第17回社会保障審議会医療保険部会 資料
5−1
平成17年7月29日


中医協の在り方の見直しについて



「中医協の在り方に関する有識者会議」報告書による中医協改革のポイント

 中医協の機能・役割
 ○  診療報酬改定の改定率は、予算編成過程を通じて内閣が決定
 ○  診療報酬改定に係る基本的な医療政策の審議は、社会保障審議会の医療保険部会及び医療部会にゆだね、中医協においては、これに沿って、具体的な診療報酬点数の設定に係る審議を行う。
 ○  診療報酬点数の改定案の諮問・即日答申の取扱いを改める。

 公益機能の強化・委員構成の見直し
 ○  公益委員については、新たに診療報酬改定の結果の検証の機能を担わせるとともに、人数を増やす。
 現在の委員構成:支払側委員8名・診療側委員8名・公益委員4名
 中医協の委員数全体の適正を維持するという観点も踏まえつつ、支払側委員及び診療側委員のそれぞれと同数程度とすることを基本とする。

 ○  医師を代表する5名の委員のうち2名を病院の意見を反映できる医師とする。推薦に当たっては、国民の目に見え、納得できるような形で選出(*)

 その他
 ○  中医協が診療報酬点数の改定案を答申するに至る過程において、広く国民の意見を募集する手続をとる。

 改革の進め方
 ○  法律改正を待たずに可能な対応については、できる限り早期に実現して、平成18年度診療報酬改定に対応

 第7回有識者会議後記者会見において、厚生労働大臣の提示した方針

 (1)  医師を代表する5名の委員については、厚生労働大臣から、医師の職能を代表する団体である日本医師会に対して、被推薦者の取りまとめを依頼する。
 (2)  上記5名の委員のうち2名については、病院の意見を反映できる医師とし、その選出が、国民の目に見え、納得できるような形で行われるよう、厚生労働大臣から病院団体に対して、日本医師会に推薦名簿を提出するよう依頼する。
 (3)  日本医師会は、医師の職能を代表する団体として、病院及び診療所のバランス、医師の診療科のバランス等を考慮し、病院団体から提出された推薦名簿を添付した上で、医師を代表する5名の委員全体の推薦名簿を提出する。
 (4)  なお、病院の意見を反映できる2名の委員については、日本医師会は、病院団体の名を併記した上で、推薦名簿の提出を行うこととする。



「中医協の在り方に関する有識者会議」開催要綱

 目的
 厚生労働大臣と内閣府特命担当大臣(規制改革、産業再生機構)、行政改革担当、構造改革特区・地域再生担当との間の「中医協の在り方の見直しに係る基本的合意」(平成16年12月17日)に基づき、中央社会保険医療協議会(以下「中医協」という。)の在り方について検討を行うことを目的として、厚生労働大臣が有識者の参集を求め、開催するものである。

 検討項目
 (1)  診療報酬改定に関する企画・立案の在り方との関係を含めた中医協の機能・役割の在り方
 (2)  公益機能の強化
 (3)  病院等多様な医療関係者の意見を反映できる委員構成の在り方
 (4)  委員の任期の在り方
 (5)  診療報酬の決定手続の透明化及び事後評価の在り方
 (6)  その他、医療の現場や患者等国民の声を反映する仕組みの在り方

 有識者会議参集者
大森 政輔  (国家公安委員会委員、弁護士)
  奥島 孝康  (早稲田大学大学院法務研究科教授)
  奥野 正寛  (東京大学大学院経済学研究科教授)
  金平 輝子  ((財)東京都歴史文化財団顧問)
  岸本 忠三  (総合科学技術会議議員、大阪大学客員教授)
◎:座長 (五十音順、敬称略)

 運営
 (1)  有識者会議は、公開とする。
 (2)  有識者会議には、常時、厚生労働大臣が出席する。
 (3)  有識者会議は、中医協の在り方について、平成17年夏〜秋までに結論を得るものとする。
 (4)  有識者会議の庶務は、厚生労働省保険局医療課において処理する。



「中医協の在り方に関する有識者会議」開催経緯

平成17年
 2月22日 第1回会議
  ・  中医協の概要について事務局より説明の後、フリートーキング
 3月22日 第2回会議
  ・  中医協会長より意見聴取
  ・  事務局より「中医協の在り方に係る論点(たたき台)」提示
 4月12日 第3回会議
  ・  規制改革・民間開放推進会議議長より意見聴取
  ・  検討項目に沿った議論を開始
 5月10日 第4回会議
  ・  6つの検討項目のうち、1〜3について議論
 6月 1日 第5回会議
  ・  6つの検討項目のうち、4〜6について議論
 7月 5日 第6回会議
  ・  6つの検討項目の議論のまとめに沿って、細かな論点について議論
 7月20日 第7回会議
  ・  報告書取りまとめ

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