有期労働契約に関する実態について


 有期契約労働者数の割合
 使用者が有期労働契約を利用する理由
 労働者が有期労働契約で就業している理由
 有期契約労働者の賃金水準
 雇止めに対する不満
 正規従業員採用の際の有期契約での雇い入れの活用



 有期契約労働者数の割合
 わが国の雇用者数はほぼ横ばいで推移しているのに対し、臨時雇・日雇労働者は増加傾向にあり、その結果、これらの者が雇用者数に占める割合は年々増加している。

雇用者数に占める「臨時雇」及び「日雇労働者」の割合の推移(%)

雇用者数に占める「臨時雇」及び「日雇労働者」の割合の推移(%)のグラフ

  6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年
A 5236 5263 5322 5391 5368 5331 5356 5369 5331 5335 5355
B 546 553 568 600 619 641 671 692 727 737 746
B/A 10.4 10.5 10.7 11.1 11.5 12.0 12.5 12.9 13.6 13.8 13.9
 A…  雇用者数(単位:万人)
 B…  臨時雇+日雇(単位:万人)
 B/A  (単位:%)


 ※  資料出所:総務省「労働力調査」
 ※  「臨時雇」とは、1ヶ月以上1年以内の期間を定めて雇われている者を、「日雇」とは、日々又は1ヶ月未満の契約で雇われている者をそれぞれ指す。


 使用者が有期労働契約を利用する理由
 有期契約労働者を雇用する理由は、「人件費節約のため」が多いが、雇用形態による違いも少なくなく、臨時雇では「臨時・季節的業務量の変化への対応」(57.8%)が多い一方、契約社員では「専門的な能力の活用」(49.6%)が多い。

使用者が有期労働契約を利用する理由のグラフ
(複数回答、単位:%)
 資料出所:労働省「有期契約労働者に関する調査結果」(平成11年)


 労働者が有期労働契約で就業している理由
 労働者が有期労働契約で就業している具体的な理由としては、「勤務場所の都合がよかった」が39.7%で最も多く、次いで「家計を補助するため」(31.6%)、「これまでの経験を活かせる」(28.9%)となっている。

労働者が有期労働契約で就業している理由のグラフ
(複数回答、単位:%)

 資料出所:労働省「有期契約労働者に関する調査結果」(平成11年)


 有期契約労働者の賃金水準
 有期契約労働者の賃金水準が「正社員」より低いとする事業所の割合は、有期パートタイマーでは約9割、契約社員では約7割となっている。
 一方、「高度な専門性をもつ労働者」の場合は、正社員と「ほぼ同じ」とする事業所と正社員より高いとする事業所の合計が、約5割を占める。

正社員と比べた賃金水準(事業所調査)

正社員と比べた賃金水準(事業所調査)のグラフ

 資料出所:労働省「有期契約労働者に関する調査結果」(平成11年)

有期契約労働者と同世代の正社員との賃金比較(事業所調査)

有期契約労働者と同世代の正社員との賃金比較(事業所調査)のグラフ

 資料出所:厚生労働省「有期契約労働者に関する調査結果」(平成13年)


 雇止めに対する不満
 以前の勤務先において雇止めをされた際に、不満を感じた有期契約労働者の割合は、約57%である。
 不満を感じる割合は、勤務先における通算勤務年数が長くなるほど高くなる傾向にある。

以前の勤務先における雇止めの際にどう感じたか

以前の勤務先における雇止めの際にどう感じたかのグラフ


以前の勤務先における通算勤務年数と雇止めの際の感想

以前の勤務先における通算勤務年数と雇止めの際の感想のグラフ
(単位:%)

 資料出所:労働省「有期契約労働者に関する調査結果」(平成11年)


 正規従業員採用の際の有期契約での雇い入れの活用
 正規従業員を採用するに当たり、その能力等を判断するため有期労働契約を締結している事業場は全体の26.8%にのぼり、「現在行っていないが今後検討したい」とする企業も16.4%にのぼる。

正規従業員採用の際の有期契約での雇い入れの活用のグラフ

 資料出所:労働政策研究・研修機構「従業員関係の枠組みと採用・退職に関する実態調査」(平成16年)

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