05/09/16 独立行政法人評価委員会年金部会第３回議事録



　　　　　　　　厚生労働省独立行政法人評価委員会　第３回年金部会

　　　　　　　　　　　　　　　　　　日時　平成17年９月16日（金）13：00～14：55
　　　　　　　　　　　　　　　　　　場所　経済産業省別館1111号室

出席委員　安達委員、大野委員、大和委員、佐野委員、光多委員、山口委員、山﨑委員
　　　　　（五十音順）

○山﨑部会長
　それでは定刻になりましたので、ただいまから第３回独立行政法人評価委員会年金部
会を開催させていただきます。
　委員の皆様におかれましてはお忙しい中をお集まりをいただきましてまことにありが
とうございます。本日は全員出席というふうに伺って連絡をいただいておりますが、安
達委員が若干、おくれられているようでございますが、定刻ですので進めさせていただ
きます。
　それでは初めに事務局から本日の議事について簡単に御説明をお願いします。

○政策評価官
　政策評価官でございます。よろしくお願いいたします。
　お手元資料、クリップを外していただきますと本日、御審議をいただく資料、参考資
料が用意をさせていただいております。本日、議事、大きく２つございまして、１つは
前回に引き続きまして新しく発足いたします年金・健康保険福祉施設整理機構、整理機
構と略称させていただきますが、の中期目標及び中期計画につきまして前回に引き続い
ての御審議をいただくと。２つめが前回、予告だけさせていただいておりました整理機
構の業務方法書について御審議をいただくということでございます。
　なお、クリップ留めを外していただく資料、１－１が中期目標、１－２が中期計画、
１－３が中期目標と中期計画の対比表、参考資料を挟みまして資料２が業務方法書とい
う構成でとじさせていただいております。もし、欠落がございましたら御指摘をいただ
きたいと思います。
　その上で参考資料３－１、３－２、３－３という資料をお手元に用意をさせていただ
いております。議事に先立ちまして若干、補足の説明をさせていただきます。前回のこ
の部会の御議論におきまして光多委員の方から中期目標、中期計画、あるいは業務方法
書の議論にあわせてそもそもこれ以降、この部会において独立行政法人の活動を評価す
るに当たっての評価軸と言いましょうか、どのように評価をするかと、その観点のよう
なものをあわせて審議すべきではないかという問題提起がございました。
　その節、言葉不足でございましたのでもう一度、これから本日以降の審議をもう一
度、御説明をさせていただきながら光多委員の御指摘のようなことについてどのように
事務局として考えているか、あるいは今後、部会としてお願いをしなければいけないか
ということについて御説明を申し上げたいと思います。
　参考資料３－１という形にございます独立行政法人評価委員会としての御審議、前回
も申しましたのでくどくは申しませんが、４つの箱の一番左、設立前、まさに現時点に
おいては施設整理機構につきましての中期目標、中期計画、業務方法書について御審議
をいただいておりますが、法人成立後、当該整理機構につきましては10月以降というこ
とになりますが、部会においてここにございます成立年度、４つの丸がございますこと
についての御審議をいただくということを予定しております。
　説明の順序から申し上げると丸の３つめになるわけでございますが、大変恐縮です、
お手元の方の青いファイルをお開きいただきまして(5)という耳のついたところがござ
います。中期目標、中期計画を御了解いただきました後、独立行政法人の方が事業を開
始しますのと並行して、これを評価する基準、この部会としての、いわば評価の視点に
ついて御審議をいただくことを予定しております。
　今、どういう体系になっているかということで申し上げれば、その(5)にございます
資料、厚生労働省云々、評価の基準という形で、これは厚生労働省が所管しております
共管を含めまして17の法人の通則として評価をしていただくときの基準として評価委員
会総会において既に決定をいただいておるところでございまして、例えばその頁で言い
ますと２頁目の判定基準にＳ、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄというような表現も中にごらんいただけ
るかと思いますが、ある程度、こういう５段階評価をするというようなことなどがこの
総会として個別独立行政法人通則としての共通事項として既に決定をいただいておりま
す。
　資料３－１、横表の方に少し目を変えていただきますと、言わばこの全体の評価基準
をよりこの部会として、年金部会として御審議をいただくに当たってもう少し細かな細
則が必要かどうかということを、10月以降になりますけれども御審議をいただき、かつ
それぞれの法人ごとに、例えばまずお願いをしなければなりません施設整理機構につい
てどういう視点で評価をするかという評価の視点というものを追って決定をしていただ
くということになります。
　では、評価の視点というのはどういうものかというのをイメージしていただくために
用意をさせていただいたのが参考資料の３－２及び３－３でございます。字が小さくて
恐縮でございますが、これは先行法人、きょう、例として選ばせていただきましたのは
医療福祉機構という独立行政法人、厚生労働省所管で先行してございますが、その例を
お持ちいたしました。
　資料３－２をごらんいただきますと４つの欄がございまして、１つが一番左が中期目
標、中期計画、そして年度計画という形で、この福祉医療機構の目標、計画、年度計画
が並んでおります。その一番右に評価の視点というのがございまして、１頁目、特に何
もございませんが、めくっていただきますと２頁以降に言わば中期目標、中期計画の固
まりごとにこういう視点で、あるいはこういうところをこの福祉医療機構を評価するに
当たってはチェックポイントとしていこうということを、これは御担当いただいていま
す医療福祉部会において御審議をいただき決めていただいております。
　ですから、今後はこういう形で当年金部会におきましては整理機構についても御審議
をいただく目標及び計画の柱立てに沿ってあらかじめ評価の視点というものをかためて
いただき、独立行政法人は並行して事業を進めておりますので１年たった評価の時期に
はあらかじめ年金部会からお示しいただきました評価の視点に沿って、まずは自己評価
をし、それについての部会としての評価をする。そのプロセスが３－３でございます。
　これも同じく福祉医療機構の例を持ってまいりましたが、実際に各年度の年度ごとの
実績を御評価いただく際にはこのようなシートを用意をする予定でございます。１頁目
をごらんいただきますと目標、計画、年度計画及び実績というのになっておりますが、
めくっていただきまして５頁でございます。
　実はこれは一部分でございますので、これの分厚いのが年度実績をこの部会で御審議
いただくときには用意をさせていただくということがございますが、４頁までの中期目
標、中期計画、年度計画に基づく実績の報告をいずれ、整理機構の方から御報告を聞い
ていただいた上で、５頁のところにございます評価の視点として先行してお定めいただ
いた評価の視点を示し、示してある評価の視点について、まず、法人自らが自己評定と
いう形で真ん中の欄を作ってくる。それに対してこの部会において、いや、当事者はこ
う言っているがということで評価をいただく。一番右の欄が当部会としての最終的な評
価と。
　この項目ごとにやっていただいた上で総じて全体をどうするかというのを文章編で評
価をいただくということでございますので、前回、光多委員の方からございましたよう
に実際に評価をするに先立って当部会としての評価の観点をという御指摘につきまして
は今後、10月以降、このような作業を、まず、審議としてお願いをし、決めていただい
たものに沿って独立行政法人が作業をするということで御理解をいただければというふ
うに思っております。
　あと１点だけ、お手元参考資料３－１をごらんをいただきたいと思います。今、申し
ました左から２つめの箱、設立年度のところで下２つ、評価基準細則の決定及び評価の
視点の決定については御説明を申し上げましたが、あと、２つ、10月以降、この部会で
お諮りしなければならない点がございます。上２つの話でございまして、それぞれ整理
機構の役員報酬及び退職金につきましての規程を整理機構が定めた場合にはその後、こ
ちらの方に御報告をし、それに対して必要があれば意見を申し述べていただくというこ
とが今後の審議日程として予定をされております。
　何度も恐縮でございますが、この青いファイルでごらんをいただきますと、耳のつい
た(2)、これが第１回以来、何度も引用させていただいております独立行政法人の通則
法ということで全体の法人の通則でございますが、この法律の頁で申しますと13頁に62
条という規程がございまして、これ、重要規程ですので飛ばさせていただきますが、13
頁にございます62条の準用を経て、頁、手戻りしていただきますが、10頁の52条及び53
条というところがございまして、特定独立行政法人という主語になってございますが、
先ほど見ていただきました64条によって今回、この部会で御審議いただく整理機構にも
準用されておりますけれども、法人が退職手当及び報酬について定めると。
　それに対して53条で大臣の方に独立行政法人から届け出、報酬規程及び退職金規程の
届け出があった場合には53条に基づき評価委員会に通知を申し上げ、第２項、評価委員
会におかれましてはその受け取った通知に基づき、内容に基づきまして御審議をいただ
いた上で必要があれば意見を主務大臣に対して申し述べることができるということが法
律上、権限として付与されておりますので、その権限に基づき私どもとしては法人の方
が定めたものはまた10月以降になります。
　もっと言えばこれは定めた以降ということになりますが、この部会において御披露申
し上げ、また、必要があれば御意見をいただくということがこの設立以降のこの部会に
おけるお願いごととして私ども、予定しているということを冒頭申し上げまして、少し
長くなりましたが前回の光多委員の御質問、御指摘に対してのひとつの整理とさせてい
ただきたいと思います。以降、審議につきましてはよろしくお願い申し上げます。

○山﨑部会長
　ありがとうございました。それでは議事に入ります。まず、最初に年金・健康保険福
祉施設整理機構の中期目標（案）及び中期計画（案）について前回からの変更点を中心
に事務局から説明をお願いいたします。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　それでは資料の１－１と１－２に基づきまして御説明をさせていただきたいと思いま
す。
　まず、資料の１－１でございます。中期目標について前回、御議論いただきましてい
くつか御意見をちょうだいしたわけでございます。まず、第１点目の変更点でございま
すけれども、前回、中期目標に向けた目標そのものについて中期目標で十分明らかでは
ないのではないかという御指摘がございまして、前文という形でございますけれども、
目標の考え方を書かせていただきました。
　一番最後の３行になりますけれども、機構はこうした設立の趣旨を踏まえ、年金資金
等の損失の最小化を図るという考え方に立ち、多様な譲渡方法を通じ、中期目標期間の
最終の事業年度までにすべての出資対象施設の譲渡又は廃止を終了させるべく、的確な
業務の執行に努めることということで、５年間に年金資金の損失の最小化に図るという
考えに基づいて全ての出資対象施設の譲渡又は廃止を終了させるというところを目標と
して掲げてるという訂正をさせていただきました。
　２頁目でございますけれども、前回、若干、考え方だけ御説明したわけですけれど
も、(3)の譲渡条件のところでございます。この機構、基本的には条件なしに一般競争
入札ということで譲渡を行っていくわけですけれども、地域医療に貢献している施設、
入居者に配慮すべき施設につきましては施設の中心的な機能を維持するということを譲
渡条件として一般競争入札に掲げるという考え方で通させていただきたいわけでござい
ますけれども、それ以外にも非常に公益性の強いところがあるのではないかといった国
会の審議の中での関係議員からの御質問等がございまして、そういった御指摘を踏まえ
て(3)の類型といたしまして同一都道府県内に代替施設がないことから、その中心的な
機能を維持することが必要な施設であって、個別に別表で掲げるものという類型を掲げ
させていただきました。
　具体的には５頁に別表がついております。現在、この考え方でいきますと２つの施設
が対象となります。１つが北海道厚生年金会館でございます。この北海道厚生年金会館
は北海道におきまして座席数が2,300席ございます。オーケストラピットを持っており
まして、そこでないとオペラ、あるいはミュージカル、あるいは海外からの公演といっ
たものがなかなかできないという施設として極めて文化価値の高いものであるというこ
とでございまして、地方公共団体、北海道庁、札幌市からの存続要望が非常に強いとい
うこともございまして、この類型に当てはまるのではないかと思っています。
　香川の厚生年金健康福祉センター、サンピアさぬきでございますけれども、これはス
ケートリンクを持っている施設でございます。香川県にはスケートリンクを持っている
施設がほかにはございません。香川県の特にアイスホッケーの練習場所として非常に活
用されておって、国体などでも香川県のチーム、かなり上位を占めているということが
ございまして、このスケートリンクがないとなかなかそういうスポーツ活動に支障を来
すということでございまして、地元の町からも存続要望が出てきておりまして、この２
つにつきましては、まず、事業継続で一般競争入札にかけるということとさせていただ
きたいと思っております。
　１回、事業継続でかけまして仮に落札ができなかったといったケースについては、そ
の時点でまた施設の存続を図っていくのか、あるいは事業継続ではなくて一般の競争入
札をしていくのかということを改めて考えていくということになろうかと思います。
　変更の３点目でございますけれども、４頁目をお開きいただきたいと思います。人事
に関する計画のところでございます。前回は(1)の方針ということで書かせていただい
ていたわけですけれども、できるだけ人員につきましても肥大化させないという考え方
に基づきまして、これも先行独立の例もございますけれども、常勤職員の数につきまし
ては抑制を図っていくと、増やしていかないということを目標として掲げておるところ
でございます。
　次の資料の１－２でございますけれども、中期目標を変更するという関連で計画の方
も若干の手直しをさせていただきたいと思っております。前文の変更につきましては先
ほどの目標の変更を踏まえた形での記述でございます。
　２頁目の一番下の(3)の規程も中期目標の規程を踏まえた変更を踏まえたものでござ
います。５頁でございますけれども、第７の(2)のところでございますけれども、中期
目標の規程の変更を踏まえまして具体的には常勤職員数40名ということで考えておりま
して、この数を念頭に事業を行っていくということとしたいと思っております。
　中期計画につきまして前回、予算及び収支計画、資金計画についても具体的な数字を
申し上げられなかったわけですけれども、別紙の１、２、３におきましてその数字をあ
る程度、かたまりましたので御報告をさせていただきたいと思っております。
　５年間の予算でございますけれども、収入と支出に分けておりますけれども、収入の
一番大きな部分は不動産の売却収入でございます。この考え方でございますけれども、
現在、国有財産から独立行政法人に出資をする際に時価評価をして出資をすることとし
ておりまして、その鑑定を不動産鑑定士にお願いしているところでございます。ある程
度、数字が上がってきたものを積み上げまして、その積み上げたものをもとに出資する
可能性のあるすべての施設について推計値として上げたものでございます。トータルで
2,589億円でございます。現在、国有財産の簿価が約8,900億円となっておりますので、
大体４分の１程度という評価になろうかというふうに考えております。
　運用収入につきましては、この法人、収入から支出を除いた部分は国庫納付金として
特別会計に返すという仕組みでございますけれども、その国庫納付金に返すまでの間の
定期預金に納めることとしておりますけれども、運用収入を計上したものでございま
す。借入金の収入でございますけれども、この法人、当初、運営費交付金等の財政措置
がございませんので、売却収入を得るまでの間、市中銀行からの借入を考えておりま
す。その借入金の予想額が29億4,400万円ということでございます。初年度において短
期借入ということを考えておりまして、収入が早く入ってまいりますと借入金をしなく
て済むという考え方となっております。
　支出の部分でございますけれども、業務経費と一般管理費、これは法人が業務を行っ
ていく上で必要なものでございます。業務経費のうち、一番大きいのは不動産等の管理
業務費、管理事業費でございますけれども、これはこの中には不動産の解体経費といっ
たものが入ってございます。150億円ぐらいの解体経費、入っておりまして、解体しな
いと売れないというものもございますので、そういうものも考えております。
　国庫納付金でございますけれども、これは毎年度、決算が済めば国庫納付をするとい
う考え方になっております。最終年度の国庫納付金は法人が解散した後に国庫納付をし
なければいけないということとなっておりますので別枠でここには計上させていただい
ております。
　別紙の２、収支計画でございますけれども、この譲渡業務を行うにあたっての費用と
収益を掲げてさせていただいております。基本的にはこの計画のベースになる考え方は
時価評価をしたものが時価評価した額で売れるという前提に立っております。したがい
まして、その業務を行う上で必要な事業費の分だけマイナス、損失としてたっていく
と。270億円がマイナスになっていくということでございます。したがいまして、一般
競争入札をした結果、予定価格より高く売れるといったケースがどんどん出てくれば損
失の額は少なくて済むようになるということだろうと思います。
　３頁は資金計画でございまして、これは先ほど申し上げました予算の数字を資金計画
という形で起き直しておるものでございます。簡単ですけれども、以上でございます。

○山﨑部会長
　ありがとうございました。ただいまの事務局の説明につきまして御意見、御質問等が
ありましたらお願いします。前回からの変更点以外に関するものでも結構であります。
佐野委員。

○佐野委員
　予算の件で確認させていただきたいと思います。資料１－２の別紙の１頁に中期計画
期間の予算がございまして御説明をいただきましたが、これに関連いたしまして中期目
標で掲げております一般管理費、人件費を除いて10％の削減というのをうたっておりま
すので、この表にあてはめますと支出、これ、多分、キャッシュベースかと思います
が、支出のその他一般管理費の５年間合計３億が10％削減の対象となった結果の額と。
つまり約300万円程度の削減予算を組んでいるという理解でよろしいでしょうか。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　そういう理解で結構です。

○佐野委員
　もう１点、予算の件で。同じく別紙の２枚目なのですが、これは私、表の読み方を教
えていただきたいのですけれども、経常費用、経常収益とあって純利益を差額概念で出
していらっしゃるのですが、この不動産売却高というのは利益を書いてあるわけではな
くて、時価評価したものが時価で売れるというふうにおっしゃったかと思うので、いわ
ゆるキャッシュフローベースの収支勘定で出されているかと思うのですが、その理解で
よろしいですか。つまり一般的に企業会計ベースの利益というのは収支差額の損益勘定
を考えますけれども、ここで言っている経常収益の売却高はまさにキャッシュベースの
キャッシュフローとしての額であって利益の概念ではないという理解かと思うのです
が、それでよろしいですよね。という前提に立つと、この純利益は一体、何。一般で言
う利益ではないかと思うのですけれども。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　これは公認会計士の方と相談させていただいて作っているのですけれども、不動産等
の売却高というのは売れた額、売れるであろうと想定される額を計上させていただいて
おるものでございまして、それが収益という概念は若干、なじまないということでござ
います。

○佐野委員
　いわゆる現物出資を受けた時価評価で、例えば100億なら100億で現物出資を受けた額
を100億で売りますよというだけの、その100億が書かれているに過ぎないので、そこか
ら生じる利益はないわけですよね。自己財産の現物出資のいわゆる資本に該当するよう
なものを売却したということですから、多分、これをごらんになって普通に見てしまう
とあたかも利益が上がったように読めてしまうので、ちょっと確認を込めて質問させて
いただいたわけなのですが、そうするとこれからは現物出資で時価評価で受けたものが
時価が売れますから、その時点での売買差額というのはないわけですよね。ないのです
よね。100億で出資したものを100億で売るだけの話ですからね。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　100億で出資を受けたものが仮に110億で売れるということになりますと110億という
数字が売却高。

○佐野委員
　ですから、グロスで入りますので、いわゆる一般で見たときのアカウンタビリティと
いう概念でこれを見た人が誤解を招かないかという観念で見ると、損益の勘定から言う
と今の例ですと10億円ですから、それに対してここではそれがグロスで入っていますね
という確認をさせていただいているのです。そういうことでいくと純利益という言葉の
持つ意味が普通で言っている利益と違うので御留意が必要ですよということを確認を込
めて申し上げているのですけれども。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　経常費用の中に不動産等の売却原価というものを項目としては追加させていただいて
おりますので、そこの差引きが利益になると、あるいは損益になるという。

○佐野委員
　そうですね。はい。グロスで載っていますので。ここでは。

○山﨑部会長
　佐野委員、よろしいでしょうか。他にございますでしょうか。山口委員。

○山口委員
　これは単なる書きぶりだけの話かもしれないのですが、資料の１－１、１－２もそう
ですけれども、人員に関する指標のところで新たに追加していただいた表現なのです
が、中期目標期間中に全体として効率化を図りつつ、常勤職員の抑制を図るというふう
に書いてあるのですが、普通は常勤職員数の抑制を図るというふうに書いた方がわかり
やすいのではないかなというふうに思います。

○山﨑部会長
　これはいかがですか。

○政策評価官
　最後に申し上げるべきことかもしれませんけれども、御指摘いただきましたきょうの
審議を踏まえて若干の文言のところは私ども、部会長と御相談させていただきながらと
いうふうにも思っておるところでございます。今の御指摘も踏まえて最終的に部会長と
相談させていただいて整理をさせていただきたいというふうに思います。

○山﨑部会長
　よろしいでしょうか。山口委員。ほかにございますでしょうか。光多委員。

○光多委員
　後ほど、いずれ評価の視点というのがあると思うのでそれとの関連で、これは感想と
言いますか、または問題提起という形で申し上げたいのですが、この中期目標、全体と
してどういう形でやっていくのかという話の目標で、改めて言いますと率直に言って随
分パサパサした仕事をおやりになるのだなという感じを受けるのですね。
　確かに何が目標かというと、そこのところが確かにいろいろなファクターがあって、
それを全体的にばらまいておられるので少しあいまいになっているわけですが、要はな
るたけ高く売りましょうと、高く早く売りましょうということだと思うのですが、本当
にそれでいいのかなというような感じの印象を受けまして、そこのバランスの問題でし
ょうか、ひとつはやはり従業員への配慮というのがこの中でいくと２頁のところに、し
かも公告時期については配慮することという形でやや限定的な表現になっているわけで
すね。こういう事態だからしょうがないのかもしれませんけれども、本当にこの機構の
これからの仕事の仕方としてこういう形でいいのかなというのがちょっと念押し的なと
ころも含めて申し上げたいと思います。
　要するに、例えば諸外国でもこういう行政処分する場合に確かにいろいろ議論があり
ますが、例えばイギリスもやはり公務員というのですか、従業員の雇用の確保というの
は非常に大事にすると。ただ、やたらと効率化すればいいものではない。また、財政収
入が増えればいいものではないという話で、いわゆるブレアの第３の道ということが言
われるわけですけれども、そういう点でいきますとバランスの問題かもしれませんけれ
ども、今、働いておられる方々への雇用というのをどうするかというのはかなりウエイ
トが低いなと。私は、だから、そういうことでこの委員会としてそれで本当によろしい
のですかという形の問題提起をひとつさせていただきたい、また、念押しをさせていた
だきたいというのが第１点です。
　もうひとつはせっかく高く売ろうとしておられるところを少し足を引っ張るかもしれ
ませんが、やはり地域への配慮というのもかなり限定的なので、これは全体的な考え方
としてそういう点でいきますとそこのところ本当にどう考えるのか。これでいくとかな
り限定的な形になっているわけですね。したがって、本当言うとこれ、なるたけ高く、
なるたけ早く、地方にも配慮して、今、働いておられる従業員の方もできるだけ配慮し
てあげると。この４点セットがそろえばいいわけですね。このバランスがこれでいきま
すとどうもほとんどなるたけ高く早くということに偏りすぎているような感じを率直に
受けるのですね。やむを得ない事態かもしれませんが、私、この委員会として本当にそ
このところ、どう考えるのかという形は意識のすり合わせだけさせていただければと思
って申し上げました。

○山﨑部会長
　ただいまの光多委員の意見についてほかの委員の方も御発言をお願いしたいと思いま
すが。大和委員。

○大和部会長代理
　意見を申し上げる前に１つ質問なのですけれども、業務委託という項目が計画や何か
にも入っておりますが、その業務委託というのは公益法人への従来の管理の委託のこと
ですね。それで契約者になるということですね。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　もうひとつは売却業務を行っていく上で必要な、例えば。

○大和部会長代理
　予算に載っているような。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　予定価格を設定する際の不動産鑑定ですとか、あるいは入札をする際の物件調書の作
成ですとか、そういうものも当然入ると思います。

○大和部会長代理
　でも、公益法人のも入っているわけですね。公益法人への委託も従来どおり、やれと
いうことを書いてありますが、それは予算には一切、載らない。国が払うということで
すか。政府が。委託費用とか、委託の内容はどうなっているかというのはこの法人は関
与しないということでも契約者になるということなのですか。それがちょっと。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　これまで社会保険庁が有していたものを公益法人に委託しているわけですけれども、
これは委託費を払って経営しているわけではなくて、建物のイニシャルコストを出し
て、それを全部、委託先公益法人にお渡しをして経営そのものは独立採算という形で委
託先公益法人が行うということとしております。その方式を独立行政法人がオーナーに
なっても継承するというふうに考えています。

○大和部会長代理
　計画の方、あるいは目標のところの前文で実はこの法人の目標は非常にはっきりした
と思うのですけれども、それを具体的に表したものが予算ないしは収支計画ですよね。
この行政法人は普通のある国民に対するサービスを継続的に行っている行政法人とは基
本的に違いますので、こういう特殊な目的、つまり処分をしろという目的のために作ら
れたのであれば、やはり前文ではっきりしましたように処分が第１の目標であって、そ
れをどう達成したかということに、評価の最大のウエイトが置かれるのは仕方がないと
思うのですね。
　別の法人であればほかの行政法人のような業務を行っているのであれば全く違うと思
いますけれども、ここでは処分をしろということなわけですから、そうであれば先ほど
の御意見、あるいは視点の問題になりますけれども、評価をする視点のウエイトをどう
するかというものも、あとどうするかという問題が出てくると思います。個別ごとに
皆、よくても全体、一番重要なことの処分がほとんど進まないというようなことでも１
項目として同じウエイトで評価をするというわけにはいかないと思うのですね。この前
文で目標がはっきりしているわけですから。
　そうであれば視点のウエイトづけというものも考えないといけないと思うのですが、
この目的からすれば私の感じでは評価の50％は処分し終わったかどうかということによ
るのであって、ただ、それをするときに値段はどんなに安くてもいいということにはな
らないし、つまり、損失を大きくしてよいということにはならないわけですよね。もう
ひとつは、ここにいろいろな制約条件がついていて、地方のニーズだとか、既にいる人
たちの問題だとか、あるいは公益法人の関係とかというようなことが書いてありますか
ら、それも考慮しなければいけないということで、その相反する目標の価格の問題とそ
のほかの制約条件とが25％ぐらいずつ、ウエイトづけをして、それぞれがどのぐらいう
まくいったかということで評価をするよりほかないのかなという気がしておりますが、
いずれにしても視点を議論するときにそのウエイトというものもやはりはっきりさせる
必要があるように思います。
　数字の上で達成できないときも結局は処分を優先するのか、制約条件をある程度、考
慮しなければいけないのか、価格を考慮しなければいけないのかによってこの収支計画
どおり、予算どおりいくか、いかないかという評価をしなければいけないわけですか
ら、そういう観点で視点をどうするかというふうに考えるべきではないかと思います。
　そういう中で考えたときに私、前回も申し上げましたけれども、人件費を除く一般管
理費だけ、初年度10％節減というような数字を入れるのは意味が全くないように思いま
す。業務経費のうちのごくごくほんの一部の数字だけであって、それもほかの項目と同
じように同じウエイトで評価をするというようなものはないと思いますので、こんな文
言を入れるぐらいならもっと業務経費全体として初年度に対してどうするとか、あるい
は常勤職員の数の問題がありましたけれども、そういうウエイトの方がずっと大事では
ないかと思いますから、ここだけ入れるのはちょっとバランスを欠いているように思い
ます。

○山﨑部会長
　ほかに。この問題に関して。特に光多委員の御指摘に関して。佐野委員、どうぞ。

○佐野委員
　光多委員のおっしゃったのは在職している職員さんへの配慮についての記載の問題と
いう理解でよろしいのですよね。

○光多委員
　と地域問題ですね。

○佐野委員
　地域問題。その前者につきましての確認をさせていただきたいのですけれども、人件
費は削減予算に入っていないわけですね。削減対象の計画に入っていないわけですけれ
ども。この人件費に関しては。人件費というか人に関しては人数の削減目標、最後にち
ょっと触れていましたけれども、これ以外、全く考えていないと言うと失礼ですけれど
も、ないのですか。実際に。計画目標となるような定数的に記載できることはないので
すか。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　施設の職員の話と機構の職員の話というのは分けて考えた方がいいと思います。委託
先公益法人の施設の職員につきましては譲渡条件として再雇用を図ることといったよう
な条件づけはできません。基本的には国家公務員ではなく公益法人の職員ということに
なりますので、雇用については公益法人の問題であるというふうに考えております。
　ここで言っている人件費についてはこの機構の人件費、あるいは常勤職員のことを書
いておりまして、それについては40名の枠の中でそれが増えないように業務を遂行して
いくと、こういうものでございます。

○佐野委員
　今の御説明のまさにそのところですけれども、資料の１－１の４頁で言っている常勤
職員の数の抑制を図るというのはまさに機構の数の話ですよね。ですから、一般的に考
えてみますと売却対象資産が減少していくと業務範囲が狭くなりますから人はいらない
だろうと。もっと削減するだろうと。そうすると単に、先ほど部会長代理からもあった
ように一般管理費の10％削減だけではいかがなものかという御発言もありましたが、こ
の人の問題についても配慮の問題と同時に削減目標は立てられるのかなという気がする
のですが、その辺は単にこの２行を追加しただけでよろしいのかなという意味の質問な
のですね。
　それにあわせて光多委員がおっしゃったように在職職員は、だけれども、人件費はこ
ういう数字を立てているけれども、人数が減るからその分、その機構における職員の福
利厚生も含めて手当はされているのだよというのがあるのかどうか。それを確認させて
いただきたいと思います。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　委託先公益法人の問題はそちらの方の組織の問題で。機構とは基本的に。

○佐野委員
　ですから、委託先は結構ですので。機構の問題として伺っているのですが。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　機構の組織につきましては40名ということで一応、総務系統と売却グループと管理系
統ということで分けて、特に売却施設の譲渡グループについては民間の企業の方から辞
めて来ていただく、あるいは出向というような形態で来ていただくということとしてお
りますし、社会保険庁、厚生労働省の方からも出向させると、こういうようなことを考
えております。
　人数、最後、少なくなるのではないかということも考えられなくはないのですけれど
も、売り方をどうするかということとかなり絡んでくるのだろうと思います。最終年度
に一挙に売るということも可能性としてはなくはないのかなという、そういうことを考
えますと現時点で削減の数字というものを掲げておくということはなかなか難しくて、
基本的には現状を超えないというところを努力目標とさせていただきたいなというふう
に、そういう趣旨でこういう書きぶりになっております。

○山﨑部会長
　いかがですか。佐野委員。何となく事務局の説明もわかるような気がするのですが。
売却のペースによって職員も変わるだろうということですね。

○佐野委員
　中期計画予算は中期ですよね。年次も立てるのですよね。年度ごとに売却予定資産も
今後、見積もっていくわけですよね。そうすると当然、収入見込みが立ちますから支出
見込みもそれに対応させた予算化を策定されるわけですよね。そうすると今の御説明だ
と、大変簡単に言ってしまうと５年間でいつ売れるかわからないからとりあえず大枠で
人数を押さえてあるのだよというような御説明にも伺えるのですが、もう少し年次計画
の中で反映できるような御説明があってもよろしいのかなと思ったのですが。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　ひとつは今、どういう計画で毎年、どのぐらいの施設を売るのかということは決まっ
ておりません。これについては300ある施設を初年度において機構の専門家、あるいは
業務委託をした公認会計士の方に見ていただいて経営状況がどうなっているのかという
ことをまず調べた上で、できるだけ早く譲渡施設の見通しというものを作っていきたい
というふうに考えております。その時点である程度の機構における具体的な見通しが決
まった段階でもう一度、この予算なりに大きな変更を加える場合にはまた具体的な数字
で御議論いただけるのかなと思っております。
　もうひとつは、譲渡施設の中には実は厚生年金病院というものがございます。全国で
10施設ございますけれども、これについては今回、10月の出資には間に合いませんでし
た。というのは地域医療にとって非常に中核的な病院ということで譲渡の方法について
も非常に慎重に考えるべきではないかということとしておりまして、単なる一般競争入
札ではなくて地元のいろいろな方々と調整をしたりするということが出てまいりますの
で、これは平成17年度中に整理合理化計画を政府の方で作って、それを中期目標、中期
計画の方に今後、反映していくということになろうかと思いますけれども、そういう厚
生年金病院の譲渡のことも考えますとそれなりに組織的なボリュームと言いますか、あ
る程度の人も確保を想定しておかなければいけないのではないかなというふうな今、感
じがしておりまして、一律に40名から数が半分になったからと言って常勤職員数を半分
にするということになかなかならないのかなという感じはしております。

○佐野委員
　御質問のあれがちょっと逸れてきたのでどうぞ戻させていただきます。

○光多委員
　私が申し上げのは、ちょっと確かにずれちゃっているので、確かにこれ、中期目標と
いう形でお出しになるので我々、委員会が申し上げることではないのかもしれません。
我々は何か決まったことを評価すればいいのかもしれませんが、ただ、実際に評価する
ときにとにかく売ってしまえばいいのだということであればもう全部、わっと店に品物
を全部並べて今年はこれだけだよという話でやればいいので一人いればいいのですよ。
そんなものは。別にこんな立派な人が何人も集まって機構を作ってやる必要はないわけ
ですよね。我々もではどれだけ売れたかということをやればいいのですけれども、本当
にそれでいいのかなと。
　やはり評価するときに対して何かもう少しいろいろ、確かにだから、施設を売るとき
にはいろいろなステイクホルダーがいるわけですね。最大のステイクホルダーはやはり
年金を払った人とか、国民ですよね。もうひとつはここに働いている人。それから地域
と。いろいろなステイクホルダーがやはりあるわけですね。これだけ長い期間、つなが
っていますから。
　それを全部御破算してとにかく売れたということで我々、評価するのでしょうか。そ
れともやはりもう少しそこのところを、どういう表現がいいかわかりませんが、もう少
しいろいろなことを配慮して、逆に言うとそこを処分される方々に対しては迷惑かもし
れませんけれども、少し手かせ足かせをはめてあげて、はめてあげたところをどのぐら
い意識しておやりになったかという形で評価する。そういうこともいかがでしょうか。
　先ほど部会長代理が例えば２対１対１みたいな表現されたのですね。私はそこまで、
いや、随分、部会長代理、温かいなと思ったのです。この表現ですと８対１対１ぐらい
の感じなのですよね。どうも。だから、もう少し私はそのほかの、ただ、ひたすら売る
よというやつ以外の人間とか地域への配慮というものをもう少し考えるという、そうい
う議論があったという形を、まだ、整理機構ができていませんので、そういう形をこの
中で意志統一しておけばいいのかなという感じがしたので申し上げたのです。先ほど、
佐野委員の事務局の答えは少し議論がずれちゃっているので、私が問題提起したのはそ
ういうことなのですね。

○山口委員
　両方の議論があるのだと思うのですけれども、今、光多さんがおっしゃった点につい
て言えば、この機構の仕事自体が不動産を売却していこう、５年という目標の中でやっ
ていこうということでありますから基本的に経済的に言えば条件をつければつけるほ
ど、それは価格に反映していくわけですから、より高く売ろうというときに職員を引き
続き雇用しなさいとか、こうしなさい、ああしなさいと言えば言うほど、買い手の方は
そんなのだったらもういいよとかということになるわけですよね。
　だから、不動産を売却していくという狙いからは、確かに別の意味で働いている方と
かに対する配慮というのは全くなくていいという人はだれもいないと思うのですが、そ
れを売却条件の中に入れていくといったような政策で立案していくというのではなく
て、それはまた別の話として考えていくべきことであって、整理機構の中の条件として
それを見ていくのだというのは私はあまり賛成ではないのですね。
　これは先ほどもおっしゃったように譲渡をするという目標に掲げた中で極力、最大の
スタイクホルダーである年金受給者のこれは保険料から出ているわけですから、それを
きちんと高く売ってお返しをするというのが本来の姿で、それは最大の目的なはずです
ので、それをなるたけ実現する方向で考えていくと。雇用対策とかそのほかのものもこ
の中に求めるという議論もあるのでしょうけれども、私はちょっとそれをやってしまう
と余計売りにくくなってきて、条件をあまり付さない方がいいのではないなというふう
に私自身は思っております。
　もうひとつの機構自身の職員の問題は40人からスタートして40人で終わるような計画
になっているわけですけれども、それは活動のやり方にかかわる問題だと思うのです
ね。先ほど１割削減は人件費も含めてやった方がいいのではないかというような話は、
人を減らしていけるような売り方をしているというような前提を立てたらそういうよう
な目標を立てたらいいのですけれども、不動産がたくさんあってここでの活動というの
はある程度、同じぐらいの量の仕事を５年間にわたってやっていきましょうといったよ
うな仕事の働きぶりと言いますか、活動の計画を立てているわけですね。
　それに見合った職員を置いているということだと思いますので、人数が変わらないと
いう活動のやり方をベースに人件費を削減しようとしたら一人当たりの人件費を下げな
ければいけないということになりますから、どういう活動を前提にして計画が立てられ
ているのかということとさっき言われたような予算の作り方、あるいは削減の目標とい
うものは連関しているわけですから、私は今のこの活動が40人をベースにそういうコン
スタントが人数できっちりきっちり毎年、売却する数を決めてやっていこうというよう
な活動だとすればそれはそれでいいのではないかと。そうだとすれば人件費を除くほか
の部分で経費はどんどん削減していきますよという見方もあっていいのではないかなと
いうふうに、これについては思います。

○大和部会長代理
　私の経費につきましての発言はちょっと言い方がまずかったかもしれませんが、私自
身は経費削減の目標はいらないのではないかという気がしております。はるかに重要な
目標である処分をし、しかも、適正な価格で売るということをするのはかなり大変なこ
とですので、しかも、５年間でこの会社は終わりということの非常に特定の目的のため
の法人ですから、経費についてはそんな細かいことを言う必要はなく、まず、予算どお
りというか、計画どおり処分をするということが一番重要なことなので、あまりこうい
う10％削減とか、しかも、過去の実績に対して10％ではなくてこれから立てる計画に対
して５年後までにというのは計画の立て方でどうにでもなるような数字ですから、そう
いう制約はいらないのではないかという、そういうつもりで申し上げたのです。失礼し
ました。

○山﨑部会長
　いかがですか。安達委員。

○安達委員
　どうも遅れて来てすみません。私がお聞きしている範囲は10月１日からスタートをし
て実際に売却に入ると。その入った結果についてどう評価するかというのが私たちの仕
事かなというふうに見ておりましたので、なかなか発言させていただくのも大変だなと
いうふうに思っていました。
　経費の削減目標についてはやはりこういう短期間に300いくつの施設を売却しなけれ
ばならないという膨大な作業があって、もうそれで５年で終わるわけですので、私は経
費の削減目標ではないのではないかと。却って後になって経費がかかりますと言っても
売却をしなければならないというときも来るのではないかなというふうに思われますの
で、そう簡単にただ単純に10％ずつ削減すればいいというものではないのではないかと
いうふうに思います。
　ここでの仕事そのものは300いくらの施設をいかに早く高く売却をして、この仕事を
終えるかということなのだと思いますが、私はこのこと自体についてあまり賛成できな
い立場なので、何ででは作ったのだと、本当に皆さんに必要でいろいろな形で貢献しよ
うということで作っているはずですから、今、採算ベースにあわないから簡単に売却し
ていいのかなというふうな、私は感じを持っていて大変寂しいなと言いますか、今まで
やってきた業績に対して何だろうなというふうになっちゃうのだなというふうに思って
います。
　ただ、小さな政府でいらないもの、赤字になるもの、すべてを縮小していくという方
針なのでしょうからやむを得ないのだとは思いますけれども、やはり必要な施設、地域
で医療施設とか老人福祉施設とか、地域でどうしてもほしい、残してほしいという強い
ものがあるのだと思います。そういうふうなものについて、では、高く売ればいいとい
うふうになって地域の医療ではなくて医療会社の医療機関になってしまうというような
ことになるのではないかなというようなことは私は心配しておったわけですね。
　評価委員会ですので、私たちが内容等についてどうこうは言えないと思うのですけれ
ども、10月１日以降の売却計画は５年間で300の施設を売却するということ自体が大変
な作業だと思いますので、私は経費の削減目標を掲げてそれでやれるというふうなもの
ではないと思います。私もそういう意見に賛成です。

○山﨑部会長
　大野委員、関連して御意見ありますでしょうか。

○大野委員
　光多先生の御意見の件で価格第一主義になるか、それともその他の配慮を考慮するか
ということなのですけれども、まずはなるべく高い価格で売るということで、まず、そ
れが第一目標というふうなことがあるとするならば、やはり山口先生がおっしゃったよ
うにいろいろな条件をつけると価格が下がらざるを得ないということで、まず、それで
もそういったもろもろの地域とか、そういった雇用とかを配慮するということで一番高
い価格でなくても売却しても構わないというふうな状況を考えるということはあまりど
ちらかと言えば避けた方がいいのではないかというのは私もそういった意見を持ってい
ます。
　仮に今、それでもなおかつ地域配慮とか、そういったことを何とか考慮するというこ
とであるならば、事業の付加価値を高めるということを、それを前提になるべく高い価
格で売却するという方向を最後の最後まで模索するというような方向で何とか考えてい
ただければと思います。
　その場合に事業を実施する公益法人に対しては独立行政法人は特に何ら関与なくて、
そちらに対してはイニシャルコストを出しただけで、その後、何も出資も出ず、いろい
ろな要求が出ているのかどうかというのはわからないのですが、なるべく高い価格で売
却し、かつもろもろの条件も考慮する可能性もあるような物件も売却するというふうな
ことになるとやはり業務を委託する先に対して何らかの要求をできるような状況でない
となかなか難しいのかなというような気もします。
　修繕費用とか、そういったものは災害時とか、そういったものでなければ国からもお
金が出ないというようなお話がありましたが、そういった修繕費用とかかけるかといっ
たことも業務委託をしている先の方での負担ということになっているようですが、それ
も売却コストとかにもかかってくるでしょうし、あとはもう本業のそちらのサービスの
付加価値をどうするかというようなことでもそうでしょうし、あとはそもそもの今、現
存している従業員の数の調整をどのような形、売却する期間、５年間あるわけですが、
その間の従業員数、売却時のときにどれだけの従業員数を雇っていただけるかというだ
けではなくて、その前の間の従業員の数についてもそういったところまで要求できるか
どうかというのは難しいところもあるかもしれませんが、やはり内容についていろいろ
な要求をすることができるような状況にあるかどうかということを伺いたいということ
が第１点です。
　あと、費用の目標数値の設定についてというようなお話がありましたが、以前、農業
者年金基金、第１回目のときに評価の資料というのをいただいて、それを拝見したとこ
ろ、ほとんどが評価がＡで、なかにはＳというのがあってＢ以下というのはほとんどな
いということで、ですから、あまりＡという評価には意味がないというか、むしろＢ以
下がつくとそれはものすごい情報があって、早急に対処しなければいけないというふう
な情報というような評価になっていたような気がします。
　ですから、ここで一般管理費で前年比で10％以上の削減を目標にするというふうなこ
とが目標が定められていますが、そうしますと11％とか削減がなされればＡとかという
評価になるというふうな形で毎年、毎年、そんな評価になっていくというような気がす
るのですが、果たしてそういう評価、Ｓ、Ａ、Ｂ、Ｃの評価がその状況のもとでどれだ
け意味があるのかなというのがひとつ、疑問に思った点です。
　ですので、とは言え数値目標を設定した方が評価しやすいというふうなことはあるか
と思いますが、もともと数値目標と実態と照らした上でＡ、Ｂ、Ｃのランクというのが
どれだけ意味を持つのかというのが疑問であるという状況の中で、人件費とか、そうい
ったものを前年比何％削減とかと言ってもあまり意味はないというか、ということがあ
るかと思いますので、そういった数値目標というのは人件費、業務の方は別としても少
なくとも人件費についてはあまり意味がないのかなというふうな気はします。
　それは業務の量と人との数との関係ですので、早くいろいろな物件が最初の年にたく
さん売れて最後の方では人が少なくなってきたと言えば、人件費は後で減らすことは可
能でしょうし、そういった業務の量との対比において人件費というものも変わってくる
かと思いますので、というのが私の印象です。

○山﨑部会長
　今、質問がありましたのでどうぞ。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　まず、一般管理費の削減目標を10％にするということについてでございますが、やは
り独法の基本的な姿勢として経費の節減に努めますということは必要だろうというふう
に思っております。
　ただ、業務のやり方によって人の数がなかなか計画的に減らせるという確実性がない
ということもありまして、カットできる可能性のある分野というのを見てみると、一般
管理費の部分だろうと。先ほど御説明しましたようにたかだか300万という数字になる
のですけれども、それはそれとしてやはり数値的な目標を持ってこの年金資金の損失の
最小化を図るという観点からコストカットするだという抽象的な言葉ではなくて具体的
な数値を示すこと、これはやはり意味があるのではないかなというふうに思っておりま
すので、ぜひ、御理解いただけないかなというふうに思っています。これがもう数字が
なくて抽象的な表現になりますと他の先行独法もそうなのですけれども、やはり経費削
減の姿勢の信憑性に疑問符がつくのではないかなと思っておりまして、300万と言えど
も努力目標というふうにさせていただければというふうに思っています。
　この法人、非常に制約がある中でできるだけ高く、できるだけ早く売るということと
されております。やはり基本的には高く、すべて早く売るということが目標になろうか
と思います。その中でいかに従業員への配慮ができるのか、あるいは地域への配慮がで
きるのかというところを見ていかなければいけないと。全くやらないということではな
くて、そういう大目標の中で最大限努力していくということとしたいと思っています。
　具体的には従業員への配慮につきましては再雇用を条件にするというのはできません
けれども、一つはハローワークを通じまして失業者が出る可能性のあるところについて
はできるだけ早くハローワークの窓口を開いていただいて、そこと直接折衝していただ
くとか、できることはやりたいというふうに思っておりますし、地域の地元の地方公共
団体からかなり具体的にこの事業、存続してほしいという要望もきております。そうい
った情報、この事業が続けられるのであれば我々としてはこういうことをしたいといっ
たような地方公共団体の協力とか支援とか、そういうものも出てくればそれを我々とし
ては受け止めて機構として情報提供したいと。
　地方公共団体、こういうことを考えているのだということを買受人となる可能性のあ
る方に伝えることによって、では、事業を引き継いでやっていこうかといったような方
も出てくるかもしれない。そういうことを期待しておりまして、まず、地元の地方公共
団体に十分相談をさせていただいて、どのような思いを持っておられるのかということ
を早急にお伺いしたいというふうなことを今、考えているところでございます。

○山﨑部会長
　先ほどの10％の件ですが、大野委員、人件費を含まないということでよろしいでしょ
うか。一般管理費ということで。人件費のことを盛んにおっしゃっていたので。

○大野委員
　はい。

○山﨑部会長
　よろしいですね。一般管理費で。他の法人との並びである程度、数字を出さないと姿
勢が一般の国民に見えてこないということだそうでございますからよろしいでしょう
か。その辺は。はい。佐野委員。

○佐野委員
　10％の件で私は賛成している方なのですが、多分、お話の中で高く全部処分すること
が存在意義があるのだから経費削減目標を立てるのはいかがなものかというようなニュ
アンスから聞くと、いかにも売却コストが削減対象になっているかに聞こえるのです
が、ここで対象になっているのは業務経費ではなくていわゆる間接経費であるところの
一般管理費の経費ですから、売却のための直接原価コストであるような経費については
削減対象にはなっていないという理解でよろしいのですよね。
　したがいまして、売却をするため、とにかく全部売りきることが一つ大きな使命だと
いうことからすると、コストを削減する目標がおかしいというのはそこでは業務経費と
管理経費の区分がちょっと違うということで解釈すればよろしいのかなと思うので、私
は賛成いたします。
　それと同時に10％については、部会長代理がおっしゃいますように17年度実績ないと
ころで中期目標計画期間終了後10％は恣意性の介入の余地があると、当然、私もそのよ
うに理解するのですが、だけれども、ここでやはり独法の大きな枠である業務運営の効
率化に関する事項の中でその目標値を除いてしまうということはやはり今、まさに室長
がおっしゃったような弊害が生じるかと思うので、それはやはり残しておくべきと。
　10％というのは多分、年次目標を立てたときには当年度５年で割れば半年、期間あり
ますけれども、すごく単純に言えば毎年２％ずつ削減し、最後、10％削減するようにす
ると。１年目は半年ですけれども、１年と仮定すれば２％を超える削減があればＡにな
りＳがつくというふうにいくのだと思うのですね。
　多分、現実的には年次目標を立てるときに10％を逓減的に下げていくのか、初年度５
％、１％、１％、１％といくのか、毎年次、定額的に２％ずつ削減すればいいという目
標を立てるのかで大分これは評価、変わってくると思うので、私は中期期間で10％を立
てて年次目標の中でもう少し手当すればいいのではないかと思うので賛成いたします。
ただ、３億で300万削減すればいいというのは何か、10％というパーセンテージは非常に
高いのですけれども、金額が何か少ないなという印象を持ちました。

○山口委員
　私、結論的には別にこれでいいと思うのですが、５年間の事業ですよね。例えば大学
などでも教員に採用されますと最初に研究費の設備とか、そういうものを買わなければ
いけない。その年はだから、そういうものにかなり研究費、別に新任教員のために研究
費、余分に渡したりするわけですよ。つまりイニシアルの設備関係の費用というのがあ
るわけですね。だから、ランニングの年度とイニシアルの年度というのは必要な経費と
いうのは実は違うわけですよ。
　だから、この計画だと多分、最初の年に机も買わなければいけない、何もかも設備、
買わなければいけないわけですから、２年目からそれいらないから放っておいても10％
ぐらいすぐに達成できるとは思いますけれども、さっき姿勢とおっしゃいましたから全
体とのバランスもありますから、もっと本当はできるのだと思うのですけれども、とり
あえずこういう目標でスタートして、さっきも言いましたようになるべく高く、やはり
受給者のために売るということが最大限の目標なので、これはどちらかと言えばマイナ
ーな話ですから、これはこれでいいのではないかというふうに思います。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　一般管理経費の比較の対象をどうするかということで初年度だけにかかる費用です
ね。備品とか、あるいは事務所、最初、改修しなければいけないわけでありますので、
そういうものはさすがに比較の対象にはならないだろうというふうに思っていますの
で、毎年かかる経費、対象を絞った上で比較をさせていただくというふうに思っており
ます。結構、10％というのはきついのですけれども、そこはできるだけやらせていただ
きたいと。

○光多委員
　最後にちょっと。私がさっき敢えて問題提起してこれだけ議論していただいたのでそ
れで結構でございます。ちょっと誤解があって、私は高く売る、早く売ることと雇用と
か地域というのが決して相反するものではなくて、オールタナティブでもなくて、そこ
を何かいかに料理していくかということぐらいは考えておやりになったらいかがでしょ
うかと。　要するに今、例えば小さな政府とおっしゃいましたけれども、イギリスもア
メリカも小さな政府ですけれども、小さな政府がやっているときにやはり雇用というの
は常に念頭に置きながらアングルサクソンでもやっているわけですよね。日本が今、い
ろいろなことをやっているときに全然、雇用に配慮してやっていないということで彼ら
は非常にびっくりするわけです。やはりこれについても、だから、非常に難しいことを
申し上げているのですよ。そういう点でいきますとね。ちゃんと売ってくださいよと。
高く売ってくださいよ。早く売ってくださいよ。しかし、そのときにこれについても念
頭に置いてやっていただいた方がいいのではないでしょかと。問題提起なので、そこに
ついてはこれだけ議論していただければと思います。
　とにかく、ただ、早く売って高く売って目標どおりやるということであれば会計検査
院がやればいい話であって、やはり我々、これを実際にいかに評価していくのかという
話ですから、そういうことをいろいろやりながらどんな方法でやっていったのか、どう
いう形でアイディアを出していったのかという形をぜひ、考えていただければよりあり
がたいなと思ったので問題提起いたしました。
　経費の方は私はちょっとあれですが、収支計画ですが、私は人生の大半をこの収支計
画と財政計画をずっと見ながら過ごしてきたのですが、どうもこの収支計画は私はいま
だにわからないので、多分、これら実際にいろいろなことを処分される方というのは多
分、この収支計画の中で育った方ではない方が多分、おやりになるのではないかと思う
ので、もう少し実態にあわせた形で考えていただいてもいいかなとも思います。私、こ
れ、いまだにまだわからないのですね。すみません。その２点だけですが。

○山﨑部会長
　今のもう少し実態にあわせてということですが、具体的にアドバイスいただけるもの
はあるでしょうか。

○光多委員
　これはまず、損益計算書でもなくて官庁関係でもなくてよくわからないのですね。で
すから、だいたい私どもはそもそもまず収益が最初にあって、費用があって、原価を入
れますけれども、これで純損失がこれだけあるというのはちょっと私などにはわからな
い。やはりどれだけあって原価があって、それで少なくとも純利益が△という数字とい
うのは、それがだから、資金計画の中でこうなっているので金は回りますよということ
だとするとどうもちょっと、私の能力不足だと思いますが、でも、要するにこれは一
応、それなりのやり方だと思いますので、実際には今度、実際におやりになる方がわか
りやすい形でやっていただければいいと思います。
　ちょっとついでにもうひとつ申し上げますが、どうも先ほど8,000億円の簿価で2,000
何百億のという形で、これは必ず世間からはまたこれで何千億、損したという話、出て
くると思うのですね。ただ、8,000億というのは、あれは償却していないわけでしょう。


○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　8,900億円なのですけれども。

○光多委員
　それは償却していないでしょう。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　国有財産の評価替えというのは５年に１回やっておりまして、土地と建物、それぞれ
別々にやっておりまして、土地については路線価などを参考にして評価替えしています
し、建物の方は一定のルールで償却をした結果。

○光多委員
　やはり、償却後でこれだけ損失という形なのですか。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　その結果が8,900億円なのです。平成12年度時点なのですけれども。それを今度は売
却をするということを前提にもう一度、プロの目で見ていただいたその積み上げが2,600
～2,700億円と。

○光多委員
　そうですか。やはり、では、償却後に対しても5,000～6,000億円はマイナス、赤が出
るということですね。はい。わかりました。

○佐野委員
　平成12年の評価なのですか。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　そうです。

○佐野委員
　随分乖離していますよね。

○光多委員
　でも、やはりちょっと社会から批判を浴びるのでしょうね。やはり。

○山﨑部会長
　乖離しているというのはどのように乖離していますか。

○佐野委員
　数字が8,900億と簿価が高いわけですよね。しかも、12年度の評価ということは、例
えばバブル期に買ったから高いのだという理由ではないわけですよね。12年度に再評価
しているということだから、たかだか５年前で今の不動産の価格調整とそんなに違って
いると思えない。しかも、償却資産については減価償却をしているということですか
ら、建物などにしてみると60年ぐらいでやっているはずなので、60年以上でやっている
と思うのですね。そうすると５年の差というのはそんなに償却進んでいないと思うので
すよ。それにしては8,900億から今の時価評価2,500億ですね。ばかに差がありすぎるな
と思うのですよ。低いのではないかと。もしくは12年の評価が高かったのか、今回、不
動産鑑定士等がつける時価評価の時価が低すぎるのかなというような気がするのです
が。

○山口委員
　簡易評価をやったのではないですか。

○光多委員
　だから、やはり簿価と実際に売れる価格とかなりやはり開いているので、やはりまず
いもの作っちゃっているのですよ。私はせめてそれが減価償却していなければ世間から
の非難が少し浴びないのかなと思ってちょっと言ったのですが、しているというので。

○佐野委員
　この、でも、2,600億の時価は。

○光多委員
　いや、だから、それは収益還元でやるとそうなっちゃうのですよ。

○佐野委員
　収益還元でやっているのですか。

○光多委員
　ええ。多分ね。

○佐野委員
　でも、これは簡易評価とおっしゃいましたよね。収益還元、使っていないのではない
ですか。

○光多委員
　いや、使っています。

○社会保険庁運営部企画課施設管理室長
　すみません。ちょっと具体的に御説明しますけれども、当初、投入したコストは１兆
4,000億円ほどございまして、平成12年は財務省の指示による簿価を出しております。
この間が減価償却しているお金なのですけれども、今回、収支で立てておりますのは収
益還元法を用いておりますので、それぞれの不動産、単なる不動産として評価したのが
簿価の価格、今回はそこら辺も含めて単なる建物、土地と路線価から算出したものとそ
の施設が持っている収益、これらを総合的に評価して時価評価額を出している。そこの
差額が単なる５年間ではなくて大きな差になっておるということで御理解いただきたい
と思います。

○山﨑部会長
　私の方からこの収支計画が専門家が読んでよくわからないというのはちょっと困ると
思っているのでございますが、いかがいたしましょう。この場合はこのような考え方で
予算なり、収支計画書を作っているのだという簡単な注のようなものを入れるとか、と
いうことでいかがですか。専門家にわかっていただけるような。

○光多委員
　専門家の看板をおろしますから。

○山﨑部会長
　佐野委員、いかがでございますか。

○佐野委員
　配列については独法基準でやっていらっしゃるので、企業会計のように売上目標と言
うか、株主に対して売るためにいくらかかったという比較ではなく、これだけコストを
どうやって回収したかというふうに見るので、並べは、これ、独法の基準でやっている
のでやむを得ないと言いますか、そういう決まりというふうに理解するしかない。
　ただ、私も光多委員がおっしゃいますようにこの中身の書き方が多分、かなり圧縮し
ていらっしゃってわかりづらいという気はいたしておりますし、用語の使い方が先ほど
も申し上げましたように販売不動産ですから、これは棚卸資産を売っているわけですよ
ね。それが名称的にあたかも固定資産売却のように読めてしまうように見える用語を使
っていたり、ちょっとわかりづらいというのは否めないのかなと。フォーマットはもう
独法基準で定めがあるのでしょうがないなと。ただ、予算については基準がないので、
決算、予算の基準がないのでもう一工夫する余地は十分あると思っておりますけれど
も。

○山﨑部会長
　では、その辺は少し工夫させていただくということでよろしいでしょうか。光多委員
のおっしゃっていることですが、おそらく国会で相当その辺の議論がなされたことだろ
うと思います。つまり地域への配慮、雇用への配慮等々でございまして、事務局が再三
言っていますように最大限早く、高く売るということを基本としつつも、もろもろの配
慮を行うということで、そのウエイトをどのようにするかは別にして、光多委員のよう
な、光多委員だけではなかったと思いますが、十分そういった意見も参考にしながらこ
の目標なり、計画を作るということで基本はこれで了承していただいて、今日の本当に
活発な御意見をいただきましたけれども、私に御一任いただけますでしょうか。
　事務局と相談して若干の修正が必要だと思います。この収支計画書についてもそのよ
うに思いますので、一任していただいてその訂正したものを皆さんにまたお見せすると
いうことにさせていただきたいと思います。それではこの議事につきましてはこれで終
えさせていただきたいと思います。
　次に念のため、確認でございますが、厚生年金病院の件でございますが、厚生労働省
及び社会保険庁が作成する整理合理化計画を踏まえて、この中期目標や中期計画の改正
が必要となった場合には改めて当部会にお諮りいただくということでよろしいでしょう
か。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　はい。そのようにさせていただきます。

○山﨑部会長
　それでは時間がなくなってまいりましたが、一応、15時までということでございま
す。次に年金・健康保険福祉整理機構の業務方法書（案）について事務局から説明をお
願いいたします。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　資料２でございますけれども、業務方法書の案について御説明いたします。
　業務方法書は通則に基づきまして独立行政法人の業務の方法についての基本的な事項
を定めるということとなっておりまして、そのために作成をするものでございます。業
務方法書の項立てでございますけれども、第１章、総則、第２章、譲渡又は廃止に関す
る事項、第３章、運営又は管理に関する事項、第４章、業務委託の基準、第５章で競争
入札その他契約に関する基本的事項、第６章で業務の執行に関して必要な事項という項
立てになっております。中身そのものはこれまで御議論いただきました中期目標、中期
計画の考え方をベースに作成をしておりまして、業務方法書で若干、追加的な規定を設
けさせていただいているものでございます。
　第１章はこれまで御説明したこと、目標、業務の執行、業務運営の基本方針、機構が
行う業務を書いております。２頁に移りまして効率的な業務運営体制の確立というもの
を規定をさせていただいております。
　第２章、譲渡又は廃止に関する事項につきましても譲渡又は廃止の基本的方針、第７
条で地方公共団体への相談等ということとしております。先ほど地方公共団体への配慮
についての御議論がありましたけれども、地方公共団体への相談を行いまして、その結
果に基づいて買受人を募る際に必要な情報を提供したいというふうに考えています。
　第８条でございますけれども、買受需要の把握及び開拓という項目をここに掲げさせ
ていただいております。機構自身は買受需要を受動的な立場で待っているだけではなく
て、できるだけ多くの需要を把握をして、あるいは開拓をしていくといったことが必要
になってくるのだろうと。事業を継続をするということがこれによってできれば結果的
に従業員の雇用の確保の場というものも広がる可能性があるのではないかと。非常に重
要な仕事だろうというふうに思いまして、ここ、業務方法書上でこの箇所に置かせてい
ただいております。譲渡施設の選定及び譲渡時期のところも第９条で買受需要、前条の
規定による買受需要というものを勘案して施設の選定、あるいは時期を設定していくこ
とを書いております。
　３頁でございますけれども、第３章、施設の運営又は管理に関する事項というものが
ございます。これも機構が公益法人等に対して委託をする場合の基本方針を中期目標、
中期計画ベースに沿ったものを書いております。
　第４章、４頁でございますけれども、業務委託の基準というものを書いております。
これは先行独法の事例にもこういった規定ぶりになっております。業務の委託を行って
いくということと、委託契約の内容はこういうものであるということでございます。
　第５章、競争入札その他契約に関する基本的な事項を節を分けまして書いておりま
す。第１節は年金福祉施設等の譲渡契約にかかるものでございます。契約方法は基本的
には一般競争入札とすると。ただし、借地上にある年金福祉施設等については土地所有
者が建物の購入を希望する場合には随意契約により譲渡すると。
　一般競争入札の具体的なやり方について次条以降書いております。５頁が譲渡条件で
ございます。ここには前回、御説明したような公序良俗に関する事項も譲渡条件に盛り
込むということでございます。公序良俗に反する使用等の禁止をするということと、転
売、転貸等の禁止も契約上、明記をしていくということとしたいと思っております。
　第24条でございますけれども、譲渡の対価の支払方法について地方公共団体が買受人
になった場合の弾力的な対応ということを御説明させていただいておりましたけれど
も、具体的には原則５年以内の延納の特約をすることができるという記載をさせていた
だいております。
　６頁でございますけれども、年金福祉施設の譲渡以外の機構における契約について書
かせていただいております。これは独立行政法人が物を調達したりする場合のことを念
頭に置いておりまして、一般競争、指名競争、随意契約といった方法によって契約を行
っていくということを書いております。
　７頁はその他機構の業務の執行に関して重要な事項でございます。人事、専門的な人
材の確保でございます。この機構そのものはいわゆる不動産業にどうも分類されるよう
でして、通常ですと免許を持たないといけないということでございますけれども、独立
行政法人において国の事業と切り離してやるということもありまして、一応、不動産業
法の適用除外という形にさせていただいておりますけれども、やはり宅地建物取引業と
いうものの知識のある方を中に取り込んで事業を進めないといけないということとさせ
ていただきたいと思っております。
　36条は情報提供でございますけれども、機構の運営状況に関する情報提供は当然のこ
ととして、第２項で年金福祉施設等に関する情報提供も幅広く国民、あるいはいろいろ
な団体、関係者に周知をするということが必要だろうと思っております。
　２項の(3)でございますけれども、入札結果に係る情報の公開については、これは買
受人、相手方もございますのですべて公開するということはなかなか難しいのかなと思
いますけれども、できるだけ事実については公開をしていきたいと。そのための公開基
準を設けていく必要があるだろうというふうに思っております。簡単ですけれども、以
上でございます。

○山﨑部会長
　ただいまの御説明につきまして御意見、御質問等がありますでしょうか。光多委員。

○光多委員
　いつも引っかき回してすみませんが、これ、10月１日にできて実際にこういう処分の
プロの人たち、集団が集まっておやりになるわけですよね。その方がこの業務方法書を
読んで本当にどうお考えになるのかなという感じがちょっと率直にしまして、基本的に
はこれはやはり国の会計法に基づいた販売の仕方だと思うのですね。実際に例えば先ほ
どのいろいろな価格だけではなくて他のこともいろいろ考えるとかなると、本当にこれ
でできるのかなというのがちょっと不安ですね。
　例えばその中に２頁のところの第６条に多様な譲渡方法を通じとか書いてあります
が、実際にはその後で実際にどうやるかというとやはり一般競争入札ですから、これは
もうかなり今の制度に則ってやらざるを得ないわけですよね。例えば第19条なども具体
的には公告して申込みをさせることによって締結すると。そういうことでいくとこれは
これでいいのですが、実際の運営段階ではこれをかなり弾力的に運用していただく形を
しないと我々の目的にこれが合致しない可能性もあるのなというのが率直な感じです。
　ただ、やはり公平性、透明性というのは必要でしょうから、そこを担保しながらいか
に目的を達成するのかという形をお考え、そういう形で弾力的に運営していただきたい
という意見があったという形だけはつけ加えていただきたい。
　できれば例えば予定価格というのもやめるという形も本当は、ちょっと乱暴な議論だ
と思いますが、本当はやはりそういうのが必要であって、これは本当に従来の会計法の
中でこれだけ難しいことを、しかも、何かいろいろな手かせ足かせをまたそういう議論
があったりして、それで本当に仕事がやりやすい形でできるのかなと。実際に来られた
方がこれを見てわっと驚かれなければいいなという感じが率直な感じです。
　例えば一例を挙げますとＡという物件は予定価格よりも少し高く値がついた。しか
し、Ｂという物件はそれではとても売れない。しかし、ＡとＢとあわせて買いたいとい
う人がいたときにどうするかという話、例えばそういう応用問題ですよね。先ほど、地
方とかいろいろなところと配慮して、そうするとどのぐらいになるかわかりませんけれ
ども、そういう形のときにちょっとやはり今の形では読めない可能性があるので、今の
制度でいくとこれを大幅に変えるのは不可能だと思いますが、実際の運用段階でこれを
かなり弾力的に運用していただくようにお願い、という形で、そうしますとこういう形
だからこういうやり方しかできませんでしたよと。そうすると評価のしようがないわけ
ですよね。ある面で言うと言い訳になっちゃいますし、要するに目的を達成するために
ちょっとかたいなというのが率直な感じですが、あと、来られた方が、新しい軍団の方
々がやりやすい形になるたけ運用していただきたいというのが意見です。

○山﨑部会長
　事務局の方からこれについて。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　第６条に記載しております多様な譲渡方法ということがございます。先ほど申し上げ
ましたように一般競争入札原則ということとしております。その中で多様な譲渡方法と
は何かということですが、ここて込めている意味はいわゆるバルク売りと言いますか、
組み合わせをすることによってシナジー効果を期待をしてできるだけ高く売れる物件が
あるのではないかと。そういったものも考慮の中に入っております。
　現在の売り方、かなり制約がかかっている。これは国会審議、あるいはその前の独立
行政法人の機構法案の与党の審査、その前の年金制度改革の中での議論を通じましてこ
ういった譲渡方法に、こういうものに限られているわけでございます。現時点ではこの
方法によってスタートを切りたいというふうに思っております。この基本方針に沿って
できるだけ弾力化できるものは弾力化し、工夫できるものは工夫していきたいというふ
うに思っておりまして、基本線はこれでスタートを切らせていただきたいというふうに
思っております。

○光多委員
　これ、ひとつ議論のためと思っていただいていいのですが、例えばＭＢＯとか、ＥＢ
Ｏみたいなやり方で、例えば予定価格は上回っていると。しかし、それよりもやはり高
い値段のやつがきたよという話でもやはり高い値段のやつになっちゃうのですかね。例
えば従業員が皆で会社を作って、経営者が会社を作って、また、自治体も出して、で
は、そのままの形で予定価格より上だけれども、買うよと。しかし、やはりそれは100
万円でも上のハゲタカファンドがやはり買うということ、ちょっと言葉はあれですが、
ということになるのですか。ちょっと議論のためですが。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　そういう設定の質問のあり方だとするとそうだというふうに答えざるを得ないと思い
ます。個々の売却のケースごとにやはりいろいろな事情があるだろうと思いますので、
そこは頭の中で考えるのではなくて、個別の売却物件についてまさに民間の方々の知恵
も投じていただいて乗り切ってもらうというか、ということになろうかと思います。

○山﨑部会長
　まだ、少々時間はありますけれども、山口委員、何かありますか。

○山口委員
　今の光多さんの話の関連なのですけれども、やはりＭＢＯの場合であっても、証券市
場などだとやはり経営者が買いますよという場合でも株主がやはり高く売る方に売るわ
けですから、やはりそれは市場の原理だと思うのですよね。だから、今、やっている人
たちがマネジメント・バイ・アウトをやりたいということがあっても、ほかに高く買う
という人がおればやはり保険料から出しているわけですから、年金の受給者、あるいは
加入者から見た場合にはやはりたくさん返ってくる方がいいという論理がやはり優先せ
ざるを得ないと思うのですよね。
　何か別の、だから、もうひとつぐらい何か理由がいると思うのですよ。そちらの方が
何か厚生を高めるとかというようなことがあればいいのですけれども、単純にマネジメ
ント・バイ・アウトだというだけだとなかなか説明つかないのではないかなという気が
しますけれどもね。

○山﨑部会長
　ほかに御意見ありますか。安達委員。どうぞ。

○安達委員
　これは10月１日スタートしてからの話だと思うのですけれども、譲渡価格の設定が行
われるわけですよね。不動産鑑定法に基づいた。その決定した価格は競争入札する場合
に今、よくありますいろいろな指摘があるわけですけれども、そのときの価格の表示の
仕方とか、競争入札における不動産鑑定に基づいた譲渡価格、これの比較と言います
か、こういふうなものはどんな方法でおやりになるのでしょうか。
　例えばこの施設は何億ですよと。でも、実際に入札でやったらいくらでしたというふ
うなことになるのか、予定価格がありますから、これより上の人に売りますよというふ
うになるのか、その辺ですよね。この辺はどうなのでしょうか。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　その時点でその物件がどのぐらいの評価がされているのかというのを、まず、不動産
鑑定評価を行った上で、それを参考に独立行政法人の方で予定価格を設定をするという
ことになりまして、その予定価格は当然、公表はされません。されませんが、それを上
回る、それを前提にして入札をかけて競争入札をしていただいて、それを上回るところ
で一番高いところに譲渡をすると、こういうことになると思います。

○安達委員
　私たちの評価委員会が機構の運営のみの評価なのか、例えばそういう入札価格とその
評価価格との対比などについての評価も入るのか。この辺はどうなのでしょうか。あま
り内容に立ち入らないで機構の運営全体の評価だけが、この前の採点表のような、先ほ
ど大野さんからありましたけれども、ランクづけの評価でこれで評価をするというふう
になるのか、実際に価格に対する販売価格の評価、例えば高くてもそれはよかった、安
く売ってもそれはよかったというふうに評価できるのか。この辺の業務の内容がどうな
のか。
　もうひとつ、計画を達成するにあたって300いくつの施設を一気に不動産鑑定に基づ
いた評価をして価格を並べて売れるものから売っていくということにするのか、今年は
これとこれですというふうにして５年間でだいたい60ぐらいずつ、売却をしていくとい
う計画を立てるのか、この辺はどうなのでしょうか。ちょっとお聞きしたいのですけれ
ども。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　２つ、御質問があったと思うのですけれども、この評価委員会の中で予定価格と売却
価格、個々に個別にどうだったのかという評価をするのかどうかということでございま
すけれども、そこは今後、評価委員会で評価項目を立てる際に御議論の中で詰めていっ
ていただきたいというふうに思っております。それを個別でやるのか、それとも総体と
してやっていただくのか、いろいろ方法があろうかと思いますので、今後、また、御議
論いただきたいと思っております。
　売却の順番、あるいは具体的な売却方法の選定については現時点では全く決まってお
りません。それは機構において、まず、現在の事業の実態をそれぞれの施設の事業の実
態を全部調べた上で、その時点でできるだけ早く譲渡施設の見通しを立てていただくと
いうこととしておりまして、その時点である程度、だいたいこのぐらい、毎年、このぐ
らいずつは売っていこうという機構側の方針が明らかになるのだろうと思いますので、
その時点でまた御紹介をさせていただければと思っております。

○光多委員
　ですから、例えばこういうことになってくるのですよ。ちょっと似たような話のこと
をお手伝いをしたのですけれども、例えばある物件があって、例えば地方からやはりな
るたけ仕事を継続してくれとかという話がありますよね。わかりましたと。例えば２つ
のグループから手が挙がったと。私はこういうふうに継続しますよと言いますよね。こ
っちの方はかなり怪しいと。こっちは何かえらいもう立派に継続してくれるなと。とこ
ろが資格審査が通っちゃうとそこは御破算になっちゃうのですよね。あとはただひたす
ら価格が高い方が落札するという形ですから、だから、さっき実際に言ったようにやは
り今の会計法だとしょうがないのですよね。今回、これ、総合評価一般競争入札もやら
ないのでしょう。総合評価一般競争入札も適用しないのでしょう。

○社会保険庁運営部企画課施設整理推進室長
　総合評価方式は現在、考えておりません。

○光多委員
　あるいは財務大臣の認可があるとできるわけですよね。あれも今回、適用しないわけ
ですよね。ですから、そうするとやはりもう要するに最初の段階の条件というのは全
部、御破算して、とにかく１円でも高いやつが勝っちゃうと。もうそうなっちゃうしか
ないのですね。

○政策評価官
　今の御質問の前段、１点目につきましては所管課の方から問題提起ございましたよう
に、私、今、年金部会事務局として発言をさせていただいておるのですが、以降、この
評価の中でどのように取り上げていくかということと思います。
　ただ、若干、私自身の今の現時点における問題意識と言いましょうか、頭の整理とい
たしましては、この評価委員会年金部会としては先ほど取りまとめていただきました大
臣が定める中期目標なり、独立行政法人自らが定める中期計画なり、それに基づく先ほ
ど来、議論がございますように各年度の事業実施計画に基づく達成度合いの評価という
ことをお願いしていく過程の中で、もちろんこの法人が極めて特異次元の中で物を売る
という、そのゴールの見えた、定量的に見えた事業運営方針であるという特色はありま
すけれども、総じてどこをチェックするかということ、トータルとして評価するかとい
うのがまず基本として私ども年金部会の方から御意見をいだたく際にはポイントであろ
うと。
　その上で当然、それはマクロはミクロの積み上げでしかありませんので、Ａがどうだ
った、Ｂがどうだったということに対して全く無関心、あるいは御審議をいただかない
とということではありませんが、全部、ひとつひとつの譲渡ケースを検証した上で全部
積み上げていくというのは率直に申し上げて物理的な問題もありましょうし、あるいは
役割分担的に言えばこの業務方法書の中にもありますように、これは所管課の方に補足
があればお願いしたいと思いますけれども、34条などを拝見すると個別各施設の譲渡状
況についてというところである意味でいろいろな形での外部有識者、第三者の知見によ
るチェック、評価、あるいは意見というものも仕組みとしては予定されておりますの
で、あるところ、それはつかさ、つかさの中で役割分担をしていただく。
　ただ、トータルとして評価をしていただくのはこの年金部会でございますので、その
審議の中で先ほど来、委員の方々から御指摘いただいておりますように、特に当初はど
うなっているのだろうと。こんなものがあった、特異なケースが出てきた、いろいろな
ケースが今後あり得ると思いますので、そのときの必要に応じてまた事務局を通じて法
人の方にこれについて報告を求める、あるいは資料提出を求めるというプロセスの中で
検証していただく、評価をしていただくということであろうと。
　ただ、総じてはこの全体の独立行政法人の運営を見ていただくということから出発す
るのかなというふうに事務局としては思っておりますが、先ほど来、ございますよう
に、先んじて申し上げた10月以降、評価の視点の議論、あるいは先ほど来、委員の中に
もありますようにウエイトづけという議論、あるいは各項目をばらしてひとつひとつを
５段階評価をするけれども、総じて言えばどうなるのというのはこれはなかなか先ほ
ど、対立項ではないにしても複数配慮しなければいけない事項を抱えた法人でございま
すので、この委員会、この部会の中で十分御審議をいただく、その中でまたいろいろと
御議論もあろうかなというふうに今の時点では思っております。

○山﨑部会長
　それではいろいろ御意見をいただきましたけれども、ただいまの光多委員などの御意
見も議事録にきちんと残ります。事務局からの補足説明もありました。一応、この方法
書についてはこの原案で了承していただけますでしょうか。若干、今後、万が一、文言
の修正がありました場合には私の方に一任させていただきたいと思います。よろしくお
願いします。
　それでは今日の議事はすべて終わりました。事務局の方から連絡事項ありますでしょ
うか。

○宮崎補佐
　今後の予定でございますけれども、本日までの部会の御審議を踏まえまして中期目標
につきましては大臣の指示、中期計画及び業務方法書につきましては大臣の認可に向け
まして事務局におきまして所定の手続きを進めさせていただきたいと思っております。
　なお、次回以降の部会の日程ですけれども、御審議いただくべき事項としましては本
日、御説明申し上げました参考資料３－１に記載しておりますような内容がございます
けれども、具体的な日程につきましては後日、調整をさせていただきたいと思っており
ます。以上でございます。

○山﨑部会長
　それでは長時間にわたり活発な御審議、ありがとうございました。それでは今日はこ
れで終了します。

○政策評価官
　ありがとうございました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（了）

　照会先：政策統括官付政策評価官室　政策評価第二係
　電話　：０３-５２５３-１１１１（内線７７８０）