06/06/15 次世代医療機器評価指標検討会 第4回議事録 第4回 次世代医療機器評価指標検討会(厚生労働省)/ 医療機器開発ガイドライン評価検討委員会(経済産業省) 合同検討会議事概要 日 時:平成18年6月15日(木)10:00〜11:30 場 所:経済産業省別館10階1020会議室 出席者:吉田純委員(座長)、赤松幹之委員、岡野光夫委員、菊地眞委員、佐久間一郎委員、 澤芳樹委員、妙中義之委員、辻岡克彦委員、土屋利江委員、橋爪誠委員、 平岡真寛委員、比留間潔委員(五十音順) 厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室 厚生労働省医政局研究開発振興課 経済産業省商務情報政策局医療・福祉機器産業室 議 事:1.「評価指標ガイドライン」を作成する分野について 2.平成17年度WG報告書について 3.今後の開催日程について 4.その他 概要:   1.「評価指標ガイドライン」を作成する分野について  平成17年度に評価指標ガイドラインの検討を開始した5分野のうち「リボソーム 等のデリバリシステム」の検討の打切りが前回合同検討会で了承されたので、これに 代わる新たな検討分野の議論を行った。新たに評価指標ガイドラインを作成すべき分 野の候補として、経済産業省から「医療用新規高分子ゲル材料」が、また厚生労働省 から「テーラーメイド医療用全自動DNAチップ診断機器」、「ナノテクノロジーによる 機能的・構造的生体代替デバイス」、「植込み型突然死防止装置」の合計4分野の提案 があり、議論の結果、「テーラーメイド医療用全自動DNAチップ診断機器」を今後新 たに検討する分野に加えることとした。この結果を踏まえ、早急に具体的進め方の検 討、メンバーの選任等を進めてWGを立ち上げることとした。  主な議論は次のとおり。 ○ 医療用高分子ゲル材料は眼内レンズ、人工関節、人工血管、カテーテルなどが用  途とされているが、既に実用化例のあるものや体内埋め込み型材料WGで検討し  ているものと考えられるので、現行の体内埋め込み型材料WGで検討すべきでは  ないか。 ○ 医療用高分子ゲル材料は非常に興味深いが、材料のみでガイドラインを作るのは  難しい。このような技術を用いた製品の開発を促進していくのは重要ではある  が、その一方で、ある程度製品としての形が見えないと、そのリスクとベネフィ  ットをどのように評価してよいのか戸惑う。 ○ カテーテル需要が増加している中で輸入品の増えが大きい。日本はよい材料を持っ  ているが作れない。血管系に接触する材料のガイドラインなども生体インプラント  の中で検討していただきたい。 ○ 現状、DNAチップ診断機器は各方面で研究されており、いろいろなチップが学会等  で発表されている。実用化が近い分野の一つではないかと思われる。このガイドラ  インが出てくれば診断のみならず創薬など幅広い効果が期待できる。 ○ DNAチップは患者のDNA診断を行うことによって、例えば分子標的治療剤の開発や  抗がん剤耐性などの診断に役立つ。 ○ DNAチップについては、ヒトゲノムは個人情報保護法の枠外であるが、高度な情報  であり、ヒトゲノム倫理指針とガイドラインとの整理をしていくことも必要であろ  う。 ○ 技術が広く役立つように考えると普遍性の高いものを選ぶのがよいが、スピード感  も必要である。ナノテクノロジーは普遍的で夢があるが、スピード感をもって実用  化を達成できるかとなると難しい。 ○ 植込み型突然死防止装置は既に欧米で実用化されているICDとの違いがどのよ  うなものか、もう少し機器開発の展開を見極めたうえでガイドラインを検討したら  如何か。 ○ 対象分野(内容、課題数)を限定することなく、必要と判断されるものは積極的に  追加検討していくのも一つの考え方ではないか。 ○ 汎用性の高いガイドラインを望む考え方もあるが、よりプラクティカルな実用化に  近い品目に焦点を当てたガイドラインや承認審査の迅速化に寄与するガイドライ  ンを作っていくのも一つの考え方である。 ○ ガイドラインの成果を早く世の中に出すことが大切である。 ○ 日本企業は医療産業、健康産業の成長に大きな期待をしているが、その多くはこれ  まで医療に深く関連してこなかった企業であり、医療分野の参入障壁の高さが課題  となっている。ガイドラインを活用して参入しやすい環境を作っていくことが大切  である。 ○ がん治療機器を含めたがん対策のための医療機器、医療機器におけるソフトウエア、  遠隔モニタも重要ではないか。 2.平成17年度WG報告書について  審査WGと開発WGで取りまとめた平成17年度成果報告書の報告があった(審査 WGは5課題の報告書(全5分冊)、開発WGは5課題と全体を総括した事業報告書 を加えた6分冊)。審査WG報告書は国立医薬品食品衛生研究所のホームページから、 また、開発WG報告書は産業技術総合研究所から公開される。 3.今後の開催日程について 次回の第5回合同検討会は平成18年10月頃を予定しており、議題として、平成18年度 におけるガイドライン検討状況の中間報告などを予定している旨の説明があった。 照会先:医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室             広瀬 高江(内線2912、2787)