09/02/27 平成21年2月27日薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会議事録 薬事・食品衛生審議会 一般用医薬品部会 議事録 1.日時及び場所    平成21年2月27日(金) 10:00〜    厚生労働省共用第7会議室 2.出席委員(16名)五十音順    阿 曽 幸 男、 飯 沼 雅 朗、 岩 月   進、 生 出 泉太郎、    小 澤   明、 木 内 文 之、 宗 林 さおり、 西 澤 良 記、    橋 田   充、 廣 江 道 昭、 福 島 紀 子、 藤 原 英 憲、    村 島 温 子、◎望 月 正 隆、 山 元   弘、 吉 山 友 二   (注) ◎部会長     他参考人2名   欠席委員(0名) 3.行政機関出席者    岸 田 修 一(大臣官房審議官)     中 垣 俊 郎(審査管理課長)    豊 島   聰(独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)    丸 山   浩(独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター次長)    望 月   靖(独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役) 他 4.備考    本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。 ○審査管理課長 全員おそろいでございますので、ただ今から「薬事・食品衛生審議会  一般用医薬品部会」を開催いたします。本日は御多忙の中、御出席いただきまして誠にあ りがとうございます。当部会委員16名全員の御出席をいただいておりますので、定足数 に達しておりますことを御報告申し上げます。  本日は、この部会委員の改選以来初めての部会でございますので、初めに委員の御紹介 をさせていただきます。お手元に、一般用医薬品部会委員名簿がございますので御覧くだ さい。順に御紹介いたします。阿曽幸男委員です。飯沼雅朗委員です。岩月進委員です。 生出泉太郎委員です。小澤明委員です。木内文之委員です。宗林さおり委員です。西澤良 記委員です。橋田充委員です。廣江道昭委員です。福島紀子委員です。藤原英憲委員です。 村島温子委員です。望月正隆委員です。山元弘委員です。吉山友二委員です。  また、本日の報告事項の点眼剤につきまして、参考人として、財団法人日本眼科学会理 事長の新家眞先生、東京大学医学部眼科学教室の教授でございます。日本大学医学部附属 板橋病院長の澤充先生でございます。このお2人に御参加いただいております。  続きまして事務局の紹介をいたします。厚生労働省の大臣官房審議官医薬担当の岸田で す。独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長の豊島です。同じく同機構の審 議役の望月です。一般薬等審査部長の吉田です。同じく安全部長の三澤です。最後になり ましたけれども、私、厚生労働省の審査管理課長の中垣でございます。よろしくお願い申 します。  本部会の部会長につきましては、本年1月の総会において既に選考がなされておりまし て、望月委員が部会長を務めることになっておりますので御報告申し上げるとともに、以 後の議事進行は部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○望月部会長 それでは今年度も引き続き部会長を務めさせていただきますので、どうぞ 皆さまよろしくお願いいたします。  では、本日の議題に入ります。最初に事務局から、配付資料の確認及び申請資料作成、 利益相反等について報告をお願いいたします。 ○事務局 事務局の方から資料の確認をさせていただきます。本日の資料といたしまして は、事前に先生方に資料1〜5を送付させていただいております。ただし、資料3につき ましては、本日の議題より削除させていただいております。当日の資料配付といたしまし ては、議事次第、座席表、委員名簿、競合品目・競合企業リスト、諮問書(No.1-2、No.2-2)、 それと報告事項の差し替え資料として(資料4、4-2、4-3、4-4、4-5及び資料5、5-2、 5-3、5-4)、その他の事項として、資料6をお手元に御用意させていただいております。 以上が本日の資料でございます。過不足等ございましたらお知らせいただければと思いま す。よろしくお願いいたします。  続きまして、申請資料作成、利益相反等について御報告させていただきます。本日の審 議事項に関する競合品目、競合企業につきまして、既に配付させていただいておりますが、 その選定理由等について説明いたします。競合品目・競合企業リストの資料を見ていただ ければと思います。その下にございますが、競合品目を選定した理由ということで、OT C外用鎮痛消炎剤の現在の市場における売上高を踏まえ、上に競合品目1〜3とリストア ップされておりますものを選定しております。これにつきましてはいずれも消炎鎮痛作用 がありまして、本剤の効能・効果であります「関節痛、肩こりに伴う肩の痛み、腱鞘炎、 肘の痛み、筋肉痛、腰痛、打撲、捻挫」といった類似の効能・効果を有していることから、 本剤を上市した場合の競合品目というふうに考えております。説明につきましては以上で ございます。 ○望月部会長 ありがとうございます。ただ今の事務局からの説明に対しまして、特段の 御意見はございますでしょうか。よろしいですか。  それでは本部会における審議規定に基づく競合品目・企業については、その妥当性も含 め了解を得たものといたします。  続いて委員からの申出状況についての報告をお願いいたします。 ○事務局 各委員からの申出状況について報告させていただきます。インサイドプラスゲ ル及びその他38品目並びにドージロンゲル及びその他30品目につきましては、退室委員 はいらっしゃいません。議決に参加できない委員は、木内委員、西澤委員でございます。 以上でございます。 ○望月部会長 ありがとうございます。それでは皆さまのお手元に資料は全部届いており ますでしょうか。御確認いただいたということで、早速議題に入りたいと思います。  本日、御参考人で御出席いただいている先生の御都合上、本日の報告品目である医薬品、 アルガードCL点眼薬その他5品目及び医薬品スマイルアルフレッシュCLその他1品 目の製造販売について、事務局より説明をお願いいたします。 ○事務局 それでは資料4及び5の報告品目について説明いたします。  まず資料4のアルガードCL点眼薬他は、申請者はロート製薬株式会社、成分・分量は 100mL中グリチルリンチン酸二カリウム0.125gとピリドキシン塩酸塩0.01g、用法・用量 は「1回1〜2滴、1日5〜6回点眼する」となっております。  資料5のスマイルアルフレッシュCL他は、申請者はライオン株式会社、成分・分量は 100mL中、アラントイン0.1g、クロルフェニラミンマレイン酸塩0.03g、コンドロイチン 硫酸ナトリウム0.5g、用法・用量は「1日3〜6回、1回1〜3滴を点眼する」となっ ております。 効能・効果は、どちらも「目の疲れ、眼病予防(水泳の後、ほこりや汗が目に入ったとき など)、紫外線その他の光線による眼病(雪目など)、ソフトコンタクトレンズ又はハー ドコンタクトレンズを装着しているときの不快感、目のかゆみ、目のかすみ(目やにの多 いときなど)」です。  備考欄に記載されておりますが、これらの品目は有効成分及び用法・用量は眼科用薬承 認基準の範囲内ですが、効能・効果に「ソフトコンタクトレンズ装着時の不快感」が追加 されております。なお、承認基準には「結膜充血」「眼瞼炎」の効能がありますが、本品 はソフトコンタクトレンズ適用のため、誤用を防ぐ観点よりこれらの効能は削除されてお ります。ソフトコンタクトレンズに使用する場合、配合成分のレンズの吸着や、ソフトコ ンタクトレンズの物性に及ぼす影響及びソフトコンタクトレンズ装着時の安全性が懸念 されるわけですが、資料4のアルガードCL点眼薬は、ソフトコンタクトレンズへの影響 が少ないと考えられる成分を配合したもので、資料5のスマイルアルフレッシュCLは、 処法設計及び製剤のpHを酸性側に調節することにより、ソフトコンタクトレンズへの影 響を少なくしたものです。それぞれ配合成分のソフトコンタクトレンズへの吸着や、ソフ トコンタクトレンズの物性について試験が実施され、問題はないと判断されています。  また、ウサギへの装用試験も実施され、その結果、本品に起因する刺激等は認められま せんでした。特に資料5のスマイルアルフレッシュCLにつきましては、製剤のpH設定 が□□□と酸性側になっておりますが、申請者からは資料5-3の中程以降に示されており ます、「スマイルアルフレッシュCLのソフトコンタクトレンズの装用中のウサギに関す る眼刺激性試験」及びその後ろにあります「スマイルアルフレッシュCLのpHと安全性 について」で考察されておりますとおり、ウサギ装用試験結果、眼組織由来細胞への影響 等を考慮し、安全性に問題はないこと、同じく資料5-3の一番最初にあります、「各国に おける一般用点眼剤のpHに関する規制について」に示されておりますとおり、一般点眼 剤のpHについては、海外での規制は特にないということが説明されております。  報告品目の説明は以上になります。 ○望月部会長 ありがとうございます。ただ今本品目について事務局から説明がございま したけれども、本日、参考人として御出席していただいております、新家先生より御意見 をいただければと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○新家参考人 新家と申します。アルガードCLの方は、私は特段意見はないのですが、 スマイルコンタクトに関して二つあります。まず、見てみますと、防腐剤は含んでいませ んと書いてあります。OTCはもちろんソフトコンタクトレンズもそうですけれども、買 った方はこういうものをどういう使い方をするかは分かりません。そうしますとまず、防 腐剤を含んでいないということは、瞼に触るとかそういうことは当然あり得るわけで、実 際、医療用でも防腐剤を含んでいない場合コンタミネーションを起こしやすいとかで分か っていますので、コンタミネーションに対する安全性のデータを見させていただきたかっ たのですが、見当たらなかったので、そのところがどのようになっているのでしょうか。 一般の医療用でも防腐剤を含んでいないものは、ディスポーザブル、1回ユーズ且つ使い 捨てにするか、ないしは、特殊なフィルターを用いて細菌が点眼瓶の中に入らない、それ から点眼のときはそのフィルターを通して点眼されてくるので細菌が濾過されるという、 原理になっているものと理解しています。  もう一つ、pHですけれども、この参考資料にpHは3〜4、5くらいのものはいくつ かあると述べてあります。資料5-3の後ろから2枚目の表の1「pH5未満の点眼剤一覧」 に書いてありますが、医療用で、アドソルボカルピン、カリーユニ、サイプレジン、ビジ ュアリン、それからOTCで、アイラスター、スターエースと書いてあります。医療用で はもちろん本剤と同じぐらいのpHのものはあるわけですけれども、ただ、医療用は当然 眼科専門医の監督下に使われるものです。 本剤は、大体中央値が3.幾らということで、 ウサギでソフトコンタクトレンズ上からの点眼で大丈夫ということは書いてありますが、 当然これを買った方は、ソフトコンタクトレンズをしていなくても、ここに書いてあるよ うに、目のかゆみ等々にもいいわけですから、一日10回ぐらいかゆければ点眼する場合 もあるわけです。その場合、コンタクトレンズを着けない状態での安全性試験というのは ここには見当たらないと思いますので、それは最低、確認すべきかと思います。ほかの薬 が何も起きてないと言いましても、いろいろな配合剤が全部違っていますので、そういっ たもののバランスで、例えばカリーユニに点眼液が、ウサギで長期点眼して何も起こさな かったとしても、本剤で全くこの点に関して安全であるということは言えないと思いま す。以上であります。 ○望月部会長 ありがとうございました。続きまして、ソフトコンタクトレンズに適用と なる初めての一般点眼薬となります点も含めまして、澤先生より御意見をいただければと 思います。どうぞよろしくお願いいたします。 ○澤参考人 澤です。まずコンタクトレンズとの関係で申し上げますと、資料4のアルガ ードの方は資料4-2の25ページで記載をされておりますが、FDA分類のI〜IVのクラ ス。それからシリコーンレンズとして非含水のレンズを対象としたデータが出ておりま す。このデータは、要するに防腐剤がコンタクトレンズに吸着されることの問題点をここ でチェックをしているわけです。FDA分類I〜IVというのは、含水率とイオン性で分類 されておりまして、IV群というのは、含水率が高くてイオン性のレンズということで、物 質を取り込みやすい、一方で出しやすいというような特徴があります。その一方で、Iは その逆になるということでありますが、今回のデータでは有意差がないという結果になっ ております。  一方で、ソフィーナCという商品名で出ておりますシリコーン非含水のレンズは、シリ コーンラバーでできているレンズでありまして、現在はまず生産されていないレンズで す。そういう意味で言いますと、現在多く使われているシリコーンハイドロジェルレンズ とは異なるレンズであるということを踏まえる必要があるかと思います。したがって、こ このデータで、シリコーン非含水ソフトコンタクトレンズの代表としてのソフィーナとい うのは、その点では少し問題があるかと思います。現在はもう市場に出ていないレンズで のデータということになります。できれば今後、現在多く使われるようになりましたシリ コーンハイドロジェルレンズでのデータをどこかで提出されるということが、一応あった 方がいいのかと思っております。  それから一般的な問題点といたしまして、資料4の一番最後のページに出ております が、「アレルギー症状を鎮める」というような表現は、いわゆる花粉症の人がこれでもっ て全部いいのかなと思うような記載は、できるだけ避けた方がよろしいのかと思います。 アルガードのみについてはその点です。  スマイルアルフレッシュで、資料5の内容のものですが、これに関しては先ほど新家委 員がおっしゃられたように、pHが一つの問題点かと思います。その前にソフトコンタク トレンズの相性としては、この資料5-2の33ページに出ておりますが、表24、これが現 在多く使われているシリコーンハイドロジェルへの薬剤の吸着を見ておりますので、そう いう意味ではこちらの方が現実により近いデータかと思います。コンタクトレンズとの相 性としては以上の問題です。  先ほどの水素イオン濃度pHに関しましては、しみるということで、もう使わない人と、 いったんしみたあと、スカッとして気持ちが良いという二つのタイプに使用者が分かれる のではないかと思います。それで、我が国では余り行われていないのですが、英国などで は、シェーグレン症候群という涙の少ない人にはこのようなpHの低い点眼薬、もしくは アルカリのを使って刺激を与える、というようなReplacement Therapyというのが行われ ることがあります。そういうことで、患者がこの薬を、しみたあと何となくスカッとする からということで、連用にならないように何らかの注意を与える方が良いのかと考えてお ります。  最後の点は新家委員が御指摘になりましたように、防腐剤との関係があるかと思いま す。点眼薬の汚染をどのように防ぐのか。医科向けの防腐剤を含まない抗菌点眼薬で「ベ ストロン」というのがございます。これは薬剤と溶解液を混ぜて使う防腐剤を含まない薬 剤として、最初に出たものであります。用事溶解タイプで、その後は、1週間後には捨て るようにというような注意書きが、医科向けの薬剤でも出ているわけです。しかしこの2 品目を見ますと、使用期限というものが書いてありますが、開封後いつまで使っって良い かという記載は全くないです。この事はある程度どこかで考えた方がいいと思います。コ ンタクトレンズを使う方は、正直なところ、半数はコンプライアンスの悪い方が多いので、 いったん使ってしばらく置いてから、また症状があるから使うという可能性が高く、その 間に容器の中で雑菌が増えているという可能性が大いにありますので、そこの点の配慮を 十分にしていただく方がよろしいかと、データを見ながら思いました。以上でございます。 ○望月部会長 どうもありがとうございました。幾つかの御指摘を参考人からいただいた のですが、最初に事務局からお答えいただけますでしょうか。 ○事務局 ありがとうございました。まずロートの製品、澤先生からいただいた御指摘で すが、新しい素材のレンズで試験を行うということは、その方向で考えたいと思います。 外箱の文言は、アレルギーに関する表現は直すということで考えさせていただきます。ま た、ライオンの方でございますが、新家先生からいただきました防腐剤の件は、申請者に 尋ねてみたいと思います。さらに、pHが酸性に傾いていることに関して、裸眼での安全 性が必要であるという点は、試験で確認をするということで考えさせていただきます。さ らに、澤先生の方で、しみる人は連用しないようにということは、注意喚起等十分徹底さ せるということで考えさせていただきます。 ○望月部会長 開封後の有効期間については。 ○事務局 失礼いたしました。開封後の有効期間についても情報提供ということで考えさ せていただきます。ありがとうございました。 ○望月部会長 事務局の説明及び参考人の先生の御意見について御質問、御意見等ありま したらお願いいたします。 ○山本委員 今の防腐剤の件ですが、使用期限を明記されるのであれば、保存方法も示し た方がいいのではないかと思いますが、いかがですか。冷所保存などを意味します。 ○事務局 承りました。その方向で考えさせていただきます。 ○望月部会長 ほかにはいかがでしょうか。 ○廣江委員 防腐剤を使った場合のレンズの吸着は、具体的にどのぐらいの弊害を惹起す るのでしょうか。最近は、使い捨てのコンタクトレンズを使っている方が多いですが、い かがなものでしょうか。 ○新家参考人 ソフトコンタクトレンズの具体的なことについては澤委員の方が詳しい ので、お聞きいただければと思うのですが、私の理解としては、一般的にソフトコンタク トレンズは、いろいろな化学的特性があって、ある種の防腐剤は吸着するけれども、他の 防腐剤は吸着しないということがあると思います。それは個々の市販されているすべての ソフトコンタクトレンズと、アルガードでやらなければいけないのですが、一般の防腐剤 というのは細菌の細胞壁を破壊するということで、防腐効果以外では、当然目の表面には 毒です。  もっとも有効な防腐剤というのはベンザルコニウムクロライドですが、それが入ってい るものは、私の理解ではソフトコンタクト等々には普通使わないということになっていま す。実際に抗緑内障点眼薬でその問題があって、ベンザルコニウムクロライド以外の防腐 剤のもの、いわゆるホウ酸、イオン系のものが出ている状態です。OTCの場合、一般の 方がどういう使い方をするか全く分からないわけです。冷所保存しろと言われても冷所保 存する方は果たして何%いるのか。1週間で捨てろと言われても、もったいないから1か 月取っておこうとか、凍らせておけばいいだろうとか、そういうことになりますので、そ の点コンタミネーションに対する安全性が担保されていないものは、OTCとしてはディ スポーザブルにしない限り、難しいと思います。 ○澤参考人 コンタクトレンズのディスポーザブルと申しましても、1日で使い捨てるタ イプ、毎日、消毒してケミカル・ディスインフェクションをしながら、2週間で使い捨て るというタイプ、および2週間もしくは4週間着けっ放しで、何もしないで捨てるという、 大きく分けて3つのディスポーザブルのタイプのレンズに分かれます。今御指摘の中の、 多分吸着の問題はないだろうというのはワンデイディスポーザブルというタイプだけだ ろうと思います。2週間使うタイプでどの程度吸着をするかということが、このFDA分 類の含水率(50%未満又は以上)、非イオン性もしくはイオン性の分類による2×2の分類 が一般的に使われています。  今のところコンタクトレンズでの具体的にデータを出しますと、吸着をしても外へ出に くいとか、吸着しやすいけれども、また外へ出しやすいということで、一般の人は大丈夫 ですけれども、結膜の乳頭増殖を起こすという、コンタクトレンズ関連の巨大乳頭結膜炎 というのがあります。これにはかなり防腐剤が関与しているのではないかということは考 えられておりますので、その点に関しましては、やはり医師の十分な診察のもとで行うと いうことが必要になる防腐剤の問題だろうと考えられます。巨大乳頭結膜炎を作るのは、 防腐剤だけではなくて、レンズに蛋白が吸着をして、それを消毒することによって、その 蛋白が変成をする。それが結膜組織に悪い反応をするという病態もあるということですの で、防腐剤すべてが巨大乳頭結膜炎の原因ではないということになります。  もう1つ、申し忘れましたが、現在若者の中では、おしゃれ用カラーコンタクトレンズ がかなり使われております。これは宗林委員の方が詳しいです。これに関しては、FDA 分類から全く外れるという考えでいた方がいいと思います。そういうおしゃれ用カラーコ ンタクトレンズを使っている方が、この薬剤でいいのだということには全くならないとい うことも、注意書きに必要か、と考えます。 ○望月部会長 ありがとうございました。事務局の方から何か発言ありますか。 ○事務局 カラーコンタクトレンズにつきましては、澤先生のおっしゃる方向で考えさせ ていただきます。ありがとうございました。 ○岩月委員 防腐剤が入っているときの量の問題ですけれども、ディスポーザブルという お話がありましたけれども、入っている方だとしても、12mLだと思うのですが、かなり 容量が多いので、いつも申し上げるのですが、医科向けの点眼薬は大抵5mLの容量です よね。一般用で新しいことをしようとするときに、果たして大きい包装で良いのかと疑問 に思うことがあります。  もう一点は、スマイルの方ですけれども、pHが低い、酸性側だということで、コンタ クトレンズに対する影響とは別に、コンタクトをしていない方がほかの点眼剤と併用した ときに、果たしてどういう影響があるのかということは、何も資料はない状態ですので、 ここも少し調べていただきたいなという気がいたします。 ○望月部会長 ありがとうございました。ただ今の二点に関しては、事務局から回答いた だけますか。 ○事務局 容量の問題ですが、一般薬につきましては、通常10mL以上になっております が、新しいものだとの御指摘がありましたので、その点を踏まえて、申請者と検討をさせ ていただきたいと思います。  その次の他の点眼薬との併用ということですが、基本的に点眼薬は時間を空けて差すよ うにということになっておりますので、その徹底で、少なくとも目の中で何か薬物相互作 用が起こるということは避けられ得るのではないかと思っております。 ○岩月委員 通常5分空けるとか、あるいはもっと長く空けるように指示することもあり ますけれども、目の中で混ざるというのは、涙の容量などを考えても、そんなには起こら ないかもしれませんけれども、ただ、それで安全が担保されるという保証は逆に言うとな いわけですから、そこはどうなのだろうと思うのです。これは専門の先生にもお尋ねした いと思います。 ○新家参考人 患者さんでさえ5分間あけて、なかなか使っていただけないですから、O TCになれば、どういう使い方をされるか分かりません。もちろん目はまともに涙が出て いれば、涙は緩衝作用がありますし、多少入ったところで一時的に涙のpHは低下しても、 すぐに元に戻りますので、健常な目であれば、余り問題はないと思うのです。しかし、現 在ドライアイの人が非常に多い、アレルギーの人が非常に多い、さらにコンタクトレンズ 装用者であれば、角膜は、人間の目というのはコンタクトレンズを入れるように進化して きていませんので、例え現在もっとも酸素透過性が高いと言われているシリコーンハイド ロゲルであっても、それはある程度の負荷になっていますので、考えられないことが起こ るということは当然あると思います。  例えばこういったpHが高いものを点眼した直後に、ある種の緑内障の点眼薬をさした という場合は、涙液のpHが高くなっているので、例えばその緑内障の点眼薬はpH7ぐ らいで、もっとも有効な眼内移行ができるように、製剤設計されていたとすれば、それが 思ったほど効かないとか、そういうことは当然人によって起こり得ます。  眼科の専門医の監督下で、こうやって使いなさいよと言っても、なかなか、患者さんは コンプライアンスがよくない場合が多いですから、OTCはどのような使い方をされても 文句は言えないわけですよね。私はよく分かりませんが、例えばここに、1週間以内に捨 てなさいと書いてあっても、それを10日間、ないしは1か月ぐらい使う人がいるという ことは、これはこちらとしては当然想定した上で市場に出さないといけない。OTCとは そういうものだと理解しています。普通に考えて、このpH3.5というのは、医師にとっ ては安心なものということではないと思います。 ○望月部会長 ありがとうございました。今の相互作用について事務局の方から御意見は ありますか。 ○一般薬等審査部長 OTCの使われ方についてはいろいろ問題点はあろうかと思いま す。もしよろしければ、本剤については、pHがかなり酸性寄りになっているということ で、これについては、差したあと4分以内でpHは中性に戻るというデータが出ておりま すけれども、先ほど先生から御指摘がありましたように、このものをウサギの目に直接差 した際の、安全性のデータを別途とらせるという形で担保させていただきたいと思ってお ります。その上で、本剤についての併用問題につきましては、例えばこれを差したときに は、併用については、特に注意させるということを更に徹底させるということで対応させ てはどうかなと思っております。  ただ、OTCたる点眼薬全体の併用問題にまで話を広げてしまいますと、OTCの点眼 薬はほかの承認基準を定めて一定の範囲内で多くのものが既に承認もされておりますし、 そのもの全体に係る大きな話になってしまうと、なかなか難しい問題にもなろうかと思い ますので、そこは少し大きな課題として検討させていただければと思っております。さら に付け加えれば、もし本剤を認めるときには、取りあえず薬剤師の監督下でまずは売り出 すということが出来れば、他剤との併用についての注意事項を書かせた上で、さらに薬剤 師には、販売に当たっては十分注意させるような徹底をさせるということで、併用問題に ついての安全性はある程度回避できるのではないかと思っております。 ○望月部会長 何か追加はありますか。 ○一般薬等審査部長 失礼しました。本剤は成分等からみて1類にはできませんので、販 売に当たっての使用上の注意の徹底ということは薬剤師ではございませんが、いずれにし ても販売にあたっての専門家による注意喚起で徹底させていただければ、と思います。使 用上の注意を書いても駄目と言われてしまいますと、また話は難しくなってしまいます が、それをもって徹底を図るというようにさせていただければと思っております。 ○岩月委員 私が言い出しましたもので、薬剤師を服薬指導をしないということではなく て、注意喚起をすることで防げることは防げるようにした方がいいということで申し上げ たつもりですので、何も説明しないで売りっ放しにしているということはないということ だけ、申し添えたいと思います。 ○生出委員 成分分類からすると、第3類医薬品になってしまいますが、前にトランシー ノ等々が新しい配合ということで1類でスタートしたと思うのですが、これが2類、1類 に変わるということはあり得ないのでしょうか。 ○事務局 要は効能・効果がどの程度従来のものと違うのかということをもって、考えて いくのだろうと思います。我々としては、まだ審査を続けているところではありますが、 現段階においてどうかと問われれば、今までのものと大きな違いまではないのかなと考え ています。 ○望月部会長 ということは第3類のままということですか。 ○事務局 はい。 ○宗林委員 違うことになりますが、アルガードの方で、先ほど澤先生の方からもシリコ ーンハイドロゲルに対しての吸着のデータが少し足りないというお話がありましたが、今 日机上に置いていただいた資料4-2の25ページの、ソフィーナCのデータでも、この吸 着性に関しては、有意差がありということで、その後、生理食塩水に戻すと、一応は溶出 されるというデータも付いているようですけれども、これ自体でも、着けている間中は、 吸着したままの状態で着けているということを示しているのではないでしょうか。  その点と、先ほどデータがないというお話があった、新しい素材のシリコーンハイドロ ゲルですが、非常に吸着性が高いということで、特徴の1つだと思うのですが、それにつ いていかがでしょうか。 ○事務局 最初の点です。ソフィーナCの件ですが、ずっと吸着しているというわけでは ありませんで、涙の中、生理食塩水の中に入れると、この成分は離れます。つまり、涙が 多くなればなるほど、時間が経てば経つほど、吸着は離れるということです。非常に過酷 な試験ですけれども、ウサギに成分を完全に飽和させたレンズを装用させ、なおかつ1日 8回ぐらい点眼をして、安全性を見ています。異状は出ておりませんので、安全性は担保 されていると考えております。さらにソフィーナCは特殊なレンズだったのですが、もう すでに販売は中止されているということです。申請が以前で、データが古くて申し訳あり ません。 ○宗林委員 新しい素材につきましてはどうですか。 ○審査管理課長 それにつきましては、先ほどお答え申し上げましたとおり、新たにデー タを取り直すということを考えております。それらを基に判断をしてまいりたいと思いま す。 ○望月部会長 ほかには委員の先生方からございますか。多数の御意見が出されましたけ れども、その点を全部まとめて申請者に戻していただきたいと思います。必要なデータは また改めて出していただくということでよろしいですか。よろしければ以上で報告事項は 終わらせていただきます。新家先生、澤先生におかれましては、お忙しいところ御参加い ただきまして誠にありがとうございました。 ── 澤参考人、新家参考人退席 ── ○望月部会長 それでは続きまして、審議品目の議題1、医薬品インサイドプラスゲル及 びその他38品目の製造承認の可否についてです。議題2、医薬品ドージロンゲル及びそ の他30品目と医療用医薬品から移行した有効成分、投与経路等が同様となりますので、 併せて御説明いただくということでよろしいでしょうか。それではよろしくお願いしま す。 ○事務局 それでは資料1、資料2を併せて説明いたします。これらの品目の申請者は、 それぞれエスエス製薬株式会社、久光製薬株式会社、同仁医薬化工株式会社で、ジクロフ ェナクナトリウムを有効成分としたスイッチOTCです。成分・分量は100g中ジクロフ ェナクナトリウム1gを含み、効能・効果は「関節痛、肩こりに伴う肩の痛み、腱鞘炎(手 ・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、筋肉痛、腰痛、打撲、捻挫」用法・用量は剤 型により変わりまして、それぞれの審査報告書の1ページから2ページにお示ししている とおりです。  資料1の審査報告書の4ページを御覧ください。ジクロフェナクナトリウムは、1965 年にスイスのチバガイギー社で開発された非ステロイド性消炎鎮痛剤で、日本では1974 年に錠剤が、1982年に坐剤が、1990年に経口徐放性製剤が発売されました。外用剤につ いては、ゲル剤が2000年1月に、テープ剤が2004年2月に、テープのサイズを2倍にし たテープL剤、パップ剤、またこちらは資料2の報告書に記載されていますが、ローショ ン剤がそれぞれ2006年3月に承認されております。ゲル剤及びテープ剤は、2008年6月 に再審査結果が通知され、承認の効能・効果、用法・用量に変更はないとされました。  続いて審査報告書の5ページになりますが、機構はジクロフェナク類を有効成分とする 消炎鎮痛外用剤の海外での使用状況及び有害事象の発生状況について示すよう申請者に 求めたところ、申請者は、類薬の外用剤について、ジクロフェナクジエチルアミン製剤が 123か国で、また、そのうち77か国は一般用医薬品として販売されているものの、報告 されている有害事象は、重篤が71例、非重篤が395例で、未知・重篤な有害事象は、併 用薬又は基礎疾患によるものであること等を説明し、ジクロフェナク外用剤は安全性が高 いと考えられると回答されました。  機構においても、別途、医療用ジクロフェナクナトリウムの外用剤の国内における副作 用発現状況を他のNSAIDs外用剤と比較したところ、特段に多いものではないことより、 ジクロフェナク外用剤全般の安全性については、特段の問題は見受けられないと判断いた しました。  続いて各項目の添付資料についてですが、規格及び試験方法について、新たに提出され ておりますが、大きな問題点は認められませんでした。安定性、薬理、吸排、毒性につき ましては、医療用申請時から新たな資料は提出されておらず、特段の問題点はないと判断 いたしました。臨床試験についても医療用申請時及び市販後調査等の資料を中心に、一般 用医薬品としての妥当性が検証されております。  報告書6ページになりますが、ゲル剤では臨床推奨用量を決定した用量設定試験、基剤 との二重盲検比較試験、ジクロフェナクナトリウム25mg錠との二重盲検比較試験、イン ドメタシン軟膏との群間比較試験及び一般臨床試験が実施されました。本剤の総投与症例 数は、1,099例であり、各疾患に対する最終全般改善度の改善率は60.0〜78.0%でした。 本剤に起因すると考えられる副作用が発現した症例は41例53件で、症状はいずれも皮膚 症状でした。  テープ剤は、ゲル軟膏剤の剤型追加品目として開発され、皮膚薬物動態学的試験が実施 され、その結果、テープ剤及びゲル軟膏剤共に投与後12〜24時間定常状態であり、この ときの角層中ジクロフェナク濃度の比較から両製剤は生物学的に同等であると判断され ました。また、皮膚安全性試験が実施され、その結果「刺激性が低く、優れた製品」と判 定されました。有害事象は、接触性皮膚炎が2例2件に見られましたが、いずれも治験薬 の貼付部位ではなく、治験薬との因果関係は否定されております。  テープL剤については、テープ剤と併せ健常成人男性志願者を対象として、安全性及び 血漿中ジクロフェナク濃度の測定による薬物動態の検討が実施されました。テープL剤4 枚を24時間単回貼付したときのCmaxは67.9ng/mL、AUCは1,419.4ng・hr/mLです。一 方、テープ剤8枚を24時間単回貼付したときのCmaxは46.23ng/mL、AUCは951.8ng・ hr/mLでした。ジクロフェナクナトリウム25mg錠を単回経口投与したときのCmaxは 415ng/mL、AUCは998ng・hr/mLであり、それと比較するとテープL群では、Cmaxが約 1/6、AUCが1.4倍で、テープ群ではCmaxが約1/9、AUCは近似しておりました。本 試験において、有害事象は認められませんでした。  パップ剤については、皮膚薬物動態学的試験が実施され、テープ剤との生物学的同等性 が検討されました。その結果、定常状態における角層中ジクロフェナク濃度の比較からパ ップ剤とテープ剤とは生物学的に同等であると判断されました。また、基剤を対象とした パッチテストでは、いずれも「刺激性が低く、優れた製品」と判定されました。光蕁麻疹 性及び光毒性は認められませんでした。本試験における有害事象は接触性皮膚炎が6例6 件に見られたものの、その因果関係は否定されました。  資料2の審査報告書の7ページの下に記載されておりますが、ローション剤について、 健常成人男性志願者を対象に、皮膚に対する安全性に関して生理食塩水及びブランクを対 照としたクローズドパッチテストが実施され、その結果「刺激性が低く、優れた製品」と 判定されました。適用部位の有害事象は認められませんでした。  資料1に戻っていただき、報告書8ページを御覧ください。機構では、薬物動態学的試 験において、テープL4枚を24時間貼付した場合のAUCが経口剤を単回服用した場合 を大きく上回るという結果から、テープ剤の一般用医薬品としての安全性について検討を 行いました。一般用医薬品は1回に多量の枚数を貼付するなど、想定外の使用方法で用い られる可能性があること、損傷皮膚や皮膚バリア機能が低下している高齢者で使用される 可能性があることから、本剤の使用により経口剤と同様の有害事象が発現する可能性、ま た、安全に使用されるための方策について申請者の見解を求めました。  申請者は医療用医薬品の承認時までの臨床試験及び市販後調査において有害事象の発 現率は低いこと、また、国内外において重篤な副作用等の報告はほとんどないことから安 全性が確立されていると考えるものの、テープ剤のAUCが経口剤を上回ることから経口 剤と同等かそれ以上の有害事象が発現する可能性は否定できないとし、「使用上の注意」 や情報提供資料において、1回の使用枚数を明記し用法・用量の遵守を周知徹底すること、 薬剤師向け情報提供資料に血中濃度の推移に関する詳細な情報を示し、経口剤と同様の有 害事象が発現する可能性があるため注意が必要であることを記載する等の対策が示され ました。  機構は、この申請者の見解について、整形外科専門医に意見を求めたところ、全体とし て大きな問題はないが、多量投与により血中濃度が上昇することから使用量を制限すべき であること、具体的にはテープ剤は1〜2枚、テープL剤は1枚までが適切と考えられる こと、テープ剤以外の他の剤型との併用も制限すべきであるとの見解が示されました。こ の点について再度申請者に検討を求めたところ、そのように用法・用量を変更すると回答 されました。  続きまして、報告書9ページ中ほどになりますが、テープについては安全性が懸念され ることから、包装単位を設定するよう申請者に求めたところ、申請者は1包装単位当たり テープ剤は14枚、テープL剤は7枚とすると回答しました。機構は、一度に規定以上の 枚数を貼付する等、誤用の可能性も考え、この包装単位で安全性が担保できるかについて 照会したところ、申請者は医療用製剤の使用成績調査より、安全性を担保できる枚数がテ ープ剤で4枚、テープL剤で2枚であることから、1袋当たりの枚数を4枚及び2枚にす ると回答しました。ただし、使用者の利便性を考慮すると、1週間程度の枚数が必要であ ることより、1箱の内容量を3袋としたいという申し出がありました。機構は、使用者の 安全性及び利便性を考慮し、以上の回答を了承しました。また、他の照会に対する回答に ついても了承しております。  以上より、機構は本品目について本効能・効果、用法・用量の下で、一般用医薬品とし て承認して差し支えないと判断いたしました。なお、承認条件として、承認後少なくとも 3年間の安全性等に関する製造販売後調査を実施することとの条件を付すことが適当で あると判断しております。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。 ○望月部会長 ありがとうございました。ただ今の内容に関しまして、御質問、御意見は ありますか。 ○藤原委員 インサイドゲルの方ですが、この場合、必ずこういうものに対して、1週間 で50gを超えないことということが書かれていますが、その使い方をしっかりとしておか ないと、50gを超えてしまう可能性があると思うのですが、この2つの中で、ドージロン ゲルの方はしっかりと、例えば肩には1回これぐらい使いなさいと書いているのですが、 手前のインサイドゲルは書いてないというのがありますので、そこまできちんと情報を与 えるべきかな、というのが一つあります。  この外用剤を使う場合は、同様のもので別なものを使わない、同成分のものを使わない と。これは全身性の副作用が出てくるというようなことを書いてありますが、例えば同効 果のもの、例えばインドメタシンのようなものであればいいのかどうかといいますか、書 き方を、少し表現を変えて、NSAIDsといいますか、そういう部分で広範囲に考えていく べきではないか、というその二つが気になりました。 ○望月部会長 ありがとうございました。ただ今の点について、事務局からお願いします。 ○事務局 ありがとうございます。一つ目の御指摘ですが、片方にだけ書いてあるという のも変ですので、どちらにも書かせて十分注意喚起というか、情報提供するように指導し たいと思います。  2番目の点ですが、今まで出ていた他のNSAIDsについては、使用上の注意には書いて ありましたが、用法・用量には何も書いませんでした。本剤につきましては、特に十分な 注意喚起が必要ということで、あえて用法・用量に入れるようにいたしました。従いまし て、他のNSAIDsとの併用につきましては、従来どおり使用上の注意等で注意喚起をする ようにしたいと思います。ありがとうございました。 ○廣江委員 非常に良い薬だと思いますが、私、循環器の立場から、最近高年齢者、CK Dを合併とか、バイアスミン等々のいろいろな薬剤を飲んでいらっしゃる方が多いです。 そういう方を考えますと、貼付剤によるとAUCがかなり高くなるということを聞きます と、薬剤師の先生方が現場で御説明する場合に、どのぐらい腎機能が悪いかなどいろいろ なことを聞く場合に、患者さんに具体的にどのぐらい理解をしていただくか、その点につ いて御配慮があればと思います。特に日本人は、サロンパスなどの貼付剤が非常に好きで して、ずっと貼りっ放しになりますと、非常に血中濃度が高くなると。そうすると、胃潰 瘍よりも、むしろ心不全の悪化ということもありますので、その点どの辺りを御配慮する かが大事かと思います。いかがでしょうか。 ○望月部会長 ありがとうございました。事務局からお願いします。 ○事務局 内服剤については、併用禁忌や併用注意の薬剤がかなり多くありますので、そ れについては薬剤師向けの説明書にしっかり書いてもらいまして、気をつけるように、情 報提供をさせていただきます。 ○望月部会長 ほかによろしいでしょうか。 ○宗林委員 添付文書に、例えば「ラップフィルム等の通気性の悪いもので覆わないでく ださい」という文章があります。後ろの方の資料でも、開放系ではなくてODTといった もので覆った場合に、非常に高く血中濃度が上がっているように見受けられます。ラップ フィルムを使うことは一般的ではないと思いますが、例えば腰が痛くて、いろいろなもの を上から覆ったり、場合によってはゴムの腰用のベルトを使ったりというようなこともあ るかと思いますが、もう少し一般の方が使われるときに、普通の使い方の範囲で気をつけ た方がいい、ぐらいのことがあるのかどうか。あるいはあるのであれば、もう少し添付文 書に具体的に書いていただきたいと思います。 ○望月部会長 使用上の注意として、いかがでしょうか。 ○事務局 ラップフィルムとありますのは、実は医療用で密封療法というものがありまし て、それは非常に血中濃度が高くなるというデータがあります。例えば包帯であるとか、 今先生がおっしゃったようにゴムのベルトなどについては申請者に尋ねまして、安全性が 担保できるのかどうかを確認させていただきます。もし安全性が担保できないといいます か、若干でも懸念があるということであれば、十分に情報提供をしまして、そういうもの も使わないように使用上の注意等に書かせていただきたいと思います。 ○村島委員 私は妊娠と薬情報センターの責任者をやっている立場でお話させていただ きます。NSAIDsは、胎児の動脈管の収縮を起こさせて肺高血圧症を招来するということ で、妊婦の初期よりは後半に使ってはいけない薬として、注意が必要です。添付文書には、 妊婦は使うなとは書いてあるのですが、販売する際に薬剤師を介さないで売るのでしょう か。その場合に、妊婦であるかどうかという確認ができないことと、それから私ども相談 事業を行ってみて感じるのは、皆さん飲薬についてはすごく注意をするのですが、湿布薬、 外用薬についてはノーケアという傾向があります。漏れ聞いたところによりますと、 NSAIDsの湿布薬を濫用して、お子さんに肺高血圧症が出現したという副作用報告が何例 か挙がっていると聞いていますので、やはりパッケージに、妊婦は使うなというような形 で表記していただきたいと思います。 ○事務局 承りました、ありがとうございます。ちなみに、市販後調査が条件としてつく ことになるかと思いますが、第1類医薬品になりますので、当面の間は薬剤師が関与して 販売することになります。 ○福島委員 製品の名前のことなのですが、フェイタスZとありますが、フェイタスなど にはフェルビナクが入っていると思うのですが、名前がLやZだけの所が違っています。 薬剤師がこのZは、ジクロフェナクナトリウムと説明するということになるとは思うので すが、家に帰って何も分からないで、これまで使っていたものと一緒に貼ってしまうとい うことはあり得ることだと考えられます。商品名ということもあるのでちょっと分からな いのですが、一般用の医薬品は結構名前が同じにも関わらず内容が違うというのが今まで もありますので、その辺りのところはどうなっているのか、教えてください。 ○望月部会長 名前の指導をどうするかということですが、いかがでしょうか。 ○事務局 実は非常に難しい問題だと思います。基本的にブランドというものを会社は考 えるようで、そのような会社ばかりではないのかもしれませんが、外用剤には同じブラン ドを付けるという傾向があります。少なくとも、今までも例えばAかZかという最後のと ころは区別するようにということは指導していますが、本剤について分かりにくいという ことであれば、もう少し工夫するように伝えたいと思います。ただし、フェイタスなどの ブランド名を外させるのは、なかなか現状では難しいところですので、販売名については もう少し工夫をさせていただくということで、対応させていただきます。 ○望月部会長 よろしいでしょうか。では、小澤委員お願いします。 ○小澤委員 皮膚科の立場で、先ほど密封療法の話が出ましたが、あれは大体ステロイド が効かないときに皮膚科でやり出しました。外用する部位によってその吸収は少し違いま すが、10倍から30倍ぐらいの浸透率があります。ほとんど毛穴からしか吸収されません から、健康なバリアからはほとんど入りません。そういう意味で、密封して毛穴をあけて 入れるという方法で、正確な数字はそれぞれの薬剤等の部位によって違ってくると思いま すが、そのぐらいの程度はあります。  そのことで、すみません、私が不勉強なのですが、この薬がこんなに皮膚から入って血 中にいくなどというのは、夢にも思っていませんで、こんなものは嘘だとずっと思ってい ました。というのは、バリアがあるので、絶対普通は入らないはずなのですが、すごく入 るようになっており、びっくりしました。逆に言うと、先ほどからディスカッションされ ているように、この薬は血中に入れる必要があるのですか、問題として。まずそれが第一 点です。二点目は、もしそうだとしたら、この場合は成人のことばかり考えていますが、 子供だって使うのではないですか。そういうときの制限は、なくてもいいのでしょうか。  それから別の話ですが、説明を聞いてよく分からなかったのですが、「接触皮膚炎が何 例か出て、部位から出なかったから関係ありません」、そんな治験はあるのですか、よく 分かりませんが。接触皮膚炎というのは触った所にできるのだから、そこの部位にできた かできていないかを見るので、周りの話とは全然関係ない話ですので、何だかよく意味が 分かりません。その点で、具体的な話ですが、それはたぶん臨床試験を皮膚科がやったの か、整形外科がやったのか分からないので何とも言えません。我々が診るのは、ひどい人 たちしか来ませんから、2回目の感作というのは全身に当たりますので、入院騒ぎになり ます、たかだか湿布だけでも。そういう人たちが、たくさん皮膚科に来ます。したがって、 箱に、このお薬でかぶれたことがある方は御注意くださいではなくて、湿布薬でかぶれた ことがある方はお医者さんと相談しなさいという形にしないと、また同じ成分を外用また は貼付すると、2回目の反応はかなりひどいですので、ほとんど入院騒ぎになります。そ ういう喚起は書かれた方がいいと思います。よく、この薬でかぶれた方はというのは書い てあるのですが、そうではなくて「湿布薬で」と書かれた方がいいかと思いました。 ○望月部会長 ありがとうございます。幾つか御指摘いただきましたが、事務局からお答 えできますでしょうか。 ○事務局 一つ目の、血中に入って効くかという御質問ですが。 ○小澤委員 いえ、これは血中に薬剤が浸透していく場合のことであり、本来の薬剤の効 果を狙っているのは筋肉とか神経ではないでしょうか。何で血中濃度と関係あるのです か。 ○事務局 局所で効く。 ○小澤委員 そのために、わざわざ貼ってあるわけですよね。そこのデータはないのです かということです。そうしたら、量を決めるにはそこでいちばん至適濃度にすればいいの ではないですか。わざわざ上げる必要も何もないのではないかと思います。これはここで ディスカッションするのか、最初の開発でディスカッションするのかは分かりません。も しそうだとしたら、逆に今度はお子さんのことだけは、きちんとしないとまずいのではな いですか、血中まで入っているのですから。 ○事務局 分かりました。小児のことについては、申請者に問い合わせまして、適切に対 応させていただきたいと思います。それから、湿布全般についてかぶれた方という注意喚 起が必要ということですので、それについても検討させていただきます。ありがとうござ いました。 ○橋田委員 今の御質問とも関係があるのですが、いわゆる体内動態から見ますと、基本 的な形は剤型の特性が出ているわけですから、こういうデータで妥当だという気はしま す。恐らく投与量の問題なのですが、これは有効性の方から判断されてこの投与量になっ て、そのときにはこのような血中動態が出るということだと思います。そうしますと、安 全性は、やはり毒性試験、医療用の方のデータが付いていまして、それで担保するという ことだと思います。いつもそういう議論になりますが、いわゆる医療用の使い方とOTC としての使い方の中で、問題がなければそのデータをもって毒性の問題が担保されるとい うことでよろしいかと思います。  それから、先ほど御説明いただきました審査報告書の中の8ページなのですが、例えば 「想定外の使用方法で用いられる可能性があること、損傷皮膚や皮膚バリア機能が低下し ている高齢者で使用される可能性がある」ということを指摘されて回答を得られたのだと 思いますが、この部分についてはどのような回答なり御判断だったのでしょうか。それか ら場合によっては、その情報を薬剤師、薬局での服薬指導に反映させる必要もあろうかと 思いますが、その点はいかがでしょうか。 ○事務局 すみません、ちょっと意味を取り損ねてしまいましたが、高齢者。 ○橋田委員 ですから、そういう患者さんの場合に、例えば皮膚バリアが低下していると いう患者さんで、何か検討されて回答が返ってきているのでしょうかという質問です。 ○事務局 分かりました。どうも失礼いたしました。そういう可能性があることは、申請 者も考えています。従いまして、十分な安全性を確保するために、使用上の注意や情報提 供資料等で、注意喚起を徹底するという答えでした。  人による損傷皮膚における全身曝露量がどの程度になるのかというのは、データはない ということです。しかしながら、OTCの場合はそういう可能性もありますので、安全に 使えるように注意喚起を徹底していきたいと思います。 ○橋田委員 それで結構だと思いますが、折角こういう問題を指摘されたわけですから、 何か具体的に損傷皮膚でも変化があるか、ないかと。これは製剤によって、剤型によって 違うと思うのですね。恐らく、影響のある製剤もあれば影響のない製剤もある、その辺り の問題を提起されたのであれば、何か回答があればと思って質問させていただきました。 ○事務局 剤型によってどうかというところまでは質問しておりませんでしたので、改め て申請者に尋ねまして、その回答を待って適切に対応したいと思います。 ○望月部会長 よろしく御確認いただきたいと思います。 ○西澤委員 テープなどは、1日1回2枚以内と表記されているのでそれでいいのです が、ただ、実際には24時間貼るというよりは、短期間貼って、重複貼るというような人 が出てくる可能性があると思います。その場合、かなり血中濃度が上がる可能性があると 思うのですが、その点についての注意喚起というのは、例えば薬剤師への指導や説明はあ りますでしょうか。 ○事務局 一度貼ったものを剥がして、また別のものを貼るということですか。 ○西澤委員 はい。一般的には、よくされると思うのですね。長期間貼っても、後半は効 かないということで、例えば6時間ぐらい貼ったら貼り直すというようなことがあり得る と思うのですが。そうしますと、この血中濃度は重複していきますから、当然上がってい くと思うのですね。 ○事務局 薬剤的、製剤特性的なところを確認しなければいけないと思いますので、こう いうものは時間によって薬剤の人体への移行というものがどのぐらい変わるのかという ところは、確認させていただきます。 ○西澤委員 そうですね。というのは、一般ではよく患者さんはそういうことをやります ので。例えば、入浴後に貼って、寝る前にもう一度貼り直すというようなことはあり得る と思います。 ○事務局 ただ、膏体中の濃度というのは、薬物量はすべて人体に移行するわけではあり ませんで、かなり残るということです。 ○西澤委員 初期は上がりますが、あとは吸収は落ちると思いますので。 ○事務局 AUCなどを見るとそうですので、確認させていただいて、注意喚起が必要で あれば、適切に対応させていただきます。 ○西澤委員 それから、こういった貼る物というのは、一般の人は長期間という期間につ いて、あまり注意、認識がないのですが、ここでは2週間を限度というような薬剤師に対 する注意喚起はあるのですが、外枠などにはほとんど書かれていないように思います。そ ういった点についてはいかがですか。 ○一般薬等審査部長 また詳細は事務局からあるかもしれませんが、まずはいわゆる使用 者向けの説明書については、準備させていただく予定にしています。その中にも資料があ りますように、「2週間以上使用しないでください」という注意は患者さん向けの使用上 の注意、説明文書の中には、必ず入れています。「用法・用量を厳守すること」、という ことも入れています。かつ、この薬剤については、薬剤師の監督下で当面は販売する薬剤 ですので、その辺りを薬剤師に必ず徹底させるということで対応できるのではないかと思 っています。  それから、いったん剥がしてまた貼るというようなことに関しても、これも用法・用量 上は1日に1回、剥がしたとしても1日1回というように、貼り過ぎを防ぐという意味で、 これも用法・用量で規定はさせていただいています。したがって、そこについても、薬剤 師に販売するときに、そのことも含めて注意喚起を徹底することもできるのではないかと 思っています。 ○西澤委員 全くそのとおりで、結構だと思います。例えば貼り直しというのは、血中濃 度がどのぐらい上がるのかというのは、知っていてもいいのではないかとは思いました。 ○一般薬等審査部長 その辺りは、またデータが必要になればデータを取って、必要であ れば、これは薬剤師向けの説明文書の中に盛り込むことも含めて、申請者と相談させてい ただきたいと思います。 ○事務局 補足になりますが、箱が大きなものには、2週間以上使用しないということが 書いてあります。小さいものには書いてありませんが、その辺りについては検討したいと 思います。 ○小澤委員 先生が今指摘されたのですが、これはすべて15歳未満は使用しないことと 書いてありますよね。これだけでいいならいいのですが、そうしたら成人用とでも書かな いと、湿布薬は皆ペタペタ子供に日常的に貼りますよ。要するに一般論として、悔しいの ですが皮膚科の薬というのは、皆いい加減に使いますので、特に付け薬などは。飲み薬や 注射になると皆真剣になるのですが。二つ方法があると思うのですが、このままで、例え ば15歳未満のところにアンダーラインを引く、あるいはパッケージに成人用と書くとか しないと、これは多分最初の臨床試験で小児は行っていないから、安全性が担保されてい ないということだろうと思います。しかし、現実には皆さんお子さんが腰が痛いと言った ら、貼るでしょ、違いますか。何かうまい工夫をしていただければと思います。 ○一般薬等審査部長 その辺りは、基本的には15歳未満は使わせない形になっています。 また、先ほど西澤委員の御指摘にもありましたが、2週間以上使わせないなど、いわゆる 患者さん向けの説明書だけではなく、外箱にも記載できないか。出来れば記載する方向で 業社を指導、相談していきたいと思っています。 ○望月部会長 ありがとうございます。ほかに御意見はありますか。 ○吉山委員 ちょっと教えていただきたいのですが、先ほど血中濃度の御議論がありまし たが、皮膚への刺激ということで、患者さんへの説明文書にもかぶれ等があるのですが、 剤型としてはテープ剤とパップ剤で角質に与える影響は明らかに違うと思います。注意を 喚起されることはいいと思うのですが、例えばお腹が痛くなると言って、びっくりするほ どお腹が痛くなることと、さほどでもないと。これは、例えば角質剥離量は、テープ剤、 パップ剤で同程度なのですか。私は、多分テープ剤の方が激しく剥離をしてしまうのでは ないかと思うのですが。 ○事務局 それについては、現在データを持っていませんので、申請者に確認をしたいと 思います。テープ剤では、医療用では使用量が多いですので、副作用に関してもテープ剤 の方がかなり多くなっています。ただ出荷量というか、使用量に対してどれぐらいの比か は、今はデータを持ち合わせていません。 ○藤原委員 お願いなのですが、特に薬との併用や腎機能などいろいろなことを考えてい きますと、やはりこういう薬は自動的に3年経ったら第2類になっていくようなことだけ を、先ほどから言っていますように、薬剤師が介入することによっていろいろ防げること もありますので、その辺りを何とか考えていただく方向でいければと思います。 ○望月部会長 非常に大きい問題ですね。 ○審査管理課長 すぐにお答えすることは困難ですが、これで仮に承認するということに なれば、その承認後、調査を指示することになりますので、その調査結果をもって審議会 にも諮って、議論していくこととしています。 ○望月部会長 自動的に3年後というわけではないということですね。 ○審査管理課長 はい。 ○望月部会長 よろしいですか。ほかに御意見はありますか。特にないようですので、個 々の品目の議決に入りたいと思います。初めの申し出に従いまして、木内委員と西澤委員 については、議決に参加しないということでお願いします。 ○望月部会長 議題1「医薬品インサイドプラスゲル及びその他38品目」について、本 剤は条件付きで承認して差し支えないとしてよろしいでしょうか。はい、ありがとうござ います。また、議題2「医薬品ドージロンゲル及びその他30品目」について、本剤は条 件付きで承認して差し支えないとしてよろしいでしょうか。ありがとうございます。  それでは、これらにつきまして、薬事分科会にその旨を報告させていただきます。どう もありがとうございました。以上で、審議事項を終わらせていただきます。 ○審査管理課長 確認だけですが、今部会長が条件付きと申し上げたわけですが、その条 件というのは、市販後3年間調査をするということを意味していますので、念のため申し 上げておきます。 ○望月部会長 もちろん、その他指摘されたことは、申請者にきちんと伝えていただきた いと思います。別の条件ですが、よろしくお願いします。続いて、その他として事務局か ら何かありますでしょうか。 ○事務局 前回の本部会におきまして、小澤委員より膣カンジダのクリームに関する年齢 制限についての御質問がありましたので、資料6を御覧ください。1枚紙です。前回、膣 カンジダクリームについて、60歳未満について御質問がありまして、事務局から、併用 する膣錠のものと一緒に議論する必要があると。前回、膣錠に関しては1年前の承認でし たので、もう一度整理して御回答するということで答えていました。  資料6の備考ですが、本品の対象年齢(15歳以上60歳未満)については、同成分を含む 既承認の膣錠もしくは膣坐剤と同様の設定です。ということで、膣剤での設定経緯につい て御説明させていただきます。  当初、海外の添付文書に倣いまして、高齢者を禁忌という形にしていましたが、その年 齢を明記するよう専門協議で指摘を受けました。その件について、申請者に検討を求めた ところ、申請者は、臨床試験の対象はいずれも60歳未満であったこと、英国においては、 60歳以上は使用前に医師に相談することとされていることなど説明しまして、対象を60 歳未満と設定しています。機構においては、年齢が高くなるにつれて、ほかの菌による複 合感染のリスクが高まり、一般用医薬品の対象としては向かなくなる可能性もあると考え られることから、申請者の意見、回答を了承しています。  本品については、膣剤との併用を規定していること、剤型により対象年齢が異なること は使用者の混乱を招く可能性もあるということから、膣剤と同様の設定としています。以 上です。 ○望月部会長 ありがとうございます。ただ今の説明について、何か御意見はありますか。 それでは了承したということで、以上で本日の審議、報告を終了させていただきます。次 回は、5月27日(水)、14時からの予定となっています。改めて、事務局から御連絡して いただきたいと思います。それでは、本日の一般用医薬品部会はこれにて終了し、閉会と いたします。どうもありがとうございました。 ( 了 ) 連絡先: 医薬食品局 審査管理課 課長補佐 益山(内線273)