(案)
2005年日本政府年次報告
民間職業仲介事業所に関する条約(181号)
(2001年6月1日〜2005年5月31日)


1.質問Iについて
 前回の報告に、以下の法令を追加する。
○確定給付企業年金法(2001年法律第50号)
○確定拠出年金法(2001年法律第88号)
 適用を受ける法律に規定される義務は、必ずしも全ての事業主に義務づけられているものではなく、当該法律に掲げる年金制度を導入するか否かは、事業主の選択である。


2.質問IIについて
(1)
[第1条関係]
 前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。

[第2条関係]
第4項関係
法改正により、前回の報告を以下のとおり改める。
 協議を行ったのは以下の団体である。
 (使用者団体) 日本経済団体連合会
 (労働者団体) 日本労働組合総連合会
 有料職業紹介事業者は、港湾運送業務に就く職業及び建設業務に就く職業その他有料の職業紹介事業においてその職業のあっせんを行うことが当該職業に就く労働者の保護に支障を及ぼすおそれがあるものとして厚生労働省令で定める職業を求職者に紹介してはならないこととされている(職業安定法第32条の11)。
 港湾運送業務、建設業務、警備業務及び医業等の業務について、労働者派遣事業を行ってはならないこととされている(労働者派遣法第4条、労働者派遣法施行令第2条)。

[第3条関係]
 法改正により、前回の報告を以下のとおり改める。
 有料職業紹介事業、無料職業紹介事業(学校等又は特別の法人が行うものを除く。)及び一般労働者派遣事業については、許可制がとられており、これらの事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない(職業安定法第30条及び第33条、労働者派遣法第5条)。
 なお、許可の有効期間については、有料職業紹介事業及び一般労働者派遣事業について、新規許可が3年、更新が5年とされ、無料職業紹介事業(学校等又は特別の法人が行うものを除く。)について、新規許可、更新ともに5年とされている(職業安定法第32条の6及び第33条、労働者派遣法第10条)。
 学校等又は特別の法人が行う無料職業紹介事業及び特定労働者派遣事業については、届出制がとられており、これらの事業を行おうとする者は、厚生労働大臣に届出をしなければならない(職業安定法第33条の2及び第33条の3、労働者派遣法第16条)。

[第4条関係]
 前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。

[第5条関係]
第1項関係
 前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。

第2項関係
 職業紹介等に関する差別的取扱いを禁止した職業安定法第3条の規定は「求職活動において最も不利な立場にある労働者を支援するために職業紹介事業者が特別のサービスを提供し又は対象を特定した事業計画を実施すること」を妨げていないが、職業紹介事業者が実施しているそのような内容の事業計画の詳細は把握していない。

[第6条関係]
法改正により、前回の報告を以下のとおり改める。
 労働者の個人情報を保護するための措置については、次のとおりである。
(�@)秘密を守る義務等
 有料職業紹介事業者等は、正当な理由なく、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしてはならないこととされており(職業安定法第51条第1項)、その違反に対しては罰則が設けられている(同法第66条)。また、有料職業紹介事業者等は、その業務に関して知り得た個人情報をみだりに他人に知らせてはならないこととされており(同法第51条第2項)、この点は、無料職業紹介事業者等についても同様である(同法第51条の2)。
 派遣元事業主等は、正当な理由なく、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならないこととされている(労働者派遣法第24条の4)。

(�A)個人情報の取扱い
 職業紹介事業者は、その業務に関し、求職者の個人情報を収集し、保管し、又は使用するに当たっては、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合を除き、その業務の目的の達成に必要な範囲内で求職者の個人情報を収集し、当該収集の目的の範囲内でこれを保管及び使用しなければならず、また、求職者の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならないこととされている(職業安定法第5条の4)。
 派遣元事業主は、労働者派遣に関し、労働者の個人情報を収集し、保管し、又は使用するに当たっては、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合を除き、その業務の目的の達成に必要な範囲内で労働者の個人情報を収集し、当該収集の目的の範囲内でこれを保管及び使用しなければならず、また、労働者の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならないこととされている(労働者派遣法第24条の3)。

(�B)指針
イ 職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者、労働者供給事業者等が均等待遇、労働条件等の明示、求職者等の個人情報の取扱い、職業紹介事業者の責務、募集内容の的確な表示等に関して適切に対処するための指針(1999年労働省告示第141号)(以下「安定法指針」という。)
 求職者の個人情報の取扱い等に関し、職業紹介事業者が適切に対処するため、安定法指針が定められている(職業安定法第48条)。
 安定法指針においては、社会的差別の原因となるおそれのある事項等の収集を原則禁止し、個人情報の収集の際には、本人から直接収集する等適法かつ公正な手段によるべきこととする等、職業紹介事業者が個人情報の収集、保管及び使用に適切に対処するとともに、秘密に該当する個人情報を知り得た場合にはこれを厳重に管理すべきこと、個人情報の取扱いに関する苦情処理に関する事項等を含む個人情報の適正管理に関する規程を作成し、これを遵守すべきこととする等、個人情報の適正な管理を行うよう定めているところである。
ロ 派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針(1999年労働省告示第137号)(以下「派遣元指針」という。)
 派遣労働者の個人情報の取扱いに関し、派遣元事業主が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため、派遣元指針が定められている(労働者派遣法第47条の3)。
 派遣元指針においては、安定法指針同様、社会的差別の原因となるおそれのある事項等の収集を原則禁止し、個人情報の収集の際には、本人から直接収集する等適法かつ公正な手段によるべきこととする等、派遣元事業主が個人情報の収集、保管及び使用に適切に対処するとともに、秘密に該当する個人情報を知り得た場合にはこれを厳重に管理すべきこと、個人情報の取扱いに関する苦情処理に関する事項等を含む個人情報の適正管理に関する規程を作成し、これを遵守すべきこととする等、個人情報の適正な管理を行うよう定めているところである。

 なお、職業安定法においては、職業紹介事業について、個人情報を適正に管理し、及び求人者、求職者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていることが許可の基準とされ(職業安定法第31条第1項第2号、第33条第4項)、また、求職者の個人情報の管理に関することを統括管理する職業紹介責任者の選任が義務づけられている(職業安定法第32の14第2号、第33条第4項及び第33条の3第2項)。
 労働者派遣法においては、労働者派遣事業において、個人情報を適正に管理し、派遣労働者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていることが許可の基準とされ(労働者派遣法第7条第1項第3号)、また、派遣労働者等の個人情報の管理を行う派遣元責任者の選任が義務づけられている(労働者派遣法第36条)。

[第7条関係]
第2項及び第3項関係
法改正により、前回の報告を以下のとおり改める。
 現在の我が国の求職者からの手数料徴収については、手数料を求職者から徴収することが求職者の利益のために必要であると認められる場合で厚生労働省令で定めるときに限り、例外的に求職者からの手数料の徴収を認めることとされている(職業安定法第32条の3第2項)。具体的には、芸能家及びモデル並びに年収700万円超の科学技術者、経営管理者及び熟練技能者について認められているほか、当分の間、芸能家、家政婦、配ぜん人、調理士、モデル及びマネキンについて求職受付手数料を徴収するときに認められている。
 なお、上記例外が設けられている理由は、次のとおりである。
(1) 求職者が特別の能力を最大限発揮し、高水準の対価を得られる雇用機会を確保するためには自ら手数料を負担することが効果的な場合もあると考えられる分野である芸能家及びモデル
(2) 求職者が自ら手数料を負担することにより、自己の特性や能力に合致した特別の求人開拓等のサービスの提供を受けやすくなり、より高水準の対価を得られる雇用機会を確保することができる場合もあると考えられ、かつ、給与水準が高く交渉力も十分にあると考えられる年収700万円超の科学技術者、経営管理者及び熟練技能者
(3) 職業紹介事業の運営の実情を踏まえ、手数料徴収を直ちに禁止した場合に混乱が生じることが予想され、その結果円滑な求人確保や職業紹介の維持が困難となり、求職者の就業機会を確保できなくなるおそれがあるため、経過的措置として、条件整備ができるまでの間、従前の手数料制度(求職受付手数料の徴収)を維持することが適当と考えられる分野である芸能家、家政婦、配ぜん人、調理士、モデル及びマネキン

なお、協議を行ったのは以下の団体である。
 (使用者団体) 日本経済団体連合会
 (労働者団体) 日本労働組合総連合会

[第8条関係]
第1項関係
法改正により、前回までの報告を以下のとおり改める。
 労働関係法令(労働組合法、労働基準法等)及び社会保障関係法令(厚生年金保険法、健康保険法等)は、民間職業仲介事業所が自国の領域内で募集又は紹介した移民労働者に対しても自国民と同様に適用される。

 職業紹介事業においては、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段による職業紹介等は罰則をもって禁止されており(職業安定法第63条第1号)、これに違反した場合には事業停止又は許可取消しの対象となる(同法第32条の9、第33条第4項、第33条の2第7項及び第33条の3第2項)。
 労働者派遣事業においては、派遣元事業主及び派遣先が、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって労働者の意思に反して労働を強制することは罰則をもって禁止されており(労働基準法第5条、同法第117条、労働者派遣法第44条)、労働基準法第117条の処罰を受けた派遣元事業主は、許可取消し又は事業廃止命令の対象となる(労働者派遣法第14条第1項、第21条第1項)。

 職業紹介事業においては、虚偽広告や虚偽条件呈示による職業紹介等は罰則をもって禁止され(職業安定法第65条第8号)、また、職業紹介事業者等は、職業紹介等に当たり、求職者等に対し、労働条件を明示することとされており(同法第5条の3第1項)、これに違反した場合には事業停止又は許可取消しの対象となる(同法第32条の9、第33条第4項、第33条の2第7項及び第33条3第2項)。
 労働者派遣事業においては、派遣元事業主には、労働条件及び就業条件の明示義務が課されており(労働基準法第15条第1項、労働者派遣法第34条)、これに違反した場合は処罰される(労働基準法第120条、労働者派遣法第61条第3号)。また、労働者派遣法違反を行った派遣元事業主は、許可取消し又は事業停止命令等の対象となる(労働者派遣法第14条、第21条)。

第2項関係
前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。

[第9条関係]
 前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。

[第10条関係]
 前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。

[第11条及び第12条関係]
 前回の報告を以下のとおり改める。
 別紙2参照。
 児童手当法附則が改正され(平成16年4月1日より適用)、支給対象年齢を義務教育就学前(6歳到達後最初の3月)から、小学校第3学年修了前(9歳到達後最初の3月)まで延長することとなった。

[第13条関係]
第1項関係
法改正により、前回の報告を以下のとおり改める。
 協議を行ったのは以下の団体である。
 (使用者団体) 日本経営者団体連盟
 (労働者団体) 日本労働組合総連合会
 職業紹介事業者は、当該事業の運営に当たっては、職業安定機関との連携の下に、その改善向上を図るために必要な措置を講ずるように努めなければならないこととされ(職業安定法第33条の6)、また、職業安定機関及び職業紹介事業者は、労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整を図るため、雇用情報の充実、労働力の需要供給の調整に係る技術の向上等に関し、相互に協力するように努めなければならないこととされている(同法第5条の2)。
 また、第9次雇用対策基本計画において、公共職業安定機関と民間の労働力需給調整機関が、必要な連携、協力を行う旨盛り込まれているところである。

第3項関係
報告期間中の法改正により、以下のとおりとなった。
 職業紹介事業者は、毎年度、事業報告書を作成し厚生労働大臣に提出しなければならないこととされている(職業安定法第32条の16、第33条第4項、第33条の2第7項及び第33条の3第2項)。
 派遣元事業主は、毎事業年度ごとに事業報告書及び収支決算書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならないこととされている(労働者派遣法第23条第1項、第2項)。

第4項関係
前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。


(2)2003年条約勧告適用専門家委員会の直接要請について
(�@)パラグラフ1について
 法令の関係条項については、別紙1参照。

(�A)第5条第1項について
 我が国においては、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、門地、従前の職業、労働組合の組合員であること等を理由として職業紹介、職業指導等について差別的取扱を行うことは禁止されており、これに関して、職業紹介事業者に対して指導及び助言等を行っている(職業安定法第3条)。

(�B)第5条第2項について
 本報告の『2(2)[第5条関係]第2項関係』の記述をもって日本政府の見解としたい。

(�C)第7条第2項、第3項について
 本報告の『2(2)[第7条関係]第2項及び第3項関係』の記述をもって日本政府の見解としたい。

(�D)第8条第2項について
 該当なし。

(�E)第10条について
 2004年度における職業紹介事業に関する厚生労働大臣に対する申告は、33件であり、例えば、「職業紹介に当たり労働条件が適切に明示されなかった」、「職業紹介事業者が苦情に誠実に対応しなかった」等の内容があった。なお、この申告手続に使用者団体及び労働者団体が関わる仕組みとはなっていない。
 2004年度における労働者派遣事業に関する厚生労働大臣に対する申告は、241件であり、例えば、「労働者派遣契約の中途解除に当たって、新たな就業機会の確保等、派遣労働者の雇用の安定のための措置が図られなかった」、「派遣就業の開始時に就業条件の明示が行われなかった」等の内容があった。なお、この申告手続に使用者団体及び労働者団体が関わる仕組みとはなっていない。

(�F)質問�Dについて
 本報告の『5.質問�Dについて』の記述をもって日本政府の見解としたい。


3.質問IIIについて
 前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。


4.質問IVについて  前回の報告に変更又は追加すべき事項はない。


5.質問Vについて  前回の報告に以下の記述を追加する。  2003年度の事業報告によると、許可を受けた職業紹介事業者の新規求職申込件数は1,677,744件であった。また、2004年度には、職業安定法違反等に対して、751件の文書指導を行った。
 2003年度の事業報告によると、派遣労働者数(登録者数を含む。)は2,362,380人であり、常用換算派遣労働者数は743,640人であった。また、2004年度には、労働者派遣法違反等に対して、2,337件の文書指導を行った。


6.質問VIについて
 本報告の写を送付した代表的労使団体は、下記のとおり。
 (使用者団体)日本経済団体連合会  (労働者団体)日本労働組合総連合会



(別紙1)
〔労働基準法(1947年法律第49号)〕
第三条 使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。

第五条 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。

第七条 使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。

第九条 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

第十条 この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。

第十三条 この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。

第十四条 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、三年(次の各号のいずれかに該当する労働契約にあつては、五年)を超える期間について締結してはならない。
一 専門的な知識、技術又は経験(以下この号において「専門的知識等」という。)であつて高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る。)との間に締結される労働契約
二 満六十歳以上の労働者との間に締結される労働契約(前号に掲げる労働契約を除く。)
(2) 厚生労働大臣は、期間の定めのある労働契約の締結時及び当該労働契約の期間の満了時において労働者と使用者との間に紛争が生ずることを未然に防止するため、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定めることができる。
(3) 行政官庁は、前項の基準に関し、期間の定めのある労働契約を締結する使用者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。
第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
(2) 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
(3) 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

第十六条 使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

第十七条 使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。

第十八条 使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。
(2) 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理しようとする場合においては、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出なければならない。
(3) 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合においては、貯蓄金の管理に関する規程を定め、これを労働者に周知させるため作業場に備え付ける等の措置をとらなければならない。
(4) 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、貯蓄金の管理が労働者の預金の受入であるときは、利子をつけなければならない。この場合において、その利子が、金融機関の受け入れる預金の利率を考慮して厚生労働省令で定める利率による利子を下るときは、その厚生労働省令で定める利率による利子をつけたものとみなす。
(5) 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、労働者がその返還を請求したときは、遅滞なく、これを返還しなければならない。
(6) 使用者が前項の規定に違反した場合において、当該貯蓄金の管理を継続することが労働者の利益を著しく害すると認められるときは、行政官庁は、使用者に対して、その必要な限度の範囲内で、当該貯蓄金の管理を中止すべきことを命ずることができる。
(7) 前項の規定により貯蓄金の管理を中止すべきことを命ぜられた使用者は、遅滞なく、その管理に係る貯蓄金を労働者に返還しなければならない。

第十八条の二 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

第十九条 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後三十日間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業する期間及びその後三十日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第八十一条の規定によつて打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
(2) 前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。

第二十条 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
(2) 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
(3) 前条第二項の規定は、第一項但書の場合にこれを準用する。

第二十一条 前条の規定は、左の各号の一に該当する労働者については適用しない。但し、第一号に該当する者が一箇月を超えて引き続き使用されるに至つた場合、第二号若しくは第三号に該当する者が所定の期間を超えて引き続き使用されるに至つた場合又は第四号に該当する者が十四日を超えて引き続き使用されるに至つた場合においては、この限りでない。
一 日日雇い入れられる者
二 二箇月以内の期間を定めて使用される者
三 季節的業務に四箇月以内の期間を定めて使用される者
四 試の使用期間中の者

第二十二条 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
(2) 労働者が、第二十条第一項の解雇の予告がされた日から退職の日までの間において、当該解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。ただし、解雇の予告がされた日以後に労働者が当該解雇以外の事由により退職した場合においては、使用者は、当該退職の日以後、これを交付することを要しない。
(3) 前二項の証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない。
(4) 使用者は、あらかじめ第三者と謀り、労働者の就業を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし、又は第一項及び第二項の証明書に秘密の記号を記入してはならない。

第二十三条 使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。
(2) 前項の賃金又は金品に関して争がある場合においては、使用者は、異議のない部分を、同項の期間中に支払い、又は返還しなければならない。

第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
(2) 賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。

第二十五条 使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。

第二十六条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。

第二十七条 出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
(2) 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

第三十二条の二 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、又は就業規則その他これに準ずるものにより、一箇月以内の一定の期間を平均し一週間当たりの労働時間が前条第一項の労働時間を超えない定めをしたときは、同条の規定にかかわらず、その定めにより、特定された週において同項の労働時間又は特定された日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。
(2) 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。

第三十二条の三 使用者は、就業規則その他これに準ずるものにより、その労働者に係る始業及び終業の時刻をその労働者の決定にゆだねることとした労働者については、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、その協定で第二号の清算期間として定められた期間を平均し一週間当たりの労働時間が第三十二条第一項の労働時間を超えない範囲内において、同条の規定にかかわらず、一週間において同項の労働時間又は一日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。
一 この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲
二 清算期間(その期間を平均し一週間当たりの労働時間が第三十二条第一項の労働時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、一箇月以内の期間に限るものとする。次号において同じ。)
三 清算期間における総労働時間
四 その他厚生労働省令で定める事項

第三十二条の四 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、第三十二条の規定にかかわらず、その協定で第二号の対象期間として定められた期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十時間を超えない範囲内において、当該協定(次項の規定による定めをした場合においては、その定めを含む。)で定めるところにより、特定された週において同条第一項の労働時間又は特定された日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。
一 この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲
二 対象期間(その期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、一箇月を超え一年以内の期間に限るものとする。以下この条及び次条において同じ。)
三 特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間をいう。第三項において同じ。)

第三十三条 災害その他避けることのできない事由によつて、臨時の必要がある場合においては、使用者は、行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において第三十二条から前条まで若しくは第四十条の労働時間を延長し、又は第三十五条の休日に労働させることができる。ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない。
(2) 前項ただし書の規定による届出があつた場合において、行政官庁がその労働時間の延長又は休日の労働を不適当と認めるときは、その後にその時間に相当する休憩又は休日を与えるべきことを、命ずることができる。
(3) 公務のために臨時の必要がある場合においては、第一項の規定にかかわらず、官公署の事業(別表第一に掲げる事業を除く。)に従事する国家公務員及び地方公務員については、第三十二条から前条まで若しくは第四十条の労働時間を延長し、又は第三十五条の休日に労働させることができる。

第三十四条 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
(2) 前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。
(3) 使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない。

第三十五条 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。
(2) 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。

第三十六条 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、一日について二時間を超えてはならない。
(2) 厚生労働大臣は、労働時間の延長を適正なものとするため、前項の協定で定める労働時間の延長の限度その他の必要な事項について、労働者の福祉、時間外労働の動向その他の事情を考慮して基準を定めることができる。
(3) 第一項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は、当該協定で労働時間の延長を定めるに当たり、当該協定の内容が前項の基準に適合したものとなるようにしなければならない。
(4) 行政官庁は、第二項の基準に関し、第一項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。

第三十七条 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
(2) 前項の政令は、労働者の福祉、時間外又は休日の労働の動向その他の事情を考慮して定めるものとする。
(3) 使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
(4) 第一項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない。

第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
(3) 使用者は、一年六箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して六箇月を超えて継続勤務する日(以下「六箇月経過日」という。)から起算した継続勤務年数一年ごとに、前項の日数に、次の表の上欄に掲げる六箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を六箇月経過日から一年ごとに区分した各期間(最後に一年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の八割未満である者に対しては、当該初日以後の一年間においては有給休暇を与えることを要しない。
六箇月経過日から起算した継続勤務年数 労働日
一年 一労働日
二年 二労働日
三年 四労働日
四年 六労働日
五年 八労働日
六年以上 十労働日

(3) 次に掲げる労働者(一週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間以上の者を除く。)の有給休暇の日数については、前二項の規定にかかわらず、これらの規定による有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の一週間の所定労働日数として厚生労働省令で定める日数(第一号において「通常の労働者の週所定労働日数」という。)と当該労働者の一週間の所定労働日数又は一週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定める日数とする。
一 一週間の所定労働日数が通常の労働者の週所定労働日数に比し相当程度少ないものとして厚生労働省令で定める日数以下の労働者
二 週以外の期間によつて所定労働日数が定められている労働者については、一年間の所定労働日数が、前号の厚生労働省令で定める日数に一日を加えた日数を一週間の所定労働日数とする労働者の一年間の所定労働日数その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める日数以下の労働者
(4) 使用者は、前三項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。
(5) 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第一項から第三項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち五日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。
(6) 使用者は、第一項から第三項までの規定による有給休暇の期間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、平均賃金又は所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間について、健康保険法(大正十一年法律第七十号)第九十九条第一項に定める標準報酬日額に相当する金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。
(7) 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第二条第一号に規定する育児休業又は同条第二号に規定する介護休業をした期間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業した期間は、第一項及び第二項の規定の適用については、これを出勤したものとみなす。

第四十条 別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべからざる限度で、第三十二条から第三十二条の五までの労働時間及び第三十四条の休憩に関する規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。
(2) 前項の規定による別段の定めは、この法律で定める基準に近いものであつて、労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならない。

第六十四条の三 使用者は、妊娠中の女性及び産後一年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺ほ育等に有害な業務に就かせてはならない。
(2) 前項の規定は、同項に規定する業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、厚生労働省令で、妊産婦以外の女性に関して、準用することができる。
(3) 前二項に規定する業務の範囲及びこれらの規定によりこれらの業務に就かせてはならない者の範囲は、厚生労働省令で定める。

第六十五条 使用者は、六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十四週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。
(2) 使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後六週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。
(3) 使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。

第六十六条 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十二条の二第一項、第三十二条の四第一項及び第三十二条の五第一項の規定にかかわらず、一週間について第三十二条第一項の労働時間、一日について同条第二項の労働時間を超えて労働させてはならない。
(2) 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十三条第一項及び第三項並びに第三十六条第一項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。
(3) 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない。

第六十七条 生後満一年に達しない生児を育てる女性は、第三十四条の休憩時間のほか、一日二回各々少なくとも三十分、その生児を育てるための時間を請求することができる。
(2) 使用者は、前項の育児時間中は、その女性を使用してはならない。

第六十八条 使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。

第百十七条 第五条の規定に違反した者は、これを一年以上十年以下の懲役又は二十万円以上三百万円以下の罰金に処する。

第百二十条 次の各号の一に該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第十四条、第十五条第一項若しくは第三項、第十八条第七項、第二十二条第一項から第三項まで、第二十三条から第二十七条まで、第三十二条の二第二項(第三十二条の四第四項及び第三十二条の五第三項において準用する場合を含む。)、第三十二条の五第二項、第三十三条第一項ただし書、第三十八条の二第三項(第三十八条の三第二項において準用する場合を含む。)、第五十七条から第五十九条まで、第六十四条、第六十八条、第八十九条、第九十条第一項、第九十一条、第九十五条第一項若しくは第二項、第九十六条の二第一項、第百五条(第百条第三項において準用する場合を含む。)又は第百六条から第百九条までの規定に違反した者
二 第七十条の規定に基づいて発する厚生労働省令(第十四条の規定に係る部分に限る。)に違反した者
三 第九十二条第二項又は第九十六条の三第二項の規定による命令に違反した者
四 第百一条(第百条第三項において準用する場合を含む。)の規定による労働基準監督官又は女性主管局長若しくはその指定する所属官吏の臨検を拒み、妨げ、若しくは忌避し、その尋問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、帳簿書類の提出をせず、又は虚偽の記載をした帳簿書類の提出をした者
五 第百四条の二の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は出頭しなかつた者


〔労働者災害補償保険法(1947年法律第50号)〕
第3条 この法律においては、労働者を使用する事業を適用事業とする。2前項の規定にかかわらず、国の直営事業、官公署の事業(労働基準法(昭和22年法律第49号)別表第1に掲げる事業を除く。)船員保険法(昭和14年法律第73号)第17条の規定による船員保険の被保険者については、この法律は、これを適用しない。


〔職業安定法(1947年法律第181号)〕
第三条 何人も、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、門地、従前の職業、労働組合の組合員であること等を理由として、職業紹介、職業指導等について、差別的取扱を受けることがない。但し、労働組合法の規定によつて、雇用主と労働組合との間に締結された労働協約に別段の定のある場合は、この限りでない。

第五条の二 職業安定機関及び職業紹介事業者又は労働者供給事業者は、労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整を図るため、雇用情報の充実、労働力の需要供給の調整に係る技術の向上等に関し、相互に協力するように努めなければならない。

第五条の三 公共職業安定所及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者(第三十九条に規定する募集受託者をいう。)並びに労働者供給事業者(次条において「公共職業安定所等」という。)は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
(2) 求人者は求人の申込みに当たり公共職業安定所又は職業紹介事業者に対し、労働者供給を受けようとする者はあらかじめ労働者供給事業者に対し、それぞれ、求職者又は供給される労働者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
(3) 前二項の規定による明示は、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により行わなければならない。

第五条の四 公共職業安定所等は、それぞれ、その業務に関し、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者の個人情報(以下この条において「求職者等の個人情報」という。)を収集し、保管し、又は使用するに当たつては、その業務の目的の達成に必要な範囲内で求職者等の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。
(2) 公共職業安定所等は、求職者等の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならない。

第三十条 有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
(2) 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 法人にあつては、その役員の氏名及び住所
三 有料の職業紹介事業を行う事業所の名称及び所在地
四 第三十二条の十四の規定により選任する職業紹介責任者の氏名及び住所
五 その他厚生労働省令で定める事項
(3) 前項の申請書には、有料の職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業計画書その他厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。
(4) 前項の事業計画書には、厚生労働省令で定めるところにより、有料の職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業に係る求職者の見込数その他職業紹介に関する事項を記載しなければならない。
(5) 厚生労働大臣は、第一項の許可をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。
(6) 第一項の許可を受けようとする者は、実費を勘案して厚生労働省令で定める額の手数料を納付しなければならない。

第三十一条 厚生労働大臣は、前条第一項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、同項の許可をしなければならない。
一 申請者が、当該事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有すること。
二 個人情報を適正に管理し、及び求人者、求職者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていること。
三 前二号に定めるもののほか、申請者が、当該事業を適正に遂行することができる能力を有すること。
(4) 厚生労働大臣は、前条第一項の許可をしないときは、遅滞なく、理由を示してその旨を当該申請者に通知しなければならない。

第三十二条の三 第三十条第一項の許可を受けた者(以下「有料職業紹介事業者」という。)は、次に掲げる場合を除き、職業紹介に関し、いかなる名義でも、実費その他の手数料又は報酬を受けてはならない。
一 職業紹介に通常必要となる経費等を勘案して厚生労働省令で定める種類及び額の手数料を徴収する場合
二あらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表(手数料の種類、額その他手数料に関する事項を定めた表をいう。)に基づき手数料を徴収する場合
(2) 有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。ただし、手数料を求職者から徴収することが当該求職者の利益のために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、同項各号に掲げる場合に限り、手数料を徴収することができる。
(3) 第一項第二号に規定する手数料表は、厚生労働省令で定める方法により作成しなければならない。
(4) 厚生労働大臣は、第一項第二号に規定する手数料表に基づく手数料が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該有料職業紹介事業者に対し、期限を定めて、その手数料表を変更すべきことを命ずることができる。
一 特定の者に対し不当な差別的取扱いをするものであるとき。
二 手数料の種類、額その他手数料に関する事項が明確に定められていないことにより、当該手数料が著しく不当であると認められるとき。

第三十二条の六 第三十条第一項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して三年とする。
(2) 前項に規定する許可の有効期間(当該許可の有効期間についてこの項の規定により更新を受けたときにあつては、当該更新を受けた許可の有効期間)の満了後引き続き当該許可に係る有料の職業紹介事業を行おうとする者は、許可の有効期間の更新を受けなければならない。
(3) 厚生労働大臣は、前項に規定する許可の有効期間の更新の申請があつた場合において、当該申請が第三十一条第一項各号に掲げる基準に適合していると認めるときは、当該許可の有効期間の更新をしなければならない。
(4) 第二項に規定する許可の有効期間の更新を受けようとする者は、実費を勘案して厚生労働省令で定める額の手数料を納付しなければならない。
(5) 第二項の規定によりその更新を受けた場合における第三十条第一項の許可の有効期間は、当該更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して五年とする。
(6) 第三十条第二項から第四項まで、第三十一条第二項及び第三十二条(第三号を除く。)の規定は、第二項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。
第三十二条の九 厚生労働大臣は、有料職業紹介事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第三十条第一項の許可を取り消すことができる。
一 第三十二条各号(第三号を除く。)のいずれかに該当しているとき。
二 この法律若しくは労働者派遣法(第三章第四節の規定を除く。)の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
三 第三十二条の五第一項の規定により付された許可の条件に違反したとき。
(2) 厚生労働大臣は、有料職業紹介事業者が前項第二号又は第三号に該当するときは、期間を定めて当該有料の職業紹介事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

第三十二条の十一 有料職業紹介事業者は、港湾運送業務(港湾労働法第二条第二号に規定する港湾運送の業務又は同条第一号に規定する港湾以外の港湾において行われる当該業務に相当する業務として厚生労働省令で定める業務をいう。)に就く職業、建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務をいう。)に就く職業その他有料の職業紹介事業においてその職業のあつせんを行うことが当該職業に就く労働者の保護に支障を及ぼすおそれがあるものとして厚生労働省令で定める職業を求職者に紹介してはならない。
(2) 第五条の五及び第五条の六第一項の規定は、有料職業紹介事業者に係る前項に規定する職業に係る求人の申込み及び求職の申込みについては、適用しない。

第三十二条の十四 有料職業紹介事業者は、職業紹介に関し次に掲げる事項を統括管理させるため、厚生労働省令で定めるところにより、第三十二条第一号から第三号までに該当しない者(未成年者を除く。)のうちから職業紹介責任者を選任しなければならない。
一 求人者又は求職者から申出を受けた苦情の処理に関すること。
二 求人者の情報(職業紹介に係るものに限る。)及び求職者の個人情報の管理に関すること。
三 求人及び求職の申込みの受理、求人者及び求職者に対する助言及び指導その他有料の職業紹介事業の業務の運営及び改善に関すること。
四 職業安定機関との連絡調整に関すること。

第三十二条の十六 有料職業紹介事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、有料の職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。
(2) 前項の事業報告書には、厚生労働省令で定めるところにより、有料の職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業に係る求職者の数、職業紹介に関する手数料の額その他職業紹介に関する事項を記載しなければならない。

第三十三条 無料の職業紹介事業(職業安定機関の行うものを除く。以下同じ。)を行おうとする者は、次条から第三十三条の四までの規定により行う場合を除き、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
(2) 厚生労働大臣は、前項の許可をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。ただし、労働組合等に対し許可をしようとするときは、この限りでない。
(3) 第一項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して五年とする。
(4) 第三十条第二項から第四項まで、第三十一条、第三十二条、第三十二条の四、第三十二条の五、第三十二条の六第二項、第三項及び第五項、第三十二条の七から第三十二条の十まで並びに第三十二条の十二から第三十二条の十六までの規定は、第一項の許可を受けて行う無料の職業紹介事業及び同項の許可を受けた者について準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項の許可」とあり、第三十一条中「前条第一項の許可」とあり、並びに第三十二条、第三十二条の四第一項、第三十二条の五、第三十二条の六第五項、第三十二条の八第二項及び第三十二条の九第一項中「第三十条第一項の許可」とあるのは「第三十三条第一項の許可」と、第三十二条の六第二項中「前項」とあるのは「第三十三条第三項」と、第三十二条の十三中「手数料に関する事項、苦情」とあるのは「苦情」と、第三十二条の十六第二項中「、職業紹介に関する手数料の額その他」とあるのは「その他」と読み替えるものとする。
(5) 第三十条第二項から第四項まで、第三十一条第二項及び第三十二条(第三号を除く。)の規定は、前項において準用する第三十二条の六第二項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。

第三十三条の二 次の各号に掲げる施設の長は、厚生労働大臣に届け出て、当該各号に定める者(これらの者に準ずる者として厚生労働省令で定めるものを含む。)について、無料の職業紹介事業を行うことができる。
一 学校(小学校及び幼稚園を除く。)当該学校の学生生徒等
二 専修学校当該専修学校の生徒又は当該専修学校を卒業した者
三 職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第十五条の六第一項各号に掲げる施設当該施設の行う職業訓練を受ける者又は当該職業訓練を修了した者
四 職業能力開発総合大学校当該職業能力開発総合大学校の行う職業訓練若しくは職業能力開発促進法第二十七条第一項に規定する指導員訓練を受ける者又は当該職業訓練若しくは当該指導員訓練を修了した者
(2) 前項の規定により無料の職業紹介事業を行う同項各号に掲げる施設の長は、当該施設の職員のうちから、職業紹介事業に関する業務を担当する者を定めて、自己に代わつてその業務を行わせることができる。
(3) 厚生労働大臣は、第一項各号に掲げる施設の長が同項の規定により行う無料の職業紹介事業の業務の執行に関する基準を定めることができる。
(4) 厚生労働大臣は、第一項第一号及び第二号に掲げる施設の長に係る前項の基準を定めようとするときは、あらかじめ文部科学大臣と協議しなければならない。
(5) 第一項の規定により無料の職業紹介事業を行おうとする同項各号に掲げる施設の長は、その取り扱う職業紹介の範囲を定めて、同項の届出をすることができる。
(6) 前項の規定により、第一項各号に掲げる施設の長が職業紹介の範囲を定めて届出をした場合においては、第五条の五及び第五条の六第一項の規定は、その範囲内に限り適用するものとする。
(7) 第三十二条の八第一項、第三十二条の九第二項、第三十二条の十、第三十二条の十三、第三十二条の十五及び第三十二条の十六の規定は、第一項の規定により同項各号に掲げる施設の長が行う無料の職業紹介事業について準用する。この場合において、第三十二条の九第二項中「前項第二号又は第三号」とあるのは「前項第二号」と、第三十二条の十三中「手数料に関する事項、苦情」とあるのは「苦情」と、第三十二条の十六第一項中「有料の職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業報告書」とあるのは「事業報告書」と、同条第二項中「有料の職業紹介事業を行う事業所ごとの当該事業」とあるのは「当該事業」と、「、職業紹介に関する手数料の額その他」とあるのは「その他」と読み替えるものとする。
(8) 厚生労働大臣は、第一項の規定により無料の職業紹介事業を行う同項第一号又は第二号に掲げる施設の長に対し、前項において準用する第三十二条の九第二項の規定により事業の停止を命じようとする場合には、あらかじめ教育行政庁に通知しなければならない。

第三十三条の三 特別の法律により設立された法人であつて厚生労働省令で定めるものは、厚生労働大臣に届け出て、当該法人の直接若しくは間接の構成員(以下この項において「構成員」という。)を求人者とし、又は当該法人の構成員若しくは構成員に雇用されている者を求職者とする無料の職業紹介事業を行うことができる。
(2) 第三十条第二項から第四項まで、第三十二条、第三十二条の四第二項、第三十二条の七第一項及び第二項、第三十二条の八第一項、第三十二条の九、第三十二条の十並びに第三十二条の十二から第三十二条の十六までの規定は、前項の届出をして行う無料の職業紹介事業及び同項の届出をした法人について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第三十条第二項 前項の許可を受けようとする者 第三十三条の三第一項の届出をしようとする法人
申請書 届出書
第三十条第三項 申請書 届出書
第三十二条 厚生労働大臣は、前条第一項の規定にかかわらず、次の 次の
者に対しては、第三十条第一項の許可をして 法人は、新たに無料の職業紹介事業の事業所を設けて当該無料の職業紹介事業を行つて
第三十二条の四第二項 許可証の交付を受けた者 第三十三条の三第一項の届出をした法人
当該許可証 当該届出をした旨その他厚生労働省令で定める事項を記載した書類
第三十二条の九第一項 、第三十条第一項の許可を取り消す 当該無料の職業紹介事業の廃止を、当該無料の職業紹介事業(二以上の事業所を設けて無料の職業紹介事業を行う場合にあつては、各事業所ごとの無料の職業紹介事業。以下この項において同じ。)の開始の当時第三十二条第三号に該当するときは当該無料の職業紹介事業の廃止を、命ずる
第三十二条の九第二項 前項第二号又は第三号 前項第二号
第三十二条の十三 手数料に関する事項、苦情 苦情
第三十二条の十六第二項 、職業紹介に関する手数料の額その他 その他

第三十三条の六 職業紹介事業者は、当該事業の運営に当たつては、職業安定機関との連携の下に、その改善向上を図るために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

第四十八条 厚生労働大臣は、第三条、第五条の三、第五条の四、第三十三条の六及び第四十二条に定める事項に関し、職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者及び労働者供給事業者が適切に対処するために必要な指針を公表するものとする。

第四十八条の四 職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者又は労働者供給事業者がこの法律の規定又はこれに基づく命令の規定に違反する事実がある場合においては、当該職業紹介事業者に求職の申込みをした求職者、当該募集に応じた労働者又は当該労働者供給事業者から供給される労働者は、厚生労働大臣に対し、その事実を申告し、適当な措置を執るべきことを求めることができる。
(5) 厚生労働大臣は、前項の規定による申告があつたときは、必要な調査を行い、その申告の内容が事実であると認めるときは、この法律に基づく措置その他適当な措置を執らなければならない。

第五十条 行政庁は、この法律を施行するために必要な限度において、厚生労働省令で定めるところにより、職業紹介事業、労働者の募集又は労働者供給事業を行う者に対し、必要な事項を報告させることができる。
(2) 行政庁は、この法律を施行するために必要な限度において、所属の職員に、職業紹介事業、労働者の募集又は労働者供給事業を行う者の事業所その他の施設に立ち入り、関係者に質問させ、又は帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
(3) 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
(4) 第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第五十一条 有料職業紹介事業者及びその代理人、使用人その他の従業者は、正当な理由なく、その業務上取り扱つたことについて知り得た人の秘密を漏らしてはならない。有料職業紹介事業者及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなつた後においても、同様とする。
(2) 有料職業紹介事業者及びその代理人、使用人その他の従業者は、前項の秘密のほか、その業務に関して知り得た個人情報その他厚生労働省令で定める者に関する情報を、みだりに他人に知らせてはならない。有料職業紹介事業者及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなつた後においても、同様とする。

第五十一条の二 第三十三条第一項の許可を受けて、又は第三十三条の二第一項、第三十三条の三第一項若しくは第三十三条の四第一項の規定による届出をして無料の職業紹介事業を行う者、労働者の募集を行う者、募集受託者及び労働者供給事業者(以下この条において「無料職業紹介事業者等」という。)並びに公共職業安定所の業務に従事する者及び無料職業紹介事業者等の業務に従事する者は、その業務に関して知り得た個人情報その他厚生労働省令で定める者に関する情報を、みだりに他人に知らせてはならない。無料職業紹介事業者等並びに公共職業安定所の業務に従事する者及び無料職業紹介事業者等の業務に従事する者でなくなつた後においても、同様とする。

第六十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを一年以上十年以下の懲役又は二十万円以上三百万円以下の罰金に処する。
一 暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
二 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

第六十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
一 第十一条第三項の規定に違反した者
二 第三十二条の三第一項又は第二項の規定に違反した者
三 第三十三条の二第一項又は第三十三条の三第一項の規定による届出をしないで、無料の職業紹介事業を行つた者
四 第三十六条第二項又は第三項の規定に違反した者
五 第三十七条の規定による制限又は指示に従わなかつた者
六 第三十九条又は第四十条の規定に違反した者
七 第四十八条の三の規定による命令に違反した者
八 虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
九 労働条件が法令に違反する工場事業場等のために、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者、又はこれに従事した者

第六十六条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを三十万円以下の罰金に処する。
一 第三十条第二項(第三十二条の六第六項、第三十三条第四項及び第五項並びに第三十三条の三第二項において準用する場合を含む。)に規定する申請書若しくは届出書又は第三十条第三項(第三十二条の六第六項、第三十三条第四項及び第五項並びに第三十三条の三第二項において準用する場合を含む。)に規定する書類に虚偽の記載をして提出した者
二 第三十二条の三第四項の規定による命令に違反した者
三 第三十二条の七第一項(第三十三条第四項及び第三十三条の三第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は第三十二条の七第一項(第三十三条第四項及び第三十三条の三第二項において準用する場合を含む。)に規定する書類に虚偽の記載をして提出した者
四 第三十二条の八第一項(第三十三条第四項、第三十三条の二第七項及び第三十三条の三第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
五 第三十二条の十四(第三十三条第四項及び第三十三条の三第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
六 第三十二条の十五(第三十三条第四項、第三十三条の二第七項及び第三十三条の三第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して帳簿書類を作成せず、若しくは事業所に備えて置かなかつた者又は虚偽の帳簿書類を作成した者
七 第四十九条又は第五十条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
八 第五十条第二項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をした者
九 第五十一条第一項の規定に違反した者


〔職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者、労働者供給事業者等が均等待遇、労働条件等の明示、求職者等の個人情報の取扱い、職業紹介事業者の責務、募集内容の的確な表示等に関して適切に対処するための指針(1999年労働省告示第141号)〕
第四 法第五条の四に関する事項(求職者等の個人情報の取扱い)
一 個人情報の収集、保管及び使用
(一) 職業紹介事業者等は、その業務の目的の範囲内で求職者等の個人情報(以下単に「個人情報」という。)を収集することとし、次に掲げる個人情報を収集してはならないこと。ただし、特別な職業上の必要性が存在することその他業務の目的の達成に必要不可欠であって、収集目的を示して本人から収集する場合はこの限りでないこと。
イ 人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項
ロ 思想及び信条
ハ 労働組合への加入状況
(二) 職業紹介事業者等は、個人情報を収集する際には、本人から直接収集し、又は本人の同意の下で本人以外の者から収集する等適法かつ公正な手段によらなければならないこと。
(三) 職業紹介事業者等は、高等学校若しくは中等教育学校又は中学校の新規卒業予定者から応募書類の提出を求めるときは、職業安定局長の定める書類により提出を求めること。
(四) 個人情報の保管又は使用は、収集目的の範囲に限られること。ただし、他の保管若しくは使用の目的を示して本人の同意を得た場合又は他の法律に定めのある場合はこの限りでないこと。
二 個人情報の適正な管理
(一) 職業紹介事業者等は、その保管又は使用に係る個人情報に関し、次の事項に係る措置を講ずるとともに、求職者等からの求めに応じ、当該措置の内容を説明しなければならないこと。
イ 個人情報を目的に応じ必要な範囲において正確かつ最新のものに保つための措置
ロ 個人情報の紛失、破壊及び改ざんを防止するための措置
ハ 正当な権限を有しない者による個人情報へのアクセスを防止するための措置
ニ 収集目的に照らして保管する必要がなくなった個人情報を破棄又は削除するための措置
(二) 職業紹介事業者等が、求職者等の秘密に該当する個人情報を知り得た場合には、当該個人情報が正当な理由なく他人に知られることのないよう、厳重な管理を行わなければならないこと。なお、有料職業紹介事業者は特に厳重な管理を行わなければならないこと。
(三) 職業紹介事業者及び労働者供給事業者は、次に掲げる事項を含む個人情報の適正管理に関する規程を作成し、これを遵守しなければならないこと。
イ 個人情報を取り扱うことができる者の範囲に関する事項
ロ 個人情報を取り扱う者に対する研修等教育訓練に関する事項
ハ 本人から求められた場合の個人情報の開示又は訂正(削除を含む。以下同じ。)の取扱いに関する事項
ニ 個人情報の取扱いに関する苦情の処理に関する事項
(四) 職業紹介事業者及び労働者供給事業者は、本人が個人情報の開示又は訂正の求めをしたことを理由として、当該本人に対して不利益な取扱いをしてはならないこと。


〔労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律 (1985年法律第88号)〕
第四条 何人も、次の各号のいずれかに該当する業務について、労働者派遣事業を行つてはならない。
一 港湾運送業務(港湾労働法(昭和六十三年法律第四十号)第二条第二号に規定する港湾運送の業務及び同条第一号に規定する港湾以外の港湾において行われる当該業務に相当する業務として政令で定める業務をいう。)
二 建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務をいう。)
三 警備業法(昭和四十七年法律第百十七号)第二条第一項各号に掲げる業務その他その業務の実施の適正を確保するためには業として行う労働者派遣(次節、第二十三条第二項及び第三項並びに第四十条の二第一項第一号において単に「労働者派遣」という。)により派遣労働者に従事させることが適当でないと認められる業務として政令で定める業務
2 厚生労働大臣は、前項第三号の政令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。
3 労働者派遣事業を行う事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その指揮命令の下に当該労働者派遣に係る派遣労働者を第一項各号のいずれかに該当する業務に従事させてはならない。

第五条 一般労働者派遣事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
2 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 法人にあつては、その役員の氏名及び住所
三 一般労働者派遣事業を行う事業所の名称及び所在地
四 第三十六条の規定により選任する派遣元責任者の氏名及び住所
3 前項の申請書には、一般労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業計画書その他厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。
4 前項の事業計画書には、厚生労働省令で定めるところにより、一般労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。
5 厚生労働大臣は、第一項の許可をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。

第七条 厚生労働大臣は、第五条第一項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。
一 当該事業が専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われるもの(雇用の機会の確保が特に困難であると認められる労働者の雇用の継続等を図るために必要であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合において行われるものを除く。)でないこと。
二 申請者が、当該事業の派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものであること。
三 個人情報(個人に関する情報であつて、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。以下同じ。)を適正に管理し、及び派遣労働者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていること。
四 前二号に掲げるもののほか、申請者が、当該事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること。
2 厚生労働大臣は、第五条第一項の許可をしないときは、遅滞なく、理由を示してその旨を当該申請者に通知しなければならない。

第十条 第五条第一項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して三年とする。
2 前項に規定する許可の有効期間(当該許可の有効期間についてこの項の規定により更新を受けたときにあつては、当該更新を受けた許可の有効期間)の満了後引き続き当該許可に係る一般労働者派遣事業を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、許可の有効期間の更新を受けなければならない。
3 厚生労働大臣は、前項に規定する許可の有効期間の更新の申請があつた場合において、当該申請が第七条第一項各号に掲げる基準に適合していないと認めるときは、当該許可の有効期間の更新をしてはならない。
4 第二項の規定によりその更新を受けた場合における第五条第一項の許可の有効期間は、当該更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して五年とする。
5 第五条第二項から第四項まで、第六条(第四号を除く。)及び第七条第二項の規定は、第二項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。

第十四条 厚生労働大臣は、一般派遣元事業主が次の各号のいずれかに該当するときは、第五条第一項の許可を取り消すことができる。
一 第六条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当しているとき。
二 この法律(次章第四節の規定を除く。)若しくは職業安定法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
三 第九条第一項の規定により付された許可の条件に違反したとき。
2 厚生労働大臣は、一般派遣元事業主が前項第二号又は第三号に該当するときは、期間を定めて当該一般労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

第十六条 特定労働者派遣事業を行おうとする者は、第五条第二項各号に掲げる事項を記載した届出書を厚生労働大臣に提出しなければならない。この場合において、同項第三号中「一般労働者派遣事業」とあるのは、「特定労働者派遣事業」とする。
2 前項の届出書には、特定労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業計画書その他厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。
3 前項の事業計画書には、厚生労働省令で定めるところにより、特定労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。

第二十一条 厚生労働大臣は、特定派遣元事業主が第六条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するときは当該特定労働者派遣事業の廃止を、当該特定労働者派遣事業(二以上の事業所を設けて特定労働者派遣事業を行う場合にあつては、各事業所ごとの特定労働者派遣事業。以下この項において同じ。)の開始の当時同条第四号に該当するときは当該特定労働者派遣事業の廃止を、命ずることができる。
2 厚生労働大臣は、特定派遣元事業主がこの法律(次章第四節の規定を除く。)若しくは職業安定法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したときは、期間を定めて当該特定労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

第二十三条 一般派遣元事業主及び特定派遣元事業主(以下「派遣元事業主」という。)は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る事業報告書及び収支決算書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。
2 前項の事業報告書には、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。
3 派遣元事業主は、派遣労働者をこの法律の施行地外の地域に所在する事業所その他の施設において就業させるための労働者派遣(以下「海外派遣」という。)をしようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
第二十四条の三 派遣元事業主は、労働者派遣に関し、労働者の個人情報を収集し、保管し、又は使用するに当たつては、その業務(紹介予定派遣をする場合における職業紹介を含む。次条において同じ。)の目的の達成に必要な範囲内で労働者の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。
2 派遣元事業主は、労働者の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならない。

第二十四条の四 派遣元事業主及びその代理人、使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、その業務上取り扱つたことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。派遣元事業主及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなつた後においても、同様とする。

第三十四条 派遣元事業主は、労働者派遣をしようとするときは、あらかじめ、当該労働者派遣に係る派遣労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を明示しなければならない。
一 当該労働者派遣をしようとする旨
二 第二十六条第一項各号に掲げる事項その他厚生労働省令で定める事項であつて当該派遣労働者に係るもの
三 第四十条の二第一項各号に掲げる業務以外の業務について労働者派遣をする場合にあつては、当該派遣労働者が従事する業務について派遣先が同項の規定に抵触することとなる最初の日
2 派遣元事業主は、派遣先から第四十条の二第五項の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、当該通知に係る業務に従事する派遣労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務について派遣先が同条第一項の規定に抵触することとなる最初の日を明示しなければならない。

第三十六条 派遣元事業主は、派遣就業に関し次に掲げる事項を行わせるため、厚生労働省令で定めるところにより、第六条第一号から第四号までに該当しない者(未成年者を除く。)のうちから派遣元責任者を選任しなければならない。
一 第三十二条、第三十四条、第三十五条、前条第二項及び次条に定める事項に関すること。
二 当該派遣労働者に対し、必要な助言及び指導を行うこと。
三 当該派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に当たること。
四 当該派遣労働者等の個人情報の管理に関すること。
五 当該派遣労働者の安全及び衛生に関し、当該事業所の労働者の安全及び衛生に関する業務を統括管理する者及び当該派遣先との連絡調整を行うこと。
六 前号に掲げるもののほか、当該派遣先との連絡調整に関すること。

第四十四条 労働基準法第九条に規定する事業(以下この節において単に「事業」という。)の事業主(以下この条において単に「事業主」という。)に雇用され、他の事業主の事業における派遣就業のために当該事業に派遣されている同条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業に使用される者及び家事使用人を除く。)であつて、当該他の事業主(以下この条において「派遣先の事業主」という。)に雇用されていないもの(以下この節において「派遣中の労働者」という。)の派遣就業に関しては、当該派遣中の労働者が派遣されている事業(以下この節において「派遣先の事業」という。)もまた、派遣中の労働者を使用する事業とみなして、同法第三条、第五条及び第六十九条の規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。
2 派遣中の労働者の派遣就業に関しては、派遣先の事業のみを、派遣中の労働者を使用する事業とみなして、労働基準法第七条、第三十二条、第三十二条の二第一項、第三十二条の三、第三十二条の四第一項から第三項まで、第三十三条から第三十五条まで、第三十六条第一項、第四十条、第四十一条、第六十条から第六十三条まで、第六十四条の二、第六十四条の三及び第六十六条から第六十八条までの規定並びに当該規定に基づいて発する命令の規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。この場合において、同法第三十二条の二第一項中「当該事業場に」とあるのは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十四条第三項に規定する派遣元の使用者(以下単に「派遣元の使用者」という。)が、当該派遣元の事業(同項に規定する派遣元の事業をいう。以下同じ。)の事業場に」と、同法第三十二条の三中「就業規則その他これに準ずるものにより、」とあるのは「派遣元の使用者が就業規則その他これに準ずるものにより」と、「とした労働者」とあるのは「とした労働者であつて、当該労働者に係る労働者派遣法第二十六条第一項に規定する労働者派遣契約に基づきこの条の規定による労働時間により労働させることができるもの」と、「当該事業場の」とあるのは「派遣元の使用者が、当該派遣元の事業の事業場の」と、同法第三十二条の四第一項及び第二項中「当該事業場に」とあるのは「派遣元の使用者が、当該派遣元の事業の事業場に」と、同法第三十六条第一項中「当該事業場に」とあるのは「派遣元の使用者が、当該派遣元の事業の事業場に」と、「これを行政官庁に」とあるのは「及びこれを行政官庁に」とする。
3 労働者派遣をする事業主の事業(以下この節において「派遣元の事業」という。)の労働基準法第十条に規定する使用者(以下この条において「派遣元の使用者」という。)は、労働者派遣をする場合であつて、前項の規定により当該労働者派遣の役務の提供を受ける事業主の事業の同条に規定する使用者とみなされることとなる者が当該労働者派遣に係る労働者派遣契約に定める派遣就業の条件に従つて当該労働者派遣に係る派遣労働者を労働させたならば、同項の規定により適用される同法第三十二条、第三十四条、第三十五条、第三十六条第一項ただし書、第四十条、第六十一条から第六十三条まで、第六十四条の二若しくは第六十四条の三の規定又はこれらの規定に基づいて発する命令の規定(次項において「労働基準法令の規定」という。)に抵触することとなるときにおいては、当該労働者派遣をしてはならない。
4 派遣元の使用者が前項の規定に違反したとき(当該労働者派遣に係る派遣中の労働者に関し第二項の規定により当該派遣先の事業の労働基準法第十条に規定する使用者とみなされる者において当該労働基準法令の規定に抵触することとなつたときに限る。)は、当該派遣元の使用者は当該労働基準法令の規定に違反したものとみなして、同法第百十八条、第百十九条及び第百二十一条の規定を適用する。
5 前各項の規定による労働基準法の特例については、同法第三十八条の二第二項中「当該事業場」とあるのは「当該事業場(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第二十六条第一項に規定する派遣就業にあつては、労働者派遣法第四十四条第三項に規定する派遣元の事業の事業場)」と、同法第三十八条の三第一項中「就かせたとき」とあるのは「就かせたとき(派遣先の使用者(労働者派遣法第四十四条第一項又は第二項の規定により同条第一項に規定する派遣先の事業の第十条に規定する使用者とみなされる者をいう。以下同じ。)が就かせたときを含む。)」と、同法第九十九条第一項、第三項及び第四項、第百条第一項及び第三項並びに第百四条の二中「この法律」とあるのは「この法律及び労働者派遣法第四十四条の規定」と、同法第百一条第一項、第百四条第二項、第百四条の二、第百五条の二、第百六条第一項及び第百九条中「使用者」とあるのは「使用者(派遣先の使用者を含む。)」と、同法第百二条中「この法律違反の罪」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十四条の規定により適用される場合を含む。)の違反の罪(同条第四項の規定による第百十八条、第百十九条及び第百二十一条の罪を含む。)」と、同法第百四条第一項中「この法律又はこの法律に基いて発する命令」とあるのは「この法律若しくはこの法律に基づいて発する命令の規定(労働者派遣法第四十四条の規定により適用される場合を含む。)又は同条第三項の規定」と、同法第百六条第一項中「この法律」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十四条の規定を含む。以下この項において同じ。)」と、「協定並びに第三十八条の四第一項及び第五項に規定する決議」とあるのは「協定並びに第三十八条の四第一項及び第五項に規定する決議(派遣先の使用者にあつては、この法律及びこれを基づく命令の要旨)」と、同法第百十二条中「この法律及びこの法律に基いて発する命令」とあるのは「この法律及びこの法律に基づいて発する命令の規定(労働者派遣法第四十四条の規定により適用される場合を含む。)並びに同条第三項の規定」として、これらの規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。
6 この条の規定により労働基準法及び同法に基づいて発する命令の規定を適用する場合における技術的読替えその他必要な事項は、命令で定める。

第四十七条の三 厚生労働大臣は、第二十四条の三及び前章第一節から第三節までの規定により派遣元事業主及び派遣先が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとする。

第四十九条の三 労働者派遣をする事業主又は労働者派遣の役務の提供を受ける者がこの法律又はこれに基づく命令の規定に違反する事実がある場合においては、派遣労働者は、その事実を厚生労働大臣に申告することができる。
2 労働者派遣をする事業主及び労働者派遣の役務の提供を受ける者は、前項の申告をしたことを理由として、派遣労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

第五十条 厚生労働大臣は、この法律を施行するために必要な限度において、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業主及び当該事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、必要な事項を報告させることができる。

第五十一条 厚生労働大臣は、この法律を施行するために必要な限度において、所属の職員に、労働者派遣事業を行う事業主及び当該事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者の事業所その他の施設に立ち入り、関係者に質問させ、又は帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第六十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第五条第二項(第十条第五項において準用する場合を含む。)に規定する申請書、第五条第三項(第十条第五項において準用する場合を含む。)に規定する書類、第十六条第一項に規定する届出書又は同条第二項に規定する書類に虚偽の記載をして提出した者
二 第十一条第一項、第十三条第一項、第十九条第一項、第二十条若しくは第二十三条第三項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は第十一条第一項若しくは第十九条第一項に規定する書類に虚偽の記載をして提出した者
三 第三十四条、第三十五条、第三十五条の二第一項、第三十六条、第三十七条、第四十一条又は第四十二条の規定に違反した者
四 第五十条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
五 第五十一条第一項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をした者


〔派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針(1999年労働省告示第137号)〕
10 個人情報の保護
(1) 個人情報の収集、保管及び使用
イ 派遣元事業主は、派遣労働者となろうとする者を登録する際には当該労働者の希望及び能力に応じた就業の機会の確保を図る目的の範囲内で、派遣労働者として雇用し労働者派遣を行う際には当該派遣労働者の適正な雇用管理を行う目的の範囲内で、派遣労働者となろうとする者及び派遣労働者( 以下「派遣労働者等」という。) の個人情報( 以下単に「個人情報」という。) を収集することとし、次に掲げる個人情報を収集してはならないこと。ただし、特別な業務上の必要性が存在することその他業務の目的の達成に必要不可欠であって、収集目的を示して本人から収集する場合はこの限りでないこと。
(イ) 人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項
(ロ) 思想及び信条
(ハ) 労働組合への加入状況
ロ 派遣元事業主は、個人情報を収集する際には、本人から直接収集し、又は本人の同意の下で本人以外の者から収集する等適法かつ公正な手段によらなければならないこと。
ハ 派遣元事業主は、高等学校若しくは中等教育学校又は中学校の新規卒業予定者であって派遣労働者となろうとする者から応募書類の提出を求めるときは、職業安定局長の定める書類によりその提出を求めること。
ニ 個人情報の保管又は使用は、収集目的の範囲に限られること。なお、派遣労働者として雇用し労働者派遣を行う際には、労働者派遣事業制度の性質上、派遣元事業主が派遣先に提供することができる派遣労働者の個人情報は、労働者派遣法第35条の規定により派遣先に通知すべき事項のほか、当該派遣労働者の業務遂行能力に関する情報に限られるものであること。ただし、他の保管若しくは使用の目的を示して本人の同意を得た場合又は他の法律に定めのある場合は、この限りでないこと。
(2) 適正管理
イ 派遣元事業主は、その保管又は使用に係る個人情報に関し、次に掲げる措置を適切に講ずるとともに、派遣労働者等からの求めに応じ、当該措置の内容を説明しなければならないこと。
(イ) 個人情報を目的に応じ必要な範囲において正確かつ最新のものに保つための措置
(ロ) 個人情報の紛失、破壊及び改ざんを防止するための措置
(ハ) 正当な権限を有しない者による個人情報へのアクセスを防止するための措置
(ニ) 収集目的に照らして保管する必要がなくなった個人情報を破棄又は削除するための措置
ロ 派遣元事業主が、派遣労働者等の秘密に該当する個人情報を知り得た場合には、当該個人情報が正当な理由なく他人に知られることのないよう、厳重な管理を行わなければならないこと。
ハ 派遣元事業主は、次に掲げる事項を含む個人情報適正管理規程を作成し、これを遵守しなければならないこと。
(イ) 個人情報を取り扱うことができる者の範囲に関する事項
(ロ) 個人情報を取り扱う者に対する研修等教育訓練に関する事項
(ハ) 本人から求められた場合の個人情報の開示又は訂正( 削除を含む。以下同じ。) の取扱いに関する事項
(ニ) 個人情報の取扱いに関する苦情の処理に関する事項
ニ 派遣元事業主は、本人が個人情報の開示又は訂正の求めをしたことを理由として、当該本人に対して不利益な取扱いをしてはならないこと。


〔厚生労働省設置法(1999年法律第97号)〕
第二十一条 都道府県労働局は、厚生労働省の所掌事務のうち、第四条第一項第四十一号から第四十七号まで、第五十号、第五十三号から第六十二号まで、第六十六号から第七十三号まで、第百二号、第百六号及び第百十一号に掲げる事務を分掌する。
2 都道府県労働局の名称、位置及び管轄区域は、政令で定める。
3 都道府県労働局の内部組織は、厚生労働省令で定める。
 (労働基準監督署)
第二十二条 都道府県労働局の所掌事務の一部を分掌させるため、所要の地に、労働基準監督署を置く。
2 労働基準監督署の名称、位置、管轄区域、所掌事務及び内部組織は、厚生労働省令で定める。
 (所掌事務)
第四条 厚生労働省は、前条の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。
四十一 労働契約、賃金の支払、最低賃金、労働時間、休息、災害補償その他の労働条件に関すること。
四十二 労働能率の増進に関すること。
四十三 児童の使用の禁止に関すること。
四十四 産業安全(鉱山における保安を除く。)に関すること。
四十五 労働衛生に関すること(労働者についてのじん肺管理区分の決定に関することを含み、鉱山における通気及び災害時の救護に関することを除く。)。
四十六 労働基準監督官が司法警察員として行う職務に関すること。
四十七 政府が管掌する労働者災害補償保険事業に関すること。
五十 労働者の保護及び福利厚生に関すること。
五十三 労働力需給の調整に関すること。
五十四 政府が行う職業紹介及び職業指導に関すること。
五十五 職業紹介、労働者の募集、労働者供給事業及び労働者派遣事業の監督に関すること。
五十六 高年齢者の雇用の確保及び促進並びに就業の機会の確保に関すること。
五十七 障害者の雇用の促進その他の職業生活における自立の促進に関すること。
五十八 地域雇用開発等促進法(昭和六十二年法律第二十三号)第二条第一項第一号に規定する地域雇用開発に関すること。
五十九 失業対策その他雇用機会の確保に関すること。
六十 雇用管理の改善に関すること。
六十一 政府が管掌する雇用保険事業に関すること。
六十二 第五十二号から前号までに掲げるもののほか、職業の安定に関すること。
六十六 勤労青少年の福祉の増進に関すること。
六十七 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保に関すること。
六十八 育児又は家族介護を行う労働者の福祉の増進その他の労働者の家族問題に関すること。
六十九 短時間労働者の福祉の増進に関すること。
七十 家内労働者の福祉の増進に関すること。
七十一 家族労働問題及び家事使用人に関すること。
七十二 女性労働者の特性に係る労働問題に関すること。
七十三 労働に関する女性の地位の向上その他労働に関する女性問題に関すること。



(別紙2)
ILO第181号条約第11条及び第12条に関連する国内措置

第11条 派遣元事業主の責任の根拠法 派遣先の責任の根拠法
(a) 結社の自由
・憲法(第28条)
・労働組合法
〔第3条:労働者の定義〕
(第7条:不当労働行為)
 
(b) 団体交渉
・憲法(第28条)
・労働組合法
(第7条:不当労働行為)
 
(c) 最低賃金
・最低賃金法
〔第2条:労働者及び使用者の定義〕
(第5条:最低賃金の効力)
 
(d) 労働時間その他の労働条件
・労働基準法を適用
〔第9条:労働者の定義〕
〔第10条:使用者の定義〕
(第3条:均等待遇)
(第5条:強制労働の禁止)
(第13条〜第23条:労働契約)
(第24条〜第27条:賃金)
(第37条:時間外、休日及び深夜の割増賃金)
(第39条:年次有給休暇)
等
・労働基準法の一部を適用
(労働者派遣法第44条第1項、第2項による)
(第3条:均等待遇)
(第5条:強制労働の禁止)
(第7条:公民権行使の保障)
(第32条〜第32条の3,第32条の4第1項〜第3項、第33条:労働時間)
(第34条:休憩)
(第35条:休日)
(第36条:時間外及び休日労働)
(第40条:労働時間及び休憩の特例)
等
(e) 法令上の社会保障給付
・雇用保険法
〔第4条〜第6条:被保険者の定義、適用事業等〕
・健康保険法
〔第3条、第31条〜33条:被保険者、適用事業所の定義等〕
・国民健康保険法(*)
〔第5条、第6条、第13条、第19条:被保険者、国民健康保険組合等〕
・厚生年金保険法
〔第6条〜第12条:適用事業所等〕
・国民年金法(*)
〔第7条:被保険者の資格〕
・児童手当法(*)
(第4条:支給要件)
・確定給付企業年金法
〔第2条第2項:定義〕
〔第3条:確定給付企業年金の実施〕
・確定拠出年金法
〔第2条第4項:定義〕
〔第3条:規約の承認〕
〔第62条:個人型年金加入者〕
 
(f) 訓練を受ける機会
・職業能力開発促進法
〔第2条:労働者の定義〕
(第4条:関係者の責務)
(第8条〜第10条の4:多様な職業能力開発の機会の確保)
・派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針
〔第2−8:教育訓練の機会の確保〕
・派遣先事業主が講ずべき措置に関する指針
〔第2−9:教育訓練に係る便宜〕
(g) 職業上の安全及び健康
・労働安全衛生法
〔第2条:労働者及び事業者の定義〕
(派遣中の労働者に係る一般的な健康管理等に属する事務)
・労働安全衛生法の一部を適用(労働者派遣法第45条による)
(職場における労働者の安全衛生の管理に関する部分)
(h) 職業上の災害又は疾病の場合における補償
・労働者災害補償保険法
〔第3条:適用事業の範囲〕
 
(i) 支払い不能の場合における補償及び労働者債権の保護
・賃金の支払の確保等に関する法律
〔第2条:労働者の定義〕
(第3条、第5条:保全措置)
(第7条:立替払)
等
 
(j) 母性保護及び母性給付並びに父母であることに対する保護及び給付
〈母性保護〉
・労働基準法
(第65条:産前産後)






・男女雇用機会均等法
(第22条、第23条:妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置)




〈母性給付〉
・健康保険法
(第101、102条:出産育児一時金、出産手当金)
(第114条:家族出産育児一時金)
等
・国民健康保険法(*)
(第58条:出産育児一時金)

〈父母であることに対する保護〉
・育児・介護休業法
〔第2条:定義〕
(第5条:育児休業の申出)
(第6条:育児休業申出があった場合における事業主の義務等)
(第16条の2:子の看護休暇の申出)
(第16条の3:子の看護休暇の申出があった場合における事業主の義務等)
(第17条:時間外労働の制限)
(第19条:深夜業の制限)
(第23条:勤務時間の短縮等の措置)
(第26条:労働者の配置に関する配慮)
・健康保険法
(第159条:育児休業期間中の保険料免除)

〈父母であることに対する給付〉
・雇用保険法
(第61条の4:育児休業基本給付金)
(第61条の5:育児休業者職場復帰給付金)
〈母性保護〉
・労働基準法
(第64条の3:妊産婦等に係る危険有害業務の就業制限)
(第66条:妊産婦の労働時間等の制限)
(第67条:育児時間)
(第68条:生理休暇)
・男女雇用機会均等法の一部を適用
(労働者派遣法第47条の2による)
(第22条、第23条:妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置)
  (*)は事業主負担がないもの

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