医療提供体制の改革(社会保障審議会医療部会)について

I  趣旨
 1  医療制度改革については、厚生労働大臣の下に平成14年3月に設置された「医療制度改革推進本部」に4つの検討チームが設置され、このうち医療提供体制については「医療提供体制の改革に関する検討チーム」(主査:医政局長)において、15年8月に「医療提供体制の改革のビジョン」のとりまとめを行うなど、その取組を進めてきたところ。
 2  一方、医療保険制度改革については、平成14年7月の健康保険法等改正法附則の規定を受けた「医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する基本方針について」(平成15年3月28日閣議決定)に基づいた議論が行われているところであり、医療保険制度と車の両輪の関係にある医療提供体制についても、医療保険制度の改革と一体となって改革に取り組むことが必要不可欠である。
 3  「医療提供体制の改革のビジョン」を踏まえ、昨今の医療を取り巻く状況の変化に対応すべく、より質の高い効率的な医療サービスの提供の実現に向けた医療提供体制の改革の議論を行うため、社会保障審議会医療部会を開催する。

II  主な検討事項
 医療提供体制の改革の基本的考え方
患者の視点に立った、患者のための医療提供体制の改革
 患者・国民の選択の支援
医療機関等についての患者・国民の選択の支援(広告規制等)、診療情報の提供の推進と患者の選択の尊重
 医療安全対策の総合的推進
医療安全対策における国及び地方の役割、医療機関における安全管理体制、苦情・相談への対応体制、医療事故や医療関連死の報告・届出に関する制度、医療事故をおこした医師等への対応
 小児をはじめとした救急医療体制等の在り方、小児医療や周産期医療といった母子医療の推進
 医療計画制度
医療計画を通じた医療機能の分化・連携の推進、医療計画で明らかにすべき事項 等
 へき地医療提供体制の確保(医師等の確保 等)
 医療機能の分化・連携、医療施設体系及び医療施設に係る規制の在り方
医療機能の分化・連携の推進(急性期から回復期を経てかかりつけ医での在宅療養といった流れが原則二次医療圏内で完結するような体制確保等)、医療提供施設の機能分化 等
 在宅医療の推進
 医療法人制度の見直し
基本的考え方、公益性の確立等について 等
10  医療を担う人材の確保と資質の向上
医師の診療科及び地域による偏在、生涯教育 等

III  これまでの検討状況と今後のスケジュール
 ◆ 平成16年9〜12月
(第1回〜第4回)
・・・  フリートーキング、1巡目の議論を終了
 ◆ 平成17年2月2日(第5回) ・・・  医療提供体制の改革の主要な論点の整理
 ◆ 平成17年3月〜
3月 4日(第6回)
3月24日(第7回)
4月13日(第8回)
・・・  個別の論点について順次議論
 「広告規制」、「医療計画」等
 「医療安全」、「救急医療、母子医療」
 「医療機能の分化・連携」、「医療施設体系」、「医療施設に係る規制の在り方」等
 月2回程度のペースで部会を開催
 ◆ 平成17年夏頃(6月〜7月) ・・・  中間的なとりまとめ
 ◆ 平成17年内 ・・・  具体的な改革案に向けた意見書のとりまとめ

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