06/04/19 中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会平成18年4月19日議事録 06/04/19  中央社会保険医療協議会          第4回診療報酬改定結果検証部会議事録  (1)日時  平成18年4月19日(水)11:55〜12:29 (2)場所  厚生労働省専用第18会議室 (3)出席者 遠藤久夫部会長 土田武史委員 室谷千英委員 小林麻理委員        白石小百合専門委員       <事務局>       水田保険局長 宮島審議官 麦谷医療課長 榮畑総務課長   今別府保険課長 石原調査課長 他 (4)議題  ○当面の進め方について ○平成18年度診療報酬改定の結果の検証について (5)議事内容 ○遠藤部会長 それでは、委員の皆様もおそろいのようでございますので、若干予 定より遅れておりますけれども、ただいまより、第4回診療報酬改定結果検証部会 を開催したいと思います。  まず、委員の出席状況について御報告いたします。本日は、全員の委員が御出席 されております。  それでは、議事に移らせていただきます。  まず、当部会の設置目的などにつきましては、先ほどの総会におきまして決定さ れましたとおりですので御報告いたします。  次に、当部会としての当面の進め方につきまして事務局において資料が用意され ておりますので、説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 保険医療企画調査室長でございます。お 昼どきまで申し訳ございません。 中医協検−1をごらんいただきたいと思います。先ほど総会でも少し触れられた ところでございますが、「「診療報酬改定結果検証部会」の当面の進め方について (案)」というものでございます。4月19日、本日でございますけれども、まさ にこの当面の進め方について、まず御審議ちょうだいしまして、そして、それとと もに、平成18年度診療報酬改定の結果の検証について、とりわけ診療報酬改定の 検証方針について議論し、また検証項目、検証手法の整理をお願いしてはどうかと いうふうに考えてございます。  そうしまして、5月に入ってからということでございますが、18年度診療報酬 改定の結果の検証について、検証方針を取りまとめ、また、その検証項目ごとの調 査設計の検討をお願いできればというふうな形で考えてございます。そして、そこ に星マークを2つほどつけさせていただいてございますけれども、検証方針につい て中医協の総会に報告をするというのは手順として盛り込んでまいりたい。あわせ まして、それを踏まえまして、検証項目ごとの実際の調査を実施してはどうかとい う考え方でございます。  その後、「10月〜12月頃目途」と書いてございますけれども、「検証項目ご との調査について中間報告」ということで、10月とか12月とか決まったもので はございませんけれども、どこかに一定の節目を設けまして、検証項目、どんなよ うな調査で、どういうふうに進んでいるかという報告がまとめられるようにお願い できたらというふうに考えてございますし、星マークでございますが、「必要に応 じ、検証結果の中間取りまとめ」、すべての項目にわたるかどうかはわかりません けれども、そうしたものも行ってと。そうしまして、「以後、調査結果の報告等を 受けつつ、平成19年6月頃(?)を目途に検証結果の取りまとめ」というふうに 書かせていただいてございます。中医協以外の場、具体的には社会保障審議会の関 係部会の方で、次回、平成20年度の診療報酬改定の基本方針の検討にまた入って いただくような時期が、逆算しますと、6月で十分かどうかとか、あるいはもっと ゆっくりでもいいのか、そこまでわかりませんけれども、6月を目途に検証結果の 取りまとめを行って、社会保障審議会の関係部会の方に御報告申し上げるような形 にして一区切りをつけるようなことになるのかというふうに考えています。  以上でございます。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  ただいまの進め方案につきまして御意見、御質問ございましたら、御自由にどう ぞ。  あくまでもこれは案でございまして、実際に調査をするということになりますと、 どの時点の調査をするのかであるとか、解析にどのぐらい時間がかかるのかとか、 未確定の部分がたくさんあるものですから、この「10月〜12月頃目途」と書い てありますけれども、これはずれ込んでしまうという可能性もあり得る話だとは思 いますけれども、現在のところではこのようなことを一つの大きなスケジュールと して考えたらいかがかということであります。そういう意味で、スケジュール、必 ずしもきちっとこれを厳格に守るというような性格のものではないのかもしれませ んが、こんな方針で考えていることであります。  基本的にこのような進め方でよろしゅうございますでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤部会長 ありがとうございます。それでは、おおむねこのようなスケジュー ルでまいりたいかと思います。  次に、「平成18年度診療報酬改定の結果の検証」について議題としたいと思い ます。  なお、今回この議論をする上での参考になりますようにということで、あらかじ め私と事務局の方で簡単な資料を作成しましたので、それにつきまして事務局より 御説明いただきたいと思います。お願いします。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 中医協検−2をごらんいただきたいと存 じます。「平成18年度診療報酬改定主要改定項目における検証項目の特定につい て(案)」という表題で出させていただきました。それで、項目がいっぱい並んで いるような形での形式にさせていただいてございますけれども、ここを1と2とい うふうに分けまして、1といたしまして、「平成18年度診療報酬改定の基本方針 における主要事項及び国民の関心が高い事項」というようなことで、中医協の議論 の中で、大変こう焦点になったようなもの、あるいは多くの御意見などが寄せられ たようなものを中心に整理をさせていただいているものでございますし、ほかの部 分につきましても、新設項目等につきましては、後ほど御説明させていただくよう にしているところでございます。  それで、表といいますか、この資料の方でございますけれども、ここに、「医療 費の内容の分かる領収証の発行」という、例えばこの項目で申し上げますと、どの ような視点から検証するかというようなことで、そもそもの領収証の発行義務がか かりますのが6カ月後になるわけでございますけれども、それにあわせまして、明 細書の発行状況がどうなっているかといったようなこと、これは自然には、何か機 械的に検証といいますか、結果がどんなふうになっているかというのは検証できる 仕組みになってございませんものですから、いわばこのための特別の調査というの が必要になるのだろう、こういう整理をさせていただいてございます。  それから、次のところに「セカンドオピニオンの推進」ということで、「診療情 報提供料(II)」というところにつきましても、これも新設されたものでございま すけれども、例えば、診療回数の状況ということであれば、社会医療診療行為別調 査が一つありますが、それもいろいろ限界もあるところなわけですけれども、そう いうものを用いる等と、「等」というところには、必要に応じての補充調査という ようなことがございます。  それから、セカンドオピニオン外来実施医療機関への受診状況といったことでい けば、受診がどういう目的でどんなふうになされているのか、いや、これは仮置き の表現でございますが、であれば特別調査が要るのでしょう。  同様に、「生活習慣病指導管理料の見直し」などにつきましても、患者さんの理 解度というあたりが何回も議論なされたところでございますので、理解度を見るの に定例の調査ではなかなか見られないという意味では、もし行う場合には特別調査 が必要なのでしょうと。  これはすべて説明するわけではございませんが、もう1つだけ、「ニコチン依存 症管理料の新設」というところを見ていただきますと、実施医療機関数の状況、こ れは施設基準の届出状況、先ほど総会の最後に御説明申し上げたところのものでご ざいますが、それでわかるものはわかります。それから診療回数の状況であれば社 会医療診療行為別調査、あるいはそれに補充するものといったものでわかるのでし ょうということです。それから、禁煙の成功率の状況であれば、これは診療報酬の 設定の中で、社会保険事務局長への報告を要件とさせていただいていますので、そ れを集約すればわかるのでしょうというようになってございます。  このように、その施設基準の届出とかあるいは社会医療診療行為別調査、それか ら社会保険事務局長への報告といったものが、いわば定例的といいますか、ある意 味で機械的な調査なり把握の仕方としてございますものですから、活用できるもの はそれを活用する。活用できないものについて言うと、特別の調査というのが必要 になってくるのでありましょうと、こういうことでございます。  それから、その下にあります「手術に係る施設基準の見直し」については、中医 協の審議の中で、手術に係る施設基準の在り方に関する検討会(仮称)において検 討し、検証するという、先ほど総会の中で御紹介申し上げました答申の附帯意見に 書いてあることでございますので、そちらの方を中心に見ていただくことになりま すし、それから「DPCに係る評価」というものにつきましては、診療報酬調査専 門組織がございますので、そちらにおける検証を中心にしていただいてはどうかと いうようなこと。  そういう見方でもって、各項目、2ページの方に回っていただきましても、大体 そういうパターンで整理をした書式になっているものでございまして、こういった ものにつきまして御議論いただけたらと思います。  それから、3ページのところをちょっとごらんいただきますと、「慢性期入院に 係る評価」という部分についても、これは検証を行うようにと。これも答申の際の 附帯意見の中に入っているわけでございますが、ここについては7月実施というこ とでございまして、その社会医療診療行為別調査でいきますと、その改定年の6月 分の調査になる部分が中心でございますものですから、そこがどれだけのスピード 感でもって把握できるかといったようなことが課題になっているところでございま すし、また、ここは診療報酬調査専門組織を通じて検証を行うというのが附帯意見 になってございますので、その辺の扱いをまた今後検討することになると思います が、部会長と私どもとの話でいけば、DPCにおきましても、慢性期入院医療に関 しましても、いわば検証を行うというのは、公益委員の行いますこの検証部会でい わば総括する形になりますので、それぞれにお任せしつつ、きちっと目を配ってい くことが必要ではないかといったような考えになっているところでございます。  下の方に、「2 新設項目等(1以外の項目)」ということでございまして、い わば先ほどの「国民の関心が高い事項」等というようなことの中に位置づけられな いものにつきましても、医療機関数の状況、診療回数の状況等の把握というのが目 的になるというようなことになるわけでございます。  なお、先ほど、検証部会の中では診療回数というものにつきましての書き方をし てございますが、社会医療診療行為別調査においては算定回数のことを意味するの だということで、誤解なきよう、注書きをさせていただいているところでございま す。  以上でございます。 ○遠藤部会長 ありがとうございました。  ただいまざっと御説明をいただいたわけでありますけれども、まず項目として、 こういったものを今挙げさせていただいております。この項目が適当であるのかど うか、欠けているものがないのかどうか、こういう視点からの御意見を賜りたいと。  それから、検証の視点というのを、できるだけ各項目の重点的なものを挙げたわ けでありますけれども、このような視点だけでよいのかどうかということが2つ目 の議論になるかと思います。  3番目が検証方法ですけれども、基本的には診療報酬の改定でありますので、い わゆる社会医療診療行為別調査がベースになるかと思います。それで、要するにど のぐらいの回数が増えたのか減ったのかということがわかります。当然それに点数 を掛ければその金額がわかるということになりますので、多くの項目につきまして は社会医療診療行為別調査を使うということになっておりますけれども、それ以外 に届出調査等々の厚労省が集めておりますデータを使えるものは使うけれども、そ うでない調査というものも当然必要なので、それを総括して「特別調査」というふ うに言っております。特別調査の中には、かなり具体的なイメージがつかめている ものと、まだほとんどつかめていないものとがまだ混在しているというのが正直な ところでありますけれども、こんなようなやり方でやったらいかがかということで あります。  それから、先ほど室長からお話がありましたように、専門組織が既にあるものに つきましては、改定の結果ということにつきましては、どういうことを調査してい ただきたいかということをこちらから出させていただいて、調査専門組織でそれを 実行していただくというような形でやるのが効率的ではないかというふうに考えて、 このような形でとりあえずまとめさせていただいておりますけれども、御意見賜れ ればと思います。御自由にどうぞ。 ○土田委員 この調査項目については、こういうことで異存はないのですが、ちょ っと一つお聞きしたいのは、例えば「DPCに係る評価」のところで、「診療報酬 調査専門組織による検証」というのがあります。これは従来は基本小委で報告を受 けてそこで議論をしてきた項目だと思いますが、つまり、そこでは一応三者構成で すね、1号側、2号側、それから公益ということで報告を受けて、それぞれ意見を 出してもらうということで、検証と言えるかどうかわかりませんが、一応そういう ことを議論を行ってきた。また、先ほど話があった慢性期入院医療についても同じ ようなことを行ってきました。今回の手術に係る施設基準も恐らくそういうことか なと思いますが、つまり、そういう基本小委で三者構成で行う議論と、それからこ こで検証部会として、例えばDPCに係る評価を受けて行う検証と、どういう機能 区分なりどういうかかわり方、関係を持つのかというところがちょっと不明なので すが、どういうふうに、そこはもう既に整理されているのかどうか、ちょっとお聞 きしたいのです。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 明瞭に整理はできていません。ただ、先 ほど部会長からもお話しございましたように、検証については全体を検証部会で総 括的に見られている形にするのがよろしいのかと思っていまして、DPCならDP C、慢性期なら慢性期、検証の部会として見れば、こういった点について留意をし て検証なりしてほしいという要望を出していただくというのはあるのかなというふ うに思っております。  もとより、調査専門組織は基本問題小委員会に設置されているものでございます ので、手続的に検証部会から基本小委に送っておろしていただくということが必要 なのかどうか、そこの部分はまた少し詰めて御相談をさせていただきたいと思いま す。 ○遠藤部会長 それに関連しましてね…… ○土田委員 ちょっと待ってください。ですから、検証という、この検証部会で行 う領域と、それから例えばDPCに係る評価ということで、基本小委で三者構成で 行う議論というものが、区分けをしていくのか、それとも基本的には基本小委で行 って、それでその後その行った結果の一部を検証部会で使うという、そういう形な のか、整理されていないということであれば、まだこれからその辺は議論していく 必要があろうかと思いますが、ある程度そこに順番をつけておかないとごちゃごち ゃしてしまうと思いますので、そういう趣旨です。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。そういう御意見だと思います。ただ、あく までも先ほどの検証部会の趣旨というものが、改定の影響を検証するということで ありますので、その方法はいろいろな方法があるだろうと。その中で調査専門組織 にお願いするのが適切であるというふうに判断して、その結果を検証部会に御報告 していただくというのが、すべて検証という点では一括できて、整理できる話では ないかなというふうには考えたわけであります。そうでないと、たまたま4つある、 あるいはDPCあるいは慢性期医療ですね、そこの専門組織があるがために、それ だけが、改定の結果が直接基本問題小委に行くというようなのも、やや妙な感じが します。例えばDPCの分類を新しく変えるとかそういうことは当然専門組織と基 本問題小委との間の議論というので、私はよろしいかと思いますけれども、今回は 目的が明確であるので、それは検証部会でやるべき話ではないかなと、私は理解し ております。  それから、三者構成というお話がありましたけれども、あくまでも部会は部会案 を出すだけの話でありまして、それはすべて総会に上がるわけでありますから、必 ず三者構成にはどの段階かでなるわけであります。改定の結果を公益だけにすると いうことの議論を、趣旨ということを反映すれば、そこにDPCと療養病床を分け る、特別扱いにするということは、逆に私はあまり理解が得られないかなというふ うに思っておりますが、要検討事項かと思います。 ○土田委員 今遠藤部会長の言ったことに対して別に全く異論はないのですが、問 題は整理の仕方ですよね。問題は整理の仕方ですから、例えばDPCであれば今回 マイナス3.16下げたという、診療報酬ではそこになりますよね。だから、そう いう検証だけにしても、またこれはつまらぬ話なので、ですから、DPCの、ある いは今回進め方、例えば準備病院とかそういうふうに分けたわけですけれども、そ ういうことの影響がどうかということも踏まえての検証になっていくとすれば、そ こは単に公益委員だけでやって、あとは総会なり三者構成、総会が三者構成だから と、これはかなり乱暴な議論なので、やはり議論すべきところは、三者構成がふさ わしいところは三者構成で議論するという整理が必要だろうと思います。これは今 すぐここで結論を出さなくて結構ですけれども、ここで公益でやってその上で三者 構成をやるからいいだろうという議論にはならぬだろうということを一応申し上げ ておきます。 ○遠藤部会長 そう言いますと、ほかの改定のことも全部そうなるわけですね、ほ かの内容も、というふうに私は理解するわけです。それはまた少し整理をさせてい ただきたいというふうに思います。  その他、技術的なことで何かございますでしょうか。 ○小林委員 項目については、全然異論はありません。検証の視点のところの整理 の仕方なんですけれども、先ほど総会のときに出ました検証部会の視点のところで、 いろいろ機能分けをしていく必要があるだろうと思うのです。例えば、「個々の診 療報酬改定が企図した効果を挙げている」のかどうかという視点もあるということ で、それはすぐにはわからない、タイミングの問題があると思うのですけれども、 そういうこともあるし、それから医療費全体の動向との関係の検証の視点、だから、 それぞれの項目がどの機能のウエートづけをしていくかということをきちんと区分 していかないといけないのかなと思うのです。それと、効果の測定のタイミングみ たいなものもありますので、それと利用できる検証方法との関係づけといいますか、 そういうことも少しクリアにしていかなければいけないかなというような気がいた します。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。大変重要な御指摘をいただけたと思います。 ○白石専門委員 検証項目としてはかなりの数が挙がっておりまして、これを来年 の6月を目標にやっていくのは、この部会のやる気というか姿勢をあらわしている かなというふうに思うのですけれども、ある程度やはり検証方法のところを整理し ていく必要があるかなと。具体的には、この検証方法の中でデータとして柱になっ てくるのが、部会長の話にありましたけれども、社会医療診療行為別調査とそれか ら施設基準の届出状況だと思います。この2つの重要なデータ、いつごろ発表され るのかというお話をちょっと事務局から伺いたいと思います。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) そこがなかなかまさに困難をきわめてお りまして、まとまった形で入手できますのが、施設基準の届出につきましては、本 日御説明申し上げたような形でございますので、この6月分につきまして、来年の 3月、4月あたりのところでは大体まとめられるでしょうと。それから、社会医療 診療行為別調査の方が確定的に手に入りますのが9月、10月の方まで行ってしま っているというところが、この検証部会のまとめのスケジュール感、あるいは基本 方針に社会保障審議会の関係部会に報告するスケジュール感と少し合わない部分が あって、ですから、その改定を実際行っていく時点ではもう間に合うようになって いますので、そこで補充はもちろんできるわけなのですけれども、そこが、ですか ら、20年改定には当然間に合うようにはなっているのですけれども、検証部会と しての限界がある部分を、やはり非常に重要性の高いもの、注目度の高いものにつ いては、それだけで、今のままでお願いしていても難しい、こういうことがござい まして、そこを少しハードルをどう越えていくかということだと思います。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  白石委員、よろしいですか。 ○白石専門委員 そうしますと、今年4月の改定が行われて、7月ぐらいに社会医 療診療行為別調査が行われ、その結果が来年の9月にならないと公表されないとい うことになりますと、ちょっと検証のスケジュールというか、かなりできないとい うところが本音でありまして、本音というか、そういうことになろうかと思います ので、ただ、この調査以外の何か手だてというか方法を事務局の方でもぜひ御検討 願いたいと思います。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。実はそれは大変なネックでございまして、 そういう意味では、まず、6月、7月のデータというのでは改定があってから間も ないわけでありますから、それほど患者の行動、医療機関の行動もまだ練れていな いという段階の情報ですし、しかもそれが1年後の秋ということですと、次回改定 直前という形になります。どうしましても、もう少し別な方法を考えなければいけ ないということで、例えば、保険者の御協力を得て、何らかのサンプリングをさせ ていただくとか、何がしかの方法を考えないと、このベースになるところの点数の 変化というのがとらえられないというところがあるので、重要な課題だというふう に認識しております。その辺も事務局と相談をしながら少し考えていきたいと思い ますが、事務局の方もよろしゅうございますでしょうか。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) うなずいただけで許していただけません でしたので、よろしくお願いいたしたいと思います。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。 ○室谷委員 今のお話を聞いておりますと、基本的な調査の反映というのはなかな か難しいということになりますと、特別調査といいますか、検証をする内容をきち っとこちらで焦点を定めて特別調査をすると、これが大事になってきますよね。そ うすると、これを見ていますと、項目はこれでいいのかなと思いますけれども、特 別調査というのは非常にたくさん入っているのです。これは1年間で本当に事務局 が特別調査できるのかどうか、体制が大変心配なのが一つあります。そういうこと も踏まえて、私は、重要なものからのランキングをつけていって、本当に大事な検 証をすると。全部やって大変中途半端な検証になるよりもいいかなという感じがし ているのですけれども、その辺はいかがですか。 ○遠藤部会長 先ほど来お話し出ておりますように、かなり件数が多いということ でありますが、これはある意味でたたき台という形で出させていただいております ので、技術的な、あるいは予算的な制約は当然あるわけでありますから、恐らく優 先順位をつけていくという形にはなるかと思いますけれども、今の段階ではまだ優 先順位はつけていないことであります。 今の室谷委員の言われたとおり、この中から少し絞り込むというような形でいく ということで、もう一方では、社会医療にかわるようなものを使って、これであれ ばもしかするとかなり多くの今回改定したものについて全部をやることもできるか もしれませんので、その辺のところを少しフィージビリティーを考えながら進めて いくと、そういう方向でよろしゅうございますでしょうか。 ○土田委員 大した話ではないのですが、調査、実際はかなり下というか、委託の 調査もできるわけですよね。ですから、調査項目が多いということは、クリアでき る方法は幾つかあると思いますが、ただ、それを今度読み取るという、むしろこち らの作業がその後大変になってくるので、その辺考えておく必要があるだろうとい うことだと思います。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  ほかに何か御意見ございますでしょうか。 ○小林委員 いろいろ御意見に賛成なのでけれども、どこの時点で、どこのタイミ ングで、どの実態を見るのか、それはどの視点なのかということの整理がやはり重 要かなと思います。そうすると、タイミング的にずれてくるところも相当あると思 うのです。そうすると、効果的な検証方法と言うのでしょうか、効果的な検証の設 計というのを、基本指向というのを詰めておいて、それで、この4月、5月でしょ うか、全体の検証の基本設計みたいなことを検討したらいかがかと思います。 ○遠藤部会長 具体的にどういうようなイメージで考えれば…… ○小林委員 イメージとしては、例えば一番最初の明細書の発行状況であれば、そ れはどのタイミングで、大体発行状況というのをどこの情報源から見ることができ るという、そういうタイミングの設定と、そのタイミングで何が見られるかという ことを明確化するということです。つまり、明細書を発行すればいいわけではなく て、それでやはり結果的には患者がどんな情報を得たかとか、満足したかというこ とが最終的には目的だと思うのですけれども、当面は発行状況を見ると。発行状況 を見るのは、この時点で見て、この時点で見てというようなことで、それはどこの 協力を得て調査できるのかというようなことをきちんとスケジューリングしていく みたいなイメージなのです。 ○遠藤部会長 当然のことながら、それはどこかの段階でそれぞれについてやらな ければいけないことではないかというふうには思っているわけです。ただ、それが 5月の次回までにどこまで細かくできるかというような問題はあるかもしれません。 ○小林委員 先ほど白石委員がおっしゃったとおりに、事務局の方で定例的にやっ ていらっしゃる社会医療診療行為別調査とかですね、それが出てくるタイミングで そこで何がわかるのかということとの利用可能なデータとの結びつけというのでし ょうか、それのブループリントといいますか、大体の目安みたいなものをやはりち ょっと把握したいなという感じがいたしますが。 ○遠藤部会長 利用可能なデータについて、いつ調査をして、それがいつ利用可能 になるのかというのはわかっておりますから、それは比較的簡単に出せると思いま す。 ○白石専門委員 もう御存じのというか、つけ加えるまでもないのですけれども、 前回の平成16年改定の検証をしたときに、大体のイメージで、社会医療診療行為 別調査であればこういう回数がわかって、施設基準であればこれだけ医療機関数が 増えましたというような、そういうイメージは、それぞれについて見ていくとわか ると、それ以外については特別調査でカバーできるところを検討していくというふ うに、大きくは整理できるような気もいたします。すみません、つけ加えました。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  そういうことでありまして、ほかに御意見ございますでしょうか。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 申し訳ございません。今回事務局から出 しました資料が、例えば実施医療機関数の状況だとかいうような、やや抽象的な次 元になっているものですから、その先のイメージ……。どこまできちっとこの検証 部会で御設計いただいて、またそれを調査の実行に移ったときに、またそこでも検 討いただくわけです。ただ、お任せにしきってしまうといけないので、検証部会で どこまで詳細に議論ができ得るかというところの瀬踏みといいますか、が必要にな るのだと思います。ただ、それにしても、イメージがもう少し広がるようにするこ とも一つの課題かと思いまして、本日の御議論も受けとめていきたいと思います。 ○遠藤部会長 おっしゃるとおりでありまして、もう少し細かい内容を書かせてい ただくということも必要かと思います。いずれにしましても、本日はたたき台とい うことでありますので、あまりきちっとしたものが最初から出てきているというの もむしろおかしな話であると思います。何か御意見ございますでしょうか。  もしないようでありましたらば、今いただきました、非常に重要な御指摘をされ ておりますので、それを私の方で反映させまして、検証項目あるいは方法論につい て少し整理をさせていただいた上で、平成18年度診療報酬改定の検証方針案とい う形で、また次のたたき台というものを作成させていただきたいと思いますので、 次回引き続き議論を行っていきたいと思いますけれども、そのような方法でよろし ゅうございますか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤部会長 ありがとうございます。それでは、これにて検証部会を終了したい と思います。  次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお 願いいたします。  本日はこれにて閉会いたします。ありがとうございました。 【照会先】  厚生労働省保険局医療課企画法令第1係  代表 03−5253−1111(内線3288)