07/08/02 第35回独立行政法人評価委員会調査研究部会議事録 独立行政法人評価委員会 調査研究部会(第35回)議事録 平成19年8月2日(木) 厚生労働省省議室 ○田村部会長  定刻になりましたので、ただいまから第35回独立行政法人評価委員会調査研究部会を 開催させていただきます。委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただき まして、まことにありがとうございます。  今回は、武見委員、市川委員が御欠席でございまして、中村委員が若干遅れているよ うでございます。  まず初めに、事務局から本日の議事について簡単に御説明をお願いいたします。 ○政策評価官室長補佐  本日は、医薬基盤研究所について平成18年度の業務実績評価を行っていただきます。 ○田村部会長  これより実際の評価に移りますが、最初に事務局から参考資料についての御説明がご ざいます。よろしくお願いいたします。 ○政策評価官室長補佐  参考資料の1と2、人件費あるいは随意契約関係資料の内容につきましては、昨日の の部会でも御説明しましたとおり、昨年の総務省政独委の2次意見等、政独委の文書に おいて言及されていることなどを踏まえまして、参考として各法人共通で個別評価の部 会で資料をお配りしているところでございます。  参考資料3については、今申し上げました政独委の文書でも指摘されているものでご ざいますが、医薬基盤研究所においては公的研究費の受け取りをしている、また、配付 をしている法人でございますので、資料をお配りしております。  また、委員限り資料として、前回までの部会と同様に独立行政法人医薬基盤研究所の 雇用環境についての資料を机上配付しております。評価に当たっての参考としていただ ければと考えております。 ○田村部会長  ありがとうございました。  それでは、参考1、2、3及び雇用環境関係資料に関して、法人からポイントを中心 に5分程度で御説明をよろしくお願いいたします。 ○医薬基盤研究所総務部長  それでは、参考資料について御説明申し上げます。  まず参考資料1、役職員の俸給・給与等についてでございます。  1ページ、役員報酬についての業績反映のさせ方ですが、理事長の特別手当について は、評価委員会が行う業務評価の結果及び勤務実績等を考慮した結果、報酬の増減は行 われませんでした。  次に、役員の報酬基準の改定内容でございますが、国の指定職俸給表をそのまま適用 しており、国に準じた給与体系の見直しを行ったところでございます。  続きまして3ページ、職員の給与についてでございます。  (1)の人件費管理の基本方針でございますが、中期計画の予算における人件費の範囲内 で人件費の効率化を推進しているところでございます。  (2)のア、給与水準の決定に際しての考慮事項とその考え方でございます。中期計画に 定める人件費総額を踏まえつつ、国の給与及び業務の実績を考慮して決定いたしており ます。  (2)のイ、人事評価制度を導入して勤務成績等を給与に反映させ、現在は試行を行って いるところでございます。  ウは給与制度の主な改正点でございますが、国に準じた給与体系の見直しを行いまし て、俸給の水準を平均4.8%引き下げる改定を行ったところでございます。  4ページは、職員の給与支給状況でございます。  (1)の職種別支給状況は、平成18年度1年間に在籍し、かつ19年4月1日現在に在職 している職員の年間支給額を掲載した表でございます。  資料は飛びますが、9ページをご覧いただきたいと思います。(5)の職員と国家公務員 及び他の独法との給与水準の比較指標でございます。事務職のところをご覧いただくと、 国家公務員と比べて113%となっております。これは、職員の大卒者の割合とか係長以 上の割合、またI種採用相当の採用者の割合が高いことが給与水準が高い要因となって おります。なお、当研究所の給与については国に準じた給与となっておりますので、給 与水準は適切であると考えております。  10ページ、総人件費についてでございます。給与・俸給等の支給総額については、当 研究所は他の独法と違いまして平成18年度に新たに立ち上げた独法でございます。国の 研究機関等から研究員を引き継ぐと同時に、新たに研究員の採用を行いつつ、また、新 たなプロジェクトを立ち上げるということにされておりました。このため、17年度の総 支給額は、設立後の関係者からの意見を踏まえて研究テーマの設定を行った上で公募を 実施いたしまして、年度途中の採用をするなど、設立初年度はその特殊要因を含んでい ました。18年度は、研究体制の充実を図るべく、新たなプロジェクトを立ち上げ、増員 を図ってきたところでございます。それで18年度は増額となったものでございます。  次に、参考資料2に移ります。随意契約等の状況でございます。総件数419件、随意 契約件数347件、随意契約に占める割合は83%となっております。随意契約の件数が非 常に高い数字となっておりますが、資料の3ページをご覧いただきたいと思います。  一つは、この随意契約のうち、公募による外部評価を経て委託先研究機関を決定する 競争的研究費が226件。  二つ目は、厚生労働大臣が指定した希少疾病用医薬品等の開発企業等に対して開発助 成金を交付するものが25件。  三つ目、その他のうち半数は、会計規程により少額随意契約が認められている範囲内 のものであります。  金額ベースでみますと、随意契約のうち、91%は公募による委託研究契約等であり、 競争性のない随意契約に当たらないものと考えております。  最初のページに戻っていただきまして、随意契約のうち、厚生労働省が所管する公益 法人との契約についてはいずれも社団法人予防衛生協会との契約で、このうち1件、2 億3171万6,000円については平成19年度から一般競争入札に移行したものであります。 なお、その他の随意契約の中には液体窒素凍結保存システム増設工事、放射線管理業務 など、契約の性質、目的により相手方が特定しているため、随意契約をしているものも ありますが、今後は競争入札できるものについては競争入札に移行したいと考えており ます。  続きまして参考資料3、公的研究費の不正使用等の防止に関する取組み状況でござい ます。  一つは研究機関としての対応でございますが、期間経理の徹底等、通報窓口を設置、 内部監査体制の整備を実施してきたところであり、不正使用に係る調査手続、関係者の 処分等を定めた関係規程の整備は図っていく予定にしております。  また、配分機関としての対応については、委託先研究機関との間で締結する委託研究 契約及び19年度研究プロジェクト応募要領の規程に盛り込みまして、また委託先研究機 関の実地調査を行い、経理処理や不正防止体制等に関する調査を実施するものでありま す。  最後に、委員限り資料でございますが、雇用環境についてでございます。  平成18年1月時点での研究者42名の休暇取得状況でございます。  フレックスタイム制の適用者は1名。  裁量労働制は適用しておりません。  年次休暇取得率は17.64%で、1人当たり年間6日と5時間でございます。  特別休暇は、1人当たり2.69日となっております。  介護休暇、育児休業、部分休業については、特に申請はありませんでした。  いずれも、職員に対しては毎年周知しているところでございます。  また、研究者が働きやすい環境の取組み事項ですが、フレックスタイムの導入や夏季 休暇計画表を職員に配布し、計画的に夏季休暇を取得するよう努めているところでござ います。  以上でございます。 ○田村部会長  ありがとうございました。ただいまの内容につきまして、御質問、御意見等がござい ましたらいただきたいと思います。いかがでしょうか。 ○清水委員  すみません、この場を借りてお願いなのですが、参考資料2の随意契約等の状況の3 枚目、(1)から(3)のうち、(3)については今後、競争入札の方向で努力していかれるという 御説明だったかと思うのですが、今度、96件のうち金額基準を超えるものについての一 覧表を8月7日の日にいただきたいと思うのですが、お願いできますでしょうか。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。 ○医薬基盤研究所総務部長  7日の日に用意いたします。 ○田村部会長  よろしくお願いいたします。ほかに御質問等はございますでしょうか。  それでは、これから個別評価に移っていただくわけでございますが、お手元に各法人 の平成17年度実績の個別的評価という資料をお配りしておりますので、評点を付けてい ただく際の参考にしていただければと思います。  それでは、医薬基盤研究所理事長から、法人の平成18年度の事業のうち特に重点的な 事項について簡潔に御報告をお願いいたします。 ○医薬基盤研究所理事長  本日は、評価に関しましてどうぞよろしくお願いいたします。それでは、簡単に18 年度業績のうち特に重要と思われるものについて御報告いたします。我々のところでは、 三つの大きい部があります。一つは基盤的研究部、それから生物資源研究部と研究開発 振興部とございますが、その一つ一つについて簡単に御説明申し上げます。  まず、基盤的研究関係に関しましては、トキシコゲノミクスプロジェクトというのが 昨年、5年目を終了いたしました。このことに関しましては、これまで民間企業15社と の共同研究を進めてまいりましたが、この18年度に終了したということで、世界最大規 模のデータ量がありまして、かつ、高度に精度を管理された高品質なデータを格納しま したトキシコゲノミクスデータベースというものを構築いたしました。これは、医薬品 コウゴウ物質の感毒性等を早期に予測できる安全性予測システムを構築することができ たわけであります。このことによりまして、医薬品開発の効率性と安全性の向上に寄与 するものと思っております。  なお、平成19年度、本年度からはこの第2期が始まりまして、新しいプロジェクトが 開始しつつあります。これは、トキシコゲノミクスインフォマティクスプロジェクトと いうものが民間企業との共同研究によって進んで、より精度の高いデータベースを構築 するということに至っております。  二つ目は新たなプロジェクトでございますが、平成18年度からバイオインフォマティ クスプロジェクトというのを立ち上げました。このプロジェクトは、後からまた詳しく 御説明いたしますが、ことに研究者に関しては日本国内及び海外にも公募いたしまして、 外国人研究者を含む2名の研究者を採用することができました。  次に生物資源研究関係でございますが、このライフサイエンス分野において、研究基 盤としての生物資源というのは極めて重要でございます。政府の第3期の科学技術基本 計画におきましても、重要な研究開発課題の一つとして取り上げられております。我々 研究所においては、医薬品等の開発や医科学研究に必要とされる高品質な生物資源の収 集、保存、開発を行いまして、研究現場に安定的に供給することが必要であるというこ とでこの研究開発を実施しております。  18年度においては、再生医療研究に不可欠な、御存じのようにES細胞というのがご ざいますが、これの保存、品質管理等に関する研究を進めてまいりました。なお、本年 19年度5月からは、文部科学省がヒトES細胞の倫理指針の改正を行いまして、ES細 胞の配分機関に関する規定整備を行いましたが、当研究所においては将来、配分機関と しての機能を果たすことを視野に入れまして、組織横断的な取組みを進めております。  三つ目に、研究開発振興関係でございます。新型インフルエンザ対策の一環として、 緊急にオーファン助成金の交付を18年度は行いました。我が国においては、新型インフ ルエンザ対策を早急に進めるために、平成18年4月にオーファンドラッグの指定基準が 改正されまして、6月に新型インフルエンザワクチン4品目が指定されました。医薬基 盤研究所としましても、健康危機管理として重要なこれらのワクチン開発を支援するた めに早急に手続を進めまして、4億5,900万円のオーファン助成金を交付いたしました。 この結果、18年度、オーファン助成金は予算額を2億円程度上回ることになりました。  また、基礎研究推進事業においては、第3期の科学技術基本計画において人材育成と いうのが重要なテーマになっております。このことを踏まえまして、平成18年度の新規 募集から若手研究者の募集枠を設けて公募いたしまして、18年度は6課題について採用 いたしました。  その他は、連携大学においては、さまざまな大学院との間で調整を進めておりまして、 まず平成18年度には神戸大学大学院との協定を締結いたしまして、新たな連携を進めて まいりました。  以上でございます。 ○田村部会長  ありがとうございました。御質問等がございましたらいただきたいと思いますが、い かがでしょうか。それでは、個別評価の中でまたいろいろお伺いしたいと思います。あ りがとうございました。  それでは、第1グループの評価シート右下の項目番号1から5までの実績について、 10分程度でポイントを御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  医薬基盤研究所の平成18年度の業務実績を報告いたします。資料4は文字のみでござ いますので、説明用の資料を準備いたしておりますので、こちらで主な内容を御説明い たしたいと思います。  グループ1といいますかパート1は、2ページから基盤研の全体的事項ということで 五つの項目からなっております。  3ページは、「機動的かつ効率的な業務運営」の項目でございます。  4ページは基盤研の全体の業務の俯瞰図でございまして、基盤的研究、生物資源研究、 研究開発振興となっております。この三つが基盤研の業務でございます。平成18年には、 実質的に黄色の濃いもの、細胞シグナル、バイオインフォマティクス、サイトカインシ グナルという三つのグループが実質的に立ち上がっております。  5ページ、業務管理体制でございますが、幹部会、将来構想委員会などを開催するな ど、体制の強化を図っているところでございます。  6ページは、目標管理等でございます。外部評価、内部評価について17年度から引き 続いて実施しております。18年度には個人評価の試行ということで実施いたしておりま す。  7ページは、業務システムの関係でございます。18年度においては研究所のネットワ ークとは別に研究者用のネットワークを導入したところで、大容量通信が可能となりま して、国内外の研究機関との研究情報の円滑な交換が可能になったところでございます。  次に8ページ、「業務運営の効率化に伴う経費節減等」の項目でございます。  9ページでは、一般管理費については、平成18年度予算は平成17年度予算を基準に して3.2%減で設定いたしましたが、決算ではさらに縮減できております。光熱水料、 複写機使用料、交通費、振込手数料等の具体的に削減の数値はこのような例でございま す。  10ページ、事業費については、平成18年度の予算に対して決算は1億9,000万ほど 超過しております。これは、先ほど理事長から御説明しましたが、新型インフルエンザ の開発助成を行ったことにより、希少疾病医薬品等の開発助成が予算額を上回った分で、 この分を除けば予算内ということになります。この件については、パート4でまた御説 明することになろうかと思います。  11ページ、生物資源バンクについてアンケートを行っております。アンケート対象は 大学、企業でございまして、結果はユーザーニーズに合致した高品質な資源の提供が求 められるということで、品質を重視した事業を展開していきたいと考えているところで ございます。  12ページ、研究活動の不正の防止でございます。研究機関内部としては、規定の整備 のほか、研究員全員にここの写真にございます研究ノートを配付いたして管理を行うこ とといたしました。研究費の配分機関としての方法についても、応募要領、契約で対応 いたしております。  13ページは、公的研究の不正防止でございます。先ほどの参考資料と同じでございま すので、省略いたします。  次に、「戦略的事業展開、外部評価」の項目でございます。  15ページは、基盤研の業務全体については、運営評議会から御意見等をいただいてい るところでございます。また、基盤研が自ら行っております研究、基盤的研究と生物資 源研究でございますが、この評価については、基盤的研究等外部研究評価委員会から評 価をいただいております。また、研究振興部が行っております競争的資金の公募研究の 評価については、基礎的研究評価委員会及び実用化研究評価委員会にお願いしておりま す。  「情報公開、成果の普及等及びその活用の推進」の項目でございますが、18ページを ご覧いただきたいと思います。ホームページのアクセス数をお示ししておりますが、年 間86万件ということで、かなり見ていただいているという状況でございます。  19ページ、基盤研の一般公開でございます。11月11日に実施いたしましたが、697 名もの方においでいただき、研究内容等の紹介をさせていただいております。満足度に おいても高い評価をいただいているところでございます。このほか、筑波のセンターの 一般公開、各種のフォーラム、施設見学等に多くに方にいただいております。  20ページは論文等でございます。査読つき論文は87号、学会発表が218回、特許出 願が7件ということで増加しており、順調に成果が出ているものと考えております。  21ページは実用化に向けた取組みでございますが、ハトムギの新品種の実用化に向け て栽培試験などの取組みを進めているところでございます。  次に22ページ、「外部研究者との交流、共同研究の推進、施設及び設備の共用」の項 目でございます。企業数社との研究を18年度においても引き続き進めております。また、 連携大学院においても、大阪大学と実施のほか、神戸大学と新たに実施をいたしており ます。また、さらにほかの大学とも協議を進めているところでございます。  共同研究、受託研究等についても、所内の審査体制のもとに実施しているところでご ざいます。  このパートの最後になりますが、23ページでございます。先ほど理事長からも御説明 いたしましたが、18年度までの研究ということでトキシコゲノミクス、毒性学的ゲノム 研究プロジェクトが一たん終了いたします。18年度はその成果を踏まえた共同研究とい うことで、トキシコゲノミクス・インフォマティクスプロジェクトの検討を進めており まして、19年度から開始しております。  今までの研究、トキシコゲノミクス、毒性学的ゲノム研究プロジェクトについては、 主にこの図にございますように医薬品開発の初期の段階で使えるデータベースの開発を 目的としておりまして、新しいプロジェクトにおいては開発の後期の段階、ヒト外挿性 の向上でありますとか臨床の安全性の予測ができるようなものを目指すということで開 始したところでございます。  以上でございます。 ○田村部会長  ありがとうございました。それでは、御質問等がございましたらいただきたいと思い ます。なお、前回の部会と同様に、評点、コメントの記入時間を別途設けておりません ので、質疑等を行いつつ評点、コメントも御記入いただきますよう、よろしくお願いい たします。それでは、御質問あるいはコメント等はございますでしょうか。 ○田宮委員  2番のところで、評価の視点でいいますと最後のところの「新たな社会的、政策的要 請を把握した上で、これに配慮した対応をとっているか」というのは重要なところと思 います。それに対応してパワーポイントの11番にあるように、実際に調査を行われたと いうことを興味深く思うのですが、具体的にそれによってどのようにプロジェクトの内 容を変えられたのかなど、もう少し具体的に教えていただけますか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  次のパートの方でも御説明いたしますが、具体的に申し上げますと、58ページぐらい に実績が書いてございます。品質管理ということで57、58くらいが細胞バンクの例でご ざいますが、ここで汚染物質の調査、細菌、マイコプラズマの除去等を行っております が、さらにウイルスチェックも進めようということで、品質のチェックということで、 ユーザーといいますか製薬企業の方が使いやすい状況になるような形での品質管理を検 討いたしているところでございます。  また、社会的ニーズについては、生物資源バンクのアンケート調査を例示で御紹介い たしましたが、製薬企業等で研究開発の御要望等についてもいろいろと伺っているとこ ろでございます。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。ほかに御質問は。 ○政安委員  スライドの18ページですが、ホームページのアクセス数が今年の1月から飛躍的に伸 びているのですが、この辺は何か手を加えたり広報したりという手だてをされたのでし ょうか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  具体的な原因についてはよく調査しているわけではございませんが、研究振興部で基 礎的研究の公募をかなり出しますので、そういうところの情報をご覧になるので、この 時期に増えているのではなかろうかと思っております。ちょうど1月、2月ごろ、公募 を始める時期でございますので、というふうに思っております。 ○政安委員  公募を締め切ってからもちょっと多くなっていますが。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  あと、順次、3月というのはちょっと分かりませんが、例えばトキシコゲノミクスの 後継事業については、それから共同研究企業の公募を始めるとか、そういうことも始め ておりますので、そういう要素もあるのかなとは思っております。 ○田村部会長  ほかに御質問等はございますでしょうか。 ○酒井委員  新型インフルエンザワクチンは大変重要な課題だったのだろうと思いますが、こうい った中期計画で予め計画できていることと、緊急にこういうことが起こったときには、 研究所の中でどういう意思決定の仕方がされてこういう支出が決められたか、そのプロ セスを教えていただくことはできますか。 ○田村部会長  いかがでしょうか。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  新型インフルエンザ対策を早急に進めるということで、厚生労働省において平成18 年の6月に新型インフルエンザワクチンが希少疾病用医薬品に指定されたわけでござい ますが、医薬基盤研究所としてもこれらのワクチン開発を短期間で集中的に進めるため に、厚生労働省からの要請にも基づきまして、新型インフルエンザワクチン4品目につ いて4億6,000万円の助成金を交付したものでございます。  この希少疾病用医薬品等の開発助成金は、新型インフルエンザワクチン以外にも難病 治療薬などさまざまな品目に助成を行う必要があることから、18年度の助成金額は予算 額を2億円上回る8億8,000万円となっておりますが、予算を上回って支出いたしまし た2億円は、平成17年度から繰り越した運営費交付金の残高の範囲内であることから、 財務上の欠損は特に生じていないという状況でございます。 ○田村部会長  では、鈴木部会長代理からお願いします。 ○鈴木部会長代理  1のところですが、機動的かつ効率的な業務運営をするためにいろいろな仕組みを設 けておられるところですが、そこでいろいろ議論されたことが所員にどのように情報開 示されるか、そういうことが新しい研究所にとっては非常に重要なことだと思うのです。 そこで、御説明に使われました資料の5の業務運営体制という図の中央と左に挙がって いるいろいろな会とか委員会の討議内容は、どの程度、どのように所員に開示されてい るのかということについて、一つお伺いしたいと思います。  もう一つの質問は外部との研究交流のことです。中期計画のイで「企業との研究交流 について特定の企業を利する等の疑いを招かないように留意し」云々と書いてあります ね。私は、これは確かに非常に重要なことだと思うのです。それに対して実績の欄を拝 見しますと、「内部研究評価委員会において、中立性、公正性の観点から審査を行った上 で受入れ等を実施した」と書かれております。そして、そこに少し数字が挙がっており ます。それだけで、私どもにはその内容がほとんど分からないわけですね。私としては、 その内容をもう少しこの調査研究部会で開示されてはどうかと思うのですが、いがかで しょうか。  この2点を御質問します。 ○田村部会長  いかがでしょうか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  まず第1点の5ページの所員にというお話ですが、先生の御指摘の件については内部 でも意見がありまして、例えば幹部会で議論した内容の概要については報告する。あと、 将来構想委員会はいろいろな現状のフリーなディスカッションをやっておりますので、 これは内部にいたしております。リーダー連絡会については、これは各リーダーが全部 出席しておりますので、各リーダーから各プロジェクトの研究員にお話しいただくとい うシステムにしております。  2点目の御指摘の企業との共同研究については、企業と具体的にどういう内容でやっ ているかということは、企業の開発のこともございましてなかなか公開しにくいところ でございます。そういう点も踏まえて御配慮をいただけないかなとは思っておるのです が。 ○鈴木部会長代理  私は余り詳しいところまでは求めていないのです。例えば「何件ある」と書いてある のですが、どういう点なのかさえ我々には分からないのですね。透明性という点からす ると、外部の者にもある程度分かるようにしていただくことが望ましいのではないかと 思うのです。その程度ですよ。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  例えば、どういう企業とやっているかというようなことでございましょうか。 ○鈴木部会長代理  どういうテーマの研究がどういう企業とで行われています、こういう一覧表みたいな もので結構です。もし差し支えがあれば、この部会が終わったらすぐ回収なさってもい いことではないかと思うのです。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  共同研究の内容の公表については、通常の共同研究契約の中でお互いに了解し合って ということになっておりますので、例えば複数社のでありますと、ここに書いてありま すように明らかに事実上そういう話になっているのですが、個別のものについては、相 手方の御了解をいただいたところに関してはまとめさせていただきたいとは思っており ますが、それでいかがでございましょうか。例えば霊長類センターなどですと、霊長類 センターの霊長類を使って研究をしているというところがございますので。 ○鈴木部会長代理  それは一つ、資料に載せておられますね。私は拝見しました。そのように散見はされ るのですけど、全貌がほとんどわからないのです。私たちもそれを第三者としてきちん と、ここに書いてありますような中立性、公正性をもってやられているということを確 認する立場にもあるのです。一度御検討ください。相手のあることですからね。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  企業と相談いたした上で御報告させていただきたいと思います。 ○鈴木部会長代理  それで結構です。 ○田村部会長  その点はひとつよろしくお願いいたします。ほかに。 ○岩淵委員  それと逆のような話ですが、運営評議会というのが消費者代表なども入れて、かなり これは珍しいほどオープンにやっているという感じを受けるのですが、これはどういう 人たちが入ってどういう格好でやっているのでしょうか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  参考資料の18ページに委員の名簿がございますが、高久先生を座長にお願いしており まして、大体年1回程度開かせていただいております。基盤研でやっております業務報 告、どういう感じでやっているかということと、今後、どういうところに研究を進めて いくべきではないかというような広い御意見をいただいているところでございます。具 体的には、この前の運営評議会では、例えば難病といいますかオーファンドラッグとか そういうところにも研究を進めたらいいのではないかとか、あるいは医療機器に関して もいろいろ配慮してもいいのではないか、というような御意見もいただいているところ でございます。 ○田村部会長  ほかにございますでしょうか。 ○清水委員  先ほどの鈴木委員のおっしゃった御質問と同じなのですが、この調査研究部会で担当 しているほかの法人からは、共同研究の明細とかをいただいているのですね。ですから、 こちらでなぜ出せないのかというのはよく理解できないところです。私どもには守秘義 務がございますし、もし差し支えがあるようであれば、例えばこの場限りでもよろしい のではないかと思うのですが、いただけない理由は解しかねるところではございます。 ○田村部会長  では、そういった状況も御理解いただいて御検討いただくということでよろしいでし ょうか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  わかりました。契約上の問題もございますので、検討させていただきたいと思います。 ○田村部会長  ほかにございますか。それでは、次に進んでよろしいでしょうか。  では次に、第2グループの評価シートの項目6から12までの実績について、15分程 度で御説明をお願いしたいと思います。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  引き続きまして第2グループ、資料ではパート2、24ページ以降になりますが、御説 明いたします。  パート2は、基盤的技術研究と生物資源研究ということで、基盤研が自ら行っている 研究の部分でございます。関係の近いプロジェクトをまとめておりまして、項目として は七つになっております。  最初は26ページ、「医薬品の安全性予測のための毒性学的ゲノム研究」でございます。 医薬品をラットに投与した際の遺伝子発現の動きから毒性を予測しようとする研究でご ざいます。27ページに示しますように、医薬品開発については開発途中でのドロップア ウトが多いということで、その原因が毒性、安全性が多いという状況から、この研究が 開始されたものでございます。  28ページ、平成14年度から18年度の5年間ということでデータベースを構築してお りまして、データ量として8億件というデータベースが構築できております。  具体的には30ページに示すように、毒性の種類、強さの予測とか毒性類似医薬品の予 測とか、開発初期における毒性のスクリーニングに用いることができることが可能とな るようなデータベースができたという成果になっております。  先ほど御説明いたしましたが、19年度からは新しいプロジェクト、さらにヒトの外挿 性を向上させるとか臨床に使えるようなものということでプロジェクトを開始いたして おります。  31ページからはたんぱく関係の研究でございます。  32ページ、ヒト試料を用いた疾患関連たんぱくの解析研究で、ヒューマンサイエンス 振興財団を中心に実施しております。  33ページに示しますように、研究協力機関から患者さんと健常者の方の試料を受け入 れましてそのたんぱくを比較することで、データの蓄積、解析等を行っております。  34ページでございますが、18年度はネフローゼ関係の特許を出願いたしております。  35ページ、基盤研では、たんぱくの利用のための基盤技術開発も行っておりまして、 36ページに示すように、微量なたんぱくからモノクローナル抗体を作製する方法の開発 とか、37ページにございますように細胞外から細胞内へ薬物送達に向けたペプチドキャ リアなどについての成果が上がっているところでございます。  また18年から、38ページに示しますように、脂質代謝、肥満に関するシグナル因子 に関する研究を開始しておりまして、39ページにございますような研究を進めていると ころでございます。  次は、ワクチン、免疫に関する項目でございます。ワクチンの関係の研究ですと、41 ページにございますようにウイルスベクターとか抗ウイルス剤のターゲットの研究等を 進めております。  抗ウイルス剤の研究としては、42ページにありますようにヘルペスウイルスの感染動 態に関する研究などを進めておりますし、43ページに示しますように水痘ウイルスにム ンプスウイルス遺伝子を導入いたしました組み替えウイルスのマウスへの投与によりま して、ムンプス、水痘ウイルスに対する抗体産生の確認が得られるという成果が上がっ ているところでございます。  44ページから46ページは、ヒト型人工リンパ組織を活用する研究でございます。マ ウスへの移植実験によりまして抗腫瘍効果の移植が可能であることが分かるとか、リン パ管の形成についての研究を進めているところでございます。  47から48ページは、実質的に18年から動いているものでございます。サイトカイン のシグナル伝達の制御をするSOCS、ソックス分子といっておりますが、分子につい ての研究を行っております。抗インターロイキン6抗体がコラーゲン誘導性の関節炎の 炎症を抑えることを発見するなどの成果を上げているところでございます。  次に49ページから52ページは、「遺伝子導入技術とその応用」という項目でございま す。たんぱく質や遺伝子の機能解析の研究には遺伝子導入技術が必要となりますが、51 ページにありますように、SIRNAの発現、アデノウイルスベクターを簡便に作製す る方法の開発とか、52ページにありますようにES細胞から分化が進んだ胚様体へ関連 遺伝子を導入する技術開発に成果を上げているところでございます。  今までのところは基盤的技術研究でございましたが、次からは生物資源研究になりま す。 ○酒井委員  ここにいる委員が必ずしもこういうことをやっている委員ばかりではないので、内容 のフォローが非常にきついのですよね。そこで、どうしてそういうことを今、皆さんの 研究所でやっておられて、そのことがなぜAとかBとかという自己評価をされているの か、どういう成果だったかということと、どういう課題が残っているのかということぐ らいを交えて少し話を続けていただきたいのですが、よろしくお願いいたします。 ○田村部会長  限られた時間の中でございますので、メリハリをつけた御説明をいただけますと、よ り我々はわかりやすいのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  はい。今までのところは基盤的研究でございまして、中期計画が示されておりまして、 それに基づいて年度研究が定められております。そういうことで、年度研究について十 分な成果が上がっていると思うものについては自己評価Aにさせていただいております。 しかしながら、一つ、Bとつけたものがございますが、ここに関しては、たんぱくの解 析数という中期計画の数字からみまして、新しいたんぱくの解析の数がちょっと足りな いのかなということで、計画どおりにはいっているのだけれど、全体としては少しほか のところに比べて問題があるかなというところについては、Bとしているところでござ います。  あと、研究目的に応じて成果が得られたと申し上げましたが、ここはそれぞれ最終の 成果というところではなくて、最終の中期計画に基づき成果を得られるためのステップ ごとの成果が上がっていて、例えば文献上も評価が得られる内容が得られているのかな というところを取り上げて御説明いたしておりますので、全体のところから言いますと 御説明が不十分だったかなと思います。  では、生物資源研究の御説明に移らせていただいてよろしいでしょうか。生物資源研 究については、53ページからでございます。生物資源研究は、それぞれの資源の供給と いう業務とそれぞれの資源に関する研究から成り立っております。大阪の本所では、遺 伝子、細胞、小動物のバンク事業を行っております。これが一つの項目になっておりま す。  54ページ、56ページが遺伝子バンクで、カニクイザルのDCNAの供給、ヒト集団に おけるDNAの供給というところを行っております。遺伝子でございますので、データ ベース上の配列情報の一覧表もついてございますが、配列情報などについてはかなり需 要が多くて、年間で7万件程度見ていただいている状況でございます。  57ページから60ページは、細胞に関してでございます。58ページにございますよう に、ヒト由来細胞を中心に収集、供給をしておりまして、分譲数については順調に増加 している。それから、マイコプラズマとか細胞預かりなどの業務を実施しております。 あと、先ほど委員からも御指摘がございましたが、アンケート調査なども受けまして、 新たにウイルスチェックなども充実させようということで、今、準備をいたしていると ころでございます。  研究の方については、59ページになりますが、品質というところから特に幹細胞、E S細胞等の品質評価法の研究ということで、これはとりあえず18年は動物のES細胞で ございますが、着手しておりまして、今、ヒトのES細胞についても申請を行っている ところでございます。  60ページから63ページが、実験用の小動物でございます。  61ページにございますように、昨年の11月からバンクとしての分譲を開始いたした ところでございます。そのほか、凍結胚の保護預かりのサービス等も開始いたしており ます。  また、モデル動物の関係等でございますが、そのための技術ということで、62ページ にございますような体外受精率の向上の研究とか、63ページ、これは具体的にモデル動 物になりますが、プリオン病のモデル動物の開発などの研究を進めているところでござ います。  ここまでのバンク事業についても、先ほどのアンケートの結果を踏まえまして、でき るだけ品質の観点から事業を進めることとしております。  65ページから69ページまでが「薬用植物」でございます。北海道、筑波、和歌山、 種子島の研究部でございまして、薬用植物資源の収集、保存のほかに、薬用植物資源の 活用のための研究を行っております日本唯一の研究センターでございます。  収集・維持については66ページで、4000系統の栽培・維持、それから約1,000点の 種子の採集等を行っております。  薬用植物の提供に関しては67ページでございますが、種子交換が約3000点、企業や 大学、研究機関等に約7,000点を提供しております。今後、薬用植物の栽培の国内需要 が高まると思われますが、69ページにございますように、大規模機械化栽培に関する研 究も進めております。  また、薬用植物の有用成分に関する研究を進めておりますが、その例として、レッタ ービョウのリューシマニアに関する活性成分の研究などを実施しております。  70ページから75ページまでが「霊長類」でございます。霊長類の医科学研究センタ ー、これは筑波にございますが、約2,000頭のカニクイザルのコロニーを有しておりま して、日本最大のセンターでございます。  71ページ、基盤的リソースとしての高品質のサルの供給、それから戦略的リソースと してのモデル動物の開発等を行っているところでございます。霊長類医科学研究センタ ーには共同利用施設がござまして、大学の研究とか企業との共同研究に利用されており ます。  72ページ、73ページは、繁殖の効率化に向けた研究でございます。これは、品質を管 理するためにもぜひ必要な研究でございますが、進めております。  74ページ、モデル動物関係の例としてはC型肝炎のモデル動物の開発とか、75ページ にございますバリアントのクロイツフェルトヤコブのモデル動物の開発などを研究して いるところでございます。  基盤的研究、生物資源研究の状況について御報告いたしましたが、全体的には中期計 画に沿っておよそ十分な研究が進められたものと思っておりますので、それぞれの項目 についてはAと評価いたしております。ただ、先ほどのたんぱくに関しては自己評価は Bといたしております。  以上でございます。 ○田村部会長  ありがとうございました。それでは、御質問等がござましたらお願いしたいと思いま す。なお、並行して評点、コメントの記入もよろしくお願いいたします。いかがでしょ うか。 ○田宮委員  今、一連のいろいろな成果を御紹介いただいたのですが、このパワーポイントの中で ときどき学会発表や公表されたペーパーのことなどが下に書いてあるようです。例えば、 パワーポイントで42とか51にはあります。しかし、書いてあるものと書いてないもの とがあるようです。パブリッシュされたり何か公表されたものはこの書いてあるものだ けということでよろしいですか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  参考資料に公表、発表資料等については出しております。参考資料8の30ページから 研究発表の一覧表を載せております。パート1で御説明いたしましたが、査読付き論文 の87稿とか学会発表のリストを載せております。 ○田宮委員  ということは、これは必ずしも載っていなくてもここに対応する成果はあるというこ とですね。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  はい。 ○田宮委員  分かりました。 ○田村部会長  ほかに御質問は。 ○鈴木部会長代理  広範な御説明でしたので、四つほど質問させていただきます。  まず、御説明のパワーポイントの34ページにあります知的財産権の出願についてです。 これは、業務の実績報告の中ではこう書いてあります。「疾患発症に関与する可能性のあ る複数の疾患関連たんぱく質を見出し、特許出願2件を行った」、これに該当するのだと 思うのですが、この研究のどこが特許に該当するのかという点がよく分からないのです ね。参考資料の目次には、資料8で「研究発表と特許出願一覧」と書いてあるのですが、 実際には特許出願一覧が欠落しているように思うのです。それで一つ、御説明をお願い したいと思います。  第2点は生物資源の供給のところです。評価シートでは10の1になります。(1)の イの遺伝子の供給体制のところですが、18年度は供給件数が62件であったと記されて おりますね。それは、18年度の目標件数の約80件を若干下回っているということでよ ろしいのでしょうか。  そこで、参考資料の52ページ、資料10を拝見しますと、遺伝子の保有資源数として は年度推移が示されていないのですが、これは毎年増加しつつあることは間違いないこ とだと思うのです。一方、その下にあります供給数各年度推移というのを拝見しますと、 12年から18年まで見ましても特に著しく増加していくという傾向はなくて、18年度の 総供給数は1,245となっていまして、これだけ見ますと過去最低のサンプル数と見えて しまうのですね。中身を拝見しますと、それは日本人健常人DNAが大きなウエイトを 占めているということですから、見かけの部分もかなりあるとは思うのです。しかし中 期計画の目標に掲げている年間供給件数約100件というのを達成するのはかなりこれは 厳しいかもしれないと思って、どういう戦略をお持ちなのかをお伺いしたいと思います。  第3は薬用植物資源研究センターなのですが、きょうはセンターの代表の方はおみえ になっているのでしょうか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  はい、来ております。 ○鈴木部会長代理  簡単な質問なのですが、基盤研に統合されることによってセンターはどう変わったと 研究所員の方々は実感しておられるのだろうか、という質問です。  最後に4点目は、説明の資料では71ページになるのですが、霊長類医科学研究センタ ーのところです。この上の段の随分の右半分に戦略的リソースというのがあって、私は 興味を持って自然発症疾患モデル開発のところを見ていましたら、一つ、網膜黄斑変性 症というのがありました。これは別に参考資料の51ページに、ヒューマンサイエンス振 興財団受託研究費のリストがありまして、そこに家族性黄斑変性カニクイザルを用いた 加齢黄斑変性の新規治療及び予防薬の開発、と挙がっております。これに使われている ということは正しいですね。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  はい。 ○鈴木部会長代理  私はこれは非常にユニークな研究になるのではないかと思っているのですが、このよ うにヒューマンサイエンスとうまくマッチングした要因は何でしょうか。研究所として も、共同利用施設運営員会等をお持ちになったりいろいろ仕組みを作っていらっしゃる ので、そういうことが成果を上げたのではないかと思っているのですが、実際にはこの テーマに関してはどうだったのでしょうか。  そして、私たちはこの研究に大いなる期待を持って待っていればいいのでしょうか、 というところをお伺いしたいと思います。 ○田村部会長  4点ございますが、では、順次御説明いただけますでしょうか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  最初の1点目の特許の関係でございます。御指摘いただいたたんぱくのところの特許 については、ネフローゼの患者さんと健常者の方での違いのたんぱくが見つかったとい うことで出しているのだと思うのですが、それが特許展開とするかどうかについては、 これからの審査になろうかと思っております。  それから、特許の一覧表で参考資料に書いてあるのに、ないという御指摘をいただき ました。実は私どもは独立行政法人なのですが、一つは、特許を取る際にTLOという のがございまして、基盤研で得られました特許に相当するようなものが出た場合にはT LOに移管してということになっておりまして、TLOの方に所有権が一たん移ること になっております。そして、出願してから公開までが1年半となっております。TLO ではTLOの会員企業を優先的に出すということで、所有権が向こうに移っております ので、一覧表は、目次で消すのを忘れましたが、控えているところでございます。  ただ、先ほどのたんぱくの二つが出ていることに関しては、これは基盤研が自らやっ たわけではなくて、ヒューマンサイエンス振興財団との共同研究ということなので、直 接TLOに出す対象になっておりませんので、基盤研からの特許ということで出願した ということで出しているものでございます。ということで御理解いただきたいと思いま す。  2番目の遺伝子の問題でございますが、御指摘のところの供給件数については、中期 計画の80件と500件に関しては、実際上、なかなか苦しい状況であります。研究の実態、 企業あるいは大学の先生方に伺っても、DNAそのものというよりは情報が必要だと。 そういうことで配列情報の方をいろいろご覧いただいているのではなかろうかと思って いるのですが、実際にDNAのものを出すというところでは、御指摘のようになかなか 難しいところでございます。  ただ、今、カニクイザルのCDNAのDNAを集めているところでございます。カニ クイザルのCDNAそのものがまだ文献で公表されていませんので、公表された段階で は需要がちょっと増えるのではなかろうかと期待しているところがございます。DNA を利用していただくという戦略という意味では、CDNAのデータを集積した段階でも のを使っていただけるのではないかというところが一つございます。  それから、DNAそのものではございませんが、CDNAのチップの開発というのも 一方でやっておりまして、そういうところでも需要があるのではなかろうかと期待して いるところでございます。  3番目の薬用植物については……。 ○医薬基盤研究所事務局  薬用植物センターが基盤研に統合されてどういう意識の変化があったのかという御質 問ですが、薬用植物センターはもともと薬用植物の栽培試験場という形でやってきたと ころで、薬用植物というのは生物資源であるのと同時に生薬の原料そのものなわけです。 基盤研になる前にそれの確保といった形で栽培を中心として研究をしていた。それが基 盤研に統合されることによって生物資源であるという面を強く意識するようになって、 その方向での研究を志向するというのが強くなった。もちろん栽培研究は続けておりま して、これは生薬を確保する観点から非常に重要なことですが、それを医薬品の開発の 資源、それから医薬品のみではなくていろいろな形で薬用植物を活用していく、もちろ ん保存もそうなのですが、そういったところに進んでいくという形での意識の変化はご ざいます。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  一つ補足いたしますと、独立行政法人に移る前は国立機関でございましたので、企業 との共同研究はなかなか難しい状況かと思いますが、例えば資料で御説明いたしました ハトムギの栽培、実用化に向けての試験栽培というところは、実用化してみたいという ところと共同で研究を進めているものが何件かございます。そういう面でもちょっと変 わってきたのかなと思っております。  4番目の黄斑変性の件でございますが、これも基盤研が独立行政法人に移ることによ りまして、できるだけ医薬品開発にも使っていただこうという意識がございまして、霊 長類センターには、霊長類センターができてから30数年たっておりまして、現状では赤 ちゃんザルから36歳、37歳のかなりの寿命の高齢ザルまで、きれいなサルがそろって おりますので、そういうサルがそろっているということを東京とか大阪で企業の方、大 学の先生方に集まっていただきまして宣伝をいたしております。  その一環ということもあろうかと思いますが、黄斑変性の開発をやっているところが あって、やるに当たってはヒトで使う前に霊長類で有効性、安全性をみておきたいとい うお話がございまして、ヒューマンサイエンスの方のマッチングファンドで始めている ところでございます。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。 ○鈴木部会長代理  先ほどの特許の件なのですが、私はまだよく理解できていないところがあるように思 うのです。他の研究所からは特許出願のリストが出ているのですね。それが基盤研では 出せないというのは、何か。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  先ほど言いましたように特許の所有権がTLOに移っておりますので、TLOに確認 した上で、例えば先生方限りというようなことがあろうかと思いますので、検討させて いただきたいと思います。 ○田村部会長  では、その件はよろしくお願いいたします。御質問等はございますでしょうか。では、 次に進ませていただいてよろしいでしょうか。  では次に、評価シートの13から16までの実績について、10分程度ということで、で きるだけわかりやすく、ハイライトを中心に御説明いただきたいと思います。よろしく お願いします。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  それでは、パート3、研究開発振興業務について説明を申し上げます。76ページから でございます。評価いただきます項目は4項目ございます。まず、研究開発振興の各事 業を説明申し上げます。  77ページでございますが、基礎研究推進事業は、大学等のシーズの民間への橋渡しと いうことで、近い将来、医薬品、医療機器の開発につながる可能性の高いプロジェクト を対象とし、実用化研究支援事業は、もっぱら死の谷にあるベンチャー企業の研究支援 を行っております。また、希少疾病医薬品等開発振興事業は、オーファンドラッグ・デ バイスの研究開発を促進するため、助成金交付等を行うものでございます。  78ページのイノベーションパスウエイで申し上げますと、基礎研究は少し幅はござい ますが、主に候補化合物分野発生系を既に保有し、実用化に向けた戦略が明示されてい る段階のもの、実用化研究は治験開始または委託中に治験開始見込みの段階のもの、オ ーファンドラッグについては治験を開始した段階のものでございます。  それでは79ページの項目1でございますが、有望案件を発掘するため、技術マップ、 知財マップを充実いたしますとともに、新興株式市場の上場審査部門の担当者等との意 見交換を行い、ベンチャー企業の動向等の情報収集をいたしました。社会的要請に基づ いた案件の採択については、アンケートを活用いたしますとともに、保健医療への貢献 度などの社会的要請、実用化による社会還元の可能性を考慮して評価を実施し、採択を 行いました。  続きまして、80ページの項目2の「知的財産の創出及び製品化の促進」です。  (1)のプログラムオフィサー制度については、体制の充実を図り、委託先研究施設等の 実地調査、書面による個別指導など、研究進捗管理を行いました。  (2)、(3)は評価についてですが、事前評価から終了時評価に至るまで一貫した考え方に 基づき評価を行えるよう、保健医療への貢献度、独創性、研究計画の妥当性など、定量 的指標を用いた評価を実施いたしました。また、基礎研究推進事業、実用化研究支援事 業の採択に当たりましては、専門員による書面審査、評価委員会委員による面接調査の 2段階評価を行いました。希少疾病開発等業務においては、助成企業への実地調査や助 成終了後の進捗状況の把握を行いました。  81ページ、(4)ですが、特許権などを委託先に帰属させるいわゆる日本版バイ・ドール 条項を適用した研究契約の締結を行いました。  (5)の公表についてですが、成果発表会の開催を行ったほか、各プロジェクトの研究成 果概要並びに基礎研究評価委員会による中間評価、終了時評価の結果、新規採択の研究 概要をホームページ上で公表いたしました。  次に、82ページの平成18年度の基礎研究推進事業の重点課題は3課題で、18年度か ら若手研究者の募集枠を設けたところでございます。  83ページは、基礎研究推進事業におけるプロジェクトの進行管理を示しております。 採択案決定後の採択前調査は、研究機器等の有無、研究チームの規模等を把握した上で 新配分額を決定するための実地調査であります。また、3年目の中間評価の際にも実地 調査をしております。  基礎研究事業の成果として、84ページにありますように、17年、18年度平均では、 その前の5年間の平均に比べ、採択課題1件当たりの査読つき論文数では3.7%増、特 許出願数では40.5%増となっております。  85ページは、18年度に採択されました幾つかの研究の例でございます。このうち、一 つを御紹介いたします。最初の筋ジストロフィ等による組織損傷に対する治療薬の開発 に関する研究ですが、現在、筋ジストロフィなどの損傷組織で増加しているプロッサグ ランディン、D2の構成酵素阻害剤を作製し、ラットやマウスでの効果を確認しており、 今後、筋ジス研による薬効効果を行っていくこととしております。  86ページは、実用化研究支援事業の平成18年度の新規採択プロジェクトで、医薬品 3テーマ、医療機器1テーマとなっております。  87、88ページはこれまでの採択案件の現状でございますが、この中でアンジェスMG の転写因子NF−κBを制御する核酸医薬品のアトピー性皮膚炎治療薬としての開発に おいては、国内第II相臨床試験の目標症例数の登録が完了しております。NF−κBデ コヨリゴは転写因子を特異的に抑制するという特徴があることから、アトピー性皮膚炎 の効果的で副作用の少ない画期的な治療薬になる可能性があります。  すみませんが、88ページに訂正がございます。医薬分子設計研究所の進捗状況が第I 相への臨床試験を実施中であることから、矢印を第I相のところまで延ばしていただけ ればと思います。申しわけございません。  89ページのオーファン助成金については、平成5年からの助成品目総数は124で、こ れまでに承認された品目数が73となっております。また、平成18年度は新型インフル エンザ開発企業4社を含む13社、15品目に助成金交付を行っております。また、平成 18年度に承認されたのは、90ページの10品目でございます。  91ページは項目3で、「利用しやすい資金の提供」でございます。ホームページに応 募書類の用紙を掲載いたしましたほか、採択決定までの時間の短縮を図り、中期目標期 間前5年間の平均は4.53カ月でしたが、3.90カ月となっております。  92ページにありますように、公募開始1カ月前の事前周知を実施しており、応募件数 も増加傾向にございます。  93ページは、項目4「承継業務の適正な実施」でございます。出資事業に関しては、 出資法人に対し報告書等で現況を確認し、収益化を促しますとともに、成果管理委員に よる外部評価の取りまとめを行っております。また、融資事業に関しては償還計画に沿 った貸付金の回収を実施しております。  94ページに、出資事業の概要を示します。本事業は昭和62年から開始され、平成15 年度に廃止されましたが、この間、民間との共同出資により、15の研究開発法人が設立 され、出資機関終了後、成果管理会社に移行しております。  出資事業は平成16年度から承継業務とされ、95ページにございますように、内部評 価及び外部評価の結果を踏まえ、出資法人の整理方針を決定しております。18年度は、 存続している7社のうち3社について存続が妥当との評価結果でございました。  この承継勘定では、96ページにございますように256.8億円の繰越欠損金が出ており ますが、この繰越欠損金は医薬品医療機器総合機構から承継したもので、研究開発法人 が医薬品、医療機器に係る研究開発を実施し、研究開発の振興に伴い、出資金と欠損金 の双方が増加する構造となっていたものでございます。  医薬品の研究開発は一般的に10から15年の長期間を要しますこと、また、成功確率 が低いといった特性がございますが、研究成果により得られた特許権等の実用化により まして出資法人に利益が発生しますと、回収の方向へ向かいます。今後とも出資法人に 対し、成果の実用化等を促し、収益が生じるよう努めてまいりたいと考えております。  また、実用化支援事業は、平成16年度から資金援助の方式をベンチャー企業に委託す る方式で行っておりますが、事業開始当初は委託費の交付が先行するため、売上納付金 が入るまでの間、繰越欠損金が増加いたします。しかしながら、収益性の高い案件の採 択に努めており、将来的には収益が生ずるものと考えております。  パート3の研究開発振興については、以上でございます。 ○田村部会長  ありがとうございました。それでは、御質問等がございましたらお願いしたいと思い ます。なお、並行して評点、コメントの記入もよろしくお願い申し上げます。 ○清水委員  私はよくこの分野のことについて存じないので教えていただきたいのですが、スライ ドの77ページの「死の谷にあるベンチャー企業」の「死の谷」というのは何なのかとい うことです。  それから、当期の損失が14億ほど出ているわけですが、その主たる要因が研究振興勘 定のベンチャー企業に対する支援の委託研究費ということで御説明いただいているので すが、それに相当するものは、スライドの81ページのバイ・ドール方式による研究成果 の活用、これが出資金の財源見合いでやられている研究と考えてよろしいのでしょうか。  私は、これについて御質問を事前にさせていただいているのですが、お答えいただい たのは、スライド79ページの実用化研究支援事業4件について多分お答えいただいてい ると思うのですが、この4件はバイ・ドール方式の方に含まれるのでしょうか。そこの ところは混同してよく分からないのですが。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  まず「死の谷」でございますが、研究がパスウエイがありまして進んでまいりますけ れども、ちょうど治験に入ります前にかなり資金投入をしないといけないわけですが、 その段階でなかなか資金が集まらなくて研究を断念せざるを得ないということがござい まして、そこの段階のところを死の谷と呼んでおります。そこを独法で支援していって、 そこを乗り越えて製品化につなげていただくようにしようとしている事業が実用化支援 事業でございます。  バイ・ドールの研究については、新たに16年度から始まりました部分が委託方式とい われるバイ・ドールの部分でございまして、委託しまして、特許権とかそういったもの は委託されたベンチャー企業側が持つという形のものがバイ・ドールの事業でございま す。その前に行っておりました出資方式といいますのは、国の方でも医薬品……。 ○清水委員  私の質問させていただきましたのは、産投会計の方から出資金という形できて、それ の見合いに委託費が出ているために、毎年、欠損金がたまる仕組みになっているわけで すね。それが、いただきました内訳ですと、研究振興勘定の方でそっくりそのまま損に つながる数値が出てきているわけなのですね。そこの科目がバイ・ドール委託費となっ ていますので、81ページのスライドにある(4)のところの基礎研究172、実用化研究12 というところは、まさに約14億の研究費に当たる部分なのでしょうかという御質問です。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  すみません。基礎研究の方は14億の方には当たりません。実用化の方はそうです。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  実用化研究の方は産投特会からいただいたお金でございまして、基礎研究の方は運営 費交付金から出しておりますので、損金としては産投特会の部分のみと。いわゆる実用 化研究という部分でございます。 ○清水委員  分かりました。そうすると、実用化研究は18年度は12件、そこが出資金見合いで出 ているということですね。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  はい。 ○清水委員  出資金を財源として出ているという理解でよろしいわけですね。それで4件しかお答 えいただいていないのですね。おそらく実用化研究4件というのは、スライドの79にあ りますこの4件のことだろうと思うのですが、教えていただきたかったのは12件につい て、これは8月7日で結構なのですがお教えいただきたいのですが。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  参考資料の75ページをご覧いただきたいと思うのですが、実用化支援事業の研究採択 課題でございます。研究は大体3カ年計画でやっておりますので、16年度に採択された もの、17年度に採択されたもの、18年度で採択されたものが全部対象になるということ でございます。スライドでは、18年度に新規分だけ掲示いたしております。 ○清水委員  分かりました。そうしますと、16年度に採択された分も18年度におりているという ことですか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  はい、そうですね。引き続き継続部分は出しております。 ○清水委員  そうしましたら、きょう、追加質問させていただいた項目の中に金額もお願いします ということで書かせていただいているのですが、そうしますと、相手先別、年度別にお 願いしたいと思います。 ○田村部会長  ほかに御質問等はございますでしょうか。 ○岩淵委員  非常に複雑な組織だと聞いておりました。助成金を出したり共同研究をやったり、当 然、外部資金も入ってきているわけです。この手の研究所、独法の中でこういう形態と いうのはあるのでしょうか。そして、こういうことのやりにくさというのはないのかど うか、これから先、運営を改善していくためにはどういった点を改善していきたいと思 っているのか、というあたりの問題意識を伺いたいのですが。 ○田村部会長  いかがでしょうか。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  こういう形態をとって、ファンドの部門、それから研究の部門というのはほかにもご ざいます。外国にもございます。こちらは、ファンドの部門としましては同じ研究所内 の研究には資金は出さないというようなことで、外に委託しての研究となっております。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  ファンドの方から基盤研内部での研究にはお金はきませんが、どちらも医薬品開発を 志向した研究でございますので、例えば重点テーマをどうするかとかそういうところに ついてはディスカッションをするとか、そういう意味では医薬品開発という点からは連 携をとらせていただくというところでいいかなと思っております。  ただ問題は、ファンドの問題と、あと、ファンドを出したものと基盤研でやっており ます研究をうまくやった方が、もうちょっと効率的になるのではないかなと個人的には 思っておりますので、そういう点はございます。ただ、法律上、基盤研の研究には出さ ないことになっておりますので今はできませんが、もう少し基盤研でやっている研究と 外部とのファンドで共同研究ができるような形ができれば、一つはいいかなというのが ございます。 ○岩淵委員  それは、一緒にやらないのだったら、同じ研究所という組織で良好な機能を持ってい るということがどういうメリットがあるのかと、そこのところがよく分からない。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  医薬品開発に関しましては、最初のシーズを見つけたところから、非臨床から臨床試 験をやって、それから市販まで非常に長いステップがございまして、いろいろな専門家 の方とか技術が必要でございます。例えば基盤的研究でもいろいろ研究プロジェクトを 行っておりますが、直接的に関係があるところもありますが、なかなか個々のステップ、 ステップごとについては共通項が余りない可能性もございます。だけども、医薬品開発 という観点からどこの部分が抜けているのかとか、ここの部分を強調すべきだというの は、医薬品開発をやっているところ、あるいはファンドを出しているところ、同じ共通 認識だと思いますので、そういう意味では基盤研は小さい組織でございますから、みず からできないところを出すとか、そういう補完作用もあろうかと思っております。 ○田村部会長  ほかに御質問は。 ○酒井委員  関連したことなのですが、そうしますと、一番最初に随意契約のお話の中で、公募に よる委託研究費ですよね。そうしますと、公募と審査についてはどんな仕組みで行われ ることになるのですか。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  公募したものの審査については、第1次評価、第2次評価という形で、専門委の先生 方に第1次の評価をしていただいた後、また、外部の専門家会議で実際にプレゼンテー ションしていただいて採択する。 ○酒井委員  そうしますとその場合、課題と中身の仕様のようなものを作って公募するということ になるのですか。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  はい、そうでございます。資料に評価の実施、59ページが委員会の委員のをつけてお りますが、それから専門委員会の委員、そして実施要領ということで61ページから評価 のやり方、事前評価、中間評価、いろいろ含めて書いております。  また63ページには、事前評価でどういう点をみるかということで、評価項目、専門的 観点からの評価、あるいは行政的観点からの評価といった評価項目を書いてございます。  65ページには基礎研究推進事業の、これは今年度の研究プロジェクトの募集について ということで書いておりますが、事業の概要、募集対象となる研究ということで(1) から(3)と書いております。 ○田村部会長  ほかに御質問はございますでしょうか。 ○清水委員  たびたび申しわけございません。昨日も事務局から御説明がありましたように、繰越 欠損金が生じている場合にはその解消の努力ですとか、あるいはそれによる効果という のを評価しなければいけないという政独委の方針が示されたわけですので、我々として もこの点についてはかなり慎重に評価しなければいけないと思っております。一つは、 先ほどのバイ・ドール研究委託の話につきましては、随分先ということではありますが 収益実現可能性ということを採択されているわけですので、粗々のスケジュールをお示 しいただきたいということは、別途お願いしているのですが、その前に、もっと大きい 280億という欠損金ですよね。  過去からの承継の部分があって、それはスライド97のところで、今後、収益の獲得の 機会を見つけて解消していくと御説明はいただいたのですが、何かピンとこないところ がありまして、具体的に本当にそういう収益がいつの時点でもたらされるのかというこ とは、今の承継勘定をみていても、はっきり言いましてよく分からないところであるわ けです。そのあたりは予測可能性は難しいとは思うのですが、それがないと、評価する 立場としましても評価しづらいという点もございますので、もう少し具体的にお示しい ただけたらと思うのですが、いがかでしょうか。 ○田村部会長  いかがでしょうか。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  現在、出資法人3社が存続ということでございますが、それぞれの成果を引き継いだ 製薬会社において製品化に向けて研究開発が進行しております。ジェノミック研究所は センダイウイルスベクター等のウイルスベクター関係の特許を保有しておりまして、現 在、ジェノミック株式会社におきまして重症虚血児の遺伝子治療の臨床試験を実施して おりますほか、各種疾患の遺伝子治療の研究や、中国でのエイズワクチンの研究など多 方面の応用が展開されておりまして、開発が順調に進行しているところでございます。 また、創薬技術研究所は帯状疱疹治療薬の特許を保有しておりまして、国内製薬企業に おいて臨床試験を実施中でございます。また、DDS研究所は、抗腫瘍薬の特許を保有 しており、国内製薬企業が研究を引き継いで、欧州において臨床試験を実施中でござい ます。いずれも臨床試験の実施中の段階でございます。 ○田村部会長  今の御説明でよろしいですか。 ○清水委員  臨床試験の分野は詳しくないのですが、成功すればこれが解消されるということでし ょうか。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  これが順調にいきますと解消される見込みでございます。 ○田村部会長  難しいところだと思いますけど。ほかに何か御質問はございますでしょうか。 ○田宮委員  公募のところで項目15のスライドの92なのですが、公募する場合の透明性、周知へ の努力は非常に重要な点だと思うのですが、この数字の説明がよくわからないような気 がします。具体的には、公募開始1カ月前の事前周知といいますと、公募開始から締め 切りまでの期間はどのくらいに設定されているのでしょうか。周知して、実際に研究者 が公募しようかと思って準備してアプライするまでの時間が十分な方がいいわけですよ ね。その辺の関係が、1カ月公募より前に周知することと、公募の実際の期間がどうな っているのかということと、それからこの推移と採択件数自体がかなり増えてきている ということとの関連等。それと応募件数の関係でいきますと必ずしも倍率が増えている わけでもないように思われるのですが、この辺のスライドの説明をもう少しお願いでき ますか。 ○田村部会長  よろしくお願いします。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  公募開始から1カ月おいて、応募期間を1カ月おいているということでございます。 ○田宮委員  公募期間を。では、公募してから書類締め切りまでですか。開始前にさらに周知と読 めるのですけれども、期間がどのくらいかが追加資料を読んでもよく分からないのです が。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  ことしは公募開始が1月29日で募集の締め切りが2月28日で、その公募開始の1カ 月前に周知しているということでございます。 ○田宮委員  では、12月末に周知しているということになりますか。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  はい、そうです。 ○田宮委員  それを改正されたのは最近ですね。今までは、1月29日に公募して2月28に締め切 りであれば、その期間しか周知・準備期間がなかったものを、広げられたということで すか。事前周知によって非常に利用しやすくなったと受け取れるのですが、そういう意 味でいいのかどうかも含めて教えて下さい。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  昨年からではないのですが、16年ぐらいから始めたということでございます。 ○田村部会長  16年からこの方式に変えたということですか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  16年か17年かは定かではありませんが、確認いたしますが、そのころから公募開始 の1カ月前に、公募しますよというアナウンスをしておいて公募をする。そして、公募 から1カ月間は申請書の受付期間にするということで対応いたしております。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  応募件数と採択件数の件でございますが、採択件数が、17年、18年上がっております。 これは、17年度はミレニアムプロジェクトという大きなプロジェクトが16年度まで続 きましたものが終了いたしまして、17年度は新しく課題を取る余裕ができたといいまし ょうか、そういうことで採択件数が多くなっておりますし、また、18年度は同じく大規 模プロジェクトでございましたメディカルフロンティアプロジェクトが終了いたしまし て、18年度からまた新たに公募による研究という形で採択枠が広がりましたので、応募 件数並びに採択件数が増えております。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。 ○田宮委員  はい、背景は分かりました。 ○中村委員  専門ではないのでちょっと的外れかもしれません。確認したいのですが、95のスライ ドで、存続7社のうち3社は存続が妥当であると。清水先生の話と重なるのかもしれま せんが、「4社については清算が妥当とする」。これは承継勘定の中の今後の可能性につ いて吟味した中でこのように判断したと考えてよろしいのでしょうか。「4社について清 算が妥当とする」とした場合のその後のケアというのは、清算すればそれで終わりとい うことなのですか。  3社については、先ほどの御説明では特許権等をまだ保有しているし、それが花開く かもしれない、だから持っているのは妥当であると。4社についてはそれが見込まれな いと判断されたのだと思いますが、欠損金そのものは4社も含めてのものであったはず ですね。としますと、例えば存続ならしめる3社、これもいずれだめであったとなると、 これは清算すれば済んでしまうことなのかどうか、そのあたりの仕組みを教えてほしい のですが。 ○田村部会長  いかがでしょうか。 ○医薬基盤研究所研究振興部長  実用化に向けて製品化が進んでいて資金が出せる段階は、外部評価委員会にみてもら って継続しているわけですが、そこが効能がなかなか見出せないとか、あるいは副作用 があるとかいろいろ出てまいりまして、継続がちょっと困難になりますと、費用がかか ってしまうということで清算の方向になります。どうしても研究には非常に長い時間が かかりますし、そして医薬品が薬に結びつくには非常に難しい成功確率を乗り越えない といけないということがありますので、15社できたわけですが、それが全部結果を出す というところは難しかろうと思っておりまして、残った3社でほかの分の穴埋めもでき ればと考えているところです。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。ほかにはございますでしょうか。 ○清水委員  今の件なのですが、よく分からないのですが、臨床試験に入ると成功というのはほぼ 確実なのですか。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  スライドの27ページをご覧いただきたいと思うのですが、これは対象となる化合物の 成功の推移をみたものでございます。ですから一般的には、例えば臨床試験に入ってか らも申請にこぎつけるのが2分の1、さらに承認されるのがそのまた2分の1という確 率のような感じになっています。もちろん、承認された場合については大幅に売れるも のもございます。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。  では最後の第4グループの評価シートの項目17、18の実績について、5分程度という ことでよろしく御説明いただきたいと思います。 ○医薬基盤研究所総務部長  それでは、パート4について、説明資料の102ページでございます。「財務内容の改善」 と「その他の業務運営」の二つの評価シートになっております。  最初に、財務内容の改善について御説明いたします。財務関係については別途説明の 機会が設けられているということでございますので、皆様のお手元の別途資料、平成18 事業年度決算報告説明資料については説明を省略いたしまして、ここでは要点について 御説明いたします。なお、財務に関しては監事監査及び監査法人からの監査報告に、適 正に処理されていると報告をいただいております。  では、103ページ、104ページをご覧いただきたいと思います。当研究所は、独立行政 法人医薬品医療機器総合機構、国立医薬品食品衛生研究所、国立感染症研究所の三つの 組織の一部を一緒にして新たに立ち上げられた法人であることから、医薬品医療機器総 合機構の研究開発振興業務に係る16年度予算額をもとに、効率化係数分を削除した上で 新たな事業分を積み上げたものが17年度予算となっております。なお、17年度予算に は当然、国立医薬品食品衛生研究所、国立感性症研究所からの切り出し分が上乗せにな っております。  18年度予算については、17年度予算から特殊要因を差し引いた額をもとに効率化係数 分を差し引いた額が18年度予算となっております。  では、17年度予算に対して18年度決算が計画的に削減が図られているかという点で ございますが、105ページをご覧いただきたいと思います。ここに示しておりますよう に、特殊要因であります移転経費、退職手当を除けば、一般管理費で93.2%、事業費は 受託研究費、雑収入にかかわる事業費、競争的資金、指定研究費を除けば102.5%であ りますが、これの中から新型インフルエンザに係る開発助成費を除けば90.5%と削減が 図られております。  106ページでございますが、削減努力の一つといたしまして随意契約基準の見直しを 図り、ホームページに随意契約の公表も行ってまいりました。また、関係公益法人につ いても、19年度より一般競争入札を実施したところでございます。  107ページは、運営費交付金以外の自己収入として、競争的研究資金、受託研究費、 共同研究費等、獲得状況をあらわしたものでございます。件数が示すとおり科研費、共 同研究の拡大に努めており、特に共同研究費については件数、金額とも大幅に増加して おります。  108ページ、当法人の資産の活用状況でございます。当法人は、平成17年4月に設立 した法人でありまして、立ち上げる際に承継している土地、建物、機器等は有効に活用 していると思っております。  109ページ、その他の業務運営の項目でございます。  最初に研修の実施については、国内外の専門家を招いてセミナーを開催したほか、他 の研究機関等との合同セミナーに研究者を参加させるなど、研究を行ってまいりました。 学会参加及び発表でございますが、技能の向上を図るため、国内外の学会等に積極的に 参加させました。  人事評価制度でございますが、職員の業績や目標達成状況を給与等に適切に反映させ るため、すべての常勤職員を対象として新たな人事評価制度試行を実施いたしました。 その結果に基づいて問題点を整理した上で、また19年度における再試行を実施する予定 でございます。  110ページ、職員の採用状況でございます。研究者の採用に当たっては、公募による ほか、国内外の専門誌、例えば海外では『ネイチャー』に掲載し、さらに国内の関係大 学等に対しては直接募集するなど、広く募集に努めたところでございます。  募集の人選に当たっては、中立性、公平性を確保するため、プロジェクトリーダーに ついては外部専門家を含めた人事委員会を、研究員については内部職員による人事委員 会を開催し、18年度はプロジェクトリーダー1名、研究員4名の採用を決定いたしまし た。  111ページ、18年度末の常勤職員数ですが、中期計画においては95人とされておりま す。平成18年度においては、プロジェクトリーダー、研究員を採用するなど、18年度 末常勤職員数は87名となっております。また、研究費の確保については、限られた人件 費の枠や削減計画をクリアしつつ、可能な限り採用に努めていくこととしております  112ページ、セキュリティの確保でございます。研究成果の報告等の保管やRI等を 使用していることなどから、IDカードによる入退室の管理システムを導入しておりま すので、新任の職員に対しては指導するなど、周知徹底を図っているところでございま す。  情報セキュリティ、個人情報保護法に関しては研修を実施し、職員への周知徹底を図 っております。  施設整備に関する事項でございますが、霊長類医科学研究センターがかなり老朽化し ていることもありまして、18年度において電気設備等改修工事、あるいはP2区域の空 調設備等の改修工事を行ってまいりました。  以上でございます。 ○田村部会長  ありがとうございました。では、御質問等がございましたらお願いいたします。なお、 並行して評点、コメントの御記入もよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。 ○清水委員  確認なのですが、スライドの105ページ、「新型インフルエンザワクチンに係る開発助 成費の超過分」とあるのですが、中期目標には5%という数値目標がありまして、これ は新規の部分は除くという書き方はされていないので、これをすべて含めたところで 5%ということが目標値になっているわけですよね。そこの点を確認させていただけま すでしょうか。 ○田村部会長  いかがでしょうか。 ○医薬基盤研究所総務部長  中期計画上ではこれを含んだ額となっていると思うのですが、今まで御説明したとお り、新型インフルエンザワクチンは特殊要因として新たに国から指定されましてやった 事業でございますので、実質的にはクリアできなかった部分があると考えております。 ○清水委員  事情は分かりますが、5%に対しては102.5ということを比較すればよろしいわけで すね。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  少なくとも今回、18年度決算分の超過分については、17年度からの繰越分以内になっ おりますので、中期計画上のトータルとしては今のところ、大丈夫だと思っております。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。ほかに御質問等はございますでしょうか。 ○中村委員  自己評定でAとなっており、幾つかの理由はあるわけですが、例えば人件費の実績が 予算計画の範囲内で執行したとあります。範囲内というとBになるわけですが、そのほ かの要因の中で特にここを強調したいというところがあれば教えてほしいのですが。こ れが計画をより上回っている、いわゆるAだというところはどこなのでしょうか。 ○田村部会長  いかがでしょうか。 ○医薬基盤研究所総務部長  今の件は、その他事業運営のことでしょうか。財務に関する。 ○中村委員  財務ではないです。18の2の方です。その他業務運営に関する、ですか。 ○医薬基盤研究所総務部長  ここにつきましては、研修の実施とか学会等を適切に行ったことと、人事評価につい ても、試行ではありますが18年度から行ってまいったというところで考えております。 ○中村委員  計画をさらに上回っているということになりますね。 ○医薬基盤研究所総務部長  あと、職員数の関係ですが、17年度に比べて研究員等の充実度を図ってまいったとい うことで、Aと考えております。 ○中村委員  新たな人事評価制度の試行というのがプラス要因だとお話しされたわけですが、一方 で「19年度における再試行に向けた」とありますね。なぜプラス要因であるにもかかわ らず再試行なのかというあたりを、もうちょっとクリアに説明してほしいのですが。 ○医薬基盤研究所総務部長  人事評価制度については、18年度についてはすべての職員を対象に被評価者の業務計 画を策定させて、年度末の計画達成度を評価する業績評価と、被評価者の業務遂行能力 を評価する能力評価を行ってきたところでございます。その結果を踏まえまして、事務 職と研究者との評価の違いが見えてきまして、その点について、事務職、研究職につい て別途の評価指標を19年度から取り入れるということで、先ほど言いましたように改め るということで説明したところでございます。 ○中村委員  よりいいものにしていくということで、前向きで考えていると。 ○医薬基盤研究所総務部長  そういうことでございます。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。ほかに御質問等はございますでしょうか。御記入の方もよろし いでしょうか。  それでは、最後に総括といたしまして何か御質問、あるいは御意見等があればお願い したいと思いますが、いかがでしょうか。 ○政安委員  私たちは専門でないので大変研究の内容が分かりにくいところがあるために、お願い と質問をさせていただきます。やはり新薬に対する期待は、大変国民は高いと思うので す。一方では、治験ということになったときに一般国民の理解がなかなか得られないと ころがあると思うので、もう少しホームページとか何かメディアを使うとか、この研究 所の国民に見えやすいアピールとか、そういうことに何か御努力されているのか、これ から計画があるのか、お知らせいただけたらありがたいと思います。 ○田村部会長  いかがでしょうか。 ○医薬基盤研究所理事長  御指摘のとおり、ホームページ等で随分いろいろオープンにはしておりますが、ただ、 ホームページを見られない人にはなかなか周知しないということで、一般紙等も随分イ ンタビューに来られたり、また業界紙等もインタビューに。我々がシンポジウムなどの ときにアピールしまして、我々の研究内容についてかなり詳しく、コピーもついている と思いますが、業界紙、また一般紙にもそのつど我々のことをアピールして、それでも 一般の方がどういうことかわかりにくいと思うのですが、それ以外に、先ほどいった市 民講座も含めて少なくともその地域の、4都道府県と書いてありますが、そこの方にも 来ていただく。それから、シンポジウムとか発表会を随分やっていまして、そのときに はいろいろな人に、特に専門家なのですが周知徹底して、我々の研究内容を知っていた だくというふうには努めております。 ○医薬基盤研究所企画調整部長  補足いたしますと、治験の部分に関しては、ここの医薬基盤研究所の業務範囲を超え ているところでございますので、医薬基盤研究所といたしましては人に使うところまで の開発をいかにスムーズにやっていくか、そのために研究所自らどういう研究をやるか、 あるいはファンドを使ってどういうところをやっていくかということで説明させていた だいております。  それ以外にも、昨年度はいろいろな研究者の方、最終的には有効性、安全性をいかに 示していただくかというのが重要になってまいりますので、厚生労働科学研究費をいた だきまして基盤研で大学の研究者向け、あるいはベンチャーの方向けに、研究開発に当 たってどういう観点からデータを収集なりしていただくか、あるいは申請に当たってど ういう手続が必要なのかというパンフレットも作成しておりまして、そういうのをホー ムページに載せているところでございます。 ○田村部会長  よろしいでしょうか。ほかに何かございますでしょうか。  それでは、長時間にわたりましてお疲れさまでした。第35回調査研究部会はこれで終 了とさせていただきます。  これをもちまして、各法人の平成18年度業務実績の個別項目に関する評価が終了いた しました。評価シートを集約したものにつきましては、総合的評価書の別添資料という 形で公表することとなります。起草委員の方々は、お忙しい中を大変恐縮でございます が、この個別項目に関する評価結果を踏まえまして総合的評価書(案)を作成していた だくようお願いいたします。  次回は、各法人について、後日予定しております清水委員、岩淵委員によるヒアリン グを踏まえた財務諸表に関する意見及び総合的評価書(案)をもとに、平成18年度業務 実績の総合的評価に関する審議を行うこととします。  それでは、これからの予定について事務局から御説明をお願いいたします。 ○政策評価官室長補佐  清水委員、岩淵委員による各法人の財務諸表ヒアリングは、8月7日・火曜日、14時 から実施する予定となっております。また、次回の36回調査研究部会の中身につきまし ては、18年度の財務諸表に関する意見、そして18年度総合的評価でございます。これ につきましては、8月17日・金曜日、午前9時半から、この建物の17階、専用第21 会議室において開催予定となっております。この開催通知につきましては、後日、送付 させていただきます。 ○田村部会長  ありがとうございました。本日の部会は以上とさせていただきます。評価シートへの 書き込みがまだ足りないという方がいらっしゃいましたら、評価シートはお帰りになる まで回収いたしませんので、この場で引き続き御記入いただいて結構でございます。ど うかよろしくお願いいたします。  それでは、どうもありがとうございました。 (了) 照会先:政策統括官付政策評価官室 企画係 電話 :03-5253-1111(内線7783)