(資料1)
総合施設モデル事業の評価について(論点)


I 教育・保育について

  職員配置
  (1)合同会議審議のまとめ(関連部分抜粋)
 職員配置や施設設備等については、経営の効率性のみを重視するのではなく、次代を担う子どもの健やかな育ちを中心においた上で、地域の実情に応じ、かつ地域の創意工夫が発揮できるよう、柔軟な対応が可能なものとすることが必要であり、来年度に実施される試行事業も含め、その適切な在り方について引き続き検討していくことが適当である。

 3〜5歳児については、4時間程度利用する子どもを典型的な利用者とする幼稚園と異なり、こうした子どもと、8時間程度利用するために身体的・精神的な負担が比較的重い子どもの双方を典型的な利用者とすることも踏まえた検討を行うことが適当である。
 また、0〜2歳児については、3〜5歳児とは異なり、保育所と同様に8時間程度利用する子どもが典型的な利用者と考えられることを踏まえた検討を行うことが適当である。

  (2)書面による調査結果
   (1)総合施設モデル事業における職員配置の状況

 併 : 幼稚園教諭免許と保育士資格の併有者
 保 : 保育士資格のみ有する者
 幼 : 幼稚園教諭免許のみ有する者
 無 : いずれの資格も有しない者

(0歳児の職員配置の分布)
(単位:園)
幼児数:職員数 〜2:1 〜3:1 〜4:1 〜5:1 〜6:1 6:1〜
(1)併 11
(2)併+保 11 15
(3)併+保+幼 12 15
(4)併+保+幼+無 13 14

(1・2歳児の職員配置の分布)
(単位:園)
幼児数:職員数 〜2:1 〜3:1 〜4:1 〜5:1 〜6:1 6:1〜
(1)併 10 10
(2)併+保 10
(3)併+保+幼 10
(4)併+保+幼+無 10 10

(3歳児の職員配置の分布)
(単位:園)
幼児数:職員数 〜10:1 〜15:1 〜20:1 〜25:1 〜30:1 〜35:1 35:1〜
(1)併 10
(2)併+保 12
(3)併+幼 15
(4)併+保+幼 17
(5)併+保+幼+無 18

(4・5歳児の職員配置の分布)
(単位:園)
幼児数:職員数 〜10:1 〜15:1 〜20:1 〜25:1 〜30:1 〜35:1 35:1〜
(1)併
(2)併+保
(3)併+幼 10 14
(4)併+保+幼 10 13
(5)併+保+幼+無 10 11

   (2)職員配置に関する評価の観点
     ○ 低年齢児への職員配置のあり方

     ○ 年長児への職員配置のあり方

     ○ クラス担任制とフリー担当者の活用のあり方

 ○ 研修時間の確保(3)論点
 ○ 総合施設における職員の具体的な配置についてどのように考えるか。


  職員資格
  (1)合同会議審議のまとめ(関連部分抜粋)
 総合施設の職員については、一定の教育・保育の質を確保する観点から、保育士資格及び幼稚園教諭免許を併有することが望ましいが、常に両資格の併有を義務付けるのではなく、基本的にはいずれかの資格を有することで従事可能とすることが適当である。その上で、3〜5歳児の4時間の共通時間については幼稚園教諭免許を有する者を、0〜2歳児の保育については保育士資格を有する者を中心にすべきとの意見も踏まえつつ、総合施設の理念・意義に照らして、その在り方を検討していくことが適当である。

  (2)書面による調査結果
   (1)総合施設モデル事業における職員資格の状況
     ○ 職員配置は1の(2)(1)のとおり。
 教育・保育担当職員の7割は幼稚園教諭免許と保育士資格を併有。

   (2)職員資格に関する評価の観点
     ○ 職員資格のあり方

     ○ 研修内容、研修時間の工夫

  (3)論点
 総合施設において、保育士資格と幼稚園教諭免許のいずれかの資格を有する者が3〜5歳児の教育・保育、あるいは0〜2歳児の保育に従事する場合、どのような点に留意すべきか。

 研修の実施については、どのような点に留意すべきか。


  施設設備
  (1)合同会議審議のまとめ(関連部分抜粋)
 遊びや食事も含めた乳幼児の成長にふさわしい弾力的な環境づくりや小学校教育との適切な連携といった様々な観点から検討を行っていくことが必要である。

 職員配置や施設設備等については、経営の効率性のみを重視するのではなく、次代を担う子どもの健やかな育ちを中心においた上で、地域の実情に応じ、かつ地域の創意工夫が発揮できるよう、柔軟な対応が可能なものとすることが必要であり、来年度に実施される試行事業も含め、その適切な在り方について引き続き検討していくことが適当である。

 3〜5歳児については、4時間程度利用する子どもを典型的な利用者とする幼稚園と異なり、こうした子どもと、8時間程度利用するために身体的・精神的な負担が比較的重い子どもの双方を典型的な利用者とすることも踏まえた検討を行うことが適当である。
 また、0〜2歳児については、3〜5歳児とは異なり、保育所と同様に8時間程度利用する子どもが典型的な利用者と考えられることを踏まえた検討を行うことが適当である。

 また、このように総合施設は、幼稚園と同様に4時間程度利用する子どものみならず、保育所と同様に8時間程度利用する子どもの利用も想定される。このため、施設において食事を提供する場合について、各施設が受け入れている子どもの年齢構成や地域の実情に応じた適切な対応が可能となるような弾力的な仕組みを検討することが必要である。

  (2)書面による調査結果(概要)
   (1)総合施設モデル事業の施設設備の状況

     園舎
(1人当たり面積(平方メートル)の分布)
(単位:園)
〜5 〜6 〜7 〜8 〜9 〜10 〜15 15〜
11

(1学級当たり面積(平方メートル)の分布)
(単位:園)
〜200 〜300 〜400 〜500 〜600 600〜

     保育室
(1人当たり面積(平方メートル)の分布)
(単位:園)
〜3 〜4 〜5 〜6 〜7 〜8 8〜
10 10

(1学級当たり面積(平方メートル)の分布)
(単位:園)
〜100 〜200 〜300 300〜
19

     運動場
(1人当たり面積(平方メートル)の分布)
(単位:園)
〜2.5 〜5 〜7.5 〜10 〜15 15〜

(1学級当たり面積(平方メートル)の分布)
(単位:園)
〜100 〜200 〜300 〜400 〜500 500〜
10

     公園等の活用の状況

 近くの公園等を運動場として活用している施設は1施設。

   (2)施設設備に関する評価の観点
     ○ 適切な保育室、運動場等の広さ等

     ○ 低年齢児への配慮等

   (3)給食の外部搬入
     ○ 8施設において給食の外部搬入を以下のとおり実施。
  対象児童 受託事業者
7 福島県 3歳児以上 給食センター
8 茨城県 0〜2歳児 ケータリング業者
9 群馬県 3歳児以上 学校給食センター
11 千葉県 2歳児以上 幼稚園専門の給食センター
18 愛知県 3歳児以上 学校給食センター
19 三重県 3歳児以上 学校給食センター
27 岡山県 2歳児以上 隣接の保育園
31 高知県 3歳児以上 民間弁当宅配業者

     ○ 外部搬入に関する評価の観点

 ・児童の年齢

 ・食物アレルギー

 ・体調不良児

(3)論点
 総合施設が備えるべき部屋や遊び場、その広さについてどのように考えるか。

 総合施設における食事の提供について、給食の外部搬入により行うことについてどう考えるか。


  教育・保育の内容
  (1)合同会議審議のまとめ(関連部分抜粋)
 総合施設における教育・保育の内容については、現在の幼稚園教育要領及び保育所保育指針を踏まえ、子どもの発達段階に応じた共通の時間・内容を確保しつつ、子どもの視点に立ち、個々の子どもの状況に応じたきめ細かな対応に特に留意して、来年度に実施される試行事業も含め、引き続き検討していくことが適当である。

 その際、一貫した子どもの育ちを重視しつつ、子どもの発達段階上、0〜2歳児の場合は、大人への依存度が高く、集団による活動よりも個別の対応が中心となること、3〜5歳児の場合は、子ども同士の集団による活動が中心となることに留意する必要がある。
 その上で、3〜5歳児については、4時間程度の共通の教育・保育時間における活動内容を幼稚園における教育に相当するものと位置付けることが考えられる。

 さらに、遊びや食事も含めた乳幼児の成長にふさわしい弾力的な環境づくりや小学校教育との適切な連携といった様々な観点から検討を行っていくことが必要である。

  (2)教育・保育の内容に関する評価の観点
 教育課程・保育計画の策定や指導計画の策定・実施のあり方

 幼稚園児と保育所児の違いへの配慮

 低年齢児と年長児の違いへの配慮

 クラス制と異年齢保育

 職員の意識改革等

 1日の生活のリズム、集団生活の経験年数、休業日・休業期間への配慮

 職員会議や研修の時間のあり方

 保護者の理解を得る取組

  (3)論点
 総合施設における教育・保育の内容について、幼稚園教育要領及び保育所保育指針を踏まえた上で、どのようなものが適切と考えるか。

 子どもの1日の生活のリズムや集団生活の経験年数等が異なることについて、どのような点に留意して対応していくべきか。


II 地域子育て支援について

  (1)合同会議審議のまとめ(関連部分抜粋)
 子育てを取り巻く環境の変化と家庭や地域の子育て力の低下を踏まえれば、地域の実情等に応じて、在宅を含め地域の子育て家庭に対し、子育てに関する必要な相談・助言・支援を行うとともに、これらの地域の親子がだれでも交流できる場を提供することが重要である。

  (2)地域子育て支援に関する評価の観点
 子育て支援の具体的内容(子育て相談、親子の交流の場の提供、施設開放など)

 子育て支援の意義(子育て不安の解消、就労の有無・形態に関わらない様々なニーズへの対応など)

 子育て支援担当者の研修のあり方

 行政との連携のあり方

  (3)論点
 子育てに関する相談や、親子の交流の場の提供といった地域子育て支援については、総合施設においては、どのような体制で実施することが適切と考えられるか。

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