05/06/28 薬事・食品衛生審議会医療機器安全対策部会 平成17年6月28日議事録       薬事・食品衛生審議会 医療機器安全対策部会 議事録 1.日時及び場所   平成17年6月28日(火) 10:00〜   厚生労働省 専用第15会議室 2.出席委員(15名)五十音順    天 笠 光 雄、 井 部 俊 子、 小 野 哲 章、 甲 斐 知恵子、   ◎笠 貫   宏、 倉 田   毅、 小 柳   仁、 酒 井 順 哉、    佐 藤 道 夫、 長 尾   拓、 中 村 達 夫、 野 中   博、   ○外   須美夫、 目 黒   勉、  山 口 照 英  (注) ◎部会長  ○部会長代理   欠席委員(6名)五十音順    佐 伯 晴 子、 澤     充、 勝 呂   徹、 土 屋 利 江、    土 屋 文 人、 松 谷 雅 生、 3.行政機関出席者   平 山 佳 伸(安全対策課長)、   山 田 雅 信(安全使用推進室長)  他 4.備  考   本部会は、公開で開催された。 ○事務局 それでは定刻になりましたので、ただいまから平成17年度第1回医療機器安 全対策部会を開催いたしたいと思います。本日は従前の取扱いと同様に公開で行うこと といたしますけれども、カメラ撮りは議事に入る前までとさせていただいておりますの で、御協力をお願いいたします。本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙し い中お集まりいただきましてありがとうございます。  本日は一部まだお見えでない先生方がいらっしゃいますけれども、ただいま13名の委 員の方々に御出席いただいておりますので、定足数に達しております。佐伯委員、澤委 員、勝呂委員、土屋(利)委員、土屋(文)委員、松谷委員からは欠席という御連絡を事前 に頂いております。   本部会の部会長でございますけれども、本年1月31日に開催されました薬事・食品衛 生審議会の薬事分科会において委員の改選があったのですが、薬事・食品衛生審議会令 に従って薬事分科会に属する委員の先生方の互選により、部会長に笠貫宏委員が選出さ れております。笠貫先生、一言ごあいさつをお願いいたします。 ○笠貫部会長 この度、医療機器安全対策部会長に選出されました東京女子医大の笠貫 でございます。私は循環器内科という立場で長年ペースメーカを中心とする循環器の医 療機器に携わってまいりまして、その安全対策については医師の立場、そして患者様の 立場ということでこの問題の重要性に取り組んでまいりましたし、この問題点というも のにも深い関心を持ってまいりました。本年の4月1日からの新薬事法は、医療機器に 関して考えますと画期的なものだと認識しております。医療用具も「医療機器」という ふうに変わりましたし、またこれから日本国民の医療機器の安全という観点から、医療 機器の行政は非常に重要な時期を迎えていると深くその責任の重さを感じております。 そういう意味から、新しい薬事法の下での医療機器の安全について、微力ながら部会長 を務めさせていただきたいと思いますので、御協力の方よろしくお願いいたします。以 上でございます。 ○事務局 ありがとうございます。部会長代理でございますけれども、これも薬事・食 品衛生審議会の規定に基づきまして部会長が指名するということになっております。事 前に部会長の笠貫先生から引き続き外先生に部会長代理をしていただくという御指名を 頂いております。外先生、一言ございましたらお願いいたします。 ○外部会長代理 北里大学麻酔科の外と申します。微力ながら笠貫先生のお手伝いをさ せていただければと思います。どうぞよろしくお願いします。 ○事務局 また事務局側にも前回の部会から人事異動がございました。安全使用推進室 長が山田に変わっております。 ○安全使用推進室長 山田でございます。よろしくお願いします。 ○事務局 それから本部会の名称でございますけれども、従前「医療用具安全対策部会」 という名称でございましたが、ただいま笠貫先生からのお話にありましたように今年の 4月から改正薬事法が施行になりまして、薬事法上の「医療用具」という言葉が「医療 機器」に変わっております。それに伴いまして本部会の名称も「医療機器安全対策部会」 という名称になるということで、この件につきましては3月に開催されました薬事分科 会で了承を頂いているところでございます。  それではこれから議事に入らせていただきます。もしカメラ撮りをされる方がいらっ しゃいましたらこれまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。それ では笠貫先生、よろしくお願いします。 ── 小野委員、山口委員着席 ── ○笠貫部会長 それでは議事に入らせていただきたいと思います。初めに事務局の方か ら資料の御確認をお願いしたいと思います。 ○事務局 先生方のお手元に配付しております資料の確認をいたしたいと思います。資 料は座席表と委員名簿がつづられた紙に引き続きまして、議事次第が書かれた1枚紙と 資料目録というホチキス留めにされた2枚の紙がございます。それから資料ナンバーの 付いたものになりまして、資料1-1が平成16年度の安全対策について(まとめ)、資料 1-2が加温加湿器に係る使用上の注意等の改訂について、資料1-3は真空採血管等にお ける使用上の注意等の追加等についてというものでございます。資料1-4は塩酸チクロ ピジン製剤及びCypherステントの安全対策に係る協力依頼について、資料1-5は尿管ス テントに係る自主点検等について、資料1-6が簡易血糖自己測定器(グルコース脱水素酵 素法のうち補酵素にピロロキノリンキノンを使用するもの)の安全対策について、資料 1-7がメドトロニックInSync8040に係る使用上の注意の改訂指示等についてでございま す。資料1-8がX線CT装置等が植込み型心臓ペースメーカ等へ及ぼす影響に関する自 主点検等について、資料1-9は平成16年4月〜平成17年2月までに発出した自主点検 通知等の概略についてというもの、資料1-10はX線CT装置が植込み型心臓ペースメー カ(メドトロニックInSync8040)へ及ぼす影響についてというものでございます。  その次から資料2のシリーズになりまして、資料2-1は薬事法第77条の4の4の規定 に基づく薬事・食品衛生審議会への不具合・感染症等報告についてというものです。資 料2-2は医療機器不具合等報告、資料2-3が医療機器外国措置報告、資料2-4が医療機 器研究報告というものでございます。  その次から資料3のシリーズになりまして、資料3-1が感染症定期報告の報告状況、 資料3-2が報告文献別一覧表というものでございます。  その次から資料4になりまして、資料4-1が医療機器の回収報告の状況について、資 料4-2が平成16年度医療機器自主回収一覧というものでございます。  以上でございますけれども、もし不足等がございましたらお申し出いただければと思 います。 ○笠貫部会長 先生方、資料の方はよろしゅうございますでしょうか。御確認いただけ たらと思います。本日は審議事項はないということですので、報告事項から入らせてい ただきたいと思います。それでは議題1から簡単に御説明をお願いいたします。 ○事務局 それでは説明させていただきます。まず資料1-1〜1-10まで御説明いたしま す。  最初に資料1-1を御覧ください。こちらは平成16年度の安全対策についてまとめてご ざいますけれども、まず1ページをめくっていただいて、(1)副作用等の報告数の推移 ということでございます。これは1枚目が医薬品の副作用報告等の推移になってござい まして、当部会の方では2ページの(イ)医療機器の方を御覧いただければと思いますが、 こちらの方は平成8年度〜16年度までの企業報告、それから医薬関係者からの報告、そ れらの報告数の合計、研究報告/感染症定期報告、措置報告ということで推移をお示しし ております。ここ最近の企業報告等の推移を見ますと、平成14年、15年と大体5,000 件程度で推移してまいりましたけれども、16年度に15,000件と大幅に報告数が増加し てございます。  それから3ページでございますが、(2)安全対策上の措置ということでございます。 こちらは昨年度の医療機器のところを見ますと、「医薬品・医療機器等安全性情報」へ の情報掲載が3件、それから使用上の注意の改訂ということで13件実施してございま す。 4ページにまいりましてこれらの経年比較でございますが、平成12年度〜16年 度の過去5年における医薬品と医療機器に関して実施した安全対策上の措置について示 した件数がございます。医療機器の欄を見ますと、平成12年度〜16年度の「医薬品・ 医療機器等安全性情報」への情報掲載につきましては大体数件程度、それから使用上の 注意の改訂は大体10件程度でここ数年は推移してきてございます。緊急安全性情報につ いては平成15年に1件出てございますが、これは平成15年度末、平成16年3月の時点 でオプチペンプロ1に関する緊急安全性情報を出しております。  5ページでございますが、平成16年度としては緊急安全性情報について指示したもの はございません。  それから6ページにまいります。(4)医薬品・医療機器等安全性情報の掲載記事の一 覧ということでお示ししておりますが、医療機器に関する部分につきまして、まず200 号は「オプチペンプロ1(インスリン自己注射用注入器)の使用に伴う過量投与の防止に ついて」。平成16年7月の203号は「盗難防止装置等による電波の医用機器への影響」 について。それから205号でございますが、「塩酸チクロピジン製剤とCypherステント の市販後安全対策について」。ここは医療機器メインで書かせていただいたものでござ います。また関連するものといたしましては206号の「血糖検査用グルコースキットの 安全対策について」ということで、このようなところが医療機器に関する安全性情報と なっております。  それから引き続きまして資料1-2にまいります。加温加湿器に係る使用上の注意等の 改訂についてということで、こちらは人工呼吸器回路の問題でございます。この機器は 人工呼吸器回路の中で吸気を温めて加湿していくものでございます。今回こちらの方は 水を補給する際に起きたものということでございまして、実はこれは平成16年3月に一 度注意喚起をした通知を出しておりますが、前々回の部会の中でその文言について修正 した方がいいのではないかという御提案がございまして、それを受け再検討したもので ございます。一度御説明はしておりますが、再度簡単に御説明いたします。加温加湿器 の電源を入れたまま加温加湿器チャンバーを人工呼吸器回路から外しまして、加温加湿 器チャンバーを一度抜いてバイパスした形で、人工呼吸器回路を直結した後に吸気のメ インポートであるガスポートから給水してしまった場合、給水後直ちにメイン回路のと ころに加温加湿器を再接続しなかったときに気道内熱傷が起きたというものでございま す。これは外している際に時間を置きますと加温加湿器の水がどんどん加熱してまいり まして、加熱されて生じた水蒸気が再接続した際に一気に患者のところに流れていくお それがあるというものでございます。前回のときはできるだけこういったガスポートを 使用しないで、給水ポートから給水することという注意喚起だったのですが、前々回の 部会の中で「できるだけ」というのはちょっといかがなものかという御指摘がございま して、これについては給水ポートを使用してくださいということで再度注意喚起を図っ たものでございます。資料1-2については以上でございます。  それから続きまして資料1-3でございますが、こちらは真空採血管等における使用上 の注意等の追加等についてということで、実はこちらの方も平成15年11月の秋に真空 採血管で採った血液が逆流するおそれがあるのではないかという指摘がございまして、 それを基に検討を開始したものでございます。これはどうして逆流するかということで ございますが、駆血帯を外した際に採った血液が逆流するのではないかという指摘が当 時ありました。真空採血管の方も平成15年11月の時点で未滅菌品がまだ存在しており まして、未滅菌なので菌が中に逆流するのではないかという指摘もあったわけです。そ の際に出した平成15年11月の通知の中で、駆血帯を外した状態で採血する方法という 形で逆流しない方法を示させていただいております。この資料の後ろ2枚にその通知が 付いてございますが、その中で駆血帯を外した状態で採血する方法を示してございます。 ただこの通知に対する一般からの反響というか、実際の医療機関からの反響といたしま しては、駆血帯をしないで採血するのはなかなか難しいという意見も寄せられました。 そこでその当初から、まず真空採血管については滅菌したものを供給してくださいと。 それからもう一つは、その検討をする際に、交差感染を防ぐために採血針に付いている ゴムチップについて、血液が漏れないように強化してくださいという点。それから各医 療関係者がホルダーというものを使って採血するわけなのですが、このホルダーについ てもディスポ化を図ってくださいというこの三つの条件についてメーカーの方に指示い たしましたところ、昨年の秋ぐらいから一部のメーカーの方でこの三つの条件をクリア する製品が提供できる体制が整いましたという連絡がありました。それを受けまして駆 血帯をしないで採血するという方法だけではなくて、再度駆血帯をした状態で採血して も問題がないといった方法もあるのですということを示した通知がこちらの平成17年 1月4日の通知となってございます。こちらの通知を策定するに当たりましては、ユー ザーである日本看護協会や日本臨床衛生検査技師会、それからJCCLS(日本臨床検査標準 協議会)、日本感染症学会等を含めた形で協議いたしまして、この手順を策定してござい ます。  続きまして資料1-4でございます。こちらの通知は塩酸チクロピジン製剤及びCypher ステントの安全対策に係る協力依頼についてということで、各都道府県主管部長を通じ まして医療機関に対して通知を出したものでございます。こちらの趣旨としては二点ご ざいまして、まず平成16年7月に行った塩酸チクロピジン、Cypherステントの安全対 策の延長であること。その際の安全対策ツールとしてここで活用していただこうと考え ているものが、患者が転院するときにその患者情報を伝達サポートすることです。これ はだれが伝達サポートするかというと、医療機器メーカー、それから医薬品メーカーの 方を経由して患者情報をサポートします。これはどういうことかというと、塩酸チクロ ピジンの3大副作用を防止するために現在2週間に1回の臨床検査を確実に測定してく ださいという注意を図っているところです。この2週間に1回の臨床検査値を測る継続 性という観点から、転院時に一番測定が途切れるおそれがあるだろうということで、通 常は医療機関から医療機関に対して継続してその臨床検査を確実に実施してくださいと いう連絡が行くのだと思います。それと併せてさらに医療機器メーカー、医薬品メーカ ーという観点からも含めまして、そういった患者の転院サポート情報を転院先に伝えま しょうという安全対策を加えたものでございます。  それから二点目といたしまして、亜急性血栓症というのが昨年12月の時点で42例報 告されていたのですが、これらの症例を解析いたしましたところ禁忌症例、適応外症例 がほとんどでございまして、こういった禁忌症例に使わないでください、それから適応 外症例に使うことを避けてくださいということで注意喚起を図った通知でございます。  続きまして資料1-5でございます。こちらは尿管ステントに係る自主点検等について ということです。この機器は尿管の閉塞や狭窄時等の導尿を目的としたものでございま して、これには二つのタイプがあるのですが、そのうちのマルチレングスタイプという もので、こちらの資料の最終ページに問題となった事象の発生メカニズムがございます。 今回何が起きたかといいますと、このマルチレングスタイプは患者さんの尿道の長さに いろいろ調節できるタイプなのですが、その端の残ったパイプの部分に結石等が付着し た場合にそこを起点として結び目ができてしまって、この尿管ステントを引き抜く際に なかなか引き抜けないという事象が発生いたしました。こちらは複数例発生いたしまし て、こういったものを無理やり引き抜きますとやはり尿道等の外傷につながりますので、 これについて注意喚起したものでございます。  それから資料1-6でございます。これは前回の部会のときにも御説明いたしましたも のの再度の注意喚起ということになりますが、簡易血糖自己測定器(グルコース脱水素酵 素法のうち補酵素にピロロキノリンキノンを使用するもの)の安全対策についてという ことでございます。これも最終ページを見ていただけるとよろしいかと思います。これ はどういったことかといいますと、こちらの自己血糖測定器はマルトースやイコデキス トリン、ガラクトース、キシロースといったいわゆる輸液補液を投与されている患者に 対して使いますと、グルコースではなくてこういったマルトース等の物質を臨床検査の 方で値として拾ってしまうという事象が生じまして、いわゆる誤測定が起きてしまうと。 それを基にインスリンを投与してしまって、実際に患者が高血糖でないのにぱたっと倒 れてしまうという事例が幾つか報告されました。これは何度か注意喚起をしてきてはい るのですけれども、再度ということで、ここでは更にメーカーの方にシール等の資材を 作らせまして、それを各メーカーのキットの当該機器にはらせることによって注意喚起 を図ったものでございます。  続きまして資料1-7でございます。こちらのメドトロニックInSync8040は植込み型心 臓ペースメーカでございまして、これは今のところこの機器特有の現象と考えているの ですが、ヘリカルタイプのX線CTの検査中に当該製品が部分的電気的リセットを起こ すという事象が今年の3月末までに11件報告されてございます。今年に入りまして更に 2件増えました。部分的電気的リセットによってどういった現象が起きるかといいます と、心臓のペーシングはビートが大体1分間で60に落ちます。これはその1分間のペー シングの設定が60よりも高めの方からすれば強制的に60になりますので徐脈が起きま すし、逆にペーシングの速度が60以下の方ですと動悸が起きてしまうと。そもそもこの ペースメーカを使われる患者は重症心不全ということで、こういったリセット状態を続 けておくのはよくないだろうという考えの下に注意喚起を図ったものでございます。こ ちらの方では原則禁忌といたしまして、当該製品の植込み部位へのX線CT装置による X線照射を行わないことということで注意を図っております。ただ診療上やむを得ない ケースもございますので、そういった際には専門医等の立会いの下にX線照射を行える ようにしてくださいということで注意喚起を図ってございます。  資料1-8でございますが、今のCTとペースメーカの話と関連いたしまして、やはり ほかのペースメーカが大丈夫かという懸念がございますので、ほかのペースメーカとX 線CT装置との相互反応について試験をしてくださいといった通知でございます。これ については今月末までにということで期限を切ってございますので、7月からはこちら の報告に基づいて分析が開始できるかと思います。今のところ個別にこちらの方と同様 のリセットが見受けられたという報告はないということは聞いてございます。  資料1-9、1-10は「医薬品・医療機器等安全性情報」の記事を紹介してございます。 まず資料1-9でございますが、これは平成16年4月〜平成17年2月までに当方から出 した通知をオムニバス形式で列挙したものでございます。それから資料1-10でございま すが、これにつきましては今説明いたしましたメドトロニックInSync8040のX線CT装 置との相互反応について注意を図ったものとなっております。以上でございます。 ○笠貫部会長 どうもありがとうございました。それではただいまの事務局からの御報 告について何か御質問はございますでしょうか。 ○佐藤委員 単純な質問なのですけれども、平成16年度の感染症とか定期報告などの報 告数が医療機器の場合平成15年度の3倍以上になっていると思うのですが、これはイン スリン注入器のような特定の機器の報告がたくさんあったと理解してよろしいのでしょ うか。それとも全体的に何か押し上げるものがあったのでしょうか。 ○事務局 今回のこちらについては、アベンティス社の家庭で使う自己投与タイプのイ ンスリン注入器オプチペンプロ1の報告件数が平成16年で約11,000件ございまして、 それに由来するものでございます。 ○笠貫部会長 ほかにはございますでしょうか。小柳委員、どうぞ。 ○小柳委員 このCypherのことなのですが、転院情報を伝えるところがかなり個人情報 に関係しますので、これは拒否する病院があるかなという感じもするのですけれども、 実態はいかがでしょうか。 ○事務局 実はそこの部分を配慮いたしまして、あくまでも患者の同意を得た上でこの 安全対策ツールを御活用いただくかどうかというところをこちらの通知の中にお示しし ております。実際この通知を出させていただいた後に各病院の状況を確認いたしますと、 そもそも患者の方の同意も得られないというケースもありますし、やはり病院の判断で、 それから院長判断で患者の情報は出さないということもあります。あるいは病院と病院 のコミュニケーションがかなりいいので、直接御自分の医療機関から転院先の病院に対 して情報を出すから、これについては活用しないといったような各医療機関の判断もあ るようでございます。こちらの方の対象医療機関は約1,200ほどございますけれども、 一応こちらの方の制度を活用したいという御回答がありましたのが約400弱ぐらいござ います。今こちらの制度を実際に御活用いただいているのが300弱となってございます。 ○笠貫部会長 そうしますと、患者様の同意が得られなかった場合の対応は、どういう ふうにするというガイドラインはあるのですか。 ○事務局 これはガイドラインというレベルのものはないのですが、ただ患者に対して こういった安全対策の1ツールとして位置付けられますので、これを是非活用いただけ るように、今のところはジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社に対して、こういっ た安全対策ツールの有用性について医療機関に十分な説明をするようにとの指示をいた しております。 ○笠貫部会長 そうしますと、メーカーサイドだけではなくて医療機関の方の転院する 場合の注意、医療機関から患者さんへの説明、あるいは医療機関同士での情報の伝達と いう点について触れることは、ここではなかなか難しいのですか。 ○安全対策課長 基本的には患者さんに対してインフォームドコンセント用のリーフレ ットを手渡していただくのと、それから医療機関に対しては転院情報を伝えるためのフ ォーマットを既に渡して、それをワンセットにしてステントを入れられた患者さんごと に手渡すことができるようなものを作っております。それを使っていただければまず問 題はないのですけれども、ひょっとしての可能性がありますので、それを埋め合わせる ためにステントの企業とチクロピジンの医薬品のメーカーを通じても更に注意喚起して いただこうということでやっております。今のところ全く検査がされなかったなどの大 きなトラブルが発生したという話は受けておりませんので、大きな問題なしにうまく動 いてはいるのですけれども、やはりできれば安全対策は二重三重にやっておく方がより 確実だろうと思います。その辺はあくまでも納得ずくでやるしかないことであると考え ておりますので、その辺りのやり方について御理解いただくようにこちらの方で今指導 しているという状態です。 ○笠貫部会長 ほかにはございますでしょうか。井部委員、どうぞ。 ○井部委員 真空採血管についてでございます。単回使用採血ホルダー、つまりホルダ ーがディスポになったということですけれども、これはある意味で致し方ないかと思う のですが、採血をするのはかなりの件数でありまして、一回一回このディスポのホルダ ーを捨てるということになりますと医療用のごみが増大するように思うのです。何かこ のホルダー自体に余りごみとして増大しないような改善はなされているのでしょうか。 ○事務局 廃棄の観点についてはメーカーの方でそれぞれ配慮しているかと思うのです が、ただその観点から特にここを工夫したという報告はちょっと頂いておりません。頂 いた御意見については各メーカーの方に諮らせていただいて、どういった工夫をされて いるのかというのを確認したいと思います。 ○井部委員 医療機関の方から一回一回ホルダーを捨てることによる困難な点というの は挙がってきてはいないのでしょうか。 ○事務局 今のところ私どもの方に直接そういった形の苦情等は寄せられておりませ ん。この単回使用ホルダーの推進につきましては多分看護協会の理事クラスの方も何か 書かれていらっしゃったので、恐らくその辺は今後そういった方向に流れていくのでは ないかと思います。 ○外部会長代理 同じ真空管採血のことで、ホルダーの件に関しても今井部委員もおっ しゃいましたように普通同一の病院でも1日に何千件とあるわけです。そうするとホル ダーの数が非常に増えるということはあります。ホルダーは見た目にもほとんど血液も 付いていないです。実際装置をやりながらも血液の付着はないというときにも一回一回 替えなければいけないと。こういうのを規制するのはある意味で安全性を担保するとい う点で望ましいことではあるけれども、またそのマイナス面もやはり出てくるわけです。 それぐらいに厳しくしないと本当に駄目なのか、それによってどれぐらいの危険度があ るのか。もしかしたらそれを扱う人は一回一回手に付いた血液を洗い直しているかとい うとそうではないと思うのです。むしろそちらの方がリスクが高いぐらいで、そういう ことはチェックしていないでホルダーだけ替えるということで本当にいいのか。廃棄物 にしてもすごい量になると思うのです。やはりその辺は今後もう一回検討といいますか、 フォローアップは必要だろうと私は思います。  もう一つ私が気になったのは、この安全対策課長が出されている平成17年1月の文書 ですけれども、平成15年のときに出された文書は2枚つづりで、要点も分かりやすく書 いてあって一読して分かると思うのですが、今回出された文書は4枚の量に及んでいる ということと、重複箇所がとても多いです。公文書としてはこういうふうにならざるを 得ないのかもしれませんが、読んでいても同じ文章がずっと並んで、肝心の非常に大事 な言葉の違いというのは文章の中にちょっと出てくるのです。しかしそれはすぐ見逃し てしまうような文章の流れになっていて、駆血帯をどの時期で外すのか、あるいは滅菌 済みかどうかによってどう違うのかということがちょっと読み取りにくい…。これを最 後までさっと読んで一体大事なことは何かというと、本当は大事なことは非常に少なく て、駆血帯をいつ外すかは、滅菌済みの場合には最後まで残しておいていいですし、滅 菌していなければ最初に外しなさいということだけなのです。それをこれほど同じ文章 がずっと…、例えば10行ぐらいの文章で全く同じものが3か所ぐらいあるのですけれど も、実際に使用する側からいうと、あるいは例えばこれを受け取る病院にこういう通知 が来たときにかなり戸惑うのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか。 ○事務局 これは実はあて先が医療機器メーカーに対して、医療機器メーカーの添付文 書の注意書きの中でこういった事故について注意してくださいということを言っていま す。機器メーカーの中でも採血針の部分で耐圧性が担保されているものを作っているメ ーカーと作っていないメーカー、ホルダー自体のディスポ化が担保できているメーカー とできていないメーカーがそれぞれございますので、この通知の構造上どうしても場合 分けをしていかないと、各メーカーの方の添付文書に情報提供がうまく反映されていか ないということがございます。こう見ていきますとすべて担保されているものは1の (1)であるとか、メーカーによっては真空採血管を売らずにホルダーと採血針だけとか 採血針だけという形で売っているメーカーもございますので、どうしても通知の構造と しては場合分けを要するという経緯がございます。それぞれ1本ずつ出すという手もあ ったのですけれども、内容的にはほぼ同じ注意喚起だろうということで一つの通知にい たしまして、場合分けを行った形で同じようなことが何度か出てくるという構造になっ てございます。  では医療関係者の方にどういった形で情報が行くかというと、各医療機関の方には各 メーカーの方で採用した一定の真空採血管あるいは採血針、ホルダー等が行っているか と思いますので、各メーカーから配布される情報については何パターンも情報が流れる ということはないかと思います。これに加えて、各製造業者に対してこの通知を分かり やすく説明できるフロー図を作らせまして、それを各医療機関の方に配付させてござい ますので、そういった意味で1本目の平成15年11月に出した通知と比べますと、この 通知を出した後の混乱は私どもは把握してございません。 ○笠貫部会長 ただいまの真空採血管に対する点はよろしいでしょうか。今のように安 全性担保とそれに伴うマイナスの面が出てくれば、これについてはいろいろな方向から のヒアリングをなさったということですが、更にエビデンスを作ろうということは何か 検討されているのでしょうか。またはこれからされる可能性はあるのでしょうか。こう したエビデンスは安全性担保という一面から見る問題だけではなく、多面的に見なけれ ばいけないということは委員からの指摘でもあったと思うのですが、それについてこれ からどうしたらいいかという前向きの提案がもしございましたらお願いします。 ○外部会長代理 今回のこのホルダーに関してはこういう状況で話が進んでおりました し、あるいは血液が付着すればそれはもう当然だろうと。ディスポ化がずっと進んでお りますので、そういう意味では患者側からの視点ということで言えば、やはり取り替え て毎回新しいものでやってほしいということはあると思うのです。ということであれば、 操作者もやはり手を洗うなどは必ずやってほしいという気はします。ただ現実には今言 った廃棄物のこともまた別な問題ですので、毎日ですから非常にばくだいな量になるの は事実なのです。それを解決する方法は何かないのかというようなことは私もちょっと 気になるところであります。目視で血液の付着がないという場合は使っていいというこ とがなかなか言えないというのもそのとおりだとは思うのですけれども、操作のやり方 によってはそこも何か工夫で対応できないか検討を今後フォローしていければと思いま す。 ○笠貫部会長 これからも是非情報収集の方を引き続きお願いしたいと思います。小柳 委員の方から御質問のあったチクロピジンの件ですが、先ほどの回答でよろしゅうござ いますでしょうか。何か付け加えることはございますでしょうか。 ○小柳委員 結構でございます。現実論はそういうことだと思いますから、多少は落ち があるかと思います。取扱説明書のお話が出たのでCypherに戻ってよろしいですか。 ○笠貫部会長 どうぞ。 ○小柳委員 今は1社でございますので議論をするいい場はないかと思うのですけれど も、Cypherの取扱説明書はなかなか難しい書き方をしておりまして、心筋梗塞に禁忌と 書いてありますが、実際には日本中の現場は急性心筋梗塞に使っていますよね。使って いて、そしてこれは審査制度の中で各自治体ごとにかなり差が出ています。Cypherを使 ったらそれを理由に査定するところと通ってしまうところがありまして、厳しい県では ベアメタルに戻ったりいろいろしているのです。やはり1社ですと取扱説明書はなかな か検討できないと思うのですが、かなり時間がたちましたのでこの辺は現実的に対応し た方がいいのかなと思います。現場はかなり混乱しています。東京と神奈川は方針が違 うのです。ですからお互いに会って情報交換しますと、6時間以内の急性心筋梗塞にや っているよという病院もかなりあるのです。実際にそういう部分が有効ですので、是非 御検討される時期ではないかと思っています。  それからサイズも2.5mm〜3.5mmまでしか日本にないのですけれども、実際にはインタ ーベンショニストは拡張バルーンを使って4mm以上まで広げてステントを使っていま す。拡張するのがいいのか悪いのかということもさっぱり分かっていないので、直接提 供側に聞きたいと思うのですけれども、なかなかそこはブラックボックスで聞き出せな いところもあります。ですからCypherの取扱説明書はもう一回現場と照らし合わせて検 討する時期かなと思っております。矛盾が数か所あります。 ○笠貫部会長 いかがでしょうか。 ○安全対策課長 これは審査部門とも十分話をしないといけませんので、そちらの方に 情報を伝えて何らかの対応がとれるかどうか検討してみたいと思います。 ○笠貫部会長 これは先ほど禁忌症例、又は適応外症例ということもございましたので、 審査部門の方と御連絡を取り是非御検討いただけたらと思います。委員の先生方、ほか に何かございますか。どうぞ。 ○酒井委員 平成16年の医療機器の医療関係者からの報告なのですけれども、やはりこ れも平成15年から比べますと非常に多くなっています。この多くなっている理由が厚生 労働省の方から出された通知による影響なのか、それとも先ほどのインスリンの話で済 んでしまうのか、もしそこを分析できたらちょっと教えていただきたいのです。  もう一つは、私の予想では通知の影響があって、やはり副作用、不具合の通知義務の 中で医療機関が真摯に報告しているのではないかと思うのですが、その中で特に職種別 に同じような経過で増えているのか、それとも臨床工学技士等が更に報告されてきたの か、もしそれが分かりましたらお教えいただきたいと思います。 ○事務局 まず一点目の御質問でこの増加している原因でございますけれども、ペン由 来かどうかというところで必ずしもそうとは言えないと考えております。ペンの増加分 で70件程度なのですけれども、単純に70件を前年度の370件に足しますとやはりもっ と伸びているという状況になっています。これについては何度か通知等で医療機関報告 をしてくださいということで、報告してきているところもございます。そういった意味 では啓蒙が図られてきたのではないかという点がございます。  それから報告件数の内訳でございますけれども、ちょっと昨年度分のデータしかござ いませんで申し訳ありませんが、用具の場合ですと医師が約3割。それから薬剤師及び 臨床工学技士の関係が約2割弱。看護師からは1割強きてございます。その他に少数来 ているのが医療安全管理者、これはリスクマネージャーも含みます。それから事務の方、 歯科医師という順番になっているという状況でございます。 ○笠貫部会長 ほかにはございますでしょうか。野中委員、お願いします。 ○野中委員 ここで報告されたことを予見できるかできないかということは大きな困難 もあるとは思います。しかし、ただ機器を許可する際に本当に予測できなかったのか、 今日報告されたことから含めても、許可する審査体制に何か抜けていたことがあるかど うかに関してはどうお考えですか。実際、現場からの報告があって初めて気が付いたこ となのか、私はそうは思えないようなケースもあるのですけれども、そのことに関して は今後どうされるかに対する御意見は何かありますか。 ○事務局 このような市販後で起きた不具合に係る情報でございますけれども、こうい った形でまとまってまいりますと、これは実は審査部門と情報を共有してまいります。 この情報がそのまま機器の審査部門にまいりまして、今申請中のもの、治験中のものに ついて併せて注意を図っていこうということで情報を諮りまして、新たに機器が承認さ れる段階ではこういったものについて必要な注意書きがされているとか、措置がとられ ていると考えております。 ○野中委員 起こることが本当に予測できなかったのでここに報告されているならばま だ分かりますが、本当にそれを予測できなかったのかは、認定、許可の段階において少 し検討の余地があるのではないかと思うのです。このことがあったから初めて検討が変 わってくるとの話は本来おかしいのではないか。臨床の現場でもっと検討することが必 要ではなかったのかどうかに関しては、どういう感想を持っていらっしゃいますか。 ○安全対策課長 今回二つほどの事例を考えますと、一つはインスリン用のペン型のも のがございます。これは件数が非常に多くて、このものについて審査の段階でどうかと いうことなのですけれども、通常治験の段階で使うときにはやはり使い方についてかな り指導が徹底されます。したがいまして、そのときに発生する不具合というのは結局率 が低いという状態の結果が出ております。ですから、その段階ではこれほど不具合が増 えるというのはなかなか予測できないだろうと思います。実際に現場に出ますと、やは り説明はされているのですけれども、患者さん個人個人の癖といいますか、今まで使っ ていた既存のものとそのまま同じような形で使われるということもありまして、その辺 りで不具合が増えたと考えております。  この辺りの教訓といたしまして、今回のものの新たに改良したものを市場に出すとい うときに、承認を与えた後で限られた医療機関で試用期間を設けまして、実際に説明を した上でどのくらいの不具合が起こるかというのを試しながらやっております。その結 果特に大きな問題はないということで、より広く全般的に普及するという二段階の普及 の仕方というのをとらせていただきました。今までのペン型のものではこれほど不具合 が多いのは初めてのケースでしたので、若干こちらの方も最初はその辺りの対応につい てかなり苦労したところがありますけれども、幸いにして低血糖を起こすような事例と いうのは少ないということでもありましたので、今回の件は何とかスムーズに置き換え をするということが可能になっております。ただし更に似たような件が起こるというこ とは好ましくございませんので、こういう患者さん個人が使われる新たな形のものにつ いては、やはり実際の現場でどういう状態であるかという情報を取りながら対応すると いうことを考えていく必要があるだろうと。それは審査部門の方にも、あるいは新たに 承認される場合にあっても安全部の方からもアドバイスして対応を十分とっていきたい と考えております。  それからペースメーカの方はX線CTは初めてのケースでございますので、今まで想 定されなかった不具合だろうと思います。両方とも治験あるいは審査前にそういう情報 が得られるということではなかったわけですが、ペースメーカについてはいろいろなケ ースを一つずつ積み重ねていって、こういうケースについては事前にチェックするとい うことを組み込んでおりますので、再度起こるかどうかのチェックは十分されることに なるかと思います。いろいろな不具合自体は、起こってみて初めていろいろ追究してい くとその原因がほぼ分かってくるわけですけれども、やはり事前に予測できるかどうか は過去の経験をいかに積み上げていくかということで対応せざるを得ないのかなという のが実情でございます。その意味でいろいろな事例を積み重ねていって、それをできる だけ承認前にチェックするという試行錯誤の体制でやらざるを得ないというのが現実か と思いますが、御理解いただければと思っております。 ○野中委員 ある程度は理解できることです。ただ医療の現場が様々に複雑になってい る状況をかんがみて、どういう審査体制で行くかについては改めて検討する必要がある と思います。先ほどの真空管での採血の話も後からだとああいう状況にならざるを得な いと思います。しかしその後廃棄物等いろいろな問題が出てくることを考えたら、どう やって工夫するかについては再度検討することも必要と思います。それには、問題が起 きたら審査部門に報告して適正にやっていただくことも重要と思いますが、医療の現状、 現場の状況を考えて、起こり得る、発症し得る事柄に対する検討は審査体制の中で生か すべきと私は思います。その後の検討をどうぞよろしくお願いいたします。 ○笠貫部会長 ただいまの御指摘もこれからの医療機器の審査、それから安全という二 つの部門の非常に大事な車の両輪としての課題だと思います。そういう意味では医療機 器というものの根幹にかかわる問題だと思いますが、これもまたこれから新しい薬事法 の下でいろいろな意味で改善されていくと理解しております。それでは、ほかにはこの 議題1のところで御質問ございますでしょうか。目黒委員、どうぞ。 ○目黒委員 資料1-9の「医薬品・医療機器等安全性情報」なのですけれども、一つい つも気になっているのですが、医薬品と医療機器というのは基本的には構造上違うもの ですので、言葉でいろいろ説明するのは文章が非常に多くなってしまいます。要するに 器具、機械というのは目で見た方がかえって分かりやすい、あるいは簡単なシェーマの ようなものがあると分かりやすいので、この書き方をもう少し分かりやすく工夫するこ とができないかなと常日ごろ思っているのです。機械の場合構造を示す方がかえって分 かりやすいということがありますので、そこが一点あります。それに付け加えて加温加 湿器等にかかわる注意事項についてもそうです。メーカーとしてはきちんと図説等をす るかとは思うのですが、理屈あるいは原理的なことが分からなくても呼吸器の前に立た ざるを得ない医療関係者はいるわけですから、その辺をかなり分かりやすくできるよう なシェーマあるいは図説のような簡単に説明できる指導も必要なのかなというふうに感 じています。その辺をお願いしたいと思います。 ○笠貫部会長 これは医療機器メーカーに対するものと医療機器メーカーから実際のユ ーザーである医療側に対するもので違うというお話も先ほどあったのですが、そういう 理解でよろしいですか。 ○事務局 御意見の方は有り難く承りたいと思います。過去の事例を幾つか申し上げま すと、例えば資料1-9で自己血回収セットはやはり文書だけだと複雑だろうということ で、実際の通知で周知する際には図説、たしかカラーだったかと思うのですけれども、 そういったものを付けております。バイポーラ電極についても図説をしております。そ れから(4)のニードルガイドも図説を入れまして、(5)についても図説を入れておりま す。二度目、三度目というものではなくて初めて通知でお示しするようなときには、基 本的に通知の中に図解したものを入れる形でやっておりますが、今後ともそういった方 向で努めてまいりたいと思います。 ○笠貫部会長 ほかにはございますでしょうか。それではございませんようですので、 次の議題2について事務局の方から御説明をお願いしたいと思います。 ○事務局 それでは資料2-1〜2-4までを御覧いただければと思います。まず資料2-1で ございますが、薬事法第77条の4の4の規定に基づく薬事・食品衛生審議会への不具合 ・感染症報告についてということでございます。  資料を1ページおめくりください。こちらの規定を簡単に御説明いたしますと、平成 15年7月から施行されました改正薬事法の第77条の4の4の規定がございまして、こ ちらの中身というのは毎年度不具合等の報告及び回収の報告の状況についてこちらの審 議会の方に報告して、必要と認められたときは意見を聞いて保健衛生上の危害の発生又 は拡大を防止するために必要な措置を講ずるものとされてございます。こちらの方の抜 粋が四角の中に書いてございます。不具合報告と回収着手報告について、その状況をこ ちらに報告するといったものでございます。  今回は2.の方にございますが、平成16年10月〜平成17年3月までの不具合報告に ついて御説明したいと思います。更にもう1枚めくっていただきまして、医療機器不具 合等報告ということで3月までの半年間で不具合・感染症報告が8,345件、それから外 国措置報告が130件、研究報告が48件となってございます。それから次に医薬関係者か らの医療機器不具合等報告でございまして、報告件数が297件となってございます。本 日お示ししたこちらの資料の注意事項でございますが、医療機器不具合・感染症報告に つきましては医療機器との因果関係が不明なものを含めて製販業者等及び医療関係者か ら報告されたものでありまして、医療機器との関連性が必ずしも明確になっていないも のが今回示されたこの件数等に入ってございます。それから次でございますが、同一の 症例に複数の医療機器が関与している場合にあっては、一つの症例が複数の企業からそ れぞれ報告されるケースもございまして、ここに示されました報告件数がそのまま症例 の件数というわけではございませんので、御留意いただければと思います。  それから資料2-2、2-3、2-4でございますが、資料2-2につきましては医療機器不具 合等報告ということで、半年分報告されましたものをリスト化してお示ししております。 資料2-3は医療機器外国措置報告ということで、海外の措置について報告されたものを 一覧にさせていただいたものでございます。それから資料2-4は3月までの半年間で報 告されました医療機器研究報告についてリスト化したものでございます。以上でござい ます。 ○笠貫部会長 どうもありがとうございます。それではただいまの事務局からの御説明 について、何か御質問はございますでしょうか。 ○小柳委員 以前この安全対策部会では「不具合」という言葉と一緒に、「不適正使用」 という言葉がほぼ同率にいつも対比されて使われてきたのですが、不具合と不適正使用 の判定をする場がどこかにありますでしょうか。ここでやったこともあるかと記憶して います。 ○事務局 不具合と不適正使用を判定する場というのはないのですが、通常こういった 不具合報告はそれがまだよく分からなくて、不具合の可能性が残っているというものも 含まれて上がってまいります。ですので、そういった意味でまだ機器に由来するアクシ デントというか、事象に絡むものが否定されない限りはこちらの方の不具合報告という 形で、最終的に調査していって不具合報告でなければ取下げという形になります。つま りそれは患者素因だけの事象だったものであるとか、それがある種の手技によるもので あることが明確に分かったというものについては不具合報告でないということで取下げ という形で処理されるケースもございますが、そういった不具合か不適正使用かという ところを明確に判断するという場はちょっと存じておりません。 ○小柳委員 この部会でそういう作業をしていた記憶がございまして、一度外先生とこ こでもお話ししたことがあるのですが、ジェネレーションがかわりますと若い医師たち、 あるいは看護師たちの考え方が随分変わって、あたかもそのデバイスはもう完成したも のであるというふうに考える人がだんだん増えてきて、それですべては不具合だと考え て報告をすると。よく調べてみると実際には不適正使用というのもあります。ここにい らっしゃる委員の先生方はそれぞれ機器の開発などにタッチされた方々ですのでよろし いのですが、今の若い世代はもう出来上がったものとしてとっていますので、その辺で 不具合と不適正使用とをきれいに分ける作業がどこでされているのかという疑問があり ます。 ○笠貫部会長 どうぞ。 ○安全対策課長 今まで私がいろいろ経験した感じでは、不具合と不適正使用による事 故などが報告の中に混ざってくることは確かでございます。ただ事故といってもどうし てその人が間違ったのか、ひょっとしたら操作の仕方が非常に分かりにくかったのでは ないかなどということも含めて解析をして、機器の方で改良できるのであればよりいい ものに改良していくという話はございます。余り不適正使用との間で峻別して、例えば 不適正使用だから医療関係者を訓練すればいいのではないかというようなことだけで終 わってしまうのではない取扱いを最近はするようになっているのではないかと思いま す。 ○笠貫部会長 私は厚生労働省の班会議の方でペースメーカ不具合についての定義と分 類とその原因の分析をやらせていただいているのですが、トラッキングシステムにおい ては、各メーカーサイドは不具合が起こったときにどういう原因なのかということを厚 生労働省の方にもお出ししています。どのように不具合を分類していくかは医療機器に よってかなり違いがあるのだろうと思います。そういう意味では、これからこの「不具 合」という言葉の定義と共通言語をどういうふうにしていくかということも一つの課題 かと思っております。小柳委員から非常に大事なことを御指摘いただいたと思うのです が、そういう理解でよろしいでしょうか。ほかにはございますか。外委員、どうぞ。 ○外部会長代理 今の意見と少し関連するのですが、今日見せていただいたのですけれ ども、このように不具合報告があって患者さんが亡くなった、あるいは重症な被害を被 ったというものに関しては個々に検討されてその原因も追究されて、今回はこの審議事 項に挙がらなかったと解釈してよろしいのでしょうか。例えばここでは骨セメントで相 変わらず患者さんが亡くなっている、あるいはいろいろな人工呼吸器で患者さんの死亡 例もあると。こういうことについては今日は報告の一覧として挙がっていて私たちはそ れを見るだけなのですけれども、直接言えばもうこういう重症被害まで起こった不具合 報告についての医療機器の問題はないと。ですから今回審議することはないと解釈して よろしいのでしょうか。 ○事務局 結構でございます。私どもは不具合の報告が挙がりますと、1症例1症例す べて確認いたします。それでこの機器に由来することがぬぐえない場合、あるいは注意 書きが足りない場合、若しくは多ロットに跳ねるような場合は担当ベースで検出いたし まして、特にまとまって措置をとるケースに当たっては、今日前半でお示ししたような 通知という形で発出させていただいております。ただ、今のお話の中で骨セメントのこ とがございましたけれども、骨セメントの関係につきましてはどうしても年間一定程度 死亡症例が出るということで、なおかつこれをやめていいかというと手術するときにや はり困るという状況もございます。こういったものについては定期的に、例えば過去3 回注意喚起してきているのですけれども、今後多分まとまった形で注意喚起をしていく ことになるかと思います。 ○外部会長代理 骨セメントに関しては一応この前の委員会などで話し合われて、こう いう条件の下でやってくださいと。もちろん現場では使用するメリットが大きいという ことで使用せざるを得ないのですけれども、その際にはバイタルサインのモニターとか 麻酔科医の応援の下でやりなさいということが書かれていると思うのですが、そういう ことはきちんとフィードバックして、そういうことをやった中でやむを得ず亡くなった ことを確認されているということですね。 ○事務局 そういうことでございます。 ○酒井委員 先ほど小柳先生から出されました御提案は私も非常に重要なことだと思い ます。現在その医療機器関係については確かにこちらの局の方で医療機器に由来するも のについての不具合を集めているわけですけれども、逆にそういう体制をとっています と医療関係者の方は医療機器に関係ないと、恐らくこれは自分たちのヒューマンエラー だとすると出てこない可能性があります。しかしながらよくよく見ていきますと、医療 機器自体にヒューマンファクターの何らかの問題があるということですけれども、医療 機関からは関係ないからというふうに出されないと、やはり今から機械の問題だけでは なくて医療機関のスタッフの使い方の問題もどこかできちんとやらなくてはいけないと 思うのです。今医政局の方といろいろと情報が分離していますけれども、病院の方では それは一体になっていろいろな不具合が起こったりしていますので、やはりそこを見直 すためにも今日小柳先生から御提案があったように、こういう不具合報告についてこれ が本当に機器自体の問題なのか、それともやはり不適正使用の問題なのかというのは少 しグレードを付けてやっていく必要があるのではないかと私は思います。 ○笠貫部会長 どうしますか。お答えになりますか。 ○事務局 私どもは不具合報告を受けますと、機器には問題がないけれども、使用方法 が情報提供されていなくてそういったアクシデントが起きてしまっている場合につきま しては対処しているところなのですが、一方で注意喚起もすべてしておりますし、メー カーの方から出している機器としてのスペック自体も違反でもないし不良でもないと。 ただユーザービリティーの観点でこういう事故を防止する意味でもう少しやった方がい いという、いわゆる事故が起きましたという観点では医政局経由で外部機関の方で収集 しているのでございますけれども、その情報を私どもも共有させていただいております。 ただ細かい情報については一定程度伏せられた状態で頂いているのですけれども、そう いったものを私どもも加味させていただきまして、その中で明らかに不具合のものにつ いては何か手当できないかということで情報共有して検討しているところでございま す。ただあくまでも事故は事故というところであるとすると、では医薬食品局は何もし ていないかというと、ユーザービリティーの観点からやはり機器としてこういった改良 をした方がいいのではないかなどの提案をメーカーとともに協力しながらやっていると ころでございます。 ○笠貫部会長 医政局との関係も出まして、先ほどは審査部門の話も出ましたが、ただ いまの御指摘はこういった医療機器の安全というものについて総合的な検討を加えてい かなければいけないのだろうということであり、またこれからの在り方だろうと思いま す。不適切な使用と不具合の問題と、それからそうではなくて起こった問題との区別に ついても、これから厳しい検討を加えていただけたらと思います。それ以外にはほかに 御質問はございますでしょうか。井部委員、どうぞ。 ○井部委員 医療機器研究報告でございますけれども、これを拝見いたしますと研究報 告はたくさんあるのかなと思いましたら、この植込み型心臓ペースメーカにつきまして は同一文献がずっと並んでいるように見えるのです。上から三つ目の3のところにあり ます「Lead Stuck(Frozen)in Header:Salvage」という文献はその下の11以降も全く同 一の文献のように見えるのですが、これはどういうことでこのように報告されるのでし ょうか。 ○事務局 これは各製造販売業者が同一の文献について知ってしまったケースというこ となのです。いろいろなペースメーカの業者がいまして、その製造販売業者が報告対象 の文献を知ってしまったときに、厚生労働大臣あて、今は医薬品医療機器総合機構の方 になりますが、各メーカーの方で知ってしまったものについて同じ文献なのですけれど も、各社から報告が上がってくるという状況でございます。それから、それぞれの機器 ごとに同じ文献のものが上がってくるということになってございます。手続上の問題で す。 ○井部委員 そうしますと、この文献は幾つかの種類の植込み型心臓ペースメーカに言 及した、いわゆる優れた研究になるのでしょうか。 ○事務局 これはペースメーカ交換時にペースメーカからペーシングのシグナルを出し たり、逆に心臓の波形を拾ってくるリードが交換時に抜去できなくなってしまったとい う状況についてどういう対処法があるのかという意味では、この対処法がもし非常に優 れているのだとすると、これを各ペースメーカ業者の方や各医療機関に伝えることによ って、こういったトラブルを回避できるのではないかという点で有効な文献ではないか と考えております。参考までにですけれども、既にこういった文献の情報提供について は、こちらの方でこういったトラブルシューティングの方法がありますということで学 会の方に情報提供いたしております。 ○笠貫部会長 私はペースメーカの関係の学会理事をしておりますが、このトラブルシ ューティングの方法については厚生労働省の方からも学会の方に御連絡いただきまし て、会員には徹底するという方向をとらせていただいております。ほかにはございませ んでしょうか。この数の中にはオプチペンがたくさんございますけれども、余りにも数 が多いものですから、これからの安全策については御説明は加えておかなくてもよろし いですか。 ○事務局 今後のオプチペンの対応でございますけれども、メーカーの方で新製品とい うか、新しい注入器であるオプチクリックというものが出てまいりまして、これについ て先ほど当課の課長の方から説明がございましたけれども、それの評価が終わりました。 それでメーカーの方でこれについては早急に入れ替えるということで、そのプランニン グは終わっております。恐らく夏が終わるころまでにはオプチペンプロ1から新しいオ プチクリックの方にすべて入れ替わるということを聞いております。以上でございます。 ○笠貫部会長 ほかにはございますでしょうか。中村委員、どうぞ。 ○中村委員 確認なのですけれども、資料2-2は平成16年10月〜平成17年3月にかけ ての報告と理解していいのでしょうか。 ○事務局 結構でございます。 ○中村委員 8ページの234〜242にかけて骨接合用品というものがあってフィクソー ブがあります。これに関しては何か検討されたのでしょうか。私はこの委員会の前身の 会からメンバーにさせていただいているのですけれども、以前はいろいろな副作用があ ったときに頻繁に会が開かれて、櫻井委員長がされていたころは毎月のように呼ばれて いたこともあるのですが、このごろ随分回数が減ってきていて、もう世の中から事故が 減っているならばそれはいいことだと思うのです。問題があったらこういうところを通 さずに個別にはきちんと解決していると理解していいのですか。このフィクソーブみた いなものは結構副作用のようなものが出ていますけれども、これに関してきちんと検討 される場があったのでしょうか。 ○事務局 こちらの不具合報告は幾つか出てございますけれども、国内のみで11件ぐら いの報告がございます。プレート破損が1件、不明なものが10件ということなのですけ れども、健康被害状況についてもここに書いてあるとおりで、こういったものが出てい ると。実はこれについては既に添付文書の中で注意が図られておりまして、そういった 意味では改訂という措置はなされているのだろうと。こちらの方向については今医薬品 医療機器総合機構というところがございまして、そちらの方で日々1例1例こういった 上がってきたものを見て、そこで必要に応じて措置のレベルを上げるかどうか、今添付 文書の改訂がなされているけれども、注意喚起としてそれで足りるのだろうかという調 査検討がなされております。それは日々やっております。 ○笠貫部会長 ほかにございますでしょうか。それではございませんでしたら次の議題 3に移らせていただきたいと思います。事務局の方から御説明をお願いいたします。 ○事務局 お手元の資料3-1、3-2に基づき御説明いたします。薬事法第68条の8に基 づく医療機器の感染症定期報告の状況について御報告させていただきます。まず資料3-1 でございますが、感染症定期報告の状況でございます。平成16年10月1日〜平成17年 3月31日までに生物由来製品の製造販売業者等から報告された感染症定期報告のうち、 文献の調査につきまして報告、登録順に表にして並べたものでございます。合計で80件 の報告が寄せられておりまして、この報告を同一文献ごと、感染症ごとに整理してまと めたものが資料3-2の報告文献別一覧表でございます。今回も資料3-2の一覧表に基づ きまして概要を御説明いたします。  今回の報告ではおよそ20の感染症に関しまして61件の文献等が提出されております。 文献が提出された主な感染症でございますが、2ページ以降のインフルエンザウイルス、 トリインフルエンザウイルスの関係が12件で最も多く、続いて1ページのE型肝炎が 11件、またクロイツフェルト・ヤコブ病が3件などとなっております。論文につきまし ては倉田委員を始め甲斐先生、山口先生と御相談しながら、学術的コメントをお願いす るなど措置を講ずる必要性を含め御意見を頂いてまいりました。感染症定期報告の制度 はスタートしてから2年がたち、本部会におきましても一通りの感染症について御検討 いただいたところでございますが、今回の文献等について主なものを御紹介いたします。  まず資料の1ページにE型肝炎に関する論文が続いております。2ページの一番最初 の13でございますが、米国NIHにおけるSARSワクチンの開発についての報告。同 じく2ページの14〜3ページの25までがトリインフルエンザウイルスに関する論文に つきまして、アジアを中心に各国でインフルエンザウイルス株についての報告が続いて おります。3ページのインフルエンザウイルスの次でございますが、ニパウイルスの関 係の報告がございます。また28でございますが、マレーシアでウイルス性脳炎流行地域 の発症ブタから分離したニパウイルスとヒト分離株とは事実上同一であり、ブタがヒト への感染源になることが確認されたという報告が提出されております。いずれにいたし ましても我が国の各製品につきましてはウイルス不活化工程があり、これらの感染症に 対する安全性は確保されていると考えております。続きまして3ページの中ほどのウエ ストナイルウイルス感染についてでございますが、米国における流行状況を受けて文献 が提出されております。4ページでございますが、38からBSE関連の報告、また41 からクロイツフェルト・ヤコブ病に関する文献が報告されております。42につきまして はヒト尿中プロテアーゼ抵抗性たんぱくについての研究報告、43は米国における未発症 vCJD患者の初症例報告などがございます。これらのプリオン病に対する対応につき ましては、本部会あるいは医薬品等安全対策部会や伝達性海綿状脳症対策調査会での御 審議に基づき、今後とも引き続き情報収集し、状況を監視するということになっており ます。その他サルモネラ菌や大腸菌、豚コレラなどの報告が続いております。これらの 概要につきまして倉田委員、甲斐委員、山口委員にも御覧いただいたところ、流行地域 が限定されていることや、製品の製造工程における病原体の不活化工程などを踏まえる と措置を講ずる必要はないが、今後とも報告者は情報収集に努めるようにということで ございます。追加の御発言などがございましたら、またよろしくお願いしたいと思いま す。事務局からは以上でございます。 ○笠貫部会長 どうもありがとうございます。それでは事前評価委員でいらっしゃいま す倉田先生、甲斐先生、山口先生の方から何かコメントはございますでしょうか。お願 いいたします。 ○倉田委員 特に今事務局から言われたことが大部分のことをカバーしているわけで す。この文献集は、もう一方で安全対策課の方でまとめておられるのと同一の部分と、 更に一般用医薬品のもの、ワクチン等も生物製剤に由来するものですね。それまでまと めてみまして、これは大分重要なものから非常にダイジェスト的に一般的に書かれた、 例えば「体の科学」というのは研究者が読むものではありませんけれども、一般の人が 読むというところにもきちんと文献を集めておられて、これは会社の方からの報告、あ るいは研究者の方からの報告といろいろなものがあると思うのですが、ほとんど大事な ものはカバーされていると。これがいきなり人に来ますという話とはちょっとまた別な ので、動物が持っているということではすばらしい文献集がずっとこの2年ほど出来上 がってきていると思います。  重要なものはみんな入っているわけで、特に今報告がありましたようにバリデーショ ンプロセスが今日ここに挙げられている機器の問題と考えたときに、今何か特別なアク ションが必要かということではないと思うのですが、ただ動物の世界にしかなかったも のが人間の世界にどんどん入ってきているということもありますし、E型肝炎は食べ方 の問題で何とでもなる話です。それからウエストナイルは隣のウラジオストックにまで 来ています。つい先日担当の人から聞いてきたのですが、ウラジオストックを経由する 渡り鳥は東京は通らないようですが、鹿児島に飛んでいくと。そういうことで、そのう ちその鳥が日本にウイルスを持ってくることが起こらないとも限らないというわけで、 だんだんいろいろなものが飛び込んでくる頻度が高く、かつ時間が速くなっているとい うことでしょうか。そういうことでいろいろ情報等、我々の方も常に野鳥が死んでいる とか、それから何かのときには全部私どもの研究所の獣医科学部でもチェックをしてお りますが、今までのところ幸い入っていないというだけで、入ってくることは時間の問 題ではないかなという気はしております。そういう意味で警戒心はいろいろに必要と。 牛の問題はまた後で山口先生がお話しになると思いますが、これは更に警戒していく必 要があろうと。少しも止まらないというところが気になります。以上です。 ○笠貫部会長 山口先生、どうぞ。 ○山口委員 今事務局の方から報告されたように報告情報は感染症別にきちんと整理さ れておりまして、非常に貴重なものであろうと思われます。それから今倉田先生もおっ しゃいましたように報告にあるような病原体を含むものが原材料として使われているわ けではなく、各メーカーの情報を収集しながら原材料としての安全性を確保していくと いうことで、今回の報告に関して言えば事務局の報告にありますとおり問題になるよう なものはないと考えられます。  ただちょっと二点ほど、これは将来にわたってということで、例えば医療用具の中で も将来は異種移植などに使われるような、あるいは細胞を用いた医療用具というものの 観点から考えますと、8番の論文でE型肝炎について人獣共通感染症として考えるべき と述べられているものがあります。検出感度の問題もありますので、そういう将来生で 移植されるようなものに関しては非常に注意が必要であろうと。これは将来的な課題で す。  それから、あともう一つは異種移植に関連するものとして、58の論文でブタ内在性レ トロウイルスの問題があります。これは異種移植の場合には将来的にはブタがよく使わ れるだろうというふうに考えられているわけですけれども、ブタには内在性のレトロウ イルスがあって、これはヒトに感染するのではないかという危惧があるわけです。これ についてはヒトの血清の中に含まれるα1-3Galに対する抗体で多分中和できるのだろう と。ただ異種移植の場合、その抗原をノックアウトするようなことをすると内在性レト ロウイルスがヒトに感染力を持つ可能性が出てくるので、そういうことは将来的には注 意の必要なことだろうと考えます。私の方からは以上です。 ○甲斐委員 お二方の先生が言われたとおりでございまして、この感染症定期報告は人 獣共通感染症の報告も含めて重要な論文はほとんど集めておられて、将来的に本当にい い論文集になっていくというふうに思います。今回は私の方も目立って措置が必要な報 告は見当たらなかったと思います。重要な情報収集ですので、今後も引き続き続けてい ただければというふうに思います。 ○笠貫部会長 三先生からコメントも頂きましたけれども、ほかの先生から御質問はご ざいますでしょうか。倉田委員の方からこれから厳重な監視が必要だということをお聞 きいたしましたけれども、ほかには御質問ございませんでしょうか。それでは、ないよ うですので次の議題に移らせていただきます。次の議題4につきまして事務局の方から 御説明をお願い申し上げます。 ○事務局 それでは医療機器の回収報告の状況につきまして、資料4-1と4-2を用いて 説明させていただきます。資料4-1の表紙をめくってください。平成8年の薬事法改正 によりまして、医薬品、医薬部外品、化粧品若しくは医療機器の製造業者、輸入販売業 者等は、その製品の回収に着手したときには、その旨を厚生労働大臣又は都道府県知事 に報告しなければならないということが薬事法第77条の4の3で義務付けられており ます。また製造業者等から回収着手報告がなされた場合には、すべての事例をインター ネット上で公開しております。本日は薬事法第77条の4の4の規定に基づきまして、薬 事・食品衛生審議会へ回収の状況を報告するとなっておりますので、この場で報告をさ せていただくものです。  下の方の表を御覧ください。回収件数の年次推移の表を記載しております。昨年平成 16年度の回収の件数につきましては、医療機器が370件、医薬品が199件、医薬部外品 が15件、化粧品が60件で合計644件となっております。合計の数字ですとおととし平 成15年度の643件とほぼ同様な数字になっておりますが、医療機器に限定しますと平成 15年度の292件から平成16年度は370件と増加している傾向がございます。  次のページを御覧ください。こちらの二番目の表は平成16年度の医療機器等の回収件 数をクラス分類別に示したものです。クラスI〜IIIということで中ほどに書いておりま すが、医療機器のもう一つのクラス分類の中でクラスI〜IVの場合というのがございま して、そちらの方はクラスIが一般医療機器で一番簡易なもので、逆にクラスが上がっ ていくと高度な医療機器になりますが、回収の場合にはイメージが逆になりまして、ク ラスIといいますのが、その製品の使用が重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る状 況を言うもの、クラスIIが原則的な回収のクラス分類でございまして、一時的若しくは 医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性があるか、重篤な健康被害のおそれが まず考えられないというものです。クラスIIIといいますのが、その製品の使用が健康被 害の原因とはまず考えられないというもので、表示のミスなどがクラスIIIになります。 クラス分類別の数字は、医療機器に関しましてはクラスIの一番重篤なものが14件、ク ラスIIが286件、クラスIIIが70件で、先ほど御説明しましたように合計では370件の回 収となっております。医薬品のクラスIの回収も73件となっておりますが、「*」で下 の方に注釈を付けさせていただいておりまして、医薬品の場合にはロットを構成しない 医薬品であって同種他製品に不良が及ばず、かつ当該医薬品が使用されないことが確実 な場合(血液製剤の献血後情報等に基づく投与前の事前回収)が70件含まれております。 それを除きますと医薬品に関しては3件ということになりまして、医療機器の14件とい うのが実質上クラスI、すなわち、重篤な健康被害が予想されるものの中では一番多い 件数となっております。  続いて資料4-2を御覧ください。昨年平成16年度の医療機器の自主回収の一覧表です。 より詳しいものはホームページ上ですべて公開しておりますが、本日は表の形にまとめ たものを御報告させていただきます。時間の関係上、クラスIの重篤な健康被害が起こ り得るものに関してのみ簡単に御紹介させていただきます。まず1ページの5月14日に 回収しておりますフクダ電子株式会社のFCー2000シリーズ 監視除細動装置ですが、こ れは半自動の除細動器でございまして、心電図の解析後、充電が完了して通電スイッチ が点灯するものの通電を促すような音声メッセージや画面表示が出ないということで、 救急救命士が救急車の中で使用するときなどに機械側からのメッセージが表示されない と使用する機会を失う可能性があるということで回収しております。  続いて6月16日、二つ目と三つ目のエンドタック エンデュランスEZとエンデュラ ンス EZ Jというのがあるのですが、これは日本ガイダント株式会社とインターメデ ィクスジャパン株式会社が回収しておりまして、同一製品でございます。こちらは植込 み型除細動器用のリードにおいて、先端電極と伝導コイルとの溶接が不十分であったた めの不具合が生じたということで回収しております。1ページの一番下になりますが、 7月21日に回収しておりますエクスプレス コロナリーステント、ボストン・サイエン ティフィック ジャパン株式会社の製品でございます。こちらはステントのバルーンカテ ーテルでございまして、一部製造工程上のミスによってバルーンの収縮がしにくくなる ことがあるということで回収している事例でございます。  2ページを御覧ください。一つ目のメドトロニックSigmaシリーズでございますが、 日本メドトロニック株式会社が回収しております。こちらは植込み型のペースメーカで ございまして、ペースメーカ本体の回路とリード接続端子を結ぶワイヤーの接続に不良 があったということで回収しております。  続いて9月7日のミニスイングVDR、ミニスイング200でございます。こちらはソ ーリン株式会社が回収しておりまして、こちらも植込み型の心臓ペースメーカでござい ます。こちらの場合は中に入っておりますICチップに不具合があったことが原因と考 えられる出力停止があったということで、古いタイプのICチップを使用していた製品 についてフォローアップの回収をしております。  続いて9月30日に二つございますが、泉工医科貿易株式会社と泉工医科工業株式会社 が回収しておりますIBC フローポンプ、IBC フローポンプ NSとメラ人工心肺用 回路でございます。これは基本的に同じものでございまして、滅菌しているか否かの違 いがあるものでございます。こちらは人工心肺用のポンプでございまして、ポンプ内の キャップが緩んでローターの正常な回転が得られない事例があるということで回収して いるものです。  2ページの一番下の10月4日にパシフィックメディコ株式会社が回収しております 人工呼吸器LTVシリーズでございますが、こちらは人工呼吸器の外部バッテリーでの 作動中に電圧が低下した際に、本来でしたら予備の電源に切り替わるのですが、それが 行われないという事例が全世界で30件、国内でも1例発生したということで回収してお ります。  続いて3ページを御覧ください。11月26日のバクスター株式会社による輸液セット サブラテックポンプ用というものの回収でございます。こちらは輸液ポンプですが、製 造時に当該製品の構成部品が本体に組み付けられていなかったということがございまし て、そういったものをポンプに装着した場合ローラーによるチューブへの圧迫が行えず、 結果としてフリーフローが発生するということで回収しております。  続いて11月29日のフィロス DR等でございます。こちらは日本光電工業株式会社の 植込み型ペースメーカでございます。こちらは定期フォローアップの際にペースメーカ との通信がうまくできずに、ペーシングレートが不安定な状態を呈するという事例が国 内で1例報告されたということで、早期のフォローアップという回収を行っております。  続いて12月2日のアンテオフィルターでございます。ボストン・サイエンティフィッ ク ジャパン株式会社の製品でございまして、浮遊血栓を捕獲するフィルターカテーテル でございます。これ自体の不具合ではなくて、このフィルターカテーテルを導入する際 に使うキットに付属しているイントロデューサーのところで不具合がございまして、イ ントロデューサーを血管内に挿入中にダイレーターという部品の先端部分が離脱すると いう事例が国内で1例あったということで回収しております。  続いて12月7日のAVI輸液セット、スミスメディカル・ジャパン株式会社の製品で ございますが、こちらは当該製品の使用中に薬液が設定より過量に注入された事例が1 例あったということで調べたところ、輸液セットの流路に小さな隆起があった場合に輸 液ポンプの流路遮断用バルブが輸液流路を完全に遮断することができず、輸液開始時に 過量注入が発生する可能性があるということで回収しております。  最後になりますが、3月3日のヨストラロータフローコンソール、マッケ・ゲティン ゲ株式会社の製品でございますが、こちらは人工心肺用のポンプでございます。不具合 といたしましてはバッテリー温度センサーの接続不良がありまして、これによる誤作動 によってアラームが作動して停止してしまうという事例があるということで回収してお ります。以上、簡単でございますが、御報告いたしました。 ○笠貫部会長 どうもありがとうございます。それでは先生方から何か御質問はござい ますでしょうか。どうぞ。 ○佐藤委員 自主回収の厚生労働省への報告義務なのですけれども、国内で承認されて いるのは当然報告義務が生じると思うのですが、例えば同じようなモデルで、外国で承 認されていて、要するに承認品とは違うものが実際に外国で使用されていて、外国でリ コールがかかったような製品については厚生労働省への報告義務というのはないのでし ょうか。具体的には、例えば6月ごろに新聞報道された植込み型の除細動器で、患者さ んが2名亡くなられたということで外国でリコールになったと思うのですが、それはメ ーカーのホームページを見ると日本では承認されているモデルではないということが書 かれていました。そういうものも厚生労働省への報告義務があるのかどうかというのを 教えていただければと思います。 ○事務局 ございます。現にあの事例も報告対象ということで、措置報告という形で今 後きちんと期限内に上がってくる予定でございます。 ○笠貫部会長 ほかにはございませんか。私の方から一つ。この5月14日の除細動器は 感知した後に充電が完了してスイッチが点灯するけれども、通電を促す音声メッセージ が出ないという動作不良が出たということなのですが、これはそういった不具合が出た ということで自主回収を実施してソフトウェアの変更を行うことにしたということは、 これは回収してその次にそれがまだ世の中に出てくるということではないのですね。ま ず回収しましたということだけの報告になるわけですか。  もう一つは、ほかのペースメーカの方はほぼ原因がどこにあったかを特定されている のですけれども、この場合には不具合の生じた原因がソフトウェアのどこにあったのか という特定をしておくことが必要かと思うのです。非常に大事なことは除細動が作動し ないということで命にかかわることだと思うのですが、これについてはどこまで調べが 行っていますでしょうか。 ○事務局 今御指摘の5月14日のフクダ電子株式会社の半自動の除細動器の件でござ いますけれども、この事例は、ちょっと私どももソフトウェアのどこにどのような不具 合があったのかとまでは細かく聞いてはいないのですが、実際にそのソフトウェア上の 不具合だということで、このソフトウェアを更新することで問題なく動作するという御 報告を受けておりまして、その対応をメーカーが自主的に行っているという状況でござ います。回収に関しましてはこれだけではなくて、すべてのものにソフトウェアの更新 ではソフトウェアを更新しました、引き上げた場合には引き上げましたといったような 報告まで最終的には求めております。 ○笠貫部会長 ほかにはございますでしょうか。それでは、ございませんでしたら多少 お時間がまだ10分ほどございますが、全体を通して委員の先生方から御質問がございま したらお受けしたいと思いますけれども、ございませんでしょうか。どうぞ。 ○酒井委員 直接この委員会で検討するお話かどうか分かりませんが、今年の6月にな りまして医薬品医療機器総合機構の方から添付文書の電子媒体での提供が始まっており ます。現在私の方で検索しましたら、まだ100件にも満たないという状況なのですが、 この添付文書というのは恐らく医療機関の中では今からいつでもどこでも見られるとい うので、特に医療機器などは一回使って捨てるわけではなくて何回も使われますから、 こういう電子媒体があると非常に使い勝手がよくなると思うのです。その中でこの添付 文書の登録をどの程度まで義務付けているのか、または自主的に登録しなさいとしてい るのか、またその期間はいつなのかと見ますと、なかなかその辺の規定がはっきりして いないところで、厚生労働省としては機構の方にどういう指示をされているのでしょう か。もし分かりましたら教えてください。 ○事務局 添付文書に関する義務規定はどこまでかということでございますが、基本的 には添付文書は紙でございます。紙についてはそれを付けなさいということで、法律の 中で義務付けを行っております。あと電子媒体につきましてはいわゆる医療関係者に対 する情報提供ツールの一つの位置付けで、今年から医薬品医療機器総合機構の事業の一 環として始まったものでございまして、これについては義務という位置付けにまでは行 っておりませんが、安全対策上のツールとしては非常に重要なところでございまして、 これについては我々もメーカーの方に今後急ぎ働きかけていくところでございます。医 療関係者の方も是非見ていただいて、もし載っていないようであれば業者の方に何で載 っていないのかと言っていただいても構いませんし、これについては是非今後活用する ことについてより促進してまいりたいと考えております。 ○笠貫部会長 よろしいでしょうか。ほかには全体を通してございますでしょうか。小 柳委員、お願いします。 ○小柳委員 今日はペースメーカとCTの関係が出ましたが、これは非常に速い対応を していただいたと思っております。Bi-ventricular pacingのような、それからCTの 出力がどんどん上がったりする時期なので、非常にタイムリーな処置だと思うのです。 もし実際にペースメーカ患者さんがCT検査を受けてしまったとすると、プログラマー を使ってペースメーカのチェックができる医師というのはかなりの大病院でも1人か2 人だと思うのです。その都度その医師が呼ばれていたらとても仕事にならないところが あります。今業者さんという話も出ましたが、医療機器の安全を考えるときに、業者と いう言葉は不適当かもしれませんけれども、エンジニアサイドの提供側の力をうまく活 用するといいますか、CTをやってしまったというときに、今でもペースメーカの植込 みで立ち会ってもらっていたりしている器具は多いと思うのですけれども、業者が立ち 会うという印象ではなくて、もう少しエンジニアサイドの力を借りるような仕組みにな らないかと。これは紙に書いたら簡単なのですが、実際には医師が飛んでいってプログ ラマーを使ってペースメーカチェックは普通できません。循環器内科の医師は外来にい るか、病棟にいて処方せんを書きまくっているか、カテをやっているかですよね。です からまずできませんので、そういう意味では提供側、エンジニアサイドの力をうまく活 用できるような仕組みを考えていくのも私は医療機器の安全対策だと思うのです。是非 何かそういう構図を考えていただければと思っております。以上です。 ○笠貫部会長 臨床工学技士会とペースメーカ協議会と日本ペーシング電気生理学会の 方で、現在どういうふうに安全の質を高くするかという取組を始めているところです。 そういう意味では今小柳委員から御指摘があったように、では指導をしたその先にどう いう枠組みを作っていくかということも私はこの部会としての大事な役割かなと思いま す。そういった個々の問題についてこれから議論を深めていけたらと思います。それ以 外にはございますでしょうか。それでは、本日予定しておりました報告事項はこれです べて終了させていただきました。私は初めて司会をいたしましたので不慣れな点がござ いました。十分な意見がくみ取れたかどうか若干不安でもございますが、これで議事は 終わりとさせていただきたいと思います。御協力ありがとうございました。それでは事 務局の方でお願いいたします。 ○事務局 次回の部会につきましては12月ごろを予定しておりまして、別途先生方には 日程調整をさせていただきたいと思います。ただ、また緊急に審議が必要なことがあり ましたら、12月よりも前に御案内することもありますので、その場合には御了承いただ ければと思います。今日はどうもありがとうございました。                                    ( 了 )     連絡先: 医薬食品局 安全対策課 課長補佐 渡邊(内線2748)      - 33 -