(参考3)

平成17年度厚生労働科学研究費補助金(子ども家庭総合研究事業)「生殖補助医療体系における設備、人的資源のガイドラインに関する研究」(主任研究者:吉村泰典)(抜粋)

施設構成の基準

1.  望ましい施設内容
診療部門(産婦人科診療部門より独立している)
 診察室、処置室、カウンセリング室、採精室、採卵・胚移植室
検査・培養部門
 記録管理室、検査室、培養室(含む培養前室)、凍結保存室

2.  必要最小の施設内容
診療部門(産婦人科診療部門と兼用もありうる)
 診察室、処置室、採精室、採卵・胚移植室
検査・培養部門
 培養室(含む培養前室)

施設の個々の部屋の必要性

  ○  専用診察室
  ○  専用処置室
  ○  カウンセリング室
  ◎  専用採精室
  ○  採卵・胚移植室
  ○  記録管理室
  ○  検査室
  ◎  専用培養室(含むセキュリティー)
  ○  培養前室
  ○  凍結保存室(含むセキュリティー)
 (◎:必要なもの、○:望ましいもの、無印:あれば有用なもの)

各論

1.  検査室
 (1) 分娩室以上の清浄度が望ましい
 (2) 施錠できることが望ましい
 (3) 検査室に設置する機器
  ○  クリーンベンチ
  ◎  遠心器
  ◎  冷凍冷蔵庫
  ◎  血球計算盤またはマクラー精子計算盤
 コンピューター精液自動解析装置
  ◎  位相差顕微鏡
  ○  実体顕微鏡
 蛍光顕微鏡
 (◎:必要なもの、○:望ましいもの、無印:あれば有用なもの)

2.  採卵・胚移植室
 (1) 手術室レベルの清浄度が望ましい。
 (2) 陽圧仕様が望ましい。
 (3) エアコンディショナーは必要。
 (4) 超高層地が望ましい。
 (5) 採卵・胚移植室に設置する機器。
  ◎  手術台
  ◎  超音波診断装置
  ◎  酸素吸入器
  ◎  吸引器
  ◎  生体監視モニター
  ◎  救急蘇生セット
 (◎:必要なもの、○:望ましいもの、無印:あれば有用なもの)

3.  培養室
 (1) 手術室レベルの清浄度が望ましい。
 (2) 陽圧仕様が望ましい。
 (3) クリーンルーム仕様のエアコンディショナーが望ましい。
 (4) 超高層地が望ましい。
 (5) 前室を設置することが望ましい。
 (6) 入室時着替え、手洗いは必要である。
 (7) 施錠できることが必要である。
 (8) 培養室に設置されるべき機器
  ◎  混合ガスインキュベーター
  ◎  バックアップ用混合ガスインキュベーター
  ◎  クリーンベンチ
  ◎  実体顕微鏡
  ○  顕微授精システム一式
  ○  PHメーター
  ○  浸透圧計
  ◎  ガス濃度測定器(炭酸ガス、酸素ガス)
  ◎  非常用電源
 化学天秤
 (◎:必要なもの、○:望ましいもの、無印:あれば有用なもの)

4.  凍結保存室
 (1) 体外受精、顕微授精の実施施設は凍結保存法を実施できなければならない。
 (2) 施錠できることが必要である。
 (3) 凍結保存タンクに施錠できることが必要である。

人的資源の基準

生殖補助医療を実施するために必要なスタッフ
  ◎  生殖補助医療を実施する医師
  ◎  看護師
  ○  胚培養士
  ○  コーディネーター
  ○  カウンセラー
 (◎:必要なもの、○:望ましいもの、無印:あれば有用なもの)

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