07/01/24 第8回厚生科学審議会議事録 第8回 厚 生 科 学 審 議 会 議 事 録 −議 事 次 第− 平成19年1月24日(水) 10:00〜11:00 厚生労働省 省議室 (9階) ○ 出 席 者 【委 員】 伊賀委員 石井委員 井原委員 今井委員 岩砂委員 垣添委員 倉田委員 坂上委員 坂本委員 澁谷委員 高橋委員 竹中委員 池主委員 永井委員 久道委員 深山委員 南 委員 宮村委員 望月委員 吉森委員 渡邊委員     【議 題】   1.会長選出及び会長代理の指名について   2.厚生科学審議会運営規程の改正について   3.厚生科学審議会に設置された分科会及び部会の活動状況について   4.その他 【配付資料】  資料1 厚生科学審議会委員名簿  資料2 厚生科学審議会運営規程の改正について(案)  資料3 厚生科学審議会に設置された分科会及び部会の活動状況について    参考資料1 厚生科学審議会関係規程等  参考資料2 食肉販売業及び氷雪販売業の振興指針  参考資料3 厚生労働省の所管する実施機関における動物実験等の実施に関する基本指針  参考資料4 ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針 参考資料5 リウマチ・アレルギー対策委員会報告書 参考資料6 厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会報告書 ○藤井厚生科学課長   ただいまから、第8回厚生科学審議会を開催します。委員の皆様にはご多忙の中、お 集まりいただきまして誠にありがとうございました。私、厚生科学課長の藤井でござい ます。この審議会の会長が選出されるまでの間、議事の進行させていただきたいと思い ます。よろしくお願いします。本日は柳澤厚生労働大臣にもご出席いただいています。 最初にご挨拶をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○柳澤厚生労働大臣   皆さん、おはようございます。私、厚生労働大臣の職にございます柳澤でございます。 よろしくお願い申し上げます。厚生科学審議会の開催にあたりまして、一言、ご挨拶を 申し上げます。  初めに、新たに委員となられた先生方、また引き続き委員となられております先生方 におかれましては、ご多用中にもかかわらず快く委員のご就任をお引き受けいただきま して、まずその点、厚く御礼を申し上げます。  厚生労働省におきましては、国民の安全を確保し、健康増進や生活の質の向上を図り、 活力ある社会を実現することを重要な使命の1つとして取り組んでいることは、ご案内 のとおりでございます。現在は健康寿命の延伸などを目指す新健康フロンティア戦略の 策定に向けた取組み、がん対策基本法に基づくがん対策の総合的、計画的な推進、新型 インフルエンザ対策行動計画をより具体的に実行するためのガイドラインの作成、改正 された感染症予防法の施行に向けた取組みなど、国民の健康増進を確保する施策を展開 しているところでございます。また、こういった施策をより充実させるために、厚生科 学技術の発展を図るための体制を整備しているところでございます。   安倍内閣総理大臣の所信表明演説では、イノベーションの創造に向けた長期の戦略指 針である、イノベーション25の策定を行うことが盛り込まれておりました。厚生労働 省では、医薬分野において治験や臨床研究を推進することにより、先端医療の速やかな 実用化を促進することや、がんや生活習慣病などの国民を悩ます疾患の研究を推進する ことによりまして、各省と協力を図りつつ、これらの計画に積極的に取り組んでまいり たいと考えているところでございます。  そのほかにも新興・再興感染症や、難病、水道などの生活環境、健康危機管理などに あっても、解決すべき課題が山積いたしております。こういった問題につきましても、 専門家の英知を結集していただき、大局的見地から委員の先生方にご検討いただく必要 があるものと考えております。厚生科学審議会では、これらのさまざまな課題に取り組 んでいただくこととなります。いずれもなかなか難しい、一筋縄ではいかない困難な課 題かと存じますが、委員各位の深いご見識とご熱意をもちまして、必ずや道を切り開い ていただけるものと強く期待をいたしております。どうぞ、よろしくお願い申し上げま して、簡単でございますけれども、新しい厚生科学審議会の発足に際しましての私のご 挨拶とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。 ○藤井厚生科学課長   ありがとうございました。柳澤大臣は所用のためここで退席させていただきます。ご 了承いただきたいと思います。大臣、ありがとうございました。 ○柳澤厚生労働大臣   失礼いたします。ありがとうございました。 ○藤井厚生科学課長   次に委員のご紹介をさせていただきたいと思います。あとで資料の確認はさせていた だきますが、資料1をご覧ください。お名前を五十音順に名簿に沿って読み上げさせて いただきます。伊賀委員です。 ○伊賀委員   日本薬剤師会から参りました伊賀でございます。引き続き委員をさせていただきます。 よろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   石井委員です。 ○石井委員   明治大学法学部の石井と申します。新しく委員となりました。微力ですがお役に立て ればと思います。よろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   井原委員です。 ○井原委員   井原でございます。今後ともよろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   井部委員は本日ご欠席です。今井委員です。 ○今井委員   今井でございます。引き続きよろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   岩砂委員です。 ○岩砂委員   新しく委員になりました日本医師会副会長の岩砂でございます。よろしくお願いしま す。 ○藤井厚生科学課長   垣添委員です。 ○垣添委員   国立がんセンターの垣添です。よろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   金澤委員、岸委員は本日ご欠席です。倉田委員です。 ○倉田委員   富山県衛生研究所の倉田です。よろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   坂上委員です。 ○坂上委員   坂上でございます。よろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   坂谷委員はご欠席です。坂本委員です。 ○坂本委員   坂本です。福岡市から参りました。引き続きよろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   澁谷委員です。 ○澁谷委員   今回から参加させていただきます。愛知県半田保健所長の澁谷でございます。全国保 健所長会の副会長をしております。よろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   水田委員は本日ご欠席です。高橋委員です。 ○高橋委員   高橋でございます。引き続きよろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   竹中委員です。 ○竹中委員   アステラス製薬の竹中でございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。 ○藤井厚生科学課長   池主委員です。 ○池主委員   日本歯科医師会の池主でございます。引き続きよろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   永井委員です。 ○永井委員   東大病院の永井でございます。よろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   久道委員です。 ○久道委員   久道です。どうぞよろしく。 ○藤井厚生科学課長   深山委員です。 ○深山委員   よろしくお願い申し上げます。 ○藤井厚生科学課長   眞柄委員、松本委員は本日ご欠席です。南委員です。 ○南委員   読売新聞東京本社解説部の南でございます。引き続きよろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   宮村委員です。 ○宮村委員   感染症研究所の宮村です。引き続きよろしくお願いいたします。 ○藤井厚生科学課長   望月委員です。 ○望月委員   共立薬科大学の望月と申します。今回から委員に加えさせていただきました。よろし くお願いします。 ○藤井厚生科学課長   吉森委員です。 ○吉森委員   おはようございます。生活協同組合東京マイコープの理事長をしております吉森弘子 と申します。初めて参加させていただきます。よろしくお願いいたします。 ○藤井厚生科学課長   渡邊委員です。 ○渡邊委員   国立健康・栄養研究所の渡邊です。よろしくお願いします。 ○藤井厚生科学課長   以上、28名の委員の方々にお願いをしています。厚生労働大臣からの発令につきまし ては、一部の委員の方々については既に1月12日付で発令されています。本日発令をし ました、その他の委員の方々の辞令につきましては席上に配付させていただいておりま すので、ご確認の上、お受け取りいただきますようお願い申し上げます。最後になりま したが、事務局を代表してテーブル席に座っております西山技術総括審議官です。  次に資料の確認をさせていただきます。お手元に議事次第、資料1〜3、参考資料1 〜6をお配りしています。資料1は名簿です。資料2はこの審議会の運営規程の改正に ついて(案)です。資料3はこの審議会に設置された分科会及び部会の活動状況につい てです。参考資料1がこの審議会の関係規程等、参考資料2が食肉販売業及び氷雪販売 業の振興指針、参考資料3が厚生労働省の所管する実施機関における動物実験等の実施 に関する基本指針、参考資料4がヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針、参考資料 5がリウマチ・アレルギー対策委員会報告書、参考資料6が厚生科学審議会医薬品販売 制度改正検討部会報告書です。もし資料の不備等がありましたら事務局にお申し付けく ださい。  具体的に議事に入る前に、今回、新たに委員にお願いした先生方もおられますので、 この審議会の規程等について若干ご説明させていただきたいと思います。参考資料1を ご覧ください。1頁がこの審議会の構成です。厚生科学審議会の下には感染症分科会、 生活衛生適正化分科会の2つの分科会があり、感染症分科会の下には2つの部会があり ます。それ以外に現在、8つの部会が設立されています。本日お集まりの委員の皆様の 多くは、このいずれかの部会等にもご参画をいただく形を従来からとっています。  2頁をご覧いただくと、厚生労働省の設置法の中で厚生科学審議会というものが規定 されています。第8条のところにありますように、厚生労働大臣の諮問に応じて、主に はイ、ロに掲げるようなことを調査審議していただきます。その他の重要事項に関して、 特にロの公衆衛生に関する重要事項に関しては、厚生労働大臣又は関係行政機関に意見 を述べることができることになっています。また厚生労働大臣、文部科学大臣の諮問に 応じて、医療関係職種の養成施設の指定又は認定に関する重要事項を調査審議をしてい ただきます。4のところで新しい感染症法、検疫法及び生活衛生関係営業の運営の適正 化及び振興に関する法律の規程により、その権限に属する事項を処理することが定めら れています。  3頁をご覧ください。具体的に厚生科学審議会の組織等について規定されています。 第1条のところで委員は30人以内、審議会には臨時委員、専門委員を置くことができる ということです。第2条のところで委員については厚生労働大臣が任命する。第3条の ところで委員の任期は2年とし、第4条では審議会に会長を置き、委員の互選により選 任するとなっています。  4頁をご覧いただくと、第6条の前の6のところに、審議会は分科会の議決をもって 審議会の議決とすることができるとしています。6条のところでは分科会を置くことが できるとし、その分科会に属する委員については会長が指名することになっています。 第6条の6のところで、部会の議決をもって審議会の議決とすることができるとなって います。皆さんに委員をお願いしていますが、形の上では非常勤の国家公務員という位 置づけになっています。  5頁をご覧いただくと、第1条のところで会議については会長が招集します。第2条 のところで、会長は必要があると認めるときは、審議会に諮って部会を設置することが できるとなっています。第3条のところで、会長は厚生労働大臣の諮問を受けたときは、 その諮問を分科会又は部会に付議することができるとなっています。第4条のところで、 分科会及び部会の議決は、会長の同意を得て、審議会の議決とすることができるとして います。第5条のところで、審議会の会議は公開とするとし、但し書が付いています。 非常に大ざっぱですが、新たな委員もおられるということで、厚生科学審議会に関する 規程、概略をご説明しました。  具体的な議事に入りたいと思いますが、議事の1は会長選出及び会長代理の指名です。 先ほどの厚生科学審議会令第4条にもありましたとおり、審議会に会長を置き、委員の 互選により選任をすると規定されていますので、会長の選出をお願いしたいと思います。 選出の方法については委員の互選という形になっていますので、お諮りしたいと思いま す。いかがでしょうか。 ○永井委員   久道委員を会長に推薦申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○藤井厚生科学課長   いま永井委員から、久道委員を会長にというご発言がありましたが、その他何かご意 見等がございますか。それでは異議なしという方と、特にご発言がないということで、 委員の皆さん方にはお認めいただいたということで、よろしいですか。                  (異議なし) ○藤井厚生科学課長   ありがとうございました。それでは久道委員に本審議会の会長をお願いしたいと存じ ます。以降の進行につきましては会長、よろしくお願いします。 ○久道会長  ただいま、皆さんから選出いただきました久道でございます。前回に引き続いて会長 の職を務めさせていただきます。よろしくお願いしたいと思います。それでは議事を進 めてまいりたいと思います。最初に会長代理の指名です。審議会令第4条第3項に、会 長に事故があるときは予めその指名する委員がその職務を代理するとされています。こ の会長代理については国立がんセンター総長の垣添委員にお願いしたいと思いますの で、よろしくお願いします。  先ほど課長から説明がありましたように、指名について厚生科学審議会の下に設置さ れている部会委員、臨時委員及び専門委員の所属ですが、厚生科学審議会令第6条第2 項で、部会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員は会長が指名するとあります。した がって、それぞれの部会に所属する委員については後ほど指名させていただきますので、 よろしくお願いしたいと思います。  次の議題ですが、厚生科学審議会運営規程の改正について、お諮りしたいと思います。 審議にあたり、まず事務局よりその理由、改正案についてご説明をお願いします。 ○藤井厚生科学課長   資料2をご覧ください。厚生科学審議会運営規程の改正について(案)です。改正理 由ですが、ここにもお示ししていますように、この審議会の下に健康危機管理部会が設 置されました。健康危機管理部会では、テロを含む健康被害発生時に国民の健康を保護 するために必要な対策を議題とすることがあり、特に危機管理上の理由から会議を非公 開とすることも必要かと考えています。そういう観点から今回、規程の改正についてご 提案を申し上げさせていただきたいと思います。  具体的には2頁をご覧ください。現行と改正案を示しています。右側の現行のところ ですが、先ほどもご説明申し上げましたように、運営規程の第5条で審議会の会議は公 開とするとなっていて、その後に但し書が付いています。現在は会議を非公開とするこ とができる条件として、「個人情報の保護に支障を及ぼすおそれがある場合又は知的財 産権その他個人若しくは団体の権利利益が不当に侵害されるおそれがある場合」の2点 です。  これを、先ほど申し上げたように健康危機管理部会ができて、国家安全にも関わるよ うな中身を議論していただく可能性もあることから、アンダーラインを引いて示してい ますように、「又は国の安全が害されるおそれがある場合」というものを、併せて会議 を非公開とすることができるという条件に付け加えたいということです。以上、事務局 からの説明です。 ○久道会長   いまの説明について、どなたかご質問、ご意見がございますか。特にないでしょうか。 それでは、いま提案のありました厚生科学審議会運営規程の改正案を了承するというこ とで、よろしいでしょうか。                  (異議なし) ○久道会長   ありがとうございました。それではただいまの改正案については了承することといた します。次の議題ですが、現在、厚生科学審議会に設置されている分科会及び部会の活 動状況について、前回の総会(平成17年2月2日)以降に開催された分科会、部会の活 動状況について報告していただきたいと思います。事務局からお願いします。 ○藤井厚生科学課長   資料3に基づき、各分科会、部会の活動状況について、部会、分科会を所管する担当 課よりご報告させていただきます。 ○三宅結核感染症課長  結核感染症課長の三宅でございます。資料3の1頁をご覧ください。初めに感染症分 科会についてご報告させていただきます。1の所掌事務を見ていただくと、この感染症 分科会においては感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律、感染症法 ですけれども、この重要事項に関して調査審議をいただいています。また検疫法及び感 染症法の中で規定されている審議会でご審議いただくことについて、ご審議いただいて います。  2の主な活動状況ですが、(1)の感染症分科会について平成13年5月以降、29回 開催されています。最近の事案としては平成17年度、平成18年度にかけて生物テロ等 の課題が出ています。そのため病原体の管理体制の確立を行うための「感染症法」の一 部改正についてご審議いただいたところです。また東南アジア等で鳥インフルエンザが 問題となっています。そのH5N1型のインフルエンザについて、指定感染症に指定す ることに関しご審議いただきました。  感染症部会については、平成13年10月以降、7回開催されています。「後天性免疫 不全症候群に関する特定感染症予防指針」及び「性感染症に関する特定感染症予防指針」 について、5年ごとの再検討をいただいています。両指針とも5年経過したことから、 平成17年3月にエイズ・性感染症ワーキンググループを設置し、改正のご審議をいただ いたところです。  結核部会については、平成13年7月以降、10回開催されています。平成17年、平成 18年には開催していませんが、今回の感染症法の改正について結核予防法が感染症法に 統合されています。この点については感染症部会と結核部会の合同という意味で、分科 会においてご議論いただいたところです。結核対策は感染症の中でも引き続き大きな課 題ですので、結核対策固有の事項については引き続き結核部会でご審議いただきたいと 考えています。以上です。 ○宮原補佐(生活衛生課)   生活衛生適正化分科会についてご説明します。健康局の生活衛生課です。よろしくお 願いします。資料の2頁をご覧ください。所掌事務については理容、美容、クリーニン グ、公衆浴場、飲食業などの生活衛生関係営業で法律では17業種が指定されていますが、 これらの営業に関する重要事項について調査審議をしていただくことになっています。 生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律の中でも、いくつかご審議をい ただくことが規定されています。具体的には、生活衛生関係営業の振興を図り、衛生水 準の維持・向上はもとより、消費者への安全で良質な商品やサービスの提供などを目的 として、各業種ごとに現状の課題に対応した今後の営業目標などを示した振興指針の改 正、また消費者保護の観点から、生活衛生関係営業者側がその提供するサービスや商品 内容、施設や設備の状況、また苦情等への適切な対応、損害保険等への加入の状況など、 こういった状況を掲示するなどして、利用者の選択の利便を図ることを目的とした標準 営業約款の認可といったことについて、ご審議いただいているところです。  最近の活動状況としては、昨年度、食肉販売業及び氷雪販売業の振興指針の改正につ いてご審議いただいています。本日、お手元に参考資料2として提出していますので、 後ほどご覧いただければと存じます。  今年度については、一般飲食、中華料理、社交業等と幅広くありますが、飲食店営業 及び喫茶店営業の振興指針の改正について、現在、ご審議をいただいているところです。 生活衛生適正化分科会については以上です。 ○久道会長   次は厚生科学課、お願いします。 ○林研究企画官(厚生科学課)  厚生科学課研究企画官の林と申します。資料の3頁をご覧ください。科学技術部会及 びその下にあるいくつかの作業委員会、専門委員会の活動についてご報告します。科学 技術部会の所掌事務ですが、疾病の予防及び治療に関する研究、その他科学技術に関す る重要事項の調査審議をしていただくということです。  2の主な活動状況ですが、科学技術部会は厚労省の科学研究開発の総括的事項、各種 指針の策定及び評価方法等の検討など、科学技術政策の重要事項に関する審議を行って いただいています。  具体的にはその下のパラグラフですが、平成18年5月に「厚生労働省の所管する実施 機関における動物実験等の実施に関する基本指針」、「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に 関する指針」の2つの指針について、総括的なご審議をいただいています。それぞれ参 考資料3及び4として本日お配りしていますので、後でお目通しいただければと思いま す。  また科学技術部会では、厚生労働科学研究費補助金の成果あるいは研究事業自体の評 価をいただき、毎年度の研究費の概算要求等にもその結果を反映させていただいている ところです。このほかにも厚生労働省の各研究機関について、その機関が実施した機関 評価、評価結果に基づく対応方針についても、ご審議いただいているところです。  さらに現在は、研究活動の不正行為への対応に関する指針等についても、ご審議いた だいています。  (2)の遺伝子治療臨床研究作業委員会ですが、この作業委員会では、それぞれの実 施施設から申請のあった遺伝子治療臨床研究実施計画に関し、主として科学的・倫理的 事項について、部会にお諮りするための論点整理を行っていただいている作業委員会で す。平成16年度には九州大学病院からの新規申請、平成18年度は自治医科大学附属病 院、北里大学病院からの新規申請について審議していただき、これは既に終了していま す。さらに現在も、いくつかの施設からの新規申請についてご審議いただいているとこ ろです。  これらの遺伝子治療臨床研究で遺伝子組換えウイルス等のベクターを使用する場合に は、別途、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法 律」の対象になることから、生物多様性影響の防止の観点から問題が生じないかどうか 評価を行っていただいております。  4頁ですが、ヒト幹細胞を用いた臨床研究の在り方に関する専門委員会では、ヒト幹 細胞を用いた臨床研究が適正に実施されるために、研究者及び研究機関が遵守すべき事 項についてご審議いただきました。その結果、先ほど申し上げた参考資料4ですが、「ヒ ト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」が平成18年7月に取りまとめられています。  (6)の今後の中長期的な厚生労働科学研究の在り方に関する専門委員会は、平成16 年11月から平成17年3月まで開催され、今後の中長期的な厚生労働科学研究の在り方 について中間報告書を取りまとめていただいております。現在、厚労科研補助金はこの 取りまとめの内容に沿って運営させていただいているところです。  (7)のヒト胚研究に関する専門委員会ですが、平成17年7月以降開催されていて、 平成18年1月からは文部科学省の専門委員会と合同開催という形ですが、ヒト受精胚の 生殖補助医療研究目的での作成・利用に関するガイドラインの作成及び研究審査体制の 整備に向けて、現在、検討を行っていただいているところです。  (8)の疫学研究指針の見直しに関する専門委員会は、平成18年10月から開催され ていて、「疫学研究に関する倫理指針」の見直しのための検討を行っていただいている ところです。厚生科学技術部会については以上です。 ○久道会長   疾病対策課からお願いします。 ○梅田疾病対策課長  健康局疾病対策課長の梅田と申します。お手元の資料の5頁です。  厚生科学審議会疾病対策部会についてご報告申し上げます。疾病対策部会は難病、ア レルギー等の疾病対策や、臓器移植対策に関する重要事項を所掌としています。前回の 総会以降の動きを中心にご紹介したいと思います。  2の(2)の臓器移植委員会ですが、昨年11月までに24回開催され、臓器提供意思 表示カードの取扱い等、臓器移植に関する議題についての検討を行ったところです(3) のリウマチ・アレルギー対策委員会ですが、平成17年8月までに3回開催し、リウマチ ・アレルギー疾患に関わる情報の整理や普及についての検討を行い、その結果を平成17 年10月に、「リウマチ・アレルギー対策委員会報告書」として取りまとめているところ です。(4)のクロイツフェルト・ヤコブ病等委員会ですが、昨年2月までに11回開催 し、患者の発生状況の確認と報告等を行っているところです。(6)の造血幹細胞移植 委員会ですが、昨年6月までに28回開催し、造血幹細胞移植の状況の検証及び評価を行 うとともに、今後の対策の在り方についての検討を行っているところです。以上です。 ○久道会長   次は生活習慣病対策室からお願いします。 ○矢島生活習慣病対策室長  健康局の生活習慣病対策室長の矢島です。お手元の資料の6頁をご覧ください。地域 保健健康増進栄養部会です。所掌の事務は、地域保健の向上、国民の健康の増進、栄養 の改善及び生活習慣病対策に関する重要事項を調査審議することです。  主な活動状況ですが、平成17年2月以降16回開催し、具体的には健康日本21の中 間評価、医療制度改革を踏まえた今後の健診及び保健指導の在り方に関する標準的な健 診・保健指導プログラムの策定、健康づくりのための運動基準2006、運動指針20 06、三位一体改革を踏まえた国、都道府県、市町村、医療保険者等の責務と役割につ いてご審議いただいています。例示だけをさせていただくと、平成17年2月には健康日 本21の中間評価の検討いただき、平成17年4月には、(6)がん医療水準の均てん化 に関する検討会の報告をいただいています。  7頁をご覧ください。真ん中からすぐ下のところで、たばこ対策について平成17年 11月ですけれども、医療制度構造改革の関係、糖尿病予防のための戦略研究、たばこ対 策などをここで行っています。  8頁ですが、昨年7月には標準的な健診・保健指導プログラム、「健康づくりのため の運動基準2006」、「健康づくりのための運動指針2006(エクササイズガイド 2006)」について、ご審議いただいたところです。昨年12月26日に健康日本21 の中間評価についてまとめていただき、たばこについても、やめたい人がやめるという 目標をここのところに設定しました。以上です。 ○久道会長   次は水道課、お願いします。 ○新田補佐(水道課)   水道課課長補佐の新田と申します。資料9頁の生活環境水道部会についてご説明しま す。生活環境水道部会の所掌事務は建築物衛生その他生活衛生に係る生活環境に関する 重要事項及び水道に関する重要事項となっています。  活動状況ですが、部会について昨年8月に第5回の会合が開催されました。水道に関 して「クリプトスポリジウム等の対塩素性病原生物対策」と、「水質基準の見直し等に ついて」ご審議いただいたところです。これらの議題については平成15年4月に水道水 質基準の見直しという答申を受けていて、その中でこのクリプトスポリジウム等の対策 の強化と、最新の知見を踏まえた水道水質基準の逐次改正が必要だという記述があり、 その後の調査検討結果などを受けて、今回、ご審議いただいたものです。この審議結果 を踏まえ、水道法に基づく水道の施設基準にクリプトスポリジウム等の対策として、従 前の濾過に加えて紫外線処理を追加することと、水道の管理や対処を示した、水道にお けるクリプトスポリジウム暫定対策指針の見直しの検討をいま進めています。また水質 基準について「塩素酸」という項目を追加することについて、いま食品安全委員会のほ うにご意見を求めているところです。こういった結果を踏まえて対応していきたいと思 っています。以上で終わります。 ○久道会長   医薬食品局総務課からお願いします。 ○中澤総務課長(医薬食品局)   総務課長の中澤でございます。医薬品販売制度改正検討部会です。所掌事務ですが、 昨今、いろいろご指摘のあった医薬品の販売のあり方全般の見直しについて調査審議す ることを目的として、平成16年4月に設置されたものです。  活動ですが、平成16年5月以降、23回にわたり開催していて、平成17年12月には 報告書をいただいています。報告書は参考資料6です。その後、年を改めて薬事法の法 改正ということで平成18年6月には、この法律が成立したというものですが、全面施行 は3年後ということです。  医薬品のリスクの程度の評価と情報提供の内容等に関する専門委員会ですが、部会の 下に設けられたものです。一般用医薬品に配合される主たる成分について製品群として 85製品群、成分として延べ485成分のリスク評価を行い、この部会の報告書に反映した というものです。以上です。 ○久道会長   最後に、厚生科学課からお願いします。 ○桑島健康危機管理官(厚生科学課)  最後のところですが、11頁です。厚生科学課の健康危機管理官の桑島でございます。 よろしくお願いします。厚生科学審議会健康危機管理部会を設置させていただいたこと のご報告です。所掌事務ですが、原因の明らかでない公衆衛生上重大な危機が生じ、ま たは生じるおそれがある緊急の事態におきまして、その対処を考えて、調査審議してい ただくことを所掌の事務としています。この部会につきましては、前回の当審議会平成 17年2月に設置を決めていただいています。  次に活動状況ですが、平成18年10月30日、第1回の会議を開催しています。そうい う意味では産声を上げたばかりです。部会長には、当審議会の委員でもいらっしゃる倉 田委員にお願いしています。また健康危機管理部会の運営規則等についてご審議をいた だいたところです。以上です。 ○久道会長   ありがとうございました。以上、各分科会及び部会の活動状況についてご報告いただ きました。まだ時間がありますし、せっかく出席いただいていますので、ただいまの報 告に関連して何かご意見あるいはご質問がございましたら、お願いします。どなたかご ざいませんか。よろしいですか。せっかくの機会ですので、ご遠慮なさらずに。 ○渡邊委員   せっかくの機会なのでお願いしたいのですが、地域保健の生活習慣病対策でたばこ問 題をずいぶん重点的に取り上げていますね。今日、お聞きしたら、生活衛生適正化分科 会というところでは飲食店とかいろいろな所の振興指針をご検討のようですが、分煙が 健康増進法にもありますので、是非、推進していただければと思います。 ○久道会長   それは要望ですね。ほかに何かございませんか。 ○岩砂委員   結核ですが、日本の結核というのは感染率が結構高くて、いろいろな表を見ていると 欧米先進国より非常に感染率が高いというふうに出てきます。これはどうしてなのでし ょうか。今度で結構ですが、何でこんなにきれいな日本で高いのかと思うのですが、ま た調べておいていただければと思います。 ○久道会長   三宅課長、どうですか。 ○三宅結核感染症課長  結核の専門の方々の間で、これが本当に原因だということはなかなか難しいようなの ですが、1つは産業革命のときに都市部に人口が集中して、そこで結核が増えた。それ から生活水準が良くなることによってだんだん減ってきている。また治療方法等も普及 している。日本の産業化が欧米に比べて遅れているために流行った時期が少し後ろにな って、また減ってくるカーブもずれてきているということで、データとしては並行して ずっと減ってきている傾向が見られると、専門家の方からはそのような説をお聞きして います。 ○久道会長   ほかにございませんか。 ○石井委員   参考資料1の審議会の構成の中に、生殖補助医療部会というものが現在も置かれてい ます。私はこの部会の委員をしていて報告書は取りまとめました。その段階で終わって いるのかと思いましたが、まだ存続するようです。その後、報告書に基づいた立法作業 というものが進まないままに今日に至っています。昨年末厚生労働大臣と法務大臣から、 学術会議のほうに新たな諮問がされて、委員会が設けられています。この部会、厚生科 学審議会と学術会議の委員会とは、どのような関係になるのですか。また、当審議会は、 こういう問題についてどう扱われるのですか。 ○久道会長   厚生科学課長ですか、どなたになりますか。 ○齋藤補佐(母子保健課)   母子保健課の齋藤と申します。ご質問いただきました点ですが、ご指摘のように現在、 法務大臣と厚生労働大臣から日本学術会議に対し、この問題に対する幅広いご検討をお 願いしているところです。その検討の状況などを勘案して今後の進め方については、部 会についても検討してまいりたいと考えています。現在のところ、まだ部会のほうでの 活動については未定という状況です。 ○久道会長   部会そのものは存続するのですね。そういうことでよろしいですか。ほかにございま せんか。 ○望月委員   先ほどの疾病対策部会の報告の中で、5番目の難病対策委員会についてはお触れにな らなかった気がしますが、これはこの後は活動していないということなのでしょうか。 ○梅田疾病対策課長  難病対策委員会として、これは平成14年8月に、今後の難病対策の在り方の中間報告 をまとめていただき、そのいくつか指摘していただいた内容について、今度は専門的な 検討が必要なことから、健康局長の諮問機関である特定疾患対策懇談会のほうで検討し ているという状況です。 ○久道会長   ほかにはございませんか。よろしいですか。それでは各分科会、部会の活動状況と、 それに関連した質疑は終了させていただきます。これで今回の議事は終了しましたが、 これから厚生科学審議会に設置された部会に所属すべき委員の指名を行いたいと思いま す。いま事務局より配付している資料をご確認いただきたいと思います。ただいま配付 した資料にあるとおりに指名させていただきますので、よろしくお願いします。 ○岩砂委員   この資料についてですが、私の名前、日本医師会が入っていないのですが、お役に立 たないということですか。 ○久道会長   厚生科学課長、説明をお願いできますか。 ○藤井厚生科学課長   部会に属する委員という形で会長のほうから今回、ご指名をいただきましたが、最初 の参考資料の厚生審議会の構成というところをご覧いただくと、部会の数はこれ以上に ございます。しかしながら、現時点で検討いただく課題が具体的にない部会については、 会長のほうから、その部会に属する委員を指名させていただいておりません。つまり具 体的な検討課題ができたときに、その検討課題にふさわしい委員を会長から指名させて いただくという形になっています。  岩砂委員からご指摘のあった点につきましては、この厚生科学審議会は総括的に部会 を代表する委員会ですから、そういう意味で岩砂委員には日本医師会の副会長という形 でお出でいただいていますが、各部会には各々、医師会から臨時委員として担当の理事 の方に出席していただいている構成になっています。それで、こういう形になっている ことをご理解いただきたいと思います。 ○久道会長   いまの件はよろしいでしょうか。先ほどの課長の説明でご納得いただけますか。 ○藤井厚生科学課長   追加させていただきますと、厚生科学審議会の構成の中で分科会と部会というのがあ りますが、分科会の委員については審議会の会長ではなく厚生労働大臣が指名する形に なっていますので、この分科会に所属をお願いする委員というのは、今回の指名の中に 出てきませんので、審議会の委員をしていただいても、どこの部会にも属さないという 委員も出てきています。そこもご理解いただきたいと思います。 ○久道会長   よろしいですか。審議会会長から指名できる範囲内での部会の各委員の方々は、ただ いま配付したとおりですので、よろしくお願いしたいと思います。その他、事務局ある いは審議官、何かご発言はありますか。 ○西山技術総括審議官   今日はご審議、ありがとうございます。先ほど大臣が一言話をされましたけれども、 その中で2点ほど私からもっと詳しくご説明させていただきたいと思います。1つ目は イノベーション25ですが、安倍政権になってイノベーションということで、技術開発 をもっと強化しましょうということです。特に官邸サイドから、医薬ということでのフ ィールドの中でイノベーションを進めたいという話が出たのは、私の経験では初めてで す。  この中身としては、まず2025年の日本の社会が、技術革新によってどういう社会が生 まれるのかについて、今日は金澤委員は来ておられませんが、日本学術会議のほうで作 業していただいています。その2025年の姿に合わせて、同時並行的に技術開発をしてい くということで、大臣の話にもありましたように、医薬に関する治験や臨床研究の推進 といったことを強化していこうということです。  もう1つ、新健康フロンティアというのがあります。これについては、もともと健康 日本21とか健康フロンティアというのがありましたけれども、新たに安倍総理のほう から、今までの健康フロンティアに追加して、さらによく検討し充実してほしいという 話がありました。新健康フロンティアですが、実は4つの分科会に分かれていて、子供 の健康、女性の健康分科会、働き盛り、高齢者の分科会、最後に4つ目として人間の活 動領域を拡大するということで、例えば介護ロボットについての分科会を、現在、開催 して議論しています。  この厚生科学審議会の先生方にも、適宜、資料を配付させていただきます。特段、こ の場でということではないのですが、科学技術部会、地域保健健康増進栄養部会など関 連する部会もありますので、また適宜情報提供させていただきたいと思います。これら については3月、4月ごろにまとめ、6月ごろに出る骨太方針に入り込むということで、 私ども厚生労働省、文部科学省、経産省、農水省と4つの省庁が絡んでいて、いま総力 を上げてその具体的な施策について検討しています。  最後ですが、これに呼応した形で、今日はアステラスの会長さんがおられますが、官 民対話ということをもっとやれということです。医薬等についての私ども大臣と民であ る企業の方々との対話をもっと進めるということで、大臣級の対話を進めていきたいと いうことです。こんな状況にあり、また各委員におかれましては情報提供させていただ きますので、大所高所からご議論、ご指摘いただきたいと思います。よろしくお願いし ます。 ○久道会長   ありがとうございました。先ほど部会に所属していただく委員の指名をさせていただ きましたが、欠席委員には後ほど事務局より連絡いたします。指名書につきましては、 これも後日、事務局より送付しますので、よろしくお願いしたいと思います。そのほか 事務局から何かございますか。 ○藤井厚生科学課長   この審議会が終わりました後、ただいま会長から科学技術部会に指名された委員の皆 様方は若干打合せがありますので、お残りいただければと思います。事務局からは以上 です。 ○久道会長   それでは本日の審議会はこれで終了いたします。ありがとうございました。                                    −了− 【問い合わせ先】 厚生労働省大臣官房厚生科学課 担当:情報企画係(内線3808) 電話:(代表)03-5253-1111 (直通)03-3595-2171