資料2−2

新宿区ファミリー・サポート・センター

個人での預かり型生活塾(夜)実証実験の報告

 
運営記録編

I  モニターの募集方法及び研修
 依頼モニターの募集
募集方法
区内各学童クラブ児へ配布した。
応募状況
11名
モニターの属性(子どもの学年、親の帰宅時間等)
小学1年生 ・・・ 6名
2年生 ・・・ 4名
3年生 ・・・ 1名
(4月以降の学年)
19:00 ・・・ 4名
19:30 ・・・ 2名
20:00 ・・・ 3名
20:30 ・・・ 1名
21:30 ・・・ 1名
(応募が少なかった場合)その理由と思われること、応募数を増やすために行った工夫
すでにサポートを利用している小学生が多数いるため、応募は少なかった。
(17年度 月平均45名程度の利用があった)

 預かりモニターの募集
募集方法
ファミリーサポート会員向け広報誌を発送するときに、生活塾のお知らせを同封した。
応募状況
11+2名(2名はファミリーサポート事務局から勧誘)
モニターの属性(性、年齢、参加動機、ライフスタイル等)
ファミリー・サポート提供会員
男性 1名  女性12名
・30代2名 ・40代1名・ 50代3名・ 60代7名
(応募が少なかった場合)その理由と思われること、応募数を増やすために行った工夫
すでに夕方のサポートを行っている会員が多いため応募が少なかった。
生活塾利用希望者がいる地域の会員に相談すると、生活塾を申し込んでいない場合でも、引き受けてくれた。

 研修
研修内容で工夫した点
ファミリー・サポート講習

保育の心   2時間   講師   ファミリー・サポート・センターアドバイザー
保健センターとしての子育て支援 2時間 講師 保健センター保健師
児童発達心理学 2時間 講師 専門学校講師
障害のある子どもの預かりについて 2時間 講師 子ども発達センター職員
子どもの事故と安全 2時間 講師 日本赤十字社幼児安全法指導員
子どもの健康管理 2時間 講師 小児科医師
保育園としての子育て支援 2時間 講師 保育園園長
ファミリー・サポートについて 1時間 講師 ファミリー・サポート・センターアドバイザー

特別な追加講習は行っていない。

II  マッチング、預かりの実施
 マッチングの方法
工夫した点
依頼があるごとにマッチングをした。
学童クラブ・利用者宅・提供者宅の位置関係、依頼内容に合わせる。

 預かりの内容、実績
預かりの内容
学童クラブに迎えにいき、預かりモニター宅で実施した。
件数・子どもの学年、預かり時間帯、食事提供の実績、その他の預かり以外の取組の実績
学年 時間帯 件数 食事 その他
3月 4月 5月 6月
A 1年 17:30〜19:00
17:40〜19:40
  16回 16回 19回 なし  
B 1年 17:40〜19:40   10回 11回 12回 軽食  
C 2年 17:45〜18:45   12回 9回 9回 なし  
D 2年 17:50〜20:50 4回 4回 5回 4回 あり  
E 2年 17:50〜19:50 2回       あり お稽古の送迎

 複数預かり
実績
複数はない
複数預かりにあたっての留意点、問題点
同じ学童クラブでも、家庭の考え方によって子どものお迎え時間が異なる。また、終了時間も異なるため、食事の提供についても様々である。それらを同じ預かり手に依頼するのは難しい。
子どもは複数になると、1人の時には想像がつかないような行動をとることがある。
新宿という土地柄、人通りの多い道が多く、複数の送迎の場合、目が届かない可能性が高い。また、預かり手はマンション住まいの家庭が多く、近隣への迷惑も考えられる。
依頼者が支払う利用料金は、1人の場合も複数の場合でも同じである。そのためか、積極的に複数預かりを希望した依頼者はいなかった。
以上のことから、複数預かりは実施しなかった。

 報酬
設定内容
活動費 ・・・ ファミリー・サポートと同額(800円または900円)
食事 ・・・ 500円(軽食程度の場合は適宜)
入浴 ・・・ 180円

 トラブルへの対応
トラブルに備えるため、事前に工夫した点
特になし
トラブルが起こらないよう預かり手、依頼者とその対象児童で事前打合せをおこなう。

 子どもの安全確保
子どもの送迎において、安全の観点から行った取組
提供会員登録時の研修で、安全確保についての講習を実施している。
またすべての講義が「安全に事故のないように、預かった時のままの状態で返すこと」の考えのもとに行い、送迎時・家庭内での注意事項も具体的に講習する。


 
分析・評価編

I  依頼側
 依頼モニターのニーズ
希望している預かりの頻度、時間帯
週1回  17:00〜20:00 (1)
 18:00〜19:00 (2)
 18:00〜20:30 (1)
週2回  18:00〜19:30 (3)
週3回  18:00〜21:30 (1)
毎日  18:00〜19:00 (2)
 18:00〜20:00 (1)
( )内は申込み人数
現在利用している子育てサービスと、そのサービスについて不満に感じている点
預かり以外の取組で希望するもの
利用サービス
  学童クラブ(3)
児童館(3)
ファミリー・サポート・センター(3)
民間のサービス(1)
その他(区の生活支援課)(1)
改善点 ・・・ 利用料金の値下げ(1)
利用時間の延長(2)
預かり手の資質の向上(1)
相談体制の充実(1)
取組 ・・・ 勉強を見て欲しい(1)
生活習慣を身につけさせて欲しい(1)
食事の提供(1)
安全で気持ちよく過ごせる・安心して過ごせる(1)
特になし(1)
( )内は回答人数
複数預かりへのニーズ
場合によっては利用したい(1)
複数での預かりを特に希望する人はいない

 依頼モニターからの評価
生活塾についての評価(仕組み、預かり手、預かり時間、預かりの頻度、預かり以外の取組、対価、マッチング等についての満足度、今後も利用したいと思うか、具体的に改善を要望する点等)
特になし

II  預かり側
 預かりモニターの意向
希望している預かりの頻度、時間帯
週1回  22:00まで(1)
週2回  21:00まで(2)・22:00まで(2)
週3回  20:00まで(1)・22:00まで(1)
週4回  22:00まで(2)・不明(1)
週5回  21:00まで(1)

複数預かりの意向
子どもは自分だけを見つめてもらいたい。1対1でゆったりとサポートをしたい。
学校、学童クラブでけんかをしたら、同じ場所に一緒に来るのが嫌になってしまうのではないか。
預かっている時にけんかをはじめたら・・・と心配。口げんか程度ならまだいいが、手を出すようなことになると、親にどう説明したらいいのかと不安を感じる。
子どもは2人になるとテンションが上がり、思わぬ行動をとるので不安。(特に送迎時)

 預かりモニターからの評価
生活塾についての評価(仕組み、子ども、預かり時間、預かりの頻度、預かり以外の取組、報酬、マッチング、研修等についての満足度、今後も預かりをしたいと思うか、具体的に改善を要望する点等)
勉強をみてあげた
生活習慣を身につけるための指導
自分の子育ての時と同じ気持ちできびしくするときもある。
朝の生活塾もやったが、ファミサポの講習が役に立った。紙芝居と読み聞かせを毎回した。地域の昔の地勢や風俗を話してあげた。また、自分の子どもの頃の生活や遊びを話してあげた。けん玉も教えてあげられた。どの子どもも熱心に聴いてくれた。図書室での実施で教材がたくさんあり、活用できた。子どもはすぐに慣れて、まったく問題なかった。
子どもなりに確執があり、人間関係形成に役立ったと思う。

III  生活塾運営者
   「生活塾」への総合評価と今後の課題
個人の家庭で複数預かるということは、物理的(家の広さ・騒音等)に問題がある
実際のサポート時間以外に、食事の準備等もあり、人数が多くなればそれに伴なって買い物や準備の時間も必要となり、難しい
子ども達は学校でも学童でも常に集団の中で過ごしている。個と個で向かい合ってもらえる場が必要と考える。
それぞれの家庭が文化と考えるならば、地域で自分の家とは違う家庭に行くことで異文化交流という考えも成り立つのではと考えられる。
複数で学習や文化の伝承等の取組をするならば、児童館等の施設で行ったほうがよいのではないか。


個人預かり型生活塾実績報告

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