08/02/07 第18回議事録 第18回医療情報ネットワーク基盤検討会          日時 平成20年2月7日(木)          10:00〜          場所 厚生労働省共用第8会議室(6階) ○高崎補佐  定刻になりましたので、ただいまから、第18回医療情報ネットワーク基盤検討会を開 催させていただきます。委員の皆様には、ご多忙のところご出席いただき誠にありがと うございます。本日の検討会は公開形式で行います。なお、本日、厚生労働省医政局長 の戸口は公務のため欠席させていただいております。最初に、検討会開催に当たり、厚 生労働省医政局研究開発振興課長の新木よりご挨拶申し上げます。 ○新木課長  おはようございます。研発課長の新木です。第18回医療情報ネットワーク基盤検討会 の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。  委員の先生方には、ご多用中のところ、また年度末の大変お忙しいところ、ご参集い ただきましてありがとうございます。本検討会においては、これまで患者、国民の視点 に立った質の高い医療を、どのように提供していくのか、そのためにIT技術がどのよう に活用されるのかという視点から、長期間にわたってご検討いただいてまいりました。 これまで分科会をご担当いただいた先生方も含め多数回の議論へのご参加、心より御礼 を申し上げる次第です。  さて、前回、2月1日に第17回を開催しましたが、そのときには、医療情報の取扱い と責任分界に関する事項、処方せんの電子化に関する事項、無線・モバイルネットワー クの利用に関する事項、この3つの課題について、各々の作業班でまとめていただいた 事項について、ご議論をいただいた次第です。本日は、これまでのご議論を踏まえて、 必要な訂正等を行ったものについて、ご検討いただければと思います。  また、本日の委員の先生方からのご意見を踏まえて、このガイドラインを年度内には 仕上げまして、公開したいと考えています。このガイドラインが、先生方の熱心なご議 論をいただきまして、医療の適切な情報化に一層繋がっていくことを期待しているとこ ろです。  はなはだ簡単ですが、大変長期間にわたってご苦労をおかけしましたことへの感謝を、 局長の戸口に代わって申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。よろしくお願い します。 ○高崎補佐  本日は、稲垣委員、廣瀬委員、吉村委員より、ご都合のため欠席されるとの連絡を承 っております。それでは、以後の議事進行を大山座長にお願いします。 ○大山座長  おはようございます。それでは議事を進めたいと思いますが、議事に入る前に、「医療 情報の取扱いと責任分界に関する作業班」の山本班長より、本日の議事にかかる補足を お願いしたいとのことで、日本画像医療システム工業会の野津班員を、本日の検討会に 参加させていただきたい旨の申し出がありました。このことについて、議事に先立ちま して、皆様方にご了承をいただきたいと思います。いかがでしょうか。 (承認) ○大山座長  ありがとうございます。それでは承認いただいたということにさせていただきます。 次に事務局から、資料の確認をお願いしたいと思います。 ○高崎補佐  それでは資料の確認をお願いします。まず1枚目が議事次第です。次に座席表、委員 名簿をお付けしています。資料1-1として、各作業班における検討概要、資料1-2とし て、医療情報の取扱いと責任分界に関する作業班の総括、資料1-3として、処方せんの 電子化の検討に関する作業班の総括、資料1-4として、無線・モバイルネットワークに 関する作業班の総括です。  また、資料2は、医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第3版(案)、及 び資料3は、第2版と第3版(案)との新旧対照表です。資料4は、処方せんの電子化 についての報告書(案)です。以上で資料の確認を終わります。  なお、第17回でご検討いただいた点を踏まえて修正した点について、今回はご確認い ただくことが重要なことから、資料2と資料4については修正履歴を付して作成してい ます。また、資料3の新旧対照表については、委員の皆様方のみ配付させていただいて おります。もし資料の未配付等不備がありましたら、事務局にお申し出いただくようお 願いします。  なお、本日は第17回検討会にてご議論いただいた点、及びその後事務局にて、お寄せ いただいたご意見について資料を修正させていただいております。本日、この検討会に て承認いただければ、2月中旬より30日間、パブリックコメントを募集しまして、パブ リックコメント終了後、いただいた意見を事務局で集約した上、今年度中に改正版ガイ ドライン第3版を公表する予定です。委員の皆様におかれましては、本年度の検討事項 を総括するご議論をいただければ幸いに存じます。以上です。 ○大山座長  ありがとうございました。皆様方、資料は整っていらっしゃいますか。次に、いま事 務局から説明がありましたように、皆様方からいただいたご意見について、資料を修正 しているということです。主として今日は、その修正した点についての検討になるかと 思います。ざっと見せていただいたところ、割とエディトリアルな修正が多いという気 もしますので、早く終わる可能性もあるかと思います。  それでは、さっそく議事に入ります。事務局からありましたように、前回の検討会に て提示しましたガイドライン改定案及び報告書(案)について、委員の皆様方からいた だいた意見を踏まえて、作業班及び事務局にてガイドライン改定案、報告書(案)を修 正しています。  まず、議事(1)医療情報の取扱いに関する事項について、医療情報の取扱いと責任分 界に関する作業班の山本班長から、ガイドライン改定案の説明をお願いします。 ○山本委員  それでは、医療情報の取扱いと責任分界に関する作業班の作業の報告をします。前回 も説明をしましたが、今年度の医療情報の取扱いと責任分界に関する部分は、あまりド ラスティックな変更をしない。と申しますのは、総務省、経産省等で情報を扱う民間事 業者に関する指針等が、検討ないしはリリース直前ということで、その実施状況を見て 再考すべきであろうということで、今年度に関しては資料1-1の最初にありますように、 まず医療機関、情報に携わる事業者、それから医療機関から医療機関等への情報の移転 に関して、責任のあり方と責任分界点を、従来の自己責任という若干抽象的でわかりに くい表現から、具体的でわかりやすい表現に変更したということと、責任のあり方を明 確にしたことを踏まえて、外部に情報の保存を委託する場合の、受託機関の適切な選定 であるとか、契約条項規定を明確化したというところが、改定の中心です。  それで、前回のネットワーク基盤検討会で各委員からいただいたご意見並びに、その 後作業班等で見直しといいますか、チェックを進めてまいりました過程で、資料2の医 療情報システムの安全管理に関するガイドラインの修正部位についてご説明します。い ま大山座長からお話がありましたように、ほとんどはエディトリアルな修正でして、委 託元、委託先、委託側、受託側、受託先、受託元という、割と同じこと、ないしは関連 したことを表す言葉が、非常に多種でありましたので、それを全て洗い出して、できる だけ意味が明瞭になるように語句の置き換えを行っております。修正履歴を見ていただ きますと、ほとんどが委託先、委託元みたいなところを修正したということです。  それ以外の修正点についてご説明します。前回、足立委員から、治験に関しての誤解 を生じるような表現があっては、治験の推進に差し障りがある可能性があるということ で、資料2の18頁は責任のあり方及び責任分界点について、例を挙げて説明、考え方を 整理している部分ですが、その18頁の上のC項で、2行目の臨床検査等を列挙している 所に治験があったのですが、一旦そこから「治験」を外して、その項の最後の3行、「な お、治験のように、上記のようないわゆる業務委託ではなくとも、医療情報が外部に提 供される場合は、これに準じてあらかじめ治験依頼者との間で双方の責任及び情報の取 扱いについて取り決めを行うことが必要である」と記載を変更しています。  それ以外の部分は、ずっと後ろにいきまして136頁、これは作業班の編集が少し足り なかった部分を、この機会に4章に合わせて書き換えたものです。ここは責任の明確化 というところで、外部保存に関して責任を明確にするということを記載している所です。 ここは従来の責任の書き方に留まっていた部分がありましたので、それを4章、主に4.1 章、4.2章に則った形で修正をしております。意味はこれで明確になったと考えていま す。これ以外の、医療情報の取扱いに関するガイドラインの修正部分は、先ほど申し上 げましたように、文言の修正だけに留まっています。以上です。 ○大山座長  ありがとうございました。いま、医療情報の取扱いと責任分界に関する作業班から説 明をいただきましたが、本件に関してご意見、ご質問等がありましたら、お願いします。 特に足立委員のコメントから修正されている部分がありますので、足立委員からもご意 見をいただければと思います。 ○足立委員  修正いただき、ありがとうございました。私どもとしても、製薬工業協会の中で、関 係者で確認させていただき、ご提案のもので趣旨を踏み外していないということを確認 させていただいたので、これで結構かと思います。 ○大山座長  ありがとうございました。それでは、いまの件も含めて、皆様方からご意見等をいた だきたいと思います。いかがでしょうか。特にございませんか。  いま山本班長から話が出ましたが、経済産業省と総務省のスケジュールというのは、 何かコメントをいただくことはできますか。皆さん方、間もなく出版される、あるいは 作られるだけと、班長はおっしゃったのですが、もし差し障りがなければ教えていただ ければと思います。 ○オブザーバー(総務省)  総務省において、作業班の中でも「ASP・SaaSにおける情報セキュリティ対策ガイドラ イン」というものについて、1月の作業班でパブリックコメントをかけている段階で情 報提供させていただきましたが、その場で委員の皆様から御意見をいただき、また薬剤 師会からは正式にコメントもいただきまして、それを踏まえて入れ込んだ形で、正式に ガイドラインを発行しています。  このガイドラインを基に、ASP・SaaS事業者のセキュリティ以外の面も含めた、いろい ろな情報の開示指針を作っておりまして、それに基づく民間レベルの認定スキームとい うものについて、いま検討が行われているところです。今月中くらいに、そのスキーム の仕組みが公表されるのではないかと思います。 ○大山座長  ありがとうございます。では経済産業省さん、もし差し障りがなければお願いします。 ○オブザーバー(経産省)  私どものほうでは、医療情報を民間の情報処理事業者が保存の管理受託をする際のガ イドラインを、個人情報保護法に基づくガイドラインということで新設したいというこ とで、特別の作業班を設けて、いま作業をしているところです。いまドラフトが出来て いまして、経産省側の作業委員の方にチェックをしていただくと同時に、厚労省のほう の第1作業班の方々にもチェックをしていただいているところです。  突貫作業をやっているのですが、目標としては2月中旬くらいに、パブコメというス ケジュールにしたいとは思っていますが、現状はまだはっきりとしたスケジュールをお 約束できる状況にありません。  内容的には、厚労省のほうで作られているガイドラインの中で、医療機関に義務的に 求められている、いわゆるC項、これは当然、事業者にも義務として課すというのを原 則としておりまして、加えて厚労省のガイドラインでD項、推奨と書いてあるものにつ いても、できる限り義務的なものという形に、追加的に入れたいと思っています。  それから厚労省のガイドラインの中で、今回そういった事業者の管理体制をしっかり させるために、プライバシーマークやISMSなどの第三者認証を求めるべきということが ありますので、ガイドラインの中でも第三者認証の取得を義務付ける方向で検討してお ります。  プラスアルファで、これはまだわかりませんが、セキュリティ監査のような第三者監 査制度、これについても推奨というレベルで盛り込んで、事業者独自で判断するだけで はなくて、第三者から見ても一定の水準に達しているといったようなところの評価がで きるところまで持っていきたいと思っております。  一応、個人情報保護法に基づくガイドラインということにしておりまして、予定どお りいけば官報告示という形になります。したがって、個人情報保護法20条の「事業者は 適切な措置をとらなければならない」という義務に基づくガイドラインだと思っていま す。ガイドラインで、義務的に行わなければいけないということをもし怠っている事業 者がいれば、行政措置として勧告や改善命令、場合によっては罰則といったことまで、 担保終了の枠組みの中でガイドラインを作るべく作業をしているという状況です。以上 です。 ○大山座長  ありがとうございました。3省が連携して、医療機関、患者あるいは国民が安全で安 心に、本来の目的が達成できる環境が出来てきているというのは、従来あまりない例で、 非常にいいことではないかと思います。是非それぞれの内容が、もちろん不整合はない ようにしていただきたいと思いますが、対応いただければと思います。何かいまの件を 含めて、皆さん方からご意見等はありますか。  ありがとうございます。それでは、次に進ませていただきます。続きまして、議事(2) 処方せんの電子化に関する事項について、処方せんの電子化の検討に関する作業班、喜 多班長より報告書(案)の説明をお願いします。 ○喜多委員  それでは、処方せんの電子化の検討に関する作業班の修正内容を報告させていただき ます。最初に資料1-3の総括ですが、三谷委員からご指摘がありました下から5行目、 前はデメリットだったのを、「メリットを生じる課題」に変えたほうがいいのではないか というご提案がありましたので、それを変えさせていただきました。  それから、処方せんの電子化についての報告書の資料4ですが、これは原委員から、 用語の整理と、処方情報がそのまま調剤情報や服薬情報になるのではなくて、後発品や 疑義照会をやった後に、実際に調剤したものが調剤情報になって、それから患者に渡し たときに、内容が薬剤受取履歴になるということで、修正させていただきました。  あとは細かい語句修正という形になっています。例えば8頁の(1)「全体におけるメ リットと生じる課題」の中で、[1]の所で変更。処方情報を基に調剤情報となるというこ とに変えさせていただいたり、9頁の上など。それから11頁の(2)「患者等による薬剤 受取履歴の管理」という中で、そういう説明を付け加えさせていただいています。簡単 ですが以上です。 ○大山座長  ありがとうございました。いまの件について、皆様方からのご意見、ご質問等をいた だきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○原委員  修正ありがとうございます。薬局で取り扱う情報についても、中に埋め込んで記載し ていただきました。前回、第17回のときにもお話しましたように、情報という言葉の定 義が、まだ明確なものもありません。それから薬剤受取履歴も、現実的な定義はありま せんが、以前の報告案に比べて、かなりわかりやすい表現になったと感じています。ど うもありがとうございます。 ○大山座長  ありがとうございました。他にありますか。まだ一部、ひょっとすると字の不整合が あるかもしれませんが、そこは最終的に出すまでには全部ご覧いただけるのではないか と思います。特にありませんか。  ありがとうございます。それでは、次の議事に進ませていただきます。議事(3)無線・ モバイルを利用する際の技術的要件等に関する事項について、無線・モバイルネットワ ークに関する作業班、篠田班長より、ガイドラインの改定案の説明をお願いします。 ○篠田委員  資料1-4で、前回ガイドラインの第3版に対して、無線LANあるいはモバイルを使う 場合に、どんなリスクがあるか、そのリスクに対してどういう対策をとるべきかという ことを簡単にご紹介しましたが、その後で3点ほどご指摘をいただきました。主に文章 として追加、修正する所の指摘というのは、いま現時点ではなかったと考えています。 ただ、編集的なところで若干修正がありまして、例えば資料2の37頁ですとか、それか ら42頁の下の部分ですが、意味を明確にするということで、若干、語句の修正等を行っ ています。例えばアプリケーションと書いてあったのですが、「Winny等」というのを「ソ フトウェア」に集約したということです。下のほうですが、文意が明確になるように、 若干修正を行っているということです。  その他は特に大きな修正はしておりませんが、これからパブリックコメント等がある と思うので、それに対応するということで、また編集が必要かと思っています。以上で す。 ○大山座長  ありがとうございました。ただいまの無線・モバイルネットワークに関する作業班の 説明について、ご意見、ご質問等があればお願いします。よろしいでしょうか。  ありがとうございました。本日予定している議事はこれで終了になるのですが、改め て今後の予定について、事務局から説明をいただきたいと思います。お願いします。 ○高崎補佐  事務局より今後のスケジュールについて、説明させていただきます。本検討会にて委 員の皆様からご承認いただけたということでして、また細かな誤記、誤植等がありまし たら、事務局にて最終チェックをさせていただきまして、ガイドライン第3版(案)に ついては来週早々にもパブリックコメントにかけさせていただきたいと思います。また、 処方せんの電子化の方向についても、公表していきたいと思っています。予定について は以上です。 ○大山座長  パブリックコメントにかけて返ってきた後、どうするかということについては、通常 ですと整理いただいて、回答を作ることになります。何か内容について検討しなければ ならないことがあれば、すなわちそれが大きな影響を及ぼす場合には、皆さん方にまた 諮るようなことになるとは思うのですが、その辺についてはどのようにお考えになって いますか。 ○高崎補佐  パブリックコメントにて、本検討会で委員の皆様方にご検討いただかなければならな い事項が発生した場合には、第19回検討会として、再度皆様にお力添えいただくことも あろうかと思いますが、もし軽微な変更に留まるようでしたら、この第18回にて本年度 は終わらせていただきたいと思っています。 ○大山座長  以上の説明で、皆様方から何かご意見等はありますか。よろしいでしょうか。  それでは、予定した議事は以上で終了になりますが、その他で何かありますか。事務 局側は特にありませんか。 ○高崎補佐  それでは事務局から、パブリックコメントを経て最終的な公表をするものが完成した あかつきには、委員の皆様方にお送りしたいと思います。また、本年度は第16回検討会 を昨年10月から開催させていただきまして、検討会の委員の皆様及び作業班の皆様には、 非常にタイトなスケジュールでしたが、熱心なご議論とお力添えをいただいて、ここま でたどり着くことができました。医療の情報化を適切に図っていって、国民により良い 医療を提供するに当たっては、この責任分界であるとか、取扱いに関するルール作りが 必要であろうかと思います。この点について、総務省及び経産省、両省の協力も得て、 今後さらにより良いものにしていきたいと思っています。  また、医療の情報化及び情報技術というのは日進月歩ですので、新たな検討課題が発 生した折には、また委員の皆様方のお力添えをいただかなければならないと思っていま す。本年度は本当にありがとうございました。事務局より御礼申し上げます。 ○大山座長  ありがとうございました。それでは委員の先生方から何かあればということで、石垣 委員から手が挙がっていましたので、どうぞ。 ○石垣委員  先ほど総務省と経産省がガイドラインを作っているということで、このガイドライン が今度改定されるのですが、3省で共通するとか、そういうところがあるわけです。こ の委員会とは関係ないかもしれませんが、ユーザーとか、いわゆる国民のほうは、ガイ ドラインが3つあって、それを何か勘案しながら見なければいけないというのは、ある 面では非常に不合理があると思います。それで、そういうものを改正するのはいいので すが、公の立場でそういうものを作らないと、ちょっと混乱してくると思うのです。  それから、もう1つは、昨年ガイドラインを改定して、また今回改定するものですか ら、その辺のコマーシャルというか、広報をきちんとしていただきたいと思います。 ○大山座長  ありがとうございました。ごもっともなご意見だと思いますが、何か事務局側はあり ますか。 ○冨澤室長  その点については、いますぐ回答させていただくことは難しいのですが、3省の連携 は密ですので、これからまたお話をさせていただいて、進めたいと思います。 ○大山座長  たぶんカバーしている範囲が少しずつずれているのではないかと思うのですが、抜け がないことと、全体をしっかり押さえているかどうかということではないかと思います。 それはこの先、それぞれ出てきたところで、もう一回整理していただくことかと思いま す。  では、樋口委員の手が挙がっていましたが、三谷委員が関係するなら、そちらからま ずどうぞ。 ○三谷委員  いまの石垣委員の発言に近いのですが、今回ネットワークを医療分野でうまく使って いこうというガイドラインが、充実して示されたと思います。これは実際に医療機関等 で運用していくときに、結構高度な要求事項も入っているのではないかと思います。私 どもは、医療の提供者側と受ける側の間に入って、インターネット等のITを医療分野で うまく使っていくという環境作りの活動をしているのですが、実際に病院等のいろいろ な方の意見を聞くと、前回のガイドラインもそんなに易しいものではないという印象が あったかと思うのです。今回は3版でさらに充実して、利用者側から見て、いろいろな 意味での安全の確保等の条件が設定されると思うのですが、運用する側で結局難しい部 分があるので、その辺をどのようにサポートしていくかというところと、実際に医療サ ービスを受ける患者側にとって、例えば自分の診療録情報が外部で保存されるときに、 その病院がどのような形で処理をしているのかというのを、説明責任というのがありま したが、それがどのようにしてわかるのか。  このガイドラインそのものの存在を、医療機関側、患者側、国民等に示す必要がある のと、実際に医療を受ける側から見て、どのように実行されているのかというのでしょ うか。いま経済産業省と総務省から、第三者認証や民間の認定スキームのお話がありま したが、そういう第三者認証の仕組みみたいなものを含めて、このガイドラインの実効 性を高めていくための、何かの仕組みというのでしょうか、そのようなものが必要では ないだろうかと感じています。  これは第1版、第2版、第3版ということだったのですが、今後さらにいろいろ利用 面が広がっていくと、そういう要素が求められてくるのではないでしょうか。そのよう に思っています。感想意見として加えていただければと思います。  それから、もう1点です。処方せんの電子化についてという、この案の文書ですが、 これは先ほど聞き逃していると申し訳ないのですが、平成16年の報告書に追加するとい う形で扱われるのですか。それとも、どのような形で扱われるのでしょうか。 ○大山座長  最初のご意見、ありがとうございました。後のことについては回答できますか。 ○中安係長  IT新改革戦略評価専門調査会の医療評価委員会においてお尋ねになられている事項 ですので、まずはこのドラフトで医療評価委員会のほうに趣旨をお返ししようと考えて います。  最終報告とされた平成16年の通知及びそのガイドライン等と、その補足としてのリリ ースの仕方については、具体的には評価委員会とも相談をして、どういう形で出そうか ということは考えていこうと思っています。 ○三谷委員  了解しました。 ○大山座長  ありがとうございました。それでは樋口委員、どうぞ。 ○樋口委員  せっかく出てきたものですから、一言だけということです。すでに感謝もされている のに、それで注文をつけるのはという感じもあるのですが。私は別の厚生労働省の仕事 で、あるワーキングループに入っていました。まだ完全には終わっていないのですが、 それは利益相反に関するもので、なかなかセンシティブな問題であるからということも あったのですが、ここで申し上げたい話の要点はパブリックコメントのことです。  利益相反への対処に関する中間案を作って、それでパブリックコメントを求めたとこ ろ、いろいろなご意見がきました。それで事務局のほうで苦労されて、一つひとつのパ ブリックコメントに、「これは、今回はこういうことで取れない」「これはご趣旨のとお り、こういう形で今度は改正することにします」というのを資料として作りまして、も う一回訂正した案を、いまパブリックコメントにかけているという、極めて丁寧な姿勢 でやっています。実際にパブリックコメントが本当にたくさんきたらこんなに丁寧な対 応はできないとも思うのです。数の上など、いろいろな形でできないかもしれないので すが、そこでは一応やってみたというので、こちらの検討会の報告書はどうだろうかと 考えました。この医療情報ネットワーク基盤検討会で従来やってこられたことを、私は 必ずしも十分理解していないので、もうそんなことはやっていますよということかもし れませんが。  パブリックコメントを取った後で、必要であればこの検討会を再開する、あるいは何 らかの修正を施して、それでこのガイドラインを発効させる。そういう手続きそのもの はいいのですが、そのパブリックコメントでせっかく御意見がきたので、パブリックコ メントはこういう内容で、何件きて、それに対してこういう対応をしましたというよう なことを、できる範囲で構わないと思うので、新たに仕事を増やそうということではな いのですが、それをまたホームページ上で答えていただくというようなことが可能なの かどうか、あるいはもうすでにそういうことはあったのかというのを、お聞きしたいと いうことです。 ○新木課長  大変重要なご指摘、ありがとうございます。確かにパブリックコメントは解釈に関わ る問題ですので、世の中に広く示していくことはもちろん重要ですし、その段階で先生 方にまたご意見を聞くことも必要だと考えています。したがいまして、パブリックコメ ントをして出た意見について、我々が答える原案の段階で、また先生方にお送りし、も う一度こういう形で会を開く必要があるかどうかは、また座長とよく相談させていただ いて、大きい変更があるようなら、大変申し訳ないのですが、もう一度ご参集いただい て、特になければパブリックコメントの案を返す等の作業の中で、先生方のご意見をお 聞きしていくという形でまとめていきたいと思っていますが、いかがでしょうか。 ○樋口委員  私の趣旨は、我々にというのではなくて、パブリックコメントを出してくれた人たち への対応という意味です。 ○新木課長  パブリックコメントの結果は全て公開することにしているので、国民にも、皆さんに も、もちろん広く公開をします。こういうコメントが来て、こういう解釈ですよという のは、表の形にして、他の審議会等でも全て同じだと思いますが、これと同様に処理を させていただきます。 ○松本補佐  課長の回答に補足しますが、昨年のパブリックコメントについては、ホームページ上 で広く公開していますので、本年についても引き続き同じような形で公開させていただ きたいと考えています。 ○大山座長  よろしいですか。他にありますか。ないようでしたら、これで終了したい と思います。委員の皆様方及び、特に班員の方々、班長の先生方には、深く 感謝を申し上げたいと思います。それでは、これで第18回医療情報ネットワ ーク基盤検討会を終了します。ありがとうございました。 (了) 照会先 医政局 研究開発振興課 医療機器・情報室 企画開発係 山瀬 TEL 03-5253-1111(内 2588) FAX 03-3503-0595