05/04/26 第4回フードガイド(仮称)検討会の議事録について          第4回 フードガイド(仮称)検討会 議事次第 日時 : 平成17年4月26日(火)10:00〜12:00 場所 : 経済産業省別館944会議室 1.開会 2.フードガイド(仮称)の普及活用戦略について 3.その他 4.閉会 出席者: 【委員(五十音順)】  伊藤 俊一  社団法人日本フードサービス協会会員企業・         株式会社ジョナサン広報担当  伊藤 廣幸  社団法人日本フランチャイズチェーン協会CVS担当部長・         株式会社ローソンFCサポートステーションシニアリーダー  尾坂 昇治  株式会社シナジー代表取締役  武見 ゆかり 女子栄養大学栄養学部教授  田中 清三  全国飲食業生活衛生同業組合連合会会長  (代理 加藤隆 副会長)  津志田藤二郎 独立行政法人食品総合研究所食品機能部長  中村 丁次  社団法人日本栄養士会会長  永田 浩三  日本放送協会番組制作局情報番組センター部長  服部 幸應  学校法人服部学園理事長  早渕 仁美  福岡女子大学人間環境学部教授  針谷 順子  高知大学教育学部教授  松谷 満子  財団法人日本食生活協会会長  宮川 誠一  日本スーパーマーケット協会販売促進委員会委員・         株式会社ライフコーポレーション首都圏販売促進部首都圏販売演出課長  横田 倫子  消費科学連合会企画委員  吉池 信男  独立行政法人国立健康・栄養研究所研究企画・評価主幹 (座長) 【事務局】  岡島 敦子  厚生労働省大臣官房審議官  高橋 直人  農林水産省大臣官房審議官  中島 誠   厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室長  姫田 尚   農林水産省消費・安全局消費者情報官 ○中島生活習慣病対策室長  おはようございます。  定刻より少し早いのですが、お揃いのようでございますので、第4回「フードガイド (仮称)検討会」を始めさせていただきます。  本日は、田中委員が御欠席ということでございまして、代理といたしまして副会長の 加藤隆様に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。また、中村委員は 所用のため、11時半目途で御退席という御連絡をいただいております。  なお、農林水産省の高橋審議官は国会業務がございまして、遅れてお越しになるとい うこととなっておりますので、御了承いただければと思っております。  初めに配布資料の確認をさせていただければと思います。  まず本日の座席表、議事次第、本日各委員の先生方に御発表いただく資料の一式が資 料1でございます。  資料2といたしまして農林水産省の戦略(案)。  資料3といたしまして、厚生労働省の資料。  参考の資料といたしまして、パブリック・コメントの募集をさせていただいたところ でございますが、その原案と具体的に寄せていただいた御意見が参考1・2ということ になっております。  また、参考までに先般4月21日に公表いたしました厚生労働省の平成15年国民健康・ 栄養調査結果の概要も配布させていただいております。  以上が資料でございますが、不足、落丁等ございましたら、お申出いただければと思 います。  それでは、これ以降の進行は吉池座長によろしくお願いいたします。 ○吉池座長  おはようございます。  それでは、議事に入りたいと思います。本日の議事次第をご覧いただきたいと思いま すが、主な論点、議題は「フードガイド(仮称)の普及活用戦略について」ということ でございます。  ここにお集まりの委員、農林水産省、厚生労働省の皆様方に、本日は5分から10分程 度でそれぞれの活動等についての御発表をお願いしております。質問については発表が 終わりましたらまとめて行いたいと思っております。  本日御発表いただく委員は、伊藤俊一委員、伊藤廣幸委員、また田中委員の代理の加 藤様、中村委員、服部委員、松谷委員、宮川委員、横田委員でございます。五十音順で 進めたいと思いますので、まず伊藤俊一委員から順番に発表をお願いしたいと思いま す。  それでは、よろしくお願いいたします。 ○伊藤(俊)委員  それでは「外食産業におけるフードガイド(仮称)の啓発と普及について」御説明申 し上げます。  こちらの画像が背になる方は、お手元にも資料がございますので、そちらを参考に説 明をお聞きいただければというふうに思います。  それでは、まず現在ファミリーレストランがどのような形で栄養、熱量、塩分等を表 示しているかというところなのですが、まず現在のファミレスの表示の1例ということ で、これは私ども株式会社ジョナサンで行っておりますメニューでございますが、まず 結構人気商品の1つであります若鶏のみぞれ煮という商品なのですけれども、勿論価格 は載っております。  ここの部分がちょっと見にくいので拡大いたします。  ちょっと見にくくございますけれども、一応カロリーが637kcal 、塩分が5.5gという ことの表示、これは私どもでは塩分を加えましたのは4年ほど前で、そういった形での 表示を行っております。現在のファミリーレストランで、これは大体一般的な表示かな というふうに認識しております。  もう一つなのですが、これはカロリー、塩分に加えまして、最近のところでは脂質や 食物繊維まで表示をしているという、私どもの中ではどちらかというと積極的に情報を 出しているところではないかなというふうにも思っております。  次に、これは私どもが4月21日、つい先日から発売しております一汁六彩膳というこ とで、1,188 円と決して安くない商品なのですけれども、ここの所で表示、ちょうど右 上の部分なのですが、これを拡大しますと次のページになります。  これは、まさにフードガイドで表示の仕方は若干違っていますけれども、いわゆる穀 物とか、魚、肉、豆、野菜ということで、これらは重量ベースで出しておりまして、一 応その時の食事をする意味でのとり方の一助にしてもらえればいいかなというふうに思 って、たまたまこれはちょうどいいタイミングなのですけれども、つい5日ほど前から 販売している商品でございます。  次に、今回は3つのターゲットということになっておりまして、その1つといたしま して「男性肥満者に対する普及啓発」といった中で、これは私どものファミレス業界の 1社なのですが、タイ風スパイシーチキンライスというのは980 円。これは普通のサイ ズに対しまして、最近では小ポーションのサイズ、普通のサイズの物が892kcal に対し まして、小ポーションの物は542 kcalということで、少ないサイズの商品も積極的に売 っていって、そういった意味ではカロリーをあまり摂取したくない人向けの開発という のも行っていっております。  次に「単身者に対する普及啓発」としまして、単身者ですと、どうしても朝食抜きと いうケースがありますけれども、これは私どものモーニングメニューで和食中心のペー ジなのですけれども、右上の所でいきますと野菜たっぷりの豚汁とか、そういったもの です。  あと、洋食でいきますと、これもどちらかというと生野菜を中心にしまして、価格も できるだけ抑えめ、朝食という性格もございますので、比較的抑えめでドリンクが付い ての556 円ですとか、そういったものが主食メニューになっております。  更にもう1つのターゲットであります「子育て世代に対する普及啓発」の中で、お子 様メニューというのはどこのファミリーレストランも持っているわけでございますけれ ども、私どもジョナサンでは、ここのところ栄養素の表示をしております。これもかれ これ4年か5年ほど前からの表示になると記憶しておりますけれども、たんぱく質、カ ルシウム、鉄分、ビタミンA、ビタミンCです。  これが、表記3つで一応6歳児が一食に対して摂取すれば十分の量というような形で の表示というふうに聞いております。  これは「野菜不足の解消策」の1つとしまして、野菜関係の載っているページには、 御一緒にどうぞということで野菜を積極的にとっていただこうではないかということも メニュー上に表示しております。これは、まさに野菜不足解消に対する動きかなという ふうにも思っております。  そういうことで、現にフードガイドに近いような形の表示もしておりまして、これは 本当にそういう意味では国民の健康、消費者の健康を考えると非常に良いことというこ とは、勿論再三私も申し上げているわけでございますけれども、その中で1企業が行う という中でいったら、やはり若干の負担もなくはないという中で、私どもでも年間130 品目ほどの出し入れ、新商品ですが、そういうものがあります。それをすべて表示する ための人的負担ですとか、そういったものは若干ネックになってくるのかなと。  また、あとメニュー、商品1品1品にフードガイドのビジュアルを付けるとなると、 どうしてもスペースの関係等々で、やはりメニューというのは販売ツールの最大のもの であるといったことでいくと、どうしてもそういったフードガイドのビジュアルを掲示 する、表示する部分が何となく窮屈になってくるのかなというふうな気もします。  ということで、今考えるところでいきますと、メニュー表4です。裏表紙に、そうい うビジュアルを付けて、その下にサービングになってくるのかどうかわかりませんけれ ども、そういったものの説明というのを全メニューに印刷するということも、これはあ る程度考えられる対応策の1つかなと。  あとは、店内を使った形でのポスター表示というのですか、そういった形で表示して いくこともできるのかなというふうに思っております。  私どもの単体の会社ですけれども、商品開発の人間に聞いて、こういった動きという のを今やっているわけなのだけれどもと言いますと、やはり会社によっては専門的なセ クションを持っているところでは、正直言ってそんなに手間暇のかかる話ではないのか なというような意見も言っていますけれども、若干これは1つのチェーンレストランと いいましても、やはり組織力とか、そういったもののばらつきがございますので、一様 ではないというところでございます。  これが、外食産業における普及啓発の動きということで、報告させていただきまし た。  以上でございます。 ○吉池座長  ありがとうございました。  一通り発表をお願いしたいと思いますので、引き続きまして伊藤廣幸委員の方からの 御発表をお願いいたします。 ○伊藤(廣)委員  おはようございます。ローソンの伊藤と申します。今日はフランチャイズチェーン協 会コンビニエンス部会を代表いたしまして、私から発表させていただきます。  お手元の資料が「LAWSONフードガイド資材」ということで、6枚の資料を配布 させていただいています。  本日はフードガイドの普及啓発の方法として考えられる具体的手法を大きく3つご提 案したいと思います。  ここに実際に6品、お弁当関係でどんぶりもののカツ丼と、幕の内系のお好み幕の 内、おにぎりでコシヒカリの焼鮭ハラミ、サンドイッチのハムレタスサンド、お惣菜と して2品、五目ひじき煮とポテトサラダという、この6品の現物をお持ちしてございま す。  この6品に実際にフードガイドの目安となるような表示物を添付するというような形 が1つの普及啓発の方法になるかなということで、そのパターンを3つほど用意してご ざいます。それが、Aパターン、Bパターン、Cパターンということで、3枚からにな ってございます。  Aパターンは、このままカツ丼ということで商品に数字だけを表記したものです。  Bパターンは、絵を表記したものです。  Cパターンは、更にその絵のバージョンを変えたものです。  今、お手元に商品をお配りさせていただきますので、実際にイメージとしてご覧にな っていただければと思います。  実際にご覧になっていただきますとよくわかるのですけれども、大きな商品について は比較的見やすいというようなことになろうかと思いますけれども、お惣菜のような小 さな商品になりますと、商品がほとんど隠れてしまうというような問題がございます。 ですから、この辺のことをうまくクリアしていかなければいけないかなと思います。従 って、もう1つ別バージョンとして表示の小さいものを御用意しましたので、実際にあ とで回っていきます商品を見て、一つひとつを確認していただければと思います。  同じ商品が3つ重なっているかと思いますけれども、全部表示が違っているというこ とでございます。先ほどのAパターン、Bパターン、Cパターン、それからお惣菜関 係、おにぎり以下4品については、更に小さい表記ということでイメージを見ていただ ければと思います。これが1つの普及の方法として、実際に商品にシールを添付すると いう形で消費者にアピールしていくということになろうかと思います。  次に、これはボードです。第2の普及啓発の方法、お客様に認知させる方法として、 お店の店内、お弁当あるいはお惣菜の場所に、こういったものを掲示することが考えら れます。このぐらい大きなもので見せていけば、相当インパクトはあるかなと、このよ うに思っております。  又、お手元資料4枚目にショーカードということで出ておりますけれども、こういう スイングポップで訴求するということも考えられます。こういったものです。これは、 なぜこういうものを作ったかというと、実は野菜が不足ですねといったような時に、例 えばこのようにお好み幕の内プラス五目ひじき煮というようなことで、セットにして野 菜をとっていただく、あるいはまた何か不足していれば、それにいろんなことを組み合 わせて買っていただくというようなことで、それを多少お値段をお引きしてセットで販 売するとか、こんなことも1つの方法として考えられるかなと思っております。  そして第3に、これはサンプルでございますけれども、例えば買い物に来られるお客 様にこういう冊子を作って、そして一つひとつ、こういうものを手渡ししていくという ことで、アピールしていくということも可能であると思っております。  大体、こういう表記で実際にお客様にアピールしていくということが可能かなと、こ のように考えてございますが、実際にストレートにこれをすぐ実行に移せるかというこ とになりますと、実はかなり高いハードルがございます。  1つはコストの問題、更には、実際に表記をしておりますけれども、カツ丼だったら 例えばここに主食グループで2SVという表記をしてございます。実際にその商品が、こ のぐらいの御飯の量であれば2SVと、こういうような判断を私たちはしております。  そして、また同じく主食で4SVのうち、カツ丼の中にのっている主食で2SVと、表記 してございますが、実際のカツ丼でこれだけの量を摂れば主食は2SV分に当たると、私 たちは判断し、こういう表記をしているわけですけれども、これが実際に消費者から見 た時に、本当にこのSVに該当するのかというような、細かいことになってきた時にクレ ームになる可能性もないわけではないという懸念もございます。しかし多分、そういう 問題を一つひとつクリアしていけば、何らかのこういう表記というのも可能かなと、こ のように考えてございます。  一番手っ取り早くコンビニエンスストアでアピールできるというのは、先ほどボード でお示しした店内に掲示する方法。これが一番早いと思います。  最後に、現在の栄養・食生活に関する取り組みあるいは、食生活指針の普及啓発に関 する取り組み状況についてご説明します。本日はわかりやすく実際の商品を御紹介しま すけれども、これはナチュラルローソンといいまして、ローソンの中でも今、全く新し い業態として健康に配慮したお店づくりというものを行ってございます。その中で扱っ ている商品が、こういう玄米であるとか、そういったものだけを使ったお弁当、これは 例えば豆腐ハンバーグ弁当ということで、実際に御飯も普通と全然違います。こういう ことで玄米を使ったりして、健康に配慮した商品を開発しているということでございま す。  又、さっきの肥満者等々に対するという話になりますと、カロリー表示がございま す。このように、全部ここにカロリーを表示しております。実際に商品を見ていただけ ればおわかりになると思いますけれども、そういうふうにして表記をしているというこ とでございます。  以上、簡単でございますけれども、ざっと今、御説明申し上げました。そういった中 で、先ほどからご提案申し上げましたように、今のこういうものを組み合わせて訴求し ていく方法が一番良いのかなと思いますけれども、それには、コストアップの問題を含 めて、いろいろな問題をクリアしなければいけませんから、もう少し研究が必要かなと 思います。  以上でございます。 ○吉池座長  ありがとうございます。たくさんの現物を御用意いただき、具体的な例をお示しいた だきまして、大変参考になりました。  それでは、引き続きまして田中委員の代理であります加藤様から御発表をお願いした いと思います。よろしくお願いいたします。 ○加藤副会長  全国飲食業生活衛生同業組合連合会の会長と、今まで会議に出席していました専務が 所用のため、代理の副会長の加藤でございます。よろしくお願いいたします。  皆様の業界のように具体的なところまでは、我々の団体はなかなか進みませんので、 今年の1月号にフードガイドの普及啓発戦略について、機関紙において取り上げており ます。  この連合会においても、フードガイドの活用及び具体的な施策方法として、フードガ イドそのものの普及啓発をしなければならないということで、各都道府県の組合、また 支部を通じ、全国加盟県が41都道府県、支部数にして1,300 、約11万人の会員に、こ の取り上げをお願いし、講師の派遣並びに広報誌及びPRの参考になる資料を用いて、 この趣旨の徹底を図りたいということです。  2番目にフードガイドを活用した情報の提供ということで、これにはやはり専門の先 生方、特に栄養士の先生方にお願いし、新たに今まで取り組んでおります新メニューの 開発や地域にあった地産地消の促進運動、これは長く進めておりますので、このものを 通じながら、いわゆる低カロリーの問題の商品開発を進めていくということでございま す。  私は群馬県でございますが、群馬県においても、過去3回地産地消に絡みまして、特 に群馬はコンニャクの産地でございます。非常にカロリーにおいては格好な材料がござ います。そういうものを使って、そういう低カロリー、また高齢者にやさしいようなも のを開発し、組合員に普及をしているわけでございます。  特にターゲットとしては、ここの資料にございますように男性の肥満者、特に30〜60 歳代、一番食事のバランスがとれない層でございます。我々は、どちらかというと飲食 は、お客さんのニーズに応えるということで、その中でこの役割をどう果たしていくか というのは、大変難しい要素がございます。  先ほどの例をとりますと、回ってきたカツ丼の中で、群馬においては私の家も豚カツ 屋でございました。かつてのカツ丼は、卵とじをしないで、カツを揚げて御飯の上にの っけて、それがおいしいというのが流行した1つの名物でございます。これは、今でも 続けているお店がございます。それの下にキャベツをのっけていたりするメニューも出 ておりますが、ほとんど栄養素においてはほど遠い商品、これがなかなか売れているの です。行列をなして、単価が安いのでカツを揚げて御飯の上に3つのせる。それで間に 合うのです。だけれども、そういう中でどうバランスをとらせるかというのは、これは 非常に難しいので、商売の生き方、その他を考えるにおいては、なかなか我々の業界 は、それをどう補わせるかということは、我々の戦略としての工夫がなされなければな らないということは、十分ございます。  昔は、我々の商品はそこで1食を差し上げると。その他、朝、夜で家庭でもって、そ のバランスをとっていただきたいという1つの考え方もあったことは事実ですが、今そ れは通用しない時代でございますので、できるだけそういうものを工夫して宣伝をして いきたいと思います。  本当に今、どこの県にいきましても地産池消というと、とれる野菜は全国皆同じよう なことでございます。どちらかといいますと、そういうものをたくさんメニュー、トッ ピングとかいろいろな創意工夫はなされておりますが、コンビニと違って、規格のもの を全部、11万件あれば全部11万件違う中で、どう折り合いをとっていくかということが 非常に大切だと思います。  それには、今年から登録が開始される予定の標準営業約款事業で、その中の一環とし て栄養メニューのカロリー表示ということを強く打ち出して、その加盟店を今、盛んに PRしているのでございます。こういう何かいい指針があれば、1つ是非積極的にポス ターなどを店頭に貼って、お客さんにPRし、またメニューの脇に、良いPR方法を考 えていかなければならないのではないかと思います。  それとちょっと話は違いますけれども、これは昨日出たのですが、群馬県で食育とい うことで幼児向けの絵本でございます。それと、これはカルタでございます。お回しし ますので、ご覧いただければ大変ありがたいと思います。これも子どもの頃から、やは り幼児とか、そういうものには非常に県もお金をかけて立派なものを作っております が、成人男子の心得というものを、また作ってもムダかなと思うのですが、なかなかそ ういうところまでお金が回ってこないので苦慮しております。どうぞお回しいただきた いと思います。  そんなことで、急な代理で申し訳ないのですが、できるだけ、特に、飲食店もどちら かというと、深夜遅い飲食店はございますが、早朝の飲食店というのは比較的少ないの ではないかと思うので、比較的朝食のモーニングのできる、専門店の飲食店も1つ考え ていかなければならないのではないかということで、これから皆さん方の御発表をお聞 きして、バランスのとれた、フードガイドに沿った目的が達成されるよう、努力してい きたいと思います。  簡単ではございますが、以上をもちまして発表に代えさせていただきます。どうもあ りがとうございました。 ○吉池座長  加藤様どうもありがとうございました。  それでは、引き続きまして中村委員から御発表をお願いしたいと思います。 ○中村委員  「フードガイド(仮称)啓発普及活動」といたしまして、日本栄養士会から発表させ ていただきます。  日本栄養士会は、5万6千人の栄養士、管理栄養士を抱える我が国最大の社団法人で ございます。国際的にもアメリカ栄養士会よりも会員数は多いということで、世界最大 の栄養士の団体になっております。  次のページですが、現在私どもは栄養や食生活に関する啓発普及活動を行っておりま す。栄養や食生活に関する指導媒体を「健康増進のしおり」として年間4種、各7万部 以上配布しております。  あるいは「健康日本21」のリーフレットとして年間2種から4種、5万から10万部を 毎年、作成配布しております。そのサンプルが右方に書いてあるものでございます。  次のページです。  全国で講習会を開催しておりまして、例えば「健康づくり提唱の集い」を全国8から 10か所で開催しておりまして、健康づくり米食栄養学術講習会を全国9会場で開催して おります。これは、農水省との共催で行っております。  各地で開催されますイベントで栄養相談コーナーを設けて、個人指導や料理教室を開 催しております。  あるいは高齢者男性向けの講習会なども開催しております。  全国講習会と同時に、各都道府県が社団法人として独立しておりますので、県単位で の主催で行っていることもあります。  次のページです。  ホームページを作っておりまして、日本栄養士会のホームページでございまして、ア クセス件数が膨大になっております。  全国35都道府県でもホームページを開設し、情報提供をしております。  私どものキャッチフレーズは、「太るもやせるも食事が基本」ということで、まず食 事に困ったら管理栄養士・栄養士に相談しましょうというPR活動を行っております。  次のページですが、その他、電話相談による栄養相談、あるいは地方紙とタイアップ した栄養食生活に関する情報提供も行っております。  以上のことを考えまして、次のページですが、今後、栄養や食生活に関する啓発普及 活動を行うのに、このフードガイドを用いて行いたいと思っています。機関誌でありま す『栄養日本』に掲載し、あるいは各種教育、指導用媒体で作成、普及する中に取り入 れたり、ホームページに掲載したり、あるいはフードガイドに基づく栄養相談事業の展 開を会員に周知し、これをテーマに講習会を開催したいというふうに考えております。 次のページです。  フードサービス業界と連携し、ヘルシーメニュー等の提供にあたりましてフードガイ ドを取り入れて実施したいというふうに考えます。  あるいは会員が業務遂行にあたり、日常活動の中でフードガイドに基づいた栄養相談 ・指導を実施したいというふうに思っております。私どもは、個人への指導と集団的な 指導、両方を行っておりますので、その中のベースにフードガイドを位置づけたいとい うふうに考えております。  あるいは会が独自に栄養ケア・ステーションというものを立ち上げようとしておりま す。今、全国で半分ぐらいの都道府県がケア・ステーションを作っているわけでござい ますが、その中でもフードガイドに基づく栄養相談・指導を実施したいと思っておりま す。  次のページです。  具体的にターゲットを絞った活動計画を考えておりまして、男性の肥満者に対する普 及啓発事業でありますが、会員である管理栄養士が各種健診後に境界領域にある人た ち、あるいは肥満を既に起こしている人たち、こういう人たちにフードガイドに基づい て栄養・食事指導を行おうと。それを行うために、担当者に対する研修を課すというこ とで、このフードガイドを徹底的に教え込もうというふうに考えております。特に、産 業保健の現場である企業とか健康保健組合に所属する会員がいますので、そこの会員を 中心に境界領域、あるいは健常者に対してフードガイドを徹底したいと思っておりま す。  次のページです。  単身者に対する普及啓発事業でございますが、御存知のように単身者は食生活が単調 になり、外食の機会が増え、いろいろと食生活に問題が起こることがあるわけでありま すが、この人たちに対しても、このフードガイドを用いて指導していきたいというふう に考えます。  次のページです。  そして子育て世代に対する普及活動でございまして、近年、将来母親になる若い女性 のやせ願望があることから、栄養指導を徹底しなければいけないということが言われて いますので、ここにもフードガイドを用いたいというふうに考えています。  次のページです。  これが最後ですが、やはり子どもの頃からフードガイドに親しみを持っていただくこ とが教育効果を増すのではないかなと思っております。学校の栄養職員、あるいは新し く誕生しました栄養教諭に対してもフードガイドの教育をしたいというふうに考えてお ります。  私どもは、このように専門家であります栄養士、管理栄養士に教育すると同時に、国 民に対しても広範囲に普及活動をする。この両面からフードガイドの普及啓発活動に取 組みたいと思っております。  以上でございます。 ○吉池座長  ありがとうございました。  それでは、引き続きまして、服部委員から御発表いただきたいと思います。  それでは、よろしくお願いいたします。 ○服部委員  おはようございます。  私は具体的なところまで、実はこの取組みのことに関しましては、今回の中では表現 してはいないのですが、教育というのは3つの側面があると思うのです。1つは家庭教 育で。  1つは学校教育。1つは社会教育、そして、我々消費者のための教育と、あと生産者 の教育というのでしょうか、私も組織、今の栄養士会が取り組んでおられる部分があり ますが、社団法人で全国調理師養成施設協会というのがあります。207 校が今、加盟し ておりますけれども、その中でガイドブック等を今作って普及活動をしているのです が、その中にわかりやすい部分であるものができ上がれば、このコマ型、それも付け加 えていこうというふうに考えています。  どう普及していくかということなのですけれども、結局、学生を通じて社会に出た時 に、その者たちがより社会のニーズ、例えば先ほどいろいろ企業の方々が発表されまし たけれども、そういったものを理解しやすくさせておく、またはその手助けになるよう な、そういう観点から物が見られるという、こういう人たちを育てていかなければいけ ないだろうというのが、学校組織を通じて言えるのではないだろうかなというふうには 思っております。  それと、それぞれの立場ではいろいろな表現をされていくと思います。ホームページ のお話もございましたけれども、そういった形ですぐにわかりやすいものにしていきた いということだと思うのです。  栄養士、調理師、私は栄養士の役目と調理師の役目というのは、ある部分関連がある ところが出てくるのではないかというふうに思いますので、その辺は相互理解がこうい うピラミッド等を通じて、わかってくるような持っていき方をやはり行わなければいけ ないかなというふうに思ってまいりました。  指導者向けのもの、それで指導者はできるだけ早く養成しなければいけないし、その 人たちによってやはり物を理解させる相手があることでしょうから、その人たちがわか らなくて進んでいると、ただ、マスコミの中には非常に表現が極端なものも出てくると 思うのです。そうすると、そのギャップがやはり理解できないということになると一番 問題ではないか。今はそういうことが随分多いのです。  そんなことで、私はここにざっと書いたものは、それぞれ皆さんがこれからも取り組 まれていくことだろうというふうに思いますので、今日はちょっとその後に資料を出さ せていただいたのですが、上から数えて3枚目に5本の指があるのですけれども、これ は実は手前どもの学校とはこの5本の指に意味があり、この指がフードガイドなので す。例えば、親指が糖質の指で、人さし指が野菜や果物の指等々、こうやって指で覚え させているのです。そうすると、指をおりながら、すべてがおれるとグーになって、全 部摂取したのでグーだよと。良いという意味なのですけれども、チョキぐらいになる と、これは危ないというようなことで、指を折れずに全部広げたものはパーというのが 一番悪いのだと、このように指で覚えさせて、子どものころからやっていくと、結構指 をおりながら覚えてくれたというのがありますので、こういうのに何かまた次の段階に 結び付けられないかなと。  その後ろに「地中海ダイエットに見る理想的な食生活」。これはハーバードの方で作 成されたのですが、今回作る中で、この脇にあります月に何回とか、週に何回とか、そ して脂肪の少ない赤身という、ただ、コマがあるのではなくて、この辺の説明等もこの 度のフードガイドには具体的に入れて欲しいと思います。  この資料の一番後ろを見ていただきたいのですが、今朝持ってきたのですけれども、 これはアンチ・エージングとアメリカで言いますけれども、抗加齢医学が今、盛んに進 んでいますが、一番下のところに、これはフィルターを通した水があるというわけで す。今回も水は上の軸の部分になっていますから、これでカバーされていると思うので すが、こういったものを皆さんがそれぞれ検討された上で、今作っているのはわかって いるのですけれども、新しくまたアメリカが次の段階のピラミッドを作り始めたので す。ですから、その先を日本が行って欲しいなという夢を私は持っております。それと 寄稿文で、松本さんというのはちょっと私の知り合いなのですけれども、この方はアメ リカで相当生活していた人です。これは、改めて委員の先生方はおわかりだと思うので すけれども、なぜフードピラミッドが作られる経緯になったかということが、これに載 っておりまして、71ページをご覧いただくと、食事指針ピラミッドというのが実はここ にずっと説明がありまして、そして72ページに、これができたのは割と最近なのです。 それもグラフィックデザイナーを使って、わかりやすい。しかし、このあとまたいろい ろ変わってきておりますので、日本も理想のものに近づけてもらいたい。  今日は戦略的な話をするので、この中身についてまた話すというのは変な話なのです けれども、実はわかりやすいというところが一番だろうと。それで、グッズを作ってい ただきたい。例えば、携帯グッズであるとか、バッチ、今、私が胸に付けているのは、 実は乳がんの予防のものです。これが赤くなりますとエイズになるわけですけれども、 色によって好きなようにリボンを作りなさいということになっていますので、実際にこ の委員会でも最終的には形は1つ決めてもいいのですけれども、あとは自由に各企業が 行ってくださるということになると、普及が早いのではないかと。実は、私もこれを3 つほど同じ乳がんのを持っているのですけれども、表現が全部違うのです。ピンクの色 だけ同じで、ここにハートが付いていたり、いろいろです。だから、ちょっとおしゃれ にいろいろ使い勝手ができるような、そういうものにしていただくと普及は早いだろう と思っています。  ちょっと時間的な問題がありまして、具体的に述べるには難しいなと思っておりまし て、ここに書いてあるような取組みを、これから早速現在行われている組織を通じてや っていくことはできるというふうに思っております。  また機会がありましたら、発言させていただこうと思います。ありがとうございまし た。 ○吉池座長  どうもありがとうございます。  それでは、引き続きまして松谷委員から御発表をお願いいたします。 ○松谷委員  私も皆さん方がいろいろ準備されたものを見まして、用意の仕方が足りなかったな と。でも、忙しかったものねなんて思って、自分を今、慰めているところでございま す。  私どもは、本当に地域の家庭の生活者の方々が保健所等、今は保健センター等となっ ておりますけれども、40時間以上の学習を受けて、地域の健康づくりの案内役をしてい くというような気持ちでもって、「私たちの健康は私たちの手で」をスローガンに活動 をしている人たちです。  ですから、私たちの合い言葉は、先生にはなるまいと、地域の住民と同じ目線の中 で、それでお互いが理解し合っている方々に合わせたなら、皆さん方に啓発する。だけ れども、私たち食生活改善推進員と言っています。ヘルスメイトとも別名言っておりま すけれども、50世帯に一人を目標としておりますけれども、なかなかそこまでいかな い。いっている県もございますけれども、いっておりませんで、現在22万人になってお ります。  本当にもっと増えていっていたのですけれども、町村合併という問題が起こりまし て、今ちょっと各町村での活動というものの違いが1本になった時に、なかなかそこら 辺が合意できなくて、ちょっと休むというようなのができてきたりなんかして、今、私 どもはその辺で力を入れて、できるだけ会員は減らさない、もっと増やしていくべきだ という形で努力しているところでございます。  ここに書いてございますのは、そういうことで現在地域における健康づくり活動の取 組みというのは、どこまでも私たちは厚生労働省から出てきたいろいろな流れと、地域 の住人、臨床関係から出てきているものと、それからやはり教育委員会、文部科学省の と、あらゆる言葉が出てきたものをミックスしながら地域に合う方法を取り上げなが ら、頑張っているところです。  主な活動というのが、今へルスサポーター21事業というもの、これは厚生労働省から もある程度助成いただきながら行っているところですけれども、ヘルスサポーターの会 の組織化ということで、今、努力しております。  ヘルスサポーターというのは、何かと言いましたら、私たち食生活改善推進員は全部 女性なのです。家庭の女性なのですけれども、男性の方々も含めて中学以上の人たちが 自分の食生活、自分の健康状態、そういうものをちゃんと自分で見極めて、私はどうな っていなければならないのだということを自分でちゃんといろいろとチェックしなが ら、そして自分はこうありたいということを言って、そうあるためには私は生活の中で 何を実践していったらいいかと。そういうような形をやりながら、私を主語に置きなが ら、実践活動をする。男女を問わないそういう人たちが、今100 万人を超えましたけれ ども、食生活改善推進員の周辺にいるわけなのです。その人たちも、また会を作って、 そして食生活改善推進員と一緒に頑張って活動していこうと。  食生活の問題というのは、これは本当に文化として身についているものですから変え るということは非常に難しいことです。ですから、常に集まって、そして話し合って、 そしてできなかったらできないなりでみんなの前で話し合いながら、それをできるよう に行動した人たちがあれば、その人たちから話しも聞き、いや難しいのだから、また頑 張ろうよというような調子で、皆さん方の習慣化にまで変えていくという活動を、そう いうへルスサポーターの会を通して、推進員と一緒に今行っております。  そういうことで、どこまでも私たちは実践者の集団ですから、その対象に合わせたこ とをやっている。先ほど群馬県のお話をいろいろ聞かせていただいて、そうだよなと私 思っていたのですが、群馬県の食生活改善推進協議会は、皆さん方の食育ボランティ ア、あれはもう大体うちの協議会の人たちが圧倒的に多いわけなのです。それは、群馬 県の農林の方の方々が全県下のいろいろな組織、動いている人たちを調べてみたら、こ の人たちが一番実践している人たちだということから、そういうような形でうちの推進 員たちが、非常にボランティアを今やっているようなことで、私ども地域の住民とし て、いろいろな視点で、いろいろな活動をやっている。  ここに書いてあります2番目は食育推進事業、親子の食育教室、子どものためのよい 食生活の普及活動、昭和56年から行っています。今の食育の考え方を呼びかける、食べ られる幸せをと、食べるということはどういうことか、そしていろいろと今の食育の考 え方は56年からございました。  3番目の生活習慣病の予防事業というので、薄味の食事習慣のここは定着化、骨粗鬆 症の予防のための活動、これももう骨粗鬆症は55年から行ってまいりました。運動習慣 の定着化の問題です。  老人保健事業の推進。こんなのはもう飛ばさせていただきましょう。  よい食生活を進めるための普及講習会。牛乳・乳製品が日本人の食文化の中に無いと いうことで、これは昭和34年から行ってまいりまして、当時は牛乳が全国に無い時代 で、スキムミルクを普及するという形で、ずっと行ってまいりまして、今でもこれを続 けております。食卓コンクールなども行って、牛乳・乳製品が日本の家庭の食卓の中に できるだけ料理として入っていくことを考えようという形で、こういうコンクールも行 っています。  「健康日本21」全国大会への参画がありますけれども、こういういろいろとまだまだ あるのですけれども、主な活動をこういうふうに入れました。  こういうものを集計いたしますと、全国のみんなが活動記録帳を持っておりますか ら、500 数十万回、言ってしまえば2,500 万人くらいの人たちに影響を及ぼしているこ とが私どもの活動の、皆さん方の推進手帳の集計でもって表れてきております。  ここではフードガイドの問題ですから、活用と具体的方法ということで書いてありま すけれども、私たちはこの指針は皆さん方に厚生労働省の御意向で、これは全国に配っ ておりますけれども、食生活指針の普及啓発に努めているけれども、先に発表した食生 活ビジュアルチャート(フードガイド)は当協会としては使っておりません。  しかし、食生活の教育のテキストや何かの後ろのところにそっと入れてありますけれ ども、私たちはこれを使っておりません。いちいちここに書いてありますように活動は 具体的、かつ数量を挙げて啓発を行っている。理解力に乏しい人や食生活に余り関心を 示さない男性等は、健康づくりのための食生活指針にある多様な食品で栄養バランス を、これは5つの項目でした前の食生活指針なのですけれども、そこで示されたように 多様な食品で栄養バランス。1日30食品を目標に。主食、主菜、副菜をそろえて使っ て、実物を提示しながら普及活動を行っております。  今日、資料を持ってこなかったのですけれども、6つの基礎食品の中から、例えば穀 類を中心とした1なら1のところには何種類とるか、それから2はそういう何種類何種 類という形で数値も入れながら、6つの基礎食品を表しております。  6つの基礎食品は昭和33年から、本当に厚生労働省と私どもが参画しながら、これが 出ました。  1日30食品は昭和60年から、これも指針の中から出てきたもので、私たちはこれがわ かりやすいので、これを今のところ使っております。  これからフードガイドは数量的にはっきりしたもので表示される方が良いのではない かと考えているということは、対象とそういう人たちにバランスとか、こういうような 形だけよりも、やはり先ほどおっしゃっていらしたように、大体どのぐらいの種類をと いう形、多様な食品で栄養バランスをという形で考えた時に、やはり数字的なものが無 いと評価しにくいし、わかりにくいということで、こういうことを私どもはこれからで きたらいいなということを思って、ただ、その時は今までの厚生労働省から6つの基礎 食品はもうやめろという通知が1つ出れば、私たちはもうそれに全部集中して行ってま いりたいと思いますけれども、今のところは6つの基礎食品だけまだ消えておりません し、そういうようなことから考えまして、やはり私どもは、その辺にまた長いこと行っ てきましたから、それを使っている状態でございます。  今度は4番目にございますのは、これから誰にどうするかという時に、私どもはいつ も活動する時は、先ほど教育媒体とおっしゃいましたけれども、教育媒体につきまして は、もう本当に常にそれが無いとどうにも皆様方の行動の変容ということがしにくいの で、例えば食塩が一律10g を目標にといっているけれども、私たちは体の中の側面のい ろいろなことの難しいことはできないけれども、みそ汁やらお汁物を通して、舌で塩分 の1%はどのぐらいなのかということをわかるようにしていきたいということで、減塩 テープをもう20年ぐらい前から作っておりまして、それを食生活協会というところで作 りまして、減塩テープでみそ汁の味をちゃんと見るというやり方で、塩分の舌を基準に していくということで、塩分に対しては減塩テープを、適正体重というところでは皆さ ん方にBMIの計算尺を全部配っておりまして、そしてそれぞれが自分のほぼ適正体重 を量ると同時に家族に、そして地域に広げていってくださいという形で、そういうこと をやっておりますし、運動関係のもの、そういう教材が非常に要ると思っています。  ここに書いてありましたように、媒体として日常生活やフードガイドをこれからの媒 体として使っていくということについては、そういうことがわかりやすければ是非男性 の肥満者に対して行っていただきたいと思います。  単身者に対するところの普及活動・推進は既に行っておりますけれども、これから先 はメニューの偏り等がございましたら、こうしたいと。  子育て世代に対する普及啓発活動も、これは今も行っておりますけれども、ヤングマ マさんたちの食事の悩みを聞く機会が多い食生活改善推進員が、わかりやすいように、 これをできれば使っていきたいと思っております。  そして、すべてをこれに集約できるような資料が皆さん方のお知恵と、御努力で出て くることを、期待して、では私の話しを終わらさせていただきます。 ○吉池座長  松谷委員、どうもありがとうございました。  それでは、次は宮川委員となります。宮川委員からは多くの資料をいただいておりま すので、少しじっくりと御説明をいただけたらと思っております。  よろしくお願いいたします。 ○宮川委員  それでは、こちらの方をちょっとご覧いただきたいと思います。  まず説明に先立ちまして、ちょっとお断りでございますが、今回の発表内容につきま しては、私が所属しております団体の、特にオーソライズ等もまだできておりませんの で、私見ということでお聞きいただきたいかなというのが1点でございます。  2点目でございますけれども、この中に入っております画像の中に尾坂委員の方から ちょっと拝借しております商標もございますので、会議が終わりましたら、回収させて いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは早速始めさせていただきます。  まず、内容のレジメなのですけれども、3点今日はお話ししたいと思います。  1点は、一般社会現象というのをもう一回ちょっとおさらいしてみようというもので ございます。  2点目は、業界の現状ということで、いろいろな取組みがあるのですけれども、その 辺のちょっと御紹介を一部させていただくと。  3点目は、今日の主題でございますけれども、では、具体的にどうするのだというと ころで、課題も含めまして触れさせていただきたいというふうに思っております。  まず事象マル1でございます。  この辺は、皆様、先生方はよく御存じなので改めて言うこともないのですけれども、 いろいろな現象があるわけですけれども、長寿県であります沖縄の平均寿命が全国で26 位に落ちたというふうな現象であるとか、栄養素はいろいろありますけれども、炭水化 物が急速に落ちてきていまして、逆に脂肪分が上がってきたと。これはグラフで見える のですけれども、こういう現象でございます。  とりまとめまして、このページで言いたいのは、基本的には主食、御飯を中心にした 日本食が一番バランスのとれた、三度の食事をバランスよくとることが非常に大事だと いうふうな内容でございます。  次のページは、消費者心理と。一般の生活者たちの心理状態をちょっとまとめてござ います。  漠然とやはり食品の表示、特に食の安全については非常に興味があるというデータで ございまして、特に添加物だとか、最近の話題では狂牛病のBSE問題とか、この辺は 非常に興味が高いという傾向でございます。  健康食品の代表みたいな形で、有機食品というのはよく聞くのですけれども、皆さん 聞いたことはあるけれども、正確にその内容をあまり御存知ないということで、通常の 商品よりも当然高いわけでございまして、この辺が認知度もなかなか進まないという原 因だと。  日米比較というデータがございましたので、ちょっと拾ってきたのですけれども、野 菜の消費量です。これは赤が日本なのですけれども、グリーンが米国ということで逆転 しております。  ということで、「5 A DAY」とか、こういうアメリカでの取組み事例もあるので すけれども、マスメディア等を使って、非常に地道に取り組んでいらっしゃって、91年 度では8%ぐらいの「5 A DAY」の取組みが7年ぐらいを経過しまして、39%認識 が上がっているというふうなデータでございます。マスメディアの宣伝効果は非常に大 きかったというふうなことも言われております。  ジャンクフードとかというような話もあるのですけども、アメリカの食生活の中でシ リアル食品を使って朝食をされると。この中に穀類が入っているというようなことで、 その辺の食生活の変化などとも影響しているかなということでございます。  全般的に消費者の関心というのは、やはり健康食品に対しては非常に強いなというこ とでございまして、その証拠としていろいろデータがあるのですけれども、健康食品を 使ったことがあるという問いに対して43%、これは半分近くの方がやはり使ったことが あると。  栄養素の中で興味を持っている栄養素、これは順番があるのですけれども、ビタミン というのを筆頭にして、それぞれ興味を持っていらっしゃいまして、その辺の知識はど こから得ていますかというのですけれども、やはりマスメディア、特にテレビが群を抜 いて高いというふうな傾向が見てとれます。  ということで、以下栄養食品の補助食品、サプリメントであるとか、こういうような ものは、非常に興味を持たれています。  消費もこういう健康に関したアミノ酸だとか、こういう飲料は非常に伸びています。 こういう傾向が出ております。  国が指定しています特定保健用食品、この辺も非常に伸びていまして、例えば油で す。エコナというのがあるのですけれども、これは一般の油と大体価格が4倍から5倍 しているという形なのですけれども、非常にヒットしています。特定保健用食品という のは、5年間で約4倍ぐらいに伸びています。  一方、女性を中心に我々もそうですけれども、ダイエット市場というのは非常に伸び ていまして、結論は下に書いてありますけれども、1兆7,000 億のマーケットになって いるということで、非常に興味を持たれています。  美容と健康というところで、いろいろな事象があるのですけれども、一番極端なのは ヨガブームでしょうか。海外のセレブと書いてありますけれども、要は、女優のメグ・ ライアンとか、この間の「Shall we dance?」のJ・ロペスとか、ジュリア・ロバーツ と、こういう方々がヨガを行っていらっしゃるということで、これはちょっと小さいの ですけれども、ルイビトンのヨガのマット、こういったものも出ています。  ということで、全般的にやはりダイエット、美容というのは非常にマーケットとして 魅力もありますし、皆さん興味を持っていらっしゃるということでございます。  我々の課題の1つでございますビジネスマンの食事情というのは、どうなっているの かということでございます。  昼御飯が1日の食事の中で一番まともな時間に食べている食事というふうな欄もある のですけれども、特にグラフを見ますと、これは赤い線が女性なのです。何をポイント にして選んでいますかと。黒の■が男性なのですが、女性はやはり健康に配慮されてい まして、できるだけ野菜をとるようにしていると。高いのです。男性は、大体フラット なのですけれども、強いて言えばおいしさが大事だということでございます。  三度の食事のところで非常に問題になっているのは、朝食なのですけれども、朝食で 最近はとられないという方がかなり増えているのですけれども、朝食の中で何が問題な のですかと聞きますと、やはり時間が無いとか、作るのが面倒だというふうなのがポイ ントになっています。三食バランス良く食べるというのは大事なのですけれども、朝食 はそういう実態だということでございます。  非常に細かく、見づらくて申し訳ないのですけれども、いろいろなこういう事象を積 み上げていくとどういうことが言えるかというと、やはり栄養を補給することへの関心 が高いというのは、共通項でございます。  だけれども、何がどのようにいいのかがちょっとわかりづらい。  生活者が情報過多の中で、健康に対する行為、これがなかなか行いづらいというふう なことでございまして、結論としましては、体は自分でコントロールする必要がある し、栄養の良い食事をとること、これはやはり啓蒙しなければいけないと。  生活者の健康に対する意識は高いのですけれども、やはり正確な情報を伝えることが 大事ですというふうなことでございまして、結論としましては、改めてやはりフードガ イドというのは生活者にとって非常に有効でありますし、また浸透すること、これをし ていくことによって食生活の改善、これを促すきっかけになるだろうということでござ います。  大きな2点目でございますけれども、現在の業界の現状、どんなことを行っています かということなのですけれども、これは新聞などから拾っているのですけれども、1つ がファミリーレストラン等で先ほどありました朝食をビジネスチャンスとして逆にとら えていこうというふうな動き。  少な目がちょうど良いとかありますけれども、スモールポーションです。この辺の取 組み。  コンビニとか惣菜店で活発に行っていらっしゃいますけれども、ホームページを使っ て、その辺の情報を積極的に流していこうというふうなこと。  例えば、B社のホームページを開きますと、お子様向けのこういうピラミッドキッズ というのが、12歳ぐらいまでの子どもの好ましい食事バランスというふうなものを紹介 しております。  各社いろいろ取組みをやっております。  更に、展開状況というところでまとめているのですけれども、例えば小売の店頭で 今、表示している内容は大きく2つあると思うのです。  1つはコンプライアンス関係ということで、これはJAS法だとか、食品衛生法で、 いわゆる法的に表示することが義務づけられている内容でございます。  新しくは、トレーサビリティーということで国産の牛肉の固体識別番号検索。これは ホームページなどで行っているのですけれども、こういったことも表示しなさいという ことでございます。  それを更に、各社が自主的にいろいろなさらなる情報をということで提案いたしてお ります。  例えば、水産の魚ですと水揚げした港だとか、船籍、どこの船籍の船でとりましたか とか、天然とか養殖とか、こういう表示だとか、生産者の表示ということで、最近皆さ んもご覧になったことがあると思いますけれども、農家のお父さん、お母さんの写真が 載っていると。私たちが作りましたということでございますけれども、こういう表示も やっております。  強いては、下に具体的にこういう各社がやっているビジュアルなのですけれども、お 客様が健康に対して興味を持たれているという認識は共通でございます。それぞれ小売 のお店の方で、そういった付加価値を表したものを各社が独自に、付加価値として表示 をしてますということでございます。  例えば、よくスーパーなどの店頭で皆さんご覧になると思うのですけれども、例え ば、これはレシピなのですけれども、従来店頭でポンというふうな形で置いているので すけれども、例えば買い物の後についでにお持ち帰りになるとかというふうなケースも ございまして、なかなか実際の購買につながってこないというふうなことがあったので すけれども、たまたまこれは当社の例なのですけれども、こういう売り場の方に食材を 使ってどんな料理ができるか、商品の近くにこれを使うとこんなおいしい料理がという ことで表示しているわけです。  こういう店頭から売り場のコーナー、単品の売っている所とかをお客様の利用しやす いような時系列的なプロモーションといいますか、こういうふうな仕掛けというのを考 えてございます。  こういう形で行いましたところ、実は私の事例なのですけれども、このレシピをお持 ち帰りになるのが約3倍ぐらい伸びてしまったのです。というふうなことも行っていま す。  このレシピの中に当然でございますけれども、アレルゲン表示だとか、主要栄養素の 表示だとか、カロリー表示なども記載いたしております。  次に、第3点でございますけれども、こういうふうな状況の中でフードガイドの展開 の方向性です。  すみません、ちょっと画像データが1枚抜けていまして、ちょっと説明を戻ります。 皆様のお手元の資料にございます1ページ戻っていただいて、売り場情報の展開の現状 というカラーのページがあるのです。売り場の表示だとか、店頭の入り口の状況を書い てありますけれども、要は、ここで言いたいことは何かというと、実は情報があふれて いますと。店頭でポスターがあって、掲示ボードもはっているし、実はお惣菜のコーナ ーでも、このようにいろいろな情報が入っていて、先ほどちょっと具体的なものを見せ ていただきましたけれども、例えばパッケージもシールがいろいろ貼ってあって、勿論 コンプライアンス関係の表示もあるのですけれども、逆にお客様が一番興味のあるおい しいかなといった時に、シールが張りついていて中身が見えないのです。自分の好きな ものが何個入っているのかなというお客様もいらっしゃると思うのですけれども、見え ないのです。  というふうなこともありますし、実は小売も多様でございまして、個人商店から小規 模チェーン、ナショナルチェーンと言われたような大規模なチェーン展開をされている お店までいろいろな規模があって、しかもどんな売り方、どんな什器、ばらつきが非常 にあるという中で、どうやって表示していくかと。  何よりも、従業員の業務負担というのが1つのポイントでございまして、やはり生産 性というのが大きなネックなのですけれども、新たな負荷がフードガイドの方法によっ てはかかるというふうな懸念もあるということでございます。  ちょっと時間が経過して申し訳ないのですけれども、問題点がいろいろとあると思い ます。独自で行っている今の取組み、これを統一できるか。  それから今いろいろ氾濫しているものが、これが更に氾濫してしまうのではないか。  各企業の表示基準は異なっているけれども、これは統一できるのか。  従業員の負荷です。  こういった現実レベルのいろいろな問題、これを解決していかないと、非常に浸透さ せていくということは、極論を言うと不可能ではないのかなと。  ついてはそれを可能にするための対策として、どんなことがあるかなということで、 マル1、マル2、マル3、マル4と4つございます。  1つは、やはり広報活動が非常に大事だなと。アメリカの例もありますけれども、広 報活動は非常に大事です。  わかりやすい表示をしなければいけない。これは議論のとおりでございます。  実際に表示する側が、取組みやすい環境かどうかということです。  当然賛同していただいて、各いろいろなお店、いろいろな会社が参加していただくと いうふうなことが前提となって、そういう条件がそろった時に初めて可能なのではない かなということでございます。  ちょっと先へ進みますが、こういったいろいろな事象の中で、我々が今ターゲットと しています、例えば30代のビジネスマン、単身者、子どもとかといった方々に啓蒙して いく時に、実はいろいろな影響を与える人がいるわけです。奥様であったりとか、マス 情報であるとか、実際の店頭の表示だとか、いろいろあると思うのですけれども、こう いったものをにらんだ中で、具体的な広報活動の方向性を検討しなければいけませんと いうことでございます。  極端なことを言いますと、例えばお子様であればキャラクターを利用していったらど うかと。バランスマンなんてふざけているようなわけですけれども、例えばこういうキ ャラクターがいて、生活習慣病のキャラクター、悪者でございますけれども、こういっ たものの格闘などがあっても面白いのかなと。  やはり先ほど言いましたけれども、マスメディアの告知、これは非常に大事です。フ ードガイドブックも出版されるというお話を聞いていますけれども、これをどう浸透さ せていくか、これは戦略として非常に重要です。  学校教育です。これは、子どもから逆に親へというふうな、こういう流れも非常に効 果的だと思います。  当たり前でございますけれども、公共施設でできるだけお客さん、いろいろな一般の 生活者の方の目に触れるような形で、フードガイドというのを広めていく、こういう意 識づけが大事です。  当然、我々の店頭でも表示していくのだというふうなことで、広報活動は非常に重要 だなと思います。  2点目のわかりやすい表示の例でございます。  やはり定量的に面積で表現するのが一番わかりやすいだろうと。結論と言えば、これ が非常に使えるのではないかということでございます。こういったコマで量的に表現し たいなということでございます。  他にも表示の方法はいろいろあるわけですけれども、一般的にはPOPなのです。し かしながら、POPというのは非常にサイズが小さいものですから、いろいろな情報が 入っている中に、更にこれを加えるというのは、現実問題としては非常に課題が多いの です。  例えば、POPというのは、今システムなのですけれども、コンピュータを使ってP OPの中にレイアウトというのがありまして、どこに何を表示するかというのがもう決 まっていますので、新たに表示するためには、スペースをどう割愛するかというふうな ことであるとか、先ほど御提案ありましたようにシールを使うのですけれども、いろい ろどうやって誰がはるのとか、実際のお惣菜の中身が見えなくなってしまうのではない のとか、いろいろ問題があります。  いろいろございまして、ここのマル2でちょっと大きく書いてございますけれども、 要は、実際に表示する側があまり作業負担にならないというのが浸透を図る上でも非常 に大きなポイントになろうかと思います。1個1個の商品に付けても、非常にエンドレ スな作業になりますので、売れたらまた次の商品にはらなければいけない。  いろいろな種類の食材がございます。お弁当もいろいろな種類がありますので、PO Pをどうやって制作するかという過程のプロセスの問題の中で非常に負荷がかかってし まうというふうな、いろいろなデメリットがありますので、何が一番方法としていいの だろうかというふうに考えまして、例えばこういった道具を売り場の方で、ちょっと小 さいので申し訳ないのですけれども、こういう道具を使って、表示する量が圧倒的に変 わるとか、出し入れすることによってボリュームが変わって表示ができるとか、これを 行うと何回も多重利用ができますし、どんなお弁当、お惣菜にも汎用性があります。機 動性がある。繰り返し使えますので、省資源、経済性が高いというふうなことで、例え ばこれは1つの案ですけれども、こういった道具を使って店頭の表示がしやすくなる と。負荷がかからないというふうな、こういうツールが有効なのではないかなというふ うに思っております。  こういったところでいろいろな道具のメリット、デメリットがございますので、この 辺もよく検討して、実際の展開については実験して、検討していったらいいというふう に思います。  こういった道具の中で、具体的に取組みやすい環境として、例えばPOPですけれど も、ネットのウェブサイトでダウンロードをしたらどこの会社も同じような表示ができ るという仕組みもあろうかと思います。ただし、商標の絡みもありますし、第三者の問 題でセキュリティーをどうするか、認証するのかとか、こういうちょっと運営上課題も あろうかというのが1点です。  例えて言いますと、先ほど私が示させていただいた道具を用意した時に、例えば各社 から発注をして、それを承って資材センターが各社に送るというふうな、そういう組織 的なフォローも考えられるかなということでございます。  最後になりますけれども、参加企業の拡大をどう図るかというところの戦略でござい ますけれども、最近の傾向としてISOの認証を取られる企業が非常に多くなっていま す。  個人情報保護法のプライバシーマークとか、こういう認定、認証というのが非常に1 つのポイントになっておりますので、フードガイドもこういった消費者のニーズを高め ていくという仕掛けと、これの広報活動が必要だということでございますけれども、一 方では企業がどんどん認定してくださいと。当然、消費者が求めればサービス企業とし ては、それを提供せざるを得ないというような、そういう理論もございますけれども、 認証制度を作ることによって浸透が非常に各社前向きに取り組むことができて、お客様 のサービスという視点からこぞって、こういった参加をしていただけるような流れにな ろうかなというふうに思いますので、こういった仕掛けも一方では必要があるのではな いかなというふうに思っております。  以上でございますけれども、こういった内容で今後検討していくのはいかがかなとい うことで、提案させていただきます。  以上でございます。 ○吉池座長  どうもありがとうございます。大変広範囲、具体的な戦略の御提案ありがとうござい ました。  それでは、次に横田委員の方から御発表をお願いいたします。よろしくお願いいたし ます。 ○横田委員  こちらとしては前もって資料とか、そういうものを用意してございませんので、あく まで消費者の立場としての意見を発表して欲しいということなので、私たちに何ができ るかということを今回ちょっと考えてみたいと思います。  消費者団体としての戦略というものは、特にはございませんで、私たちの立場として は今回こういう会に参加させていただきましたことをどうやって消費者に普及していく かということが、第1の問題点だと思います。  具体的に申しますれば、我々が発行しております機関紙に掲載するとか、ホームペー ジに掲載、そのほか毎月消費者大学という講座を開催しておりまして、これは消費者の 教育、啓発運動なのですが、そういうところへ取り上げていくということも考えており ます。  ただ、一番初めにも申しましたように今まで私たちが直面していない問題でありまし て、なかなか我々の年代にとってはなじみにくいのですが、これからの世代に対しての 教育ということではある程度参加させていただきたいと思っております。  先ほどいろいろサンプルを見せていただいたのですけれども、実際にここまでしなけ ればいけないのかというのが私たちの本当の気持ちなのです。そうしなくてはならない 事態で、こういう検討会ができたということはわかるのですが、果たしてあれだけの表 示を見てくれるかなというのがまず第1に感じたことでした。  だから、私たちの役目としては、つまり見る気にさせるように、関心を持つような、 そういう教育とか活動を実践していきたいなというのがまず第1に感じました。あれだ けのものを一生懸命、手間をかけて、お金をかけて作っても、見る気がなければまたそ のまま捨てられてしまうというのが現状だと思います。いろいろな戦略を考えますが、 それ以前にまずああいうものを見る気にさせる、関心を持たせるという、そういうこと のために私たちは少し努力していかなくてはと思っております。  それには消費者団体の連携ということも必要かなと感じております。ただ、消費者団 体の場合は、もう本当に広く浅くいろいろなことを行っておりますので、これもかなり 絞って連携を深めて行っていかないと、なかなか関心を持たせるというところまでいか ないのではないかなというのが、私の感じなのです。  ターゲットの問題で子育て世代も入っておりますが、私たちの年代の会員にとっては 子を育てた世代、これがすごく多いわけです。それで、私の次男も実は単身で別に住ん でいるわけですけれども、やはりちょっと現在肥満が気にかかっている。私もここの会 でいただいた資料をコピーして見せるように努力しております。そういうふうに子育て の世代をねらうだけではなくて、それより更に上の肥満対象の人を育てた世代、そこの ところもやはり重要なターゲットかなというふうに感じておりますので、そういう面で 努力していきたいと思っております。  消費者団体としては、戦略とかそういうことはあまり目標は無いのですが、できる範 囲でお手伝いしていきたいなと思っているのが現状で、そういうことでこれからも努力 していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○吉池座長  どうもありがとうございました。  これで各委員からの御発表は一通りすんだわけでございますが、引き続き行政におけ る普及活用戦略について、まず農林水産省からよろしくお願いいたします。 ○姫田消費・安全局消費者情報官 お手元の1枚紙の資料、資料2というものに基づい て御説明いたします。  まず私ども農林水産省におきましては、食料・農業・農村基本計画を今年の3月25日 にとりまとめました。その中で「食生活指針を具体的な行動に結び付けるものとして適 正な食事の摂取量を分かりやすく示したフードガイド(仮称)を策定するとともに、こ れを消費者が日々の食料を購入・消費する小売店・外食の場などで活用し、分かりやす く実践的な食育の取組を国民的運動として展開していく」というふうなことが位置づけ られております。  こういうことに基づいて、まず現在行っていることを中心に普及編ということでとり まとめました。  まずメディアを活用した情報発信ということでございますが、しっかりとした情報を 提供しないといけないということでございます。いわゆるスポット広告とか、そういう ことではなかなかしっかりとした内容にならないということもございますので、テレビ の放送の中でどうやって情報発信できるかと。そして、新聞と違って比較的時間をかけ て読んでいただけるような雑誌広告、特にこれはターゲットを絞って、例えばいわゆる 子育て層の女性がゆっくり読まれるような雑誌広告などを通じて、全国へ情報発信をし ていこうと。  そして、専用ホームページの設置。  また、これは私どもだけで使えるというものではございませんが、政府全体でのテレ ビ番組の提供や新聞を使った広報がありますので、それらを活用する。あるいは、各省 の広報室などを活用して、政府広報を活用していこうということを考えています。  さらにシンポジウムとかフェアとか、各種イベントを活用していくほか、資材の活用 として、パンフレット、ポスター、チェックシートというようなものを作成していく と。  そして、先ほど服部先生のお話にもありましたように、携帯ストラップとか塗り絵と か一般に親しみやすいグッズを作って配布してはどうかということ。  そして、勿論私ども国だけではなくて、地方公共団体などの行政機関がしっかりとこ れに基づいて行っていただくと。食育基本法が成立することになれば、地方自治体の責 務というのもございますし、そういう公共団体がしっかり行っていただくということが 重要になってくると思います。  そして、食品事業者団体などが、いわゆる消費拡大を行っているものに対して、消費 拡大だけではなくて、しっかりとフードガイドのパンフレット等の掲載を行っていただ くということで、広くフードガイドそのものを皆さんに知っていただくということが重 要になってきます。  一方、フードガイドのもう1つの目的ということで、フードチェーンの中で、どう活 用していただくかということがあります。  先ほどから食品産業の方々からいろいろとお話がありましたが、やはり産業にとって メリットがないと意味がないだろうと考えています。それが売り上げの増加につなが る、あるいはそれぞれフードガイドに積極的に取り組んだ企業のイメージがアップす る、それが結果論としては売り上げ増につながるということ。そういうことが経済も活 性化していきますし、そういうメリット構造をしっかりと作っていくことが必要になり ます。  その前に、いわゆる具体的な小売店での活用の促進ということで、これは現在行って いることでもございますが、モデル店舗での実証研究の実施、この結果を踏まえて、活 用マニュアルを作っていこうということを考えております。  そして、外食店での活用の促進ということで、外食店においてもかなりいろいろと提 案いただきましたけれども、活用マニュアルを作成して具体的にいろいろな所で活用し ていただけるようにすると。  そういう小売店とか外食店、あるいは食品産業も包装への掲載というふうなことをし ていただけるようお願いするということです。  こういう食品産業の中で、具体的に行っていただいた中で、やはり優良事例を高く評 価して、それらを産業全体に広めていくということが重要になってくると思います。  そういうこともしながら、食品選択の場面で実際に消費者の方々に見ていただくと。 それがフードガイドを一番活用できるポイントだろうと考えております。  簡単でございますが、以上でございます。 ○吉池座長  続きまして、厚生労働省からよろしくお願いいたします。 ○中島生活習慣病対策室長  私どもの方からは、資料3を御用意させていただいております。  この場をお借りしまして、フードガイドの活用方策の前に、先般関係審議会の方で説 明、御了承いただいた生活習慣病対策の総合的な推進ということで、我が省としての基 本的考え方を簡単に説明させていただいて、その中でフードガイドといったものがこう いう形で位置づけられ、期待しているのだという形でお話を申し上げればと思っており ます。  1枚めくっていただきまして、1ページでございます。  生活習慣病対策の総合的な推進についてということで先般の地域保健健康増進栄養部 会で説明した資料でございます。  左の欄の一番下でございまして、私どもの省は、今後、総合的な生活習慣病対策の実 施というものを省を挙げて進めていきたいと思っておりまして、基本的には短期的には すぐ効果が上がるというものではございませんけれども、国民の方々が健康に生活して いただく、更には年々増大する医療費の適正化といったものに資するという観点から、 積極的に施策を講じていきたいと。  例えば右の欄でございますけれども、肥満の方の疾病保有状況等を見ますと、ここに 書いてございますように、肥満という方の約八割が何らかの疾患を有しておられるとい うことでございまして、とりわけ肥満といったものを徹底して抑制していくということ が重要だと思っております。  2ページでございます。  生活習慣病といいますのは、一番上の行でございますが、基本的には不適切な食生 活、運動不足、更には喫煙といったことで起こる病気でございます。  今後の生活習慣病対策につきましては、一番下のところでございますが、不健康な生 活習慣から具体的に生活習慣病として発症する間の、いわゆる境界領域、健診等で危な いとされるまでの領域を徹底して啓発、更には健診、事後指導をしていくということに よって、生活習慣病の発症を抑えたいと思っているわけでございます。  3ページでございます。  そういう中で国民の方々に基本的に御理解いただきたい、更には医療関係者の方にも 御理解いただきたいのは、生活習慣病というのは薬ではないと。基本的には運動なり、 健全な食生活によって発症が予防できるという知識を徹底して普及していきたいと思っ ているわけでございます。  高血糖、高血圧、高脂血等のそれぞれの症状というのは、メタボリックシンドローム という1つの代謝異常の症候群から生ずる幾つかの山の1つにすぎないわけでございま して、服薬によってこれを抑えるにしても、その1つずつの山を削るに過ぎないわけ で、最終的には氷山全体を縮小させていく必要がある。それは薬では困難でありまし て、普段からの生活習慣といったものが大変重要だということでございます。  4ページでございます。  そういう意味では、一番上に書いてございますけれども、特に肥満については運動不 足といったことが指摘されますので、まずはしっかり運動をしていただく。そして、そ れと並ぶほどの重要なものとしての健全な食生活。そして、しっかりたばこをやめてい ただいて、最後の最後に初めて薬だという形での対策を講じていきたいと思っているわ けでございます。  右の欄のアメリカにおける疫学データでも、治療薬の投与よりも生活習慣の改善の方 が糖尿病発症抑制効果があるというデータも出ているところでございます。  そういうことから一番下でございますけれども、柱として2本、1つが国民全体の意 識向上、雰囲気づくりをしていくということで、健全な生活習慣というものを身につけ ていただくために、正しい知識を普及啓発していく。そして、健康づくりの環境整備を していくということが大変重要だと思っております。  それとともに右の方でございますけれども、有病者・予備群への支援ということで、 いわゆる健診及び健診後の事後指導の体制といったものをきちんと整備をしていくとい うことが重要かと思っております。  そういう意味では、このフードガイドといいますのは、健康づくりの国民運動、更に は健診後の事後指導における食生活・栄養指導において、大変有力なツールになると思 っているところでございます。  参考までに今日お配りしております一番下の資料、平成15年国民健康・栄養調査結果 というものがございますが、1ページめくっていただきますとトピックスということ で、参考の紙を1枚、2枚目に入れさせていただいております。  簡単に説明しますと、結局平成15年の単年の調査結果だけなので、経年的なものも見 なければいけないわけですが、やはり20歳代の女性と30・40歳代男性といったものに1 つの傾向が見られるのかなという結果が出ております。  20歳代の女性につきましては、低体重、やせている方の割合が高い。そして、運動習 慣といったものが女性の世代の中で30歳代についで低い。そして、女性の中でも最も喫 煙率の高い世代。しかし、一方でやめたい、またはやめる努力をしたことがあるとされ ている率も大変高いところでございまして、こういう20歳代女性についての健全な食生 活の知識、運動習慣、禁煙といったものを積極的に講じていただく必要があると。  30・40歳代男性につきましても、上半身肥満が疑われる方は3割ということで、男性 の中では最も高い割合でございます。そして、運動習慣が男性の中では最も無い世代で ございます。そして、食生活の面でも脂肪エネルギー比率といったものが30歳代男性は 高いわけですし、野菜の摂取量というものも20歳代が最も低いわけですが、次いで30歳 代、40歳代と低くなっております。そして、男性の中では最も喫煙率の高い世代という ことでございまして、肥満、運動習慣が無い、油物を摂り過ぎて野菜を摂らない、そし てたばこをスパスパ吸うと。そういうことでございますので、この30歳代、40歳代男性 といったものも1つの今後の生活習慣病予防のターゲットというふうに考えておりま す。  そして、元の資料に戻っていただきまして、7ページでございます。  フードガイドといったものは、生活習慣病予防を国民運動として展開していく時の大 変重要なツールだと考えておりまして、そういう意味では先ほど農林水産省からもお話 がございましたが、自らの広報、更には地方自治体、関係機関を通じての周知徹底とい うことをさせていただきますが、私どもとしてはフードガイドというのは、これまで講 じてきました一次予防施策、ポピュレーションアプローチの1つの発想転換をしたいな と思っております。  1つは、やはりターゲットを絞って最低限の知識を繰り返し伝えていくということ で、これまでのポピュレーションアプローチは、国民一般を対象に総花的知識を教科書 的に教えるというのが手法の中心だったように思いますが、そういう意味ではターゲッ トを絞り、最低限の知識を繰り返すという意味で、1つの発想の手法の転換かなと。  2つ目が、先ほどまでさまざまな創意工夫のお話をいただきましたが、国民一人ひと りの意識変革と並んで、やはり意識変革をするに足る食環境の整備という意味では、本 日の飲食業生活衛生同業組合、更にはファミリーレストラン、コンビニエンスストア、 スーパー等の食を提供する側も巻き込んだ形で、そうした方々の意識も変えていただい て、そういう人たちのお力も借りたPR、更には商品開発、そして健康に資する食品提 供がそれぞれの企業にとっての1つのブランドイメージとして高まるという意味では、 これもポピュレーションアプローチとして国民一人ひとりとともに、それを促す環境整 備という点でも大変画期的な取組みかなと思っております。  そういう点から、このフードガイドを私どもの省としては大変期待させていただいて いるところでございますので、今後ともよろしくお願いいたしたいと思っております。  以上です。 ○吉池座長  どうもありがとうございます。  本日は両省の戦略案の御説明を含めて、多くの方々から御発表をお願いするというこ とで、あまりこれについて議論をする時間を多くは設けておりませんが、残りの時間を 使い、まずこれまで御発表いただきましたことについて、できるだけ具体的な御質問が あればまずそれをいただきたいと思います。いかがでございましょうか。  特に食品を提供する側からのかなり具体的な戦略、提案、またそれに伴う問題点等に ついてお話をいただいたわけでございますが、いかがでございましょうか。  特にデザイン面での展開ということで具体的なお話をいただいたのですが、尾坂委員 その辺については何か確認しておきたい点、あるいはコメント等ありましたらお願いし たいと思います。 ○尾坂委員  想像以上の雰囲気が伝わりまして、これから展開していくにあたって、課題点も今日 の皆さんの御提案の中でかなり明確に見えてきたような気がします。  あとは、やはり見ていただかなければ仕方がないので、みんなの気を引いて、それを やはり皆さんが使いやすい形で展開していけたらなということを考えました。  以上です。 ○吉池座長  ありがとうございます。  武見委員、よろしくお願いいたします。 ○武見委員  本当にいろいろな団体の普及の戦略というのは、大変興味深く聞かせていただきまし た。  それを聞きながら2点ほど気がついたことなのですけれども、やはりさっきから出て いますようにフードガイドというものをいかに知ってもらう、知らしめるかということ と、その次の段階として、それを使ってもらうという2つの段階があると思うのです。  知らす方法についても、使っていただく方法、例えば表示とかということがいろいろ 出てきたと思うのですけれども、使うという方でいうと表示をしてどのぐらいになって いるか知るという、さっきローソンの具体例などを見ると、ああやっぱりこういう形で 出るといいなと思いましたし、実際教材があって学習の場というか、そういうことで自 分の食べ方を考える機会になるということもあると思いますが、やはりそこまでいかな い方たちというのは最初のうちは当然出てくると思います。  そのときに、幾つかのところでは少し出てきていたのですけれども、フードガイドに 合ったバランスメニューというか、そういうメニュー開発みたいなことがやはり1つの 大事な核になってくるのではないかなと思います。  それで1つ場として抜けていたのが、やはり給食の場というのが、当然それはかなり 展開できる場として、中村会長が帰られてしまったのですけれども、栄養士会辺りなど のそういうところで働いているところの場を使って展開していただくということが1つ 大事ではないかなと思います。  あと給食だけではなくて、いわゆる職場で注文のお弁当、ああいう形の企業などで も、これはかなり展開できるのではないかなと思います。  たまたま先月徳島県の方にちょっとこうした外食の場の取組みのことで呼ばれて行っ てきたのですけれども、やはりそういうある企業に弁当を納入している会社が、最初は 行政に依頼されて50食だけ作ってくれということで始めたそうです。1年ぐらいだと思 いますけれども、その期間に650 食まで注文を伸ばしているそうです。650 食以上伸び ないのですかと聞いたら、それ以上はもう設備といろいろな生産工程の問題で伸びない と。これ以上行うからには、次は設備投資まで行わなければいけないけれどもというこ とで、そこの企業の方などは、やはり今、健康ということは十分ビジネスになるという ことを言っておられました。  なので、さっきライフの方でフードガイドお勧め弁当という表現も出てきたと思うの ですけれども、やはりそういう形のメニュー開発という提供というのも是非表示のプラ スで行っていただくというか、表示と同じぐらい行っていただくということが大事では ないかなというふうに思います。 ○吉池座長  それでは、今日御発表いただかなかった委員を中心にコメントをいただきたいと思の ですが、まず最初に普及啓発ということで、重要な役割を持つマスメディアというお立 場から、永田委員の方からコメントをいただきたいと思います。 ○永田委員  日々暮らしと健康ということをテーマに番組を作っている人間としての実感から申し ますけれども、相変わらず、実は我々の番組の中で高血圧の予防とか、糖尿病対策と か、そういうことをテーマにした番組は視聴率が高うございます。  逆にBSEの問題とか、少し基礎知識を普及するようなものについては、むしろ視聴 率が低いみたいなことが実感としてありまして、やはり自分の暮らしに直接関係があっ て、それが健康につながっていく、得をする、それで何か自分のためになるみたいなこ とに直結する、やはり普及活動ということがすごく大事なのではないかなというふうに 思っています。  具体的に言えば、厚生労働省の作られた最後のページは、私もそうだというふうに思 って拝見したのですけれども、ポピュレーションアプローチのところで、良い生活習慣 は気持ちが良いと書いてありますけれども、つまり一番中高年男性の行動変容を促すに あたって、御本人たちがこのことをすることで得をするのだ、気持ちが良いのだ、楽し いのだと、そういうことをどう本当に思ってもらえるかということがすごく大事なこと だなというふうに思っています。  さっき武見委員がおっしゃいました職場のお弁当とか、私も本当にそのとおりだと思 いますし、実際に農林水産省とか厚生労働省の食堂からまず変えてみるとか、NHKも 同じですけれども、そういうようにまず行政の人たちも自分たちの身の周りから本当に 変えてみて、これは得をするのだ、気持ちが良いのだということを言い続けるというこ と、具体的な証拠を出してみるということが大事なのではないかなというふうに思いま す。 ○吉池座長  ありがとうございます。  それでは津志田委員、早渕委員、針谷委員の順番にコメントをいただきたいと思いま す。 ○津志田委員  私、食品の研究をしている立場なのですけれども、やはり今ガイドラインで推進しよ うとしている野菜、果実、あるいはちょっとお茶の話しもしたのですけれども、そうい うものが健康に良いというのは、私たちの研究の方からも科学的なエビデンスとして出 ておりますので、そういうのを是非普及して、国民が健康になるようにしていったらい いなというふうに今、感じているところです。  ちょっと実は服部先生の方の資料の中で、一番最後のところに日本の平均寿命とアメ リカのことが書いてあったのですけれども、日本の平均寿命は世界一であるというのは 知られていますけれども、実は要介護者、寝たきり老人の数がアメリカの5倍であると いうふうなことですので、実際に私もこの募集を始めてみたのですが、意外と健康寿命 も世界一ですし、もう介護者も実は少ないのだというような感覚にあると思うのです。 そういう意味で是非このフードガイドを推進して、要介護は多分男女平均で7年以上あ ると思うのですけれども、それを少なくするようにしていただければというふうに思い ますし、私どもも新しい食品成分に関する健康機能の研究を行っておりますので、そう いうものが是非こういうものに反映されるように努力していきたいというふうに考えて いるところです。  非常に食品を提供する側の方々の熱い熱意を感じまして、非常に良い会議だったなと いうふうに感じています。期待しているところです。どうもありがとうございました。 ○吉池座長  それでは、早渕委員お願いいたします。 ○早渕委員  まず本日御発表いただきました食に関わっておられる皆様方の熱意に本当にすばらし いと思いました。早速ああいう尾坂委員のデザインを基に展開を図られていて、どう具 体的に進めようかと、もう決まったらすぐにでも実践されそうですごくうれしく思いま した。  やはりそういう中で消費科学連合会の横田委員からありましたように、やはり消費者 の方がまず興味を持つこと。これって何だろうと、パっと、やはりそういう面では何だ ろうと気づいてもらう、興味を持ってもらうことが大事だと思いますし、そこでやはり デザイン性というのが、本当にここで出てくる尾坂委員のすばらしいデザインがそこで 活きると思いますし、やはりそれをスッキリと外食産業の方たち、食に関わる方たちに 取り上げていただけたらと思います。  やはり、その時に興味を持つだけで何だではなくて、なるほど、そうだなと納得す る。納得する時に、知識の無い、今回はターゲットが30〜60歳代男性と単身者とか子育 て世代ですので、まず興味を持って、これ何だろうと思った時に、それに応えてくれる 何か、そこをやはりわかりやすく提示するのが必要だと思います。  そこで先ほど武見委員がおっしゃったように子どもたちです。ここではターゲットに はなっていないのですが、やはり教育の中でフードガイド、仮称ですけれども、こうい うものがあるのだと、お父さんがこんなものがあったと持って帰った時に、「これね、 小学校で習ってね」みたいなところがあると、つながっていくのかと。やはり一般の方 には教育というのは無理ですので、まず関心を持ってもらって、これを見て、これに従 って選ぶと良いことがあるらしいということで、実践につながるという方が、そして最 終的には厚生労働省が目標とされている生活の質の向上とか、医療費の低減、低下につ ながればいいなと期待しております。  本当にありがとうございました。 ○吉池座長  針谷委員、お願いいたします。 ○針谷委員  それぞれの立場からいろいろな活用、普及の方法についてお伺いし、本当に勉強にな りました。ありがとうございました。  お伺いして3点ほど気になったことと、お願いとがあります。  フードガイドを活用した成果というのが認証制度という形で出てきましたけれども、 積極的に反映するシステムというのを構築していくと、もっと普及が早くなるのではな いかというふうに思ったのが第1点です。  それと今回は、どちらかと言えば物の提供側の方々の御発言が多かったと思います が、食情報を発信する雑誌とか、そういう人たちの側も今は1サービングという形で考 えていきますと、必ずしも適正サイズというのが発信されているとは思われませんの で、そちらの方の見直しにもつながるような、そういう活動が展開されると良いなとい うふうにも思いました。  それともう1点ですが、やはり日常的にフードガイドを活用し、その普及の結果を享 受するのは、生活者主体だと思いますので、その人たちへの選択力の向上のための積極 的な働きかけというのが、もう一方でどうしても必要なのではないかというふうに考え ておりまして、今日横田先生の方から御発言がありましたが、そちらの方の活性化を御 期待したいとふうに思っております。 ○吉池座長  ありがとうございました。  いろいろ御意見をいただいたわけですが、特に子ども、学校給食での取組みというの は、文部科学省との連携といったようなことも更に考えていかれるものかと思いますの で、その辺もまた事務局の方で戦略を御検討いただきたいと思っております。それで は、時間の関係もございますので、この議論はこれまでにさせていただきまして、最後 にパブリック・コメントにつきまして、事務局からの報告をお願いいたします。 ○中島生活習慣病対策室長  パブリック・コメントの実施状況について報告を申し上げます。お手元にお配りして おります参考1と参考2でございます。  本フードガイドの策定に向けました基本的考え方につきまして、参考1のとおりの形 で広く国民の方々にパブリック・コメントとして提示をさせていただいたところでござ います。先般、御意見を締め切らさせていただいて、計21件の御意見を寄せていただい たわけですが、それを整理させていただいたのが参考2という形でございます。  そこではフードガイドの名称、前回の本検討会で御議論をいただきましたサービング という表現の在り方につきまして、サービングというもので良いのではないかとか、 「サービング(盛)」という形でどうか、更には「盛(サービング)」という方が良い のではないかと。更には1皿分とか1杯分といった方が良いのではないかといった幾つ かの御意見をいただいているところでございます。  また、お菓子の扱いにつきましても、幾つか御意見をいただいているところでござい まして、参考2の方に具体的にお寄せいただいた意見を整理させていただいています。  これらの御意見につきましては、早速本会議の後、またワーキンググループを開催し ていただけるということでございますので、ワーキンググループの中で吟味、御議論を いただいて適切な形で反映できるものについては反映していっていただければと思って おります。以上でございます。 ○吉池座長  どうもありがとうございました。  ただいま御説明がありましたが、これについて何か御質問はございますでしょうか。 また内容については、あとで各委員ご覧いただきたいと思います。  それでは、次回の予定、また今後の進め方等について事務局の方から御説明をお願い いたします。 ○中島生活習慣病対策室長  本日はどうもありがとうございました。  次回は5月31日の10時から開催したいと思っております。厚生労働省内の会議室を予 定しております。  具体的な議題につきましては、1つは名称、更にはデザインの問題でございます。  2つ目はターゲット編の具体的な記述展開についてでございます。  3つ目は、フードガイド検討会としての御報告をいただく骨子、柱立てといったもの についてワーキンググループでの成果などを示させていただいて、御議論をいただく予 定でございます。  なお、本日各委員の先生方からプレゼンテーションをしていただきましたが、フード サービス協会の伊藤俊一委員、更にフランチャイズチェーン協会の伊藤廣幸委員、更に はスーパーマーケット協会の宮川委員からの発表資料につきましては、回収をさせてい ただくということでございますので、取扱いについてよろしくお願いを申し上げます。 ○吉池座長  資料についてはよろしくお願いいたします。  それでは、本日の議事については、一通り予定されていたものが終わったようです が、委員の皆様方、特に何かございますでしょうか。特にありませんでしたら、これで 閉会にさせていただきたいと思います。  本日は長時間にわたり、皆様方から貴重な御意見をいただきまして、ありがとうござ いました。これで閉会にさせていただきたいと思います。 (照会先) 厚生労働省健康局総務課 生活習慣病対策室 内線2344,2345