第75回疾病・障害認定審査会原子爆弾被爆者医療分科会議事要旨
1.会議の日時及び場所
(1)日 時 | 平成19年4月23日(月) 10:00〜17:00 |
(2)場 所 | 中央合同庁舎5号館 厚生労働省 9階 省議室 千代田区霞が関1−2−2 |
2.委員の出欠状況
出 席 委 員 |
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欠 席 委 員 |
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3.議事となった事項
(1)原爆症認定審査 (非公開)
(2)異議申立て審査 (非公開)
(3)その他(非公開)
4.審議の結果
(1)原爆症認定審査(非公開)
諮問件数 | 答申件数 | 答申内訳 | 審議未了 | |||
認定 | 却下 | 保留 | ||||
悪性腫瘍・良性腫瘍 | 24件 | 24件 | 6件 | 18件 | 0件 | 0件 |
造血機能障害 | 1件 | 1件 | 0件 | 1件 | 0件 | 0件 |
甲状腺機能障害 | 7件 | 3件 | 0件 | 3件 | 0件 | 4件 |
視機能障害 | 4件 | 0件 | 0件 | 0件 | 0件 | 4件 |
肝機能障害 | 14件 | 14件 | 0件 | 14件 | 0件 | 0件 |
その他 | 6件 | 6件 | 0件 | 6件 | 0件 | 0件 |
合計 | 56件 | 48件 | 6件 | 42件 | 0件 | 8件 |
原爆症の認定審査について、56件の諮問があり、48件の答申があった。内訳は認定6件、却下42件、保留0件である。また、審議未了は8件である。
(2)異議申立て審査(非公開)
諮問件数 | 答申件数 | 答申内訳 | 審議未了 | ||
認容 | 棄却 | 保留 | |||
7(8)件 | 0(8)件 | 0(0)件 | 0(8)件 | 0(0)件 | 7(0)件 |
原爆症認定の却下処分に対する異議申立て審査について、7(8)件の諮問があり、0(8)件の答申があった。内訳は認容 0(0)件、棄却0(8)件、保留0(0)件である。また、審議未了は7(0)件である。
*( )書きは前回審査未了分である。(別掲)
(3) その他(非公開)
分科会長の提案により、原爆症認定に係る仙台地裁判決(3月20日)、東京地裁判決(3月22日)について事務局より報告したところ、意見交換が行われ、以下の点についての認識が共有された。分科会としては、今後も引き続き「審査の方針」に基づいて審査を行うことが確認された。
○ 原爆症の認定は、個別の申請ごとに、現時点で国際的に評価されている知見を参照して「高度の蓋然性」を科学的に判断すべきであり、そうでなければ、公平・公正な認定を行うことはできない。
○ 原爆症認定の「放射線起因性」の判断において、最も重要視すべき要素は、個別の申請ごとに、被爆場所、被爆状況を考慮して求めた被曝線量である。また、被曝線量の推定は、必ずしも正確な情報の得られていない急性症状に基づくべきではない。被曝線量は、従来どおり、初期放射線と残留放射線(放射性降下物、誘導放射性核種からの外部被曝)を考慮して算定することが最も科学的かつ合理的である。
○ 分科会では、「放射線起因性」の判断にあたり、そもそも、原因確率による推定のみを機械的に適用して判断するようなことはしていない。原因確率はあくまでも目安であって、分科会では、科学的に算定された被曝線量と確立された科学的知見に基づき、個別の申請事例毎に、総合的な観点から、審査を行ってきているところである。
○ 原爆症認定に係る「要医療性」については、放射線起因性があると判断された原疾病に対する治療の必要性の有無によって判断すべきである。
照会先 | 東京都千代田区霞が関1−2−2 厚生労働省健康局 総務課援護企画係 大林 (内線2317) |