05/03/22 中医協の在り方に関する有識者会議平成17年3月22日議事録 平成17年3月22日 中医協の在り方に関する有識者会議            第2回議事録 (1)日時   平成17年3月22日(火)18:30〜20:00 (2)場所   霞が関東京會舘「エメラルドルーム」 (3)出席者  大森政輔氏 奥野正寛氏 金平輝子氏 岸本忠三氏        星野進保中医協会長        尾辻厚生労働大臣        <事務局>        水田保険局長 中島審議官 麦谷保険局医療課長 石原保険局調査課長        堀江保険医療企画調査室長 (4)議題   ○中医協会長からの意見聴取        ○検討項目に沿った議論        ○その他 (5)議事内容 ○尾辻厚生労働大臣  それでは、おそろいになりましたので、ただいまより第2回中医協の在り方に関する 有識者会議を開催をいたします。尾辻でございます。本日も、私が議事進行役を務めさ せていただきます。よろしくお願いを申し上げます。  本日は、奥島孝康委員より、急に予定が入ってしまったため、やむなく欠席をさせて いただく旨の御連絡をいただいております。  それでは、早速議論に入りたいと存じます。  前回の会議におきまして、今後、中医協の在り方について議論を進めていくに当たっ て、理解を深めるために、中医協の会長、それから規制改革・民間開放推進会議議長に お越しをいただき、お話を伺うことにいたしました。  本日は、中医協の星野進保会長にお越しをいただいております。  なお、規制改革・民間開放推進会議の宮内義彦議長については、残念ながら、御都合 でお越しいただくことができませんでした。  それでは、 まず、星野会長より、中医協会長として、中医協の現状や中医協として の改革に向けた取り組みの状況などについて、お話をいただきたいと思います。  星野会長、よろしくお願いを申し上げます。 ○星野中医協会長  御紹介いただきました星野でございます。  本日は、大臣をはじめ有識者会議の皆様方に最初におわびを申し上げなければならな いと思いますが、私ども中医協の不祥事件がございまして、このような会議を設けてい ただき、委員の皆様方にいろいろと御足労をかけておりますことを、おわび申し上げた いと思います。  早速でございますが、本題に私の方から入らさせていただきたいと思います。資料2 に沿って御説明をさせていただきたいと思います。  「中医協の在り方の見直しに係る中医協の取組と外部からの指摘」という形で、この 表は、「検討項目」といたしまして6つの項目に分けておりまして、それで表頭にあり ますように、向かって左側、「中央社会保険協議会の在り方の見直しについて」という のを昨年の10月27日に中医協全員懇談会の了解事項として取りまとめたものの要点 でございます。右側に、「規制改革・民間開放推進会議等の主張 国会、新聞報道にお ける指摘」というのを、左側の「検討項目」に対応するように並べてくれてあります。 これは私にとっては非常に見やすいものでございますので、これに沿って御説明をさせ ていただきたいと思います。  まず、中医協全員懇談会の了解事項の基本的考え方でございますが、多分、中医協の 在り方を見直しするとすれば、長期と短期の観点があるだろうということでございま す。長期の観点というのは、例えば法律事項等で実際に動かしていく場合にはかなり時 間がかかる。それでもう1つは、中医協の与えられた任務より多分幅の広い問題ではな いかということであります。それから短期というのは、中医協の委員同士が一生懸命こ れから努力すれば十分改善可能であることについて、ともかくも改善しようという立場 でまとめたものでありまして、ここにあります中医協全員懇談会了解事項というのは、 そういう、むしろ短期の方に重点を置いているものであります。今度のこの会議で、む しろ長期的な点をいろいろ御検討いただけるということで、私どもとしても、大変そう いう意味では平仄がよく合っておりまして、ありがたいというふうに思っておるわけで あります。  そこで、早速でございます。まず、中医協の方を中心にしてこの資料を御紹介させて いただきますと、第1番目の「診療報酬改定に関する企画・立案の在り方との関係を含 めた中医協の機能・役割の在り方」というのは、これはちょっと私どもは、今御案内の とおりに、中医協というのは法律で定められておりますので、診療報酬を決めるとか、 そういうことに任務が限定されておりますので、こういう「機能・役割の在り方」とい う、ある意味で広い範囲については、この中医協全員懇談会了解事項の中では触れてお りません。むしろ、先生方にこれからいろいろと御議論願うべき領域だろうと思いま す。後ほど戻ってみます。  第2番目の「公益機能の強化」についてでございますが、「中医協の中に、公益委員 を中心として、診療報酬改定の結果の検証のための新たな部会を設置」するということ でございますが、これはもう既に御案内のとおりでございますが、診療報酬支払側と医 療提供する側、私ども、前者を1号委員、後者を2号委員、それから3号委員という三 者構成で中医協というのを運営しておるわけでございますが、その中で、今回の事件が 起こった後、各方面、国会の議論も含めまして、三者構成を維持しながら、公益委員の 役割を強化すべきだという御議論が大変よく出てまいりました。これは実は、公益委員 の役割というのは、委員の数も含めてということになりますと、三者構成を変えたり、 そこまでになりますと、これは法律事項になりますので、私どもは、そこには踏み込み ませんで、公益委員の仕事をこれからどういうふうに拡充していったらいいかというこ とで、診療報酬改定の結果の検証のための新たな部会を設置したらどうか。要するに、 これなら決まったものについての成果がどうかということを、公益委員が4人でござい ますが、4人で受け持ちながら、そういう担当をしてみたらどうだろうか。これは公益 委員にはふさわしい仕事ではないだろうかというふうに、ここに「公益機能の強化」の 中に入れたわけであります。  それから次の、「病院等多様な医療関係者の意見を反映できる委員構成の在り方」と いうことで、「三者構成は、堅持していくべき」。「患者一般の声をより適切に反映で きるような委員1名を連合より推薦」いただく。「日本歯科医学会の会員から委員1名 を日歯より推薦」してもらう。「引き続き、日医が推薦する形による病院団体の代表の 参加を要望」。  これも、例えば一番下の「日医が推薦する形による病院団体の代表の参加を要望」と いうことと関連しまして、病院側の代表が少ないのではないかということが、その右側 の3番目のところにもありますように、「診療側委員については、一般診療所に比べ病 院に属する委員の数が上回るよう大幅に見直す」という御意見がありますように、常々 そういう御議論があったわけであります。できるだけ病院団体を増やすということも努 力目標としてそこに掲げてあります。  「三者構成は、堅持していくべき」あるいは「患者一般の声をより適切に反映できる ような委員1名を連合より推薦」というのは、かなり半分は本質的な議論を含んでいる のだろうと私は思います。  まず、「患者一般の声をより適切に反映できるような委員1名を連合より推薦」とい うことは、つまり、連合から今2名の委員がおられまして、今回の事件にも2名の方が 関与されてしまって残念ですが、お1人は関与というよりは疑いをかけられたのです が、そういう方が出ましたが、連合につきまして、私どもとしては、私どもというの は、全員懇談会では、連合から1人は従来どおりの連合の代表、それともう1名は、で きれば患者一般の声をより適切に反映できるような委員を御推薦いただきたいという御 要望を申し上げまして、連合も快く受け入れてくれたわけであります。もとをたどりま すと、これは昭和30年代、40年代を考えますと、労働組合が総評と同盟がございま して、その総評と同盟がそれぞれ競い合いながら委員を出してきたという歴史的経緯が あるわけでありますが、今は連合が一本化しているわけでございますから、そういう意 味では、その中身を変えるということは、むしろ、現在に合ったような形の代表者を御 推薦いただくということで、こういう案をお互いに了解し合ったわけであります。  それから、「日本歯科医学会の会員から委員1名を日歯より推薦」ということです が、日歯から今まで委員が2人出ておったわけでありますが、日歯だけではなくて、あ る意味では病院等を含む、あるいは学会ですから、より広い範囲の方々を代表する意味 で、歯科医学会からも御参加いただけるようにしてくれということをお互いに話し合い まして、これも日歯の方も受け入れるという形になって、現に新しく委員の交代が行わ れておるわけであります。  問題は、三者構成を堅持していくかどうかということであります。これは後ほど、右 側の議論等を絡めながら、非常に僣越なのですが、私の考え方を交えながら説明させて いただきたいと思います。  次は2ページでございますが、「委員の任期の在り方」に飛びます。委員の任期の在 り方について、支払側委員及び診療側委員両方から、「6年を超えてからの新たな推薦 は行わないことを基本」にしようということであります。これにつきましては、右側の 規制改革・民間開放推進会議等では、2期4年以内にしたらどうかという御意見が出て いることも承知しております。  それから次の3ページ目でありますが、これは新聞報道等でかなり御指摘を受けた事 項でありますが、診療報酬の決定手続が不透明ではないか、それからそれの密室論とい うのが起きまして、密室論があるから今度のような不祥事が起きたのではないかとい う、新聞の論調にはそういう御意見がかなり多かったように思います。  これにどうこたえるかということであります。当然のことでありますが、中医協の議 論というのは、かなり専門的な部分がありますので、なるたけそれをどうやってわかり やすくお伝えするかということで、一つの工夫としては、「議事録について、厚生労働 省ホームページで公開」する。そのときに、わかりやすく公開するような形で工夫がで きないかということをお願いしておるわけであります。  それから次の2番目が、ここが一つのポイントなのでありますが、「非公開の協議を 行った場合には、公益委員から、協議の経過について、公開の場で報告」しろというこ とであります。これは、なるほど、私ども部内の者にとっては当たり前のことであった のですが、特に公聴、今公開になっておりますので、公開の席でごらんになられている ジャーナリストの方々にとっては不自然に映ることがあるわけであります。と申します のは、1号側と2号側の意見に相違があった場合に、これも法律の定めに沿っているわ けでありますが、公益側が調整することになっているわけであります。1号側と2号側 が、平場と言っておりますが、中医協という会議の席上でやり合って、なかなか意見が 一致しない、そういうときに、私ども公益委員が両側を別々にお呼びしまして、どこで 接点があるかということを詰めることをやるわけでありますが、それが密室なのです。 要するに、傍聴者から見れば確かに密室なのです。つまり、当事者だけしか入らない。 相手号側もわからないわけですから、1号側を呼んでいるときには2号側はわからな い。両者がかなり狭まってきたときに、私どもが、調停案と言うと大げさですけれど も、お互いにこの辺でどうだろうかという案を作って、それぞれを別々にまたお呼びし まして、御了解を得て、両方が、「まあ、しようがない」と、要するに、不満の共有化 をしていただきまして、ある点にたどり着きますと、そのときに会議がまた再開される わけです。それまで会議が休憩しているわけです。会議が再開すると、何か知らないけ れども、傍聴席から見ていると、みんな今度は何となくつり上がった目がいつの間にか にこにこしていて、あっという間に会長からかくかくでございますということが、結論 だけが言われる。その経過については何にも知らされないではないか。言われてみれ ば、私自身も、確かに自分が傍聴席にいたらそういう印象を持つのかなということがな いわけではありませんが、ただ、こういうプロセスは、やはり中医協の三者構成のもと もとの在り方の基本は、お互いが交渉し合いながら結論を見出すという、そういう立場 でございますので、こういうやり方を全くなくしてしまうわけにはいかないだろう。し かしながら、再開したときに、傍聴席でもわかるように、協議の経緯を御報告するとい うようなことをしたらどうだろうかということが、ここに書いてあるわけであります。  それから、一番最後の2つでありますが、「引き続き、客観的なデータに基づく議論 を推進」する。これは多分委員の皆様方御存じだと思いますが、昔、有名な日医の会長 さんがいたり、それから労働組合の猛者の代表がいたりいたしまして、中医協というの は、時に席を立つ。つまり、会議中に席を立つということがあったようであります。私 は現場にいないのですから、「あった」と断定はできないのですけれども、あったとい うことでございまして、私ども若いころよく先輩に、「米審と中医協の会長にだけはな るな。あれはもうもみくちゃにされる」、こう言われたのですが、そういう時代があり ましたが、今はそういうことはございません。お互いに、保険支払者側も、それから診 療提供側も、大変相手を説得する努力を一生懸命やるようになっておりまして、データ を用意して議論をするということになっておりますので、「引き続き」と書いてあるの はそういう意味でありまして、「客観的なデータに基づく議論を推進」していくという ことであります。私はこれは非常にいいことだと内心喜んでおるわけであります。  それから、「中医協の中に、公益委員を中心として、診療報酬改定の結果の検証のた めの新たな部会を設置」。今まで診療報酬改定というのを2年に1回ずつやってまいり ましたが、実は残念ながら、その改定をした結果が、例えば診療報酬全体の支出にどん な影響を与えたかとか、あるいは患者さんの満足度がどのくらい上がったのだろうか、 そういう調査をしていないのであります。改定すると、もうそれで極端に言うと終わり に近いようで、次の改定時期、つまり2年後の改定のときに、「この前ああいうことを やったのだけれども、あれはどうだったのだね、うまくいっているのかね」とか、こう いう程度の検討になっておりましたので、それを今度は、診療報酬改定をした後、きち んとその年度中にでもフォローアップしていこうということを申し合わせたわけであり ます。そのためには、公益委員は無手勝流ですから、公益委員がそのまま腕力を使って 調査をできませんから、部会を設けまして、そこに事務方の力もおかりして、いろいろ の資料整理、あるいはその他の調査もしていただくという形でやることが重要ではない か。それを積み重ねていきますと、恐らく、診療報酬改定の中にどのくらい無駄があっ たかとか、あるいは、もっと足りないところがあるのではないかとか、そういうことを データに基づいてもっと検証できるようになればということで、こういうことをつけ加 えてあるわけでございます。  それから第6番目でありますが、「その他、医療の現場や患者等国民の声を反映する 仕組みの在り方」ということであります。これは右側の御意見、それぞれ、私は非常に ごもっともだなと思うのでありますが、「診療報酬等の決定にあたって、医療の現場や 一般国民の声を反映する仕組みを設ける」。これは規制改革・民間推進会議の御指摘。 それから「専門家の参加は必要であるが、審議の透明性を確保し、幅広く国民の意見を 聴く機会を設けるべき」である。これは社会保障の在り方に関する懇談会。それからさ らにつけ加えれば、「安易に官僚OBに頼らず、診療報酬を支払う側が自前で医療保険 の専門家を育てていくべき」である。新聞報道であります。最後はちょっと角度が違う のですが、「委員に対して公務員であるという自覚を強力に促すような対策をとるべき 」である。こういう御意見がありまして、いずれもごもっともな御指摘のように思いま す。  私どもの全員懇談会でも、「中医協委員が国民の意見を聴く機会の設定」をしようで はないかと。例えば、私の狭い経験でいいますと、環境問題なんかですと、けっこう地 方に出て、地方ブロックごとに御意見を聴くというようなことやっておりますが、それ と似たように、地方、地方によって、医療の対応も異なるところもあるわけでございま すので、そういうところの意見を聴くというようなこともあり得るかなと。  それから、「委員に新しく就任した者は、自らが国家公務員であり、高い倫理を保っ て行動する旨を宣誓」する。これも最初からそういうふうに決まっておるのですが、今 回の不祥事件に当たっては、「ああ、そんなのがあったのですか」という、実は大変偉 い人の発言もあったりしまして、逆に驚いたわけでありますが、そういうことについて の宣誓をきちんとやろうではないかと。要するに、工場の指呼・点呼だとか、声を出し てちゃんと扉を閉めたり、機械を動かしたりするのと同じようなものでありまして、必 ず宣誓をやったらどうだろうかということであります。  以上が、私どもの中医協全員懇談会で、とりあえず当面の対策としてこういうことや っていこうではないかということでありますが、今度は、右側の各方面のより広い御意 見を承りますと、例えば一番目、1ページの(1)でありますが、「中医協の機能を、 価格決定に限定し」、これは診療報酬決定ですね、それに「保険適用に関する事項」、 これも実は私、規制改革・民間開放推進会議の御意見を直接聴いたわけではないので、 誤解はあるかもしませんが、例えば保険適用でありますから、自由診療と、それから今 度「混合診療」という言葉でかなり議論が行われましたが、どういうところに社会保険 を適用するのかという、適用範囲についての決定というのは中医協がやるのではなく て、ほかの組織でやったらどうだろうかという御意見でありますが、中医協は、法律に 従って自分の保険適用の範囲というのは決めていただいているわけであります。決めら れたことをむしろ実行しているのが中医協でありますので、「保険適用に関する事項 」、もしそれを中医協が勝手にやると、これは法律違反になるのではないかというふう に思うわけであります。「診療報酬体系のあり方」というのは、これは例えばホスピタ ルフィーとドクターフィーというような仕分けにしてきちんと報酬体系を考えていく、 これはまさに中医協がやって、現在検討をいろいろ積み重ねているところでありまし て、中医協の外側に専門組織などを作って、こういうものも検討していただく機会もあ りましょうし、それから中医協の各部会でこういうものを検討するということもあり得 るわけであります。  それから次の「三者構成を維持しつつ、公益委員の役割を強化すべき」という、これ は社会保障の在り方に関する懇談会でありますが、どうやって強化するのがいいのか、 なかなか問題があるのではないだろうかと、実は私は思っておるわけであります。つま り、私自身も公益委員なのでありますが、「役割を強化すべき」という場合に、2つあ ります。つまり、1つは、人数を増やして、それぞれの分野領域につきまして違う分 野、目を持っている方々を増やすという、質と量の両方があると思うのでありますが、 本当にそれで事が足りるのかどうかであります。つまり、中医協の公益委員といって も、これは当然、専業、専任しているわけではございませんから、データやなんかを普 段から分析しているかと言ったら、率直に申し上げて、恐らく分析するほどの労力は割 けないだろうと。むしろ公益委員が、少なくとも自分のスタッフ、かなり資料収集能力 があったり、そういうスタッフを持って、その上でチームを組んでかなり作業ができる 体制があれば、恐らく強化案というのは実効性を持つのかなという気はしないではない のですが、それはなお検討を要することで、むしろ私よりはこの先生方の御判断の方が より適切な御判断をしていただけるのではないかというふうに思うわけであります。  しからば、その三者構成というのはどういうふうに理解するのかということでありま す。私は、先日、第1回のこの会議でお配りいただいた中医協の解説書があって、これ も実は一夜漬けでございますが、目を通ささせていただきましたら、そう言うと僣越な のですけれども、これはなかなかよくできていて、できのいいパンフレットになってい るなと思うのですが、要するに、これの歴史をごらんいただくと、そもそも、少なくと も戦後、戦争中の統制時代はともかくも、戦後について言うと、やはり交渉の場として 昭和36年に仕上がって、今の中医協法というのができ上がってきているわけでありま す。  これは、今日お持ちではないかもしれませんが、9ページに、「中医協に係る歴史」 というのが、実にこれも簡単明瞭に書いてありまして、わかりやすいのでありますが、 9ページから10ページ、10ページの真ん中辺が非常にくたくた書いてあるところが ございますが、36年3月、社会保障制度審議会の答申で、「三者構成に改めるべき」 であると。このときに、人数も、支払側委員8人、診療側委員8人及び公益委員8人の 三者構成とする法律案を国会提出するということでありました。要するに、法律を作っ たわけであります。法律を作った背景について勉強する暇がなかったから、私は詳しい ことは言えないのですが、恐らく当時の診療側及び支払側ともに、こういういわゆる交 渉の場をきちんと作っていく、場を設定して、そこで、同年10月に関係団体との調整 を経て、支払側委員8人、診療側委員8人及び公益委員4人の三者構成とする法律案を 国会に提出いたしまして、それからさらに、中医協の公益委員の任命には衆・参両議院 の同意を必要とする旨の修正ということでありました。  私どもまだ若い役人の時代なのでありますが、想像いたしますと、当時の労働組合あ るいは中医協を中心とする診療側、その両者にとって、ある意味ではこれは市場に代替 するものであります。つまり、我々が株式市場で株価を決めるために買い手と売り手が あるようなものでありまして、自由市場でございませんから、一種の疑似市場としてこ の中医協きちんとしよう、しかもそれを法律で定めて運営をきちんとさせる、しかも、 そこにいる公益委員というのは国会人事であります、こういう形で形を整えたのではな いか。どうしてこうなったか、その背景は私はわかりません。有名な有力なお医者さん でありますとか、あるいは強い総評でありますとか、そういうところがどういう駆け引 きあるいは思惑を持ってやったのか、私には言う資料はございませんが、いずれにしま しても、そういうことで、ここででき上がったわけであります。それをまず頭の最初に 入れて考えてみますと、どうも疑似マーケット、そういう意味の、価格を決める疑似マ ーケットとしての三者構成と。それは、米価もそうでございましたが、生産者と消費者 両方が出て、やり合って、その場である接点が見つかればそれでよし、見つからなけれ ば政治的にいつでも腕力を発揮しますよ、こういう体制ができたのではないかなと、私 は推測するわけであります。  この体制が、昭和36年にできたのですが、今ちょうどもう40年たつのでしょう か、40年過ぎる。半世紀たっていくわけです。そういう状況からいうと、この半世紀 がたってみて、我々、今、先ほど申し上げましたように、中医協という狭い世界から眺 めていても、1号側、2号側とも、かなりデータに基づく科学的な議論に変わってきて おる。それから、これは私の独断でありますが、高度成長期はGNPが神様みたいなも のでありましたが、今やこれからの安定社会では、健康というのが国民の最高の価値に なるのではないかと思うのです。恐らく、これをまた俗世間的に言えば、ますます老人 が増えてくるわけですから、中の選挙民の多さも老人ということになるわけで、老人の 興味はまさに健康でありますが、若者とて健康について興味がないということはないわ けでありまして、そういう意味では、これから恐らく健康が第一だという国是が出てま いりますと、こういうシステムでいいのかどうか、また改めて検討すべきもうちょっと 広い視野が要るのかなという気がしないではない。  ただ、非常に実効的なのは、この三者構成であります。と申しますのは、これも私の 言葉が言い過ぎたらお許しいただきたいと思いますが、例えば診療側からすれば、やっ ぱり納得のいかない診療報酬を、どこか雲の上からポンと与えられたら、最後は廃業し かないですよね。ですから、ある程度診療者側も、自分たちの不満の限度以内で診療報 酬は決めてもらう。それから逆に今度は支払側からいえば、それは、患者さんにより手 厚い医療を提供するのは当然のことでありますが、しかしながら、財政に限界がある。 まして、今のように老人医療が増えてくるという状況でございますと、ますますそれと の折り合いという、そういう判断の境が非常に難しいことになりますので、そこいらが 満足できるような診療報酬に決定が行われるかどうかというのは、ますます真剣になら ざるを得ないわけであります。  そこでよく言われるのですが、そうではなくて、根っこから適正な診療費用というの は算定できないのかという技術論があります。私は、理論的にはそれは確かに説得力が あると思うのですが、診療報酬の現在の決め方というのは基本的にどうなっているかと いうと、横並びなのです。つまり、今まではこういうことについては幾らであります、 点数は幾らだと。ところが、今度の例えばこの病気については、これよりちょっと難易 度が高いから20点上に上げましょうという格好で、根っこから計算するのではなく て、当然お互いの横並び追加方式、増分方式といいますか、予算決定も大体そんなとこ ろが多いのですけれども、大体そういう方式でやる。薬の場合には特殊例外がありまし て、並ばせる相手がいない、類似薬効を持った薬がない場合に原価計算でやりましょう というやり方があるのですが、これは奥野先生などに、こんなやり方でやったら怒られ ると思いますが、要するに、コストは原価計算で積み上げるのですね。しかしながら、 市場がどのくらいの大きさかというのが決まらなければ、本当は原価は決まりませんよ ね。にもかかわらず、大胆に原価方式というので決めてしまうのです。確かに、市場の 大きさは、今は幾らで将来は幾らになりました、それが当たるとは限らないわけですか ら、本当は原価というよりは、私は意外とそういう横並び方式というのが、現在ダイナ ミックに動いている世界としては、割合関係者が納得のいきやすい方式だろうと思って います。  そのために、例えば診療報酬改定ということになりますと、4,000項目ぐらいあ る改定表が点数がずらっと並んで出てくるわけです。これが、2月の末か3月にポンと こう出てきますので、一般の今日傍聴に来ておられるような方、多分専門家が多いので すけれども、専門家にもかかわらず、4,000項目を全部見られませんよね。そうす ると、「中医協で一体何をやっているのだろう。あれをああやって決めるのは、多分事 務方がいつの間にかこそこそっと決めているのではないか」という疑いをすぐもたらす わけです。これが不透明だということの一つなのです。実は、私ども委員の目からする と、4,000あるのですけれども、そのうちのスポット、今年からここ2〜3年の間 に非常に重要になるだろうという医療行為の変化というのは、多分1割ぐらいなのでは ないか。これも予算もよく言うのですが、増分方式予算で、実際は95%はもう既存の もので決まっている、新予算というのは、5%が変化をもたらすのだと言われておりま すが、診療報酬改定も、私はそれにかなり似ているなと思うわけであります。  したがって、そのポイント、増分のポイントを主要検討事項ということで、その診療 報酬改定、今年がそれに当たるのですが、改定の年に、1号、2号側から、今回の診療 報酬改定の主要ポイントはどういう点にあるのかということを提供していただくわけで あります。要するに、オファーですね。お互いに提供し合って、それが中医協という場 に来て議論されて、「それはちょっとおかしいのではないの」とか、「これもやっても らわないと、例えば小児科の方々は、もう本当に休む暇もないのだよ」とか、そうい う、それぞれの背景に持つ事情をお互いに交換しながら、中医協という場でポイントを 決めていくということをやっているわけでありまして、4,000品目全部洗い直しを しているわけではないのであります。したがって、そこは考えようによると、非常に重 要な問題かもしれない。つまり、診療報酬決定というのを、どういう形で、もっと客観 的で簡素化できるとかということで、今ホスピタルフィーだとか、あるいはドクターフ ィーというのが、一つの原則ではかれれば、それの組み合わせで、もっとわかりやすく 簡便化した決定ができるのではないかというような議論をしている最中でありますが、 なかなかタフであります。そう簡単になかなかうまい案が出ません。  したがいまして、この三者構成というのをどう理解するか、それから、時代がこれだ け変わってきておるわけですから、半世紀前に決めたこのシステムのままでいて、本当 に国民の一番最大の目標あるいは国家目標にもなるかもしれないような健康という問題 を具体的に支えていくシステムとして、中医協はそのままでいいのかどうかということ は、むしろ私よりは先生方にいろいろと御教授あるいは改革の方針をお決めいただくこ とが非常にありがたいだろうというふうに思うわけであります。  なお、ちなみにつけ加えますと、もう先生方に釈迦に説法ですが、中医協がやってい るのは、PQのうちのPであります。PQというのは、予算、物の値段をPとして数量 をQとすると、要するに、支出総額というのはP掛けるQになるわけでありますが、中 医協が担当していますのは診療報酬でございますから、Pであります。で、昨年、その 診療報酬改定、マクロでいいますとゼロということにしたわけでありますが、しかしな がら、医療費そのものは増加いたします。というのは、Qは増えます、まず第1番目。 Qというのは患者数が増えるということ、診療をお受けになる患者さんがお増えになる ということでありますし、もう1つは、年齢構成の変化であります。要するに、老人が 増えますと、老人の医療費が、1人当たり単価は高いわけですから、そちらにウエート が大きくなります。今まで1人だった老人が5人になると、それがほかの人の倍かかる とすれば、10人分増えたことになるわけです。ですから、そういう意味では医療費が 増えるという格好になります。  実は、予算で決めるときには、これは12月であります。これもしばしば誤解される のですが、12月予算編成の時期に、予算上の医療総額を決めるために予算折衝が行わ れます。そのときに、確かに政治家が跳梁いたします。しかし、これをお決めになるの は予算としてお決めになるわけでありまして、P掛けるQをお決めになる。そのとき に、それではPはどこが決めるのかということでありますが、私ども中医協としては、 Pは中医協に決めさせていただきたいというふうに思っているわけであります。という のは、一昨年の15年のときには、これは当時の厚生労働大臣それから総理が、私、こ ういうのはごまをすっているわけでも何でもないのですが、かなり毅然として、要する に、中医協の考え方を尊重していただきまして、それでゼロという医療費の、これはP ですね、Pの決定をさせていただいたということでありまして、私は非常に感謝してお るわけであります。ただし、当然数量が増えますから、また、そういうウエート、年齢 構成が変化しますから、予算の方は、それでとどまるわけではなくて、3%なり4%な り増加していくという、こういう形をとるわけであります。そうすると、またこれは、 外野席からでありますが、「何だ、政治家が介入し過ぎるではないか」、こういうこと を言われるわけであります。しかし、15年に関する限り、確かにそういう動きがなか ったとは言えないのですけれども、基本的には、中医協の言うP、検討したPというも のを尊重していただいたことで、大変中医協としては満足しているわけであります。こ れからもぜひそうあってほしいと思います。ただし、私どもがPQに口出しをすること はいたしません、できませんから。法律上も私どもは数量に関しては言えないわけであ りますから、Pについてはやらさせていただきたいということであります。そのPをマ クロ的に決めるのが12月の予算時期でありまして、それがゼロであるとかあるいはそ の前のときはマイナス2.7ということを決めたのですが、そういうことを決める時期 であります。  それから、それを受けまして、年がかわりますと、いよいよ4,000品目のこうい う電話帳みたいなのに具体的な点数を落としていくということが、これが個別の診療報 酬改定でありまして、その前の年、年度が一緒ですが、前の年の春ぐらいから、診療側 と支払側がお互いにオファーし合いながら、議論を闘わせながら重点を絞って、重点の いずれは、最初は範囲、それから程度、それが、全体の予算の動きが決まってから個別 に割り振っていく、要するに割っていく、こういう作業をして診療報酬改定というのが 完成していくわけであります。  大変長広舌をして申し訳ございません。以上が、本日私の方から説明申し上げるべき ことで、大体カバーをさせていただいたと思っておりますが、どうぞ、私の知る限りの ことは何でもお答え申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。大変御無礼いた しました。 ○尾辻厚生労働大臣  どうもありがとうございました。  今の御説明をお聞きいただきまして、すなわち、資料2に沿っての御説明でございま したけれども、改めて委員の先生方お感じになったのではないでしょうか。この資料2 の左側と右側にそれぞれの御意見があります。そして、今日は左側の代表と右側の代表 においでいただいて、それぞれお話しいただくのが一番わかりがいいと思ったのです が、右側の方の代表の方がお見えいただけませんでしたので、それも意識していただい たのではないでしょうか、会長さんの方から一人二役のお話もございました。そういう お話を伺った上で、先生方に、しばらく会長さんへの御質問をしていただけばと思いま す。  なお、この後の今日の持ち方についてあらかじめ御説明をさせていただきますと、そ の後、ちょっとくどいようでありますけれども、今の御説明でも十分でありますけれど も、資料1−1に沿って事務方からもう一回論点整理だけをさせておいていただきたい と思います。前回と今日で、先生方に一遍論点の整理をしていただくということにした いと思いますので、今日のところは資料1−1に沿って事務方から論点の整理をさせて いただいて、そこまでとさせていただきたいと思いますから、よろしくお願いを申し上 げます。  それでは、改めまして、星野会長への御質問のおありの先生方、どうぞ御自由になさ っていただきますようお願いいたします。 ○岸本氏  会長は最後の方で、何十年か続いてきたこの仕組みが果たしてこれでこれから先もワ ークするものであるかどうかはここで考えていただきたいと言われたのですけれども、 ここには「三者構成は、堅持していくべき」というふうに書かれているわけですけれど も、会長自身としては、この三者構成は堅持した形でするべきなのか、あるいはもっと 大きく変わっていくべきというか、長く会長をしてこられてどういうふうにお考えです か。 ○星野中医協会長  基本的には、私は、三者構成の、構成の在り方はいろいろあり得ると思いますが、三 者構成しか極端に言うとないのではないかというふうに思っているわけであります。と いうのは、先ほど申し上げましたように、診療報酬というのは統制価格ですから、統制 価格が決まるのには、だれか偉い人がぱあっと決めてしまうというやり方があるだろう し、それからしかしながら、関係者がかなり納得しないと、極端に言うと、先ほども申 し上げましたが、支払側は納得しないでどんどん高い医療費を決められたら、最後は、 自分たちの組合員の料率の引き上げにぶち当たってしまいますし、お医者さんは今度は 安く決められ過ぎると、廃業ということになって医療供給ができないということになる ので、限りなく、疑似マーケットというのでしょうか、マーケットに近い関係者が参加 して、お互いに不満の公平化をしながら決めていくという方法しかないのではないか、 その後、決まったものの実効性まで含めるとですね。そのかわり、常に予算制約であり ますとか、片一方は技術進歩、お医者さんの技術進歩ですね、技術進歩をあまり押さえ 込んでしまうような料金設定だとか、あるいは、特定療養費が今回も大変問題になった わけですが、特定療養費のようなものをあまり狭く縛り込んでしまうとかやると、技術 進歩を阻害してしまうということがありますから、そういうことを全部勘案しながら、 議論しながら進むためには、どうもこういう三者構成しかない。二者だったらけんか別 れ。したがって、調整をする第三番目の者がいるという意味合いでは三者構成がいいの ではないかなと、私は頭が悪いものですから、それ以外あまり思いつかないのです。 ○大森氏  短期的な視点に立ったという限定を加えて見直しをされたということのようですが、 一つ伺いたいのは、委員の推薦団体の問題で、やはり現在の推薦団体を前提として、今 までとは違った分野から1名を新たに推薦してもらうというような在り方の見直しを考 えたのだということをおっしゃいましたね。 ○星野中医協会長  推薦団体は同じでございます。中身を変えただけです。 ○大森氏  そこで、確かに三者構成自体を崩すとか、それは法改正を伴うわけで、長期的視野に 立った方になると思いますが、推薦団体の問題というのは、法律では「各関係団体」と しか書いていないわけですね。 ○星野中医協会長  そうです。 ○大森氏  したがいまして、なぜ、今の連合2名という枠内で、連合が患者代表を推薦するとい うことにとらわれるのか、あるいは逆に、日医が病院の代表者ですか、を推薦するとい う、私なんかから見れば非常に不自然な運用が現在でも行われているわけでございます ね。推薦団体の方を各団体という法律の範囲内で変えようと思ったらできるのに、そこ をなぜ変えようとしなかったのか、できなかったのか、そのあたりはどういうお考えの 下にそうなったのでございましょうか。 ○星野中医協会長  私の主観でよろしゅうございますか。 ○大森氏  ええ。 ○星野中医協会長  私の主観からいうと、「できない」と「しない」と両方重なっております。というの は、例えば今回の事件が起こったのは、健保組合それから連合、これは1号側、2つで すね。人数にすると、そこに入る人間は、2人、裁判にかかったのですが、連合の1人 は別に罪はないのですけれども、推薦団体からいうと、2つの団体から3人になるわけ です。それから、日医側は、実は今回はノーギルティーなのです、そういう意味では。 で、日歯なのです、日本歯科医師会です。だから、したがって、この段階で改正するの に私ができなかったというのは、ギルティーでないところにまでこの際手を突っ込んで しまうということが中医協の中でできるか、私はできません。そこで、日医には手をつ けない。健保連は、実は、事態がわかったときには犯罪を犯した方と次の人がもう既に かわっていたのです。したがって、健保連は人がかわりましたから、そのままで継続し てもらう。あと、昔の総評、同盟からずっと来ていた2人の代表というのは、昔から労 組本来の人ではなくて、労組代表なのですね。ところが、それを要するに連合の専門 家、ずっと連合でこういう医療やなんかを担当していた人に1人かえていただいて、そ れからもう1人は、今なお選考してもらっているのですが、連合というのは広い団体で すから、患者の利益を代表するような人にしてもらいたいということでお願いしたわけ です。  そこで今度は患者の問題ですよね。では、連合以外に患者の代表者というのを選べる のかということです。私は当初は患者さんの代表を探してみてくれないかと、何人かの 人にお願いしたのですけれども、必ず返されるのです。ある患者代表があるところで出 てくると、こっちの患者代表にならないではないかとか、極端に言えば、心臓の人と癌 の人とは違うのではないかというような、そんな話になりやすいところがありまして、 それだったら、連合というのは広い母体ですから、労働組合であり、消費者であり、そ ういうことを代表するのだから、連合の方で、そういう患者を代表するような人を選び 出してやってくれないかということで落ちついたわけです。  2号側の診療側については、これも私の主観ですが、今申し上げましたように、あの 段階ではギルティーでない日医に、「あなたたち、この際かえて病院代表も増やしなさ い」とか、ここに出ているような注文をつけるという雰囲気は私にはないのです。とい うのは、あの事件が起こって、私ども中医協の全員懇談会を開いたわけですから、日 歯、歯医者さんの方については、したがって、先ほど申し上げましたように、日歯の代 表2人だったのですけれども、1人にしていただいて、それ以外の幅広い歯科関係者と いうことで学会の方に来ていただく、こういう選択をしたので、先生の御質問にお答え すれば、できなかったというのと、仕方なくそうしたというのと、そういう、何とも言 えない非常に中途半端と言えば中途半端かもしれませんが、そういう状況だということ でございます。 ○大森氏  どうもありがとうございました。  もう1つだけよろしいですか。 ○星野中医協会長  どうぞ。 ○大森氏  日医が今回はノットギルティーだという、そういう事情はよくわかるわけでございま すが、日歯が持っている2名の推薦枠、推薦枠と制度的に言っていいのかどうか知りま せんが、このうちの1名を新たに歯科医学会の会員からという制限つきの推薦、要する に、枠を、制限をつけようと。ここのところは、いわば日歯はギルティーであると。し たがって、そういう点では、1つ手放しなさいと。歯科医学会を関係団体と、推薦権を 認めまして、そこは日歯から1名放すと。そうなると、日医もおかしいのをもっている ではないか、一緒に改善したらどうかと、なぜそうならなかったのかなというのが私の 質問の根源でございまして。 ○星野中医協会長  いやいや、どうもありがとうございます。 ○大森氏  お気持ちはよくわかりますが。 ○星野中医協会長  いいえ、せっぱ詰まっているような話で申し訳ございません。 ○尾辻厚生労働大臣  それでは、どうぞ奥野先生お願いいたします。 ○奥野氏  今、大森先生の方から御質問があった点に関連してなのですけれども、私はホームペ ージを拝見しましたらば、今度の日歯の事件に関して、日歯の中に医事評論家の水野肇 さんが委員長の検討委員会ができて、報告が出ているわけです。それを率直に読ませて いただく限りでは、日歯の問題というのはかなり構造的な問題であったというふうに総 括されていて、日歯というものはある種の学会的な組織、それから友好団体的な組織で あると同時に、日歯連という政治団体も、事実上ほとんど同じ会長、会費もある意味で かなりどんぶり勘定に近い形で運営されてきていて、そのためにこの中医協での汚職事 件と、それから会長選挙での汚職事件と、それから政治における献金、疑惑の問題があ ったわけですが、この3つが3点セットとして実は出てきていて、この問題は、日歯の 医師会、それから日歯連ですね、この2つの組織体の構造をきちんと見直さない限りは 抜本的に変えられないということを、水野先生の検討委員会ではおっしゃっているわけ ですね。一応、最低限のことは日歯もやられたというふうに私は理解していますけれど も、検討委員会がおっしゃっていることは、それだけでは不十分であるということをお っしゃっている。  他方、今大森先生がおっしゃったこととも絡みますけれども、日医というのも、基本 的に全く同じ構造をしていて、実は、学会であると同時に、医者の、とりわけ開業医の 方々の友好団体である。同時に、裏には実は日医連という政治団体があって、これは執 行部はみんな同じですし、場所も全く同じです。そういうことを考えると、日歯の話が 仮に構造的な問題であるならば、これはやはり日医の問題も同じ問題としてとらえざる を得ないのではないかというふうに私は思ってはいるのです。  そういうことも含めて、ちょっと星野先生にもう一度御確認したいのですが、いろい ろな意味で、この中医協の全員懇談会ですか、ここでは言えなかったかもしれないけれ ども、星野先生個人の御意見なり、あるいは少なくともそういう意味の限界があったの でこういう表現になっているとか、そういうことも含めて、ちょっと御感想を教えてい ただければと思うのですが。 ○星野中医協会長  非常に実践的な立場で申し上げますと、先ほど大森先生の御質問にお答え申し上げま したように、事件の発生の原因と、それからその原因を解決する我々中医協としての当 面の解決方策ということからいうと、そのときに、ノーギルティーのところまでとても 手が突っ込めなかったということだと思います。今奥野先生が言われたように、いろい ろな話、私は聞かないわけではございませんけれども、発生の原因と、それから実際に 対処すべきタイミング、そういうことから考えると、とても手がそこには及びませんと いうことに尽きてしまうのだと思うのです。したがって、逆に言うと、もし、もっと幅 広いフリーハンドをお持ちの先生方の方が存分にいろいろ御検討いただいて、いろいろ と御示唆あるいは新しい改革方法についての案をお示しいただくということは、そのこ と自体は非常に建設的なことではないかなというふうに私は思います。 ○尾辻厚生労働大臣  まさにボールがこっちに返ってきたという感じがいたします。  それでは、どうぞ。 ○金平氏  いろいろお話を伺いました。星野先生が、やはり三者構成というのは一番必要だとい うか、これしかないという結論に至っていらっしゃるということなのですが。私は、そ れがわからないではないのですけれども。非常に異なる意見があって、そして、それの 仲裁役があって、しかもそれは別室で仲裁する。戻ってきたら両者がにこにこするよう な案になったというふうなところが、やはりこの中医協の在り方のそもそもに何か不透 明なところをどうしても感じる人が多いように思うのです。そういう意味で、三者構成 の必要というより、日本的な解決法という感じがします。星野先生がもう一回ここでい ろいろと、この事件が起こって、根源的なところまでやってみて、やはりこれしかない と言われると、何かちょっと寂しいような気がして、もう一歩出ないのかなという気が します。  また私は、国民が今回の汚職事件を知って、中医協のためにはよかったのだと思うの です。「ああ、そうか、私たちが保険で受けられるかどうかということを決めるのは中 医協がやっているのか」とか、そのお金が幾らぐらいかというのも、「これも中医協が やっているのか」ということで、大変、知る人はもう法律に基づいて国会の承認もある 委員がいらしてやっているとわかっているのですけれども、知らない者は、今回のこと で、本当にそのことに気がついたということだと思います。  そうするとやはり、そこでどういうプロセスでそれが決められたのかをはっきり知り たい。私達はよりよい医療を求めようとします。仮にどこかで発表があっていい薬があ ると聞いたが、使えないということになったとき、それはなぜだめだったのかというふ うなプロセスについての説明は、我々はどこからも結局受けられないのかなという疑問 を一般は持つと思います。ただ、星野委員がおっしゃったように、このごろはもう客観 的なデータに基づいて議論していますと。しかも、今回また議論の末、「引き続き」 と、そこを強調しておっしゃったのですけれども、客観的なデータに基づく議論という ことと、何か三者構成のちょっとあいまいさと、そこら辺の矛盾をもう少し説明してい ただきたいような気がするのです。 ○星野中医協会長  例えば、例えがいいのかどうかわからないのですけれども、株式市場だと、兜町のあ あいうところで、昔で言うと、こうやって手を振って決めていましたよね。ああいうと きには、手を振る人の後ろにはちゃんと注文主がいたのですね。注文主がいるから、何 も後で説明しなくても、結果だけが出て、これでいいのですよね。ところが、今先生が 言われたように、中医協はだれが後ろにいるのかわからないですよね。昔、恐らくこの システムが、先ほどの36年に出たころの代表というのは、まさに日医の、当時のT先 生のような人がいれば、これは多分全体の医療関係者を背中に背負っていたのだと思う のです。そうすると、「あの先生が言ったのだから、おまえたちは納得よ」というの が、お互いに、両方とも納得の背景があったのです。それから、総評、同盟が支払側に いるころは、彼らはやはり国会周辺に動員する能力があったわけですから、もし自分が 気に入らなければ、そこで政治的決着ができる。で、当時、自分たちには組合員及び家 族を含めて1,000万か2,000万か存じませんけれども、ちゃんと背中にいたの ですね。それを代表していたわけなのです。だから、そういうころは、恐らくこのシス テムはそれでよかった。ほかに代表者はいないのです。消費者団体なんかが出てくるの は昭和40年以降ですから、公害問題関係は45年からですから。だから、その後のい わゆる民衆社会というか大衆社会というか、そういうもの以前に、当時は労使社会だっ たのです。だから、そういうのを両方とも背中に感じながら、この場が成り立ったので すね。だから、別に不透明だとかなんとか言わないで、「あいつら、けしからぬ」と言 っていればよかったのです。そういう意味では、恐らく、真ん中に立った中医協の圓城 寺先生だとか、ああいう偉い人は、両者の調整に大変御苦労なさったと思うのです。 ○金平氏  かえって大変透明だったわけですね、主張は。 ○星野中医協会長  ええ。それで密室でも何でもないのですよね。自分たちで1号、2号を呼んで、「お まえたち、そんなことを言ったら世間が納得しないよ」とかなんとか言ったに違いない のです。だけど、こういうところに来たときには、お互いににこにこしていたのです。 背中にお客さんがいるから、それでも成り立ったのです。  ところが、今は背中にお客さんがいますかねいう話ですよね、実は。それが不透明 性。だから今は、傍聴自由よと、こういう工夫をするわけです。それが逆に言うと、背 中のかわりをしてくれようとするわけです。ところが、大体ジャーナリストが多いと思 いますけれども、そこにいる方々は、利害をかなり代表はしてくださると思うのですけ れども、背中の人ではないのです。本当に困るのは、本当に先生がおっしゃったよう に、このお医者さんを選んだ方がいいかどうか、あるいはこの薬がなぜ私は使えないの かということを困っていらっしゃる患者さんが背中にいないといかぬですね。そこをど ういう組織だと一番うまく使えるかというのが、三者構成にかわるものだと。だけど、 そこでちゃんと値段が決まって、背中にちゃんといるかどうか、それが私は申し上げた い、40年たっていますよと、戦後は終わっているのです、そういう意味では。だか ら、これから21世紀で、こういう統制価格、社会保険医療という、非常にある意味で は、私は評価しているわけですが、社会保険医療というのを続けるということなら、先 生が今御指摘のとおりなので、それにふさわしいような三者構成というのはどうあるべ きかということになるのではないかと思う。  私は頭が悪いから、一体どういう組織が一刀両断の下にできるかというのは、どうも 積極的にお答えできないのは残念なのですが、問題意識はそういうことではないかとい うふうに思っています。 ○尾辻厚生労働大臣  各先生方、まだいろいろ御質問もおありだろうと思いますが、時間の都合もございま すので、質疑は以上にさせていただきたいと思います。  私は、期せずして最後に会長がおっしゃったことは、この会議が、ある意味、歴史的 な必然を持って生まれてきたとも言えるし、また、大変な歴史的な使命を帯びて私ども がこの会議の結論を出していかなければならないというようなことをおっしゃったので はないかなというふうにお聞きをいたしました。  そこで申し上げましたように、資料1−1について、これは改めてというような感じ にもなりますけれども、事務方から説明をさせます。取り急ぎ説明してください。それ で私に2分だけ残してください。お願いいたします。 ○事務局(中島審議官)  それでは、私の方から、お手元の資料1−1と1−2につきまして御説明をさせてい ただきたいと思います。  初めに、資料1−2の図をちょっとごらんいただきたいのですが、これは、もう既に 十分御承知のこととは思いますが、診療報酬、中医協の関係につきましていろいろ図示 したものでございます。真ん中にございますように、診療報酬というものが30兆円規 模で行われておりまして、その中身は、技術・サービスの評価でありますとか、「もの 」の値段、評価についてというものを取り決めをさせていただいているところでござい ます。  この真ん中の赤の左側が、オレンジ色の中に書いてありますように、「品目表」とし ての診療報酬というものでございまして、どういった行為が診療報酬として保険適用と なっているかというものでございます。これについては、医療技術の進歩、患者ニーズ の多様化等に応じまして、診療報酬に取り込むもの、あるいは患者負担を求めるものと いうような整理をしているということでございます。  それから右の方は「価格表」としての性格ということでございまして、個々の行為の 公定価格を決めるというものでございまして、その際に、決定ルールの明確化や薬価等 の算定ルールの明確化が求められているということでございます。  また、上の方には「改定率」という、先ほどもお話がありました問題がございまし て、これに関して中医協での審議、あるいは予算編成過程において中医協の役割をどの ように考えていくかということがございます。最終的には、これは予算とも深くかかわ ってくるものでございますので、政府・与党がこれを決定するということになるという 関係を示してございます。  以上の図をごらんいただきつつ、資料1−1につきまして御説明を簡単にさせていた だきたいと思います。  これは、論点につきまして「たたき台」というふうに書いてございますように、今後 の議論の参考ということでお示しをさせていただいておるわけでございまして、今後の 御議論によりまして加筆修正を期待しているところでございます。  先ほどの星野会長のお話と大分重複するところもございますけれども、現状の説明の 追加等も含めまして、お聞きをいただければありがたいと思っております。  まず、「1 診療報酬改定に関する企画・立案の在り方との関係を含めた中医協の機 能・役割の在り方について」ということでございますが、この現状といたしましては、 今申し上げましたように、診療報酬というのは、保険適用の「品目表」としての役割 と、それから、個々の診療行為の価格を定める「価格表」としての意味があるというこ とでございまして、厚生労働大臣が決定をいたすわけでございますけれども、その際 に、大臣は中医協に諮問をするということになっているわけでございます。  この(1)の方の「品目表」としての関係につきましては、中医協におきまして、保険 適用範囲の見直しについての審議が行われるわけでございます。新しい技術を保険適用 をするかどうかというようなことでございます。これに関しまして、「*」に書いてあ りますように、保険診療と保険外診療の併用の問題がございまして、これを特定療養費 という仕組みで行っているわけですが、この保険適用外のものを保険適用に導入するに 当たっての道筋を明らかにするという意味で、「保険導入検討医療」、これは現在検討 中でございまして、仮称ということになってございますが、こういったものを位置づけ るというような作業もしておるわけでございます。  それからまた(2)の個々の診療行為の公定価格、「価格表」の部分でございますが、 これは予算編成過程におきまして決定された改定率というものを前提としまして、個別 の点数について審議を行っておるわけでございます。「診療報酬改定の基本方針」とい う方針を改定年の前年12月に決めるわけでございますが、これに先立ちまして、春ご ろから議論が行われているということでございます。  2ページ目に参ります。この際の改定率についてでございますけれども、予算編成の 算定根拠となる係数でございまして、全国の医療機関の平均的な収支状況とか、物価・ 賃金、保険財政の状況等を踏まえつつ、これについて中医協におきましても御議論をい ただいておるわけございまして、先ほどの会長のお話にもありましたように、平成16 年改定におきましては、その御議論の結果、公益委員の調整によりまして、診療報酬に ついてはプラス・マイナス・ゼロ%、薬価等につきましてはマイナス1%の改定率とす べきということになりまして、政府・与党におきましてもこれが認められたということ でございます。なお、その前の2回の改定につきましては、改定率の意見は取りまとめ に至らなかったという経緯がございます。  これに関しましての論点としまして、下の四角の中に書いてございます。この四角 は、左側の方が主として規制改革会議の御主張等をベースにしたものでございまして、 右側はそれに対する別の考え方ということでございます。  まず、保険適用とする診療行為の範囲につきまして、これを中医協の外で議論するべ きではないかという御意見がございます。これに対しては、やはりこれは公益委員の調 整の下で合意を得るということで、中医協の中で議論をするべきではないかという考え 方もあるということでございます。  それから次は、個々の公定価格についてでございますが、これは、中医協で議論をす ると、それもこの診療報酬体系についての基本的な方向性は中医協の外で議論するべき ではないかという御意見があるわけでございます。これに対しては、やはりこれも含め て中医協で議論するべきではないかという考え方が対比させてあります。  次の3ページに参ります。予算編成過程における改定率についてでございますが、こ れは、本来中医協で議論する必要はないのではないかという御意見がございまして、ま たこれに対しまして、政府・与党が決定をするということは明確にするとしても、中医 協においても議論をするべきではないかという意見があるということでございます。  次、「2 公益機能の強化について」ということでございまして、現状でございます が、公益委員は、中立的な立場で、支払側委員及び診療側委員の意見を調整をしていた だいているわけでございます。これに関しまして、先ほどもお話がありましたように、 中医協の全員懇談会におきまして、その機能として、診療報酬改定の結果の検証のため の新たな部会を設置をするということで検討をすることとされているところでございま す。  次、4ページ目に参りまして、「3 病院等多様な医療関係者の意見を反映できる委 員構成の在り方について」ということで、支払側、診療側、公益委員、8名、8名、4 名の構成でございます。各団体の推薦も、先ほどお話のあったとおりでございます。  現在、日本医師会から5名推薦いただいているうちの1名が全日本病院協会というこ とで、病院の代表者を日本医師会が推薦しているという形になってございます。このほ かに10名の専門委員を置くことができることになっておりまして、現在9名を委嘱し ているところでございます。5ページ目でございます。  これに関します論点は、先ほどもお話がありましたように、推薦制を維持するかどう かということでございます。これも、先ほどお話がありましたので、省略をさせていた だきたいと思います。  次、6ページ目でございます。「4 委員の任期の在り方について」ということでご ざいまして、これは現状のところで、現在、1期2年、また、政府の閣議決定によりま して10年を超える任命は行わないということで運用しているところでございます。ま た、中医協全員懇談会の「見直しについて」の中では、任期が6年を超えてからの新た な推薦は行わないということで、そういうことになってございます。  論点は省略をさせていただきます。  次、「5 診療報酬の決定手続の透明化及び事後評価の在り方について」ということ でございまして、現在既に会議の公開、議事録のホームページ上の公開を行ってござい ます。また、先ほどお話がありましたように、非公開の部分についての公開の場での報 告ということにもなってございます。  また、科学的なデータの収集に関しましては、7ページ目の3つ目の丸にありますよ うに、診療報酬調査専門組織というものが設置されておりまして、客観的なデータの収 集に着手しております。これは、お手元の「参考資料」という中の参考4に中医協の組 織図が描いてございます。こういった形で、右の下の方に、診療報酬調査専門組織がご ざいまして、そこで客観的なデータを集めているということでございます。また、新た に診療報酬改定の結果検証のための部会を設置するということにもなっておるというこ とでございます。  これにつきましても、論点については省略をさせていただきたいと思います。  そして、「6 その他、医療の現場や患者等国民の声を反映する仕組みの在り方につ いて」ということでございまして、これも全員懇談会の了解において、国民の意見を聴 く機会の設定の在り方について検討するということとされておりまして、どのような形 で国民の声を聴いていくかということについて、今後の課題であるということでござい ます。  以上でございます。 ○尾辻厚生労働大臣  きっちり3分残してくれましたので、本日の議論はここまでとさせていただきまし て、次回以降の御相談を申し上げたいと思います。  いよいよ次回から御議論をいただきたいと存じます。そこでまず御相談なのですが、 6つの論点がございますけれども、毎回6つを議論するといいますよりも、1つずつの 議論をしていただきながら答えを出していくというふうなやり方でお願いをしたいと思 いますが、よろしゅうございましょうか。ただ、ひっくるめた方がいいようなものもご ざいますので、この6つをどういうふうに進めていくかというのは、もう少し考えさせ ていただきますが、基本的に1つずつ議論をしていただいて、1つずつ答えを出してい ただくというやり方で進めさせていただきたいのでありますが、よろしゅうございまし ょうか。 ○奥野氏  今日は何か規制改革会議からはいらっしゃっていないそうなのですけれども、この有 識者会議というのは、私が理解している限りでは、中医協というのは厚生労働大臣の諮 問機関ですけれども、同時に、規制改革会議を中心とする内閣府側の問題意識もあって 立ち上がったというふうに聞いているので、今日は無理だったらしいのですけれども、 次回にでも何か、要するに、やはり論点として違う論点についても簡単に、短時間でも いいですけれども、問題意識はどういうところにあるのかを、できればお聞きしたいな という希望は持っておりますので、もし可能でしたら御検討いただければと思います。 ○尾辻厚生労働大臣  わかりました。それでは、その努力はさせていただきます。それはさせていただきま すが、議論の進め方は、今申し上げたようなやり方でよろしゅうございましょうか。  それでは、そういうふうに、次回以降、また規制改革会議の方から来ていただいてお 話を伺うかどうかは別として、議論を始めさせていただきまして、1つずつの議論を進 めて答えを出していくというやり方でやらせていただきたいと存じます。そこで、私の これまで論点整理をさせていただいた責任として、スケジュールまでは次回私から御提 案申し上げますので、まずそれで先生方に見ていただいてスケジュールをお決めいただ きたいと存じます。私もそこまでにさせていただいて、次回は、その後、座長はぜひ先 生方の中からお選びをいただいて、座長を中心にお進めいただきますようにお願いを申 し上げます。したがいまして、次回、ぜひ座長もお決めいただきたいというふうに思い ます。次回以降、大体そんなやり方でお願いを申し上げますので、どうぞよろしくお願 いを申し上げます。  それでは、あと、次回の日程はありますか。 ○事務局(中島審議官)  次回につきましては、4月12日火曜日の17時30分から19時ということで開催 をさせていただきたいと考えております。  なお、場所等の詳細につきましては追って御連絡をさせていただきたいと思いますの で、よろしくお願いいたします。 ○尾辻厚生労働大臣  よろしゅうございましょうか。  それでは、本日も長時間、どうも御苦労さまでございました。ありがとうございまし た。  それでは、次回4月12日、どうぞよろしくお願いを申し上げます。ありがとうござ いました。        【照会先】            厚生労働省保険局医療課企画法令第1係・企画法令第2係            代表 03−5253−1111(内線3288・3276)