はじめに

 本報告書は、平成16年7月に行われた第31例目の脳死下での臓器提供事例に係る検証結果を取りまとめたものである。
 ドナーに対する救命治療、脳死判定等の状況については、まず臓器提供施設からフォーマットに基づく検証資料が提出され、この検証資料を基に、医療分野の専門家からなる「医学的検証作業グループ」において評価を行い、報告書案を取りまとめている。第22回脳死下での臓器提供事例に係る検証会議(以下「検証会議」という。)においては、臓器提供施設から提出された検証資料及び当該報告書案を基に検証を行った。その際、当該施設から提出されたCT・MRI等の画像、脳波等の関係資料を参考に検証している。
 また、社団法人日本臓器移植ネットワーク(以下「ネットワーク」という。)の臓器のあっせん業務の状況については、検証会議において、ネットワークから提出されたコーディネート記録、レシピエント選択に係る記録その他関係資料を用いつつ、ネットワークのコーディネーターから一連の経過を聴取し、検証を行った。その際、ネットワークの中央評価委員会における検証結果を踏まえながら検証を行っている。
 本報告書においては、ドナーに対する救命治療、脳死判定等の状況の検証結果を第1章として、ネットワークによる臓器あっせん業務の状況の検証結果を第2章として取りまとめている。

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