(1 | )虚血性心疾患等のアフターケアについて
○ | 抗精神薬はメジャートランキライザーであるため、マイナートランキライザーを含む向精神薬の名称の方が適切である。 |
○ | ペースメーカー及び除細動器の植込みは、治ゆ後も定期的に患者の症状や機器の作動状況を確認する必要あるため、検査項目に「ペースメーカー及び除細動器のチェック(年1回)」を追加する。 |
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(2 | )心臓外傷等のアフターケアについて
○ | CT、MRIが従来の虚血性心疾患にはない項目であるが、弁置換などで心臓を扱う場合には、単なる虚血性心疾患とは違うものであるため、当然、検査項目として入る。 |
○ | ヘパリンやワルファリンその他の血栓溶解薬が中心となる「抗凝固薬」という表現よりも、血小板凝集抑制薬も含み広くカバーすることとなる「血液凝固阻止剤」と表現することが適切である。 |
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(3 | )呼吸器障害のアフターケアについて
○ | 動脈血酸素分圧が50Torr以下のものもアフターケアの対象に含まれているため、常に酸素療法が必要な状況が生じてくるが、その場合は、まだ療養継続であるから、アフターケアの対象とはならない。 |
○ | 肺気量の検査については、フローボリュームカーブなどの測定も必要な場合もあるため、「肺気量分画測定」という表現よりは、そういうものも含めた「スパイロメトリー(スパイログラフィー)」にするのが適切である。 |
○ | 血液ガス分析を追加した方が良い。
実施回数については、動脈血酸素分圧が50Torr以下、要するに呼吸不全のものも、一応症状は安定にしており、アフターケアの対象に入ってくる場合があることを考えると、年4回は必要である。 |
○ | 「細菌検査(喀痰検査)」の表現は、アフターケアということから考えれば、細胞診などが必要ないため、「喀痰細菌検査」と言った方がより適切である。 |
○ | 外傷や他の臓器障害を原因とする呼吸器障害であっても、呼吸器障害のアフターケアの対象として差し支えない。 |
○ | 普通の呼吸器障害であると、湿布とかの外皮用剤はあまり必要ないが、外傷性の障害では必要となってくるため、「消炎・鎮痛剤」の後に括弧書きで「外皮用剤を含む。」と明記した方が良い。 |
○ | 「気管支拡張剤」という表現は、現在の「喘息治療剤」の一部に含まれるが、ステロイドの吸入なども考えると、「喘息治療剤」のままの表現の方が対処しやすいと考える。
最近の喘息はステロイド治療というのが基本になっており、それに対症療法を加えるというのであるため、「喘息治療剤」の方が好ましい。 |
○ | 症状固定のケースでは、あえて拡散能を調べるケースというのはあまりないため、「モノカルボン酸定量」は必要ないと考えるが、断定できないので、次回までに検討する。 |
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(4 | )慢性肝炎のアフターケアについて
○ | AST、ALTなど一般的な血液生化学検査として必ず行われるものを、項目立てして括弧の中に書いてあるが、普通の血液生化学検査では行わない検査を、括弧に入れて別記しておく方が適切と考える。 |
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(5 | )腹部臓器障害のアフターケアについて
○ | ストーマ処置及び膵液瘻の管理のため、自宅で使用する衛生材料が必要であれば、「衛生材料の支給を含む」と付け加えた方が良い。 |
○ | 「消化器内視鏡検査」について、「食道ファイバースコピー」という限定的な表現の方が適切であるとの意見であるが、食道に限らず短腸症候群、虚血性腸炎等に近い状態の下部消化管も対象としなければいけない場合もあるため、消化管全般という意味で原案どおりが良い。 |
○ | 「消化器内視鏡検査」という表現であれば、ERCPまで包括されたものと解釈ができるが、「ERCPを含む」と付け加えた方が、より適切であろう。 |
○ | 膵液瘻の管理が、ストマ処置に含まれるものかという質問であるが、外瘻というのは、アクシデンタルに合併症としてできるものであり、ストマというのは積極的な措置として作るものであるため、「ストマ処置」と「外瘻の処置」を並記する方がより適切である。 |
○ | 整腸剤には、自律神経剤を含む。薬剤に関しては、できるだけ幅広い項目にした方が好ましいので、種類を増やすよりは整腸剤の中に入るのであれば、特に別項目にしなくとも差し支えなかろう。 |
○ | CRPは、炎症でも起これば別だが、アフターケアで診る場合に、定期的にやる必要はないのではないかと考える。 |
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(6 | )尿道狭さくのアフターケア
○ | 尿路処置は、導尿、膀胱洗浄、留置カテーテル設置等が含まれるものとされており、範囲が広いことから、「カテーテル処置」と「カテーテル設置」は括って「尿路処置」と表現することが良い。 |
○ | 尿検査に尿培養を含むとある箇所に関連して、他のアフターケアの尿検査についても同様に認められるかとの質問であるが、神経因性膀胱があって残尿があり、そこに菌が付いていると、上部尿路感染を起こす危険があるため、検査時に雑菌の感染があるかどうかをチェックすることが好ましいと考えることことから、そのように取り扱って差し支えない。 |
○ | 腎機能検査には、通常は尿素窒素(BUN)とクレアチニンを診れば足りるため、β2−マイクログロブリン測定を含める必要はない。 |
○ | 血液一般及び生化学検査には、腎機能検査が含まれること、クリアランスやPSPの検査の試験をほとんど実施しないこと、造影はエックス線検査に含まれることから、「血液一般・生化学検査」を項目を設け、「腎機能検査」は削除する。 |
○ | 膀胱尿道ファイバースコピーについては、現在ではほとんどCTとかX線で術後の管理ができるため、あえて変向した後に内視鏡を使って、中を診ることは希な行為であるため、必要ないと考える。 |
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(7 | )その他
○ | 頭頸部外傷などのアフターケアを検討した以前は、CTが主な時代だったためMRIが入っていないが、最近はMRIが非常に多くなって、資料の中にもCT、MRIと併記してあるのが多く見られるため、別の機会に、MRIの必要性を検討してはどうか。 |
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