第6回ILO懇談会議事要旨
1.日時: | 平成18年4月18日(火) 10:00〜11:00 |
2.場所: | 厚生労働省第17会議室 |
(1 | )労働者側 | |
日本労働組合総連合会国際代表 | 中嶋 滋 | |
日本労働組合総連合会総合労働局長 | 長谷川裕子 | |
日本労働組合総連合会国際局長 | 生澤 千裕 | |
(2 | )使用者側 | |
日本経団連国際協力センター参与 | 鈴木 俊男 | |
日本経済団体連合会労働法制本部長 | 讃井 暢子 | |
日本経済団体連合会労働法制本部国際関係グループ長 | 高澤 滝夫 | |
(川本裕康労働政策本部長の代理) | ||
(3 | )政府側 | |
厚生労働省大臣官房総括審議官(国際担当) | 恒川 謙司 | |
厚生労働省大臣官房国際課長 | 妹尾 吉洋 | |
厚生労働省大臣官房国際課海外情報室長 | 野地 祐二 |
4.議題
第295回ILO理事会について(報告)
5.議事要旨
恒川総括審議官からの挨拶と出席者の紹介に引き続き、政府側より配付資料に基づき第295回ILO理事会の概要説明がなされた。
【主なやりとり】
(労働者側)
OSHMS(労働安全衛生マネジメントシステム)の動向に関し、日本政府のイニシアティブで方向性が定まってきたことを評価する。
ミャンマー(ビルマ)の強制労働問題が、労働者側の提案に基づき、来る総会の正式な議題に取り上げられたことを評価する。
PFA(計画・財政・管理委員会)のRBM(結果重視型管理)について、政府は、事務局がこれをRBB(結果重視型予算)のみに限定解釈していると主張しているが、ILOの事業は行政と同じく短期的な視点で結果を論ずることは難しいのではないか。ILOへの批判が日本政府に跳ね返る結果となることを懸念する。
MNE(多国籍企業小委員会)の三者宣言30周年記念イベントは、具体的内容は今年11月の理事会で示される予定ながら、今回の理事会の重点項目の一つである。
WP/SDG(グローバル化の社会的側面ワーキングパーティー)に関連し、ディーセントワークカントリープログラム(DWCPs)が今後のILOの活動の中心に据えられていく中、我が国としてどう取り組んでいくかを考える必要がある。このDWCPsは決して途上国向けのみのものではない。
(使用者側)
2008年のILO総会議題については、2007年総会議題「グローバル化におけるILOの強化」がどう結するかにもよるが、今後のILOの体制にも絡む問題であるため、見極めが必要である。
ミャンマーの強制労働問題について、総会の正式議題とするという理事会での結論は妥当と考える。
OSHMSについて、ISOからILOへの申し入れに関しての非公式会合は多くの参加者を集め、理事会本会議での正式な議論を経て、11月に結論を出すこととなった。使用者側としても注視している。
また、理事会本会議で議論とはならなかったものの、国際労働問題研究所の事業に関連して、ILOは「ILOディーセントワーク・リサーチ・プライズ」を制定することとした。これが日本国内の活動に良い結果をもたらすことを期待する。
CFAの案件数の多さは、委員にとって大きな負担となっている。
PFAについて、事務局は適切な人材戦略の報告書を提出していない。各種案件の決定項目のパラグラフについては、拡大解釈できない言葉に修正させることが必要である。
MNEについては、30周年記念イベント以前に、「三者宣言が与えた影響についての調査」に関する回答数が少ないという問題に取り組むべきである。
ESP(雇用社会政策委員会)に関連し、ILOは計画したプログラムを消化できていない。決算できちんとしたチェックをしてから次のアクションに移さないといけない。
STM(部門別技術会合委員会)では、ここにある「移民労働」を含め3つの報告書が取り上げられたが、事務局がILOのマンデートを超える結論を誘導しようとしている傾向もあり、きちんとチェックする必要がある。
WG/ILC(総会改革ワーキンググループ)に関しては、アジアグループが提出したアイディアペーパー、それに西欧・北米グループが加筆したペーパーなどが出されている。
WP/SDGについて、事務局より提案がなされているグローバルポリシーフォーラムの開催について、使用者側はこれまで反対していたが、ILOのマンデートを超えないものとするということを条件として開催を認める意向である。
(政府側)
PFAのRBMに関連し、当省でもplan、do、 check、actというサイクルで施策に取り組むという流れであるが、ILOにおいてはここでいうcheckに当たる決算機能が非常に弱いことを懸念している。
また、CFAにしても、WG/ILCにしても、PFAの外部監査人選定パネルにしても、我が国政労使のいずれかがメンバーとして選ばれているところであり、今後とも我が国としての役割を果たしていきたい。
−了−
照会先: | 厚生労働省大臣官房国際課
国際労働機関第2係
|