資料2 |
2005年04月22日
東邦大学 医学部 医療政策・経営科学
長谷川 友紀
測定しにくいものを測る

測定しにくいものを測る

良い検診とは??
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臨床指標の特徴
・ | 条件
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・ | 特徴
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日本発のITを利用した健康評価手法
ライフコースアプローチ
・ | 各年齢で大きな脅威となる疾病についてシナリオを想定 | ||
・ | (1つの医療機関に限定されず)疾病の各段階で評価の観点を明示
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・ | 評価のための情報整備と結果の公開は行政の責任
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・ | 年齢による有病率の相違
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・ | 例
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・ | 疾病の選択は
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新しい評価の試み
発見、診断
Aさんは45歳の主婦。定期健診1で乳房のしこりを指摘されて、近くの病院を受診、検査の結果、乳がんと診断された。 |
医師は乳房を切除する手術を勧告、Aさんは、他の治療法がないか「別の医師の意見を聞きたい」と申告、エックス線などの資料のコピーを借り、別の専門病院を受診した2。 専門病院は手術件数が多く、治療成績が優れていることで知られている3。乳がん専門のB医師の意見を参考に手術を受けた。術後に切除した乳房の美容形成についてもB医師から別の医師の紹介を受けた4。 |
3年後の定期フォローで乳がんが骨に転移し再発していることが確認された5。 B医師から放射線治療医、がん化学療法専門医6の紹介を受け、相談の結果、放射線療法を選択した。 |
がんは一旦は縮小したが、その後、別な場所にも転移、化学療法に切り替え治療を継続したが、次第に抗がん剤の効き目が悪くなった。 Aさんは痛みがひどくなり、夜眠れずに体力が衰え、自宅の近くで、在宅医療で緩和ケアを行っている病院を紹介された7。そこから定期的に訪問診療・訪問看護を受けて、睡眠薬、鎮痛薬の処方をしてもらい、調子が悪くなると数日間入院することを繰り返している。 |

ステージと望ましい概念

ライフコースアプローチの段階
・ | 主要な疾病の同定 | ||||
・ | ステージ毎に望ましい概念と指標の設定 | ||||
・ | 各指標について情報の整備
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・ | 発生ベースで情報のリンケージ |
臨床指標
・ | 施設内での評価
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・ | 地域の評価
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事業概要図

HEDIS by NCQA Committee on Performance Measurement
・ | Effectiveness of care ケアの効率性 |
・ | Access/availability of care アクセス |
・ | Satisfaction with the experience of care 満足 |
・ | Use of services 利用 |
・ | Cost of care 費用 |
・ | Informed health care choices 情報提供と選択 |
・ | Health plan descriptive information 概要 |
・ | 小児予防接種 |
・ | 青年期予防接種 |
・ | 乳がん検診 |
・ | 子宮がん検診 |
・ | 妊娠初期のケア |
・ | 禁煙指導 |
・ | 心筋梗塞後のβ遮断剤使用 |
・ | 糖尿病患者の眼科チェック |
・ | 分娩後の健診 |
・ | 精神科入院後のフォーローアップ |
・ | 老人のインフルエンザ予防接種 |
Crossing Quality Chasm Institute Of Medicine 2001 医療の質―谷間を越えて21世紀システムへ
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社会全体の協力が必要
Advocacy Groupによる医療安全推進活動
The Leapfrog Group
for Patient Safety

・ | 2000年に発足 | ||||||||
・ | Fortune 500の大企業が主体 | ||||||||
・ | 安全・質指標を設定
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・ | 病院のアンケート回答に基づいてよい病院をリストアップ | ||||||||
・ | 会員病院は優良病院の受診を促進 |

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