WHO−FICチュニス会議の報告について
開催期間 |
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平成18年10月29日(日)〜11月4日(土) |
会場 |
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the Renaissance Tunis Hotel
WHO主催、WHO-FICフランス協力センター、チュニジア政府共催 |
参加者 |
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WHO、協力センター、オブザーバー等世界16ヶ国、112名が参加 |
主要議題 |
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国際生活機能分類―小児青年版(仮称)(International Classification of Functioning, Disability and Health-Version for Children & Youth (ICF-CY))が派生分類として正式承認 |
○ |
新規グループの承認:
生活機能グループ(Functioning and Disability Reference Group (FDRG))
疾病分類グループ((Morbidity Reference Group (MbRG))
ターミノロジーグループ(Terminology Reference Group (TRG)) |
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インフォメーションパラドックスに関する特別セッション
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○ |
各委員会報告: |
既存委員会
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普及委員会(Implementation Committee (IC))
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コアメンバーに対するデータ収集 |
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FDRGプロジェクトを含むICFタスクの推進 |
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アジア・パシフックWHO-FICミーティング活動の開始 等 |
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分類改正改訂委員会(Updating and Revision Committee (URC))
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97項目について提案:
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34項目は全体で合意 |
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58項目について議論(合意26、保留11、却下・取り下げ12、MbRGへ1、誤記8) |
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4項目についてはICD-11で検討 |
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1項目については会議前に取り下げ 等 |
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教育委員会(Education Committee (EC))
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ICF教育コアカリキュラムの開発(生活機能グループ(FDRG)と共同) |
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新規参入協力センター及びセンター長に対する「ツールキット」の作成(普及委員会(IC)と協力) 等 |
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電子媒体委員会(Electronic Tools Committee (ETC))
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ICD-10のノレッジマネージメントのサポート |
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ICD-10フランス版の開発 等 |
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国際分類ファミリー拡張委員会(Family Development Committee (FDC))
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国際生活機能分類―小児青年版(仮称)(ICF-CY)を委員会承認し、国際生活機能分類(ICF)の派生分類として正式承認するようWHO-FIC本会議へ勧告 |
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伝統医学(Traditional Medicine)の分類ファミリーへの参加の検討 |
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患者安全分類(Patient Safety Classification)の検討 等 |
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死因分類改正グループ(Mortality Reference Group (MRG))
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80項目について議論 |
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URCへ意見提案 等 |
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新設グループ等
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生活機能分類グループ(Functioning and Disability Reference Group (FDRG))(チュニス会議において承認)
委任事項等:別紙参照 |
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疾病分類グループ(Morbidity Reference Group (MbRG)) (チュニス会議において承認)
委任事項等:
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統計(例:病院データ)、ケースミックス(例:DRGシステム)、臨床関連資料(例:臨床的用語や電子カルテ)に基づくニーズを分析・統合することにより、疾病データの国際比較性を改善し疾病におけるICDの使用を促進すること 等 |
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ターミノロジーグループ(Terminology Reference Group (TRG)) (チュニス会議において承認)
委任事項等:
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将来的なHealth Terminology Networkとの連携の確保 等 |
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アジア・パシフィックWHO-FICネットワークミーティング
(Asia-Pacific WHO-FIC Network Meeting)
・第1回会議 |
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10月29日と11月4日
チュニスにおいて開催 |
・参加国 |
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オーストラリア、中国、フィジー、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、タイ
(9ヵ国)
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・検討内容 |
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(1) |
各国の現状報告 |
(2) |
各国への普及支援について |
(3) |
今後の取組についての議論
(普及/教育/協力/資金) |
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<参考>
チュニス会議資料の掲載アドレス:
http://www3.who.int/whofic/2006meeting/documentlist.html
次年度開催:平成19年10月28日(日)から11月3日(土)(予定)
(イタリア、トリエステ)
生活機能分類グループ(FDRG)について
生活機能分類グループ(FDRG)は、 |
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WHOおよびWHO-FICネットワークを通して生活機能データの作成者および利用者と協力し、ICFおよび必要に応じて他のWHO-FIC分類の最適利用を促進する |
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情報システムにおけるICFの利用を促進することにより、生活機能に関する国内外のデータの品質および比較可能性を向上させる |
生活機能分類ならびにコーディング関連問題についてWHO-FICネットワークへの助言をおこない、必要に応じてICF改正・改訂のための勧告をおこなうことを目的として設置された。
2005年の東京会議で設立が決まり、今年チュニス会議において正式承認された。
FDRGでは、以下の8つのプロジェクトが検討を開始した。
各グループは、メール、電話会議、対面会議等を通じて議論を行い、来年WHO-FICトリエステ会議において報告を行う。
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プロジェクト1:コーディング基準
国際生活機能分類の付録2,3を基に、コーディング規則とガイドラインの原則を開発する |
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プロジェクト2:ICF 一部改正(Update)の勧告
URCに対して、ICFのupdateを勧告するため、情報収集、改訂プロセスの方法を検討する |
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プロジェクト3:ICDとICFの調和
ICD-10の改正及びICD-11への改訂に対して、ICFを取り入れ調和のとれた分類となるよう提案する |
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プロジェクト4:ICFの測定と統計的活用
生活機能の測定尺度の品質及び比較可能性の向上を検討する |
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プロジェクト5:簡単で容易に利用可能な教育用資料の開発
WHOのWEB上で容易にアクセスし、利用することが可能となるICFの初級者向け、上級者向けの教育用教材を教育委員会と共同で開発する |
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プロジェクト6:ICFの倫理的応用
ICFを普及する際に問題とされた倫理問題を検討し、国際生活機能分類の付録6の倫理ガイドラインを強化することを検討する |
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プロジェクト7:環境因子
ICFの構成要素の一つである環境因子の品質の向上、関連・応用事項等の推進を検討する |
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プロジェクト8:ICFとオントロジー/ターミノロジーとの連携
ICFの項目をターミノロジーに加えていく作業をターミノロジーグループと共同して行う |
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WHO-FICネットワーク組織図


世界保健機関国際分類ファミリー
World Health Organization Family of International Classifications (WHO-FIC)
