、それを無償で提供していただいて、献血の 際の処遇品として活用しているという報告がありました。  また、本県の内容で恐縮ですが、私どもとしては、献血ルームの体験運動をやっ ています。長野県内は大変広うございますが、血液センターは長野と松本、諏訪の 3箇所にしかありませんので、それ以外の地域では、移動採血車を見かける程度で、 献血と馴染が薄いところがあります。人口10万人以上の都市で、臨時の献血ルーム を設置し、その際に周辺で献血の啓発活動を行い、献血をPRしています。つい先日、 10月23日から25日は、駒ヶ根市で本年度最初の献血ルームの体験運動を実施しまし た。  また別に、県内4箇所に定例的な献血スポットを設けています。先ほどもお話が ありましたが、郊外型の駐車場の広い大型の商業施設では、土・日や休日など、た くさん人が集まるので、そういった所を定例的なスポットと位置づけて、そこに年 に3回から4回移動採血車を配車します。また、その際は、その周辺でボランティア の協力をいただいて、大がかりな啓発活動を展開しています。  (3)「市町村における献血推進協議会の設置の推進」です。関東・甲信越ブロック においても、だいぶ市町村の合併等が進んでいて、それにより献血を担当している 部署、担当者が誰になっているのかがわからなくなってしまうことも報告としてあ ります。ひとつ有効な手段とすれば、山梨県さん、長野県のように、保健所単位で 献血推進協議会を設置することです。大変熱心にやっている市町村もあるのですが、 今ひとつな所もあります。そこは保健所がリードしていく形で、献血の普及啓発を 図っているところです。  (4)「より多くの企業の協力を得るための取り組み」です。東京都さんにおいては、 企業担当者向けにAEDの講習会を実施して、その際には医療機関から講師を派遣し、 その際に献血の必要性について併せて啓発を行っています。新潟県さんでは、献血 に協力した企業名を新聞広告に記載しているそうです。  (5)「官公署における率先した献血実施」です。千葉県さんでは、企業が協力困難 な夏期、冬期では、出先機関も含めた県関係の施設での献血を多めに入れているよ うです。危機管理対応時、特に在庫の低下、シミュレーションで在庫不足が予測さ れるようなときには、官公署を重点的に入れているようです。長野県は、在庫不足 時は県庁、血液センターに最寄りの保健所に呼びかけて、献血ルームに直接来所し ていただいています。  (6)「地方における一層効果的な献血バスの運用」です。人が集まる所に移動採血 車を持って行くのがいいだろうということで、茨城県さんでは人出の見込めるイベ ント会場への配車、商業施設への休日配車の増車を行っています。東京都さんでは、 採血効率を向上させるために、一つひとつの協力団体・企業は規模が小さくても、 その周辺に併せて声をかけることで、1日当たりの採血人数を確保する工夫もしてい るそうです。  (7)「献血バスの駐車スペース確保についての検討」です。これは大都市圏周辺と そうではない所で、ブロック内でも温度差があります。私どものような田舎の県で は駐車スペースに困るようなことはないのですが、東京都、埼玉県、千葉県、神奈 川県の辺りでは、駐車スペースの確保に苦労しているようです。茨城県さんでは、 大型車の侵入禁止道路については、警察署への通行許可申請書を行政側から要請を して、許可を出していただいています。商業施設については、保健所・市町村・ラ イオンズクラブなどから、献血受入れの依頼を行っています。いろいろなところと 協力しながらやっているというご報告でした。  (8)「メディアによる繰り返しの啓発」です。群馬県さんでは広報紙、FMの地域ラ ジオ、いまコミュニティー放送はあちこちでありますが、そういったものです。テ レビ、インターネットなど、あらゆる手段を活用し、啓発活動を展開しているとい うご報告をいただきました。  (9)「低比重やその他の理由により献血できなかった方への対応」です。群馬県さ んは、比重落ちで献血ができない方には栄養指導の講習会実施の検討をしています。 千葉県さんは、医師・看護師が印刷媒体、ちらし、リーフレットを使用し、また来 ていただけますかというお願いと、来てくださいという協力の確認の際に、併せて 説明をしています。  (10)「新採血基準移行への準備」です。埼玉県さんについては、市町村献血担当者 会議などで、新採血基準について適宜説明をしていくという報告をいただいていま す。関東・甲信越地区は以上です。 ○岡安課長補佐 続いて大阪府さんからお願いします。 ○山本委員 大阪の山本です。東海・北陸・近畿ブロックより報告します。当ブロ ックでは、6月5日に大阪で、厚生労働省、13府県の関係者76名のご出席で開催しま した。(1)「小学生やより幼少期の親子を対象とした取組」です。ほとんどの府県で、 夏休みを利用して小学生の親子を対象とした血液センターの見学会を実施していま す。大阪府では、各市町村、市町村推進協議会、HP、ポスター等、広く告知した結 果、7日間で1,109名の小学生の親子の参加がありました。夏休みの課題研究として、 非常に人気の高いイベントだと思っています。ほかの特徴的な取組みとしては、和 歌山県さんでは、保育所等の保護者を対象に、「ありがとうをいっぱい言わせて」 のDVDを上映するなど、幼少期の親子を対象とした取組みを行っています。  (2)「複数回献血者となってもらうための重点的な啓発・施策」です。ほとんどの 府県で、複数回献血クラブの募集及び会員数の増加に取り組んでいます。具体的な 取組みとして、富山県では会員募集のポスターに地元のJリーグの選手を登用した り、福井県ではポイント制を導入しています。こういった取組みで会員数の増加を 図っています。  (3)「市町村における献血推進協議会の設置の推進」です。各府県とも、市町村会 議等を通じ、未設置の市町村に対して設置していただくように働きかけているとこ ろです。大阪の例を挙げますと、既に大阪の場合は全市町村で設置済みで、本部か らの協議会運営費を補助しております。毎年、市町村推進協議会を対象に会議を2 回開催し、「愛の血液助け合い運動」、それから本部独自で実施しております12月 の大阪府献血推進月間で、啓発を報告していただくなど、連携強化を図っていると ころです。  (4)の「より多くの企業の協力を得るための取り組み」です。企業へ直接お願いし ているというのが大多数なのですが、特に例えば静岡県さんでは、献血協力団体か らなる「アボちゃん献血会」に献血啓発資材を提供し、献血の呼びかけをお願いし ております。石川県では献血時間帯の調整、あるいは周辺事業所からの参加をお願 いするなど、効果的な企業協力を得るための取組みを行っております。福井県さん、 三重県さん、奈良県さんでは、しばらく献血実績のない企業に対して、直接お願い に行く、献血の協力を依頼するなど、休眠企業の掘り起こしに努力しているところ です。  (5)の「官公署における率先した献血実施」ですが、県庁における職員献血の実施 が挙げられております。献血バスでは全血献血しか行わないため、成分献血につい ても、時間的な関係がありますので、職務専念義務免除制度を導入して、勤務時間 内に全血献血だけでなく成分献血も行えるような制度を設けている府県もあります。 大阪府の例で申し上げますと、春の時期ですが、今年の新型インフルエンザ感染拡 大に際して、非常に献血者が減りましたので、庁内の危機管理室を通じて、警察の 機動隊であるとか、あるいは消防署、警察学校等での緊急献血を実施したところで す。  (6)の「地方における一層効果的な献血バスの運用」です。献血配車場所付近の企 業への協力要請。1台の献血バスを短時間で複数箇所に配車するなどの工夫。市町 村イベントをあらかじめ血液センターに情報提供していただいて、イベント会場に 積極的に配車する。こういった取組みを進めております。  (7)の「献血バスの駐車スペース確保についての検討」です。繁華街などで警察の 使用許可が下りない、あるいは量販店などで休日の駐車場所の確保に苦慮している といった状況は、これは比較的多い府県でありました。献血バスの駐車については、 歩道や一般の駐車場を占拠してしまうケースがあり、通行に支障を来たす、あるい は消費者に迷惑がかかるなどの理由が考えられますが、駐車ができなければ献血確 保の上で大きな痛手となります。大阪府においても、10月から最も献血者の多い繁 華街で道路使用許可が下りないという状況が起きたところですが、警察にお願いし て、何とか継続して許可をいただいたという事例もありました。詳細は、また血液 センターのほうから少しコメントをいただきたいと思うのですが。 ○織田委員 いまお話がありましたのは、大阪のいちばん人通りの多い北区。大阪 駅前周辺において、実は大阪府域全体のこの区域での路上バスでの献血パーセント は約1割、10%ほどあるのですが、この区域はいま再開発が非常に進んできており ます。その再開発と合わせたような形で、警察のこういう人通りの多い所での献血 というのはいかがかという形で、今後もずっと続けていくのかということに対する いろいろな提案というのですか、具体的に言えば「もうボチボチやめたらどうか」 というお話がありました。私どもは年間アバウト40万人の10%、4万人という大き な献血協力がそこで負担されております。特に土・日の配車等、いま重点的にこの 地域でやっていますので、その影響のためにいま苦慮しているところです。大体、 概略は以上です。 ○山本委員 次の(8)「メディアによる繰り返しの啓発」ですが、テレビ、ラジオ、 新聞を活用し、反復・継続的に啓発を実施しております。静岡県さんでは、ラジオ 広報を各月間や血液の不足する冬期に年14回、通年の広報としてコミュニティFMの CMを年140回行っております。また、富山県さんでは映画館でCMを上映したり、バ スや電車の車内放送で広報を行うなど、啓発を実施しております。しかし、財政的 に非常に厳しい状況ですので、メディアを活用した広報は今後厳しくなっていくと いうご意見がありました。  (9)「低比重やその他の理由により献血できなかった方への対応」としては、各県 の栄養士会と連携し、栄養士による栄養指導を実施している府県もありました。大 阪府の例を申し上げますと、緊急雇用創出基金を活用した事業を開始し、9月から 献血ルームに栄養士を配置し、不採血者への栄養指導や献血者への栄養相談に応じ ているところです。  (10)の「新採血基準移行への準備」として、17歳男子、400mL献血に向けて、高校 生への普及啓発を実施しております。大阪府の場合、昨年、高校の校長会で献血知 識の普及への協力を依頼し、今年度、個別の高等学校で講演を行う予定にしており ます。近畿ブロックは以上です。 ○岡安課長補佐 続きまして、鳥取県さん、お願いします。 ○西田委員 29頁からお願いしたいと思います。中国・四国ブロックの会議の内容 についての報告をさせていただきます。(1)の「小学生やより幼少期の親子を対象と した取組」ですが、大体皆さんの報告と同じです。岡山県さんの小学生親子血液セ ンター見学体験教室を血液センターで実施する、これは皆さん方と同じようなこと です。広島県さんで特に今回あったのですが、社会見学の会場として血液センター を紹介すると、これも1つの方法かなと私たちも思いました。  (2)「複数回献血者となってもらうための重点的な啓発・施策」なのですが、今回 私どもで紹介したいと思ったのは、31頁の香川県のことです。今回私たちがいちば んいい方法だなと思いましたのが、メールによる複数回献血登録制度、「ピコメー ルクラブ」のリーフレットをコンビニに設置し、配布するというものです。ターゲ ットを若者に絞っていますし、人が集まりやすい所にしているということで、これ は非常にいいなと思いました。それと同時に、「ピコメールクラブ」の未登録者で、 献血終了時までに仮登録した人には粗品を贈呈する。これもサービスの一環ではな いかなと思っています。また、いちばん下の高知県をご紹介しますと、年1回の献血 の協力者が多数で65%であることから、複数回献血の協力について、献血時に依頼 するとともに、一般的なポスター等において関係者に周知を図っているということ です。  (3)「市町村における献血推進協議会の設置の推進」なのですが、32頁の香川県で す。推進協議会の設置に当たっては、普通でしたら、どんどんしたほうがいいので はないかと私たちは思っていたのですが、香川県さんの報告の中で、17市町のうち 6市町で設置しているけれども、本県では保健所ごとに献血推進協議会の設置、運 営をしており、必ずしも全市町に設置する必要はないと考えていると。ちょっと変 わっているかなと私たちは思ったのですが、実際において、この中で運営の仕方に おいて報告があったのですが、その中で自治会の人などに献血推進協議会の中に入 っていただいた。非常に活発な方だったものですから、そういう活発に地域で活動 している代表者などを推進協議会などのメンバーに入れる。それによって、献血と いうものをより向上させるというか、それによって結果としても実績もいいという 報告がありました。  (4)「より多くの企業の協力を得るための取り組み」ということです。一般的なこ れまでの報告があったのですが、鳥取県さんから企業の協力しやすい時間を相談す る等、連携をとって取り組むという報告がありました。あるいは、香川県さんは献 血未実施事業所を調査し、市町の職員と一緒に訪問、依頼する。一般的に1人では なしに、全体的に連携を図りながらやるという方法をとっているということでした。  (5)「官公署における率先した献血実施」です。34頁の岡山県さんと広島県さんな のですが、明らかにこれは完全に官公署として組み込んでいるという点です。岡山 県さんで2回するとか、あるいは広島県さんのように非常に不足するときにおいて、 5月、8月、1月に実施していて、計画的にしているという報告がありました。  (6)の「地方における一層効果的な献血バスの運用」ですが、これは特に問題なく 何も出ませんでした。その中で、広島県さんの場合を報告させていただきますと、 参加人数に応じた適切な受付時間を設定することにより、効率的な稼動計画を策定 する。あるいは、香川県さんの住民献血と企業献血の共催を行うという報告もあり ました。  (7)の「献血バスの駐車スペース確保についての検討」は、特に私たちのブロック では何ら支障はないような報告でありました。  (8)「メディアによる繰り返しの啓発」です。これも全くこれまでの他のブロック の方と同じなのですが、鳥取県さんのように地元新聞への日々の血液不足の啓発で あるとか、地元メディアを通じて、血液不足状況を随時啓発。あるいは、広島県さ んのように、報道機関に対しては血液事業に関するリリースのタイムリーな配信を 行うことで、県民への情報提供を行う。そのような報告がありました。  (9)の「低比重やその他の理由により献血できなかった方への対応」。これも全く これまでの報告と同じように、栄養士さんを招いての健康相談なり、あるいは岡山 県さんのように検診看護師さんがパンフレットを活用して栄養指導を行うという方 法等、報告がありました。  (10)の「新採血基準移行への準備」です。今回、島根県さんの中で、高校への出前 教室を行う、あるいはそのときにおいて人員配置とか、ケアの体制などを作ってや りたいということ。香川県さんにおいては、採血現場において、採血基準や注意事 項に関する看板の掲示や印刷物の配布を行っている、という報告がありました。以 上です。 ○岡安課長補佐 続きまして、鹿児島県さん、お願いします。 ○米澤委員 九州ブロックです。幹事県であります鹿児島県において、5月22日に ブロック会議をして、各県の事業計画等の取組み等について報告をいただいており ますので、かいつまんでご紹介をさせていただきたいと思います。  資料は39頁からです。(1)の「小学生やより幼少期の親子を対象とした取組」につ いては、記載してありますように、ほとんどの県において夏休み期間中、市町村、 教育関係者等の協力をいただいて、親子による血液センターの施設見学、献血教室 等ふれあい事業などを開催しております。その中で、献血の尊さや助け合いの精神 などの醸成に努めているという報告でした。鹿児島県では、血液センターにおいて、 小学生が医師や看護師などの仮装をして、献血の模擬体験を行うなど、子どもに とって楽しみながら学べる「楽しく学ぼうキッズ献血」を開催しているところです。  40頁ですが、(2)の「複数回献血者となってもらうための重点的な啓発・施策」に ついては、既に献血に協力いただいている方々に、メールやハガキ等により複数回 献血への協力や、ライオンズクラブ等のボランティア団体の定期的な集団献血等を 通じて、複数回献血クラブへの加入促進を図っているという状況です。佐賀県、ま た当県においては、献血経験者に対してメールでイベント案内をするとともに、献 血会場でリーフレットや情報の配布、健康相談等も行っているところです。また、 宮崎県においては、複数回献血クラブの啓発用のグッズも作製して、それを活用し て登録者の確保に努めているところです。  41頁から42頁ですが、(3)の「市町村における献血推進協議会の設置の推進」です。 この献血推進協議会は、鹿児島県でも昭和39年の閣議決定以来、40年代にすべての 市町村で献血推進協議会が設置されておりますが、時代の流れの中で、財政的にも 行き詰まりなどがあり、活動が低下しています。また、最近では市町村等合併によ って、市町村では組織そのものが消滅してしまったということで、献血推進協議会 の再構築が大きな課題となっております。我々としては各種会議、また市町村等の 担当者会議で、献血推進協議会の再構築について要請を行っているところです。 また、熊本県、鹿児島県では、市町村の担当課ではなくて、首長さんに対して直接 訪問して、推進協議会の設置について要望を行っているところです。大分県では、 担当者研修会で協議会を設置している市町村が予算措置や協議会の運営状況等を紹 介して、未設置の市町村に協議会の設置を促しているということでした。  42頁から43頁です。(4)の「より多くの企業の協力を得るための取り組み」につい ては、各県において、県・市町村・血液センターが連携して事業所・団体を訪問し て、新規の献血協力事業所の増加に努めております。宮崎県では、成分献血の協力 企業等を地元新聞に掲載したり、献血サポーターマークを活用した献血サポーター 事業を実施しております。このサポーター事業というのは、成分献血に協力いただ いた企業にシールを作製して、その企業では職員の名刺であるとか、企業内の封筒 にシールを貼って、社会に対するボランティアをやっているというイメージアップ、 それからまた取引企業等についても、献血への協力を呼びかけているということで した。  ここの資料には書いてありませんが、鹿児島県では10月から国の緊急雇用創出事 業を活用して、血液センターへの委託により、献血の普及要員8名を雇用し、県内 の事業所やイベント会場を訪問して、献血推進のための普及啓発を行うこととして いるところです。  (5)の「官公署における率先した献血実施」については、各県とも官公署における 複数回の定期的な献血を実施しておりますが、職員が献血をしやすい環境整備を行 うため、職免制度の充実を図るという意見も出ているところです。  次に44頁から45頁です。(6)の「地方における一層効果的な献血バスの運用」につ いては、多くの県で市町村、ボランティア団体等の協力をいただいて、事前広報等 を行い、集客の多い大型店舗や各種イベント会場等で移動採血を行っております。 また、当日は防災無線、有線放送、広報車等を通じて、近隣の事業所や住民に献血 への協力を呼びかけているところです。当県においては、事業所等において、昼食 時間の採血、受付時間の延長などに配慮して、一人でも多くの方が献血に協力でき るような対応をしているところです。  45頁から46頁です。(7)の「献血バスの駐車スペース確保についての検討」は、九 州各県においても繁華街で非常に駐車場の確保が難しいということですが、JRの駅 前であるとか、事業所、大型店舗等に協力をいただきまして、駐車場を確保して、 いまのところおおむね順調に献血が実施されているということです。  46頁ですが、(8)の「メディアによる繰り返しの啓発」については、キャンペーン 等に合わせて、テレビ、ラジオおよび新聞等で、メディアを有効に活用して啓発を 行っているところです。佐賀県においては、映画館での献血推進CMを流したり、ま た熊本県では繁華街の大型ビジョンでの広報啓発を行っております。  47頁です。(9)の「低比重者やその他の理由により献血できなかった方への対応」 については、各県において献血会場でパンフレット、保健師・栄養士等による食生 活指導を行い、次回献血者の確保につなげている状況です。  48頁から49頁です。(10)の「新採血基準移行への準備」については、各県において も採血基準の変更が決定したあとに、広報であるとか、学校訪問、学校薬剤師会等 を通じて高校への説明を行う予定です。また、高校献血についても、より一層推進 をしたいということでした。以上です。 ○岡安課長補佐 それでは、全体協議を行います。いま各ブロックから、いろいろ なアイディアとか対応策などの説明があったわけですが、ご意見、ご質問等があり ましたら、挙手にてご発言願います。 ○高野委員 いまの鹿児島の方の43頁の説明のところで、鹿児島県で献血普及要員 を採用して出すという話があったのですが、それは具体的にはどういうことなので しょうか。 ○米澤委員 これは、国のほうから緊急雇用創出事業ということで、予算が付くと いう通知をいただきましたので、早速、県内で薬務課でもそういう制度を使って何 かできないかということで、県の血液センターと協議をしたら、献血の普及要員で あるとか、もう1つは献血の受付場所の補助業務にそういう人たちを当てられない かという検討をして、財政課とも協議をしたところ認めていただいたということで す。  いま紹介しました、企業とイベント会場を回って献血への普及をしていただける 方については、予算的には860万ということで、8名の職員を雇用して、研修が終わ り次第、現地に出向いて活動していただくことにしております。もう1つは、献血 受付業務、移動献血会場、献血ルーム等で受付の補助をしていただくのですが、こ れについても10名を雇用して、予算としては1,164万円という事業です。 ○野中委員 いまの鹿児島県さんと同様の事業で、大阪府のほうでも、先ほど低比 重による不採血者のところでちょっと述べさせていただいたのですが、大阪府も10 月より緊急雇用創出基金事業として、街頭啓発推進員16名および栄養士4名を雇用 して、街頭啓発推進員においては街頭における献血者の呼込み、栄養士においては 献血ルームでの栄養指導、および低比重で不採血になった方への栄養指導を行って おります。これは10月で半期ですので、予算としては5,561万。これについては単 年度なので、来年度についても同じく予算要求していく予定です。いまの鹿児島県 さんので、ちょっと補足させていただきました。以上です。 ○秋山需給専門官 緊急雇用対策ということで、さまざま各地域の実状にマッチし た形での対応が可能かと思いますので、いま大阪府さんからも補足がありましたが、 ほかの都道府県さん、自治体におかれても、そうしたチャンスがあれば何らかの形 でご活用いただきたいと思います。 ○鹿島委員 私の立場としては使わせていただく側の人間ですが、各県の印象とし てすごいなと思いました。皆さん本当にその場その場で大変ご苦労をなさっている ことに感動いたしました。事業として全体を通じて、例えばもう少し社会的なアピ ールというのは足りないのではないかと思いました。本当にその場その場で大変な ご努力をなさっていますが、日赤全体として、例えば鹿児島県に「命−献血」とい う言葉がありますが、1つのキャンペーンワードみたいなもの、標語を作ったらど うでしょうか。これは在り来たりの言葉ですが、日赤のほうでパンフレットを作る ときに、必ず出てくる言葉として「みんなで生きるために」、その下に「命−献血」 というもので、いろいろなものを発信していくという言葉、こういうものも必要で はないかと思います。一つになるということが非常に大事だと思います。  次に、いま献血を集めていらっしゃる方々のご努力をお聞きしましたが、血液を 使う側にどれだけの情報を渡していらっしゃるか。使う側にある一方で、長い間、 社保の審査員をいたしてまいりましたが、こんなところにこういう血液の使い方を するのかというのがあります。非常に不必要な使い方、献血をしていただいた方に 申し訳ないようなものを見ます。病院のほうに事情をお聞きすることもありますし、 最初から査定してしまうことも大変ありました。  ですから血液の使い方、これは医者一人ひとりの技量の問題でもあるとは思いま すが、日赤からその辺についての発信をもっと大々的にやっていただいたほうがい いのではないかと思います。例えばターミナルの医療に不用意に使われていること もあります。これは医者の側の問題ですから、関係ないかもしれませんが、こうい う使う側に対する発信というものをしていただくと、非常にありがたいと思います。 私は鹿児島ですが、鹿児島では年1回そういう講演会をやってはおりますが、もっと コマーシャルしていいのではないかと思います。  それから、鹿児島県で委員会に出席させていただいて見えたことは、やはり若い 人の献血が減っているということです。これは食育が非常に問題になって、その問 題の中から鹿児島県ではたぶんある委員会が立ち上がったと思いますが、そのこと に対するパンフレットなどというものも、全国共通のものでどんどん発信していっ てもいいのではないかと思います。今後の日本を支えるために、いまのようなスタ イルだけを気にしているような子どもたちというのは困ります。私がおります鹿児 島市立病院というのは、80床の新生児のセンターを抱えております。400g、500g の子どもたちが生まれてきますが、お母さんたちの体形を見ておりますと、むしろ 不健康と言ってもいいようなお母さんたちが多いのです。ですから、これはもう本 当に輸血だけの問題ではなくて、大変な問題であろうかといつも思っております。  もう1つ、イベント献血ですね。いろいろなイベントに際して企画するというこ と、節目節目献血、例えば厄年というのもあります。最終的には60歳の定年のとき に、これから、がんなどでお世話になる年齢で、せめて節目で献血をしていただく とか。子どもたちだけではなくて、大人も参加してそういうことをするような、も っと積極的な推進をしていったらどうかと考えました。そのようなことをこの会で 感想として持たせていただきました。  もう1つ、採血をすることは体にとってデメリットだと思っている方が多いので すが、採血をしたあとに起こる体のいろいろな状況として良いこともあるのです。 そういうことについてのパンフレットも作れないかなと思います。気分が悪くなる のは血が足りなかったからではなくて、vagovagal reflex、緊張による迷走神経反 射によって血圧低下が一過性に起こるわけです。献血をしたあとに起こる体のいろ いろな変化、骨髄の反応などということについても分かりやすく解説をして、デメ リットだけではなくてメリットがあるということも、学校とか何かにもキャンペー ンしていかれたらどうかなと思いました。 ○秋山需給専門官 大変重要なご指摘をありがとうございます。いくつかありまし たが、まずワンフレーズということです。例えば毎年出しているポスターの中で、 最近ですと「考えよう、命のこと、献血のこと」といったものがあろうかと思いま す。この「命」という言葉は非常に重い言葉ですし、アピールするときに、献血を する人がただするだけではなくて、患者さんの命を救っているんだという自覚を促 す言葉にもなるかと思いますので、その辺の意味を込めたフレーズを活用すること は大変重要だと思います。これは継続したいと思っております。  2つ目ですが、血液を使う側、ユーザー側から見たときに、どのような形で献血 が行われて、どういう方が協力してといったプロセスです。これは実は献血する側 についても、どのように使われているかという情報が非常に重要なのだと思います。 血液事業というのは非常に広い範囲で行われますので、献血者、ドナーにとっては 患者さんの顔が見えづらい。患者さんにとってはドナーの顔が見えづらいという特 性があろうかと思います。臓器移植などとは違って、ドナーと患者さんをつなぐと ころ、ここがなかなか見えにくい部分があるのかなと思っております。昨年の検討 会の中でも、この辺は提言としてまとめる中で活発に言われたのですが、双方の情 報をどうつなぐかということが非常に大事だと思いますので、その辺を念頭に置い た啓発を皆さんにもご努力いただきたいなと思っております。  一方で適正使用の話です。これについても、さまざまな事例を踏まえて、例えば 合同輸血療法委員会といったところで、アルブミンの使い方とか、さまざまな血液 製剤の使い方について、一層、適正使用を図っていきたいと思っております。その 際にも献血の情報として、いかに貴重であるかということ、その意義深さというも のをアピールできるようにしたいと思います。  3つ目ですが、イベント献血、節目の献血です。いま非常に重要なお話があった のですが、定年の際、あるいは退職の際の節目の献血ということ。これから受血者 側に回るかもしれないということでの意義、そこでの献血ということをここでひと つ呼びかけてもいいのではないのかと。実はいま定年を迎える方、迎えた方につい ては、まだ献血できる年齢でありますし、健康な方は非常に数が多い。いわゆる団 塊の世代はここに該当しますので、この部分の啓発という意味でも、いまありまし た節目での献血。例えばグリコアルブミンの検査値をサービスでやるようになって いますので、そうした点も絡めて上手に啓発をやっていただければと思います。  4つ目の献血のリスクについてのお話です。資料8にも付けておりますが、高校の 学習指導要領の解説という本があります。本体の学習指導要領は10年に1回程度の 改正なのですが、こちらはもう少しフレキシブルな頻度で改正されるものなのです が、ここに初めて「献血に関することも適宜伝えること」という記述が入りました。 実際の生徒さんに教科書がわたるのは平成25年ごろになってしまいますが、この解 説本が出たということは教育関係者の目に触れるということですので、例えば血液 センターの献血出前講座といった形で対応が可能かと思います。これは積極的にや っていただきたいと思います。  その中で、献血のリスクの部分についてもきちんとした情報提供が必要であろう と。特に若い方、高校生等に対する情報提供としては、これから採血基準の議論も 行われますが、このリスクについての情報提供も非常に重要であると。ただ、その 中でリスクだけではなくて、いまおっしゃったようなメリットもあるのだというこ とも、できれば拾い上げて検討していきたいと思っておりますので、日赤ともども そこは検討していきたいと思っております。ありがとうございました。 ○寺田委員 若い人の献血というものを、意識の問題等々で、これを形成していく 上において、いまライオンズクラブは実際、献血を一生懸命やっております。同時 に小・中・高校生に対する薬物乱用防止教育認定講師制度というのを作っておりま す。ライオンズのメンバー自体が小学校、中学校、高等学校へ行って、大人として 子どもたちに生き方を示しながら、どう生きるかという教育をやっているのです。 当然、厚生労働省の外郭団体である麻薬・覚醒剤乱用防止センターなどと組んでい るのです。その中にUNODCでも、麻薬がいかにHIVの温床になっているかということ も含めて、やはり薬物をやると人体にどういう悪影響があるかという中で、血液と いうものが人間が生きていく上に、またいろいろな病気、事故に遭った際に、どれ ほど必要なのか。その血液を非常に損ねてしまうということも含めた献血という意 識を、子どもたちの中に植え込むようなコマをそこの部分で入れていけば。  いまの文部科学省が全国の中・高校に対しては100%、薬物乱用防止教室を外部 講師を招いてやるようにとなっておりますし、小学校でも一生懸命やりなさいと。 その時点で血液というものは大切なものだという認識と同時に、献血というのは非 常に尊いことなのだと子どもたちに植え込んでいけるようなもの。同じ厚生労働省 の中で、献血だけで1事業を全部潰すというのは、いま文部科学省はなかなか難し いと思うのです。せっかく薬物でそのように必ず年に1回はやりなさいとやってい る以上、当然必要なことですから、その中にうまく入れていくことを考えないとい けないと思いました。 ○秋山需給専門官 いまのご指摘は、厚生労働省の中の麻薬対策のほうと、私ども 血液の連携が1つあると思います。今回、初めて解説に載ったということで、有効 に連携ができれば、少しでも前に進むのかなと思っております。また文部科学省と もうまく連携がとれれば、いまおっしゃったような形で非常に意義深い内容で授業 なりで取り上げる形、あるいは別の場面で取り上げる形が実現すると思いますので、 ここは努力をしたいと思います。ありがとうございます。 ○太田(裕)委員 どこのセンターさんも複数回献血を増やす試みをしていらっし ゃると思うのですが、その一環として献血メールクラブというものを推進している と思います。私も登録しているのですが、献血の減少期に献血のお願いが来るとい うことがほとんどありません。これについて私が考えますのは、ゴールデンウィー クやお盆や年末年始などの減少期に、効果的にメールを送って呼びかけをする必要 があると思いますし、インフルエンザでどれだけ血液が足りていない状況かを、メ ールの改行も何もない文章ではなく、心に響く文章で送っていただきたいと思って おります。折角メールクラブというものがあるのですから、血液は病気の患者さん に8割以上使われていることですとか、そのような知識をメールクラブを使って効 果的に発信していく必要があると思います。  さらに言いますと、複数回献血をしていただいた結果、どのような記念品をもら えるかというのもメールに織り込むと、若者は興味を持つと思いますし、そのよう な取組みをしていってほしいと考えています。献血メールクラブの登録者を増やす 試みというのは、どこのセンターさんもやっていると思うのですが、メールクラブ の効果的な活用方法についても、検討していただきたいと思っています。以上です。 ○岡安課長補佐 いま複数回献血ということで、メールですか、いろいろな試みを して、日赤のほうも、日赤本社のほうでいろいろ試みをしているところだと思うの ですが、日赤さんのほうで一言お願いします。 ○山口委員 具体的な助言をいただいたわけですから、それをまた結果のあるよう につなげていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 ○秋山需給専門官 先ほどご紹介のあった「ピコメールクラブ」、コンビニ広報等 の活用なのですが、もう少し詳しく知りたいのです。もう1つ、実際に実績が上が っているかどうかということについて触れていただければと思いますが、いかがで しょうか。 ○岡安課長補佐 香川県さんの報告だったと思うのですが、幹事県の鳥取県さん、 何かありますか。 ○西田委員 ここのところは今回、紹介ということになっていますが、実際に今回、 ここのところの議題が議論ができなかったのです。具体的に詳しいことを聞けなか ったのです。私たちも本当にこれはいい試みだと思って聞きたいと思ったのですが、 むしろ来年辺りに結果が出ると思いますから、その時点でまたお願いしたいと思い ます。 ○秋山需給専門官 コンビニという場所を舞台にということで、これは全国にあり ますし、数もかなりあるので、うまく効果が上がれば非常に大きな力になるのかな とも思いますので、よろしくお願いいたします。 ○寺田委員 献血の方法なのですが、昔は街頭献血を非常にやっていたのですが、 それが登録型の献血になって、またここのところ私どもライオンズクラブも、公園 等で街頭呼込み型の献血もやり始めているのです。この辺は日赤さん、両方併用せ ざるを得ないということで、これは全く問題なく考えてよろしいのでしょうか。街 頭呼込み型のほうが、かなり血液量は集まるのですよね。その辺はどうなのでしょ うか。 ○山口委員 現状では献血する所、バスでする部分とルームのする部分とで、ほぼ 半分ずつになっています。従前は街頭のほうがよかったわけですが、繁華街、人の 集まる所にルームを作ってという対応のほうが効率的だという動きがあって、いま 半分半分になっているところだと思うのです。ただいまいただいた意見をもう一度 検証させていただいて、効率的な対応をしていきたいと思っています。 ○寺田委員 効率的というか、リスクの問題で、一時、街頭呼込み型はやめてくれ と言われたことがあったのです。それで、完全に登録型に移って、ずっとやってい たのが、この2年ほどですか、街頭呼込み型でやっていただきたいと、また変化が 出てきたのですが、その辺はどうなのでしょう。 ○秋山需給専門官 おそらく感染症のリスクとの関係のことをおっしゃっているの だと思うのですね。登録型ということで、究極を言えば少数精鋭みたいな極論があ ろうかと思います。一方で、感染症対策としての検査技術の向上といったことが、 ここ数年飛躍的に向上していると。そういうことも関係しているのだと思いますが、 おそらくリスクの評価と実際に需給のバランスの関係、ここのバランスということ で大きな流れが生じるのだと思います。  ただ恣意的に、国として、あるいは日赤として、こちらのほうでなければいけな いという形ではいまやっておりませんので、当然いまでも必要な血液は確保しなけ ればいけないわけです。まして現在、新型インフルエンザの問題等あります。いず れにしろ両方の長所を活かした形でやっていきたいというのが、いまのスタンスだ と思います。 ○岡安課長補佐 協議中のところ大変恐縮なのですが、ここで「平成21年度献血推 進計画に盛り込まれた行動計画事項に基づく事業予定」についての協議を終了させ ていただきます。ここで10分間の休憩をとります。 (休憩) ○岡安課長補佐 時間となりましたので再開したいと思います。2番目の協議事項 の「平成22年度献血推進計画に盛り込むべき行動計画事項について」、九州ブロッ ク代表の鹿児島県さんからご説明をお願いしたいと思います。 ○米澤委員 それでは、九州ブロックについてご説明します。(1)「『献血出前講座』 や体験学習等の実施」ですが、各県において小・中学校、高校、大学、地域住民を 対象とした出前講座を開催するとともに、血液センターにおける親子体験学習等を 計画しております。特に鹿児島県では、昭和62年から学校薬剤師による献血可能年 齢を目前にした中学3年生を対象として血液教育事業を実施して、かなりのいい成果 を上げているところですので、さらなる充実・強化を図ることとしております。  (2)「『団塊の世代』や『定年退職後』の方々に積極的に献血に協力してもらうた め工夫」としては、県や市町村の広報、献血会場でのPRに努めているところです。 新規の取組みとしては、熊本県の家族の健康管理に関心を持ってもらう「親子献血 推進運動」の実施。大分県では啓発ビデオを作成し、各団体や企業等での上映。宮 崎県では「町ぐるみ総動員献血者掘り起こし運動」。当県においては、企業や特定 健診会場での啓発資材等の配布を計画しているところです。  (3)の「ボランティアの育成や地域組織との連携」については、各県においてライ オンズクラブや学生献血推進協議会等のボランティア組織に対するセミナー、施設 見学会等の開催、育成を図り、活動支援を行うとともに、より緊密な連携を図り、 献血運動を展開することとしています。また、特に鹿児島県では、県の学生献血推 進協議会に対して、キャンペーン時に使用するTシャツのデザイン考案を依頼し、 自主的なキャンペーンへの参加や献血会の開催などを推進しているところです。  (4)の「献血ルーム及び献血バスの機能面の充実」については、記載しているとお り、献血者が快適な環境で献血できるように、いろいろな設備ですが、献血バス内 へのDVDの設置、献血ルームのリニューアルに取り組んでいるところです。  (5)の「子育て中の方も献血しやすくなる工夫」については、子どもへの対応とし てキッズコーナー、託児所が設置されています。また、設置されていない所でも現 在検討中です。福岡県では、保育士のボランティア活動が行われております。以上 です。 ○岡安課長補佐 続きまして鳥取県さん、お願いします。 ○西田委員 15頁です。(1)「『献血出前講座』や体験学習等の実施」についてです。 岡山県さんから、各学校へ出前講座を実施できるよう計画中であるということです が、初めに岡山県さんでは、どういう方法がいいのだろうかということで、教育委 員会に相談されたそうです。その中で、献血だけでやるとなると、なかなか取り上 げてもらえない。その中でアドバイスをして、日赤の全般の活動の講座として学校 に来てもらったらどうだろうかということで、いま実際にやっています。その中で もAEDなどを使っていると非常に効果的であるということを言っておられました。  (2)「『団塊の世代』や『定年退職後』の方々に積極的に献血に協力してもらうた め工夫」ということです。香川県さんから、元気な定年退職者が集う場所を模索し、 献血を依頼又は推進ボランティアとしての活動を依頼しているということでした。 この中で香川県さんから説明があったのですが、実際にどういうことをやっている のだろうかと聞きますと、前献血の担当者が退職後、たまたま老人関係の福祉の団 体に就職したものですから、その方を通じて何らかの方法ができないだろうか、啓 発ができないだろうかということで、いま模索をしていると伺いました。  (3)の「ボランティアの育成や地域組織との連携」で、鳥取県さんは学生ボランテ ィアに対する研修会、学習会を実施しているという報告。島根県さんでは、ライオ ンズクラブ等との連携強化をしているという報告がありました。  (4)「献血ルーム及び献血バスの機能面の充実」で、香川県さんから報告がありま した。スタッフとしての向上というか、献血者が心地よく協力していただくために、 献血にかかるスタッフの接遇をより向上させるための研修会を今回実施するという 報告がありました。  (5)「子育て中の方も献血しやすくなる工夫」で、1県だけの報告でした。香川県さ んから、大型ショッピングセンターでのイベントの献血時に、ぬり絵とか、そうい うものなどで子どもが遊べるコーナーを設置するということです。実際には我々県 の職員などでは、こういう場合にはどういう人が必要なのかと担当者に尋ねたとこ ろ、そういうときには保育士などが絶対必要であるということで、右のほうに書い てありますが、そのために保育士や看護師の資格を持ったボランティアを募集中で あるという発表がありました。以上です。 ○岡安課長補佐 続きまして、大阪府さん、お願いします。 ○山本委員 東海・北陸・近畿ブロックでの「平成22年度献血推進計画に盛り込む べき行動計画事項について」お話します。特に新しい項目はなかなか出にくかった のですが、(1)「『献血出前講座』や体験学習等の実施」については、従来の取組み を含めて、例えば富山県さんからは専門学校、短大等での新入生の献血説明会を実 施するとか、大学の薬物乱用防止教室などでもPRしたらどうかということ。県の職 員で出前講座を実施しましょう。市町村に出向いて、夏休みの親子血液教室を実施 する。京都府さんでは、高校に出向いて、卒業前の高校生を対象に講演会を実施す る。大阪府では、従来からやっている大学生、高校生を対象としたセミナー。奈良 県さんでは、大学ボランティア対象の勉強会。和歌山県さんでは、外部講師を招い て、高校生対象の講演会を実施する。このようなことを入れたらどうかというご意 見が出ています。  (2)の団塊の世代や定年退職後の方々へのPRですが、特にこれといった方法ではな く、ハガキ等で献血協力を行うということでした。  (3)「ボランティアの育成や地域組織との連携」です。これについては学生ボラン ティア、学生献血推進協議会、高校生のボランティア等と連携して、どんなイベン トをやっていきましょうということ。静岡県さんは以前からされているようですが、 「アボちゃんサポーター」というか、高校生ボランティアの事業をやっていく。滋 賀県さんではスポーツクラブチームの育成などが挙げられています。  (4)の「献血ルーム及び献血バスの機能面の充実」で、イベントなどで献血の待ち 時間にビデオを上映していくとか、雑誌などを提供したらどうかと。石川県さんで は、センターの場所がわかりやすい環境づくり。和歌山県さんでは、献血ルームの 待合室を快適にする工夫をしたらどうかというようなことです。  (5)の「子育て中の方も献血しやすくなる工夫」で、子どものプレイルームの併設、 献血後の休憩場所の提供。和歌山県さんから出ていた意見では、献血バスに子ども を乗せていく、あるいは献血ルームで子どもが親の近くにいられるような環境を工 夫していただいたらどうか、という意見が当ブロックでは出ていました。以上です。 ○岡安課長補佐 続きまして、長野県さん、お願いします。 ○太田(靖)委員 お手元の資料の6頁からです。まず、(1)の「『献血出前講座』や 体験学習等の実施」です。各都県は平成21年度からの事業を平成22年度に継続して やっていくという報告がほとんどでしたが、その中で埼玉県さんでは、小・中・高 ・大学に対して、血液に関する出前講座を引き続き実施していくと。これについて は若干補足しておきますと、県の薬務課から県の教育委員会へ、まず実施について 通知をする。そうすると、教育委員会から各学校へ出前講座をやりますという通知 を流していただいて、各学校から直接薬務課へ申込みがあります。日程調整をした 上で出前講座を実施していく。講師は埼玉県血液センターの元所長で、現在顧問を やっておられる先生が各学校を回っているという報告がありました。  千葉県さんでは、中学生、高校生の献血推進啓発作品、ポスターを募集して、そ のポスターを中学生向け献血啓発用テキストの表紙のデザインに採用するというこ ともやっています。また、長野県でも同様に中学生、高校生から献血推進のポスタ ーの募集をやっております。これについては1月、2月の「はたちの献血キャンペー ン」のときに路線バス、電車の車内広告を行っているところです。これもまた引き 続きやっていきたいと思っています。  千葉県さんからの報告ですが、中学生の職場体験の受入先の1つに血液センターが あるそうで、実際に体験をしてみたいという方を、献血推進協議会を通して紹介を します。献血ルーム、街頭献血に実際に行っていただいて、直に献血の場所に触れ る機会を設けておられるようで、これも引き続きやっていきたいということでした。  (2)「『団塊の世代』や『定年退職後』の方々に積極的に献血に協力してもらうた め工夫」です。これについては、現在やっているところはほとんどなかったのです が、これからやっていきたいという報告です。群馬県さんでは、60歳で定年になる と献血のほうも併せて定年ということでやめてしまう方が多いそうです。「実は献 血は69歳までできますよ」という話をすると、それをご存じではない方が多いとい うことで、60歳になる前、あるいは60歳を過ぎた方には、現場において、まだまだ 69歳までできるというPR。それから60歳から64歳までの間に1度献血していれば69歳 まで可能ということを、改めてダイレクトメールで周知をするといったことをやっ ていきたいという報告がありました。  (3)「ボランティアの育成や地域組織との連携」です。これについても現在やって いることを引き続きという報告が多かったのですが、新潟県さんでは、献血以外の ボランティア組織、主に大学のボランティアサークルなどにおいては、献血のボラ ンティアだけではちょっと物足りないということで、参加が少なかったようです。 平成22年度からはほかの大学のボランティアサークルとの交流の場を作ったりして、 できるだけ楽しく献血のボランティアに参加していただけるような配慮をしていき たいという報告がありました。  (4)の「献血ルーム及び献血バスの機能面の充実」です。それぞれのところでルー ムの改築、模様替えなどで対応しているところがほとんどです。計画のものもいく つかありましたが、新潟県さんでは、移動採血車のステップを緩やかな勾配、両方 に手すりを設けるといった改善をしたという報告がありました。  (5)の「子育て中の方も献血しやすくなる工夫」です。これも新たにというか、今 までやっていることの報告が多かったのですが、栃木県さんでは、献血ルームの充 実の1つとして、受付の近くに託児のスペースを設けているようですが、専任の託児 スタッフが確保できていないので、平成22年度は何とかしたいという報告がありま した。  長野県においては全県規模の大きな大会、イベントなど行政主体のものがありま すが、そういう際に託児室を設けるようにしており、託児のボランティアを募集し ますと、比較的簡単に集まります。ですから、このようなことを、先ほどご報告し た献血ルーム、定点のスポットなどに入れていければと考えているところです。以 上です。 ○岡安課長補佐 続きまして青森県さんにお願いします。 ○棟方委員 北海道・東北の報告です。(1)の「『献血出前講座』や体験学習等の実 施」については、各道県がやっておられますが、宮城県さんを紹介します。「けん けつKID'Sサマースクール」を実施しており、実際には8月ですが、4日間、およそ 400人の受講者で、親子の来場がありました。これを今後継続して、今年は日程、人 数等を拡大してやっていきたいという報告がありました。出前講座のほうでは、献 血だけではなく、県または支部の協力を得て、AED講座を学校の要望によって講師を 派遣して、その中で献血の重要性も説明していく時間を設けてもらっています。  次は山形県さんの紹介です。これは次世代の献血者を担うということで「さくら んぼ献血予備隊育成事業」をやっています。主として中学生で、中学3年生に対して わかりやすい啓発のリーフレットを作って、配布しながら、学校側の理解が得られ たときには保健所の献血推進員が出向いて講義を実施しています。平成19年度から 3カ年で、全中学校を回ることを予定しているという報告がありました。青森県では 総合的な学習時間に献血講座を実施するということです。  (2)「『団塊の世代』や『定年退職後』の方々に積極的に献血に協力してもらうた め工夫」については、最初に秋田県さんを紹介したいと思います。献血をしてくれ る方が還暦を迎えたときに、お祝のハガキをセンターで発送して、その後の献血に ついて継続的に行っていただけるようお願いしております。退職後は献血ルームで 献血をしていただけるよう、また最寄りで街頭献血がある場合はハガキを発送して 依頼しているという状況です。  山形県さんでは、55歳以上の献血者、前に献血した方に対して電話やハガキの依 頼により献血ルームに来ていただき、血漿の成分献血への協力依頼を昨年から行っ ています。反応はまだ今一のようですという報告がありました。  次に(3)「ボランティアの育成や地域組織との連携」について、最初に北海道さん を紹介したいと思います。ボランティアの協力は必要不可欠です。特に若い方、学 生ボランティアの育成には力を注ぐことを進めています。その中で学生が何を求め ているのか、何に興味があるのかを模索して、活動の公報誌あるいは自分たちが作 り出すダイジェスト版を同世代に配布し、自分たちをアピールすること。あるいは まだ形になっていないのですが、学生ボランティアの活動ドキュメンタリー番組を 作成し、我々はこういったボランティアを行っているということを広く広報し、展 開していくことを考えているという発表がありました。  秋田県さんですが、地域と密接な関係にある赤十字奉仕団、ライオンズクラブと センターの関係を深めて、研修会等を実施し、企業での献血のほかに、移動献血な どの勧誘等にご協力をいただくということ。また献血だけではなく、赤十字の組織 性を活かして、日赤支部とAED講習会などを通じて、赤十字ボランティアの意識の 高揚を高めていく。それから、学生献血のボランティアの集会などで献血講話を行 い、ボランティアの重要性や必要性を理解していただくということを進めています。  次に、(4)の「献血ルーム及び献血バスの機能面の充実」です。北海道さんから、 検査業務の集約により、札幌以外の付属センターの血小板採血時間に制約があり、 そういう需要の変化によって、各付属センターの施設能力に見合った採血能力を発 揮できないという環境変化がありました。そのような報告の中で、人口動態の推計 を見ますと、かなり減少にあり、厳しい状況にあるということでした。そのような ことを踏まえて、札幌市内の固定施設における全道の血小板の需要に見合った採血 が、札幌周辺でできないかということを含めた検討をしているという報告がありま した。  秋田県さんから、献血を実際に希望する企業もあるが、どのようにして申し出て いいかわからないという企業もあるので、広報を利用して、そういう企業のために 献血をするために出向くこともあるということをPRしていきたいと考えているとい う報告がありました。  青森県ですが、県内に献血ルームが3ルームあって、1箇所は12月31日と元旦以外 は全部休まず営業しているということがあって、去年から弘前でも増やし、残って いる八戸を今後の課題として取り組んでいるという報告がありました。  最後の(5)の「子育て中の方も献血しやすくなる工夫」です。最初に北海道さんで すが、平日は特に主婦層を中心に要請をしなければならないという実態があります。 その中で電話での相談というか、「子どもを連れて行ってもいいですか、預ける所 はありますか」という質問が多いので、数年前から血液センターの母体に2畳ほど のキッズルームを設けています。その中で問題になるのは、全血であれば20〜30分 で職員が付いて対応すればいいのですが、血小板ということになると、大げさに言 えば1時間半から2時間かかります。そういう中で職員はどうしてもそこから離れら れないような諸問題があり、今後は幼児を預かる環境整備も考えて、北海道、また は札幌市内でボランティアを募集して助けていただくことを考えているという報告 もありました。  岩手県さんでは、イベントの献血の際にはボランティアのほうで赤十字奉仕団、 あるいは保育専門学校の学生さんなどに実際に子どもを見ていただいた実例もあり ます。ただ献血ルームにおいてはこれからの段階でして、安全面も考慮して、キッ ズのスペースを確保できるかという検討を、社会のニーズなどを考えて、利用者の ことをリサーチしながら、今後の課題にしたいという発表がありました。以上です。 ○岡安課長補佐 それでは、全体討議を行います。いまの各ブロックからのご説明 で、ご意見、ご質問等がありましたら挙手にてご発言をお願いします。 ○相澤委員 途中で離席をさせていただく関係上、発言をさせていただければと思 います。まず、この会の趣旨・目的というところで、私は素人ですので伺えればと 思いますが、これはあくまでも献血をしてくれる人を増やしていこうということの 合意で構わないわけですね。そういうことであれば、地道に各県で取り組んでいる それぞれの運動そのものは、非常によろしいのではないかと思います。  地道にやっていく分、1つまたテコ入れも必要かなと感じます。この会がどれだ けの予算を持って運営されるかわかりませんが、むしろ若い人を増やしたいという ことであれば、若い人のメディアをどうして使わないのかというのは非常に不思議 に思ったりもしております。  例えば、全国のキー局クラスとか、メディアの対策をどのようにしていくかです。 地元のコミュニティテレビや地元の新聞は購読層が40歳後半以降とか、そういう系 統になるのではないかと思います。むしろコンビニエンスストアで売っているよう な週刊の雑誌とか、誌面のほうが、非常に効果が高かったり、インターネットを使 った層が非常に増えていますので、そこに受けるキャッチというものがあります。 命とか何とかと言ったところで、おそらく若い子は響かないのではないかと思いま す。教育者的に言えば、命を大切にしましょうなどということは非常によくわかる のですが、果たして我々が目指そうとする若年や青年層における献血意識を啓蒙す る、啓発するといったときに、響くキャッチかどうかは、是非、一度テコ入れをな さったほうがよろしいかと思います。  この会の中からそういうアイディアが発生することは、たぶんないだろうと思い ます。こういうのは、むしろこういう運動が好きだという人たちよりも、全く違う 外部から客観性を持って商売としてやっているところに、費用がかかったとしても 頼んだらいかがかと思っています。電通とか、博報堂などがあります。そういう見 せ方は、各都道府県のレベルでやるのではなく、我が国全体の全国組織としての予 算をもって推進したほうがよろしいのではないかと思います。  青年会議所としては、この10年ぐらい前、この会が発足した当初ぐらいに、何ら かの形で協力をしたことがきっかけだったと思いますが、あとは各地でそれぞれの 付合いをしていたということになるのではないかと思います。現状ですと、私ども の団体は4万人ぐらいおりまして、いずれも30歳代ぐらいまでですので、まだ献血を しても大丈夫な若いと言えば若い人たちが多いのではないかと思います。  参考までに来年度の計画が協議中ということもありますので申し上げますと、京 都で毎年1月に動員規模2万〜2万5,000人程度で新年総会を行います。6〜8月ぐらい にかけて全国10地区に分けて、数百人から数千人程度の各協議会というかイベント というか、会議をやっております。もしそういう所に採血カーなどを回すのなら、 私も来年は会頭をさせていただきますので、できる限りの協力をいたします。  もう1つは、7月に横浜のパシフィコの辺りで毎年やっており、動員規模2万人前 後だと思いますが、同じようなメンバーが一堂に会する機会があります。来年の9 月の後半から10月の頭にかけて、ひょっとしたら2万人を超える全国の会員大会が あります。いま決まっているところでは、神奈川県の小田原、箱根辺りで何箇所か に分散して大会を行います。そこに式典とか、いろいろな会がありますので、もし 該当県の方がおられましたら、連携を各支部ととった上で、ご協力をさせていただ きたいと思います。  まとまりのない話で恐縮ですが、一旦意識を高めていく上で、少し予算立てをし て、もう少しメディアです。バカ雑誌と言われるようなものでも構わないと思いま すし、テレビのコマーシャルとは言いませんが、何らかのマスで使われるメディア をうまく使ったほうがよろしいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ○秋山需給専門官 貴重なご提言ありがとうございます。実は昨年度の検討会を立 ち上げるきっかけになったのが若年層の減少です。ここをどうするべきかというの が中心でしたが、本日の資料6に検討会の報告書があります。5頁の(4)に「メディ ア等を活用した広報戦略のあり方」ということで、さまざまなご提言をいただいて おります。実は検討会の委員にもFM大阪でディスクジョッキーをやられている方に も委員として入っていただいて、外からのご意見をいろいろ賜ったところです。継 続してこうした方々のご支援によって、今後の広報戦略について、日赤さんも予算 を押さえているようですし、国の研究費等も使って検討を進めているところです。  おっしゃるとおり、若年層にアピールする媒体にはインターネットもありますし、 雑誌あるいはラジオ番組であったり、FMの番組であったり、テレビの活用もあろう かと思いますので、適宜そうした形で戦略的にやっていきたいと思っているところ です。  青年会議所様としていくつかご提案いただいたイベントとか、総会などでのご協 力、大変ありがとうございます。いまお聞きした範囲では、例えば新年総会が1月に ありますが、これは非常に血液が逼迫する時期にあたります。あるいは6〜8月とい うと、7月の全国的キャンペーンを張っている時期に合致しますし、こうした場でご 協力をいただける、あるいはアピールをいただけるということであれば、非常に助 かりますので、日赤や都道府県さんとも連携して、是非ご協力を賜わるような体制 を作りたいと思います。 ○山口委員 日赤から回答させていただきます。いまの若者風のメディアを使って 対応をしてくれという話をいただきました。いま厚生労働省からもあり、昨年のあ り方委員会でもそういうことがありました。そのメンバーになっていた人でFM大阪 のディスクジョッキーで山本シュウさんという方がおられます。日曜日の読売新聞 の一面広告の中で、ここに出ている方は山本シュウさんという方だということです。 この方が中心になって、全国のFMのネットを使ってこのキャンペーンをずっとやっ ていきますということで、今年の10月から来年の6月まで、ずっとキャンペーンを 張っていただいて、最後の来年の5月、6月には、東京と大阪で2,000人規模のコン サートを2つ企画しましょうということです。来月の3日から仙台でこれの小さいも のをやっていくというのを、全国で展開しようとしております。  直近の目に見える、若い反応はここで対応しているということをご紹介いたしま した。これ以外のことでも同じように、我々だけではなく、もっと若者受けをする 対応をしていきたいと思っていますので、よろしくご意見をいただけたらありがた いと思います。 ○相澤委員 いま言われたことに対して、私は否定しているわけではありません。 では、FM放送のチューナーを持っている層がどのぐらいいるのですかと。私は持っ ていません。要はそういうことなのです。聞く層がいるのはわかります。ですから、 この取組みはずっと地道にする必要はあると思います。ただ、いまメディアが変わ ってきていますので、受信する媒体そのものが、今まではラジオだったのが、いつ の間にかテレビになって、インターネットになり、いまでは携帯電話になっていま す。私も読売新聞を読んでいますので、よくわかっていますが、いろいろな意味で 複合的な要素が必要になるかと思います。  そういう意味では、私たちも一旦刷新をしてみて、今回のFM大阪の山本さんみた いな方に続けていただきつつも、新しい可能性を探っていく必要があるのかと思い ます。ですから、是非、私どもの団体などもどんどん使っていただいて、ご利用い ただければ、ひょっとするといろいろなアンケートなども徴収できる可能性もあり ます。そこをどんどん活かして、今年だけではなく、来年とか、再来年と続けてい ただけると思いますので、できる限りの協力をさせていただきたいと思います。 ○秋山需給専門官 ありがとうございます。若い方のニーズをつかむという意味で は、例えばインターネットによるアンケートとか、青年会議所の中でのアンケート も有効だと思いますので、そういうご協力を賜れれば非常にありがたいと思います。 多角的にやっていきたいと思います。 ○岡安課長補佐 ほかにありますか。先ほど聞いていた中で、新潟県さんで「ボラ ンティアの育成や地域組織との連携」の中で、献血以外のボランティア活動を行っ て、ボランティア組織に対する献血協力の呼びかけというのがありますが、これは 今までもやっているのでしょうか。 ○太田(靖)委員 協議会の中でお話があったのですが、新潟県さんのほうでは、 高校生のボランティアの場合は、今までクリスマス献血だけの参加でしたが、今年 からは献血の啓発活動に通年で参加してもらうように呼びかけをしているとか。先 ほど言ったような大学のボランティアサークルで献血に限ったものばかりではなく、 最近ですと環境整備とか、簡単にいえば地域のゴミ拾いへの参加など、ほかのボラ ンティア活動を盛んにやっているサークルがあるので、そういうところを巻き込ん でいく。すでに献血のボランティアに取り組んでいるところはそのままやっていた だくのですが、やっていないところと交流を図ることで献血のボランティアもある ということを紹介しながら、ボランティアのサークルの輪を大きくしていこうとし ているという報告でした。 ○秋山需給専門官 最初の「『献血出前講座』や体験学習等の実施」の部分です。 それぞれ活発な活動の計画をありがとうございます。先ほどもご案内しましたが、 資料8として、高校の学習指導要領の解説に、初めて献血に関する記述が加わった ということをご紹介しましたが、これは非常に大きなことだと思っています。今後、 教育の場面において、献血を、ひいては先ほど寺田委員からもご指摘がありました が、薬物乱用対策等と絡めて、例えば血液を損うことになってしまうとか、それを 通じて血液の大切さ、献血の意義について訴えるような内容で活動ができればとい うことだと思います。  そして、この解説に掲載されたことで、まだ教科書に載っていない段階でも、教 育関係者の目に留まり、必ず見られていると思います。行政側としてもできれば教 育委員会等にお諮りいただいて、場合によっては薬物乱用防止のセクションと協力 しながら、出前講座とか、セミナーといった形で積極的に進めていただきたいと思 っています。是非ともここは力を入れてやっていただきたいと思います。 ○岡安課長補佐 高等学校学習指導要領解説に7月に載ったということで、まだこれ は正式ではないでしょう。すでに教科書に載ったという所はあるのでしょうか。ま だないようですね。教科書を作る際には指導要領がかなり重要になるということで、 これから私立の高等学校などが、こういうのを参考にして載せていくと思いますの で、そういう情報がありましたら教えていただきたいと思います。  ほかにご意見はありますか。ないようでしたら、「平成22年度献血推進計画に盛 り込むべき行動計画事項について」は終了させていただきます。以上をもちまして、 協議事項を終了としたいと思います。  続きまして、太田裕己委員から、学生の方々が行っている献血推進運動の実例の ご説明をお願いしたいと思います。 ○太田(裕)委員 私は、ただいまご紹介いただきました全国学生献血推進実行委 員会の実行委員長をしております。資料12を見ながら、お話を聞いていただけたら と思います。  本日は、学生の活動を紹介できる機会をご提供いただきまして、ありがとうござ います。今回は、私の所属している全国学生献血推進実行委員会の簡単なご紹介と、 学生の取組みについてお話いたします。  資料2頁の1「全国学生献血推進実行委員会について」です。この団体は全国の7ブ ロック、計16名の学生献血推進メンバーによって構成された学生献血推進団体の全 国代表組織となっています。年に3回学生間の意見交換と若年層に対する献血推進の 普及を目的に会議を行い、全国統一のクリスマスキャンペーンに向けての話合いや 反省を行っております。クリスマスキャンペーンは全国統一で行われますので、全 国で一丸となるために、統一スローガンや統一ポスター、献血者への記念品などが この場で決定されます。これらの案は、全国の学生から意見を集め、決定する仕組 みとなっています。  また年1度実行委員会主催の下、47都道府県の学生献血の代表者が集まって交流を 深める「代表者会議」が行われます。ここでは献血に関する講習会を受け、知識を 深めたり、各県の特徴的な活動についての情報交換をするほか、「若年層への献血 の普及」というテーマについて話合いを行っております。私たち学生ボランティア に課された使命として、若年層の献血者を増やし、定着させるということがあると 思いますので、このような話合いから得られたヒントを実践していくことで、若年 層への献血の普及という問題について貢献していきたいと学生一同考えております。  2「全国学生クリスマス献血キャンペーンについて」です。全国各地では、はたち の献血キャンペーン、ゴールデンウィーク献血キャンペーン、サマー献血キャンペ ーン、バレンタイン献血キャンペーンなど、さまざまなキャンペーンが行われてお ります。しかし、ここではクリスマスキャンペーンについてのご紹介をしたいと思 います。  このキャンペーンは冬場の血液不足の解消と、若年層への献血の理解と協力を促 すことを目的として、12月に全国統一で行わるキャンペーンとなっております。企 画・運営をはじめとして、献血の呼びかけ、装飾、受付、誘導、準備や片付けに関 して、すべて学生が主体となって行っています。学生は、サンタの衣装や「けんけ つちゃん」の着ぐるみを着て呼びかけを行い、テント等もクリスマス一色に飾りつ けをするなどし、道行く人に興味を持ってもらえるような工夫をしています。  東京都では最近、70〜80名の学生のボランティアの参加があり、その数は増加傾 向にあります。  1人でも多くの方にご協力いただくために、各県趣向をこらした取組みやイベント を行っています。下記に事例が書いてあります。ペア献血というのは、複数でお越 しいただいた方に特別な記念品をプレゼントしておりまして、北海道ブロック等で は入浴剤をプレゼントしたりしています。またハンドベル演奏、吹奏楽演奏、ガラ ポン抽選会など、人を集める工夫をして、献血の呼びかけをしています。アートバ ルーンや風船を配布することで、親子連れの方にたくさんの協力をいただいており ます。また去年は、埼玉県では野球選手との記念撮影会を実施して、1日で301名の 受付者があったそうです。  このようにどの県も工夫をこらした取組みを行っており、昨年度のキャンペーン では、全国で受付1万3,770名、献血者1万834名にご協力いただくことができました。 その次の頁に載っているのが東京都のクリスマスキャンペーンの様子です。この写 真にあるように統一ポスターを貼った手持看板を持って呼びかけをしています。着 ぐるみに入ったり、受付で案内をするのも学生が担当しております。  4頁です。ここでは「各都道府県の効果的な取り組み」についてご紹介します。 まず北海道ブロックや近畿ブロックでは、献血ウィークや成分献血キャンペーンと いう形で、学生やボランティアが献血をしようという取組みを行っています。また、 東北ブロックでは、献血知識PRのために、ティッシュにPRチラシを挟み、キャンペ ーンの事前に配布をすることで大きな効果があったそうです。近畿ブロックではメ ッセージボードをキャンペーン時に設置し、献血者の励ましの言葉を、後日病院の 小児病棟へ寄贈したそうです。献血者も自分の言葉が病気の患者さんに届くという ことで、普通に献血するよりも大きなやりがいを感じることができたと思います。  福岡ブロックさんでは、博多どんたく祭りにおいて、各県が呼込み時に使ってい る衣装を着ながら、献血の宣伝をして練り歩きました。こちらのお祭りはテレビに も取り上げられたものなので、大きな宣伝効果があったと思われます。同じく福岡 ブロックさんでは、高校生を対象に献血の詳しい知識や献血の重要性についての講 義を行っております。さらに福岡ブロックさんですが、「1225献血キャンペーン」 ということで、ブロック全体で1,225名の献血者を目指すキャンペーンを実施し、 福岡ブロックの各県一丸となって目標を目指すことで、大幅な献血増加につながっ たそうです。基本的な数字は把握していないのですが、100名以上の受付者の増加 があったそうです。  そして、さまざまなブロックでラジオ出演やテレビ宣伝などをして、学生がこの ようなメディアに登場することで献血の宣伝をしています。  それでは、4の「東京都の取り組み」について最後にご紹介します。その次の頁に 写真の資料がありますので、それと併せてご覧ください。東京都では、毎月の会議 にて、学生に向けた勉強会やDVD上映、血液センターの見学会を実施し、まずは身近 なボランティアへの知識の普及・向上に努めています。DVDはこれからご紹介にある ようですが、「アンパンマンのエキス」という映像や、日本赤十字社さんが作って いる「人は人の力になれる」という映像を、会議の場でボランティアに見せること でモチベーションの増加を図っています。  また呼込みマニュアルを作成し、呼込み時に心がけることや、ただ単に献血の呼 込みをするのではなく、献血の知識を呼びかけることをボランティアに意識しても らっています。さらに献血者のメッセージを貼り付けるカウンターボードを設置し たり、献血の現状について書いた説明ボードを設置したりすることで、道行く人に 視覚的に訴える工夫をしています。また、このようなボードを見てくださっている 方には、実際に声をかけて、個人勧誘というものを意識しています。  そして、今年度からですが、「患者さんのメッセージ」を献血者に配ろうと考え ています。先ほど説明した全国代表者会議の話合いの中で、「献血をしてもその血 液がどうなっているのか知らない人が多い」。そして、「やりがいを伝えることで リピート献血者が増える」という意見がありましたので、献血者にまた来ようと思 っていただくためにはどうしたらいいかということを考えて、患者さんの直の声、 患者さんの感謝の言葉を伝えることがいちばん効果的だと考えました。そのため、 今年度は、新しく東京都でこのような取組みを実施していこうと考えております。  若い方の意見を聞くのはとても重要だと思いますが、長く続ける方はどのような 人かと考えたとき、それは献血の生命のつながりにやりがいを感じていただいた方 や、献血の普及の取組みに主体的にかかわった方だと思いますので、学生を巻き込 んでいくような取組みをこれからも続けていってもらいたいと思っています。  以上のように、私たち学生ボランティアは、さまざまな創意工夫によって献血者 の確保に取り組んでおります。学生団体の良い点としては、情報交換によって良い ところはどんどん真似できる点だと思っています。私は、ここ2年間ほど全国学生代 表者会議に参加しておりますが、最近は献血者の増加を目指す過程で、献血の現状 を伝える努力をしたり、人目を引くイベントを企画したりする県が増えております。 それに感化されたほかの県でも、さまざまなアプローチで献血者の増加に努めてい ることが見受けられます。  これからも学生ボランティアは現状に満足せず、柔軟な発想と積極性をもって活 発な活動をしていきたいと思っておりますので、今後とも学生の活動を応援してい ただけたらと思っております。以上で私の発表を終わります。ご清聴ありがとうご ざいました。 ○岡安課長補佐 ただいまのご説明について、ご質問等はありますか。続きまして、 具体的な広報資材として映像をご覧いただきたいと思います。先ほどご説明しまし たとおり、献血推進のあり方に関する検討会報告書の中で、献血血液が医療現場で どのように使われているかを知ることによって、献血の意義を具体的に感じること ができて、非常に有効ではないかとの提言がされております。この映像は、小児が んと闘った4歳の男の子が輸血のことを「アンパンマンのエキス」と言って、他人か ら血液をもらうことに感謝し、病気と闘ったことが綴られたテレビ新広島の制作し た映像です。                 (ビデオ上映) ○岡安課長補佐 後日事務局より、この映像の媒体を都道府県のほうに送らせてい ただきます。「献血出前講座」等の普及・啓発の場で、積極的にご活用いただけれ ば幸いです。配付方法につきましては、DVDかメールか決まっていませんので、また 後日、連絡させていただきます。これはテレビ新広島の制作した映像ですので、使 用方法のルールがあるようです。それについても1枚ペーパーを作って、それを送ら せていただきたいと思います。よろしくお願いします。これまでを通じまして、ご 意見等ありますでしょうか。 ○寺田委員 実感だけでしゃべっていて申し訳ないのですが、献血で私どもが呼込 みをやりますと、女性は非常に多いのです。男性が率として非常に少ないような気 がするのです。公園などで土曜、日曜の呼込みなのですが、若年層の献血者数の増 加とか、安定的な集団献血の確保などという中で、男女別の数字を日赤さんはおそ らく持っていると思うのです。もし男性が低いようでしたら、男性の献血率を30% 上げるというような方策を男性向けにとるということが必要で、もしそうであれば、 それが結構効果があるのではないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。 ○山口委員 1年間に献血していただく方々が約500万人いまして、男性が300ちょ っと、女性が150万人ぐらいか、もうちょっと上だったと思います。そのような比 率になっています。女性が少ないのは、いま、呼込みをして女性のほうが反応がい いというお話をいただいているのですが、女性のほうが比重が低いとか、そういう 部分で、気持があっても届かないという部分も結果的にあるのではないかと評価し ています。数字的には男性のほうが多いというのが現実だと思います。 ○寺田委員 企業に対する献血だと、企業というと男性の比率がかなり多くなりま すよね。 ○山口委員 そうですね。ご指摘のとおりだと思います。 ○秋山需給専門官 これを年齢別に見てみますと、非常に興味深い結果が得られて います。例えば高校生、大学生の時代は男女どちらが多いかというと、女性が多い のです。ところが、20代の半ばから30代ぐらいにかけて、女性が激減します。これ はどういった要因によるものなのか、詳しい分析は完全にはできていないのですが、 1つには、結婚してお子さんをお育てになることで足が遠ざかってしまうとか、あ るいは、いま出ましたが、この年代の女性について、先ほどご指摘もありましたが、 特に比重の問題とか栄養指導の関係といった要素が多分にあるのではないかと。む しろ、10代から20代にかけて非常に積極的にご協力いただける、ご関心を持ってい ただける女性の方々を、いかに維持するかというところに力点を置くべきなのかと 考えています。  昨年の検討会でも、その辺の資料分析をした結果、そのようなご提言をいただい ております。栄養指導等を積極的に行うべきではないかと。これは食育とも絡む話 かと思いますが、そこは非常に重要であると認識しています。 ○岡安課長補佐 ほかに、ご質問等ありますでしょうか。 ○鹿島委員 太田さんは学生さんですよね。メディアの話が先ほど出たのでお聞き するのですが、大学で、ご自分たちの仲間の中で、献血の問題ではなくても、何か を伝えるときには何を媒体にされますか。 ○太田(裕)委員 うちの大学でも学内献血というものを行っているのですが、そ ういうときは、サークルごとにメーリングリストというものがありますので、学内 献血の前に友だちに「メーリングリストを送ってくれないか」と呼びかけをして、 行っています。 ○鹿島委員 各責任者の方に連絡したらクラス全体に伝わるという、メーリングリ ストですよね。 ○太田(裕)委員 はい。 ○鹿島委員 そういうことなのですよね。パンフレットとかコマーシャルとか大き なものを作っても、なかなか学生は見ないのです。高野委員とも話をしたのですが、 高校生が本当に身体ができていなくて、献血層が20代、30代にシフトしていく中で、 その方たちにどういう手段をもって伝えるかということを、考えていかなければな らないだろうと思うのです。学生さんはメーリングリストがいちばん効果的だと。 献血車が来ていると言っても、みんな近付かない。「ああ、来てるな」ぐらいで、 「でも、いまからデートがある」ということになりますので、前もってそういうも のをお使いになるといい。職場は伝わりやすいかもしれませんが、広報のやり方と いうのが世代によって違ってくるのではないかと思いました。例えばキムタクがセ コムをしないで、イチローがユンケルではなくて、これをボランティアでコマーシ ャルしてくださればいちばんいいのでしょうが、そうはいかないので、やはり工夫 が要るのではないかと思います。 ○秋山需給専門官 ご意見ありがとうございます。おっしゃるとおり、啓発を行う 対象によって、年齢もありますし、職種もありますし、あるいは性別もあるのかも しれませんが、それぞれどうしたらうまく伝わるかと。まず1つは方法ですね。そこ は、おっしゃるとおりだと思います。それから、メッセージの中身だと思います。 これも、やはり対象によって適宜変えていかなければ効果が上がらないのだと思い ます。もう1つ重要なのは、携わる方の熱意だと思います。本日お集まりいただいて、 さまざまにご議論いただきましたが、これがうまくいくかどうかというのは、おそ らく当事者の方、ご協力いただくボランティアの方、応えていただくドナーの方々 の熱意というのが、まずいちばん大切なのだと思います。これをどううまく伝える かということに尽きるかと思っています。 ○二見委員 行政の立場から、1つ感じたことを申し上げてみたいと思います。先 ほどから、合併によっていわゆる推進協議会がなくなってしまうと。財政的な問題 もありますが、合併によってという話が全国で聞かれた。このことは、私どもは憂 慮すべき問題ではないかと思います。例えば私どもも、来年3月に、鹿児島県では 最後の合併といわれる隣接町との合併が控えています。加治木町には推進協議会が あるのです。でも、残り2町にはないのです。そうすると、合併後の摺合せとして どうするかとなったときに、2対1では、推進協議会を新市でも立ち上げていこうと いうことについて、なかなか大きな声が出せないというところもあります。  いま参加していただいている企業や団体の方々は、ボランティアで推進協議会の ほうを支えていただいています。例えば献血推進車を、いつ加治木町のどこに配置 をするのか、あるいは、こういうイベントがあるのでそこに献血車を配置してほし いという要望を聞く機会としては、この推進協議会が大きな役割を持っているわけ です。ですから、私は、3町合併で姶良市になりますが、姶良市には推進協議会を 立ち上げたいと思っていますし、各都道府県でも、是非、推進協議会の重要性をPR していただきたい。先ほど、ブロック単位といいますか、保健所の単位でというこ ともありましたが、そういうつなぎ止めでもいいから、やはり推進協議会を行政と してはきちんと持つべきだと私は感じました。意見として申し上げておきたいと思 います。 ○岡安課長補佐 ありがとうございました。ほかにご意見等ありましたら、どうぞ 手を挙げてください。ご意見はないようですね。  長時間にわたり有意義なご意見をいただきまして、大変ありがとうございました。 本日の協議は、今後策定します平成22年度献血推進計画の参考とさせていただくと ともに、皆様の地域での献血推進活動に役立てていただければ幸いです。以上をも ちまして、第11回「献血推進運動中央連絡協議会」を終了いたします。どうもあり がとうございました。 照会先:医薬食品局血液対策課     TEL 03-5253-1111(内線 2904)