09/06/03 第９６回労働政策審議会雇用均等分科会議事録


第96回労働政策審議会雇用均等分科会


第96回労働政策審議会雇用均等分科会　議事録


日時：2009年6月3日(金)　10:00～11:00
場所：金融庁　903会議室（9階）
出席者：
　公益代表委員
　　林分科会長、奥山委員、樋口委員、山川委員
　労働者代表委員
　　石川委員、小林委員、斉藤委員、冨高委員、片岡代理(山口委員)
　使用者代表委員
　　川﨑委員、中西委員、布山委員、山﨑委員
　厚生労働省
　　北村審議官、定塚職業家庭両立課長、代田短時間・在宅労働課長
　　松本育児・介護休業推進室長、堀井総務課調査官

　　議題：
　　1．分科会長の選挙、分科会長代理の指名及び家内労働部会委員の指名について
　　2．雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について（諮問）
　　

配付資料：
　　№.1　　労働政策審議会雇用均等分科会委員名簿
　　№.2　　労働政策審議会雇用均等分科会家内労働部会委員名簿
　　№.3　　労働政策審議会令
　　№.4　　雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱
　　№.5　　短時間勤務を希望する者への支援の充実について



議事：
○堀井総務課調査官
　ただ今から、第96回労働政策審議会雇用均等分科会を開催いたします。本日の
委員の出欠状況は、佐藤委員、田島委員、山口委員、山本委員がご欠席、また、
山口委員の代理として日本労働組合総連合会男女平等局長の片岡千鶴子様が出席
されています。
　本日は、4月27日および本日付で委員の改選があってからの最初の会合ですので、
分科会長が決定されるまでの間、私、雇用均等・児童家庭局総務課調査官の堀井
が進行させていただきたいと思います。
　まず、委員の皆さま方をご紹介いたします。お手元に配付させていただいた資
料№1「労働政策審議会雇用均等分科会委員名簿」をご覧ください。今回、公益
委員1名、労働者側委員3名、使用者側委員2名の計6名の方が新しく雇用均等分科
会委員となられました。なお、辞令につきましては、皆さま方のお手元に置かせ
ていただいております。席上配付という形で恐縮ですが、よろしくお願いいたし
ます。
　それでは、新任の委員の皆さま方からご挨拶を頂戴したいと思います。まず、
山川委員からお願いいたします。

○山川委員
　慶應義塾大学法科大学院におります山川と申します。よろしくお願いいたしま
す。初めてで何もわかりませんけれども、よろしくご指導いただきたいと思いま
す。

○堀井総務課調査官
　ありがとうございます。続きまして、石川委員、お願いいたします。

○石川委員
　おはようございます。損保労連(損害保険労働組合連合会)の石川です。働く者
の立場からしっかり発言して、この分科会に貢献したいと思いますので、よろし
くお願いいたします。

○堀井総務課調査官
　ありがとうございます。続きまして、小林委員、お願いいたします。

○小林委員
　運輸労連(全日本運輸産業労働組合連合会)の小林と申します。運輸産業は女性の
人数が少ないのですが、ハンドルを握る女性も増えていますので、そういった立場
から参加させていただきます。よろしくお願いいたします。

○堀井総務課調査官
　ありがとうございます。続きまして、冨高委員、お願いいたします。

○冨高委員
　電機連合(全日本電機･電子･情報関連産業労働組合連合会)の冨高と申します。
私も働く者の立場として発言していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願
いいたします。

○堀井総務課調査官
　ありがとうございます。続きまして、中西委員、お願いいたします。

○中西委員
　おはようございます。はじめまして。私は東京商工会議所女性会の吉川会長の
後任といたしまして、本日初めて出席させていただきます。どうぞ、今後ともよ
ろしくご指導のほど、お願い申し上げます。

○堀井総務課調査官
　ありがとうございます。続きまして、布山委員、お願いいたします。

○布山委員
　おはようございます。日本経済団体連合会の布山と申します。どうぞよろしく
お願いいたします。

○堀井総務課調査官
　ありがとうございました。それでは、議題1、分科会長の選挙に移りたいと思
います。本日の資料№3でございますが、労働政策審議会令第6条第6項におきま
して「分科会長は分科会に属する公益を代表する労働政策審議会の委員のうちか
ら選出すること」とされております。本分科会の公益代表のうち本審委員でいら
っしゃいますのは、林委員のみですので、林委員に分科会長にご就任いただくこ
とになります。よろしいでしょうか。

　（「異議なし」の声あり）

○堀井総務課調査官
　ありがとうございます。それでは、林委員に分科会長にご就任いただきました
ので、以後の進行は林分科会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいた
します。

○林分科会長
　それでは、議事に入りたいと思います。まず、労働政策審議会令第6条第8項で
は、分科会長代理については、分科会長が指名することになっておりますので、
私から指名させていただきます。樋口委員に、引き続きお願いしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
　続きまして、家内労働部会に属すべき委員および臨時委員の指名についてです
が、これにつきましては、労働政策審議会令第7条第2項において、分科会長が指
名することとなっております。あらかじめお手元にお配りしております資料№2の
通り指名させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
　それでは、本日の議題に入る前に、北村大臣官房審議官から一言ご挨拶があり
ます。

○北村審議官
　審議官の北村でございます。議事に入ります前に、一言ご挨拶を申し上げます。
皆さま方におかれましては、ご多忙の中、雇用均等分科会委員をお引きいただき
まして、また、本日はお忙しい中、ご出席を賜りまして誠にありがとうございま
す。分科会長の林委員、また分科会長代理の樋口委員には、引き続き大変お世話
になりますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
　本分科会では、雇用均等政策に関する重要事項を調査・審議いただいておりま
す。昨年度の分科会では、育児・介護休業制度の見直しなどについてご審議をい
ただいたところでございます。4月15日に法案要綱につきまして答申いただきま
して、育児・介護休業法改正法案は、おかげさまで4月21日に国会に提出したと
ころでございます。各委員の皆さま方におかれましては、昨年、審議会におい
て長期間に渡りますご審議、それから建議の取りまとめ、さらには法案の要綱
の諮問・答申に至るさまざまな過程で大変ご尽力をいただきました。改めて心よ
り御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。育児・介護休業法
案は今後国会で審議されることになりますけれども、法案が成立した場合には、
私もその実行に向けまして着実に準備を進めてまいりたいと考えております。そ
の際には、省令案あるいは告示案といったものにつきまして、雇用均等分科会に
おきましてご審議を賜ることになると思います。各委員におかれましては、今後
ともどうぞよろしくお願い申し上げます。簡単ではございますが、ご挨拶とさせ
ていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○林分科会長
　それでは、議題2に入ります。議題2は、平成21年度補正予算に盛り込まれた事
項に係る案件である「雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱につい
て」です。これについては、本日、厚生労働大臣から労働政策審議会長あて諮問
が行われました。これを受けて、当分科会において審議を行うこととしたいと思
います。まず、事務局から説明をお願いいたします。

○代田短時間・在宅労働課長
　短時間・在宅労働課の代田でございます。ただ今、分科会長からお話がござい
ましたように、本日付で厚生労働大臣から労働政策審議会長あてに、資料№4とし
て配付させていただいておりますように、ご審議をお願いするということでござ
います。内容につきましては、資料№5「短時間勤務を希望する者への支援の充実
について」で説明申し上げます。
　1枚おめくりいただきまして、まず、「経済危機対策(抄)」として抜粋を載せ
させていただいております。本年4月10日に「経済危機対策」に関する政府･与党
会議、経済対策閣僚会議合同会議で決定されたものでございます。この中の第2章
「具体的施策」ということで整理されています。※印に書いていますように、具
体的内容につきましては別紙2で記述ということで、次のページに書かれています。
「緊急的な対策－「底割れ」の回避」という部分に雇用対策が1番目にございます。
この中の具体的施策といたしまして、再就職支援・能力開発対策が(2)にございま
す。この中に「ハローワーク機能の抜本的強化等」という項目がございまして、
具体的な内容については、1枚おめくりいただきますと右肩に「別紙2」と書いて
ありますけれども、Ⅰ「緊急的な対策－「底割れ」の回避」、1「雇用対策」の(2)
に再就職支援･能力開発対策とありますが、その中に、今申し上げましたように、
ハローワーク機能の抜本的強化等がございます。この中に、ハローワークの人員･
組織体制の抜本的充実･強化、短時間労働者均衡待遇推進等助成金・両立支援レベ
ルアップ助成金の充実という形で盛り込まれているところでございます。具体的な
内容につきましては、もう1枚おめくりいただきますと、「短時間勤務を希望する
者への支援の充実」ということで、短い時間で働くということですけれども正社
員としての安定した働き方によりまして、雇用の場の確保(就職の促進)を図る。
また、医療(医師、看護師)の分野、あるいは保育等の分野におきましては、こうし
た短い時間でという形であれば雇用の創出を図ることが可能なのではないか。また、
子育て等の事情によりまして、短い時間でしか働けない方につきましての雇用の継
続にも資するという観点から、下に二つ並んでいます「短時間労働者均衡待遇推進
等助成金の拡充」と「両立支援レベルアップ助成金(子育て期の短期時間勤務支援
コース)の拡充」でございます。さらにもう1枚おめくりいただきますと、「短時間
労働者均衡待遇推進等助成金(短時間正社員制度の導入)の拡充」がございますが、
短時間正社員制度につきまして、その導入促進に加え、制度の定着を図るために助
成措置を拡充させていただきたいということでございます。具体的には、現行制度
が上、拡充制度が下にございますが、現在の制度につきましては、支給要件といた
しまして短時間正社員制度を設けた上で、最初の制度利用者が出た場合に助成金を
支給するという制度になっております。支給額は、右に書いていますように、中小
企業が40万円、大企業が30万円となっています。今、見ていただきましたように導
入促進の時点での支援を行っているという制度でございますが、これにつきまして、
下にございますように、支給要件といたしまして、短時間正社員制度を設けた上で、
実際に制度利用者が出た場合に、制度利用者の10人目までに助成金を支給をすると
いうことで制度の定着を図ってまいりたいということでございます。支給額につい
て見ていただきますと、1人目の40万円、30万円に加えまして、2～10人目までに1
人当たり15万円、10万円をそれぞれお支払いするということでございます。
　先ほどの経済危機対策を基に補正予算を取りまとめまして、先般成立したところ
でございます。拡充案の中に所要額と書いてありますが、この助成金全体の中で短
時間正社員に係る部分といたしまして、平成21年度予算におきましては、1,520万
円と見積もっていましたが、これにつきまして、所要額として9,490万円と見込ん
でいるところでございます。次のページには短時間労働者均衡待遇推進等助成金全
体がございます。この中の短時間正社員制度の部分についての拡充を行いたいとい
うことでございます。

○定塚職業家庭両立課長
　次のページをご覧いただきたいと思います。両立支援レベルアップ助成金には
幾つかのコースがございますけれども、この中で子育て期の短時間勤務支援コース
を拡充するものでございます。現行制度が上の方に書いてありますけれども、現行
制度の下では6月以上継続して雇用されている労働者が、6月以上短時間勤務制度を
利用した場合に助成の対象となるというものです。また、短時間勤務制度として助
成金の対象となるものとしましては、中小企業については3歳から小学校就学前ま
で、あるいは小学校3学年修了までの短時間勤務制度を設けて、その間の短時間勤
務利用者が出た場合ということです。また、大企業につきましては、小学校就学か
ら小学校第3学年修了までの間に利用者が出た場合ということで支給の対象となり
ます。なお、今回の改正には関係ございませんけれども、短時間勤務制度に関し
て社労士などの助言を受けて制度を構築した中小企業につきましては、別途支給
額をプラスするということでございます。支給額は右側にございます。中小企業
については、まず制度を作って1人目の利用者が出た場合に50万円支給となります。
括弧内に「行動計画なければ40万円」と書いていますが、これは次世代育成推進
の下での行動計画のことでございます。300人以下の企業は努力義務となっており
ますが、努力義務を果たして行動計画を立てている場合には50万円、なければ40
万円ということでございます。また、こちらの助成金には現行でも定着のための
助成が付いておりまして、2人目以降10人目までについては各15万円、大企業につ
いては1人目で40万円、2～10人目までは各10万円ということです。また、左側の2
のように、社労士の助言を受けた場合には、プラス30万円が1回につき支給される
というのが現行制度の内容でございます。
　今回の拡充案は下の欄でございますが、3点ございます。1点目としては、現行で
は6月以上継続雇用という要件でございますが、この要件を外しまして、短期間の
継続雇用あるいは新規採用でも短時間勤務制度を利用する場合に助成対象とすると
いうものでございます。2点目は、助成対象となる短時間勤務制度の拡大でござい
ます。中小企業については、すべての場合を助成対象とし、大企業については、3
歳未満までの制度は除外しますけれども、3歳から小学校就学前まで、あるいは第
3学年修了までといった制度を設けたものについては助成対象とするということで
ございます。3点目は、期間を定めて雇用されている者についても利用できる短時
間勤務制度を設け、かつ、期間雇用者で利用実績が出た場合には、1回限りでござ
いますが、20万円を助成するということで、短時間勤務制度について期間を定めて
雇用される方にも適用･利用を促進するという拡充を行います。
　以上が拡充の概要でございまして、所要額は平成21年度予算額は1億2,960万円で
あったものが、1億5,160万円と拡充されております。最後のページは、先ほど申し
上げた現行制度の概要でございますので、説明は省略させていただきます。以上、
ご説明しました二つの助成金につきましてご審議いただきたいと思います。

○林分科会長
　ただ今、事務局からご説明がありましたが、それを踏まえてご意見･ご質問等があ
りましたら、お願いいたします。

○石川委員
　損保労連の石川です。よろしくお願いいたします。この短時間正社員制度はワー
ク・ライフ・バランスの充実であったり、パート労働者の均等均衡待遇の推進の観
点から評価すべきだと考えています。初めてということもありまして、勉強不足も
あるのですが、現在の制度の導入状況をお聞かせいただければと考えております。
また、もし導入が進んでいないのであれば、要因の分析について把握されている部
分を教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

○林分科会長
　代田短時間・在宅労働課長。

○代田短時間・在宅労働課長
　短時間正社員制度の導入状況についてでございますが、お話にございましたよう
にワーク・ライフ・バランスの観点、あるいは短い時間で働いておられる方の正社
員としての処遇という観点で、私どもが推進する立場に立っています。現在の導入
状況について申し上げますと、確たる数字を持っているわけではございませんけれ
ども、それぞれ一定の理由ごとに見たものがありますので、足し上げられないもの
で、足し上げて見てみましても、ワーク・ライフ・バランス指針を策定する際の指
数として用いたものでも8％程度ということでございまして、まだまだ導入は進んで
いない状況にあると思っています。
　その要因という意味では、やはり導入するに当たって、例えば8時間が基本であっ
た場合に、6時間の方を入れるということになりますと、仕事の割り振りの見直し
ですとか、あるいはその方のキャリア形成をどのように考えていくか、あるいは処
遇全体を会社内で見なければならないというように、まさに人事全体に及ぶような、
いわゆる論点のようなものがあると考えております。また、故にこそ、私どもとし
てはそういうところについて導入を進めていく意義があるのではないかと考えてお
りまして、私どもといたしましては、今申し上げました助成金メニューの他に、ソ
フト的に、モデルを形成いたしまして、そのモデルの中で、どのような工夫ができ
るのかということを整理してお示しするという事業に本年度も取り組んでおりまし
て、そうした形で短時間正社員の導入が進められるように取り組んでまいりたいと
思っているところでございます。

○石川委員
　ありがとうございます。

○定塚職業家庭両立課長
　補足いたしまして、短時間正社員制度ではなくて、子育て中の方への短時間勤務
制度ということでの制度の導入状況を申し上げますと、平成17年度につきまして、
短時間勤務制度およびフレックスタイム、所定外労働の免除その他の勤務時間短縮
等の措置の制度があるとしている企業の合計が41.6％です。そのうち短時間勤務制
度を導入していると回答しているものは、全体の31.4％でございます。なお、2年後
の平成19年度の調査では、勤務時間短縮等の措置の制度を導入した企業が、平成
17年度の41.6％から49.5％に上昇しております。ただ、平成19年度の調査では、勤
務時間短縮等の措置の制度のうちの内訳として、短時間勤務制度がどれくらいあっ
たかは聞いておりませんが、概ね3割強と考えております。

○林分科会長
　よろしいですか。

○石川委員
　はい。ありがとうございます。

○林分科会長
　他にご意見･ご質問はございませんか。

○小林委員
　運輸労連の小林です。私どもの産業的なことを申しますと、非常に長労働時間で
中小企業なども多くて、こういった制度ととても関係しております。例えば、子育
て支援に対して短時間というのは非常にわかりやすくて、女性が少ない運輸産業な
どでも、最近はマタニティウェアを着ている女性も多くなって、非常に導入がしや
すいのです。先ほど短時間正社員制度の話があったのですけれども、具体的にこの
素晴らしい制度を持って帰ったときにどのように進めればよいのかということが、
労働側としても、労働組合側としても、具体的なモデルがあれば非常に進めやすい。
せっかくの助成金に対して、私たちも積極的に社員に対してアピールしていけると
思いますので、先ほどソフトモデルという話が出ましたけれども、事例がどういっ
たものかわからないので、そういった話をいただけると、現場の組合側としても協
力していけると思いますので、よろしくお願いいたします。

○林分科会長
　代田短時間・在宅労働課長。

○代田短時間・在宅労働課長
　具体的なモデルというお話がございましたが、ソフト事業に関しましては、昨年
度もやっておりまして、現在進めております。私どものDVDも作成しておりまして、
これが出来上がっております。その中で2社ほど具体的な画像を含めた例を紹介し
ています。その他、先ほど申し上げました今年度の事業の中でも、そうしたソフト
的な対応で、その課題に関しての具体的な対応策などもお示しできるようにして
いきたいと考えています。

○林分科会長
　その他に、ご意見はございませんか。

○斉藤委員
　助成金拡充ということは非常に大切だと思いますが、どうすればそれが有効に活
用されるかということがもっと大切で、特に短時間正社員という部分については、
短時間勤務制度に比べて導入が非常に難しいというのが現実だと思います。実際に
私たちのところでは、パートタイム労働で働く人がたくさんいますので、パートタ
イマーを正社員に移行することも含めて、企業にとっては難しいというのが現実だ
と思いますので、拡充も大切ですが、やはり好事例の紹介ですとか、厚生労働省の
ホームページで導入支援ナビをやっていると思いますが、そのナビを知っている所
も少ないと思いますので、そういうことも含めて積極的な情報提供を行っていただ
きたいと思います。

○樋口委員
　教えてほしいのですが、短時間正社員というものの定義がどうなっているのかと
いうことです。会社で正社員と呼ばれている人が正社員だという意味なのか、ある
いは期間の定めのない労働者ということなのか、どういう区分でやっているのでし
ょうか。それから、財源は雇用保険の二事業ですか、それとも一般財源ですか。

○林分科会長
　代田短時間・在宅労働課長。

○代田短時間・在宅労働課長
　短時間正社員を助成いたします対象は、ご指摘のように、正社員と呼んでいれば
よいということではなく、まず一つは契約期間が無期であること、それから処遇に
つきまして、就業規則などでいわゆる正社員と、賃金を時間当たりで見たときに同
等になっているか、ボーナス・退職金の制度の利用というようなことを調査させて
いただいて、その違いは時間が短いことに伴う処遇の差というところを確認させて
いただいています。財源につきましては、雇用保険の二事業から拠出させていただ
きます。

○樋口委員
　二事業のどこからですか。能力開発ですか、それとも雇用安定ですか。

○代田短時間・在宅労働課長
　雇用安定です。

○樋口委員
　能力開発ではないのですか。

○代田短時間・在宅労働課長
　はい。

○林分科会長
　冨高委員。

○冨高委員
　今回、期間を定めて雇用されている労働者の両立支援制度の拡充が入っておりま
すが、これについては評価したいと考えております。また、今後ともこういった期
間を定めて雇用されている労働者の両立支援の拡充についても、前向きにご検討い
ただければと思います。
　また、この利用の後押しになるように、今回の拡充内容についても働く人や事業
主への周知徹底ということを、ぜひお願いしたいと思います。

○林分科会長
　その他に、ご意見はございますか。他にご発言がなければ、当分科会におきまし
ては諮問のございました「雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」に
つきましては、「おおむね妥当」と認めることとし、その旨を私から労働政策審議
会長あて報告することとしたいと思います。
　これについて、事務局から案文が用意されていますので、配付をお願いいたしま
す。
　それでは、報告文はお読みいただいたと思いますけれども、報告文は案文通りで
よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

○林分科会長
　それでは、この案文でもって、私から労働政策審議会長に報告いたします。
　これで本日の議事は終了いたします。最後に、本日の署名委員は石川委員と川﨑
委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
　それでは、皆さま、お忙しい中ありがとうございました。本日の分科会はこれに
て終了いたします。




＜照会先＞
厚生労働省雇用均等・児童家庭局
職業家庭両立課企画係
〒100-8916　東京都千代田区霞が関１－２－２
電話（代表）０３－５２５３－１１１１（内線７８５６）