06/06/08 第1回地域・職域連携支援検討会議事録 第1回地域・職域連携支援検討会「議事録」            日時   平成18年6月8日(木)                 13:30〜15:30            場所   中央合同庁舎5号館6階                 共用第8会議室            照会先  健康局総務課保健指導室(内線2398)       ○出席構成員(敬称略・五十音順)  荒木田美香子、家保英隆、岡山明、河野啓子、櫻井尚子、津下一代、土肥誠太郎、 永江直美、錦戸典子、松田一美、吉田勝美 ○厚生労働省出席者  梅田大臣官房参事官(健康担当)、野村健康局総務課保健指導室長、山本健康局総務 課保健指導室長補佐、久米健康局総務課保健指導室主査 ○議題 (1) 地域・職域連携支援検討会の設置について (2) 地域・職域連携推進事業ガイドライン改訂(案)について (3) 地域・職域連携推進事業の現状と支援について (4) その他 ○事務局(山本補佐)   定刻となりましたので、ただいまより、第1回地域・職域連携支援検討会を開会い たします。初めに大臣官房梅田参事官から、ごあいさつを申し上げます。 ○梅田参事官  本日は御多忙のところ、本検討会に御出席を賜りまして、心より御礼を申し上げます。 委員の皆様方には昨年度から引き続きまして、この地域・職域連携支援検討会の委員を 引き受けていただきまして、重ねて感謝申し上げる次第でございます。どうもありがと うございます。  さて、我が国では、がん、心臓病、糖尿病等の生活習慣病が増加しておりますことか ら、平成16年度に、生活習慣病予防の推進と介護予防の推進を柱とする健康フロンティ ア戦略がまとめられまして、平成17年度から10年間にわたり、本戦略に基づく施策を重 点的に推進することとしております。また、現在、国会で審議されております医療制度 改革関連法案を踏まえまして、疾病の予防を重視した保険医療体系への転換を目指しま して、その中でも生活習慣病予防を一つの柱として、さらに重点的な取り組みを推進し ていくこととしております。また、国民の主体的な健康づくりへの取り組みと地域・職 域ぐるみで、国民一人一人が生活習慣の改善等に取り組むことができる環境づくり、及 びそれらを支援するための、生涯を通じた継続的な健康づくり体制を整備する上で、ま すます地域保健と職域保健の連携が重要なものになると考えております。  こうしたことから、今年度におきましても、さらなる事業の展開を図ることとしてお りまして、昨年度の現地支援の結果等を踏まえまして、各都道府県におきまして、地域 ・職域連携推進事業が円滑かつ適切に実施されるよう、支援方策を検討していただくと ともに、新たに協議会が設置される都道府県に対して現地支援を行っていただきたいと 考えております。現地に出向いた支援につきましては、御多忙の中、お時間をおとりい ただきまして御苦労をおかけしておりますが、よろしくお願いを申し上げます。  なお、本年度の第1回ということでございますが、昨年と同様ということで、申しわ けございません、あらかじめ名札もそうなっておりますが、吉田先生に引き続き座長を お願いしまして、御検討をお願いしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたし ます。最後になりますが、検討会委員の先生方におかれましても、昨年同様の御指導、 御協力、並びに活発な御議論をいただきますようお願い申し上げまして、私のあいさつ とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  引き続きまして、本検討会の構成員でございますが、昨年度と同様でございますので、 御紹介は御所属等の変更のあった構成員の方のみ、資料1-別紙の構成員名簿に基づき 御紹介させていただきます。  まず河野構成員は、今年度より学校法人暁学園四日市看護医療大学設立準備室顧問に なられています。津下委員は、ちょっとおくれるとの御連絡が入っておりますけれども、 津下構成員は、あいち健康の森健康科学総合センター副センター長兼健康開発部長にな られています。松田構成員は、社会保険事業財団保健部長になられています。  なお、本日は堀江構成員が御欠席でございます。あわせまして、先ほどの構成員名簿 の中で、荒木田先生の役職のところで、大阪大学医学系研究科の「科」の文字が「課」 となっておりますが、これは誤りですので、おわびして訂正いたします。  引き続きまして事務局ですが、今年度の担当は保健指導室の久米でございます。最後 に、私、保健指導室の山本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。これからの 進行は吉田座長にお願い申し上げたいと存じます。それでは吉田座長、よろしくお願い いたします。 ○吉田座長  ただいま御紹介いただきました、聖マリアンナ医科大学の吉田でございます。昨年に 引き続きまして、また座長を務めさせていただきます。もうベテランの先生方ばかりで ございますので、いろいろ御支援をいただきながら、また事務局にも御支援をいただき ながら、今年の支援事業を進めてまいりたいと思います。何とぞよろしくお願い申し上 げます。それではまず、議事に入る前に、事務局より資料の確認をお願いいたします。 ○山本補佐 それでは資料の確認をさせていただきます。座席表、議事次第の後ろに資 料がございます。資料1「地域・職域連携支援検討会開催要綱」、資料2「地域・職域 連携推進事業ガイドライン改訂(案)」、資料3「地域・職域連携推進協議会設置等に 関する調査結果」、資料4「平成18年度地域・職域連携推進事業に関する支援の要点 (案)」、資料5「平成18年度地域・職域連携推進事業の支援について(案)」、資料 6「平成18年度地域・職域連携推進事業関係者会議開催要綱」、資料7「平成18年度地 域・職域連携推進事業関係者会議グループワークの概要」。参考資料としまして、1が 「地域・職域連携推進事業ガイドライン」、2が「平成17年度地域・職域連携支援検討 会報告書」。以上でございます。 ○吉田座長 それでは本日の議題に入りたいと思います。本日の議題は大きく2つござ いまして、1つはガイドラインの改訂という作業でございます。それからもう1つは、 今年度の支援事業で実際に現地に行っていただくわけですが、支援事業の現状とその支 援の方策につきまして、昨年度を踏まえまして、今年、検討しておくべきことがありま したら、今回が全体で集まる第1回でありますし、もうこれ以後は、多分、実際に支援 の事業がスタートいたしますので、それについて御審議いただければと思います。  それでは、まず、議題1の地域・職域連携支援検討会の設置についてでございますが、 この趣旨について事務局から御説明をお願いいたします。 ○野村室長 資料1を使いまして簡単に御説明を申し上げます。ただいま、参事官のあ いさつにもございましたように、平成17年度から引き続いて、地域・職域連携推進事業 の全国的な展開を進めていくという段階に入り、今年度においても、その円滑な協議会 の設置を支援していただくということを趣旨として、この検討会の開催を考えておりま す。現在、国会でも、医療制度改革関連法案が審議されておりますけれども、そこにお きましても、地域・職域連携推進協議会の役割というのは非常に重要だという議論もあ り、今後ますます、こういった協議会の設置を全国的に推進していくというのは重要な ことというふうに思っております。昨年も現地に出向いて専門的な支援をしていただき ましたが、本年度もそういった意味で、専門的な知見に基づいた支援をお願いしたいと いうふうに思っております。  この検討会の事業の内容ですが、一つは今申し上げました、協議会の設置・運営に関 する支援、そして2つ目がガイドラインの改訂でございます。これは昨年度の検討会に おいても、ガイドラインの改訂についておまとめいただきましたが、今年度の検討会に おいても、さらなる改訂が必要だということであれば、そちらの御議論もお願いしたい と思っております。そして、実際に支援に行っていただくことに加えて、構成員の方々 には、その後においても、その現状に応じた助言等を行っていただきたいというふうに 考えております。その他のところにございますが、この検討会は健康局総務課長が開催 する検討会でございます。そして庶務は健康局総務課保健指導室が担当するという会で ございます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○吉田座長 ただいま野村室長から、要綱について御説明いただきましたけれども、確 認すべき点はございますか。昨年からの一貫した延長事業でございますので、特にはな いと思いますけれども、何か確認事項がございましたら。よろしいでしょうか。  それでは、この趣旨を踏まえて、今回の検討会を進めていくということで、審議に入 らせていただきます。議題2として、地域・職域連携推進事業のガイドラインの改訂と いうことがありますが、これについて、事務局から御説明をお願いいたします。 ○野村室長 資料2をごらんください。昨年度の検討会で御議論をいただき、まとめて いただいた報告書の中で、ガイドラインの改訂というふうに書かれた部分、そこを参考 に、実際のガイドラインのどこの部分に該当するのかということを考えまして、ガイド ラインのここの部分を追加したらよろしいのではないか、と。そういうことで追加をい たしました。そして前回のところではQ&Aの追加というのも、永江先生に書いていた だいたところですけれども、そこについても中身を読みますと、Q&Aというよりは本 文に追加した方がよい内容だなあというふうに思いましたので、Q&Aの追加ではなく、 本文の中に書き込むという方向で、資料2にある改訂案をつくらせていただきました。 ですから、これは実はちょっと複雑で、報告書のところと、それからガイドラインのと ころと、3つを見比べながらという感じになるのですけれども、わかりやすいのは、も しかすると報告書との関係で御説明をした方がよろしいかなあとも思いますので、報告 書を片一方で開けていただけますでしょうか。  報告書の、10ページからになります。今後の課題というところです。資料2を中心に、 時々、この、今後の課題のところに戻らせていただきます。資料2の1枚目は全体の目 次になっておりますが、2ページ以降で少し御説明をさせていただきます。2ページの 一番上、場所としてはガイドラインの、協議会の構成メンバーというところにアンダー ラインで書いてあるところを追加してはどうかということです。2次医療圏協議会の構 成メンバーが所属する上部団体がある場合には、その団体を構成メンバーとすることが 適当であるということを追加いたしました。これは去年の報告書の、10ページの2番、 連携協議会の構成員の部分について、この、メンバーの追加という部分を直したという ことです。  次に、資料2の3番の、協議会の役割というところですが、アンダーラインを引いて いるところは、報告書の1番にあった協議会の機能分担の明確化という中のものを追加 してあります。実はこの報告書の中身は、ある部分は既にガイドラインの中に書かれて いましたので、そうではなく、書かれていないところだけを引っ張り出して、このアン ダーラインにあるようなところだけを追加させていただいたという整理にしております。 ですから「2次医療圏協議会の育成を目的として」という、この辺のことが余り明確に 入っていなかったので、そういったことを追加したということと、それと2次医療圏団 体の構成メンバーの上部団体に対する啓発を行うということも、都道府県協議会の役割 として追加したということです。それから2次医療圏協議会の役割のところでの追加は、 2次医療圏協議会固有の健康課題を特定し、その解決に必要なという、そういった文言 を入れて、より明確にしたというところがございます。  次に、資料2の4番の、協議会の運営方法でございます。ここは項目立てもしまして、 追加をしています。都道府県協議会の運営というものを書きました。これは昨年度の報 告書のQ&Aのところで出された部分です。ですから、報告書の方で言いますと13ペー ジ以降になります。中身を読みますと、ガイドラインの方には余り都道府県協議会のこ とが書かれていなかったということがありましたので、項目立てをして追加をした方が よろしいのではないかということで、ここに書かれている内容をガイドラインのような 書き方で書き直したというところでございます。  また資料2の方に戻っていただいて、こちらの3ページ、2次医療圏協議会の運営に ついても、Q&Aの追加として永江先生に書いていただいたものを、ここに追加してあ ります。内容的にも、書かれていたものを文章化したということであります。追加の項 目立てを1、2としましたので、ワーキンググループの設置というのは1番でしたが3 番に変更して、そして4番目も、項目立てとして新設しております。事務局設置の工夫 ということで、これは、バランスよくこの事業を実施するためには、「事務局を地域保 健部門と職域保健部門が共同で運営すること」ということで、具体的には保健所と労働 基準監督署が交互にやった事例もあったというようなことを追加した方がよろしいかと 思いまして、4番で、工夫という中に追加で記述しております。これは報告書の5番と して書かれていた内容をここに移しております。そしてキーパーソンのところについて は、内容は変えておりませんが番号を変更したということです。  その先にまいりますと、連携事業の実施の中で、ここについてはほとんど変えており ませんけれども、研修のことについて報告書の中で追加の内容がありましたので、研修 の事業のところで、「オ」として一つ追加しているということです。職場における環境 改善に関するアプローチを実施するための講義や実習というところです。これについて も報告書の方の5番の中で書かれていた内容がございましたので、報告書の5番の中の ものを、ここに1行追加したということです。実は報告書の11ページの5番は、いろい ろな内容が書かれておりましたので、それぞれパーツごとに埋め込んだということがご ざいます。  そして資料2の4ページ目、評価のことでございます。評価については、報告書の10 で書かれておりますし、それからQ&Aでも書かれておりまして、ここは重複した内容 がございましたので、そこをまとめて、「チェックリストを活用することにより、連携 事業の不足している点や改善点が明確になるため、各事業の進捗状況を確認するものと して」この評価項目を活用する、こういった内容のものを、ここに追加してございます。  それから項目で言うと7番の、連携事業を推進する際の留意点という中の推進要因。 そこの項目に一つ追加をしてあります。これは報告書の中の4番で書かれた内容をここ に追加してあります。職域関係者の積極的参加ということが報告書の方にありましたの で、ここに追加として入れてあります。  そして最後になりますが、保険者協議会との連携という部分についても、報告書の、 項目で言うと5番とか8番とかQ&Aとか、それぞれのところに保険者協議会との連携 が書いてありましたので、そこを、この「保険者協議会との連携」ということで、追加 事項として書いたところでございます。  昨年度の検討会で、ガイドラインの改訂の内容について、できるだけ、どこかを削除 する方向ではなくて、追加をするということで改訂をした方がよろしいかなあと思って、 こういう形で整理をさせていただきました。以上です。 ○吉田座長  どうもありがとうございます。ガイドラインの改訂の案につきまして、事務局から説 明をいただきましたけれども、確認並びに質問がありましたら。文言の細かいところは また事務局等で調整させていただきますので、趣旨等につきまして、こういう点につい ても言及した方がいいとか、そういったことがありましたら、御発言いただければと思 います。いかがでしょうか。 ○家保構成員  確認をお願いしたいところですけれど、この改訂の施行期日といいますか、ガイドラ インの適用はいつからを考えておられるのか。この検討会としては今回が1回目ですの で、今年度のいろんな議論を経て最終的に変えるのか、昨年度の部分だけで一定の案を するのか。そこをまず教えていただければと思います。 ○野村室長  今年も新たに協議会をつくるところがたくさんあるわけですので、去年出された改訂 の内容は、できるだけ早くに生かした方がよろしいのではないかというふうに考えてお  よろしいでしょうか。また今年度の支援事業をやって、さらに追加することがあれば、 またそれを普及するということでよろしいわけですね。そのほか、いかがでしょうか。 ○河野構成員  都道府県協議会の役割のところですけれど、より明確になって大変いいと思うのです が、この、都道府県の協議会の役割は、調整だけではなくて、この間伺って思ったのは、 ファシリテーターの役割もあるのではないかと思いますが、どうでしょうか。ファシリ テーターとして、2次医療圏に働きかける。 ○吉田座長  これはどうでしょうか、例えば今回追加された言葉では、育成という言葉だけでは、 なかなか、足りないということですか。 ○河野構成員  そうですね、もうちょっとはっきり表現できたらよいと思うのですが。 ○吉田座長  もうちょっと強く……。 ○河野構成員  育成の中に含まれると思うのですが、設置するようにいろいろサポートし、それがで きたら、もうちょっと燃え上がるようにサポートするとがあれば、と。 ○吉田座長  ファシリテーターという言葉が、今はどうなんでしょうか。 ○梅田参事官  それなんですが、なるべくカタカナ言葉は使わないで、ちゃんと日本人全体にわかる ように、表現をお願いできたらと思います。 ○吉田座長  いかがでしょうか。その点もあって、「育成」以外に適切な言葉があるかなあと、先 ほど思っていたんですけれど。 ○河野構成員  なるほど。そういう意味で、「育成」となっているんですね。ただ、ちょっと何か…。 ○岡山構成員  2次医療圏の限界というのは、2次医療圏には予算を獲得する仕組みがないんですね、 なかなか。そうすると都道府県の協議会というのは、ある意味、予算の方向性とか、県 の予算の中での一つの仕組みというのがあると思いますが、そういった意味で、育成以 外に、今言った予算とか、そういったものもあるのではないか。先生がおっしゃったの は、そういうところではないかと思いましたけれど。 ○河野構成員  それもありますし、もうちょっと言葉として、ファシリテーターという意味を日本語 で表すとしたら何になるのか。 ○吉田座長  今、一つはファシリテーターというか、どちらかというと人材育成のところをもう少 しという話と、それから今の、予算のことについては、どうなんでしょうか。具体的に ここに書き込んでしまうということが、都道府県事業にとってよろしいのか、それとも、 書くことによって、それがしばりになってしまうようなことがあるのか。予算の指導と いうのも、何か……。どうでしょうか岡山委員、予算の何というのか……。 ○岡山構成員  私が思ったのは、育成という言葉では表せない部分というのは、そういったところか なあという意見であり、それを載せろということではなくて、河野先生がおっしゃった のは、そういうことではないかということです。 ○津下構成員  今のとは別のことですが、協議会の役割のところで、2次医療圏協議会の役割ですけ れども、2次医療圏ではそういう事業を行うわけですが、この行われたことについて、 都道府県協議会へ報告をすることと記載したほうがよいのではないでしょうか。上の段 落では都道府県協議会で連携事業を収集するということがあったわけですけれども、2 次医療圏の方としては、協議内容や事業等についてをきちっと都道府県協議会に報告を して、それが水平展開といいますか、ほかのところでも実施しやすいよう、見本となる ようにする。2次医療圏だけでとどめないようにするということを入れていただいては どうかということです。それから次に、社会資源という言葉がよく使われています。社 会資源の定義ですけれども、このガイドラインの冊子の8ページのところに、健康づく りのための社会資源として、会場や運動施設といった施設とか、健康教育媒体、広報媒 体等が挙がっているのですけれど、そこに、例えば活動のプログラム、活動状況といっ た、そういう、ソフト的なものも社会資源に含まれるし、それから人材というのも、こ の6)のところも、大きく言えば社会資源の中に含まれるのかもしれませんけれども、 この社会資源の定義というのを明確にきちんと書き込んだ方がいいのかなあというふう に思います。修正としてはガイドラインの8ページのところの、社会資源のところで、 施設、会場、教育媒体のほかに、活動として実際にどういうプログラムをやっているか とか、そのようなことと、それから研修会の開催状況とか、地域でどういう活動が行わ れているかということを、社会資源として大きくとらえてはどうかというふうに思いま した。以上、提案です。 ○吉田座長  最初のところは2次医療圏が都道府県の協議会に報告をするということを明記した方 がいいのではないかということ、それから2番目の御指摘は、ガイドラインの8ページ の、5)の資源のところに活動プログラム等についてもう少し言及してはどうかという ことですね。 ○津下構成員  都道府県協議会の役割のところも、「研修会を開催するなど」というふうに書いてあ りますが、協議会が開催すべきなのか、協議会の構成メンバーがそれぞれ開催している 研修会の情報を共有化することが早いのかというと、やはり共有化の方が早いだろうと いうふうに考えますと、研修会の開催状況も含めて社会資源ととらえてはどうかという ことです。 ○吉田座長  ただいま2つ御指摘をいただきましたけれども、よろしいでしょうか。一つは報告を するということを明記しておく。それからもう一つが、社会資源のところに活動プログ ラム、それから研修会の開催状況についての案内を出すというようなことですね。 ○櫻井構成員  今の御発言に、非常に賛同するものですが、報告するというよりは、都道府県協議会 が2次医療圏の活動の把握をする、そして事業支援をするという形にすると、さっき出 たファシリテーター的なものも含めて、よろしいかと思います。以前行ったところで、 2次医療圏側は報告したいけれども都道府県側が勝手にというふうな、そういう雰囲気 のあったところもありますので、どちらかというと都道府県側が、2次医療圏の活動を ちゃんと把握しておきましょうというスタンスの方がいいのではないかと思います。 ○吉田座長  それは両方書いてもいいわけですね。 ○櫻井構成員  そうですね。 ○吉田座長  都道府県としては2次医療圏の活動を収集する、そして2次医療圏としては活動を報 告するということで、出し入れをきっちり書いておくということで、よろしいですね。 そのほか、いかがでしょうか。 ○岡山構成員  簡単な文言のところですが、最後の、保険者協議会との連携のところで、「ハイリス クアプローチと、地域において実施されるポピュレーションアプローチ」と書いてあり ますが、これは職域でも当然行われるので、もし明示するのであれば、「地域・職域」 というふうに明示した方が、誤解を招かないのではないかと思います。 ○吉田座長  ありがとうございます。それでは、必ず「地域・職域」というふうに、ひとつセット ということで扱わせていただきます。 ○永江構成員  これから協議会を設置されるところとか、設置に向けての協議会のいろんな悩み等、 都道府県の状況を見させていただきますと、やはり位置づけとかビジョンが不明確とい う点での悩みが多いような気がします。ガイドラインでは、「健康日本21の推進に資 する」という内容で、メリットとして書かれてはいるのですが、その位置づけのとして のところに健康増進計画の推進会議における部会のひとつとして設置するという形にし ますと、その中で壮年期部門の具体的なアクションプランにもつながっていきますし、 それがまた評価にもつながると思います。健康増進計画に位置づけられるということは、 各都道府県で策定しますので、そういった意味での予算面の確保ということも可能であ ると思います。 ○吉田座長  ありがとうございます。これについては、どうしましょうか。実は多分、今、審議し ている医療政策とも関係する話かと思いますが。 ○野村室長  今後の課題のところに位置づけのことが書かれていたのですが、特に今回の改訂の中 に入れていないのは、既にガイドラインの4ページの中に、健康増進計画の推進に寄与 することを目的とする、というところまで記載されています。設置の一番最初の段落で すけれども、そこに、そういった明記がされていましたので、今回、あえてそのことを もう一度言うことはないのかなあというふうに思って、特に改訂はしなかったというこ とがございます。もう少し言い方をはっきりさせるとか、何かあれば御提案いただけれ ばと思いますが。 ○永江構成員  失礼しました。私は3ページの地域・職域連携のメリットのところだけを見ていたも のですから。 ○吉田座長  よろしいでしょうか。 ○永江構成員  はい、わかりました。 ○吉田座長  一応文言としてうたってあるということで取り扱わせていただきます。そのほか、い かがでしょうか。このガイドラインの改訂は、昨年度を受けて、現状としての改訂を行 って、また今年度、いろいろと活動をいただいたところで追加することがあれば、また 次年度なのか、今年度の最終バージョンとしてもう一度改訂するということも考えられ るかと思います。ほかに、いかがでしょうか。 ○河野構成員  ちょっと教えていただきたいのですけれど、3ページの上から3行目に、「労働局・ 社会保険事務局と連携した共同事業の企画は、産業医や産業看護職等の研修を行ってい る」というふうに、わざわざ産業保健推進センターのところについているのですが、こ れは何か特別な意味があるのでしょうか。産業保健推進センターは研修のみでなくいろ いろやっていますので、それに、わざわざつけられた意味が何かあるのか、この点につ いて伺いたいと思います。 ○野村室長  この辺のくだりは、確か昨年度の報告書の中の記述で、11ページの4番のところに書 いてありまして、ここを引っ張ってきたということになります。表現が十分でないとい うことでしょうか。 ○河野構成員  いえ、限定されているように感じるのですけれど。何か特別な、推進センターの修飾 みたいにとれたのですけれど、推進センターの役割はそれだけではないので、だから、 これの入った意味というのが、何か特別にあったのかなあと思って確認させていただき ました。ですから、むしろこの文言はなくてもよくて「共同事業の企画は、産業保健推 進センターと」としていただいた方が、むしろいいように思ったのですけれど。 ○野村室長  「産業医や産業看護職等の研修を行っている」だけではないので、あえてここは、書 かない方がいいのではないかという意味ですね。 ○河野構成員  はい、そうです。 ○野村室長  わかりました。 ○吉田座長  では、そのように訂正をお願いいたします。 ○松田構成員  今の並びですけれど、3ページの今の部分と、それから4ページの6番の8)という のが、非常に類似している点かと思いますので、どちらか一本に整理していただいて、 それで職域関係者の積極的参加の推進要因は、前回の会議でもありましたけれども、職 域がこの協議会にかかわることのインセンティブを、もっと書き込んだ方がいいのでは ないかというお話があったかと思うので、これを加えていただきたいと思います。以上、 2点です。 ○吉田座長  そうしますと、この推進要因の8)の方は、あえて記載しなくてもいいのではないか ということでしょうか。そのかわりに、産業界へのメリットをもう少しきちんと、推進 要因として記述するということですね。 ○松田構成員  そうですね。 ○吉田座長  この点について、いかがでしょうか。 ○荒木田構成員  今の、資料2の方の4ページ目の、松田委員が指摘されたところですが、私は両方入 っていてもいいのかなあと思っています。上にある産業保健センターの方は集約しても いいのですが、プラスの意味で書いてあってもいいかなあと思いますし、「また」以降 のところは、これはかなり地域の状況にあわせて、地域の情報をよく知って、資源をよ く知って、活用していこうというところなので、ここはかなり重要なところかなあと思 いました。 ○吉田座長  いかがでしょうか。この、職域関係者の積極的参加という、推進要因の追加について は残すということですが。その前半部分は、先ほどの産業保健推進センターのことがあ りますので、もう少し調整を図って用語を整えるということと、後段は残しておくとい うことで、大体よろしいでしょうか。 ○松田構成員  済みません、私も後段は残すという意味で申し上げました。前段が重複しているので、 という意味です。 ○吉田座長  では、そのあたりは用語を整えさせていただきます。ところで、産業界のメリットと いうのは、どういうふうに書き込んだらよろしいでしょうか。 ○土肥構成員  メリットとしては、やはり幅広く、働く方々が、このような健康増進のプログラムに 入れるということが一番大きなメリットだと思います。現状では小規模事業所の産業保 健そのものは十分されているとは言えない状況ですので、小規模事業所を含めて、産業 保健サービスが享受できるということが大きなメリットになるというふうに思います。 ○吉田座長  その点を、推進要因の8)でよろしいでしょうか、それとももう一つ起こした方がよ ろしいですか。 ○荒木田構成員  もし、産業界のメリットとして集約するならば、ガイドラインの3ページの、地域保 健、職域保健の連携のメリットというところに書いていった方がいいのではないかとは 思うのですが、ここでも、かなり書き込んであって、何をどういうふうに書いていった らいいかなあと思っています。どちらかというと地域保健のサイドからの書き方にもな っているので、産業にもう少し焦点を当てた、産業サイドからの書き方にすれば、より、 ピンと来るのかもしれません。 ○吉田座長  メリットの点については推進要因のところよりも、3ページのガイドラインの、地域 ・職域連携のメリットというところできちんと書いておいた方がいいと思いますね。小 規模 事業所を含めて、広く保健サービスを享受できるという書き方でよろしいでしょうか。 そのほか、いかがでしょうか。 ○土肥構成員  申しわけございません、資料の4ページの推進要因、8)の後段の部分で、産業医連 絡会議等の、会議の固有名称的なものが出ていますが、これは一般的に理解できる固有 名詞なのか。労働関係連絡協議会みたいなものは確かにあるだろうと思うのですが、産 業医連絡会議とか産業保健連絡会議というものが、一般的に理解できる用語かどうかと いうのが、ちょっと不安になってきた部分があるのですが、いかがでしょうか。 ○吉田座長  荒木田委員、どうでしょうか。 ○荒木田構成員  折衷案ですけれど、労働関係連絡会議の中に括弧をして、例えば産業医の会や衛生管 理者の集まりの会などがあるので、その具体例を挙げるというような形にしてはどうで しょうか。単に「労働関係連絡会議」だけになってしまうと詳細がわからなくなるかも しれませんので。 ○土肥構成員  そうですね、はい。 ○吉田座長  御提案の、労働関係連絡会議の後に括弧をして、幾つかの例を列挙するという形でよ ろしいでしょうか。そのほか、いかがでしょうか。 ○津下構成員 4ページの下に、保険者協議会との連携ということが書いてあるのです けれど、今の医療制度改革のことで、先ほどの職域側のメリットということですが、保 険者のメリットというのが、すごく、これからクローズアップされるのかなあ、と。今、 実際に健保組合が、それに向けて準備をし始めているようですが、保健指導のツールと か、いろいろなことについて、今までに十分な取り組みのないところは、積極的にこう いうことで勉強していきたいという動きはあるように思うんです。それを職域のメリッ トというのか、保険者のメリットというのかわかりませんけれども、今まで地域のメリ ット、職域のメリットとあったのですが、保険者の協議会の構成員にもなっていますの で、一体とは言いながら、そのメリットは分けて書いてもいいのかなあというふうには 思ったのですが、いかがでしょうか。 ○岡山構成員  その辺は、実は、これを一通り読ませていただくと、かなりあちこちに、本質的にか かわる部分なので、今年、十分に議論して、保険者というのを第3軸に置いた地域・職 域連携という議論をしていかないと、ちょっと難しいかなあという気はします。 ○津下構成員  今の時点では、少し早いかなあと思いながら、ただ、その動きがあるので、次の改訂 には、かなり意識をして、様子を見ていかなければいけないだろうと思いましたので。 ○岡山構成員  例えばこれで行きますと、ガイドラインの3ページ、メリットの6番のところで、「 事業者による自主的な健康保持増進活動の推進がより容易になり」というふうに書いて あるわけですが、実はここは「保険者」という言葉の方が適切かもしれないし、逆に事 業者も入るかもしれないという話になると思うんです。そうすると、かなり広範な範囲 に及ぶのかなあというふうに思います。 ○吉田座長  この点について、いかがでしょうか。実は6月27日に、次回、第2回を予定しており ます。それまでに、もう少し、医療制度改革法案関連のことも見えてくるかと思います ので、そのときに、もう少し、改めて議論してもいいのかなあと思っておりますけれど も。 ○土肥構成員  今のお話は、法律の話とは別に、これが進めば、間違いなく保険者はメリットを受け るのではないか、と。そのこと自体は何か入れておいて、さらに踏み込むのであれば法 律の改正を待ってというようなイメージの方がいいような気はするのですけれど。 ○吉田座長  いかがでしょうか、今月中にもう1回ありますから、もう少し、その審議を受けてガ イドラインを直してもいいのではないか、第2回を受けて直してもいいのではないかと 思いますし、それも踏まえて当然考えなくてはいけない点だと思いますが、事務局の方 で何かお考えはありますか。 ○野村室長  もしかすると、岡山先生がおっしゃったように、少しじっくり全体を見直す中で、次 回の、今年度の終わりくらいの改訂のときに、その辺は全体の見直しの中に入れていっ た方がよいのではないかという感じがしております。もちろん、ここは早めに入れてお いた方がいいという部分があれば、もう一度、今月中にこの検討会がありますので、そ こで御議論いただいてもよろしいとは思いますが、本格的な押さえを、やはりした方が よろしいかというふうには思います。 ○吉田座長  いかがでしょうか。現状としては地域・職域の連携協議会という立場に立っています ので、一応、保険者は横目で見ていくという形と、それから最後にトータルでバランス をとったときに、どう改訂するかという議論をもう一度しなくてはいけないだろうと思 いますので、そこまで議論を残しておくということで、いかがかと思いますが。 ○錦戸構成員  昨年の支援活動の中で、実際に協議会等に参加させていただいて気づいたことの一つ で、この会議でも話題になったと思うのですが、産業界の方からの積極的参加の中に、 事業者の方や商工会議所さんの方の参画があると、より、職域側の現状というか支援ニ ーズというあたりが明らかになって、各地域での連携事業の推進に効果的なのではない かと考えます。ですから、先ほどの資料2の8番の、職域関係者の積極的参加の括弧の 中のものに、ぜひ入れていただいて、商工会議所や事業者の方への、産業保健推進セン ターあるいは地域産業保健センターからの、そういった呼びかけ等を、ぜひしていただ けるといいのではないかと考えます。 ○吉田座長  では、労働関係連絡会議のところに、もう少し、いろいろな実例を挙げておくという ことで対応させていただきます。ガイドラインの改訂については、大体、大筋のところ を御議論いただいたかと思いますが、いかがでしょうか。きょうはまだ、この後、本年 度の支援事業について、詳細に御検討いただかなくてはいけません。ガイドラインは、 今年度の第1次の改訂という位置づけでお考えいただければと思いますので、この辺で よろしいでしょうか。ぜひとも、これだけは言及しておきたいという点がありましたら 伺いますが、よろしければ、ガイドラインについては一応、御議論いただいたというこ とで、これで改訂を進めさせていただくことにいたします。  それでは、次の議題でございます。地域・職域連携推進事業の現状と支援についてと いう、本年度の事業の具体的なところについて、御審議いただきたいと思います。最初 に資料の御説明をお願いします。 ○久米主査  資料3の御説明をさせていただきます。今年度、5月に調査をさせていただきました 地域・職域連携推進協議会の設置等に関する調査の結果について、御説明申し上げます。  まず、地域・職域連携推進協議会の設置状況ですけれども、都道府県の設置状況に関 しましては、都道府県及び2次医療圏協議会設置済みは6カ所、都道府県協議会のみの 設置が3カ所、2次医療圏協議会のみの設置が11カ所で、協議会設置済みが計20道府県。 平成18年度の協議会設置予定は18カ所、平成19年度以降の設置予定及び未設置、未回答 は9カ所でした。  続きまして、指定都市15カ所のうち、協議会設置済みが4カ所、平成18年度の協議会 設置予定は1カ所、平成19年度以降の設置予定及び未設置、未回答が9カ所でした。  続きまして2ページですけれども、協議会設置済みの自治体における平成17年度地域 ・職域連携推進事業の内容について、各事業内容ごとにまとめた結果をお示しいたしま した。都道府県協議会における事業内容ですが、全体として保健事業の情報交換、健康 情報の分析・共有等、及び健康課題の明確化といった内容の事業が比較的多く実施され ておりました。また、2次医療圏協議会における事業内容については、関係各機関にお ける健康づくり事業及び保健事業の実態把握、健康教育・健康相談等、地域・職域連携 を推進するための共同研修会や事例検討会等の開催や得意分野の講師の派遣といった内 容の事業が比較的多く実施されている傾向にありました。  3番目に、地域・職域連携推進協議会の設置における課題について、まとめさせてい ただきましたので、ごらんください。まず、協議会設置済みの自治体からの課題といた しましては、地域保健の圏域と職域保健の所轄区域の設定が一致していない、関係機関 との調整が難しい、また、7番目にありますように、地域・職域連携推進協議会と保険 者協議会との位置づけ、役割分担と連携ができていない、といった課題が挙げられまし た。  次に、平成18年度設置予定の自治体におきましては、県健康増進計画の推進協議会や 2次医療圏協議会との役割分担等、協議会の位置づけや役割が明確になっていない。ま た、4番目にありますように、職域、関係団体との連絡調整、共通認識が図れていない という課題。地域・職域連携推進協議会と保険者協議会との位置づけ、役割分担、連携 ができていないといった、同様の課題が挙げられておりました。  3番目に、平成19年度以降の設置予定及び未設置の自治体では、設置後どのような事 業を実施し運営していくか、今後の見通しがわかりにくい、といった課題と、設置済み の自治体、予定の自治体でも同様に挙げられておりました、職域や関係団体との調整、 及び保険者協議会との位置づけ、役割分担、連携ができていないといった課題が挙げら れました。  続きまして4番目に、地域・職域連携支援検討会による支援に関する要望についてで す。まず、こちらも協議会設置済みの自治体においては、2番目にありますように、昨 年度、構成員の皆様に支援に行っていただいた自治体からは、協議会において、関係者 に国の動向と事業の有用性の講義、会議終了後の事務局へのスーパーバイズをいただい たことが、事業の推進に有用であり、今後も継続していただきたい、といった要望をい ただいております。また、その他の要望として、協議会・ワーキンググループにおいて の指導、助言、あるいは連携協議会の運営や実施状況について、必要なときにメール等 で御相談させていただきたいというものがありました。内容といたしましては、地域・ 職域連携協議会と保険者協議会との役割の明確化、円滑な連携方法について御助言いた だきたいということや、各保険者における健診やレセプトデータ等、情報の共有を図る ための体制整備について支援いただきたい、といった内容が挙げられました。  次に、平成18年度設置予定の自治体においては、協議会の検討テーマ、実施する事業、 中小企業への働きかけ方等、都道府県の事例を紹介してほしいといったことや、情報提 供、交換の会議を開催してほしいといったもの、具体的な議論・事業として考えている 「メンタルヘルス」や「保健指導」等についての共通の情報を提供してほしい。地域・ 職域連携推進事業の必要性や先進事例の報告等の講演会、関係者の研修会等の講師とし てお願いしたいというものがありました。  最後に、平成19年度以降の設置予定及び未設置の自治体からは、具体的な構成員・取 り組み内容等について御助言いただきたいというものと、人材確保・財源確保について 支援をお願いしたいという要望がありました。以上でございます。 ○吉田座長  どうもありがとうございます。ただいま、協議会の設置状況についての調査結果を御 報告いただきました。この件について、何か確認及び御意見がありましたら。 ○津下構成員  都道府県協議会及び2次医療圏協議会ですが、両者とも立ち上がっているところと片 方だけのところがあります。既に設置済みの20にしても片方だけのところが、今後、両 方になっていくのかどうか。それから18年度協議会設置予定の方で、都道府県と2次医 療圏、そして2次医療圏も、各県でどういう状況なのかということについて、わかる範 囲で教えていただければと思います。 ○野村室長  前段の、既に設置したところでも、片一方のみのところが将来どうするかというとこ ろについて、結果としては十分に把握はできていません。2次医療圏だけで行くという ようなところも、話としては聞いております。それから18年度に設置する予定につきま しても、十分な把握はできていないというところです。2次医療圏からまず立ち上げよ うというようなところも、かなりあるというような状況です。 ○吉田座長  津下委員、よろしいでしょうか。今の御質問の趣旨として、今後そういう動向を把握 することで、どういうふうなことを……。 ○津下構成員  先ほどのガイドラインにもありましたけれども、都道府県協議会と2次医療圏協議会 で、それぞれ役割が違っていて、おたがいに相補的にといいますか、ファシリテートす るとか、実際の事業をやっていくという役割があったと思うので、都道府県と2次医療 圏が、両者存在するのが望ましい姿だとすれば、その設置状況について、分けて状況を 把握した方がいいのではないかと思いました。 ○荒木田構成員  すごく大きな話ですけれど、この連携推進協議会のゴールはどこを目指すのか。例え ば平成20年度までに、もちろんそれは県、それから2次医療圏単位での自由にはなると 思うのですが、やはりすべての方々に、保健指導等が行きやすいような状況をつくると いうことで、すべての都道府県とかという、100%のものを20年度ぐらいまでに目指 していくのか。そういったゴールを、もしもお持ちで、お話しいただけるようであれば お聞きしたいと思います。それから課題というところに、予算的な措置が非常に厳しい というような、財源確保についての話が書いてあります。平成17年、18年については事 業費がついていると思うのですが、それの活用以外に、何かサポートできるところとい うのは、お考えになっているのかどうか、これについてお聞きかせください。 ○吉田座長  事務局からお答えをお願いします。 ○野村室長  この設置のゴールとして17年度の当初に考えたことは、17年、18年ですべての都道府 県をというふうに考えてスタートをしたつもりですが、なかなか難しい状況。18年度中 にすべてというのは、なかなか難しいかなあという感じは持っております。2次医療圏 については、特に、県内のすべての2次医療圏が協議会を設置できるということは、よ り難しいかと。どうも見ていると、かなり地域特性がありまして、以前から熱心なとこ ろは、2次医療圏はどんどん進みますが、そうでないところまで普及していくというの は、ちょっと難しいかなあと思っております。でも、だんだんと広がっていくだろうと いうふうには思いますので、そのあたり、2次医療圏については少し時間的な猶予が必 要かなあというふうに思っております。それから予算ですけれども、今現在、補助金が ついておりますが、それは、立ち上げのための経費ということになっておりまして、通 常運用していくための補助金ではありません。ですから17年度に立ち上がったところに は17年度に予算がつきましたが、今度、18年度は18年度に立ち上がるところに予算がつ くという性格のものです。保健事業の経費というものは、それぞれの事業費の中で、保 健事業についてはついているので、そういったものを活用するというような考え方で、 連携事業を動かしているところです。 ○吉田座長  よろしいでしょうか。それ以外に、現在の設置状況を踏まえて何かありましたら。こ れは状況ですので、これを踏まえてどういう支援を行うかというところが、本格的な議 論になるかと思いますので、よろしいでしょうか。特にないようでしたら、次の議題に 進ませていただきます。それでは次の、支援についてということにつきまして、事務局 で案を作成していただいていますので、これについて御説明をお願いします。 ○久米主査  資料4、平成18年度地域・職域連携推進事業支援の要点(案)について御説明させ ていただきます。  まず、平成18年度地域・職域連携推進事業に関しまして、支援の目的ですけれども、 地域・職域連携支援検討会構成員のそれぞれの専門的立場から、必要な情報を提供し、 都道府県等に対する支援を実施することにより、地域・職域連携推進事業が円滑に実施 されることを目的といたします。  次に、支援の考え方ですけれども、3点挙げさせていただいております。まず、地域 ・職域連携支援検討会構成員の役割は、都道府県等の地域・職域連携推進協議会の構成 メンバーが主体的に取り組めるよう、助言者として支援することとする。2つ目に、当 該検討会構成員は、地域・職域連携推進協議会並びに連携推進事業の実施状況に合わせ、 連携のレベルや地域の特性を十分に考慮し、期待される連携推進事業が行われるよう支 援する。3つ目として、支援はガイドラインに基づくこととするが、完璧を求めた指導 や評価を行うものではないことを留意する。以上の3点を挙げさせていただきました。  続きまして2枚目、3枚目に、都道府県協議会支援の要点、2次医療圏協議会に関す る支援の要点というものを挙げさせていただいております。まず、都道府県協議会支援 の要点ですが、昨年とほぼ同様ですけれども、4番目の2次医療圏協議会に関しまして、 2次医療圏協議会に対する育成支援といった要点を新たに追加しております。4番目の、 2次医療圏協議会支援の要点についてですが、こちらは昨年度と同様になっております。  最後に、支援内容報告の案に関しまして、4ページ目に都道府県協議会、5ページ目 に2次医療圏協議会及び指定都市協議会についてございます。内容に関しましては、こ ちらは昨年と同様となっております。以上でございます。  続きまして、資料5の御説明をさせていただきます。お配りいたしました資料5です が、申しわけございませんが「(案)」という記載が抜けております。大変失礼いたし ました。まず、支援について御説明をさせていただきます。支援の対象についてですけ れども、「(1)平成18年度に地域・職域連携推進協議会の設置を予定している都道府 県等。(2)平成17年度に地域・職域連携推進協議会を設置している都道府県のうち、 検討会構成員の派遣が未実施の都道府県等」といたしております。  次に、検討会構成員による派遣についてですけれども、「(1)派遣の時期は、各都 道府県等との相談の上、協議会開催前、開催時、開催後のいずれかに派遣する。(2) 都道府県等への支援は、原則として地域保健分野と職域保健分野の構成員の2人1組で 実施する。(3)都道府県等との日程調整等は事務局が行う。詳細なスケジュールにつ いては、各都道府県等と構成員で調整する」、以上3点を挙げさせていただいておりま す。  3番目に、都道府県等に対する支援方法ですけれども、「(1)「地域・職域連携推 進事業の支援の要点」に基づき、支援を行う。(2)現地での支援のほか、必要時、電 話・メール等を利用しての相談を随時行う。メールの利用に際しては、事務局へも送信 する」としております。  最後に、支援の報告について。「(1)各都道府県等に対する派遣に関する報告は、 派遣後速やかに事務局に一報を入れる。(2)「地域・職域連携推進事業支援報告内容」 に基づき、支援の報告書を作成する。(3)支援の報告書は、電話等の相談を含めて、 派遣後、2カ月以内に提出する。(4)地域・職域連携支援検討会において、現地の報 告を行う」といったような支援についての案を、こちらで作成させていただきました。 御意見等をいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。 ○吉田座長  ただいま、支援事業の要点と、支援事業についての具体的な案を説明していただきま した。昨年とほぼ同様のスタイルで進めていきたいというふうなことですが、昨年の支 援事業を受けて、例えば報告内容や要点について、何か修正・追加がありましたらお願 いいたします。 ○松田構成員  資料4の「2 支援の考え方」の(3)の「完璧を求めた指導や評価を行うものでは ないこと」というのは、その意図することはよくわかるのですが、やはり、やるからに はまず完璧を求めようというのがあると思うのですけれど、そうすると書き方を、「支 援はガイドラインに基づくこととするが、都道府県等の状況を見据えた上、地域・職域 協議会のゴールを決めて、そこに向かっての指導や評価を行うこととする」ぐらいにし ておいていただいた方が、よろしいのではないかと思いますけれど、いかがでしょうか。 ○吉田座長  完璧ということではなくて、それぞれの協議会の状況に応じたゴールを目指すという ことですね。「完璧を求めた」という言葉が少し引っ掛かるのかもしれませんが、趣旨 はそういうことですので、よろしければそういう内容で、それぞれの協議会の目標にあ わせた指導・評価を行うということに直すということで、よろしいでしょうか。「完璧 を求めた」というと、かなりきつい表現かもしれませんので。それ以外に、いかがでし ょうか。 ○永江構成員  支援の対象ですが、昨年度、支援した協議会が1年を終わった段階で、恐らく2年目 のところでの悩みが生じ、それに対する支援は大きい要素があると思うのですが、業務 的に行ける、行けない、というところもあるとおもいますが、去年の支援した協議会に 対して、例えばメールでの支援なり電話なりという支援の対象として加えるということ は可能でしょうか。 ○野村室長  メールや電話でという場合は、受け止めるのは、どういう形で受け止めることになる のでしょうか。例えば事務局を経由して、行っていただいた先生に答えを出していただ くとか、そういう形になるのでしょうか。もう少し具体的に、何か方法があったらお願 いします。 ○吉田座長  永江委員、いかがでしょうか。 ○永江構成員  統一的にした方がよろしければ、事務局を通した形になると思うのですが、ただ、以 前、昨年度に支援した先生方と既に顔見知りという場合、直接その先生に対して相談と いうことが可能であれば、その方がよろしいかなあと思うのですが。 ○津下構成員  先ほど、この事業では支援の立ち上げのところを行うという話だったので、それから 以後は、主体的にこの連携事業をやっていく中で必要な支援を求めるというスタンスで 行くならば、そういう、主体的な動きとして受け止めればいいのではないかというふう に思うのですけれど。要はこの支援事業というのは、先ほど、財源についても立ち上げ のところを支援するのがこの事業の目的であるというふうにおっしゃったと思います。 ですから厚生労働省が、全県からそういう依頼がずっとあり続けたときに、どうなるの だろうかとか、いろいろなことを思ったりするのですけれど。要は、立ち上がりのとき の支援は、この支援事業の中に特に入っているのですが、それ以後は、協議会の中で必 要と思われる支援については、財源も確保し、いろいろ仕組みも整えて、一人立ちして やっていくということではないでしょうか。かかわった支援者が引き続き依頼を受けて 行うということは、当然あり得ることだと思うのですけれど、行うべきだと書く必要は ないような気がするのです けれど、いかがでしょうか。それと、やはり立ち上がりを支援して、じゃあ2年目から はほうっておいていいかというと、それはまた違う話でもあるということは十分わかっ ておりまして、そうなると、この設置状況の調査にしても、設置したらそれでいいとい う考え方でいけば、こういう調査になるわけですけれど、設置したところが、例えば平 成17年に立ち上げたとする。じゃあ、平成18年の活動状況はどうなのかということは、 引き続き、ずっと、国は把握をしていくのでしょうか。そのあたりを教えていただきた いと思います。 ○吉田座長  多分、今の議論は、もう少し整理して、オフィシャルのワークとしてのこの委員会の 話と、それから、事業として展開したことについてのフォローとしての、厚生労働省の 役割と、それからかかわった方が個人的に、今後、どうコミットするかという、そこは 色あいが少し違うと思うのですが。 ○岡山構成員  ただ、私が訪問した2県についても、立ち上げただけというようなところもあるわけ です。そうすると、実際はうまくいくかどうかは全くわからない状態で、こうした方が いいですよと言って帰ってきただけで、その後どうなるか、全くわからない状態で、も う支援は終わりましたということで本当にこの事業支援の仕組みが周知できるかという ところは大きな問題かなあというふうには思うんです。だからすべての都道府県云々は 別にしても、ある程度、幾つかの、例えば引き続き、立ち上がった段階ではこうだった、 次はこうだった、ということを観察することも非常に大事なことで、むしろそういうこ とをしないと、事業支援という趣旨からは少し遠くなるかなあという気がするのですが。 ○吉田座長  多分、この委員会として、訪問しての支援の形と、それから、その後、相談を受けて の話と、それから実際に経過を見るということを、どういう形で行うかということがあ る。単に相談だけで、この委員会の先生方のお手数なり時間なりを大幅に食わないでで きるのであれば、比較的いいと思いますし、またそれを、こういう場で共有できればさ らにメリットが大きいと思うのですが、そのあたりの整理をしておかないと、忙しい方 にはどんどん相談だけ行ってしまって、成果も共有できないという仕組みをつくっても、 あんまりよくないのかなあという気がしますので。 ○荒木田構成員  それぞれ1年目には1年目の、2年目には2年目の悩みがあると思うんです。それを やはり共有できるような形にできれば一番いいのかなあと思ったのですが。これは可能 かどうかわかりませんが、それこそ、ホームページ等を立ち上げていただいて、そこに、 例えば事務局にこういう質問が来た、それをどういうふうに解決していったかというよ うなこととか、アドバイスであるとか、ここのガイドラインにあったQ&Aのようなも のが、皆さんに広く見ていただけるような形にならないだろうかということを思いまし た。  それから、例えば広くこの地域・職域連携が広がっていくということを考えれば、ア ドバイザーやスーパーバイザーになれる方が、たくさん育っていくということが重要な のではないかというふうに思っていて、ですから、そのあたりはどういうふうにしたら いいのか、ちょっと、まだよくわからないのですが、ここの委員のメンバーだけでアド バイスをしていくということを考えていくと、詰まってしまうと思うんです。やはり先 ほどおっしゃったように、忙しくて、それこそ相手の方にも迷惑をかけるかもしれない というふうなことを考えたのですが、まさにアドバイスができる方々を育てていくとい うのもすごく重要なのではないかというふうなことは考えました。これは今年度の事業 に組まれていることではありませんが、ただ、このQ&A的なところをリアルタイムで 見られるような形にして、悩みを共有し、解決策を共有するというようなことが、でき ないだろうかということは、方法として考えたのですが、いかがでしょうか。 ○津下構成員  今の荒木田委員の意見にすごく賛成で、悩みなど、いろいろ、訴えてくるところはそ れなりに動いているわけです。一番心配なのは岡山委員が言われたように、もしかする と立ち上げただけで終わっていくかもしれないところが、万一にでもあるのは非常にマ イナスだと思います。こちらから定期的に情報を配信することも必要でしょうし、それ からまた調査として、設置されたところの毎年の活動状況を国が把握していただいて、 立ち上げ後にどういう課題があるかということも把握していただけるといいのではない かと思います。 ○岡山構成員  踏み込んだ話になるのですけれど、初年度に行ったときには、職域担当、地域担当と いう形で行きましたよね。でも、逆に言うと2年目は全体像がわかれば、フォローを担 当する人はどちらか1人が窓口になってやるということでもいいのかもしれません。そ ういう形で、少し、2年目以降も、逆に言うと若干受け身になるかと思うのですけれど、 各都道府県に対して支援のスタンスを持ち続けるような仕組みがないと、ちょっと厳し いのではないか、と。例えば2人で行った場合には、どちらか片一方が、そこの主担当 になれば、逆に言うと、とてもわからないことであれば、「じゃあ質問してみますから」 という形にすれば、すごくうまくいく可能性もありますし、そういうふうな形で2年目 以降を見ていかないと、難しいのではないかと思います。そういったやり方も、少し検 討してはどうかと思います。 ○吉田座長  ちょっと整理させていただきますと、18年度に立ち上がるところについての訪問事業 については、提案どおりの形でよろしいのではないかということですね。昨年行われた ところについてどうするかということについて、今、やはりフォローすべきではないか という意見が多いように思いますけれども、そのフォローの仕方について、踏み込んで フォローするのか、それとも何か質問があったら、それに答えるような受け身的なフォ ローでいくのかということもあるかと思うのですが、そのあたりについて少し御議論を いただければと思います。多分、それにかかわって、委員のブラスティングというか負 担は大分変わってくると思いますし、それから、それについて、またこの場で、どうや って情報を共有するかということも、ある程度、枠組みをつくっておかないと、やりっ ぱなしになってしまって、御苦労だけおかけするということになってもいけないと思い ますので。その点はいかがでしょうか。踏み込んで、去年やったところでどうでしょう かということについてまでは、なかなか難しいような気もするのですが。 ○荒木田構成員  昨年やったところの経過を見ていくということは重要なことだと思います。しかし本 来の立場で言うならば、昨年立ち上がったところは、それぞれの事業の中で考えていら っしゃることを、必要であればやはりスーパーバイザー等を御自分の事業費の中でとっ て設けるべきではないかというふうに思うのですが。経過を見ていくということは必要 ですが、いつまでも、こちらが常に支援体制をとって積極的に踏み込んだ支援をしてい かなければいけないのかというところには、ちょっと疑問を感じています。ただ情報提 供であるとか、求められたときに全体として答えるとか、経過を見ていくとか、そうい ったことは必要だとは思いますが。 ○吉田座長  そうすると積極的に関与するのではなくて、質問があればそれを受ける体制をとるの と、情報発信はしてはどうかということですね。 ○河野構成員  先ほどから伺っていると、その立ち上げという定義も、まず難しいですよね。立ち上 げをどのように定義するのか。要するに、単に1回行くことが立ち上げなのか、それと も、ある程度軌道に乗るまでのことを立ち上げと言うのか。それによって違うと思うの ですけれど、皆さん、それぞれ、感じていらっしゃることが違うのかなあと思いながら 聞いていました。この事業の趣旨から言えば、先ほど野村室長がおっしゃったように、 この事業は立ち上げということで、それも今言ったような定義とのかかわりもあります が、とりあえず、とにかくみんなに、何とか動いてもらうようにという、火をつけると ころのことかなあというふうに思いましたので。確かに支援はずっと続けていくことが 理想的ですけれど、まずはどこにウェイトを置くかというと、いろんなところに、まず、 たねをまいていくということが重要かなあと思いましたので。例えば、この資料4の、 支援の目的。18年度の地域・職域連携推進事業支援の要点とあるのですけれど、この支 援の目的を、ここに、もうちょっとはっきりと、要するに火をつけていくということを 目的とするということを書き込んだ方がいい。ここに書いてあるのは「地域・職域連携 推進事業が円滑に実施されることを目的とする」ということですが、そうなると広くな ってしまうので、まずは何か行動を起こしてもらうような、そのようなことを支援する んですよというようなニュアンスを出していただければ、あんまり迷わなくていいのか なあというふうに思ったのですけれど、いかがでしょうか。 ○津下構成員  この資料の3ページのところに、2次医療圏の方ですけれど、「連携事業参加者の達 成感が得られる方法を用いているか」というのがあります。要はここだと思うんです。 やっぱり顔を合わせて、いろいろ話し合って、よかったという、第1回の会議の立ち上 げをしっかりと、1年目にサポートするということが大きいだろうと思います。ですか ら、できたら支援のここのところで、会議のときだけお呼びいただくのではなく、事前 の準備の段階とか、そういうあたりから、特にこの連携事業のメリットを1年目に体験 してもらう、メリットまで行かなくても、そういう場があることが必要だということを 感じてもらわないといけないわけですよね、この1年目の、1回の支援というのが。で すから、1年目の支援というのは非常に重要なんだということを位置づけていただいて、 2年目からはできるだけ自立的に動けるようなところ、または2年目については、さっ き荒木田委員が言われたような形というのもあり得るのかなあというふうに思うのです けれど。 ○櫻井構成員  実際に、今年度、初めてのところで支援を希望していらっしゃるところが、どの程度 あるのかということにもよるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ○吉田座長  それは多分、お手元の資料の、委員の方にはお配りしているのですが、各都道府県の 名前が入っている資料があるかと思います。これが実際の具体的なところです。この事 業は、最初の立ち上がり、本当にその設置するところの最初の時点を支援するという位 置づけでありますし、それから継続的にフォローするというのは、そこに意味はないと いうのではなく、大変重要なことであるというのは認識しているわけですけれども、こ の委員会としてどこまでかかわるかということを、ある程度決めておかないと、実際に 動き出すときに、その受け皿等も議論しておいた方がいいだろうというのが今の議題と いうふうに認識しておりますので、決して、切り捨てなくてはいけないという発想では なくて、どういうふうなことをすれば一番効率的であって、この委員会として目的を達 成するかというところの体制づくりということをお考えいただければと思いますが。 ○永江構成員  今年度の報告書のまとめにもかかわってくるのではないかと思うのですが、限られた 構成員で支援するのは大変だと思います。それで、2年目になるわけですから1年目の 設置状況のその後、2年目に、設置して現在がどうかというところで、1年目の設置か らの課題、2年目の設置での現状、協議会によっては3年目、4年目のところもあると 思います。そういったところでは、各々の段階において、今、どういうふうなところで スムーズに動いていて、今後どういう方向性を持っているのか、そういったところを少 し整理して、報告書に、その課題に対してどういう支援策があるのかというところを報 告書に出していけば、全体的な、共有できるものにもなっていくし、還元できる内容に なるのではないかと思うのですが。 ○吉田座長 これはいかがでしょうか、一応この事業の支援というのは、ここの委員を 派遣するというのが一つの、この委員会のミッションにもなっていると思うのですが。 それと、そのフォローの体制ということ、それがどういうふうにこの委員会でかかわる かということを、また考えなくてはいけないと思うのですが、まず派遣するというレベ ルでは、初年度に立ち上がるところへ行くということで御了解いただいたと思うのです が、継続的なところのかかわり方ということで、これは事務局的に、ほかに何か可能性 等、御意見はありますか。 ○野村室長  今年立ち上がる予定が18カ所、それから去年立ち上がったけれども構成員がだれも行 っていないというところが9カ所くらいあるので、あわせると25カ所を超えます。昨年 行っていただいたのは全部で14カ所ですので、今年度は、その倍近くになるというイメ ージです。この中でも既に立ち上がっているところで、あえて支援に来ていただかなく ても結構というところも出てくるとは思いますので、もう少し減ると思いますが、今年 度の大枠の箇所数としては、そのくらいある。まず一つは、そういうことです。そうい ったことに加えて、昨年行っていただいたところのフォローをどうするか、そこのとこ ろの議論ではないかというふうに思います。 ○吉田座長  多分、最低でも20カ所ぐらいはあるのではないかということで、先ほど、派遣の要綱 のところに2名1組というふうに書いてありましたが、場合によっては、そのあたりは 柔軟に考えて、お一人で行っていただくということもあっていいのかもしれない。日程 等の調整が大変ということもあるかもしれませんので、そのあたりは柔軟に、事務局の 方で判断させていただくということですので、必ずしも2名1組というふうにこだわら ないということで考えているというふうに御理解ください。それにしても20カ所はあり ますので、各先生方には、多分、相応には出張していただくことになるかと思います。 その上で、去年の14カ所ですか、14プラスアルファのところのフォローの話について。 まあ相談が来れば、どうやって受けるかという議論はしておいてもよろしいと思うので すが、積極的に「どうでしたか」ということについては、なかなか現実味としては難し いかなあというふうに判断しておりますが。 ○野村室長  この第2回の検討会というのは、6月27日に関係者会議をやるということで、そこで 先生方にもファシリテーターとして来ていただく予定にしておりますが、その関係者会 議のときに、47都道府県にはお声がけをしております。もう立ち上がったところは、来 るかどうかはちょっとわかりませんが。ですから先生方としては、そこでまず、行って いただいた県との接触ができるかなあというふうには思います。それから、そのときに、 去年立ち上がったところの3カ所は事例報告として−永江先生のところもそうですけれ ど−こういうふうなやり方をしましたという情報提供もそこでする。それに加えて、お たがいの県内での情報交換をするようなグループワークの時間もとってありますので、 そこがフォローアップとして、うまく使えればというふうにも思います。 ○吉田座長  いかがでしょうか。次の関係者会議の場を利用して、フォローの情報を、まあ積極的 でなくても収集するパイプをつくっておくということで、各委員に相談があれば、お答 えいただいて、場合によってはこの会議の何回目かで報告いただきながら、経過につい て審議するという形ぐらいを残しておいて、どうするかというのを、あんまりきっちり 決めてしまうと、動きにくいところもあるかと思いますし、かえってまた、その範疇を 出たときにどうするのかという議論になるかと思いますので。基本的には、新規で立ち 上がるところの概ね20カ所についての派遣をお認めいただくということと、それから関 係者会議の機会を利用して情報の収集を図っていただく、また、質問があればその際に、 これは事務局を通して各関係者にお願いする、という程度のことでよろしいでしょうか。 ○土肥構成員  この検討会の使命の、事業内容にもかかわるのかなあという気はするのですが、この 報告書をまとめる際に、基本的には資料1に説明があった、2の事業内容をもとに報告 書をまとめるということになるだろうと思います。今の御議論は、きっとこの事業内容 の中に、将来を見据えた何らかの方向性の検討もするということを入れておくのかどう かというのは、報告書になるときに非常に重要ではないかというふうに思うのですが、 その点はいかがでしょうか。 ○吉田座長  それは、フォローをするという事業が、この事業内容のどこに入るかということです ね。 ○土肥構成員  それと、将来のフォローの方法について枠を検討するのかどうかということ自体を事 業として考えるのかどうかということもあるのかなあという気はしますけれど。 ○吉田座長   これについては、いかがですか。特に事業内容については、時間軸についての規制は 書いていませんので、少なくとも今年度はこの検討会が結成されていますので、今年度 は動きますけれど、来年度、どうなるかについては、いろいろと諸般の関係といいます か、保険者協議会等の動きにあわせて、また変わってくるかと思いますので、そこまで 将来的なことをここに書くのかどうかというのもあると思うのですが、事務局の方から 何かコメントはありますか。 ○野村室長   ちょっと今の段階で、先のことを申し上げることは、なかなかできませんけれども、 本検討会の、お願いをした内容としましては、やはりメインは、ともかく今年立ち上が るところが多いので、そこについての支援をまず第一にやっていただきたいということ がございます。ですが、それだけではなくて、いろいろ相談があれば、それは乗ってい ただくというようなことがあっても、そこは、そういうことは一切この検討会では考え ていませんという意味ではないわけですが、優先順位としては2番目になるのかなあと いうふうには思っております。2番目について、どのようなやり方をするかというとこ ろは、先生方の中で決めていただければというふうに思います。それからもちろん厚生 労働省としては、こういった事業を進めていくというところがございますので、今回、 どういった立ち上げの予定があるかという調査をいたしましたけれども、その後も、ど ういう課題があるかとか、そういったあたりは、何らかの形で把握していきたいと考え ております。 ○吉田座長  いかがでしょうか。第一のプライオリティーとしては、本年度の立ち上げのところに、 委員の方々に行っていただいて、立ち上げを支援していただく。これを第一にして、継 続的なフォローについては、その対応について受け皿を設けておくという程度のことで 対応するということになろうかと思いますが。そのほかに、事業のやり方等について何 か御意見はありますか。大体、支援の考え方、それから要点というのは、今までに議論 し尽くされているかとは思うのですけれども、実際に、去年行かれた際に、この点をも う少し確認しておいた方がいいだろうとか、こういう文言ではどうかといったことがあ りましたら、御意見をいただければと思いますが。  去年、大分御議論いただきましたので、大体、要点としては、これに沿って協議会の 支援を行っていただけばよろしいのかなあと思っておりますけれども。この、要点につ いてはよろしいでしょうか。もしも、あとで個別に質問等が、地域の協議会等から起こ ったときには、事務局で一回受けていただいて、関係者−去年、支援していただいたと ころについては、去年の先生方を中心に御相談するというようなことで、かかわってい ただくことがあるということでお考えいただければと思います。そういうことで、よろ しいでしょうか。御了承いただければ、その方向で進めさせていただきます。ここまで のところについて、よろしいでしょうか。特に御意見がないようですので、この支援事 業について、御了解いただいたことといたします。  それでは最後の、その他の議題に移らせていただきます。その他の議題として、今月 末に開催される関係者会議について、事務局から御説明をお願いします。 ○久米主査  資料6、平成18年度地域・職域連携推進事業関係者会議開催要綱について御説明申し 上げます。先ほどの御議論の中でも、会議について少し出てまいりましたが、詳細に御 説明させていただきます。  本会議の趣旨といたしましては、昨年度も関係者会議を開催いたしましたが、今年度 は当該事業の全国的な実施を促進するため、事業の進め方等や事例報告等を行い、当該 事業の円滑な実施を図ることとしております。  日時は平成18年6月27日、火曜日、13時から15時です。場所は三田共用会議所。参加 対象者は保健衛生関係では、各都道府県、政令指定都市の衛生・健康増進主管部局の関 係者各1名。労働衛生関係では、各都道府県労働局労働衛生主管部の関係者各1名。国 保関係では、各都道府県、政令指定都市の国保主管部局の関係者各1名。社会保険庁関 係では、指定された都道府県社会保険事務局等の関係者としております。  続きまして会議内容ですが、2枚目にございます、平成18年度地域・職域連携推進事 業関係者会議プログラムを御参照ください。会議の中では、地域・職域連携推進事業の 推進に向けて、事業の概要と進め方をお話しいただきまして、続きまして地域・職域連 携推進事業における今後の課題と解決策をお話しいただき、その後、3つの自治体から 事例報告をしていただきます。休憩を挟んでグループワークを予定しております。  続きまして、資料7のグループワークの概要に関してお話しさせていただきます。グ ループワークの目的ですけれども、地域・職域連携推進協議会の全国的な実施を推進す るため、グループワークを実施することにより、各自治体担当者が、現状についての問 題と課題の共有を図ることとしております。  方法についてですが、まず、グループの構成は各自治体関係者2〜4名を1つの単位 とし、近隣の自治体3〜4県で1つのグループといたします。グループワークのプログ ラムとしては、まず初めに3時45分から3時50分の中で、グループワークのオリエンテ ーションをさせていただきまして、15時50分から16時35分にグループ討議及びまとめと いうことで、各自治体での現状・課題についてお話をいただきたいと思っております。 グループの運営は、基本的にグループ内で行っていただきます。討議内容はまとめてい ただいて、最終的に1枚紙を提出していただきたいと考えております。  ファシリテーターの役割としては、2グループに1名程度、ファシリテーターとして 配置をさせていただいて、ファシリテーターは各グループの進行状況を見ながら、助言 等の支援を実施していただきたいと考えております。以上でございます。 ○吉田座長  どうもありがとうございました。関係者会議の開催要綱と、それからグループワーク の概要について、今、報告いただきましたけれども、何か御質問、御確認がありました ら。いかがでしょうか、6月27日ということで、この委員の先生方には、グループワー クのファシリテーターをお願いするということですが、これについて何か御確認等はあ りますか。荒木田先生からファシリテーターの注意点等、何かありますか。 ○荒木田構成員  いえ、特にございません。 ○吉田座長  当日は、この委員会も開催する予定ですよね。 ○野村室長  関係者会議が5時までですので、その終了後に、同じ会場で、第2回の検討会を開催 することを予定しております。 ○河野構成員  先ほど野村室長のおっしゃっていた、自分の行ったところの県にかかわらせていただ けるような、そういう組み方をしていただけるのでしょうか。 ○野村室長  きょう、話を伺っていて、そういうふうにしたいなあというふうに思いました。でき る範囲で調整をしたいというふうに思います。 ○河野構成員  よろしくお願いいたします。 ○吉田座長  では、グループ分けについての検討をお願いいたします。 ○野村室長  はい。 ○吉田座長  そのほか、いかがでしょうか。当日、27日は大体こういう内容で進めていくという ことですけれど。 ○家保構成員  今回のこの関係者会議では、保険者協の役割とか、医療制度改革にかかわる部分の説 明もしていただけるということですが、都道府県の立場に立ってみると、ここ2年ぐら いで、健康づくり担当が最も関心のあるのは、増進計画の部分が非常に出てまいります。 その部分について、ガイドラインの方でも、健康増進計画との関与というような部分が ありますので、せっかくのこういう場ですので、都道府県の方に、地域・職域連携協議 会と増進計画、特にメタボリックの関係でどういうふうに進めていったらいいのかとい う部分を、きちっとお話しをして、整理をしていただいたら、残り9県の未確定の部分 とか、そういう部分もかなり弾みがつくのかなあ、と。増進計画の見直しは、平成20年 までにというのは、絶対条件になるというふうに、私どもは理解しておりますので、必 ずやることを契機に、こういう会議をつくれば、きっかけがあれば、あとは顔見知りに なった上での、次の進め方というのが出てくると思いますので、そのあたり、せっかく の機会ですので、整理して御説明いただけると非常にありがたいと思っております。 ○吉田座長  これについて、事務局の方ではいかがでしょうか。 ○野村室長  一応、プログラムは決まっておりますが、そこの部分は非常に重要だと思いますので、 厚生労働省が担当する部分の時間帯を調整して、そういった内容もお伝えできるように したいというふうに思います。 ○吉田座長  よろしいでしょうか。 ○家保構成員  はい。 ○吉田座長  今、一番ホットなところというか、保険者と、メタボリック症候群の保険者機能によ る健診というようなところとのかかわりについて御説明いただくということでお願いし たいと思います。用意していただいた議題については、大体、御議論いただいたかと思 いますけれど、何か、先ほどまでのところで、特に追加の御意見があればお願いします。 皆様の御協力で、何とか時間内に終わりそうな状況ですが、よろしいでしょうか。 ○錦戸構成員  先ほどの、都道府県レベルと2次医療圏レベルの2つがあって、都の方から2次医療 圏の育成支援というふうなことがありましたが、実は、昨年の実態を見ますと、昨年の レベルでは、2次医療圏はあって都道府県がないところが11カ所あって、実は私が昨年、 担当させていただいたところも、2次医療圏レベルのものだけがあったところなのです けれども、都道府県レベルのものをつくるに当たって、どういうふうにしたらいいか迷 っているというような形で、県の方が2次医療圏の協議会に参加されていたり、という ようなことも実際にあったわけです。  ですから、2次医療圏のところの協議会の支援ということで、私どもがまた出かけま すと、そのあたりの相談を受けることがあると思います。特にこの関係者会議で、県の 方に皆さん出ていただいて、お話を聞いていただいた上で、今度、私どもが出かけます と、そういう機会がいろいろなところで起きてくるのかなあというような感じもありま す。先ほどの支援の要点、2次医療圏の支援に出かけた場合の都道府県レベルの支援と か、そういうことに関しては、特に想定されていなかったと思うのですけれど、そのあ たりも含めて支援してくるということでよろしいのか。2次医療圏だけが今あって県レ ベルのものがないようなところへの対処の仕方ということで、何か、合意なり何なりと いうものをとっておいた方がいいのかなあという点が、ちょっと気になりました。 ○吉田座長  それは例えば具体的には、次回の関係者会議で話す内容の中で、特にそういう、都道 府県協議会の役割について、もう少し説明しておいた方がいいということでしょうか。 それとも何か積極的に……。 ○錦戸構成員  いえ、恐らく次回の関係者会議で、そういったことは当然入ってくると思うのですけ れど、その後に、私どもが2次医療圏の協議会の支援ということで行った際に、都道府 県レベルのものがまだできていない箇所がかなりあると思うので、そういったあたりで の相談というのも、現地でかなり出てくるということが想定されるのではないかと思っ たものですから。 ○吉田座長  そうですね、多分、実際に数を見ても、2次医療圏設置の方が多いわけですので、そ ういう点では都道府県単位でどうするかということについての御意見というのは、御質 問等が出てくるかと思いますので、関係者会議でも、十分触れなくてはいけないのかな あと思います。そこは私と荒木田先生がしゃべらなくてはいけませんね。 ○荒木田構成員  課題のところですね。 ○吉田座長  はい、そこは荒木田先生に触れていただくということで、その点についても準備した いと思います。それからファシリテーターのところでも、多分、いろいろとかかわって いただく内容かと思いますので、その点で十分、御指導なり支援をしていただければと 思います。そのほか、この進め方についていかがでしょうか。多分、次回は関係者会議 の後の打ち合わせでは、十分な長い時間をとれるわけではありませんので。20カ所です が、既に立ち上がっているところが幾つかあるということですけれど、今年は、場合に よっては夏ぐらいからですか。 ○野村室長  日にちは、はっきりしていませんが、6月、7月くらいから今年度分としては立ち上 がるような話も入ってきておりますので、ですから、どういった状況でいつごろ立ち上 がるのかとか、それから今年度は立ち上がる前に来てほしいというところがあれば、そ ういう形もあり得るかなあというふうに思いますので、早急に、そういった現地支援が 始まるのではないかと思っております。 ○吉田座長  そういう点で今年は、去年より早めにできますので、よろしく御協力のほどをお願い したいと思います。それでは、予定された議事は大体終了しましたので、事務局にお返 しします。 ○久米主査  今後の予定について御案内申し上げます。第2回の検討会の開催は、先ほど御議論い ただきました地域・職域連携推進事業関係者会議開催後の6月27日の17時、午後5時よ り予定しております。なお、ガイドラインの改訂案につきましては、本日御議論いただ きました点を座長と相談させていただき、修正をさせていただきたいと思います。どう ぞよろしくお願いいたします。 ○吉田座長  予定された議事がすべて滞りなく終了いたしましたので、これで本日の検討会を終了 いたします。どうも御協力ありがとうございました。 (終了)