全国健康保険協会設立委員会(第8回)の議事の概要

 

1.日時 平成19年10月16日(火) 13時30分〜15時30分

2.場所 厚生労働省9階省議室

3.出席者 星野委員長、岩村委員長代理、江利川委員、逢見委員、大塚委員、加島委員、川端委員、古賀委員、五嶋委員、小林委員、山下委員

4.概要

  年金業務・組織再生会議でとりまとめられた中間整理について事務局より紹介されるとともに、その後、全国健康保険協会の職員の採用基準及び労働条件等の案について説明が行われ、これらについて議論が行われた。
  職員の採用基準及び労働条件については、今回の議論を踏まえて必要な修正等を行ったうえで設立委員会の決定事項とすることとし、具体的な文言の修正等については委員長に一任し、委員と調整の上で10月下旬には社会保険庁長官にこれらを提示し、採用手続に着手することが了解された。
  次に、民間からの職員の募集について事務局より説明が行われ、これらについて議論を行い、具体的な文言の修正等について委員長に一任され、委員と調整の上で職員の募集作業に着手することが了解された。

【主な意見等の概要】

(職員の採用基準及び労働条件等)

・厳正に可否を判断とする方が国民のコンセンサスが得られるのではないか。
・スムーズに業務が移行するということも必要なので、あまりしばりをかけてしまうと、必要な人が確保できないということにならないか。
・「慎重に」というのは、両様の意味にとられるのではないか。
・「厳正に」というのはすべて機械的に判断するということでは必ずしもなく、むしろ、きちんとやりますよということではないか。
・あまりいくらでも解釈できるような形のものは避けるべき。
・懲戒処分は、原則は一事不再理であり、過去に処分されたことを取り上げてその人に不利なことはしないというのが基本と思うが、今回のように新たな組織に採用する場合には、これまでのいろいろな不祥事などを考えると、過去の処分歴を参考にするのもやむを得ないのではないか。ただし、改悛している人に対しても、過去の処分がずっとつきまとうということは、本来の処分の性格からいうと決して報復的なことをやるためのものではないので、あまり機械的にやり過ぎることにより報復的要素が残ることが懸念される。
・企業では物事を決める時には慎重に審議して、厳正に決定するのが原則なので、「厳正に判断」とした方がベターではないか。
・単に追随するということではなく、この委員会として主体的に考えていくべき。
・その心は大体共通していると思うので、それを文章にどう表現するかということなので、文言は委員長に一任する。
・名簿の提出後10月までの間に懲戒処分を受けた者が出てきた場合には、内定を取り消すのか、そういうことを言っておく必要があるのではないか。 ・判例上は内定通知を出したところで労働契約が成立し、後は留保があるかどうかということになるので、普通は内定通知のところで取消事由を列挙すると思うが、法律との関係も含めて整理が必要ではないか。
・病気休職については、傷病手当金の支給との整合性を図る必要があるのではないか。
・民間では、病気の場合には通常まず有給休暇を充てて、すべて使い切ると病気休職に入る。給料は下がるが共済組合からその分を手当てする場合もある。
・育児休業法では、育児休業の対象は1歳未満となっているのではないか。

(民間からの職員の募集)

・支部長の権限とか、裁量の範囲をどの程度与えることができるかが非常に大事である。リーダーシップを発揮するにしても、やりたいことがやれないのでは発揮のしようがない。組織人員の骨格の役職イメージは、あくまでイメージであり、支部の組織の運営に当たっては、ある程度は支部長の考えに基づいて運営できるようにすべきではないか。
・地域ごとの料率を設定することになると、そこの方々の努力というのがどの程度出てくるのかというのがあり、これからの問題であるが、支部での自由度について考えてもらいたい。
・協会の役職は、トップヘビーの感じがする。フラットな組織ということなので、それにふさわしい構成が必要ではないか。
・公的な機関に民間からくる場合は、リーダーシップの発揮の仕方がなかなか難しいことを考えると、この人選は十分に練って、なるほどという人を支部長に据えないといけない。
・スタート時はこれでよいが、プロパーが上がれず、先に希望を持てないような思いを強くするとよくないので、プロパーからも行けるような途を残しておかないといけないかなと思う。
・支部の役割は極めて重大であり、支部長をどのように選任するかということが大事になってくる。支部長は、行動力があって、強いリーダーシップが発揮できる方で、識見があって、地域の信任が得られ、そういう人を選任しなければならない。公募がベースになるが、地元の経済界からもいろいろ情報収集しながら、その中で慎重に選定していく必要がある。
・支部長について、再任もあるとすべきではないか。
・最初は支部長がすべて民間でいいと思うが、内部の昇進が全く閉ざされてしまうと、今度は士気が衰えてしまうので、内部からの昇進と民間からの登用については、今後の運用に任せるしかないのではないか。
・支部長は、民間企業等のノウハウを積極的に導入するといくことがまず大事なので、最初は民間から入れるべき。そういう中で、次の段階では人材育成をいろいろやっていかなければならないということで、民間のノウハウは引き続き必要になるので、そういうことをベースにしながら内部登用も仕組みの中に入れながら運営していくことが適当ではないか。
・支部長については、有期雇用であり、一般職員よりも実績や成績の評価によって動かす場合が大きくなるのではないか。
・支部長クラスの給与体系については、業務の動きも見てみないと分からないところもあろうかと思うので、協会がスタートして、様子を見てから検討するということでもよいのではないか。
・協会が発足してからということと思うが、企画・調査分析とかシステムの企画・運用業務などについては、裁量労働制もあるのではないか。
・保健師の募集については、専門職が足りないと言われている中で、きちんと確保できるのか。
・他の企業風土を経験した人に来てもらうと、組織を活性化させるという意味では、間違いなく効果がある。

照会先:厚生労働省保険局保険課

電  話:(代表) 03(5253)1111
(内線)3268,3239 成松、松下



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