09/05/20 第6回歯科医師臨床研修推進検討会議事録 歯科医師臨床研修推進検討会(第6回) 議事録       開催:  平成21年5月20日(水) 13時30分〜15時30分 厚生労働省専用第12会議室                照会先:厚生労働省医政局歯科保健課                歯科医師臨床研修専門官 佐藤、和田                代表 03−5253−1111 (内線4141)     ○鳥山補佐 定刻になりましたので、ただいまから「第6回歯科医師臨床研修推進検討会」を開催さ せていただきます。ご出席の皆様方におかれましては、ご多忙のところご出席いただき まして誠にありがとうございます。では進行を石井座長にお譲りいたします。 ○石井座長 引き続き、本検討会の座長を務めます東京歯科大学の石井でございます。 【歯科保健課長より挨拶】 【各委員自己紹介】 ○石井座長 議事にはいる前に、座長代理を決めたいと思います。私が指名したいと思いますが 東京医科歯科大学の俣木先生にお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。 【異議なし】 ではよろしくお願いします。ひとことご挨拶お願いいたします。 ○俣木座長代理 座長代理を拝命いたしました俣木です。かなり長い間この会のお手伝いをしております ので、是非新しい委員の新しいお知恵を拝借して、次のジェネレーションにつないでい きたいと思います。 ○石井座長 この検討会は昨年末に取りまとめられた臨床研修推進検討会報告書や、医道審議会歯科 医師分科会歯科医師臨床研修部会の意見書を基に、いよいよ省令改正を見据えて具体的 な運用について検討を行うために再開した会議であるということでした。そのように委 員の方もご理解いただけるようお願いいたします。それでは資料の確認の方を事務局よ りお願いいたします。 ○佐藤専門官 【資料1〜4の確認】   資料1 歯科医師臨床研修検討推進検討会について   資料2 医道審議会 歯科医師分科会 歯科医師臨床研修部会 意見書   資料3 歯科医師臨床研修推進検討会における検討の方向性について(案)   資料4 群方式の推進・グループ化について ○石井座長 ありがとうございました。それでは、本日の討議に入りたいと思います。 最初に、歯科医師臨床研修推進検討会について、事務局から説明をお願いします。 ○佐藤専門官 【資料1、2 内容について読み上げ】 ○石井座長 この歯科医師臨床研修推進検討会の報告書はホームページに公開されていましたか ○佐藤専門官 掲載されています ○石井座長 この報告書の中に提案があることですが、病院歯科で定員が少ないところで欠員が生じ た場合の補充が緊急にあって、それが実際にこの検討会で議論されたことに基づいて対 応できた、検討会が機能したことがありました。 では、この資料の1、2につきまして何かご質問ございますでしょうか。 (特に質問なし) ○石井座長 よろしいでしょうか、委員の中には初めての方もおりますけど、一応周知されていたと いうことかと思います。 それでは次に移ります。検討会の方向性(案)について事務局から説明をお願いします。 ○佐藤専門官 先ほど資料2で示された問題点ですけれども、改善するべき点がかなり多岐にわたって おりまして、それぞれ重要なことを含んでいると考えております。その中で、平成22 年春の省令改正をめどに、省令改正に関わると思われる項目に関して、案としてまとめ ております。 【資料3資料の内容について読み上げ】 ○鳥山課長補佐 今、佐藤が説明した資料に関してですが、報告書に提言された内容は非常に多岐にわた っております。省令と申しますのは、正確に申しますと歯科医師法第16条の2第1項 に規定する臨床研修に関する省令で、法律に基づき厚生労働省が定めるものなのですが、 この改正には内部の手続きに非常に時間を要します。そういった中で報告書の中で提言 された内容のうち、重要度が高く、来年春の改正に間に合うように優先的に検討しては どうかという内容を整理させていただいたものです。ただ、実際の運用に関しましては、 医政局長名、あるいは歯科保健課長名での通知によって運用されて参ります。 この検討会でご検討いただきますのは、必ずしも(資料中の)太字ゴシックあるいは下 線で示されたものだけではなく、まさに資料にあるものすべての点について御議論いた だきたいと思いますが、すべてを検討するにはいささか時間がございませんので、いく つかを優先的に御議論いただきたいという趣旨でございます。 ○石井座長 ありがとうございました。資料の1番最初で説明があり、これまで検討会で議論があっ たことですが、これまで臨床研修が歯科大学を中心に行われてきた、歯科大学附属病院 に偏在している。一方、実質的な研修というのは診療所、病院歯科のほうが、研修の実 があがる、そこまでいうと語弊があるのかもしれませんが、実質的には診療所で臨床を 行うことが多いわけですから、診療所での研修の有効活用が必要であろうと、その方法 論としてグループ化が有効だろうと、提案し、進めたらいかがということになっていま す。 さらに、歯科診療所が管理型になる方向も考えられます。病院歯科はすでに管理型にな ったり、単独型になったりしているところが多いので、具体的には診療所が管理型にな ることです。この6月までにいくつかの診療所は申請を出してきているという状況と思 います。 このようなことから、この検討会内容案のトップにグループ化があげられている訳です よね。これを省令にも書き込んでいこうとなっているかと思います。  いかがでしょうか、初めての委員もいらっしゃいますし、ご意見とか質問等があれば、 いっていただければいいと思いますけど。  樋口先生、大学に研修医が集まりすぎていると、大学附属病院の負担増などというこ とも見えてきて、複合方式(管理型と協力型が連携、群方式)でやっているけれども、 診療所を臨床研修でさらに活用するためにはどうしたらいいかという議論も前回までの 検討会でありましたが、いかがですが。 ○樋口委員 診療所が研修を引き受けていただくとありがたいと思います。 ○石井座長 もっと研修を実施していただくとありがたいというのは、やはり大学病院はかなり負担 が重いと。 ○樋口委員 そうです。ただ、報告書の趣旨を協力型施設に理解してもらえるのかどうか。そのサポ ートは大学病院がやらなければならないと思いますが。 ○石井座長 協力型が、管理型になるとか、さらに数はふえるのかということで、要は診療所あるい は病院歯科が研修制度に積極的に参加していただきたいというのが、底流にあります。 ○樋口委員 そうですね。もう一つ。以前私たちの協力型が管理型になろうとして打診を受けたこと があります。そのとき私たちの大学が反対に、協力型になれるかという話がありました。 九州大学は総合大学で、本学に聞かなければならないということで、その話が頓挫して しまった経緯があります。 ○石井座長 少し立ち入った話になりますが、病院が臨床研修施設ですよね。研修医は病院と契約し ますね。 ○樋口委員 そうです。しかし大学本部に何名雇いますということを出します。それは特に問題なく 進むのですが、外部の診療所から私たちが協力型として協力するのは、前例がないので 難しいと思います。またこの話が、申請期限ぎりぎりの時期にいただいた話でもあった ので、やめてしまったのです。 ○石井座長 そうですか。では、ほかに、池谷先生いかがですか。大学病院でないところが、より積 極的に参加してほしいと検討会の方向性としても提案されていますが。質問でも結構で す。 ○池谷委員 病院歯科で参加していないところは、いまだいたいどのくらいあるのでしょうか。 ○和田専門官 正確な数は把握していません。 ○池谷委員 病院歯科が参加されるとどのくらい受け入れ人数が増えるのかを知りたいです ○石井座長 そうですね。そこは管理型になってもらえれば確かにいいのだと思いますが。病院歯科 は1,000弱あります。そのうち研修施設になっているところは1,000施設もなかったと 思いますが ○和田専門官 管理型の病院歯科が平成21年4月時点で99あります。 ○樋口委員 これは複数の病院歯科の先生から聞いたことです。まず厚生労働省のほうから病院に(臨 床研修参加を)打診してほしいという思いがあります。収支のことが出てきて、歯科の 方でやっていいですかといえないことが多いです。あるいは通達が病院の方から歯科の 方にちゃんと届いていないこともあります。病院歯科口腔外科協議会でいつも議論され るのですが、この2点がいつも指摘されます。いくつかの病院歯科の先生が臨床研修を やりたいといっても病院長がだめといってしまう。 ○石井座長 歯科医師臨床研修といっても引き受けるのは病院ですから、病院長が歯科に興味がない 場合は引き受けてもらえない。そういうことは確かにわかります。 ○丹沢委員 病院歯科はここ3年か5年で200近く減少しています。教育できるのか存続できるのか にある状況で、本当に協力できる病院歯科はあまりないと思います。 ○石井座長 亀田病院では病院長に向かって、歯科の臨床研修をやりませんかと、あるいは他の病院 を引き込むことはできませんか。なかなか病院歯科の先生と話しても状況は変わらない と思います。病院の中で歯科は1科でしかないですから。 ○丹沢委員 病院長に対してなかなか上からの働きかけがないと、病院歯科の長からの上申ではなか なか解決できないです。 ○石井座長 難しい問題ですね ○塚越委員 私たちは公立病院で、現在一名しか研修医を受け入れておりませんが、今は単独型でや っております。  協力型になり、半年ないし4ヶ月の研修プログラムで大学の方からお預かりさせてい ただくということについて少し計画を立てまして、より具体的に話を致しました。 まず問題になるのは給与の問題。給与がまずありませんが、大学に残った方は大学から 給与がありますね。 ○石井座長 そうですね ○塚越委員 それを考えれば給与の問題は解決できそうだ、これは協力型としてやれそうだと、大学 の協力型になりますと申し込みをしている最中なのですが、大学の方ではそのためのプ ログラムを作らなければならないわけです。 ○石井座長 大学の協力型になるということですね。そのために大学側が新たにプログラムを作らな ければならない。 ○塚越委員 そうです。その辺のところで、お手数が掛かるのでしょうか。とりあえず今は単独型で すが、群方式の協力型として手を挙げております。 ○石井座長 群方式ですね。都立の病院でも群方式に参加していただけるといいですね。 ○鴨志田委員 今のお話は興味深いのですが、協力型でもしおやりになったときに1年間の期間の中で どのぐらいの時間で、病院歯科の一定の基準をクリアできるようになるのでしょうか。 4ヶ月あるいは6ヶ月でも大丈夫ですか。 ○塚越委員 それは長ければできるだけ長く研修医にいていただいた方が、研修が進むと考えており ます。ですが、大学のプログラムが4ヶ月となっているようです ○石井座長 必ずしもそうではないと思いますが、大学の計画するプログラムによっては、少し硬直 しているようなところがありますね。 ○塚越委員 現状では長くても4ヶ月しか、いてもらえないのかなというところがありまして、4ヶ 月と申しました。 ○鴨志田委員 それは管理型になる大学を、変えれば解決することですね。 ○塚越委員 そうです。 ○鴨志田委員 塚越委員のお考えとして、どのくらいの期間で、病院歯科、口腔外科の臨床研修がまあ まあのところまでクリアできるかなという目安はありますか。 ○塚越委員 まだまだわからないところが多いですが、せめて半年、最低半年は研修医にいていただ きたいという気持ちがあります。 ○丹沢委員 個別のことをいってもいけないと思うのですが、病院歯科については、さっきの経営の 問題と、給与の問題で管理型の大学の取り分の話があります。補助金が大学に来るとか。 協力型の病院などで経費の話を出したときに、4ヶ月分の経費を全部まかなえない状況 です。管理型である大学の方が優位になっています。それで協力型になることを拒否す るケースもあり、細かいところをいうといろいろな問題があります。  しかし私が今思ったのは、検討会の方向性について、この資料中に太字がついている ところに問題があるということで、それを議論するということでお話ししているので、 個別のことは後でゆっくりやらせていただく方がよいかと思います。 皆様の認識として、病院歯科というのは数はあっても研修をきちんと実施できる環境が、 能力の問題は別として、環境が厳しいということであるということだと思います。その 認識があれば病院歯科のことはひとまずいいのではないかと思います。 ○石井座長 わかりました。病院歯科の先生に加わってもらうためには、群方式の推進というよりも 病院長への働きかけや、給与の問題があるということで、それについての議論が盛り込 まれていなかったという議論であったかと思います。 ○松澤委員 受け皿としてこれを議論する価値があるのかという点で、今の議論が解決されたとして も数は増えないということですね。 ○石井座長 受入数が1,000あるいは数百あれば大きいですね。大学からそちらに研修医が移ること があれば大きいですね。 ○秋山委員 マッチングの問題というのもあって、実際のマッチングの定数に対して、現在の病院歯 科の数で空席になっているところはかなりあります。施設を増やすということと、有効 活用するという両面から考える必要があると思います。 ○俣木委員 マッチングの特別措置を加えると絶対そこには空席ができなくなりますよね。 ○丹沢委員 必ずしもそうではなくて、現実にはマッチングで最初に望んだ人は採用できず、アンマ ッチ者を対象に2次募集のように病院歯科が採用すると、トラブルになることがありま す。あらためて各論で議論することと思いますが。 ○石井座長 今の話は前回の検討会から受けている話でもありますね。 施設の数を増やすということだけの問題ではなくなっています。数を増やしても受け入 れに空席が生まれる。協力型が群方式で固まるか、あるいは管理型になっていただく方 向だと思います。 ○俣木委員 協力型で何年間か実績を積んでいただいて、その後管理型になっていただく方向が一番 いいですね。 ○石井座長 さらに大学の募集する定員を減らしていけば、自然と研修医が診療所に流れますね。 ○俣木委員 新しい群方式、グループ化ということになりますと、連携が非常に重要になってくるの で研修管理委員会の役割が非常に大事になってくると思います。法令的な決まり、枠組 も大事ですが、現実面としては研修管理委員会、研修制度を支える根っこにあるものが 機能しないとグループ化をやっても問題がある。簡単にいうと管理が甘くなる。 ○石井座長 そうですね。 診療所のご意見もお聞きしたいと思います。奥山委員は、所属される協議会のメンバー に多くの診療所をお持ちですが、いかがですか。 ○奥山委員 国診協(全国国民健康保険診療施設協議会)は全国に約200カ所ありまして、そのうち 臨床研修施設になっているのが、44カ所。診療所の多くは協力型になっております。  今回の話題となっているグループ化に関しては必要なことと考えております。私の病 院も研修医を受け入れていますが、研修医が1年間の研修の中で何をしなければならな いかというところで、これから歯科医師としてやっていく前にいろいろなことを吸収し なければならない。口腔外科に偏ることなく、あらゆる分野のことをやらなければなら ないと考えています。研修先が病院歯科であったり医学部の口腔外科であったりすると 症例がどうしても口腔外科症例が多くなるので、それ以外の症例を研修できるグループ 化というのは非常によい発想ではないかと思います。  このグループ化の話の中で、資料ではゴシックになっておりませんが到達目標の見直 しが重要になると思います。地域歯科保健活動の臨床研修ということで、私たち国診協 の施設というのは受け皿になり得るものだと考えております。  それからもう一点、臨床研修になかなか参加できないという施設は、どういうところ に話を持って行けばいいのか、どうやれば自分たちが協力型または研修協力施設になれ るのかわからない。管理型が探していくというのがあるのかもしれないが、もし研修施 設になりたいと思っているところが、どのように管理型にアプローチしていって、アク セスできるのか。アクセスしやすくなる方策を考えていくとグループ化が成立しやすい のではないかと思います。 ○石井座長 実際に研修施設になりたいが、管理型を探しているという施設がありますか。 ○奥山委員 急に管理型をやっている大学に申し込んでも、断られてしまうのではないかと心配して いるような施設もあります。管理型が上からグループを形作っていくこともあるかと思 いますが、それぞれ協力型になりたい施設がグループに入っていくような方法を考える のがよいのではないかと思います。もし通知等でやりやすくなれば、グループ化も進ん でいくし、それによって管理型で足りない研修の部分を補足できると思います。 ○石井座長 確かに今までは管理型からのアクセスが多かったことが一点あります。また大学病院に よっては誰もが参加できる指導医の講習会を行っており、それを受けた先生に協力型に なりませんかとアプローチするやり方があります。ですが、どちらも大学、管理型から のアプローチですね。この2つに引っかからないとなかなか協力型になれない、今のと ころはそうですね。 ○俣木委員 よく指導医講習会の最後のセッションで、指導会を開催したグループが、特に中四国で やると岡山や広島とか複数の大学が共同で開催していますので、各大学への連絡先の案 内を行っております。そのときに今いわれたようなアナウンスメントをやっています。 ○石井座長 確かにいまおっしゃったとおり、すべての施設がフラットに並んで合理的に、協力型に なりたいところがなれるような制度ではないですね。 ○奥山委員 国診協の地方の施設の場合は、一人の歯科医師がやっている診療所が多いです。その場 合、指導医講習会に行くということも難しい。それでも臨床研修に協力したいという施 設はあります。なにかいい方法があればいいと思います。 ○石井座長 今の点を含めて、診療所という立場で、高松委員何かありますか。 ○高松委員 まさに私のところは協力型の診療所ですが、協力型がいきなり管理型に成るのは少し難 しいと思います。やはり手続きが煩雑ですし、管理型である大学にぶら下がっていた方 が楽だというのも事実です。協力型が管理型になるなら、協力型の何軒かがグループと して集まって、管理型にあがっていかないと難しいと思います。協力型の施設同士が手 を組んだときに、どういう形で手を組んでいくのか。同じ考え方で、一つの方向を向い ているグループなら話が通じやすいところもありますが、そうじゃない場合は難しいと 思います。私自身は協力型のグループ化には賛成です。 ○石井座長 高松委員のところは、管理型になる予定はありますか。 ○高松委員 現在のところはまだそこまで考えておりません。 ○石井座長 先ほどありました事務が煩雑であるのが理由でしょうか。診療所の事務処理能力はどう ですか。 ○高松委員 私の方は小さな診療所ですので、事務の人はいませんから、そういう意味では衛生士さ んに頼んでやってもらっております。今、事務を担当している衛生士さんに能力がある わけですが、仮に交代してしまったときやはり私がやらなければならないのか、そうい った難しさがあります。 ○石井座長 いまのようなお話は何かありますか、松澤委員。 ○松澤委員 私の診療所は管理型になっていますが、D-REISを見ていたら、民間の方の管理型プログ ラムに空席が目立っていたと思います。 就職を考えたとき、1年目の臨床研修が終わった後、ある程度就業ということを確保し ておかないといけません。私の病院では3名ですが、2年目の後期臨床研修を行うとき、 全員採用していくことが難しい。その後も研修を終わった研修医の就労というのを、ど こで考えていくのか非常に難しい。そのことに対して管理型が責任を負うのかという点 も、難しい点です。  また民間の方も経営が非常に厳しい状況であり、そういった意味で管理型になるのが 難しい。事務手続きもかなり煩雑で、その対策も今回の検討会の方向性として出されて いますが、補助金の増額という点も具体的に検討していったほうがいいのではないかと 思います。どういうレベルがいいのか、どのぐらい補助するのかは検討していただけれ ばいいのですが。 ○石井座長 松澤委員の診療所は管理型になって何年目ですか。 ○松澤委員 2年目です ○石井座長 今の内容は2年目になって出てきた問題、いわゆる後期研修の中で出た問題ですね。 ○松澤委員 そうです。全員を移行させることが難しい。空席を作らざるを得ない状況です。 ○石井座長 診療所の場合そういったことが起きてきますね。鴨志田委員はどうですか。 ○鴨志田委員 今1,600協力型がありますが、増やしたいのですか。 ○石井座長 増やすというより、大学偏在を解消したいということです。 ○鴨志田委員 大学にくっついた協力型も群方式ですね。その辺で議論を整理してはどうですか。 もちろん、質の向上もしていきたいし、施設も新陳代謝がある、病院歯科や口腔外科の 問題もあると、どこがポイントになるか少しわかりにくくなっています。数の問題だけ ではないような気がします。  さきほど病院歯科の方から空席の問題と補助金の問題がありましたが、それは私たち 協力型でも全く同じ問題を抱えていて、研修医が来ない年があれば、補助金の問題もあ る。私たちも全く同じ立場ですと、はっきり申し上げたい。 ○石井座長 鴨志田委員のところでは管理型になる予定はいかがですか。 ○鴨志田委員 事務手続きが大変なので今のところ管理型になるつもりはありません。 ○石井座長 事務処理の問題ですね。 ○鴨志田委員 いまは事務処理がないから、すごく楽です。 ○石井座長 診療所の会としてはどうですか ○江里口委員 臨床研修制度では、補助金と臨床研修医への給与の制度が全く複雑怪奇で、すべて理解 している人がいないと思います。この点も、もし割り切れるものなら臨床研修医には年 額いくら、どこに研修に行こうが年収は同じであるとか、施設は何人入れたら日割りで いくらとか。そういうはっきりしたものがあれば、施設もこのぐらいの費用が来るなら、 このぐらいの研修をやろうとか、これだけの設備は整えようとか想像できる。それが、 今は国立、公立、私立、開業医のレベルでもみんな違うという状況です。  さらに、病院歯科もいろいろな歯科がある。国立大の医学部の歯科と、私立の大きな 病院や、地域密着型の本当に病院の中にある歯科口腔外科が、なにかごちゃ混ぜに議論 されています。ただ、そういったところでも、予算についてははっきりしたものがあれ ば、わかりやすいのではないかなと思います。  また、グループ化というのは私が3年前に検討会に入ったときに、しつこくいいまし た。現在まで日本の歯科のレベルが高くなったのは、30年、40年まえにスタートした小 さなスタディグループから始まっています。それ以前の方は大学を出た後、全く研修を しなくて、本さえ読まなかった時代です。私の親父を見ていると全く本なんか読まない、 経験だけで60年も診療していたと。それが私たちの5, 6年先輩の先生方がスタディグ ループというものを作って、本当に地域の歯科医師会を通じた地域密着型のスタディグ ループが歯科を引っ張ってきたという経緯があります。ですから研修というのが日本で うまくいったわけだから、グループ研修というのがいいのではないかと、大学というよ りもそこの地域に密着した病院を活用する方がよりよいのではないかということで、私 は群方式、あるいはグループ方式でその核になるのは大学病院ではなくて地域の病院歯 科をメインにしたいなということで日本歯科医師会にも強くいいました。  給与を明確化するということと、病院歯科をどう活性化していくかが臨床研修のこれ からの道で、大学の研修は0にしたらいいのではないかと、これは極論かもしれません が。 ○石井座長 そうですね。議論する必要がありますね。 ○日高歯科保健課長 今グループ化について議論が進んでおります。グループ化には資料4を用意しておりま して、あとで御議論いただきますが、もう一度資料3の位置づけについてもう一回明確 にさせていただきたいと思います。資料3はまさしく検討会の方向性でありまして、こ れまでの検討会の意見をふまえて並べたものですが、この内容はいずれも検討しなけれ ばならない内容です。この検討会自体はある意味常置的な位置づけでありますので、今 年限りとか、あるいは来年度で終わることはありません。  平成22年の春までに省令、通知を見直さなければならない中で、たとえば臨床研修 の方式ですとか、指定基準を見直すということは省令、または通知に書き込まなければ なりません。それをあえて太字ゴシックで整理しておりまして、下線もつけています。 平成22年の春に変えるということは、何のためかといいますと、平成23年の臨床研 修を新しくするための準備のためです。  平成22年の4月以降は新たな課題、たとえば到達目標かもしれませんし、あるいは 評価かもしれませんし、そのような議題もでて来るかと思います。それは常にこの検討 の方向性ということで議論していただくことになりますので、そこをご了解いただきた く思います。  次に、私どもの方で優先的にといいますか、緊急性ということで整理した研修指導体 制、指定基準あるいは研修管理委員会について議論していただかないといけませんが、 これはこれとして検討会としてあと1点これだけはやらなければならないですとか、そ ういったことも御議論していただきたいと思います。  あるいは、これは事務局がやるべきという項目があるかもしれません。たとえば、2 頁の上の(5)手続きの関係ですが、事務手続きの簡素化はわざわざここで議論しなく ても、たとえば事務局が素案を出して、これでいいですといっていただければそれでい いわけです。  いまここで御議論いただきたいのはまさしく検討会の方向性であります。従いまして 資料3につきましては、これを常に念頭に置いていただいて、これでいいのか、不足し ているのかを御議論いただきたいと思います。  またグループ化については、資料4に詳細をまとめておりますので、あとで御議論い ただく方が効率的かと思います。 ○石井座長 では、資料3にあげている検討項目の方向性以外になにかあれば、あげていただきたい と思います。 ○秋山委員 今日マッチング協議会から、平成21年度のマッチングプログラムの案内が送られてき ました。グループ化とさらにそれ以外の項目にすべて関わってきていると思いますが、 6年生が実際どのようなプログラムで臨床研修を行うか、その選択肢を増やさないとい けないと思います。今29大学31施設にほとんどの人間が卒業生で入って、そのあと 協力型に配置になります。管理型施設は、群内に配置している協力型施設に何かあった 場合に緊急避難的なことも含めて、円滑に研修を行えるということで報告書にもあるよ うなグループ化の問題が提示されたのですが、グループ化について省令で施行された場 合、6年生が実際に管理型のプログラムの中で施設のグループがどのようになっている かを、確認する必要があると思います。そうすると管理型の方が今まで以上にプログラ ムをより詳細に作らないといけなくなります。むしろ協力型の方がそのプログラムを明 示してもらえればいいと思います。  今の協力型施設1,600がうまく管理型に移行して全国に散らばるような展開を今回の 省令検討の方向性で見ていただけるといいのではないかと思います。  今の歯科マッチングが省令後も続いた場合は、大学病院の研修プログラムを受けに行 く研修歯科医が多いと思いますので、病院歯科のほうがいくつか研修プログラムを表示 したとしてもうまく協力型施設を活用できないのではないかと思います。  学生の立場になってみると、グループ化というのが管理型に入ってから決まることだ ろうと思います。グループ化が始まると、管理型がもっとプログラムを詳細に、「こうい うグループがありますからいいですよ」と提示する形になります。協力型のグループの 中で積極的に「私たちはこういうプログラムを持っています」という部分を作らないと、 大学病院の負担がより増えていってしまうということもあります。 ○石井座長 そうだと思います。グループ化といったときに、一つのグループが一つのプログラムな らわかりやすいということですね。 ○秋山委員 「協力型がこんなプログラムを持っているから、そこにいきたい」というような方向性 を作っていきたいと思います。先に管理型に入ってから、そのなかで研修歯科医が行き たいプログラムを探すのは、研修歯科医にとってはわかりにくい方法だと思います。 ○石井座長 いまでもそうです。複合型になっていて、協力型がよくわからないですね。多くの大学 では群内マッチングというのを、制度ではなくイレギュラーでやっています。 ○秋山委員 そのとき、自分の希望するキャリアデザインに適した施設を選べるのか、研修歯科医に はわからないです。 ○石井座長 今のようなプログラム選択様式にしてしまうと、グループ化してもグループの内容は研 修医にはわからない。 ○秋山委員 配属してから初めて出てくる問題になってしまいますね。 ○石井座長 逆にグループを選択させるようなメニューの示し方ですね。群方式推進の一歩先にそう いう考え方があるのかもしれませんね。 ○鳥山課長補佐 この報告書を昨年12月にまとめる前に、一度そういう既存のマッチングシステムにプ ログラムの情報を載せると、そういう改修を行う場合の経費について試算をしたことが ありますが、数千万ということになりました。確かに秋山先生のご指摘があったように 研修歯科医の方からは要望があります。そのことにつきましても今後検討課題として整 理させていただきたいと思います。 ○日高歯科保健課長 グループ化に議論が進んでおりますので、資料3はこれからも毎回お出しすることとし て、資料4をご説明させていただいて、御議論いただきたいと思いますがいかがでしょ うか ○石井座長 そうですね。では資料4についてご説明お願いいたします。 ○佐藤専門官 【資料4資料説明】 ○石井座長 ありがとうございました。かなり具体的な案が提示されましたが、いかがでしょうか。 ○鴨志田委員 今現行の制度でも研修協力施設というものがあって、どのぐらい活用されているのか現 状は把握されていますか。 ○和田専門官 具体的にどのように活用されているかは把握しておりません。 ○石井座長 研修協力施設の数はわかりますか ○和田専門官 数は把握しております。 ○鴨志田委員 今の例示でいくつか見てきたのは、確かに画期的な部分や、新しい考えが入っていると 思いますが、研修協力施設をより活用するのか、少し拡大するのか、そのあたりを調査 というか検討した方がいいのではないかと思います。 ○石井座長 ほかに何かご意見はありますか。この具体案のリアリティはどのぐらいでしょうか。 ○池谷委員 例案の3です。たとえば管理型に4ヶ月、8ヶ月グループの方をまわるというプログラ ムを組むとしたら、1年間で既存の習得コース、習熟コースをどのように回すのか想像 できないところもあります。 ○石井座長 コースユニットをどうするかという議論はまだないわけです。こうした場合どのように コースユニットを配置するのかということですね。それはまさしくプログラム責任者が 作るんだと思います。こういうグループをやるためには、そのストラテジーの場として どう活用するのかという話になると思います。 ○池谷委員 グループ化はすごく画期的なアイデアだと思います。 ○江里口委員 3番目はかなり特殊な例になってしまうと思いますけど、わたしが当初考えていたグル ープ化とはかなり拡大化されています。基本的には協力型のある1施設が責任を持つと いう、それが管理型の次の管理型というとおかしいですが、そういうものを考えていま す。あまり制度を大きくしてしまうのもよくないと思います。  また、俣木委員が指摘したように、研修管理委員会の役割が大きくなると思います。 やはり頻繁に協力型の視察を行うことも非常に大きな要素になるのではないかと思うの で、それをきちんとやれば、コアになる管理も十分にこなせるのではないかと思います。 完全にフリーになってしまうと全部が押しつけになったり、逃げになったりしてしまう かもしれません。 ○俣木委員 すべて丸投げになってしまう。 ○江里口委員 基本的にはグループ化しても一つの施設が主導権を握る、管理の責任をとるのが決めて おかなければならないと思います。 ○鳥山課長補佐 江里口委員からご指摘があったことも、検討会でご検討いただきたいテーマであります。 グループの一つの施設が責任を負うのか、場合によるとその施設が将来的に管理型に移 行するのか。あるいは逆に、グループの中に中核的な施設を求めずにすべての施設が並 列であるのが望ましいのか。私どもとしても今は机上の段階ですので是非ご意見をいた だきたいと思います。 ○奥山委員 例3ですが、私どもの病院はまさに左の病院(口腔外科)というポジションにあるとい えます。実際に高齢者施設とか保健センターとの連携がありますので、私どもの病院そ のものがグループ内の中核としてやっていかないといけないのかなと感じます。 やはり責任を明確にするために例3では中核となる病院があるのがいいのかなと思いま す。 ○石井座長 例の3ですと、管理型が上についていますので、カリキュラムを作って、いろいろなと ころにいってもらうと。かなり詳しくプログラムを作っておかないと、どう動いていい のかわからなくなりますよね。そこのところを管理型がきちんと見ておかないと、どこ に行ってどうなるかわからなくなってしまいますね。 ○丹沢委員 私たちの場合はすべて関連病院で回しているので、実際、管理しています。たとえば身 障者歯科に緩和施設に行くなど、いろいろな組み合わせを研修協力施設とやっています。 単独型として私たちの病院が中心になっているときはそのように回していますが、協力 型とともに複合型でやるときは病院群の一つになります。例の3の箱の中に管理型が含 まれる意識でやっています。ですから、必ずしもグループの上に管理型があるのではな いとおもいます。あんまりこの図が適切ではないのかもしれません。 ○石井座長 お二人の意見はこういうことだと思います。病院の医科歯科とあるのが、おそらく病院 の口腔外科のあるところが、管理型のコントローラとなってこういうネットワークの中 で動かしていくのだろうと。それならわかりやすいが、この上にさらに管理型があって 動かすのは難しいだろうということですね。 ○丹沢委員 歯科の大学病院が専門の各科をそろえている、一つの卓越した歯科病院だとしてこの中 に入って来れば、必ずしも上に管理型がついているという考え方でなくてもいいと思い ます。そうすると病院医科と書いてある大学病院を含めた歯科というのであれば全部一 つに入ってしまうのではないかと思います。 ○石井座長 ほかにご意見はありますか ○高松委員 協力型を一人診療所に認めるという考え方があると思います。もう一つは期間要件です ね。一つの施設が最低3ヶ月以上連続して研修するという要件を変えるという考え方が あると思います。あるいは研修協力施設は1ヶ月というのを外すか。施設要件と期間の 要件を今回変更するかというのが今回の課題と認識しております。 ○石井座長 それは例の2がそうなんだと思います。指導医が一人しかいない、二つの診療所を飲み 込んでしまう。こういうグループで承認すれば、施設要件がクリアされる。あとはこの 8ヶ月の中でぐるぐる回っていればいいと、各々の病院にどのぐらいいるかリミットを もうけないアイデアですね。江里口委員も同様のことをおっしゃっていたと思いますが、 一人診療所をとりこむ方法ですね。 ○鴨志田委員 9頁の図とはグループ化のイメージがちょっと違う感じがします。 ○石井座長 報告書の9頁ですか。例の1とか2はこれのモディファイされたものといいますか、発 展形のように思いますね。 ○鴨志田委員 例の2の協力型として一人歯科診療所を含めるのではなく、研修施設として含めてもい いように報告書の中は読めたのです。 ○鳥山課長補佐 この例は報告書を元に、単に例として挙げさせていただいているものですので、報告書 の内容を踏まえまして、そのバリエーションを出したものです。 ○秋山委員 以前に平田先生が発表されたときに、高知県の研修歯科医は数名しか参加していないと いうのがありました。いま高知に協力型があるとしますが、その施設が管理型になるよ うな形で一人診療所をとりこんでいくと、この地域保健ですとか医療の実施ができるの ではないかと思います。都道府県ごとの偏りもなくなります。  指導経験豊富な方々が地域にはたくさんいらっしゃると思いますので、そういう人た ちに参加していただかないと、グループ化は確かそういうことも含めて、ディスカッシ ョンしていたと思います。緊急避難的な対応だけではなくて今まで参画していなかった 先生を含めて、この臨床研修に参加してもらうと。それも歯科医師会にも音頭をとって いただいてすすめていくといいと思います。 ○俣木委員 そうすると地域の中核病院ができないとできませんね。 ○秋山委員 管理型ですね ○石井座長 管理型が診療所でももちろんいいですよね。 ○俣木委員 大学がないところはそうですね。 ○石井座長 これをいかにアクセレートするかですよね。どうやったらやりたいなと思うのか。やっ たらこんなメリットがあるというのがわかりやすいのかもしれませんけど。このような グループ化が自然に起こるものなのか。やっぱり起こらないのかですね。 ○江里口委員 日本歯科医師会としましては、こういう組織を高めるということではグループ化が推進 できれば、各県に働きかけなければいけないと思っています。私も3年間検討会委員を やらせてもらって、たとえば私のような60を過ぎた歯科医のところに、ほんとに新し い人がぽんと入ってきますと、刺激になるということをいわれています。お荷物という イメージが強かったスタートラインなのに実際に臨床研修医がきたことによって、非常 に刺激になるという、そういった生の声を歯科医師会から発信したい。新しい研修医が きたことで60を過ぎたあとでも、その研修医が持っている新しい技術とか、新しい考 え方というものを入れることによって変わっていけると思うので、私は日本歯科医師会 としては非常にありがたい、システムじゃないかと思います。  歯科大学のないところでは、このグループ化というのは非常に有効ではないかと、あ る程度定着してしまえば、その地域から他の地域の歯科大学に出て行っている方が、そ の地域に戻るとき、その地域の社会になじみやすいと思います。また医療連携なんかも なじみやすくなると思います。  東京で一生懸命研修しても地方にぽんと帰ってきたときに、やっぱりどっか病院に勤 めたりしないと、なかなか地域で連携できないと思いますけどこういうグループに入る ことができれば、楽なのではないかと思います。  さきほどの次の就職がないというときでも、このグループの中だったらひょっとして、 あるいはもう少し研修したいと思うときにも、確かに給料の問題はあるかもしれません けど、何らかの形で有機的に連携できると思いますので、非常にいい形になるのではな いかと思います。 ○高松委員 江里口委員がおっしゃったことと同じですけど、たとえば臨床研修医を検診とか、歯科 医師会のイベントなどに研修医を連れて行くとき、なかなかまだ周知がない中で入りま すから会員の先生方に理解していただけないという事実があります。グループ化をして もらえれば、逆に堂々と入っていけてやりやすくなるなと思います。 ○奥山委員 グループ化の例の1と2ですけど、診療所は協力型の中に書いてありますけど、基本的 な考えとしては診療所は研修協力施設に入らない、考え方としては研修協力施設を保健 所とか保健センターに特化していこうという考え方でしょうか。 ○石井座長 例の3では研修協力施設がグループに入っていますけど、全部入ってもいいでしょうね ○奥山委員 研修協力施設を保健所とか保健センターに特化されている図のように思います。 ○石井座長 おっしゃるとおりですね。大学と研修協力施設は直接つながってますけど、診療所が保 健所とつながっていてもいいわけですね。 ○奥山委員 今までは研修協力施設の中に診療所がありましたけど、診療所というのは臨床研修グル ープに入るという概念ができているのでしょうか。 ○石井座長 概念ができているというより、いまこれを作り上げましょうということです。 ○日高歯科保健課長 この例示は、この赤字で書いてあります問題点を整理しているだけです。 最初は歯科医師数が足りなくなっても全体が6名いれば医院じゃないかという定員に着 目した例、2番目は専門性がある先生をグループとして取り込めないかということです。 ○俣木委員 一人診療所の活用ですね ○奥山委員 一人診療所の先生は協力型研修施設グループということですね。 ○石井座長 管理型に対して協力型グループみたいですね。 ○日高歯科保健課長 今は個別の歯科診療所を厚生労働大臣が指定しているわけですが、ではなくてグループ として施設群をまとめて指定するイメージです。そういう整理です。 ○石井座長 今までとは違う概念を想定しているわけですね。 ○鳥山課長補佐 さきほどの池谷先生の話も含めて申しますが、これはあくまでたたき台の前の段階の例 です。ただ例1、2,3の3例だけでも臨床研修の目標となるものがいささか違ってく ると思います。グループ化の話は掘り下げますと、到達目標の見直しにつながるのです が、到達目標の話をし始めますと軽く1年を超えます。グループ化には複数の方向性が あると考えております。 グループ化の例として一番現実性の高い例を申しますと、東京近郊の同一の医療法人が 開設している複数診療所間のグループ化があります。これは非常に現実性が高いと思い ます。ただその場合グループ化としてのメリットがあるのかというのもあります。この 3例にこだわらず、現実の可能性も踏まえつつ是非複数の例をお示しいただきたいとい うのが趣旨です。 ○石井座長 今のことをふまえまして、いかがですか。 ○池谷委員 グループ化が求めているものは研修医の質の向上だと思いますけど、各県で均等にやり たいという希望が含まれているのですか。 ○石井座長 それは今のところ取り上げてはおりません。ただ大学に偏在ということは、大学のある ところにまさに偏在していますよね。大学の偏在を解消すれば、各県に広がることも考 えられます。医科のような都道府県の偏在はありません。秋山委員は少しそのことはお っしゃいましたが。 ○池谷委員 研修医を受け入れる受け皿を広げたいということですか。 ○石井座長 拡張というより、病院の方にシフトしたい。大学中心の研修から診療所・病院の方にシ フトしたいということです。 ○俣木委員 2頁目のグループ化に期待されるものでいいのではないですか。 ○石井座長 資料4の3に書いてあるようなところですね。 ○江里口委員 今日愛知県の村井委員が欠席なのですが、このグループ化というのを後期研修に取り入 れて検証をしているという状況です。1年目は法規上無理なので2年目でやっておりま す。村井先生がいればそのあたりの将来展望を示してもらえると思います。 ○石井座長 前にそれは一回トライしてみたことがあります。それを踏まえてやれるのではないかと 今日村井委員がおられれば確認できたのですが。歯科医師会の力はすごく重要になると 思いますね。 ○俣木委員 資料2の18頁にモデル事業の報告がありますので初めての方はそこを見ていただける といいかと思います。 ○石井座長 報告書の18頁にモデル事業の報告書がありますので、それを見ていただくと愛知県の 例があります。メリット、デメリットはありますが、こういったことをやってよかった という点も読めますね。ぜひこれを進めたいというのが前回の検討会の方向であったと 思います。あとほかにありますか。 ○高松委員 質問なのですが、グループ化をもし行ったとき、省令として始まったとき、地域として のグループ化なのか、診療哲学というかそういった考えによるグループなのか知りたい のと、たとえば近くの先生だからそこと組まなければいけないのかといったことを知り たいと思います。 ○鳥山課長補佐 その点はたとえば、東京の診療所と岩手県の診療所がグループ化とか、今はそういった ことは想定しておりません。やはり近くの診療所ですとか、せいぜい2次医療圏の範囲 内と考えております。比較的近距離になるのではないかと今の段階では考えております。 ○高松委員 グループを組むときに私たち診療所の意見をくんでくれると考えていいわけですか。グ ループを組むときに選択権があるのでしょうか。 ○鳥山課長補佐 これはあくまでプログラムの中の話ですので、それは私どもがこういうプログラムをど うこうするのではなく、研修施設独自に考えられることかと思います。 あくまでも例示というか、たとえばこんなグループとして考えられますよとかそういっ たことをお示ししないとグループ化がどういうものかわかりにくいと思って示したもの です。それをこの検討会で御議論いただきたいと思います。 ○石井座長 高松委員はそれを具体的に考えられたので、そういった意見が出てきたものだと思いま す。先ほどありましたとおり、グループ化になったときには研修管理委員会が非常に重 要であるとか、でましたよね。普通に考えればこのようにやっていいのかと思いますよ ね。いい、悪いを厚生労働省がいうのだろうと。でもそれはまだないのです。  こういうことを想定したときに悪いやつが出てくる、こんなとんでもないやつが出て きたときどうするとかそういうことを考えていきます。  池谷委員が指摘したように、何のための研修なのか何でもありなのかと、何のために こんなものを作るのかというときに、それはこの研修の趣旨からすれば外れるだろうで すとか、いろいろ出てくるわけです。これだけ自由な制度だと。それはどこかで、今規 制緩和が出ていますが、研修を進めるためには不適切だろうと、省令などでまた縛るこ とになるのでしょうが、今現在は縛りがあるわけではないのです。これから決めていき ます。 ○日高歯科保健課長 資料4の一番最後の現行の指定要件がありますので、もう一度ご覧ください。この基準 は今、単独型、管理型、協力型で、人数とか期間を決めているわけです。この内容を変 えるのか、あるいはもう一つこの右側にグループ型のようなものを作ってグループ型施 設はこの基準でやりなさいというのを作って付け加えるのかということになるかと思い ます。その内容はこの検討会が決めていただく、御議論いただくものです。したがいま して、おそらくグループ型が出るのでしょうが、いままでものものもこれでいいのかと いう別の問題もあります。あわせてご検討ください。 ○石井座長 県をまたいで新しいものができてもいいですよね。いま管理型と協力型も離れているこ ともありますよね。何ヶ月間かまとまっていれば、距離が離れていてもいいとか。また さらにグループの施設がすごくいっぱいになったとき、勤務の届け出はどうするかとか 医療従事者としてのとどけではどうするかとか。そういった現場のことが起こりえます よね。そういったことを踏まえてみていくようになります。だんだんと意見が出てくる ようになるかと思います。 ○丹沢委員 たぶんグループ化が悪いという人はいないと思います。期待している人が多い。ただ問 題点があるだろうと。それで管理型と協力型の歯科医師の数というのと、看護師とか衛 生士の数とか、管理型、協力型、研修協力施設の施設条件をどういうように違いをつけ るかということですね、そういったことが大事で、それによってできるグループ化が変 わっていくと思います。衛生士の数はものすごく厳しく、もしこのようにやると、医学 部の歯科口腔外科はかなり脱落します。衛生士が一人しかいないとか。資料3にある「研 修歯科医が適切なチーム医療に関する研修を行える程度の歯科衛生士数、すなわち当該 臨床研修施設で同時に受け入れている研修歯科医と同数以上が確保されていることを要 件とすれば、実態に配慮した指定基準となる。」のすなわちの部分をあるいはに置き換え ていただけると非常にありがたいと思います。あるプログラムをちゃんとできる数はい なければいけないが、同数はちょっと厳しいなと思います。 ○日高歯科保健課長 衛生士の数の話がでてきましたが、大学附属病院は自動的に臨床研修施設となっており ますので、実は数の問題はありません。ですが、そのほかの施設について研修環境をど う維持するかということを御議論いただきたいと思います。 ○丹沢委員 そうすると一番問題になるのは病院の研修協力施設と、協力型施設をどう位置づけるか ということになるかと思います。 ○石井座長 そうですね。グループの内容ですね。 ○鴨志田委員 管理型にならなければいけないなと、今考えているところですけれども、松澤委員のと ころは管理型になられたわけですよね。今度は大学と一緒のマッチングに入ってそこで 戦わなければいけないわけです。こないですよね。こないときに保険じゃないですけど、 大学の協力型ももっているとそっちからも来てもらえる、並行申請の問題はありますが、 そういうイメージでよろしいですか。 ○石井座長 それも課題の一つですね。そういうことも想定しておかないと。 ○鴨志田委員 管理型になるときに、員数やら何か問題があるのなら、グループにしておけば保険が掛 かるだろうと。そういう認識も一つあります。 ○石井座長 議論されていくことで明らかになることもあるかと思いますが、時間が参りましたので 今回の議事はこれで終了とさせていただきます。最後に事務局から何かございますか。 ○佐藤専門官 本日各委員から出されましたご意見を少し事務局で整理させていただきます。なお、今 後の会議の進め方については、座長と相談させていただきます。以上です。 ○石井座長 それでは次回の予定は別途お知らせするということですので、本日の検討会は以上で終 了とさせていただきます。本日は活発な討論ありがとうございました。