06/01/11 中央社会保険医療協議会総会平成１８年１月１１議事録


０６／０１／１１　中央社会保険医療協議会
　　　　　　　　　第７９回総会議事録　	

(1)日時　　平成１８年１月１１日（水）９：５９～１０：１４
(2)場所　　厚生労働省専用第１８会議室
(3)出席者　土田武史会長　遠藤久夫委員　室谷千英委員　小林麻理委員
　　　　　 青柳親房委員　対馬忠明委員　小島茂委員　勝村久司委員
           宗岡広太郎委員　大内教正委員　飯塚孜委員　松浦稔明委員　
           松原謙二委員　青木重孝委員　野中博委員　石井暎禧委員　
           邉見公雄委員　黒﨑紀正委員　登利俊彦委員　山本信夫委員
           大島伸一専門委員　岡谷恵子専門委員　白石小百合専門委員
　　　　　 ＜事務局＞
　　　　　 水田保険局長　宮島審議官　麦谷医療課長　榮畑総務課長　石原調査課長
　         堀江保険医療企画調査室長　水谷医療課課長補佐　他
(4)議題　　○　平成１８年度診療報酬改定について
　　　　　 ○　公聴会の開催について
(5)議事内容

○土田会長
　やや時期がずれておりますが、改めまして、明けましておめでとうございます。
　去年の暮れに改定率と、それから診療報酬改定の基本方針が出ました。その間、ここで
審議を続けてきたわけでございますが、そういうものが出た後のマスコミとか、あるいは
専門紙等の報道を見ますと、メリハリの効いた、国民にとって有意義な改定をしていただ
きたいというような論調がございました。もっともなことだろうというふうに思っており
ます。そういう作業は簡単なことではございませんが、それをなし遂げていくことで、中
医協の存在意義が確認できるというふうに思っておりますので、どうぞよろしく御協力を
お願いしたいと思います。
　そういうことで、ただいまより、第７９回中央社会保険医療協議会総会を開催いたしま
す。
　まず、委員の出欠状況について御報告いたします。本日は、針ヶ谷専門委員が御欠席で
す。
　次に、委員の選任について報告いたします。１月７日付で、宗岡委員が再任されており
ます。
　それでは、議事に入らせていただきます。
　最初に、「平成１８年度診療報酬改定」について議題としたいと思います。
　本日、厚生労働大臣より諮問がなされておりますので、事務局より資料の説明をお願い
いたします。

○事務局（麦谷医療課長）
　それでは、お手元の資料、総会の資料番号はございませんが、左肩に「写」という文字
の見えるものをごらんいただきたいと思います。日付は本日でございます。厚生労働大臣
より土田会長あてに出された諮問書でございます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　諮  問  書
　　　　　　　　　　（平成１８年度診療報酬改定について）
　健康保険法（大正１１年法律第７０号）第８２条第１項（第６３条第２項及び第７６
条第２項（第１４９条において準用する場合を含む。）の定めに係る部分に限る。）、
第８５条第３項（第１４９条において準用する場合を含む。）、第８６条第１１項（同
条第２項第１号の定めに係る部分に限る。）及び第８８条第５項、船員保険法（昭和１
４年法律第７３号）第２８条ノ５において準用する健康保険法第８２条第１項（船員保
険法第２８条ノ４第２項の規定による定めに係る部分に限る。）並びに老人保健法（昭
和５７年法律第８０号）第３０条第１項（医療に要する費用の額の算定に関する基準に
係る部分に限る。）、第３１条の２第８項（同条第２項の規定による基準に係る部分に
限る。）、第３１条の３第７項（選定療養及び同条第２項第１号の規定による基準に係
る部分に限る。）及び第４６条の５の２第５項の規定に基づき、平成１８年度診療報酬
改定について、貴会の意見を求めます。
　なお、答申に当たっては、別紙１「平成１８年度診療報酬改定について」及び別紙２
「平成１８年度診療報酬改定の基本方針」（平成１７年１１月２５日社会保障審議会医
療保険部会・社会保障審議会医療部会）に基づき行っていただくよう求めます。
　これが諮問書でございまして、別紙が２つついておりますので、簡単に御説明申し上げ
ます。
　開いていただきまして、別紙１「平成１８年度診療報酬改定について」という紙でござ
いますが、全体改定率、概ね▲３．２％、診療報酬改定の本体が、改定率、概ね▲１．
４％、実質▲１．３６％で、各科の改定率を書いてございまして、参考としまして、「具
体的な配分に当たっては、「医療制度改革大綱」に沿って、小児科・産科・麻酔科や救急
医療等の医療の質の確保、急性期医療の実態に即した看護配置、レセプトＩＴ化の推進等
に配慮する。」ということで、これは、政府が診療報酬の改定率を決定するに当たって参
考としてここに書き込んだ政府の方針ということで、御理解いただきたいと思います。
　薬価の改定等につきましては、改定率▲１．８％、内訳が、薬そのものが▲１．６％、
材料が▲０．２％。
　この改定率を一つの枠としていただきまして、１ページめくって別紙２、これは今日説
明いたしませんが、昨年１１月２５日に出ました社会保障審議会の両部会からの基本的な
考え方という大きな方針が述べられておりますので、この方針と別紙１の改定率の大枠の
中で、この中医協におきまして診療報酬点数を御議論いただいてお決めいただきたいとい
う趣旨でございます。
　以上です。

○土田会長
　ただいまの説明につきまして御意見、御質問等ございましたら、どうぞ。
　よろしいでしょうか。それでは、「平成１８年度診療報酬改定について」の次の事項に
移りたいと思います。昨年の秋以来、診療報酬基本問題小委員会において、この改定につ
いて検討を続けてきておりました。今後、総会においては、その検討状況について報告を
受けた上でこの総会にお諮りしたいというふうに存じます。
　それでは、次の議題に移ります。次は、「公聴会の開催」について議題としたいと思い
ます。
　事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　お手元にございます中医協総－１、「中医協公聴会の開催について」という紙について
ごらんいただきたいと思います。
　公聴会につきまして、国民の意見を聴く機会ということで、２ページ目の方をごらんい
ただきますと、平成１６年１０月２７日の中央社会保険医療協議会の全員懇談会了解にお
いて、「国民の意見を聴く機会の設定について」ということで、「診療報酬改定に国民の
声をより適切に反映させるため、中医協委員が国民の意見を聴く機会の設定の在り方につ
いて検討し、１６年度中に結論を得ることとする。」と。その検討の途中で、中医協の在
り方に関する有識者会議が始まりましたものですから、その結論の方が７月２０日にまと
められてございまして、「その他、医療の現場や患者等国民の声を反映する仕組みの在り
方等について」ということで、「中医協において診療報酬改定に係る審議を行うに当たり、
医療の現場や患者等国民の声を反映させるため、中医協委員が国民の声を聴く機会を設定
していくべきである。具体的には、地方公聴会のような場を新たに設けることとすべきで
ある。」ということとされていたものでございまして、１ページお戻りいただきまして、
今回そうした趣旨も踏まえまして、公聴会を改定の御議論、御審議いただいている間に行
っていただいてはいかがかということで準備させていただいたものでございます。
　目的といたしまして、今申し上げました全員懇談会了解、あるいは中医協の在り方に関
する有識者会議報告を踏まえまして、１８年度改定に当たり、「医療の現場や患者等国民
の声を反映させるため、中医協委員が国民の声を聴く機会を設定することを目的として公
聴会を開催することとする。」ということでございます。
　会議名でございますけれども、中医協の総会として行っていただいてはいかがであろう
か。
　日時でございますけれども、昨年末に麦谷課長の方からもアナウンスいたしましたが、
１月２７日の９時半から１１時半ということでございます。
　場所といたしまして、財団法人横浜市教育会館ホールということで、桜木町のあたりで
ございます。
　出席者といたしまして、中医協委員全員、総会所属の専門委員、保険局長、審議官とい
ったこと。
　それから、支払側委員及び診療側委員推薦によります意見発表者並びに公募による意見
発表希望者の中から公益委員が選定した意見発表者に御意見を発表していただこう、こう
いうことでございます。
　議事でございますけれども、開会し、挨拶等あり、あるいは趣旨の説明などあった上で、
１８年度診療報酬改定に係る検討状況についてということで、本日以降議論して、パブリ
ックコメントにかけていただけるものが出ているものを用いて、簡単に資料の説明があっ
た後、中医協委員の方から、各側の方から、この改定についての意見の発表をいただいた
後、今回公募なりあるいは推薦なりで来ていただいた方に意見発表していただくようにし
て、その国民の声ということで、中医協の委員の皆さんにその御意見をお聴きいただくよ
うにしてはどうかというようなことで、最後に会長からお取りまとめをいただいてはどう
かというふうに考えているところでございます。
　意見発表者及び傍聴者の募集につきましては、ホームページ等によりまして開催を告知
いたしまして、意見発表者及び傍聴者を募集するということでございますし、推薦の方は、
各側の方にまた御相談申し上げて、人選をさせていただきたいというふうに考えてござい
ます。事前申込制といたしまして、傍聴希望者に対しまして入場整理券をあらかじめ交付
させていただくような形にしてはいかがであろうか。
　会議は公開といたしまして、報道機関等にも一定のところまで、中医協委員によります
意見発表の部分まであたり、撮影もしていただいてもいいような形で進めていただいては
いかがかと、こういうふうに考えてございます。
　以上でございます。

○土田会長
　ただいまの説明につきまして御質問、御意見等ございましたら、どうぞお願いします。

○邉見委員
　今回は第１回目ということとか、改定の作業中で非常に多忙ということで、横浜という
ことになっておりますけれども、勝村委員が出ております大阪とか、松浦委員が出ており
ます四国とか、地方の視点というのも医療では非常に大事だと思います。私にとりまして、
横浜は東京と同じだというふうに思っておりますので、もう少し地方の意見を聴いてほし
い。今回は１回目ということもありますし、非常に忙しいときでございますので、横浜で
結構かと思います。

○土田会長
　どうもありがとうございます。ただ、横浜が東京と同じだというと、横浜の方から反論
が出るかもしれませんが。
　ほかに御意見ございましたら、どうぞ。

○勝村委員
　前にも同じような意見をお話しさせていただいたかと思うのですが、「国民の意見を聴
く」という大義名分なんですけれども、診療報酬の改定に関して「国民の意見を聴く」と
言いながら、国民は診療報酬の単価を知らされていないわけなので、それは非常にしっく
りこないというか、気がかりな点です。だから、少なくとも今回は１回目ということで、
今までしていなかったことをするということですけれども、本来ならば、普通どんな経済
社会でもそうであるように、診療報酬の単価、明細をきちんとこれから国民に医療を受け
るたびに示していくのだと、それで診療報酬について国民の意見を聴きたいというのが筋
であって、単価が知らされていない中で国民の意見を聴きますということは非常にしっく
りこないなということで、何とかしてほしいと思うわけです。
　できればそういう方向性を打ち出した上でやってもらわないと、結局、情報が与えられ
ていないので、医療を受けるだけのほとんどの人にとっては、これは非常に参加しにくい
のではないかというふうに思います。国民に広く意見を聴いていますよといっても、実は
そういう単価の情報を普段から知っている一部の人だけの公聴会なりヒアリングになって
いく可能性があると思いますので、その点、再度お願いしておきたいと思います。

○土田会長
　ありがとうございました。
　ほかに御意見ございますでしょうか。
　それでは、最初の試みでございますので、ただいま事務局から説明のありましたような
形で準備を進めさせていただきたいというふうに存じます。
　それから、事務局においては、厚生労働省ホームページ等において開催を告知し、参加
者を募集する等の手続に入っていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
　本日の総会にかける議題は以上の２点でございます。ほかに御意見等ございませんよう
でしたら、これで総会を閉会とさせていただきます。
　次の日程について、課長の方でお願いいたします。

○事務局（麦谷医療課長）
　１月中の中医協は、今のところ、１８日の水曜日、２５日の水曜日、それから今御案内
がございました２７日金曜日、横浜でというのを予定しております。
　以上です。

○土田会長
　それでは、本日の総会はこれで閉会といたします。
　なお、引き続きまして基本小委がございますので、しばらく準備の間時間をお待ちくだ
さい。


【照会先】
厚生労働省保険局医療課企画法令第１係
代表　０３－５２５３－１１１１（内線３２８８）