07/05/21 第11回厚生科学審議会感染症分科会結核部会議事録について          第11回厚生科学審議会感染症分科会結核部会                                                                                                        平成19年5月21日(月)             厚生労働省6F共用第8会議室 ○三宅補佐 ただいまから第11回厚生科学審議会感染症分科会結核部会を開催いたし ます。  委員の皆様方にはご多忙中のところをご出席いただきましてまことにありがとうござ います。私は4月1日付の人事異動で健康局結核感染症課課長補佐を拝命いたしました、 杉江の後任の三宅でございます。今後ともよろしくお願いいたします。  本日は平成19年度に入り初めての部会であり、臨時委員の改選後初めての開催に当 たります。本部会の開催に当たりまして、外口健康局長よりごあいさつを申し上げます。 ○外口局長 健康局長外口でございます。本日はご多忙中にもかかわらず、第11回厚 生科学審議会感染症分科会結核部会にご出席いただきましてまことにありがとうござい ます。 先生方ご存じのように、昨年12月に、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療 に関する法律等の一部を改正する法律、いわゆる改正感染症法が成立いたしました。こ こで、結核固有の対策として必要な規定を、感染症法及び予防接種法に位置づける等、 総合的な結核対策を推進していくこととされ、本年4月より、結核にかかわる部分等が 施行されております。 この法律改正の国会審議におきまして、特に付帯決議では、結核対策において結核予 防法が果たしてきた役割の大きさと、いまだに結核が主要な感染症である現実とを踏ま え、結核予防法廃止後においても結核対策の一層の充実を図ること、特に地域における 結核対策の中核機関である保健所については、その役割が十分果たせるよう体制の強化 に努めること、また、結核患者の治癒成功率の向上に向けて、医師等に対する結核の標 準治療法の一層の周知や研修に取り組むこととの決議をいただいております。  こういったご指摘も踏まえまして、厚生労働省といたしましては、改正感染症法施行 後の円滑な意向と施策のさらなる充実に向けまして、今後の施策に対して十分配慮して いきたいと考えております。  本日は、結核にかかわる届出基準についてなど、結核の施策の措置に必要な事項につ きまして、先生方の貴重なご意見をいただきますようお願い申し上げます。  簡単でございますが、私のあいさつとさせていただきます。どうぞよろしくお願いい たします。 ○三宅補佐 まことに申しわけございませんが、健康局長はほかに公務がございますの で、これで退席させていただきます。                   (局長退室) ○三宅補佐 開会に先立ちまして、委員の出欠状況の報告をさせていただきます。 本日の出欠状況につきましては、飯沼委員、川城委員、高橋委員からご欠席のご連絡 をいただいており、南委員につきましては、所用により後ほど到着するとのご連絡をい ただいております。現在の部会委員総数12名のうち8名のご出席をいただいており、 出席委員が過半数に達しておりますので、本日の部会が成立いたしますことをご報告い たします。 次に事務局の紹介をさせていただきます。 三宅結核感染症課長、滝本感染症情報管理室長、正林感染症対策企画調整官、平山専 門官、山井企画法令係長でございます。  事務局からのお願いでございますが、ここでカメラ撮りは終了させていただきますの で、ご協力のほどよろしくお願いいたします。  次に議事次第及び資料の確認に移らせていただきます。  資料の1ページ目に議事次第となっております。本日の議事次第につきましては、既 に2番まで終わっております。議事につきましては、厚生科学審議会感染症分科会結核 部会長の選出について、(2)結核に係る感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関 する法律第12条第1項の届出基準について、(3)感染症法の施行状況について、これは ご報告でございます。(4)その他となります。  資料の確認をさせていただきます。資料一覧に沿って見ていただきますと、資料1-1 「結核に係る感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項 の届出基準について」、資料1-2が「結核に係る届出基準(案)」でございます。資料1-3 「結核発生届出様式(案)」でございます。  参考資料に移らせていただきます。1ページ目がこの部会の委員名簿、2ページから が厚生科学審議会令でございます。6ページ目が「感染症の予防及び感染症の患者に対 する法律第12条第1項及び14条第2項に基づく届出の基準等の一部改正について」と いう課長通知でございます。7ページからが現行の届出基準でございます。9ページ目 が結核の発生届の様式でございます。10ページ目、この届出の法律の条項を抜き出した ものです。11ページ目が、それを受けてつくられている施行規則の関係条項について抜 き出したものでございます。参考資料5が、この部会が開かれるまでの間、届出基準に ついて暫定的に処置を行っていることについての連絡事項でございます。参考資料6が、 結核につきましても包含された「改正感染症法の施行状況について」でございます。不 足等ございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。 次の議題に移らせていただきます。議題(1)、厚生科学審議会令第6条3項に、部会に 部会長を置き、当該部会に属する委員の互選により選出するという規定がございます。 本部会の部会長につきまして、どなたかご推薦のほどお願いいたします。 ○加藤委員 坂谷委員にお願いしたいと思います。 ○三宅補佐 坂谷委員を部会長として承認することにご異議はございませんでしょうか。                 〔拍  手〕 ○三宅補佐 皆様にご承認をいただきましたので、坂谷委員には部会長席へのご移動を お願いいたします。             (坂谷委員、部会長席へ移動) ○三宅補佐 これより後の部会の議事進行につきましては坂谷部会長へお願いいたしま す。 ○坂谷部会長 わかりました。私、このたび厚生科学審議会感染症分科会結核部会長を 仰せつかりました坂谷でございます。どうぞよろしくお願いいたします。委員の皆様の ご協力をいただきまして、当部会のスムースな運営に努めてまいりたいと考えてござい ますので、よろしくお願いいたします。  議事の進行に移ります。審議会令の第6条第5項に、部会長に事故があるときは、当 該部会に属する委員または臨時委員のうちから、部会長があらかじめ指名する者がその 職務を代行するとございます。参考資料2をご参照ください。 部会長代理につきましては加藤委員にお願いをいたしたいと思います。いかがでござ いましょうか。 ○加藤委員 承知しました。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。それでは、代理といたしまして、加藤先生にな っていただくことに決しました。 本日の会議の進行でございますが、お手元の議事次第に沿って進めてまいりたいと考 えてございます。重ねて申し上げますが、委員の皆様には、円滑な議事進行にご協力よ ろしくお願いをいたしたいと思います。 議題(2)「結核に係る感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12 条第1項の届出基準について」に入りたいと思います。  事務局より説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○平山専門官 まずは資料1-1に沿って、結核にかかわる感染症の予防及び感染症の患 者に対する医療に関する法律第12条1項の届出基準についての経緯、課題、現状につ いて説明させていただきます。 今回の経緯としましては、結核届出基準については、結核予防法の廃止と感染症法へ の統合に伴い、参考資料3の通知が4月1日に施行されています。それに伴い、以下の ような課題が浮き彫りになってきました。 資料1-1の課題(1)のように、これまで結核予防法では届け出るべき患者の考え方が明 確でなく、自治体によって初感染結核についての届出に関して考えに相違が見られてい ました。そこで課題(2)のように、初感染結核に関して、医師の届出等の感染症法上の取 り扱いを明確にする必要がありました。課題(3)としまして、新たに知見が集まってきて いるQFT検査等の位置づけを明確にする必要がありました。 そこで現状としましては、結核の届出基準については、参考資料3の通知に加えまし て、本部会で正式にご検討いただくまでの当分の措置としまして、参考資料5の事務連 絡を4月26日に発行しております。  その内容としまして、塗抹検査等による検査では病原体の確認ができないものの、感 染との疫学関連性を有し、ツベルクリン反応やQFT検査により潜在性結核と診断され、 医療を要すると判断されたものについては届出の対象とする旨を各衛生主管部局に伝え ています。  今回の部会にて、感染症法における結核の届出基準をより理解しやすくし、初感染結 核の扱いを明確にすべく、資料1-2の事務局案を作成しました。  続きまして、資料1-2の事務局案の説明をさせていただきます。赤字になっている部 分が今回追加記載している部分です。  2枚目の患者(確定例)と無症状病原体保有者の検査項目に、ツベルクリン反応とQFT 検査を追加しております。  (3)届出基準のイ、無症状病原体保有者の中で、無症状病原体保有者と診断され、結核 医療が必要と認められる場合を潜在性結核感染症と記載し、届出の対象としてわかりや すくしました。  さらに無症状病原体保有者の診断上、胸部X線の所見で発病が認められないことを確 認していただきたい旨を、「臨床的特徴(胸部X線による所見を含む)」と記載を追加して おります。  さらに5歳未満の者においては、この検査方法で病原体の確認ができない場合であっ ても、感染暴露後に急激に重症化する場合があるため、患者の飛沫がかかる範囲での反 復、継続した接触等の疫学的状況から、感染に高度の蓋然性が認められる者に限り届出 を行うことと追加記載をしております。  資料1-2の説明は以上です。 ○坂谷部会長 ありがとうございました。議論に入ります前に、出てきております単語 の中で、潜在性結核感染症の考え方、現状につきまして、どうなっているか、世界的に どうか、わが国でどうか、そういうことについてのご解説を加藤委員にお願いしたいと 思います。 ○加藤委員 潜在性結核感染症という言葉は従来、一部の専門家によって日本で使われ てきたと思いますが、もともとは2000年のアメリカの胸部疾患学会の声明にあります latent tuberculosis infection、LTBIと略していますが、この考え方でありまして、レン トゲンの所見あるいは症状等々のいわゆる顕性の発病していないけれども、放置すると 顕性の発病をする可能性がある病的状態、疾患としてこれを積極的に治療しなければい けないという考え方であります。 この対象としては、新たに結核に感染した方、すなわち従来の初感染結核を含めます が、平成15年、日本結核病学会とリウマチ学会の共同声明の中でも、免疫抑制剤等の 使用に当たっては、既感染者であっても、イソニアジドによる治療を行ってから免疫抑 制剤の使用をすることが勧められておりまして、こういった患者さんも潜在性結核感染 症という考え方に含めるべきだと思います。 潜在性結核感染症を届け出る必要性を幾つか考えてみますと、一つは、従来の初感染 結核患者に対しては、その周りに感染源がいる場合がありますので、その接触者健診を 行う必要があることから届けなきゃいけない。特に、今でいいますと、コッホ現象を契 機として、潜在性結核感染と判明した場合、二つ目として、潜在性結核感染の治療、従 来の化学予防ということですが、これは脱落が多いので、可能であればキチッとした患 者支援を行うべきであるということがあります。 三つ目として、治療を行っても発病する可能性はありますので、対象者に対しては有 症状時の早期受診といった適切な健康教育を行う必要があります。特にクォンティフェ ロンの普及によって、潜在性結核感染の診断性能が高くなりましたので、治療対象だっ た人の中の発病は従来より増えると考えられますので、これは非常に大事なことと思い ます。 また、潜在性結核感染の治療は、今後の結核の根絶に向けて非常に重要な戦略である、 低蔓延国で積極的に行われているということがありますので、今後の日本の対策として 大事だということも含めまして、これはキチッと届け出て管理をすべきだと考えており ます。以上でございます。 ○ 坂谷部会長 ありがとうございました。加藤委員のご説明のように、いままで我々 は、「マル初」といいますのは積極的な患者として捉えてこなかったんですが、世界 的な傾向としては患者同様にといいますか、顕在性の結核同様に管理がキチッと必 要な、発病者じゃないんですが、患者として捉えるべきだという傾向にあるという ご発言がございました。 この場で加藤先生へのご質問、今のご説明についてのご質問ありませんでしょうか。 よろしゅうございますか。 それでは、事務局からご提案のありました件につきましてご意見、ご質問等がござい ましたらお願いいたしたいと思いますが、まず最初に座長から総論的な意見を申し上げ ますと、委員の方もそうですが、前もって送っていただいて読みましたところ、非常に 言葉がかたく、言葉足らずのところがあるように思いまして、個人的にも全面的に書き かえてみようかという感じがありましたが、考えてみますと、法にかかわる行政的文書 といいますのは、この文に限らずそういう傾向がある。すべて日本の行政文書的にはこ ういうところがあるということ。 改正感染症法との整合性も含めまして、仕方のないところもあるかなと思って読ませ ていただいた次第ですが、個別の細かいことは私からは申し上げません。ご提案のあり ました資料1につきましてご意見、ご質問をどんどん飛ばしていただきたいと思います。 どなたか口切りのご発言をお願いしたいと思います。 ○加藤委員 全体につきまして少し申し述べたいと思います。 届出基準の問題は感染症法における患者分類、つまり急性感染症がいままで大きな部 分を占めている疾患ですので、病状とか病原体の検査から感染性がどうかという点から して、患者(確定例)あるいは無症状病原体者、疑似症という分類がなされていますが、 この分類は、慢性の経過を持つ結核につきましてはあまり適合していない。 結核では、従来から主に治療の必要性によって分類してまいりましたので、これと若 干適合しない部分があるためにこういった問題が起きていると考えます。従いまして、 基本的には、これまで結核の分野で扱われてきた考え方をいかに感染症の分類に適合さ せるかということがポイントかと思っております。 このような考え方に基づきますと、患者の確定例は、治療を必要とする病変を持って いる患者が妥当であると思います。感染症法の考え方では、X線所見があるだけで、症 状もなくて病原体も検出されないような人は疑似症に分類されるのではないかという考 え方もあろうかと思いますが、これでは結核の場合、疑似症のままで6カ月あるいは9 カ月の治療をすることになりますと、結核対策として最も大事な服薬管理を進める、確 実な服薬を進めるためには好ましくないということから、こういった分類の考え方は避 けるべきだろうと思います。 無症状病原体保有者は従来、結核にない言葉ですが、先ほど申し述べましたように、 潜在性結核感染症を当てるのが妥当であると思います。 疑似症も、結核にない考え方でありますが、先ほど述べたように結核では、治療を必 要とする患者を確定例と当てるという考え方に基づきますと、塗抹陽性で、症状もあっ て、感染拡大を防止するために入院させる必要があるけれども、臨床的にはほかの疾患、 非結核性抗酸菌症や、ほかの病態も疑われるため、すぐ治療をしようという前の段階で は疑似症という考え方もあろうかと思います。  ただし、これは患者(確定例)として届け出て、後で非結核性抗酸菌と判明した場合 は転症除外になりますが、これと同じような措置になりますので、かえって混乱するの ではないかという意見もあろうかと思います。いずれにせよ、比較的稀な例と思います。  今回提出した案は、以上のような考え方を基本にして、部会長からもお話しされまし たとおり、感染症法における、ほかの疾患との届出基準との整合性も考慮に入れて作成 されたと理解しております。以上でございます。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。加藤委員のご意見でありますので、黒字の部分 は既に通知が出ていることですが、今回少しの混乱が起きているのかもしれませんので、 それを是正するために赤で訂正が入っているわけですが、個別の訂正及び追加につきま してはいかにお考えでしょうか。 ○加藤委員 赤字の部分の最初の、X線所見を含むという意味は、無症状あるいは潜在 性結核感染につきましては、いわゆる顕性発病していないというのが一番大事なポイン トですので、そのためにこれが含められたということだと考えます。 潜在性結核感染は先ほどご説明したとおりです。5歳未満の者については、具体的に は非常に高濃度の結核菌の暴露があって、ツ反その他の検査をする前、それに先立って 潜在性結核感染の治療を始めなければいけない。いわゆるウィンドー期における治療を 始めなければいけない者についても、治療を始めるんだからちゃんと届けるべきである というのがこの考え方であります。 しかし、こういった例は、ちゃんと検査を行っていないということになりますので、 状況証拠だけによる恣意的な判断はなるべく避けるべきであるといった考え方から、な るべく限定的にという考え方で、こういう記載になっていると考えています。 ○坂谷部会長 ありがとうございました。こちらからのご指名によりまして、加藤委員 に口火を切っていただいて、総論的な話、各論的なご議論に進んでおりますが、いかが でしょうか。ほかの委員からどうぞ忌憚のないご意見を。 ○重藤委員 疑似症ということに関してですが、届出で、第一段階で疑似症と届け出た 場合に、後から確定例で申請というか、届出をし直すということは、手続上どうなんで しょうか。 ○山井係長 通常ですと疑似症で出ていた段階で、その後当然、検査等をすれば患者と いうことになって、一般的には患者としての届出をしていただいているものかと思いま す。 ○重藤委員 二重にということになりますか。大体は現実的には保健所に連絡をして、 保健所が、確定するまでの間、今のところ保留にしているところもあると思うんですが、 現実的には疑似症で、確定か除外か判明するまでの間の医療をどうするかという問題が 一番ひっかかってくると思うんですが。 医療というか、隔離ということですね。感染性がかなり高そうだけれどもまだ確定し ていない状況です。 ○三宅補佐 先生方にもお聞きしたいんですが、疑似症患者は基本的には、結核菌とは わからないけれども抗酸菌とかで、治療自体は必要ではないかと考えます。それはどう なんでしょうか。 ○重藤委員 治療を始める場合もありますし、例えば入院されている方ですと、もしく は家に乳幼児がいる方で、抗酸菌の塗抹が出た。常識的には隔離が必要。入院であれば、 特に入院が必要。  私たちの施設ですと、いきなり感染区画にではないですが、やはり結核病棟の個室に 入院していただきます。その間の入院費とか、治療を入れるかどうかは別にして、やは り医療は医療です。その間の医療費をどうするかという問題があるので、疑似症が、抗 酸菌医療で必要になるのではないかなと思うんですが。 ○山井係長 結核に限らずですが、感染症の疑似症患者は患者とみなして感染症の規定 を適用するという規定がございますので、結核であったとしても、疑似症として届出を いただいた上で、入院が必要ということであれば、感染症法の規定に基づく勧告をして、 ご入院いただければ、当然、それは勧告に基づく入院ですので、公費負担の対象という ことになってこようかと思います。 ○重藤委員 その場合に、私たちは疑似症とまず出して、その後に、確定しましたとい う保健所の判断で変更していただけるということでいいんですかね。もしくは、もう一 度届けを出すんですか。 ○山井係長 係に確認して早急にお答えいたします。 ○坂谷部会長 いままで我々、結核をみている場合に、疑似結核は考えていないですよ ね。ないですね。だから、感染症法に統合するに当たってこういう言葉が出てきたわけ ですが、ここには、もとの感染症法の規定に従って、疑似症を項目に挙げざるを得ない んだと思いますが、実際には疑似症という届出がありますか。どうなりましょう。 ○重藤委員 非常に感染性が高そうな結核だけれどもまだ確定していない状況で、入院 してくださいと勧告を出すわけですよね。そのときに、さかのぼって確定にしますか。 疑似症はなしで一応勧告をかけておいて、除外にするのか。 ○丹野委員 実はそのようなケースがあったんですね。結核の疑いがありそうで、菌が 出ない、入院させてしまったので、37条で勧告と言われたんですが、保健所としますと、 菌が出ない限りは勧告はしないということで、うちはそういうふうにしたんですが。 ○重藤委員 塗抹陽性です。抗酸菌塗抹陽性で、空洞もあって、結核らしいけれども、 まだ結核菌と確定していないという数日の間のことです。菌が陰性であれば勧告をかけ る必要はないと私は思います。医療費についても、届出の出たところからでいいと思う んですが。 ○坂谷部会長 今のお話は二つありまして、重藤先生がおっしゃったのは、抗酸菌が出 ている。結核として届けを出して入院させる。ところが、結核菌でなかった場合にどう いう扱いになるかと。それまでの部分ですね。はっきり確定診断がつくまでの間。 丹野委員がおっしゃったのは逆の場合です。てっきり菌が出ると思って入れたのに、 三日連痰やっても菌が出ない場合ですね。この二つの問題が現実にもありますし、これ からどうするんだということですが。 ○丹野委員 ある先生は、今回の改正で入院させたら勧告してくれて、検査で出なかっ たら、その間は入院治療費を見てくれるんだろうという言い方をされたんです。 抗酸菌が出ていれば、とりあえずは。 ○重藤委員 いきなり確定にしておいて、除外でいいんですか。その方がいいんですか。 ○坂谷部会長 保健所さん及び診療の現場では、こういう問題が現実に発生するはずで すよということなんですが、これについて前もってどう対応するのかを決めておいてあ げないと、ということなんですが。 ○三宅補佐 基本的な細かい手続は、前例が少ないものでパッと言えませんが、疑似症 患者につきましては、その患者とみなすということで、抗酸菌で入院しても、医療が必 要になっても、それが医療費とか公費負担で空白にならないようにということはしっか りやらなければならないというのが、我々も審議の中でも指摘がされ、議論をしている ところでありまして、その一つの中で、疑似症というところで、抗酸菌でみれれば、疑 似症で届けていただければ公費負担の対象になるということをしっかり担保しておりま すので、保健所、医療現場においてそのような医療費負担をどうするのか、そういう混 乱が起きないようにということはできるようにしていると思います。  ただ、細かい手続、ステップは少し確認しなければならないところがあるかもしれま せんが。 ○重藤委員 結果からすれば、疑似症というのは、そういうときの逃げ道としてのカテ ゴリーだと思います。実際届ける場合に、最初、確定例として届けるのか、疑似症とし て届けるのか、もし疑似症として届けた場合に、確定してどうするのか、手続を重ねて するのかどうか、その辺がはっきりしていないということです。私たちからすれば、保 健所にお任せという感じになるんですけれども。 ○坂谷部会長 という問題が生じますよということですね。その辺でとどめておきたい と思います。三宅さんからは、患者の利便性を考えて、そちらの有利になるように判断 したいというお答えがあったと理解をいたします。 この問題ばかり言っているわけにいきませんが、そのほかにことについてどうぞ。 ○丹野委員 先ほどのうちのケースは、菌が出ないと入院勧告できませんということで お返しをしました。非定型になったら、それまでの間は入院費を見るというのが、これ のもとかなというご説明をさせていただきました。 無症状病原体保有者につきまして、初感染をこの中に位置づけたという捉え方でよろ しいんですね。そうだろうと思いながら保健所としてはやっていたんですが。  この文言を入れていただいたのはいいんですが、先ほど委員長のお話にもありました が、すごくわかりにくくて、読んでみたんですが、どういうことかよくわからなくて、 2行目の「胸部X線、CT等と画像検査以外の」というのはなくてもいいのではないか と思ったんですね。というのは、その後に「病原体の確認により」とあるから。X線や CTで病原体の確認はできないですよね。検査項目に、下の項目が入ったので、むしろ 病原体を確認できる方法は胸部X線やCT画像以外と書かなくても当たり前かなと思っ たので、わかりづらいので抜いた方がいいのかなと思いました。 ○三宅補佐 おっしゃるとおりですが、患者の確定例のところで、基本的には届出、患 者は病原体の確認と症状の両方があった場合に患者として届出をしていただくのが感染 症の考え方なわけですが、先ほど加藤先生からも発言がありましたように、結核の特殊 性という中で、患者の確定例の中で、「胸部X線、CTなど画像検査による検査方法につ いては」云々ということで、この検査と症状においても患者確定でいいと、アで言って おりますので。  イでは、右の表の中が、病原体の確認の検査一覧というのが、一般的な届出基準でそ うなっておりますので、これを抜いておかないとわかりにくくなってしまうということ もありまして、こういうふうに書いてございます。ちょっとわかりにくかったですか。 ○重藤委員 ご苦労なさっているのはわかっているんですが、現場の者が読んでわから ないような文章を出していいのかというのが正直な心情です。 医学的に変な文章もありますし、例えば上の臨床的特徴で、肺外罹患臓器として多い のがいっぱい書いてありますが、すごく稀なのも並べてあるんですが、これを書かなき ゃいけない理由は、どこかで切れないからなのかとか、粟粒結核がここにそのまま入っ ているとか、肺胞洗浄液というのも非常に違和感がありますね。気管支洗浄液と言う方 がピンときます。その辺の細かいところをいろいろ変えないと、変な文章です。 ○三宅補佐 日本語として練るというところは、先生方とまたご相談しながら、この後 にまとめることができるのかと思いますが、それもやってもいいんですが、まずは条件 として、何がアになり、何がイなのかというところをしっかり先生方に専門的にご判断 いただき、それを日本語にするのは、この会議の後にでも先生方ともご相談しながらで きると思っておりますので、ご指摘をここでいただいてありがたいんですが、まず大き なところでご議論いただいた後に時間があれば、またお願いできればと思います。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。三宅補佐からのお答えでした。 ほかにいかがでしょうか。重藤委員のご質問は総論的なことと各論的なことと両方入 っているわけですが、そのほか細かい話がございますか。 ○菅沼委員 専門でないのですが、QFTのことは後で取り上げますか。 ○坂谷部会長 前後しても構いません。 ○菅沼委員 私たちから見ますと非常にわかりやすい検査が出てきたかなと思いまして、 血液でとれるし、保険も適用ということで早速やろうと思ったんですが、一般診療所・ クリニックレベルですと、いろいろな検査機関に提出をいたします。 そうしますと、三菱化学メディエンスというところに出しておりますが、かなり大き な検査機関ではあるんですが、時間的に何時間以内でなくてはいけないということで、 特別にバイク便を仕立てて取りに来て、持っていかなくてはいけなくて、現在、採算が 合わないからうちはやっておりませんということで、やってくれないんです。 私たちからは、ここの中に入れていただいてありがたいし、やっていただきたいこと ですが、実際問題、現在5月の時点でやっているところは、一般的なところは少ないの かなと思いまして、その辺はぜひ推奨していただきたいし、それとも、どこかの拠点病 院で一括してやっていただけるお考えがあるかとか、そういうことを教えていただきた いんです。 ○坂谷部会長 QFTについてのご意見ですが、ご返答ありますでしょうか。 逆に、どんどんQFTを取り入れて自分のところで検査をしておられるところ、ある いはご近所の検査屋さんに出しておられるところでは、これの判断を取り入れてほしい という方向でのご意見だったと思います。逆に、なかなか手に入らない方のご意見もあ るということですね。 ○菅沼委員 巷の検査機関ですとまだ足踏み状態でございます。 ○坂谷部会長 地域によったり、検査屋さんの大小によるんですけどね。事務局から、 このことについて何かご意見ありますでしょうか。 ○加藤委員 ご指摘のとおり、今、採血から検査までの時間がかなり制約があるんです が、今、検査が第二世代に加えて、第三世代という新しいのが出てきますので、これが 出てきますと、採血から検査までの制限が大分緩和されますので、これから承認に。若 干時間があるようですが。 ○菅沼委員 どのくらいで第三世代に移るんでしょうか。 ○加藤委員 1年から2年くらいじゃないかと言われているんですが。 ○坂谷部会長 認可はそのうちだと思いますが、それが普及するまで、またしばらく時 間がかかると思いますが。 ○菅沼委員 ありがとうございます。 ○坂谷部会長 そのほかいかがでしょうか。 ○重藤委員 無症状病原体保有者は、先ほど加藤委員がおっしゃいましたような範囲と いうことで、年齢とか条件については広くとるということでよろしいんでしょうか。 直接の、例えば接触者検診で見つかった、過去の条件では29歳以下というのがあり ましたが、年齢も全く外す、医師が、これは無症状病原体保有者であって治療が必要と いう場合には、対象として感染している、発病のおそれが高いということであればすべ て対象として届け出るということで、治療が必要ということでいいんでしょうか。 ○三宅補佐 年齢制限のところにつきましては、初発を潜在性結核感染症と位置づける ことによって、29歳といういままでの議論はあまり意味がなくなると思うのですが、お 医者さんが治療が必要だと思ったら届ければいいわけではないと思います。ここに書い てある条件に合致すれば届けていただいて、治療が必要だし、公費の負担になるという 考え方でございます。 無症状病原体保有者は、ここに書いてありますように、基本的には何らかの検査方法 できちんと、病原体または病原体と考えられるようなものが、検査で所見が陽性になる ものについて届けていただくということだ思うんですが。 ○重藤委員 QFT陽性であってHIV陽性ということであれば、確実に治療が必要とい うことで届け出ていいということになりますかね。年齢にかかわらず。 ○三宅補佐 QFT陽性で、結核医療を必要とすると認められる場合につきましては届出 いただいて治療を開始していただくことになります。 ○重藤委員 QFT陽性でHIVも陽性ということは、ほぼ治療が必要と判断するという ことですね。ですから、そういうときにも届け出るということで。 ○三宅補佐 そうだと思いますが。 ○坂谷部会長 重藤委員から先に言われてしまいましたが、年齢制限の撤廃につきまし ては後ほど時間をとりまして事務局からご提案願おうと思っていたんですが。 そのほかいかがでしょうか。瑣末な話で申しわけないですが、(3)の届出基準のアの患 者(確定例)の最後の2行、「鑑別を必要とする疾患は、他の原因による肺炎、非結核性抗 酸菌症、肺癌、気管支拡張症、良性腫瘍などである」とご指摘させていただきます。「等」 ですね。 3ページの、診断のための検査の表に関しましては、皆さん方ご議論ないようですが、 資料1-3、発生届けの表につきましてもご検討願いたいと思います。赤でツベルクリン 反応とQFT が入っておりますが、以前のものは入っていなかった、そこへこれを入れ たということです。この表もいろいろご議論がおありになろうと思いますので、ご意見 をちょうだいしたいと思います。 ○重藤委員 ツベルクリン反応、QFT陽性が入っていまして、ツベルクリン反応には発 赤、硬結、水疱、壊死とありますが、上の病原体に関して細かく検査方法が分かれてい まして、検出とありますが、本当に欲しいのは、とりあえず欲しいのは、塗抹で陽性だ ったか陰性だったか、できれば大量排菌だったのかプラスマイナスだったのか。  この書き方は、届けるときに書きにくいんですが、どうしてもこの様式でないといけ ないんでしょうか。  例えば、まず検体は何か、喀痰とその他、検査は、塗抹なのか培養なのか核酸増幅同 定なのか、それぞれでプラスマイナスに○をする。プラスマイナス及び未検査もしくは 検査中を並べておいて、どれかに○をするというふうにすると非常に書きやすい。現場 からするとありがたいと思います。  症状のところですが、いっぱい並べてありますが、これだけ並べて、私たちが○をし て、どこかで生かされるんでしょうか。咳があるかないかが、まず保健所は必要であっ て、これだけの症状を区別して届けなければいけない蓋然性といいますか、私たちから すると、何でここまでかなというのが少し疑問です。 ○三宅補佐 症状につきましてもっとふやした方がいいということですか。減らした方 がいいということですか。 ○重藤委員 咳があるかどうか、その他何かあるかどうかだけでいいと思うんですが。 痰、発熱、胸痛、一々区別してどれかに○というよりも、咳で、その他何かあるかど うかということだけでも十分ではないかと私は思うんですが。 ○三宅補佐 これをつくったときに、ほかの発生届をいろいろ参考にしながらつくった と思うのですが、そこでは各病気の症状をかなり細かく挙げて、しっかり確定診断をし た、届出をするに足りるというのを、ある程度対外的にもわかりやすくするということ で書いてあると思うのですが。  確かに、咳とその他だけで、その他の中に入れればいいんだとおっしゃる、それでも 用は足すのかもしれませんが、どうなんでしょうか。逆にお聞きしたいんですが、発生 届というのは、先生方のように非常にご存じの方だけじゃない方も多いので、発生届の ところで書いてある主な症状を書いて、ある程度リマインドかつ、そこで○をすればい いという、発熱とか胸痛とか字数の多いのを書くよりも、○をした方が早いと思います が、どっちが楽、かつ先生方にとって、結核になった方を届けることについてはいいの かご審議いただければと思います。 ○重藤委員 結核になったかどうかということに関して、この症状はすべて非特異的で あって、この症状があるというのはみんな、鑑別を要する疾患と全く一緒ですので、私 たちからすれば、細かい症状はあんまり、とにかく咳があるかないか、その他何らかの ものがあると。 細かく症状を区別して書いた、何かあるということで、その結果として、せっかく書 いたのは生かされることがあるのかなと。これは結核ですよという根拠にするような症 状は何もないです。 ○坂谷部会長 重藤先生は診療及び結核診査会にも参加しておられるでしょうから、受 け取った立場両方からおっしゃっていると思うんですが。  こちらから振りたいと思っていたんですが、東海林委員、保健所の立場から。 ○東海林委員 結核については、本当にこれが症状であると決められないことなので、 私たち保健所側からしてみれば、咳は当然ですが、痰が出ているとか、どの程度の発熱 があるか、患者さんをみていませんので、結核はこういう症状があると判断や鑑別診断 をするときに、どの程度の病状かが一番わかりやすいと思います。いろいろ考え方はあ るかもしれませんが、むしろ項目が決まっていて選んでもらった方が私たちはわかりや すい。記載ですと、読むこと自体と、これは何と書いてあるんだろうかとか、いっぱい 書かれても判断が難しいので、できるだけ簡素にする意味で、ここに書いてある五つの 症状は必要であると私は思います。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。その他で、括弧に書かない人もありますし、記 載してあれば書きやすいということでしょうね。 こちらから申し上げるのははばかるかもしれませんが、ツベルクリン反応のミリ数も 要りませんね。  保健所さん、いかがですか。とりあえずは発生届のときにツベルクリンのミリ数、こ れはカルテを調べないとわかりませんからね。 ○丹野委員 菅沼先生とお話ししていて、ここの後に少し括弧があるといいのかなとい う気はします。  先ほど重藤先生もおっしゃったんですが、検査法のところも「検体:喀痰・その他」 と、ただ○をつけるんですが、喀痰の後に、どのぐらいの量か書けるようにしておかな いといけないかなという気がするので、ここにそれぞれ括弧を入れていただくと先生方 も書けると思います。  症状の上のところに、肺結核、その他の結核とあるんですが、肺結核の後に括弧があ ると、病型を書いてくださるのではという気もしました。いままでの発生届はわりと簡 単ですが、排菌しているかどうかがわかるのでいいと思いました。  もう一つ、初診年月日、診断年月日、13から17まであるんですが、できれば入院年 月日があると。というのは、入院届は、1週間以内というのはまだ生きているのかなと 思うんですが、あれはもう生きていないんですか。 ○山井係長 改めて、感染症法の制度上の入院と公費負担との、一般医療も含めてです が、時間的な話を説明しますと、医師の届出は、法律の12条で届け出されます。この 時点では公費負担は発生していません。医師の届出を受けて、19条で入院の勧告をして、 それに基づいて入院された時点で公費負担が発生いたします。ですから、届出から勧告 までにタイムラグがあって、それが患者さんの都合によるものであったり、行政的なも のでないとすれば、その間は患者さんの一般的な保険医療になる可能性はございます。 逆に言えば、勧告すれば公費負担ですから、いままであったような医師の届出から、 入院までの1週間とかそういうのはないということでご理解いただいていいと思います。 一般医療の37条の2という規定でございますが、これにつきましては医師の届出が あっても、患者さんからの申請があって、それに対して公費負担しますという決定があ って初めて公費負担の対象になりますので、こちらについても時間的には届出をもって 公費負担対象ではないというところだけはご確認いただければと思います。 ○坂谷部会長 という次第で日時の欄がないということです。 ○丹野委員 保健所とすると、ここに1項目設けていただく。19番の医師の必要と認め る事項が、ほかのよりすごく大きいんですよね。できれば13から入院を入れて、一番 上に持ってきていただくといいのかなという気がします。 ○坂谷部会長 レイアウトの問題ですね。 ○丹野委員 そうですね。やっぱり入院を入れていただいた方が。これは直ちに来ます ので、72時間以内に勧告をしなければいけないというのがここで見えるといいのでは。 臨床の先生が大変でしたら結構です。 ○重藤委員 私たちは、結核で入院という場合には、受ける前にまず届け出てください と言っていますので、入院していない状態で発生届が出るものと私は思っています。 ○山井係長 患者さんが医者に行って、診断されて、結核だとわかった時点で、まず最 初に医師からの届出ですので、医師からの届出が保健所に上がってくることになると思 います。 上がってくるのは、時間的には直ちにと法律上規定しています。直ちにというのは1 分、2分なのか一日なのかというのがございますが、上がってきた時点で保健所として は、自治体としては上がってきたものを判断して、その方が入院が必要だということで あれば、19条に関しては審査協議会に諮ってからという規定がございませんので、必要 だということであればすぐにも勧告はできるわけです。そうすると、時間的には、医師 が判断した日と入院した日は極端にずれない限り、ほぼ同日になることの方が多いのか なという認識は、少なくともほかの感染症ですとそういうことが多いのかなという認識 がございます。 結核の場合は、患者さんの申請があって初めて公費負担での入院という手続になりま したので、医師の診断から届出まで、入院までの、公費負担までの時間が差があったと いうことで、これについては今回の感染症法で解消できたのかなと認識しております。 ○丹野委員 現実のことを考えますと、特養とか老健にいて、体調を崩し、病院に入院 して菌が出るということがありますよね。外来の場合は、最初に診断してから入院にな ると思いますが。 ○坂谷部会長 稀とは言いませんけれど、特養とか、入院じゃなく入所でしょうけど、 それはどうなんでしょうかね。13からの趣旨にはちょっと違う話だと思われますね。も しかしたら19のところに書くべきことかもしれません。 続けて申しますと、例えば15のところ、これなんか結核なんかわかりっこないので 全例が不詳になると思うんですが、ほかの感染伝染病と整合性を持たすためにこういう 欄があるんですが、結核に関しては本来はなくてもいい項目かもしれません。 ○重藤委員 なくてもいい項目にわざわざこう書いてあって、不明と書くスペースもな いというのが非常に不満です。 ○坂谷部会長 というご意見ですね。その他いかがでしょうか。 ○菅沼委員 今、丹野先生とお話ししていて、話が別になってしまいましたが、ツベル クリン反応は、発赤何ミリ、硬結何ミリと書くようにしておいた方がよろしいように思 います。 ○坂谷部会長 それはどうしてですか。 ○菅沼委員 発赤がどのくらいかとか、10ミリとか、強陽性というのは要らないんでし ょうか。 ○坂谷部会長 保健所さんが要るか要らないかです。 ○菅沼委員 私からじゃなくて、受け取る方はどうなんでしょうか。 ○丹野委員 これについては、前回いただいたのに載っていましたよね。 ○菅沼委員 でも、こちらにはなくなっています。 ○丹野委員 前回のにはありましたね。 ○三宅補佐 事前に送らせていただいたのと、今回のとの違いですが、そこだけが、事 務局や、専門家の方々何人かとお話しした際に、ここまではなくてもいいのではないか ということで事前に削ったものです。ご報告がおくれてすみませんでした。事前にお送 りした資料との違いはそこだけでございます。 ○坂谷部会長 発生届としてはいかがかということですね。  先ほど喀痰の量のことをおっしゃいましたが、量はやっぱり要りますか。 ○丹野委員 ガフキーとかプラスマイナスとか、そういうことです。 ○坂谷部会長 喀痰の量をとおっしゃいませんでしたか。 ○丹野委員 検体検査による病原体の検出の中で、検体で「喀痰・その他」で、その後 に括弧があるんですが、喀痰の後に括弧を入れておいていただくと、塗抹でどのぐらい の量だったというか、ガフキーなり。 ○坂谷部会長 わかりました。ガフキー号数のことですね。あるいはプラスマイナス、 2プラスとか。 ○丹野委員 これだと先生方が書きづらいかなと。 ○重藤委員 先ほど私、同じことを言ったと思います。ツベルクリンのミリ数を書かな いのなら、症状の細かいのは要らないと思います。診断の特異性を図るには、ツベルク リンのかなり強いのか、弱いのか、そっちが欲しいですよね。  いっぱい字数、行数を使っていますが、検体が何であって、検査方法が何であって、 それから何と、3項目でいいわけですから、これだけ全部書く必要があるのかなと思い ます。三つずつそれぞれに、検体・その他、喀痰・その他と。 ○坂谷部会長 発生届ですから、一つのポイントは、病院に、診断して送るよりは、こ れを早く出してほしいと。医師会の先生方に働きかけること、これは本日の会の趣旨で はございませんが、そのときには書きやすいようにということですね。だから、年月日 とか住所とか、カルテを見ないと書けないこともありますが、そのほかの臨床的なこと は頭で思い出して書ける程度にとどめるのがいいんじゃなかろうかという気もします。 何ミリだったかな、カルテを捲って見て書かないといけないというのは、書かないこと になるんですよね。あるいはいい加減に書いてしまうとか、そういうことになりますか ら、頭で思い出しをして○ができる方がよかろうという考えがあると思いますが、それ にのっとると、あまり細かいものはいかがなものかという気もいたします。  届出について、加藤委員、何かご意見ないですか。 ○加藤委員 詳細はもちろん記載されればいいんでしょうけれども、届出が出されます と、保健所は当然、法15条に基づく積極的な調査をしなければいけませんので、そう いう意味では、情報を得るのは、保健所側の方にも責任があるという解釈ですから、な くても必ず保健所は情報を得なければいけない立場ということになると思います。その とき、どちらが努力をして書き込むべきかという話をしているんだと理解します。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。そういうことなんです。 ○三宅補佐 診断方法のところでございますが、基本的に発生届では、坂谷委員長にお っしゃっていただきましたように、なるべく簡便に、○さえつければいいというところ でなるべくやらせていただいているんですが、もととなっている考え方が、先ほど議論 していただいた届出の基準でございまして、そこの表にある検査方法が現在、7項目あ りますが、その7項目と法と1対1で対応して、このように項目を書かせていただいて おります。  法に基づいて届出をしていただく以上、この検査方法のどれかに基づいて検査をして、 その結果がどうであるから届出をするとなっておりますので、中身の書き方については 議論があるとしても、検査の書き方自体、検査の分類の仕方自体はここで考える話では なくて、もし考えるのでしたら、その前の時点の資料1-2の検査方法のところで考える ことになると思います。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。という事務局からのご解説でございます。 届出の表について質疑を受けてまいりましたが、もう一度本文及び表に戻りまして、 追加のご発言ないでしょうか。資料1-2の届出基準でございます。 ○重藤委員 例えば組織材料に骨髄液を入れてもいいのかとか、いろいろ細かい点では 不満があります。検査方法をこのように分けてあるわけですが、検査材料三つ全部一緒 ですよね。非常に効率の悪い表のように思いますが、このようにしなければ感染症法と 合わないんでしょうか。 ○三宅補佐 ほかのを見ますと、3項目、上が全部一緒だったらまとめて書くという例 はございますので、1番目、2番目、3番目の検査材料がすべて同じであれば、形的には それを一つの項目で書くのはできるというか、確かに重藤先生のおっしゃるとおり、そ ちらの方が美しいと思いますので。 ○重藤委員 そうしますと、先ほどの発生届の診断届の欄がもうちょっとすっきりと、 頭を整理して書きやすくなると思うんですが。 ○三宅補佐 検査材料を、三つの項目を一つにするというのはできますが、検査方法自 体は、本文の中で、この表にある検査のいずれかを用いることとなっておりますので、 塗抹検査分離同定のバラバラなのを一緒にすることはできないと思います。 ○重藤委員 検査材料を前に持っていくだけの話です。後ろに検査方法を持ってくるの はおかしいですか。 ○坂谷部会長 ・の2行目に同じことが三つも四つも書いてあるということでしょうか ね。 ちょっと細かすぎる話ですね。 ○重藤委員 書く身になりますと。 ○三宅補佐 いままでの感染症法の中での、ほかのとの整合性と申しますか、なるべく みんなにわかりやすいという点におきましては、ほかの病気はすべてが検査方法が左に あって、検査材料を右にしていますので、結核だけそれにした方が、全体としてわかり やすくなるということにはちょっと疑問があるのかなと。 ○重藤委員 私は非常にわかりやすくなります。喀痰から塗抹が出るかどうかが、発生 届の一番のポイントではないかと思います。 ○坂谷部会長 その欄を削るということはないわけですが。それをメインに。 ○東海林委員 結構意見が違うので。受け取る側としては、いままでやってきたところ と変えなくていいところはそのままにしてもらいたい。医師が必ずしも担当するわけじ ゃない場合があったり、事務職が受け取ることがありますので、あまり細かいところは いじらずにそのままにして、できればこちらの案の方がかえっていいかなと思います。  検査では検体は喀痰のところにみんな○がつくと思いますが、今回も大幅な改正とい うよりは、多少の見直しと考えていますので、臨床の先生方と意見が違うかもしれませ んが、保健所としては、この案でいいんじゃないかなと思います。 ○坂谷部会長 受付の窓口の方で、必ずしも医療職が受け取るのではない、事務方の方 が受け取ることもあって、その方々がチェックしやすいようにということですね。何か ご意見ありますか。 ○丹野委員 先ほど、できるだけ簡単にということだったんですが、できれば臨床の先 生方に聞かないとわからないということだと大変だと思うので、そこら辺を考えて、受 け取った方がある程度判断できる最低限の材料は欲しいなと思っています。  ですから、感染性があるかとか、痰が出ているか、そこの部分はキチッと。でないと、 簡単な届出で、先生のところに全部聞くことは、臨床をやっている先生に、いつ聞いた らいいか、申しわけないなという思いがあるので、そこら辺をご理解いただいて、簡単 な様式ということであれば結構だと思います。 ○坂谷部会長 先ほど加藤委員から話がありましたが、とりあえず第一報、届出を受け て、その後保健所が、これですべて、その後のデータもこれでつくるわけではなくて、 ビジブルといいますか、それを改めてつくらないといけないわけですが、そのときには 追加の資料も収集しないといけない状況にありますから、それをすべて発生届で間に合 わそうというのは無理がありますね。というのは確かなことだと思います。 もう一度、届出基準の本文の方ですが、何かご意見ございませんか。今、表の話が出 ましたが。  疑義や、こういうふうにした方がいいというご意見は出尽くしましたでしょうか。い ままでご発言のない委員の方から何かご意見ないでしょうか。よろしゅうございますか。 ○三宅補佐 大体のご同意をいただけたようでしたら、先ほど重藤委員に言っていただ いたり、ほかの先生に言っていただいた、臨床的特徴の第3段落や、イの無症状のとこ ろのX線等の検査方法のところについても、柔軟な言い方があれば少しアドバイスをい ただければと思いますが。 ○重藤委員 法律的にはいろいろひっかかるんだろうなと思いつつ、私が解釈して、私 たちがわかりやすいようにつくってみた文章を持ってきていますので。 ○坂谷部会長 どうしましょうか。この席でご披露願いましょうか。よろしゅうござい ますか。 ○三宅補佐 大改革でしょうか。 ○重藤委員 大分変えちゃったというか、読み上げましょうか。 ○坂谷部会長 じゃ、手短に。 ○重藤委員 例えば確定例をどう表現したら私たちの頭にスッと入るかということで文 章をつくってみたのは、「医師は(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所 見から結核が疑われ、かつ結核菌検査、画像所見、病理組織所見またはツベルクリン反 応検査等の免疫学的検査等から結核患者と診断した場合には、これこれの届出を直ちに 行わなければならない。結核菌が検出されないものについては、画像所見、組織所見そ の他の臨床的状況より、医師が結核患者であると診断し、結核医療が必要であると判断 する場合に限り届出を行う。無症状病原体保有者に関しては、(2)の臨床的特徴を検討し た上で、特定の病変は指摘できないが、結核に感染している潜在性結核感染症であると 診断し、かつ結核医療を必要とすると認められる場合に限り届出を行う。この場合にお いて病原体保有の根拠とする検査としてはこれこれ」ということです。5歳未満につい ては、書かれているのと一緒ということで、私たちにとっては、これだと頭にスッと入 ると。 疑似症患者については、特徴を有する者を診察して、画像所見及び喀痰の抗酸菌、塗 抹検査の結果、結核の疑似症患者と診断するに足る場合に届出を行う。この場合、疑似 症とは、病原体の検査で抗酸菌が陽性であったが、菌の分離・同定または核酸増幅法に よる病原体遺伝子の検出により結核確定例と診断されるまで、あるいは非結核性抗酸菌 症等の非結核性疾患と診断される等、結核医療を要しないと判断されるまでの間とする」、 これだと私たちはわかりやすいのではないかなと思います。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。書かれたものになっているんですね。事務局に お届けをしておいていただければ。 ただ、疑似症が、ほかの伝染病の場合とちょっと定義が違うんですよね。その辺で、 感染症法の中での整合性に非常に問題があろうかと思います。 ほかの疑似症の場合には菌が出ていないんですものね。結核の場合は、菌として、結 核菌がどうかわからないけど、抗酸菌が見つかっているものを我々は疑似症的に考えて いるわけで、その辺の整合性にちょっと混乱があったりするものですから、なかなか難 しい問題があろうかと思います。 重藤委員からかなりのご提案がございました。ほかにいかがでしょうか。よろしいで すか、ご発言のなかった委員の方々も。この辺で中締め的なことにいたしたいと思いま すが。 事務局からよろしいですか。 ○三宅課長 重藤先生からの貴重なご提言をいただいて、法令的な面から、部会長がお っしゃったように、検討させていただいてもう一度案をつくりまして、もう一回、部会 長と、ポイントとなる先生方にご相談をさせていただきたいと思います。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。今いただきました貴重な多数のご意見につきま しては事務局でご整理をいただきまして、たたき台に出てまいりました届出基準の案へ の反映の検討をお願いいたしたいと思います。具体的修正につきましては事務局で作業 を行っていただくとともに、本部会といたしましての取り扱いにつきましては、修正の 段階で専門委員の方々と打ち合わせをしていただきますように。それとともに、最終的 には私に一任していただくということで取りまとめをいたしたいと思いますが、いかが でございましょうか。ありがとうございます。 ただいまご検討いただいた中で挙げられまして、従来の初感染結核と呼ばれてきた部 分につきまして、潜在性結核を届出基準に盛り込むことにつきましては、以上の面から しますと、予防内服として、INHの投与の問題があるからだと思われる次第でありま す。この点につきましては平成16年から17年にかけまして、結核医療に関する検討小 委員会においても、年齢制限、既に話題として重藤委員から提出がございましたが、年 齢制限の引き上げに関する議論もあったところでございます。 この点について、先ほど三宅補佐から話がありましたが、追加の事務局からのご発言 がございますでしょうか。 ○三宅補佐 委員長に言っていただきましたとおり、結核部会のもとでワーキンググル ープ等、小委員会で、INHの予防投与等についてご議論していただいているところだ ったと思います。 その一つの大きな原因といたしましては、結核予防法には、無症状病原体保有者とい う概念がしっかりなかったということだったと思います。今回、加藤先生から、初発感 染というものにつきまして世界的には潜在的結核症ということで、病気であるという考 え方でお話をいただいたところでございます。 そういうふうに考えますと、予防投与、病気でない者に投薬をするという考え方では なく、発病、症状は出ていないものの、HIVの患者とか肝炎の患者とか、糖尿病の患者、 高血圧も、もしかしたら症状で、特に検査値の異常があるだけで、何らかの症状、困っ た症状があるわけではない。いろいろな病気と同じように、既に病気であるということ で、そのものに対する投薬ということになると思いますので、いままで「初感染結核に 対するINHの投与について」という通知等もございますが、次回までに、これにつき ましては事務局として考え方をまとめましてご報告し、討議していただければと考えま す。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。予防服薬、予防投与という言葉はやめた方がい いと思います。これが患者であるかないかの議論とかかわってくるわけで、加藤委員か ら説明がありましたように、治療対象と考える、その治療の内容は単剤投与治療なんで すよね。ヒドラに限りません。ものによってはリファンプシンだけの単剤もありますし、 単剤の服薬でありまして、言葉を変えていかないといけないかなと個人的には考えてお ります。 三宅補佐からのご発言に対してご追加のご発言ありますでしょうか。よろしゅうござ いますか。 それでは、この議論はこれにとどめまして、続きまして議題3、感染症法の施行状況 について、事務局よりご報告をお願いいたします。 ○山井係長 先に行われました分科会でも同様のご報告をさせていただいているところ でございますが、改めまして、感染症法の施行状況についてのご報告をさせていただき ます。 13ページ、参考資料6をご確認いただければと思います。1番にございます、平成 19年4月1日施行分、これは主に結核に関する規定それぞれが施行されたときでござい ますが、これにつきましては、施行に先立ちまして、政令が3月9日、省令については 3月23日にそれぞれ公布されております。 合わせまして、結核予防法のもとにそれぞれ規定されておりましたさまざまな告示等 につきましても、感染症法で改めて規定すべきものなり、一部取り込むべきものなりを それぞれ入れて告示をしまして、4月1日の施行を迎えたというのが法令上の手続でご ざいます。  二つ目の○にございますように、円滑な施行に向けた取り組みといたしまして、法律 公布後、各自治体の方々からさまざまなご相談あるいは疑義等の照会がございました。 そういうものに当初は電話等で対応してきたんですが、件数もそれなりになったり、あ る程度こちらとしての考え方なり知見も集積されたというのもあって、一つ目にござい ますように、施行に向けた疑義照会に対する電話対応と当該対応結果の配布ということ で、これは平成18年12月から19年3月の間で、12月と2月と3月にそれぞれ1回ず つ合計3回、考え方等をお示しして、円滑な施行に向けて各自治体のお考えを整理して いただいたという経過がございます。  通知等を2回出した後ではございますが、今度は実際、施行時点での手続なりも、4 月1日が目前にというか、3月に迫って、疑義等も寄せられたので、3月5日でござい ますが、二つ目で、担当者への説明会を開催させていただきました。そこでそれぞれ、 施行時点での運用なりというものもご説明させていただいて、ある程度ご理解をいただ けたのではないかと考えてございます。  そういう説明を合わせて、三つ目ですが、施行通知とか、結核予防法が廃止になって 感染症法になるに当たっての経過措置等についての通知等を発出いたしまして、こうい った公文をもって適正な手続をとっていただくという形をとりました。結果といたしま しては、各自治体の方々の大変なご努力とご協力によって、現時点ではおおむね円滑に 施行されているのではないかと考えてございます。  二つ目の、平成19年6月1日施行分については施行が目前に迫っているところでご ざいますが、主に病原体等規制ということでございまして、この部会の話でいきますと、 多剤耐性結核菌なり結核菌が一定程度の規制対象の病原体等として扱われているところ でございますこれにつきましては、まず政令は、先ほどの政令と同日で公布しておりま して、省令につきましては資料の修正が漏れておりましたが、5月2日に公布させてい ただいております。この二つの政令、省令、あるいは今後お示しする予定ですが、二つ 目の○にある告示、これも幾つか、政令、省令では書き切れない部分もございまして、 告示でお示しするというところがございます。この案も含めて、三つ目の○にございま すように、全国で説明会をほぼ終わりまして、残すところ、23日に大阪で再度やること になってございますが、合計7カ所9回を予定しておりまして、おおむねご出席いただ いた方は2,000人を越えて、3,000人弱ぐらいになるのかなと思っておりますが、大学 の先生であったり、病院の関係者の方であったり、あるいは自治体の方であったり、か なり多くの方にご参加いただいて、説明、ご質問等もいただいて、おおむね理解が進ん でいるのではないかと考えてございます。  さっきも申しましたように、告示等も正確にはお示しできていない状況でございます ので、そういったものもなるべく早急にお示しして、6月1日の円滑な施行に向けてが んばりたいというところが今の状況でございます。以上でございます。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。山井係長からのご説明にご意見、ご質問等がご ざいましたら、よろしくお願いします。よろしゅうございますか。 先般の感染症分科会でもご発言がありましたが、今回の規制が、結核診療、特に多剤 耐性結核の診療に、現場の意欲をそがないように、そういうご配慮、その趣旨をお忘れ にならないようにお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございます。これで予定したすべての議題を終えた次第でありますが、事 務局からの伝達事項をよろしくお願いしたいと思います。 ○三宅補佐 ありがとうございました。次回以降でございますが、先ほどの初感染結核 の事項につきましてご報告させていただいてご検討いただくということに加えまして、 感染症法の一部改正の施行に伴い結核にかかる必要な検討を、本部会におきまして引き 続きご検討をお願いすることになると思います。  具体的には、現在、事務局で取り急ぎやらなければいけないと考えておりますのが、 結核にかかる入退院の基準、結核医療の基準などでございます。次回につきましては、 できますれば、結核にかかる入退院の基準から手をつけるべきではないかと考えており ます。以上でございます。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。本日の部会は久しぶりの再開でございますし、 入退院基準じゃなくて、届出基準に特化した議題にさせていただきました。しかし、懸 案の事項として、結核にかかる入退院の基準、結核医療の基準について早急に是正して いかないといけないという状況がありますので、次回までに事務局は改定案をご作成い ただきますようにお願いいたします。  その際、改定案をつくっていただくわけですが、準備の段階から、今いただいたご意 見等を十分に踏まえまして、結核の専門家であります、例えば加藤先生、重藤先生とも よく連携をしていただいて作成方お願いしたいと思いますが、先生方いかがでございま しょうか。どうぞよろしくお願いいたします。  事務局から追加のご指示ございますか。 ○三宅補佐 きょうの届出基準につきましては、重藤先生の文書もいただきまして事務 局案をつくり直して、先生方にファックス等でご連絡をいただいて、意見をある程度集 約できたところで部会長にご相談して、届出基準を決めることにさせていただきます。 結核にかかる入退院の基準につきましては、専門家の先生方とたたき台を次回までに つくらせていただく。 次回の日程でございますが、また追って事務局より連絡をさせていただいて決めさせ ていただきたいと思います。以上でございます。 ○坂谷部会長 大体いつごろを想定なさっておられますか。 ○三宅補佐 6月中に、1カ月前後ぐらいでできればと思っております。 ○坂谷部会長 ありがとうございます。最初の議論につきましては予想以上といいます か、予想どおりといいますか、ご議論を深めていただいたと考えます。事務局も十分お わかりになったことと思います。 本日の部会は閉会にいたしたいと思います。お忙しい中、ご協力ありがとうございま した。どうぞよろしくお願いいたします。   (照会先) 厚生労働省健康局結核感染症課 TEL:03−5253−1111 (内線2381)