09/09/25 平成21年度第10回診療報酬調査専門組織DPC評価分科会議事録 平成21年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会議事録 (1)日時  平成21年9月25日(金)9:30〜12:00 (2)場所  厚生労働省共用第8会議室 (3)出席者 委員:西岡清分科会長、小山信彌分科会長代理、相川直樹委員、        池上直己委員、伊藤澄信委員、金田道弘委員、木下勝之委員、        熊本一朗委員、齊藤壽一委員、酒巻哲夫委員、佐藤博委員、        嶋森好子委員、辻村信正委員、難波貞夫委員、松田晋哉委員、        美原盤委員、山口俊晴委員、吉田英機委員、邉見公雄オブザーバー        事務局:佐藤医療課長、宇都宮企画官、他 (4)議題  1 医療機関からのヒアリングについて        2 その他 (5)議事内容 ○西岡分科会長  それでは、ただいまより平成21年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科 会を開催させていただきます。  本日の委員の出欠状況でございますが、本日は山口直人委員が御欠席となっております。  それでは、医療機関からのヒアリングに入りたいと思います。  初めに、本日御出席をいただいております病院の代表者の方の御紹介をお願いします。 ○長谷川補佐  それでは、御紹介させていただきます。  まず、株式会社日立製作所日立総合病院、岡裕爾さん。 ○岡院長(日立総合病院)  岡でございます。 ○長谷川補佐  続きまして、独立行政法人国立病院機構千葉医療センター、石毛尚起さん。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  よろしくお願いします。 ○長谷川補佐  続いて、独立行政法人国立病院機構埼玉病院、関塚永一さん。 ○関塚副院長(埼玉病院)  関塚でございます。よろしくお願いします。 ○長谷川補佐  続きまして、医療法人社団洛和会洛和会音羽病院、松村理司さん。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  松村です。どうぞよろしくお願いします。 ○長谷川補佐  続きまして、医療法人財団明理会大和病院、清水弘文さん。 ○清水病院長(大和病院)  清水です。よろしくお願いします。 ○長谷川補佐  続きまして、医療法人社団七仁会田園調布中央病院、成瀬博昭さん。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  成瀬です。よろしくお願いします。 ○長谷川補佐  続きまして、医療法人社団平成醫塾苫小牧東病院、船木上総さん。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  船木です。よろしくお願いします。 ○長谷川補佐  最後に、河村病院、中島弘幸さん。 ○中島院長(河村病院)  中島です。よろしくお願いいたします。 ○長谷川補佐  以上です。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  本日は、お忙しい中、当分科会に御出席いただきましてまことにありがとうございます。 どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、まず、資料の確認を事務局からお願いします。 ○長谷川補佐  それでは、お手元の資料を確認させていただきます。  一番上に議事次第、続きまして、委員一覧と座席表でございます。その次が、D−1 「平成21年度DPC評価分科会における特別調査(2)について(概要)」でございます。  続きまして、以降は机上配付のみとなってございますが、当日回収資料でございます参 考資料、また、さらに各ヒアリング医療機関から提出された調査票の2部が委員の先生方 のお手元にございます。  なお、これらの資料につきましては個人情報が含まれておりますので、本日も回収させ ていただきますので、よろしくお願いいたします。 ○西岡分科会長  資料についてはよろしいでしょうか。  それでは、議論に入りたいと思います。  事務局から資料の御説明をお願いいたします。 ○長谷川補佐  説明させていただきます。  それでは、右上D−1と書かれております「平成21年度DPC評価分科会における特 別調査(2)(概要)」について御説明いたします。  まず、1番の経緯等と2番の調査方法でございますが、昨日と同様の内容でございます ので本日割愛させていただきます。  また、1枚めくっていただきまして別紙1でございます。  本日、ヒアリングしております調査項目1から4まで並んでおりますが、調査対象医療 機関がそれぞれ5から21の医療機関に御質問いたしまして、回答率は100%でござい ました。合計56の医療機関に御協力をお願いいたしました。  それでは、再度D−1に戻らせていただきます。  3、アンケート調査結果でございます。  (1)データの質に関して確認が必要であると思われる病院についてお尋ねしておりま す。  まず、平成20年度調査のデータ提出期限が守られなかった病院がございましたので、 その理由についてお尋ねしております。理由として主なものとしてはアからオからと並べ ておりますが、まずア、パソコンの故障やデータの精査に時間がかかったため。今年度か らDPC調査担当の人員の増員や作業可能な端末の増設等のバックアップ体制の整備が整 った。イ、様式1の作成に医師があまり協力的でない。ウ、消印日と提出日を勘違いした。 エ、システムが切り替わり不慣れであった。オ、医事会計システムの会社が倒産してしま い、保守体制に支障を来した。  (2)DPC導入後、診療内容が大きく変化した病院について。  まず、(1)現出来高実績点数が、現支払点数に比べて非常に小さい場合、その理由につい てお尋ねしております。こちらは、DPC導入後、効率化が非常に進んだ等々の理由にな ろうかと思います。  まずア、後発品の導入、フィルムレス化を図ってきた。イ、他医療機関のデータやベン チマークを参考に、標準的・計画的な治療を推進したため。ウ、高額なPET−CT、C T、MRIなど、外来でできるものは外来へ移行したということでございます。  1枚めくっていただきまして、次に(2)でございます。  現出来高実績点数が、現支払点数に比べて大きくなっている理由についてお尋ねしてお ります。こちらのほうは、DPC導入後に効率性が悪くなっていることに関する理由だと 思います。  まず、アからエからございますが、まずアでございます。乳幼児と高齢者が多く、特に 高齢者は併存症も多いことから検査項目が多くなっている。イ、小児疾患患者が多く、高 額な医薬品・検査・画像が多く実施されているためと考える。ウ、県の中央病院である特 徴から、他の医療機関で確定診断されていない症例や合併症を有する症例を多く取り扱う ため。エ、抗がん剤等の高額薬剤がDPC算定で包括されるためという理由でございまし た。  最後に3の項目でございます。(3)抗生物質の使用状況について。  抗生物質を投与した患者のうち、カルバペネム系または第4世代セフェム系の抗生物質 を投与した患者の割合が、他の病院と比較して非常に多い場合お尋ねしてございます。  その理由として、まずア、腎・尿管結石破砕術、前立腺生検の症例が大半を占めており、 感染のリスクを抑えるため多くなった。イ、重症感染症の患者や高齢者に対し主に使用し ている。ウ、地域の基幹病院として、地域連携病院を目指し重症患者を受け入れている。 中でも呼吸器疾患の患者が多く、前医での治療抵抗性肺炎、院内肺炎が多いためというよ うな理由となってございます。  続きまして、先ほど別紙1のほうは御説明いたしましたので割愛いたします。  次に別紙2でございます。  本日お越しいただいておりますヒアリング対象医療機関につきまして、医療機関名並び に病床数について種類別に記載したペーパーでございます。  続きまして、次の資料でございますが、次のページでございます。  まず、データの質に関して確認が必要であると思われる病院について、2つの病院につ きまして、遅延の回数について一覧にしてございます。  次のページでございます。次のページは、現在の出来高実績点数が、現支払点数に比べ て小さい医療機関をお示ししてございます。全体の平均が1.0713という調整係数で ございますが、両病院の調査係数をお示ししている次第でございます。  次のページでございます。抗生物質の使用状況でございます。まず、カルバペネム系ま たは第4世代のセフェム系の使用割合でございますが、全体として12.84の中で本日 お越しいただいている医療機関の率を示したペーパーでございます。  なお、各委員のお手元には、詳細に示した参考資料及び各医療機関から提出された調査 票がございますので、そちらもあわせてごらんください。  事務局からは以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  それでは、御出席いただきました各病院に対するヒアリングを行いたいと思います。今 回の開催に当たりまして、事前に事務局より各委員へ資料が送付されております。既にお 目通しいただいているかと思います。時間も限られていることから、まず各病院に3分以 内で御説明をいただき、その後、各委員からの質問をお願いしたいと思います。  まず初めに、データの質を確認する必要があると思われる病院について議論したいと思 います。最初に、株式会社日立製作所日立総合病院から御説明をお願いいたします。 ○岡院長(日立総合病院)  今回の提出遅れで大変な皆様に多大な御迷惑をおかけしましたことに関しましては、ひ とえに私の管理不行き届きということでこの点、改めて深くおわびを申し上げたいと思い ます。  このような事態に至りました経緯及び改善策につきまして簡単に御説明を申し上げたい と思います。  病院の全体活動としましては、30万医療圏の中の唯一の基幹病院ということで急性期 病院でございまして、このデータを作成する上においてのベースになりますDPCの様式 1の件数は月900件という程度でございまして、調査担当者及び医事請求担当者及び診 療情報管理担当者とそれぞれ1名、8名、5名という状況でございまして、診療情報管理 士がトータル8名という状況になってございます。  事務作業の機械につきましては省略いたしますが、独立した医事会計システムと、それ とは別個にDPCのコードファインダーを使用しておりまして、この間でのDPCコード の決定ということでは、医師が第1番目にDPCコードを導入いたしますが、それを見ま して医事請求担当者がDPCコーディングシステムにデータ入力を行います。それから、 医事関連のデータにつきましては、独立した医事システムにデータを、診療情報を入力い たします。こういうことでそれぞれが独立しております関係上、最終的に医事請求担当者 が医事会計システムの情報を読み取りながらDPCコーディングシステムにデータ登録を 行い、そしてDPCコードの決定をするということで、手入力でやってございます。  そして、その後決定されたDPCコード及び手術・処置等の患者の基礎情報を医事会計 システムにまた手入力で入れ込んでいると、こういう状況をしてございます。このあたり、 DPCコードの正確性を期すために毎週1回チェックを関係者でタスクを組んで8名で行 っております。また、DPCコーディング適正委員会もこれらを年複数回開催いたしまし て適正化を図っているところでございます。  以上のようなことで、基本、調査データの作成につきましては、提出データから様式1 に必要な情報が記された統計要約というものが退院時に医師から出てまいります。それを 見まして先ほど申し上げましたような複数回の手入力を行いまして、最終的に退院の翌月 の15日ごろまでに点検を行いまして、3日程度かけまして請求担当者とともにエラーチ ェックを行うと、このようなことをしてございます。  最終的にこの調査担当者が締切日までに送付する役割を担っておるところでございます が、今回ここに、アンケートに記載させていただきましたが、締切日と、それから届け日 を勘違いしておりましたことがまず第一番のことでございます。それから、組織的な対応 になっておりませんで、医事請求担当者に任せきりで日程管理がきちんと行われていなか ったという大変プアーな管理状況でございました。  それから、締切日のことにつきまして、調査担当者あての厚労省のホームページの徹底 のメールが来ておりましたけれども、これが関係者に情報共有がなされていなかったとい うことでございます。それから、先ほど申し上げましたように、締切日と提出日というの は郵便で、提出日が締め切りというふうに勝手に解釈していたというところがありました。 全体を管理者がコントロールできていなかったというところでございます。再発防止につ きましては、今年になりましてから今のような提出管理表ということで日程を記載したも のを部署内に大きく掲示をいたしまして、これの提出状況を確認し、全体で情報を共有し 徹底を図っているというところでございます。  それから、もう一つ、先ほど手入力ということで申し上げましたが、これがダブルにあ るということで、これらの医事会計システム側のバージョンアップを何とか早く図りまし て、DPCコーディングシステムのほうのデータを電子的に医事会計システムへ取り込め るようにしていくという解決策を何とか早くいたしたいと、このように考えてございます。  以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  それでは、続きまして、独立行政法人国立病院機構千葉医療センターから御説明をお願 いします。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  千葉医療センター統括診療部長の石毛と申します。よろしくお願いします。本来であれ ば、当センター院長の増田が出席してデータ提出期限を守れず、関係者各位に大変御迷惑 をおかけしたことにつきましておわび申し上げるところですけれども、本院長が専門分野 が心臓血管外科で2人体制でやっておりまして、どうしても本日調整がつかず、やむなく 本日欠席させていただき、院内のDPC検討委員会の委員長であります私が出席させてい ただくことになりました。  院長より、データの提出期限を守れず、関係各位に大変御迷惑をおかけしたことについ ておわび申し上げるとともに、今後は期限を守るように指示した旨お伝えするように指示 を受けてまいりました。改めておわび申し上げます。  それでは、データ提出が遅れました理由について御説明させていただきます。  主に2つの理由がありまして、1つは、子様式への対応が十分でなかったということと、 もう1点はマンパワーの問題であります。  まず、子様式への対応なんですけれども、昨年より導入されました子様式への対応が従 前より使用していましたシステムでは対応できずに新システムを導入することにしました が、その導入が使えるようになったのが10月に入ったため少し遅れました。それが導入 しました後でも入力は旧システムで入力し、医師が入れるわけですけれども、旧システム に入力し、データ作成は新システムでの運用となったため、データ移行という作業ができ ました。データ移行しながらデータ作成をすることになって、あわせて幾つかの作業が別 途必要となったということがありました。  まず1番目は、新調査項目の手術の側の数とか、そういうことにつきましては、旧シス テムでは入力できないという状況でしたので、データを新システムに移行した後に手入力 による作業となって、それに時間をけっこう要したということが1点であります。  第2点は、新システムへのデータ移行後のエラーとかウォーニングがけっこう多くて、 前年度ですと月に50件ぐらいだったのが、月に400件ぐらいということでかなり多く て、これを事務作業者が手作業でしたので、それに時間を要してしまったということがあ ります。  第3点は、前年度より患者さんの退院時の会計とかをスムーズにするために、あらかじ め退院日が分かった場合には、退院日の入力を3日前でも入れてもらって退院日入力をし てもらっていたんですけれども、これでDPC確認の迅速化を考慮した運用をしていたん ですが、実際に今度のシステムを改修した後ですと、その日に退院することになればいい んですが、少し早くなったり、あるいは遅くなったりしてしまうとシステム上の問題から エラーが発生して、これが何でエラーが出ているかが分かるまでに時間がかかってしまい、 それが分かるまでにかなり時間をかけてしまったのと、退院日入力をあらかじめしために 訂正の時間がかなりかかってしまったということがあります。  第4点としましては、当院は、この案内にもありますけれども、精神科病棟を45床併 設していまして、身体疾患を持った精神科の患者さんを受け入れて手術したりとか、そう いうのをけっこう受け入れております。長期間の入院をされている方も多くて、精神科病 棟と一般病棟を転科転棟するケースがけっこうあります。今回の変更で病床を転科転棟し たケースの場合は3つの方式で報告書を提出するような形になっておりまして、転科転棟 を繰り返しますとかなり作業量がふえまして、実際につくった後もエラーがなかなか消え ないという作業がありまして、こういうケースがうちにけっこう多かったので、そのエラ ーを消すまでの時間に時間を要したということがありました。この点が大体、子様式の対 応の点で少し大変な点であります。  2番目のマンパワーの問題なんですけれども、前年度までは2名で対応していました。 1名の職員と、1名はシステムのほうの会社のほうのベンダーさんのほうから様式1以外 のデータを取り出す作業をやってもらっていたんですけれども、昨年度はそれをソフトを つくっていただきまして、ベンダーさんは無しにしていただいて1名ということになりま した。1名でも、ここがまずかったんだと思うんですけれども、1名でもやっていけるん ではないかという甘い見通しを立ててしまいまして、実際に始まりましたところ、先ほど 言いましたような子様式の対応とかで非常に作業が多くて1人ではとても大変な状況だと いうことが始まってから分かりました。実際に新人を育てようということでそこからやっ たんですけれども、非常に正確なデータを出すにはとてもとても間に合わない状態で、実 際に最終的に最後まで昨年度は1名で業務をやることになってしまいましたので、それが 一番の遅延の理由の一つだと思います。いずれにしましても、データ提出期限に間に合わ なかったということは非常に申しわけないので、大変申しわけなかったと思っています。  今年度につきましては、システムも昨年の後半にまでに対応が完了しており、システム については特に大きな問題はないと思っております。データ作成を1人で従事させていま したことにつきましては、今年度よりは4人体制で工程ごとに担当者を決めて対応するこ とにいたしました。それから、データ作成もなるべく早く、できるだけ早くということで 始めることにしましたので、今年度につきましてはデータ提出が遅れて迷惑をかけるよう なことはないように指示しましたし、そのようになるかと思っております。  今後もデータ提出の期限に遅れないように病院一丸となって取り組むという姿勢を院長 から言ってこいと言われましたので、よろしくお願いします。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  今、2つの施設からの御説明がありました。これにつきまして、御質問、御意見ござい ますでしょうか。  どうぞ、齊藤委員。 ○齊藤委員  特に千葉医療センターの先生に申し上げたいんですが、DPCの制度を支える上で、デ ータを期日までにきちんと出すということは、これは全体に影響を及ぼす非常に基幹的な 作業なんですよね。そのことがきちんと守られないようであれば、まず最初にDPCを返 上していただかざるを得ないと、そういう状況だと思いますね。いろんなことに連動して おりますので、病院としてもだからだれか1人の人がたまたま新人だったからできなくて とか、そういう体制そのものがものすごく不備であると言わざるを得ないと思うんですね。 できる限りチームとしてこの問題に対応して、だれか1人が病気になるなんていうことは いつでもどこでも起こり得ることですから、そのときに直ちにバックアップ体制がとれる と、そういうことが基幹的にでき上がった上でDPC参入に手を挙げていただくと、それ がこの制度を国民全体の信頼を勝ち得る形で医療関係の病院全体で支えていくという上で 必須のことだろうと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  多分委員の先生方皆さん同じ御意見だろうと思いますので、ぜひともその部分はお守り いただきたいと思います。  ほかに御意見、どうぞ、酒巻委員。 ○酒巻委員  今の齊藤先生のお話と関連するんですけれども、この情報そのものの中には様式1とい うのがとても重要な役割を果たしていることでして、お2人の先生方にちょっとお尋ねし たいんですけれども、この様式1の精度を上げるということについてどのような工夫をさ れているか、あるいはどんな工夫がこれから必要なのであるかということについてちょっ とお伺いしたいと思うんですけれども。 ○西岡分科会長  難しい質問ではありますが、これはDPCの目標の1つでもありますので、もしお考え ありましたらお願いいたします。  どうぞ、石毛先生。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  私、こういう答えでいいのかどうか分かりませんけれども、DPC検討委員会としまし ては事あるごとに、例えばコーディングをどうやって選んでおくべきなのかとか、あるい は出来高との乖離が大きいものについてはどういうふうにコーディングするべきだとか、 そういう会は随時開いていまして、それにあわせて医師にその結果を知らせて、これはこ ういうふうにコーディングしようということをやっていますし、院長、副院長も大きい点 数につきましては全部見て提出してコーディングが正しいかどうかについて、出来高のあ れを見ながらということをやっていますけれども、答えになっているかどうかは分かりま せん。 ○西岡分科会長  どうぞ。 ○岡院長(日立総合病院)  先ほど御説明申し上げました正確性を期すためにタスクを週1でやっておりまして、こ の様式1にかかわるところも診療情報管理士がすべてチェックして、1.5回という形で おおむねチェックをしておるところでございますが、それが今行っている大きな努力でご ざいます。あとは、医師の協力をもう少し仰ぐべきかなと考えます。これは先ほど診療情 報退院時のサマリーの提出の正確性と言いますか、早く行ってもらう、そのようなところ がもう一つこのコーディングを含めた医療の内容の正確性を高める要因かと考えます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。どうぞ、酒巻委員。 ○酒巻委員  千葉医療センターでソフトウェアについての見解というところに、入院支援システムに 依存する仕組みをつくるのは余り賛成できないという御意見が書かれているものですが、 これは何か特別お考えがあったわけですか。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  すみません、この自由にお書きくださいということにつきましては、これは病院の意見 ということではございませんで、たまたま返事を書いた者がそういうふうに書いたので、 病院としてこう考えているわけではなくて、いろんな意見が院内でもございます。ただ、 ここに書いたものの意見としましては、患者さんに納得できるようなコーディングを出す べきであって、医師がそれを納得できるようなコーディングを選べるようなツールにして いただいて、それについて事務職員がどうのこうのとか、点数がどうのこうのかというよ うなツールは要らないんではないかという意味で書かれたんではないかと思うんですけれ ども。 ○西岡分科会長  よろしいですか。では。 ○熊本委員  きょうのヒアリングの遅延ということと直接的な関連ではないかと思うんですけれども、 今の酒巻先生からの質問に関連しているんですけれども、千葉医療センターのほうからD PC調査のための入力はなかなか医師のモチベーションが起こらないと。それともう一つ、 全国、全体の平均というよりもやっぱり標準というのが重要ではないかという御指摘がさ れているんですけれども、きのうのこのヒアリングは、昨日もあったんですけれども、や はりDICとかセプシスとか、そういったところでは、高齢者とか新生児、乳児とか、そ ういったものを平均で見るんではなくて、やっぱり分けて見るべきではないかという御意 見も出てきました。  そうすると、DPC調査のための入力というのがふえてくる、もっと詳細化するという、 そういう懸念もあります。それは労力がふえるということと理想的なものに近づくという、 その兼ね合いがあると思うので、ちょっとそれに関しましてせっかくの機会ですので御意 見いただければと思いまして、よろしければ日立の先生にもお願いしたいと思うんですけ れども、千葉のほうからもお願いします。どちらからでもよろしいですけれども。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  繰り返しになりますけれども、3につきましては個人的な意見なので、標準化について、 本当に全部標準化するのがいいのかどうか、パスにするのが全部いいのかどうかというの は院内でも意見がいろいろ違います。  あとは、コーディングにつきましてはいつも揉めるんですけれども、例えば多分もう出 たと思うんですけれども、手術に伴った合併症の場合、それがDICだとか敗血症だとか、 あるいは出血性ショックだとか、そういうコーディング数になると明らかに点が高くなる という場合にどちらを選ぶべきかという、それは医師が一番お金をかけたというか、それ を選ぶということであっても、どこで線を引くかというのはなかなか分からないというこ とがありまして、その辺のところはいつも検討委員会でも問題にはなっていますけれども、 我々のところとしましては、元疾患の胃がんなら胃がん、胆石なら胆石でコーディングす るべきではないかという意見のほうが大半を占めていまして、標準化とした場合には全部 同じ、むしろ意見の中としてはDPCじゃなくて、以前我々DRG/PPSにも参加させ ていただいたんですけれども、もっと簡単にDRG/PPSでもいいんではないかという 意見も出るぐらいですけれども、これはそれぞれの院内でも意見が分かれていました。そ れでよろしいでしょうか。 ○岡院長(日立総合病院)  診療報酬とこの医療データの収集に関しましては、やはり私どものところでマンパワー の上では、まとめて言いますと、これ以上の医療データを入力しなさいと言われるのは相 当つらいところがございまして、そういう点からいわゆる病気の、例えばがんの5生率に 関するところでもなかなか我々苦労して現場でデータを出そうとしている中でございまし て、いわゆる医療データを集めるということでは、DPCとは別個に進んでいただけたら と思っております。 ○池上委員  ありがとうございます。  今、様式1のデータとして、現在病院としてそのまま活用されているものはありますで しょうか。もしある、あるいはない場合に様式1を改善したらもっと病院として活用しや すくなるんではないか。あるいは大幅に簡略するべきであるかなどについて御意見いただ ければと思います。 ○岡院長(日立総合病院)  現実には活用しておりません。いわゆる電子カルテ情報を別なサーバーに落としまして、 いろんな医療情報は活用して統計データをとっておりますが、様式1に関しては活用がで きておりません。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  一応分析システムを導入していまして、それを時々委員会で疾患を選んで検討させてい ただいていますけれども、その程度です。 ○池上委員  様式1をより活用しやすくするために何かコメントございますでしょうか。   ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  今のところそういう話し合いはないと思いますけれども。 ○池上委員  私申し上げたいのは、遅延したことも確かに問題ですけれども、こちら側として病院に 有効に活用されないようなデータの提出を求めるからこそ遅延するという面もあるんでは ないかということを申し上げたかったわけですけれども。 ○西岡分科会長  様式1に関しましては、これは各施設の医療の質をはかれる尺度の部分がかなりあるん ですね。だから、これが大変だからやめだというふうな形をされるとその施設の評価が変 わってくる可能性がありますので、これを効率よく入れるという形のほうにお考えいただ けるほうがありがたいというふうに私などは思っておるんですけけれども。  どうぞ。 ○小山分科会長代理  まず最初に、きょうのヒアリングなんですけれども、厚生労働省はちょっと違う考え方 かもしれないけれども、私の考えとすれば、千葉医療センターの先生のコメントのほうに 書いてあるんですけれども、ペナルティーが科せられるというような記載があるんですけ れども、決してペナルティーを科しているんではないという、今お話があったように、問 題なのはこのデータ1、このDPCの様式1とかいろんなファイルのデータを出していく ということに対して非常に過重であると。だから、ここに対して何らかの評価をしようと いう形でもって今、評価分科会が動いているわけですね。その中で遅れるところの原因が 何なのか。やっぱり人が足りないからもっと人を当てたらいいのだろうかというような考 え方をやっているので、決してペナルティーで呼び出しているんではなくて、以下にブラ ッシュアップしていくかということでもってお話を伺いっているので、ぜひその点はお帰 りになってそういう意味ではないということを伝えていただきたいと思います。  質問なんですけれども、千葉医療センターのほうは、導入は18年からですか、DPC 導入は。18、19がゼロで20だけというのは、これはシステムアップの失敗というこ とですか。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  すみません、先ほど御説明したのと同じになるかもしれませんけれども、1つはシステ ムがうまく導入できなかったということがあるかもしれません。それともう一つは、先ほ ど言いましたように、マンパワーで1人にしてしまったということが大きな要因だと思う んです。実際問題ベテランだったものですから、彼一人で大丈夫だろうという見込みを立 ててしまったのが大きな間違いで、とてもとても間に合わないということで、前年度まで は全然大丈夫だったんですけれども、昨年度に関しましては大変申しわけなかったと。 ○小山分科会長代理  これやっぱりそうすると、人数とすると、2人というんではなくて3とか4という人数 が必要だというふうに先生のお考えでは。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  いろいろその後検討しまして、今4名ということでなって、あとこのペナルティーとい うのは、先ほどのこの3につきましては、先ほど言いましたように病院の意見ではありま せんので、これはもしよかったら消していただければというふうに思います。 ○小山分科会長代理  ありがとうございます。それから、日立の先生にお伺いしたんですけれども、先生のと ころは電子カルテですよね。電子カルテですけれども、DPCは全部手入力なんですか。 ○岡院長(日立総合病院)  さようでございます。今つなげられていません。 ○小山分科会長代理  今後の予定は。 ○岡院長(日立総合病院)  まだバージョンアップ、今の電子カルテのバージョンで時が経っておらないということ もございまして、それから、トータル的なDPCコーディングに対応したというソフトづ くりが遅れているということがございまして、何とか早くそれを今年度中に導入したいと いうふうには思っておりますが、まだそのお金の手当も実はできていない状況でございま す。 ○小山分科会長代理  先生のところは、診療医療管理士が8人いらっしゃるということなのでかなり人数的に はかなり豊富な投資をされているということですよね。  以上です。ありがとうございました。 ○西岡分科会長  せっかく親会社がありますのでつないでいただくように。つながないと多分、ずっと毎 年呼び出されることになると思いますので、お願いいたします。これは早急にお願い、親 会社はちゃんとつなぐ技術を持っていますので、よろしくお願いします。  どうぞ、松田委員。 ○松田委員  2つコメントというか、多分これは小山先生、邊見先生へのお願いになると思うんです けれども、やはりDPCのほうはデータが標準化されているわけですけれども、もとの電 子カルテが結局標準化されていないというのが一番大きな問題だろうと思います。やはり 様式1は退院サマリーと連動するものだと思いますので、日本病院会へ、あるいは各学会 が、日本医学会になるのかもしれませんけれども連動して、やはり強制することはできな いと思うんですけれども、退院サマリーの標準化というのをやはりやっていただくことが 必要ではないかなと思います。それがもしできれば、それを電子カルテのほうに取り込ん でいただいて、そこから様式1に流すということがかなり容易になりますので、ぜひ病院 会としてもそういう取り組みをしていただければいいんじゃないかというふうに思いまし た。  それから、あと、様式1をほとんど活用されていないということですが、様式1のデー タとEFファィルのデータというのは病院のマネジメントとか、あるいは臨床医療など、 例えばクリニカルパスの評価をする際に非常に有用な情報だと思います。それを多分やら れていないというのは、院内にそれを分析できる人材を育てていないということだろうと 思います。EFファイルにしても様式1にしてもかなり単純なフォーマットですので、エ クセルとかアクセスのレベルで分析できるようなものになっております。私たち研究班の ほうとしましても、各地でいろんなセミナーをやっておりますので、ぜひ病院のほうから のセミナーの派遣をしていただければ私はそのほうでいろいろと、指導というのはちょっ と口はばったいですけれども、いろいろとノウハウを提供することはできると思いますの で、よろしくお願いいたします。 ○西岡分科会長  最後に私のほうからちょっとお伺いしたいんですが、千葉医療センターのほうは医師の 協力がないと言われていたんですが、医師が中心になるということで、なかなか医師の協 力が得られないところもあるみたいなんですが、DPCに関して医師に対する教育みたい なものはおやりになっていらっしゃるんでしょうか。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  DPC検討委員会で検討したことにつきましては事ある会で報告しまして、それでやっ ているのと、あと年に1回オリエンテーションのときにDPCに関して30分くらいじゃ 足りないかもしれませんけれども、それは指導させていただいております。  あと、先ほど言いましたようにヒラソルですけれども、これにつきましては導入して幾 つかやったんですけれども、余りプレッシャーをかけるということで、医師のモチベーシ ョンが下がるということも懸念した面もあるのかなというところはあります。分析はでき るのでベンチマークをちゃんとつけて、それを出して提出しているんですけれども、定期 的にという形では今のところやっていないので、ただ、もう少しやらなくてはいけないと いう認識はしておりますので、今後検討したいと思います。 ○西岡分科会長  日立のほうはいかがでしょうか。 ○岡院長(日立総合病院)  私どものところでは、科別に診療情報管理士と医事グループが出張説明のようなことを しておりまして、先ほど申し上げました検討タスクが毎週やっておりましたその結果をも って、これは毎週ではございませんが、科に関しまして月1とは当然行きませんが、事あ るテーマを現場にフィードバックするという説明作業をしております。当然オリエンテー ションのときとかということではそういう説明をしておりますし、入職のときの、電子カ ルテを関係するという意味では半日をかけて理解をしていただくようにしております。当 然保険委員会、それからDPCコーディングの適正化委員会ということでの情報は適時流 して、メールで即時流すようにしてございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  どうぞ。 ○宇都宮企画官  それぞれの病院に1つずつお聞きしたいんですが、まず千葉医療センターさんなんです けれども、先ほどアンケートの回答について個人的なものなので病院として分からないみ たいなお話をされたんですが、分科会としては当然その病院に対する病院としてのお答え を求めて出しているものですので、それが個人的な答えが返ってくるということは、ちょ っと姿勢としておかしいんではないかなと思います。  それで、本日もそれぞれの病院から、院長あるいは最低でも副院長の先生に来ていただ いて、やはり病院としてどう考えるかという姿勢をお示しいただくべく本日は皆さん御参 加いただいているんですが、千葉医療センターさんはたまたまというか、DPCにお詳し いということで先生いらっしゃって、もし本日の先生の御発言が病院としては知らないと、 あくまで石毛先生の個人の発言だということであれば、それは分科会としても非常に困る と思うんですね。やはりあくまで組織の代表としての御意見というものをお聞きしたくて こちらでヒアリングをしていることですので、その辺についてどうなのかということを1 つ確認させていただきたいということです。  それから、日立総合病院さんですが、消印日を提出日と勘違いという御回答ございます が、本年度に限らず毎年何回か遅延されています。平成16年から対象病院になっておら れて、普通であれば消印日と提出日の勘違いというのが毎年続くというのはあり得ないと 思うんですね。こちらとしてもそういう督促をさせていただいているので。もし人がかわ ってしまってそれがまた分からなくなったということであれば、あり得るかもしれません が、その場合でも先ほどと同じように組織として引き継ぎをきちんとしていただいて、そ ういうことがないようにするのが病院としての当然の姿勢だと思うんですけれども、その 辺についてどう思われるか、以上、よろしくお願いします。 ○岡院長(日立総合病院)  日立総合病院です。おっしゃるとおり大変お恥ずかしい、申しわけない、全く課長職以 上、私も含めてその点状況を理解して、把握できていなかったというのが本当のところで ございまして、本当に管理不行き届きというところでございまして、現場の先ほどの調査 担当者という者の以下がすべてを取り仕切って、現場に任せて、十分な管理ができていな かったというのがすべてでございます。 ○石毛統括診療部長(千葉医療センター)  病院の代表として私が来たのは、先ほど申し上げた理由で大変申しわけなく思います。 このアンケートにつきましても、病院として皆で話し合った結果ではございませんでした。 本当に率直に申しわけないと思います。病院としての意見で私が代表していいのかどうか ということにつきましても100%自信はございませんけれども、普段話していることの 中ではほぼ大丈夫ではないかと思いますが、その辺につきましても大変申しわけないと思 います。 ○西岡分科会長  ぜひとも病院としての対策というんですか、統一した意見のもとに対策をお立ていただ くようにお願いします。今日の議論の内容を病院のほうにお持ち帰りいただきまして、院 長さんにはぜひともきっちりとお伝えいただきたいということをお願いいたします。  ほかに御意見よろしいでしょうか。  では、どうもありがとうございました。またお伺いするかもしれませんが、続きまして、 DPCの導入前と導入後で診療内容が大きく変化した病院について議論したいと思います。  最初に、独立行政法人国立病院機構埼玉病院から御説明をお願いします。 ○関塚副院長(埼玉病院)  埼玉病院副院長の関塚です。当院は、包括払制度にはなじみが深く、アメリカ式包括制 度であるDRG/PPS施行開始の平成10年当初より、全国10のDRG/PPS施行 適用病院として参加させていただいております。  特定機能病院がDPCを介した1年後の平成16年よりDPC施行病院へと移行しまし た。通算しますと、今年度で12年になります。このような経過があり、医療資源の効率 的運用を早い時期に意識してまいりました。  御質問の現出来高実績点数が現支払点数に比べて小さい理由ですが、当院の比較的高い 調整係数1.2318の影響を除きますと、今の差の比率23.5%は概算でありますけ れども8%になります。この8%が医療資源の効率化によるものと思われます。  医療資源の効率化として早くから取り入れてきたものに後発医薬品の採用があり、造影 剤や高額となる医薬品を中心に実施しております。後発医薬品比率の金額ベースでは17. 1%と全国平均の7.4%を比較的大きく上回っている点が挙げられると思います。平均 在院日数に関しても、クリティカルパスによる標準的、計画的な治療の推進を行って、現 在利用症例は年2,379例に至っております。  参考資料の2をごらんになっていただきたいと思います。  国立病院機構内の資料でございますけれども、DPC適用病院、標準病院とのABC分 類での比較を行いますと、投薬注射のA類、また、画像診断のB類での項目について効率 化が高く出ております。その投薬注射に関してでございますが、現在当院では地域医療支 援病院や地域がん診療連携拠点病院の指定を受けておりまして、紹介率70%、逆紹介率 は100%に達しております。紹介入院や逆紹介患者が多いこともあり、普段服薬中であ る薬剤の変更を避けまして、近くのお医者さんなどから処方されました薬剤を持参してい ただくことも多少効率化に影響すると思われます。  また、画像診断に関してですけれども、入院期間の短縮のために、入院前、手術前に実 施が必要な放射線検査は入院前に行っているため、入院中の画像検査数が減少している可 能性があります。  平成20年度8月より院内フィルムレス化を実施し、大幅なフィルム購入額削減が実施 できましたが、出来高との比較に関しては、フィルムレス化に伴う電子画像管理加算とそ れ以前のデジタル映像化処理加算が相殺され影響は少ないかもしれません。ここは分析が まだできておりません。  また、診療報酬請求上で特に大きな差があると感じたコードに関してですけれども、抗 悪性腫瘍製剤での化学療法入院において特に差が出ていると思われます。当院における平 成20年度抗悪性腫瘍剤の後発医薬品比率は、金額ベースで8.6%であります。また、 血液検査に関してですけれども、当院は救急患者の積極的な受け入れを行いまして救急搬 送率が18.1%であり、救命救急センターを有していない現状では非常に高い数値であ ると考えております。  予定入院患者については、入院日数短縮のために、事前に外来の検査を積極的に行って おります。しかし、地域医療支援病医の性格上、救急患者の積極的な受け入れを行ってい るため、初期診療時に密度の濃い検査実施が必要となることで、血液検査の種類が単位平 均より多い現状があります。これは、医療の質を担保することや病院の機能を考慮します と、検査の効率化は簡単には促進できないと考えております。  以上まとめますと、当院は、DRG/PPS試行適用病院として平成10年より11年 以上包括払方式に参加して、医療の質と安全に考慮しながら早い時期より医療資源の効率 化を促進してまいりました。地域医療支援病院、医師事務作業補助、インターネットを利 用した診療検査、診療、また検査予約システムの開発など、地域医療連携の推進や勤務医 負担軽減対策などの緊急課題についてもいち早く取り組んでまいりました。結果として、 調整係数1.2318や機能評価係数0.1404などの高い病院評価を受けております。  さきに申し上げましたさまざまな医療資源の効率化の努力によって、調整係数の影響を 除いた実質払点数と現出来高実績点数の比較差であります約8%の効率化が実現できたも のと思われます。  以上です。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  では、続きまして、医療法人社団洛和会洛和会音羽病院から御説明をお願いします。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  洛和会音羽病院の院長の松村です。当院は、平成16年7月からDPC対象病院になっ て5年が経過しておりますが、このDPCに当たって経営的なことを含めて意図的にある 程度考えたこととしましては2点あろうかというふうに思います。  1つは、ジェネリック薬をできるだけ使うということでありまして、これが10%から 約現在23%になっております。もう一点は、検査の外来科と入院日数の短縮を図ろうと したことであります。それで、画像検査だけに関しましては、約20%ほど外来でする検 査がふえておりますし、その他の画像以外の検査でも例えば心エコー、血管エコー、心電 図等、それが約10%にわたって外来科に移行しております。  その2点と、さらに機能評価係数をこの5年の間に0.1440種々のことで、5つぐ らいのことで獲得しておりますので、全体として出来高との差が出ているものだというふ うに思っております。  それ以外に、必ずしも初めからそういう経営的なことを意図は必ずしもしていないんで すけれども、経営的なことに結びついたかと思われることとして検査の見直し、特に入院 時の研修医等相手には、いたずらなセット検査は親の敵であるというような言い方をしま して、いたずらに検査、検査というのを何度もするなということで、医学的、化学的な意 味を交えてディスカッションするようにいたしておりますが、ただ、これがこのことが有 効にきいているのかどうかはなかなか検証しにくいところなので、実ははがゆい思いをし ているところなんでありますが、もう一つは、これは別の意味で病院が、近代病院がぐあ い悪くなるのは、1つには経営的なことだけじゃなくて感染症の対策をおろそかにするこ とによって起こってくるんではないかというふうに思っておりましたので、そういうこと の中に抗生物質をきちんと使うというようなことがあろうかというふうに思いました。当 院、5年前には検査室が、細菌検査室が必ずしも充実しておりませんでしたので、これは 一定のお金を使いながら細菌検査室の充実を図りました。このことが委員の方々のお手元 にはあると思われるのですが、「5.細菌検査室の充実」ということで21ページでしょ うか、上の段の右に抗生物質を円で換算した抗生物質使用量が減っているので、これは必 ずしもここを円で換算して下がるというふうに意図したわけではなかったんですが、その ようになっているのかなというふうに思っております。  簡単にまとめますと、ジェネリック薬をよりたくさん使っていること、それから移行さ せたこと、それから検査の外来科を移行し、さらに入院日数の短縮を図ったこと、それか ら機能評価係数を0.1440取ったこと、それ以外に検査の見直し、セット検査に安易 に頼らないということと、それから、抗生物質の、今日次の部門でどうも関係するような んですが、抗生物質の選択をできるだけ化学的なものによりしたいということで、細菌検 査室等の充実を図って研修医、それから若い先生方の納得を得る格好で図ったということ が経営にも結びついているのかなというふうに思っております。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  それでは、この2つの施設に関しまして、御質問、御意見をお願いします。  齊藤委員、どうぞ。 ○齊藤委員  洛和会の先生に教えていただきたい。非常に明快に5項目程度の減少理由を挙げていら っしゃったんですが、それを導入することによって医療の質とか、あるいは患者さんの利 便性であるとか、そういうものについて何か弊害とか、マイナスと病院で認識しておられ る点があるかどうかということですね。  逆にそういうことが全くないのであれば、たまたまDPC導入が引き金にはなったけれ ども、もっと前からできたことではないかという気もするのですが、その辺いかがでしょ うか。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  後者に関しましては、実は私が今の病院の院長になりましたのがまさにDPC導入の日 でありまして、これはたまたま平成16年7月1日で私が院長を拝命しまして、そしても う一つは、その前3カ月しかこの病院に働いておりませんので、私個人の実感としての比 較というのがなかなかしにくいところがあるんですが、7月1日に院長になりましたとき に、うちはDPC病院になったよということで、それは何ぞやとは言いませんでしたが、 そんな事態が実はありました。  それで、聞く耳を非常に開いて、いろんなところにそれ以前と、そのDPCと必ずしも 関係なくて変化があるかなというふうに思うんですが、これはなかなか正直院長のところ には情報は、悪い情報は入ってきにくいところもあるかと思いますので、今回も問題があ るか、それから患者さんサイドからの問題があるかということも検討しましたが、必ずし もオープンなデータというほどにはないと思うんですね。  ただ、前者に関しましては、初期研修医なんかからの、いわば全国的な評価と申しまし ょうか、それはかなりいただいておりまして、ここは非常に経営的なところには鈍感な世 代、鈍感と言いますか、そういうことで選ぶと、病院を選ぶということはないというふう に思うんですね。やはりオープンなスタンスで医学的、化学的にある程度であるというこ とが、特にそれから感染症ですね。このごろ臓器別ではなしに、臓器横断的な感染症のグ ループがイダテンとか、そういうものをやっておりますが、そこの中でも中心的な役割を している方が若い世代だと思いますのでその影響もあるかと思うんですが、検査をむやみ に少なくすることによって、あるいは抗生物質も強域なものを使い過ぎることによってア ンダーに治療があったり、評価もアンダーになったりすることによってぐあいが悪いとい うことは、若い世代、それから患者さんからは聞いていないんですが。 ○齊藤委員  だから、逆に言うと、もっとやろうと思えば5年か10年前からこういうこともやれて いたはずじゃないかというふうに考えているんですが。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  そういうことになりますね。 ○齊藤委員  わかりました。 ○熊本委員  今、洛和会の松村先生からいろいろ、スライドでおもしろいところがあったんですけれ ども、初期研修医の変化と経験者ですね、初期研修医の、22ページでございますけれど も、我々のところにある資料の、初期研修医の人のほうを出来高換算するとそれが高くな っているということで、これは先生が先ほどおっしゃられましたように、親の敵とおっし ゃったように、検査を減らした結果こうなのかと、そうするとよそではもっと多いのかな と思いましたけれども、そのことが1つと、今一応研修医がやはり、研修医の先生が受け 持ち医としてやっぱり、初期研修医の先生がこのDPC算定病棟の、DPCをたくさん診 ている割合は高いのかということをちょっとお伺いしたいんですけれども。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  後者に関しましては、基本的に急性期のすべての患者さんは研修医がまず診るというふ うにしておりますので、全部カバーしているということになります。  前者に関しましては、この22ページの図なんかで、たまたま撮ったら本当にこういう ふうになったんですが、これは初期の研修医から後期の研修医ぐらいですね、のほうが出 来高がふえるということで、つまり、やはりどうしても検査に頼りやすいというのがこう いう格好で出ているのかなというふうなことで出したことだけですが。 ○熊本委員  わかりました。先ほど先生の発言がありましたように、これはかなり無駄なものをして いるというわけじゃないような数値とおもしろいデータだなと拝見したんですけれども、 今機能評価係数等もどうするかということをいろいろ議論しているんですけれども、今の ところ臨床研修病院の入院診療加算というものが一応機能評価係数に入っているんですけ れども、それで十分かと言ったらちょっといろいろ問題かと思いますけれども、やはり研 修医を受け入れる病院として、ちょっとやっぱり標準的なものよりもたくさんする可能性 があって、教育的な、研修的な意味でするものがあれば、やっぱりそういうのは機能評価 係数でも見るべきかなという思いもちょっと意見としては大分出てきているんですけれど も、先生のちょっとその面での御意見を伺いたいと思うんですけれども。 ○松村委員(洛和会音羽病院)  この研修医に対しては相当マンツーマンでの教育とかを心がけているつもりなのですが、 それでもやはりこういうような格好で出るんだなという感じがするわけなんですね。つま り、そういう個々の、どうしてもDPCだからセット検査にならないかというと、やっぱ りある程度セットにどうしてもなると思うんです。そういう中で個々の検査、個々の画像 検査することがどれだけの意味を持っているかというようなことをやはり医学生、それか ら研修初期なほど徹底して検討すべきだというふうに思うんですが、お金の問題もありま すが、時間が相当そこにはかかると。  1つの例えばマグネシウム欠乏の患者さんにマグネシウムが欠乏しているわけで、カリ ウムが下がったり、カルシウムが下がったりするんですが、そのマグネシウムを見ていま すと1日に5回ほどはかってみたり、ほとんど何の意味もない検査があったりしますね。 その意味を説明して納得するのに相当な時間が要するということで、医学部でそれなりに もっとやってもらったらいいかと思うんですが、そういうようなところに時間を指すこと がやはり教育の基本だというふうに思います。そういう意味ではそういうところにもう少 し何らかの格好で配慮がいただきたいなという感じは常々しておりますが。 ○相川委員  2つの施設からの話を伺いました。私が言うまでもないのですが、今回検討している目 的は、調整係数を段階的に機能係数に置きかえるという方向に関して、その基礎的な資料、 あるいは現状がどうだということの資料をいただくこともありますのでお聞きしたわけで すけれども、埼玉病院の御説明、あるいは音羽病院の御説明、全般的には効率化を進めら れたということに関してかなり納得できる御説明をいただいた、あるいは資料を提出いた だいたと思っております。そういう点では、むしろこのようなことがほかの施設でも導入 されれば医療資源の有効利用が進むのではないかと思います。  1つ質問ですが、埼玉病院の場合には高価な画像診断、MRIなどを、なるべく緊急性 ないものは外来に移行したということ、これは多くの施設でもやっているかと思いますけ れども、これに伴って何かぐあいの悪いことが起きたとか、あるいは診療科によってはそ れは困るとか、そのようなことが具体的にありますでしょうか。 ○関塚副院長(埼玉)  CT、MRに関しては、うちは2台ずつありますので、すぐ必要なら撮ってしまいます けれども、PET検査に関してはうちにはありませんので、それに関してはやはり一度検 査入院との間や、退院後にやっていただくようなことになっています。 ○相川委員  それは医療上特に支障を来していないと。 ○関塚副院長(埼玉病院)  と思っております。 ○相川委員  そうですか。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  特に支障はないというふうに思っております。1つは救急入院のことに関してなんです が、これは、救急入院は入院としての扱いになりますので、DPCでかなり救急で検査を してもこれはDPC扱いということになってしまいますので、そこをやっぱりセーフティ サイドに救急は動くべきだというふうに思っておりますし、我々のところも相当救急を扱 っておりますが、それは入院としての格好になっておりますので、それを含んで特に問題 は聞いておりませんが。 ○相川委員  ありがとうございます。実は、救急受診の当日に入院した患者さんの外来での検査に関 しては、DPCの中に入ってしまうということに関しまして、既にこの委員会ではかなり の意見が出ているところでありますけれども、2つの施設とも救急患者に関しましてもか なり積極的に対応なさっているということで、救急に関する係数がどのようにこれから機 能係数に反映するかというのも今検討しているところでございます。 ○齊藤委員  松田委員にちょっと教えていただきたいんですが、今回おいでいただいた2施設とは限 らないんですが、出来高の点数が非常に低い病院などがDPCの分析で出てきたときに、 果たして医療の質は担保されているんだろうかと。言葉はちょっと汚いですが粗診粗療が 行われていないだろうかとか、そういうことについての評価に対して、DPCというもの は医療の質をチェックする機能を持っているんだという期待が長くあるわけなんですね。 例えば再入院率などというのも、そういうものも一つの反映だろうかという考え方はあっ たわけですけれども、先生方も研究班で長く検討してこられて、現時点でDPCのシステ ムないしデータを活用することによって、その病院の医療の質、治療のアウトカムとか、 例えばね、いろんなことが言えると思いますけれども、どういう指標が可能であり、病院 の評価につないでいけるだろうかということをちょっと教えていただきたいんですけれど も。 ○松田委員  ありがとうございました。今例えば研究班でやっていることは、プロセスの分析が主に なります。例えばどういうことを今やっているかと言いますと、例えば診療ガイドライン がございます。例えば、急性胆管炎とか急性胆のう炎の診療ガイドラインがあって、あれ はいわゆるクラスA、クラスB、クラスCというのが推奨されている医療行為があるわけ ですけれども、その医療行為が重症度別にどのくらい行われているかということが、例え ば急性胆管炎のような場合ですとそのプロセス評価をすることができます。それでやって みますと、大体87%ぐらいは診療ガイドラインに沿った医療が行われている形で評価を することができます。特にグレードが高くなってくるシビアなケースとか、中等症以上の 急性胆管炎においては、ガイドラインの遵守率が非常に高いというのはそういう分析をす ることができます。そういう意味でDPCのデータを使うことによって実際のガイドライ ンに沿った医療が行われるかどうかということは評価をすることができます。ただ、ガイ ドラインに合っていること自体が、合っている、合っていないということ自体が必ずしも 100%それが正しいということはないと思うんですけれども、同じような形で例えばT MN分類が余り入っていない症例が多いんですけれども、初回入院でTMNがあった例え ば喉頭がんみたいなもので、ガイドラインに従ったような治療の選択が行われているかど うか、そういうことも今検証したりとかしています。  一般的な感じとしましては、DPCが入ったからといって、医療の質、プロセスの面で おかしなことが行われているというような状況ではないというふうに認識しています。 ○齊藤委員  ありがとうございます。 ○吉田委員  今、この画像診断を外来にと言うので、院長の気持ちは分かるんですけれども、本来こ のDPCの調整係数というのは画像診断も入院中にやって何ぼと決まっているんですよね。 それで、もし病院でそういう方針を決めますと、レセプトを見ていますと肺炎という病名 で胸部写真が一回も出てこないとかけっこうあるんですね。病院としてそういう方針を立 てますと若い医者がそれに従って画像診断を全部外来に出す傾向があります。中医協でも すごい問題があって、画像診断をわざと外出しにしているんではないかと。入院中の粗診 になるんではないかという問題がよく問題になりますので、これは方針としてはいいんで すけれども、必要な画像診断は院内でしなさいと、若い人たちは院長が言われますと、す べて必要があってもやらないという傾向が見えるんですね。そういう傾向は歯止めをかけ ないといけないのかなと思います。 ○関塚副院長(埼玉病院)  御懸念ですけれども、普通の実践病院で粗診粗療をやることは不可能だと思います。も う医療安全から関してもそういうことはできません。それに関しては御懸念はなくていい と思います。また、我々の病院ですと紹介率とか、あとは全体の患者数、入院患者数も実 質患者数として増えてきていますので、患者さんもそんなにばかではないんじゃないかな と思っております。必要なものは全部やっていただいて、先ほどの検査でも、僕がDPC とか保険の初期研修医の担当をやっていますので、そのときでも1カ月に一度のヘモグロ ビンA1Cしか許されていないけれども、あなたたちは、必要だと思ったらやって構わな いからと、一応こう言っております。どう考えても鑑別診断に関して経験のある我々と初 期研修医が同じような鑑別疾患の病名を持っているとは思えませんので、やはり診療に関 しては全部医長にほとんど任せております。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  私どものところも、例えば画像検査以外の検査の外来といっても10%ほど動いている だけで、40%の心エコーが50%になるということで、40%が90%になるとかとい うことでは全くありません。  それから、院長の言うことは、命令的なことは研修医は我々のところは聞かない者だけ を集めていると言いますか、集まってきておりますので、そういうことを言うとすっと去 っていくような生意気な連中ばっかりかというふうに勝手に思っております。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  お気持ちがよく分かるなという感じなんですが、ほかに。  どうぞ、松田委員。 ○松田委員  DPC入ってきてから、少しいわゆる持参薬というのがふえていると思うんですけれど も、これはある意味しょうがない部分もあるかとは思うんですが、持参薬がふえますと、 やはり院内の薬剤師の業務が非常に荷重になってくると思うんです。医療安全の面から含 めても、その点埼玉病院ではどのような状況でございましょうか。 ○関塚副院長(埼玉病院)  今、持参薬に関して30人の入院でも薬剤師が1人では間に合いません。今それにアル バイトの人たちをこれからふやそうかというようなことも考えています。まだ全部の10 0%持参薬を全部薬剤科で担当するというのはできないんですけれども、今度我々のとこ ろは、ちょうど電子カルテになりますので、持参薬もきちんと電子カルテに載せないと、 今度朝昼晩、飲んだ、飲まないのチェックの看護師さんたちにまで影響が出ますので、そ れをやるためにも薬剤科の薬剤師の人数はふやさないといけないと思っております。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  ちょっと持参薬に関しては付き人が答えます。 ○随行者(洛和会音羽病院)  音羽病院の橋本と申します。持参薬に関しては、基本的に入院時に持ってきていただく ということをお願いしているのと、それとやはり薬剤師のほうが持参薬をまずすぐに病棟 に上げるのではなく確認をしまして、その内容をすべて電子カルテに入力し、情報共有化 できるようにということで対応しております。 ○西岡分科会長  その部分での、かなり作業量というのは増加しておりますでしょうか。 ○随行者(洛和会音羽病院)  それはかなりやはり増加はしていますし、人も入れないといけないというところは反省 しております。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  どうぞ、お願いします。 ○小山分科会長代理  その差が非常に大きいということの一番の原因は恐らく調整係数だと思うんですね。埼 玉のほうの病院にお聞きしたいんですけれども、先生のところは平成10年から効率化を 行っているということなんですけれども、結局この差がすごく大きいということは、実は GPCを導入してから医療を非常に効率化したというところでもって非常に高い調整係数 を得ているわけですね。この一番の効率したものは何なんでしょうか。幾つか上げていま すけれども、否定したり肯定したりしていますよね。 ○関塚副院長(埼玉病院)  比率としては、やはり後発品の導入だと思います。半分以上がそれに入ってくると思い ますけれども。 ○小山分科会長代理  後発品はそんなに影響いたしますかね。 ○関塚副院長(埼玉病院)  はい。ただ、分析で難しいのは、以前の後発品採用のときに分析したときにはその新規 薬品も大分高いものですから、その差をずっと考えているといけなくて、両方の価格や種 類などが変化するので、今年じゃ全部の後発品が新規薬品になったらと、どう分析するか というのはなかなか難しい状態なんです。でもそれでもけっこう大きいと思っております けれども。 ○小山分科会長代理  じゃあ、先生のところは後発品ということですね。音羽会の先生のほうはいかがでしょ うか。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  これは私ども、委員の方お手元の23ページですけれども、いろいろ考え考察しました ら、結果して検査と投薬のうち注射によるものが一番差として出てきているようです。 ○小山分科会長代理  それから、もう一点、音羽会の松村先生にお聞きしたいんですけれども、提出された資 料の中で、提出された資料はお持ちなんですか、音羽会の先生は。 ○長谷川補佐  お持ちです。 ○小山分科会長代理  それの18ページの一番下に書いてあります平成18年、20年保険改正時に出来高点 数と比較し、とありますけれども、これはどういう意味なんでしょうか。 ○松村院長(洛和会音羽病院)  これは、ちょっと私も分かりかねるところなのでまたかわります。 ○随行者(洛和会音羽病院)  基本的には、DPCに入ったときは出来高とDPCということで比較して調整係数を設 定されるかと思うんですけれども、DPC入った後の2回目、3回目の保険改正に関して は、DPCの前年度の金額とDPCを決めるということで、2回目、3回目は出来高と比 較した調整係数にはなっていないということで少しやはり差額が出るんではないかという ことで記させてもらいました。 ○小山分科会長代理  ある意味で、これは意見というか、それがこういう結果になっているという御指摘とい うふうに考えてよろしいでしょうか。前を引きずっちゃっているということですよね。 ○随行者(洛和会音羽病院)  多少は出ているかと思います。 ○小山分科会長代理  それに対する御指摘なんですね、これは。わかりました、ありがとうございます。 ○西岡分科会長  ほかに御意見ございませんでしょうか。  それでは、どうもありがとうございました。  続きまして、抗生物質の使用状況について議論したいと思います。最初に、医療法人財 団明理会大和病院から御説明をお願いいたします。 ○清水病院長(大和病院)  大和病院の清水でございます。これにつきましては病院、うちの大和病院というものが 泌尿器科の専門病院であるという特殊性があるのではないかなというふうに考えておりま す。実際にこのカルバペネム系、あるいは第4世代セフェム系の抗生物質を使った症例と いうのは半数以上がESWL、対外衝撃波腎尿管砕石術というやつですか、あれともう一 つは前立腺生検症例に尽きます。特にESWLは年間約1,200例、前立腺生検は大体 150例ぐらい行っています。DPCで短期入院、それから、特に感染発症を抑える。特 に前立腺生検というものは御高齢にやる方が多くて、そういった方にいったん感染が発症 した場合には重篤な事態も想定されますので、そういった感染を抑えるということを目的 として第4世代の抗生物質というのを称している症例が多いものと、実際には多いです。  実際には、そういった第4世代を感染予防として使っておりますけれども、カルバペネ ム系については、予防投与としてはほとんど使用されておりません。実際抗生物質という のは本来は感染が発生してからということなんですが、吉田先生の前でこんなことを言う のは何ですけれども、実際に前立腺生検を入院で経直腸的にやっている施設は、ほとんど 予防的に抗生物質を投与しているというような泌尿器科の現状があるというふうに僕のほ うは認識しております。  それから、腎尿管結石につきましても、結石の中によく、壊すとその中に、結石の中に 微生物というのがありまして、それが砕石することによって尿道に出てくる。そういった ことで、それもやっぱり腎尿管砕石時につきましてもエンピリックセラピーですか、そう いうことを行って感染を予防しているというような現状があります。そういったようなこ とを行っていると考えているんですが、前立腺生検後の敗血症は一度も発生しておらず、 また、入院が発生したケースというのはこういったESWL前立腺生検ではほとんどあり ません。当然ですが、再入院率というのも非常に低くなっています。  実際にこういった人数は確かに多いんですが、病院の全体の使用料としては、資料には 添付していませんが、こちらで今日調べてまいりましたところ、実際にセフェム系の第4 世代というのは大体4分の1、それからカルバペネムは大体7%ぐらいなので、それほど 多いものではないのではないかなというふうに認識はしております。実際に感染予防、感 染予防と言っていたわけなんですけれども、そこまできつめにということをやらなくても いいのではないかというふうに考えまして、今年からは少し今まで第4世代使っていたの を第3世代にずらすというようなことをして、少し第4世代のセフェム系の抗生物質が今 年度は徐々に少なくなっております。  以上です。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  続きまして、医療法人社団七仁会田園調布中央病院から御説明をお願いします。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  田園調布中央病院の院長成瀬と申します。よろしくお願いします。  当院は、昨年の4月からDPCの対象病院になりました。それで、DPCがいいことと いうのは、やはり我々の医療がどういう位置にあるかということをほかの病院との比較が できるということだと思います。それで、分析ソフトで、昨年の11月からドクターを科 別に集めて分析をしてきたんですけれども、ちょっと抗生物質がほかの病院とどういうふ うに、どれくらい違うのかということまでは行っていませんで、こういうことを指摘され て非常に我々としては逆にうれしく受けとめたわけなんですけれども、うちの病院は91 床になっていますけれども、実働は80床で、内科と外科、整形、それから眼科がやって おります。この抗生物質の使用状況を見ますと、このときまで眼科がすべてパスの中に第 4世代のセフェムが入っておりました。それをこの数字を、眼科の数字を引きますとうち のパーセントが28%になります。今第4世代を使った場合ですね、この指摘を受けまし てから眼科のドクターとお話をしましてパスから外させていただくということをいたしま した。それまでには野放しになっていたということは事実であります。  それから、昨年から感染対策委員会では、抗生物質がどのように使われているかという のはいつも報告があったんですけれども、先ほども言いましたようにほかの病院とうちの 病院がどういうふうに違うのかということについては分かっておりませんでした。それか ら感染委員会ではデータが出るんですが、それが全部のドクターに周知されていませんで した。ですから、9月からそれはすべてのドクターに周知するようにいたしました。  先ほど言いました80床の小さい病院で、内科は土地柄非常に高齢者が多いんですね。 小さい病院なんですが110を超える地域のクリニックの先生と連携を組んでおります。 紹介も非常に多いです。連携からの先生たちは、あるいは施設からの入院が多いんですけ れども、御高齢で誤嚥性肺炎が非常に多いですね。御存じのように非常に重症化して長く なってしまいますので、DPCでなるべく早く回転をしたいということもあって、内科の 先生方はこういうお薬を使っていることもあるかと思います。  僕は今年の4月から院長回診と言いまして、80床全部の回診をやっております。それ から、週に1回新入院の患者につきまして内科のドクターと週1回のカンファランス、こ れも僕が、僕は外科なんですけれども、内科のドクターと一緒にカンファランスをしてお ります。抗生物質の使い方につきましては各ドクターに任せておりますので、それについ て意見は言えないんですけれども、新入院、それから重症患者についてのカンファランス を行って、抗生物質の使い方についても、院内感染のことから考えましてやはり同じもの を使うということはいいことではありませんので、そういうことをしていかなければいけ ないかなというふうに思っております。  それから、外科のほうは5人のスタッフがほとんどチームで診ております。多いのは、 小さい病院なので非常に手術をたくさんやります。消化器外科としてはかなりの手術をし ております。ですから、腹膜炎、急性の腹膜炎とか、そのような手術も多いものですから こういうものを使っているんだなと思っております。去年の後期ですね、7月、12月の データですのでそれをちょっと見たんですけれども、おおむね眼科を除けばそれほどむち ゃに4世代、あるいはカルバペネムを使っている者が多いというような印象は院長として 受けませんでした。ただ、それで、今月のとか先月も見たんですけれどもやはり40%を 超えるデータになります。ですから、眼科を抜けばやはり同じように二十数%になると思 うんですね。ですからほかの病院よりもやや多いのは確かでありますけれども、重症患者 がいてそれに対して使っているということでと思っております。ただ、それに対してもう ちょっとみんなが、1人のドクターが決めるというんではなくて、いろんなドクターがカ ンファランスをして使い方を決めていかなければいけないかなというふうに思っておりま す。  以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  それでは、続きまして、医療法人社団平成醫塾苫小牧東病院から御説明をお願いします。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  苫小牧東病院の副院長の船木です。本来ならば院長の橋本が出席すべきですけれども、 所用によって私がかわりに出席いたしました。  今回の問題点は、カルバペネム系、あるいは第4世代セフェム系の抗生物質のデータと して、患者割合が、全国平均が12.8%ですが、貴院が66.5%と書いてありますが、 かなり多かったということが、今年度からDPCを始めまして気がついたということです。 これは私たちの病院にとってもかなり衝撃で、これに対してどうやって取り組んだらいい かということはすごく勉強になりました。  以下、うちの病院の特徴ですけれども、一般病棟は50床のケアミックスの病院です。 35ページ、36ページに書いてあるとおり、診断分類別の件数としては、肺炎が21. 6%と多い、脳卒中の患者さんのリハビリを主にやっている、そういう病院です。ただ、 この患者さんの中でやっぱり高齢者の方がかなり多いということが分かります。  その中でも重症肺炎が多いということで、39ページに飛ぶんですけれども、ちょっと 見ていただきますと、第4世代セフェム、カルバペネム使用者、65歳以上の占める割合 が90%、その使用した中での死亡率が41.3%と高齢者が多くて重篤だということが うかがえるかと思います。  また、誤嚥性肺炎の方も多くて、肺炎に対してはうちらの病院でマニュアルがつくって ありまして、呼吸器学会とか感染学会など参考にして院内肺炎のガイドラインというのが あります。それに重症肺炎の場合は、どうしても第4セフェムとかカルバペネムが第一に 来てしまう。基本としてはエンペリック治療としてそういうのを選んだとしても、培養結 果が出た後には強域な抗菌薬に変えていかなきゃいけないという、そういう努力がまず少 なかったんじゃなかったということを1つ言えるかなと思います。  2つ目は、今度院内感染防止対策委員会で、多剤耐性緑膿菌の集計を必ず毎月とってお ります。そうすると、この抗生物質は66%も使用していたときにこれがかなりふえてき たわけですね。それはすごく警告として受けとめて医局のほうにアナウンスして、今年の 4月から抗生物質の届出制という、特定の薬物にとっては届出制をきちんと行いなさいと、 それは電子カルテにちゃんとありますので、それをちゃんと書きなさいということを抗生 物質の名前を選ぶとすぐその書類が書きなさいというふうに出るように書きまして確実に 書くようにしました。その結果、4月から周知させたことによってMDRPですけれども、 多剤耐性緑膿菌がぐっと減ったという結果がありまして、そういうことも結果としてこの 2種類の抗生物質の使用量が減少していく結果になります。  それは、P40を見ていただきますと、これが指定抗菌薬使用届の使っているもので、 これはちょっと古いもので、4月からはもう少し新しいものに変更しております。それか ら、P38を見ていただきますと、第4セフェム、カルバペネム使用率ですけれども、6 0%以上指摘されましたので、平成21年4月に周知したときは48.7%でしたが、今 年の7月は19.5%まで減らしてきております。全国平均もう少しなんですけれども、 どうしても必要があってこういう患者さんは使っていると思います。  以上、ポイントとしては高齢で重症の肺炎患者が多くて、それに対してガイドラインの 見直しとか、それから感染委員会からの指摘、それから、今回のDPCにしてから得られ たデータなどを参考にして、適正な使用を目指して今やっているところでございます。  以上です。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  それでは、続きまして河村病院から御説明をお願いします。 ○中島院長(河村病院)  当院は、岐阜市東部に位置します神経内科を主体とした病院でございます。したがって、 神経内科の患者さんが多い病院でございます。最近では脳外科を設置し、手術にも対応で きるよう努力しております。私どもの病院でございますが、一般病床が107床、回復リ ハビリテーション病床60床、医療療養型病床88床のケアミックス病院でございます。 さらに、併設といたしまして老人保健施設200床、関連施設として特別養護老人ホーム 100床、協力施設として特別養護老人ホーム80床、有料老人ホーム34床などがあり まして、400名以上の御高齢の方をお世話しております。  緊急入院率は91%で、75歳以上の入院患者様が55.8%を占め、ADLの低く、 高齢かつ急変した重症患者様が多いのが特徴でございます。また、近隣の医療機関により 終末期の施設として紹介を受けることも多くて、一般病床の入院患者様のADLのバーサ ルインデックスは、平均点数が32点と低く、栄養障害、あるいは他の疾病を併存してい る患者様は95.6%に上っております。  先ほど申し上げましたとおり、当院は高齢の患者様が多くて、その中でも栄養障害や他 の疾病を併存する肺炎患者様が多くを占めておられました。高齢で全身状態が悪い状態の ため、緊急でいち早く治療効果を得るためと、喀痰検査をすることなく経験知から直ちに 抗生剤の投与が必要と判断して治療を先行しておりました。今回指摘されました薬剤の使 用は、原因菌としてグラム陰性桿菌、あるいはグラム陽性球菌を想定し、それらに効果が ある薬剤を使用しております。  44ページなんですけれども、このたびこれを受けまして実態調査を目的に病院感染防 止対策委員会で抗生剤を使用した呼吸器疾患の患者様を、日本呼吸器学会呼吸器感染症に 関するガイドライン内の市中肺炎重症度判定に従って重症度分類を行いました。期間は2 1年8月1日から8月18日まででございます。  該当患者様は52名で、平均年齢が80.6歳、男性が82歳、女性が80.2歳でご ざいました。軽傷は4人で7.7%、中等症が27人で51.8%、重症が12人の23. 1%、超重症は9人の17.3%。重症及び超重症の方は40.4%でございました。カ ルバペネム系、または第4世代セフェム系抗生剤使用者は37件で71.2%でございま した。  この結果を得まして、私ども直ちに抗菌薬の適正な使用に関する院内研修を行いまして、 診療ガイドラインに基づく診療の徹底及び抗菌薬使用マニュアルの遵守に努力いたしまし た。  その結果といたしまして、当年の7月度の第4世代の及びカルバペネム系の薬剤使用が 64%であったものが8月は途中からでございますけれども37%に下がっております。 8月度全体としてでございますけれども、途中から見直してあります。9月度はまだ期間 が短くて2週間程度でございますが7%までになっております。  あと、菌検索のほうも大体3倍程度にふえておりまして、今回御指摘いただきましたこ とが私どもDPC病院として参加いたしましたことで他の病院とこういう点で違いがある のではないかという御指摘を受けましたこと大変ありがたく思っております。今後ともD PC病院として医療の質の向上の努め、また、透明化により患者さんの信頼が受けられる のではないかというふうに考えておりますますので、今後とも努力したいと考えておりま す。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。  今の4施設の御説明でございますが、これに関しまして御意見。  では、熊本委員。 ○熊本委員  4つの施設の病院は、恐らく日本医療機能評価機構の病院機能評価を受けられていると ころではないかと思うんですけれども、もちろんバージョンによって異なるんですけれど も、バージョン5では、たしか抗菌薬を適正に使用しているということで特別な抗菌薬カ ルバペネム系とかは届出制とか許可制ということで、苫小牧東病院のほうはそれで届け出 の紙までつけていただいていますけれども、そういったいわゆる制度というか、システム 的なことをほかの3つの病院がされているかどうか、対策としてされるかどうかをちょっ とお伺いしたいと思います。  それで、苫小牧東病院の先生からは、それでかなり4月から減ったという数字が言われ ていますけれども、こういう届出制なんかをすることによってかなり効果があるのかどう か、そのあたりもちょっともっと詳しく教えていただきたいと思うんですけれども。 ○清水病院長(大和病院)  大和病院ですけれども、病院機能評価機構は受けておりません。もうかなり建物が老朽 化していると、それから建てかえの計画がありますので、実際、今度新病院になったとき にはそういった機能評価を受ける準備はもちろんしたいと思っていますけれども、現在で はそういったことはやっておりません。  それから、適正な抗生物質の使用状況についてということなんですが、先ほどの繰り返 しになりますけれども、どちらかと言えば予防的投与がちょっと多かったのかなと。では、 実際に今使っているのは本当に適正な投与かなということで、みんな泌尿器科の医者なん かで話し合って、少し例えば2グラム使っているのを1グラムにしてみようかとか、ほか の抗生物質を経口でかぶせてみようかとか、そういう形で少しずつちょっと、もうちょっ と医療資源をするような形で今鋭意努力しているところなんですが、そんなところでよろ しいでしょうか。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  田園調布中央病院は、先日、バージョン6を受けました。美原先生に来ていただきまし て受けました。届出制ということにはなっておりませんで、なっておりませんというか、 実際には動いていないのが現状です。感染対策委員会というのは月に2回行っておりまし て、そこでどういうのを使っているかというものを明示するだけでありまして、今お話を 伺ってそういうこともやっていくほうがいいのかなと、これは院長の意見ですけれども持 って帰りたいと思っております。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  先ほど説明したとおり届出制にしておりますけれども、これにしたのは実はもっと前か らしていまして、文章のところに届出制はあったわけですね。あったんですけれども、そ れを書くドクターはほとんどいなかったんです。ただあるだけじゃ絶対だめで、例えばメ ロペンならメロペンと入れた瞬間に、入力した瞬間に、はい届出制を書いてくださいと出 るわけです。それをそういうふうにシステムを変えました途端、書いてくださる先生がふ えたのと同時に、面倒くさい、書かなきゃと。書く項目けっこうあるんですよ。基礎疾患 から対象起因とか、そういうのを全部書かなきゃいけない。でも、やっぱりちゃんとフォ ーカスを絞っていこうかという、それが結果として減少と、それから適正な使用につなが った一つの原因かなと思っております。  以上です。 ○中島院長(河村病院)  私どもの病院も機能評価機構を受けております。抗菌薬の使用に関しても届け出を行っ ておりましたけれども、ただ、個人個人のデータはあったのですが、全体としてのデータ がなくて、その分析が行われていなかったということが今回御指摘を受けたことになった のではないかと考えておりますので、今後是正していきたいと考えております。 ○相川委員  カルバペネム系、あるいは第4世代セフェム系というのは比較的薬価が高いお薬ですか ら、DPCで使うとかえって経営の上では困ると、損するというようなこともあるにもか かわらずこのように多くの患者さんに使っているということでありますけれども、この委 員会としても医療の質に関してもDPCがどのくらいに役立っているかということでお聞 きしたいんです。まず4つの施設の中で、日本感染症学会が管轄しているインフェクショ ンコントロールドクターがいる施設、いればいいというものではないですよ。いてもこう なっていたら、むしろその人がファンクションしていないという意味もあるのですが、い らっしゃるかどうかをまずお聞きしたいんですが。いる施設は何人いらっしゃいますか。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  ICDで。 ○相川委員  ICDで。その方は、このような事実を把握しているんですか。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  もちろんです。 ○相川委員  していたんですか。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  はい。先ほどのDPCを66%というのは、最初からは把握していませんでした。指摘 を受けて把握しました。 ○相川委員  それから、もう一つお聞きしたいんですけれども、田園調布中央病院でしょうか。眼科、 白内障の手術で80例に使われていたと。提出した資料を拝見するとほかに使われた症例、 白内障以外に使われていたのが68例で、ですから白内障の予防、手術のときの予防的投 与にこれも入っていたということですね。クリニカルパスに入っていたそうですけれども、 多くのクリニカルパスの中に抗菌薬の使用は入っていますけれども、これに関して、ほか のクリニカルパスもレビューしているんでしょうか。それが最初の質問。  それから、白内障の手術に関して、この薬を何回投与することになっていますか。つま り、薬剤の選択と、それから予防的抗生物質療法に関しては回数も日本では非常に多いと いうことが一部の病院で言われて、このごろはかなり欧米に近く科学的証拠のもとに投与 回数が決められてきているようですけれども、このプロトコールではクリニカルパスでは 抗生物質を何回使用することになっていたんですか。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  白内障では1回です。 ○相川委員  そうすると、患者さんの数としては多いけれども、バイアル数というんですか、使用量 としてはそれほどでもない。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  白内障に使う、眼科が使っているのはそうですね。すべて1回です。 ○相川委員  ほかのクリニカルパスでも……。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  ほかのクリカルパス、先ほど言うのを忘れたんですけれども、内科の肺炎のパスの中に 選択する抗生物質が書いてあるんですが、そこの中にも第4世代セフェムが入っておりま す。ですから、クリニカルパス委員会というのがあるんですが、なかなかそのレビューが うまくいっていないということは御指摘のとおりだと思います。 ○相川委員  ほかの施設ではどうでしょうか。クリニカルパスに関してレビューしているんでしょう か。抗生物質が適切かどうかは。 ○清水病院長(大和病院)  大和病院ではクリニカルパスは使用しておりますが、抗生物質の使用については各諸先 生方に任すという形をとっております。 ○相川委員  ほかはいかがなんでしょうか。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  クリニカルパスは、まだ実質的には動いておりません。作成中です。 ○中島院長(河村病院)  私どものところでは、クリニカルパスは使用しておりましたけれども、それを見直しま して、特に菌検索を重視しなければいけない点を入れたこととか、抗生剤の種類に関して は今まで言及していなかったものですから、カルバペネム系及び第4世代の使用法に関し ては、抗菌薬の適正使用マニュアルを遵守するように心がけるよう書いております。 ○相川委員  この分科会では、病院の機能を評価するのにクリニカルパスの導入状況も一つ検討の対 象になっているわけですけれども、不適切なクリニカルパスで点数がよくなるというのも 非常に困りますので、その辺のところはよく見直していただきたいと思います。  また、ちょっと細かいことで大変恐縮なんですが、大和病院の使用理由というところ、 前立腺生検に関しての使用理由ということが書いてあります。27ページですね、この使 用理由という、根拠が余り薄弱なので、もしこのような根拠で、あるいは先ほども2グラ ムを1グラムにしようかとか、経口にしようかとか、そのようないわゆるエビデンスのな い討論で変えるよりは、やはりしっかりとしたエビデンスをもとに御検討なさったほうが よろしいかと思います。特にこれは学会発表、地方会の発表の症例報告の一題で、「予防 的抗生物質抗生剤使用なしでは100%の菌血症が起こる」という非常に独断的な発表を、 この使用理由になさっていますけれども、やはりもう少し院内で検討なさる場合にはしっ かりした、できればピュアレビューにパブリッシュされたもの、あるいはガイドラインな どを御参考になって使用方法を決めていただければよろしいと思います。 ○邉見オブザーバー  私、消化器外科医なんですけれども、予防投与に関してちょっとお2人の先生方にお聞 きしたいんですけれども、我々のときはもう30年ぐらい前に開腹術の予防投与、創感染 ですね、それに対して大論争がありまして、日本大学の石山先生などは切ったら必ずマイ クロアプセス、微小膿瘍ができるというようなことで予防投与を認めようという説と、予 防投与というのはいけないと。療養担当規則には病名がない予防投与はだめとみんな書い ているわけですね。先生方お2人のところは、私は18年間国保の審査員していたんです が、そういうのは全然査定されなかったんですか、今まで。DPCになる前の話ですけれ ども。 ○清水病院長(大和病院)  まず、査定されておりません。査定されていないというふうに、私は今の病院に勤めた のは6年前なんですけれども、少なくともこういったような扱いをして査定された方とい うような症例はほとんどないと思います。  それから、あと、前立腺生検というのは検査なんです。手術じゃないんです。検査でや はり敗血症を起こしたりとか、中にはたしか日本で6例か7例、御不幸な転帰をとられて いる方がおられるんですけれども、そういったことは一般病院ですから絶対してはいけな いというような認識を持って、本来の抗生物質というのは感染が起こってからというのは 重々承知しておりますが、そういったことを起こさないという意味でも予防投与というこ とを行っております。 ○邉見オブザーバー  白内障はどうですか。清潔な手術で何か要らないような気がしますが。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  おっしゃるとおりです。消化器外科のほうの話、僕は呼吸器外科なんですけれども、外 科のほうのお話をさせていただきますと、先ほど御指摘がありましたように、うちは術前 術中術後と言いますか、手術日に3回、4回投与してなるべく期間を短くするということ をやっております。それから、予防投与でセフェムとかカルバペネムは使っておりません。 パスに入っているのはみんな第1世代、第2世代といったところのパスが外科系には入っ ています。これを使ったのはすべて、全部見たわけじゃありませんけれども、ほとんどが 術後のほかの感染症、あるいはもうちょっと重症な症例だったというふうに僕は思ってお ります。査定についてはちょっと僕は分かりませんので、助けていただけますか。 ○相川委員  ちょっといいですか。私の意見がちょっと誤解されているといけないので。今の件で、 予防投与ですけれども、途中ですか、すみません。 ○西岡分科会長  先にちょっとお答えいただいて。 ○随行者(田園調布中央病院)  すみません、田園調布中央病院の医事課の森川と申します。査定の件なんですが、一応 見ているところで眼科の白内障に関して査定のほうはありません。ただ、肺炎等に使って いる抗生剤については、期間が長いもの、多いものに関しては過剰という形で、過剰重複 という形で切られているものも幾つかはあります。 ○相川委員  すみません、大和病院の清水先生に、私は経直腸的な前立腺の生検に抗生物質を使って はいけないと言っているわけではありません。私としては適切な薬剤、場合によっては第 4世代セフェムも含めて1回、あるいは一、二回の投与というのは科学的にはよろしいと 思っています。 ○西岡分科会長  田園調布の先生にお伺いしたいんですが、眼科の先生がクニカルパスにカルバペネム、 あるいは第4世代を入れていらっしゃるんですが、それはどういう理由でそういうパスを おつくりになったのか教えていただけるとありがたいんですが。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  僕も分からなくてこの指摘を受けて、ヒアリングじゃないですけれども意見を聞いたん ですが、非常に怖いと。前にそういう感染を起こしたことがあって、白内障で感染を起こ しても非常にミゼラブルだということで、非常に怖いので使わせてくれということを彼が 言いました。ですけれども本当に必要なのかという話し合いをしまして、現在は変えさせ ていただいております。 ○佐藤委員  指定抗菌薬の届け出制度の運用についての質問でもよろしいですか。 ○西岡分科会長  構いません。 ○佐藤委員  苫小牧東病院さんが薬剤科に指定抗菌薬使用届け出を出されても、なかなかうまくいか なくて、いわゆる非関税障壁な対応を行って抗菌薬使用制限を行ったというお話なのでし ょうか。私の質問は、ICDも確かに必要なのですが、現在は、薬剤師も感染制御の専門 薬剤師とか認定制度を持っていて、各急性期病院には1名ずつ配置しようというようなこ とで動いています。そういう薬剤師がいますと必ずこういったことに対しては、しっかり した確認ができるのではないかと思うのですが、その辺の動きとか、そういうものはご存 じなのかと、そういう薬剤師の研修というものに対して病院としてはどういうような体制 をとっているかすべての病院に聞きたいのですが。 ○清水病院長(大和病院)  薬剤師が来ておりますので。 ○随行者(大和病院)  大和病院の薬剤師をやっています岡山と申します。当院の現状なんですけれども、専門 薬剤師ですとやはり5年以上の経験が必要だと思いまして、現状私以下、全部で15名今 いるんですが、薬剤師経験自体が5年を超えている薬剤師がまず私を除いて1名しかいな いというのが現状でございます。ですので、ある程度ようやく薬剤師も定着してまいりま したので、そのあたりまた5年を超える者が多くなってきた場合に、やはりそういうもの、 がん専門薬剤師ですとか、感染制御の薬剤師ですとか、やはり志す者はいると思うんです ね。そのあたりのバックアップをやはり病院として考えていかなきゃいけないなとは考え ております。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  田園調布では、薬剤師にそういう専門はおりません。ただ、うちの場合は看護婦も認定 看護師というのを取らせるようなことをして今現在3人おります。そういうようなことの 教育にはすべてちゃんと病院のほうがバックアップするということは言っておりますので、 ちょっと薬剤師のことについては分からないんですけれども、そういう動きがあればやは りやるべきだというふうに思っております。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  当院では、感染専門薬剤師はいませんが、研修には行っています。感染委員会で薬剤師 の占める役割はすごく高いと思います。特に抗菌薬の使用という点については。いろいろ どんな起炎菌があって、それに対して当院では何がきくのかということを調べようと、そ ういう課題を与えて、当院にとっての一番適正な抗菌薬というのは何かというのを見つけ ることもできるんだというようなことを今研究させています。 ○中島院長(河村病院)  私どもの病院でも感染専門の薬剤師はおりません。先ほどのお話を伺いまして、今後病 院としてはそういう方を少しでも養成するよう努力していきたいと考えております。 ○佐藤委員  先生、もう一つ質問宜しいですか。私は余りその方面の専門ではないのですが、薬物血 中濃度に関して、かなり感染を防ぐための新しい展開があると思うのですが、感染とTD M関係等でいろいろな抗菌薬を使う場合には、患者さんの血中濃度をチェックするという ようなことは、皆さんの病院では、一応されていますでしょうか。全部の病院で聞きたい のですけれども、宜しいでしょうか。 ○中島院長(河村病院)  私どもの病院で行っているもの、抗生剤の種類としては、バンコマイシンに関しては時 々行っております。ただ、他のものに関しては現時点ではまだ行っておりません。 ○船木院長(苫小牧東病院)  PDPA理論に基づいて薬剤を投与すると、回数とか同数とか、そういうのは薬剤師の ほうからちゃんと指摘してきます。それから、バンコマイシンのモニタリングはやってお ります。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  当院でもバンコマイシンはやっておりますけれども、ほかは全くやっていないと思いま す。 ○医療法人財団明理会大和病院(清水)  当院では、やっていないというのが現状です。やらなきゃいけないねという話はこの前 の感染委員会でも出たんですけれども実際にまだやっていません。あともう一つは、対象 薬剤はハベカシンと、あとはバンコマイシンだねという話はしていますけれども、実際に そういう使う症例がほとんどないので、ちょっとなおざりになっているというのが現状で す。 ○池上委員  今は抗生物質が話題になっておりますけれども、それ以外の薬剤についても比較的多く 処方されているかどうか、あるいは検査についてどうかということを知る上で、各病院の 調整係数をもし御存じであれば教えていただいて、御存じなければそれとほかの薬剤の使 用状況も比較的多いのかどうかということを教えていただければと思います。 ○西岡分科会長  お分かりになりますか。抗生物質以外の薬剤の使用状況がもしお分かりになれば。それ と、調整係数との関係ということの御質問でございますが。 ○清水病院長(大和病院)  ほかの薬剤と言いますと、すみません、抗生物質以外の薬剤ですか。  すみません、ちょっと分かりかねます。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  うちは、調整係数が1.178で、機能評価係数というのが0.1056です。合計1. 2836です。それから、ほかの薬に対するそういうものはないと思うんですが、先ほど 言いましたDPCの分析ソフトでほかの病院よりもうちがたくさん使っているのかどうか ということを一応そういうようなところで評価はしていますが、それほど多いような印象 はないと思っていますけれども、実際には調査しておりません。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  うちは、調整係数1.27ですけれども、抗生物質の使用量が断トツじゃないかなとい うふうに考えていますので、ほかの薬物については特に調査しておりません。 ○中島院長(河村病院)  私どもの病院の調整係数は0.8878で、機能係数が0.1026でございます。薬 剤との関連については特に調査しておりません。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。  では、企画官お願いします。 ○宇都宮企画官  今、4病院にいろいろお聞きしているんですが、今回たまたま抗生剤のカルバペネム系、 あるいは第4世代セフェム系ということで4病院おいでいただいたんですが、そもそもD PCの目的の中に医療の標準化、あるいは質の向上というのがあって、その中でたまたま 今回この件についてちょっと違う値を示す病院だということで呼ばれたということなので、 この件についてだけ対応していただいてもモグラたたきのように次はあれだ、次はこれだ みたくなってしまっても、DPCとしては余り望ましくないということです。なかなか難 しいとは思うんですが、各病院さん、こういった診療のチェック体制と言いますか、個々 の診療まではなかなか難しいということは理解していますけれども、病院としてこういっ た外れたものについて今後どういうふうにチェックしていくのかとか、そういう点につい て何かお考えがあればお聞かせいただきたいなと思うんですが。 ○船木副院長(苫小牧東病院)  私たちの病院は、症例検討会というのはしばらくやっていなかったんですけれども、今 年度からまた再開しまして、そういう中で抗生剤だけではなくて適正な診断、そしてそれ が治療に結びついているのかということを検討していきたいと、そういうふうに考えてお ります。 ○中島院長(河村病院)  私どもの病院でも、分析ソフトを使いまして分析は行っております。特に今回の御指摘 を受けまして、今後ともその分析をさらに詳しく行っていきたいというふうに考えており ます。 ○成瀬院長(田園調布中央病院)  うちの分析ソフトを使って自分たちの位置が、医療の質の位置がどのくらいにあるのか というのはけっこうおもしろいと思うので、そういうのは今までやってきましたけれども、 これからももうちょっとほかの病院との比較ということに重点を置いてやっていく必要が あるのかなと思っています。標準化することが本当にいいのかどうかというのはまた難し いところがあると思うんですが、そういうことをやっぱり、我々がやっていることの位置 というのを確認していかなきゃいけないかなと思っています。  それから、地域の先生方との症例検討とか、それから救急隊との症例検討とか、そうい うようなことを今までもやっておりますし、これからもそういうことをやりながら、我々 の医療が地域の中でどういう位置にあるのかということをなるべく大勢のドクターがそう いうのに出席して見ていくようにしていきたいと思っております。 ○清水病院長(大和病院)  先ほどの調整係数なんですけれども、うちの病院は1.2211でした。それから、う ちは泌尿器科の専門病院なので、先ほど相川先生がお話しされた予防的なことなんですけ れども、学会ではたしか前立腺生検については予防的抗生物質が云々という、確か下りの ガイドラインは前立腺がん検診ガイドラインというのがありまして、その中に確か組み込 まれていたと思います。吉田先生のような御高名な先生に働きかけていただいて、もっと 例えば経直腸的な前立腺生検についての標準化というものを学会の先生方に働きかけてつ くっていただければなというふうに思っております。  以上です。 ○西岡分科会長  吉田先生、何か、せっかく御指名でございますが。 ○吉田委員  大和病院を養護するわけではないんですけれども、前立腺がんが非常にふえていますよ ね。ですから、バンコマイシンが全国非常に数多いんです。確かに経直腸でありますので ほとんど菌血症を起こし得るんですね。ですから、必ず抗生物質を使いなさいと。それか ら、もう一個外科系で抗生を使うときに、DPCなので手術翌日に使うと包括なんですね。 だから、多分全国の外科系の科というのは術中に使うんですよ。ほかの分科会で注意しま したら、ある外科の先生から実は術中に使ったほうが効果があるんだと、術後使わなくて いいんだという意見があったので、術中の抗生物質に関しては、手術に関しては査定はし ないと。一応予防と明らかに分かっているんですけれども、それに関しては査定しないと いう方針でやっています。  ですから、多分外科の先生方はそういう意見をするんでしょうね。術後に使ったって包 括になっちゃうから、術中使って、なおかつそのほうが臨床効果がいいんだという御意見 が非常に多いのでそうしています。 ○西岡分科会長  ほかに御意見ございますでしょうか。  今日はお忙しいところ来ていただきまして本当にありがとうございました。今日いろん な御意見が委員の方から出たんですが、その個々のポイントだけではなしに、先ほど来い ろいろ御議論いただいていますように、いろんな医療のプロセスとか、それから病院の中 でのいろんなチェック機能というのが今後問われていくだろうと思います。例えばカルバ ペネムだけじゃなしに、もっと幅広い診療内容のチェックをぜひともお願いしたいという ふうに思っております。  それでは、本日の医療機関からのヒアリングは以上とさせていただきたいと思います。 事務局から連絡事項ございますでしょうか。 ○長谷川補佐  次回の開催につきましては、追って御連絡させていただきます。本日お配りしておりま す机上配付のうち、参考資料、取扱注意書類に関しましては後ほど回収いたしますので、 そのまま置いていただければと思います。  事務局からは以上です。 ○西岡分科会長  それでは、平成21年度第10回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会を終了させ ていただきます。本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。 −了− 【照会先】 厚生労働省保険局医療課包括医療推進係 代表 03−5253−1111(内線3278)