(参考資料1)
治療・診断概要(臓器提供施設提出資料)
2月9日 | 発熱 | |
2月10日 | 9:30 | 紹介医の診療所でX線撮影中、突然転倒し頭部打撲。意識消失。 |
10:14 | 救急車で来院。CTで第4脳室内の小出血を認める。傾眠。 | |
17:00 | MRIで第4脳室から後頭蓋窩、脊髄クモ膜下腔におよぶSAH。意識レベルは改善。 | |
2月11日 | 8:00頃 | 意識レベル低下。CTで後頭蓋窩を中心にしたクモ膜下出血の増大と水頭症の所見。 |
9:30 | 気管内挿管。 | |
11:00 | CTアンギオで右後下小脳動脈の末梢に動脈瘤様所見。 | |
11:30 | 急激な意識レベル低下を来たし、脳室ドレナージのみ施行。人工呼吸器装着 | |
13:00 | 人工呼吸下に血管撮影(VAG)を行い、造影剤の血管外漏出と思われる所見を認める。 著しい意識レベルの低下。瞳孔散大。 |
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14:30 | 病状の説明の際、夫人より免許証に貼られたシールの提示あり。同席した他の家族も臓器提供を望む旨の意思表示あり。 | |
17:00 | 病院長、事務長ら移植委員会メンバーに電話連絡。当面病状の推移をみる事とする。 | |
2月12日 | 夜 | 病状に大きな変化なし。吸引時に咳嗽反射あり。BP80/50前後。 今後脳死状態が見込まれた場合に脳死判定を行うことを再確認し、院内コーディネーター、臓器移植ネットワークに連絡することに関しても同意を得る。 |
2月13日 | 朝 | 血液培養は陰性、髄液培養でグラム陰性桿菌を認めるとの報告あり。血圧80台。CRP31.1。咳嗽反射も認められなくなり、臨床的に脳死が見込まれる状態との判断。 |
11:00 | 移植委員会招集。 | |
11:37 | 感染症が疑われるため、移植が可能かを確認した上で臨床的脳死診断を行う方針となり、ネットワークへ連絡。 | |
13:30 | 県腎バンクコーディネーター到着 | |
15:04 | ネットワーク・コーディネーター到着。移植委員会として意見を聞く。 | |
15:35 | 移植の可能性ありとの返事を得て、臨床的脳死診断を行う方針を決定。脳死判定医2名(脳神経外科、神経内科)を指名。 | |
16:00 | 夫人に臨床的脳死診断に進むことを説明。意思確認し、同意を得る。 院内に移植対策本部を設置。移植委員会メンバーとコーディネーターらが待機。 |
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17:00 | 病室での脳波記録開始するも、記録上の技術的問題および今後のプライバシー管理のため病棟を移動し、ICU内の熱傷用個室を利用することとする。 | |
17:38 | 人工呼吸を継続しながら病室移動。ベッド移動の際に体重測定。脳波記録再開。 | |
18:45 | 脳波記録の技術的な面に関しネットワークの紹介で脳神経外科学会の専門医に電話で相談。 | |
20:40 | 正式に臨床的脳死診断に入る。 | |
22:45 | 臨床的脳死診断終了。臨床的に脳死と判断された。 | |
22:51 | 主治医より家族に判定結果を伝え、臓器提供に向けて臓器移植ネットワーク・コーディネーターとの面談について同意を得る。 | |
23:07 | ネットワークコーディネーターが家族と面談。院内コーディネーターが同席。法的脳死判定に関して同意を得て脳死判定承諾書、臓器摘出承諾書を作成(2月14日01:45)。 | |
2月14日 | 2:35 | 第1回法的脳死判定開始。 |
5:32 | 第1回法的脳死判定終了。 | |
11:53 | 第2回法的脳死判定開始。 | |
14:23 | 第2回法的脳死判定終了。脳死と判定し、病院長(移植委員会委員長)に報告。 | |
15:51 | 家族の集合を待って主治医より死亡宣告。 | |
16:00 | 臓器摘出に関する最終的な意思確認をすべくネットワーク・コーディネーターと面談。 | |
19:00 | 主治医より臓器摘出後の頭蓋内剖検を家族に要請し、同意を得る(20:45)。 | |
20:17 | 摘出チーム到着。 | |
20:55 | 摘出チームによる評価。心臓は移植可能(21:03)、肺は左のみ可能(21:15)との結論。 | |
21:18 | 家族に臓器の状況を報告。 | |
21:50 | 手術室入室。 | |
2月15日 | 0:01 | 摘出開始。 |
1:41 | 心臓摘出、搬送(1:54)。 | |
2:04 | 肺摘出、搬送(2:29)。 | |
2:43 | 院内で院長、事務長、副院長(脳神経外科医)による記者会見。 | |
2:55 | 頭蓋内に関して剖検。明らかな嚢状動脈瘤は認めず。出血源不明。 | |
5:50 | 剖検結果の説明後、お見送り。 |
(参考資料2)

〈参考資料3〉
脳死下での臓器提供事例に係る検証会議名簿
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(50音順/敬称略 ○:座長) |
〈参考資料4〉
医学的検証作業グループ名簿
医学的検証作業グループ参考人名簿
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〈参考資料5〉
脳死下での臓器提供事例に係る検証会議
における第33例目に関する検証経緯
における第33例目に関する検証経緯
平成17年10月20日
第33例目の救命治療、法的脳死判定等について実地検証
・ | 「医学的検証作業グループ」の決定に基づき、山田和雄名古屋市立大学病院副病院長、梶田 泰一 名古屋大学教授、野口 宏 愛知医科大学教授が「脳死臓器移植に関する検証資料フォーマット」に基づいて実地検証。 |
平成18年1月30日
医学的検証作業グループ(第20回)
平成18年3月8日
第23回脳死下での臓器提供事例に係る検証会議
・ | 第33例目の救命治療、法的脳死判定等及び臓器あっせん業務を検証。 |