05/02/17 振動障害の検査指針検討会第４回議事録


　　　　　　　　　　振動障害の検査指針検討会（第４回）議事録

１　開催日時及び場所
　開催日時：平成１７年２月１７日（木）　午後１時３０分から午後３時１５分まで
　開催場所：中央合同庁舎第５号館共用第６会議室

２　出席者
　医学専門家：木村彰男、重松宏、髙山真一郎、樋端規邦
　　　　　　　原田規章、本間浩樹、宮下和久、梁井俊郎
　厚生労働省：明治俊平、伊藤治、黒谷一郎、藤本龍太郎、伊作城青他

３　議事内容

○職業病認定対策室長補佐（黒谷）
　ただいまから「振動障害の検査指針検討会第４回検討会」を開催させていただきま
す。大変お忙しい年度末の中、委員の皆様にはお集まりいただきまして、誠にありがと
うございます。毎回申し上げておりますが、当検討会は原則として公開としておりま
す。傍聴される皆様方におかれましては、留意事項についてよくお読みの上これらの事
項を守って傍聴していただきますよう、よろしくお願いいたします。
　先般、１月10日付で私どもの人事異動があり、補償課長が交代をしております。一言
ご挨拶方々ご紹介させていただきます。

○補償課長（明治）
　補償課長の明治でございます。委員の皆様には大変お忙しい中、このように当検討会
にご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。また日ごろより労災補償行政
につきまして格別のご理解とご協力を賜っているところで、その点に関しましてもこの
場をお借りし厚く御礼を申し上げます。振動障害の検査指針に関する検討については大
変困難を伴う作業であると認識をしておりますが、委員の皆様の引き続きのご協力、ご
指導をお願いいたしまして、簡単ではございますが挨拶に代えさせていただきます。ど
うぞよろしくお願いいたします。

○職業病認定対策室長補佐
　宮下座長、お願いいたします。

○宮下座長
　事務局から、本日配付の資料の確認をお願いいたします。

○職業病認定対策室長補佐
　私のほうから、資料の確認をさせていただきます。本日は、お手元の議事次第の提出
資料ということで、資料No.１は先日無事に終了していただいた「徳島健生病院における
振動障害検査手技に係る実証検査報告」で、ご尽力いただいた樋端委員がまとめられた
ものです。資料No.２以下、資料No.３、資料No.４は、それぞれ実証検査において個々の
検査手技以外に基礎的なデータとして調査事項を取りまとめております。いずれ本日の
議題の１つである実証検査の分析の際の基礎的な資料になります。こういったデータが
基本的には全部用意できているということで、参考のためお配りしております。本日の
提出資料は以上、資料No.１から資料No.４までです。参考資料は毎回提出しております
が、資料No.１は平成13年の技術専門検討会報告書、資料No.２、資料No.３として、事
例収集等に関する比較研究結果の報告書を２つお手元に用意してあります。ご確認の上
もし過不足がありましたら言っていただければと思います。

○宮下座長
　ただいま事務局から資料の確認をしていただきましたが、皆様のお手元に揃っていま
すか。何かご質問はありませんか。
　特にないようですので、早速議事に入ります。議題１は、昨年11月より３つの医療機
関において実証検査を実施しているところですが、事務局から実証検査の実施状況につ
いてご報告をお願いします。

○中央職業病認定調査官（藤本）
　私のほうから現在までの実証検査の実施状況についてご報告申し上げます。徳島健生
病院の実証検査の実施状況については、昨年12月、第３回検討会で中間報告を行ったと
ころです。最終的には、徳島健生病院の実証検査については振動障害療養者30名、コン
トロール10名、合計40名の方々について実証検査を終了したところです。詳細について
は後ほど改めて樋端委員からお話願いたいと存じます。
　続いて、美唄労災病院及び岩見沢労災病院の実証検査の状況について、ご報告申し上
げます。こちらも、詳細については後ほど改めて本間委員からお話願いたいと存じます
ので、私のほうからは概略を報告申し上げます。
　まず美唄労災病院の実証検査ですが、昨年12月20日から本年１月末までの間におい
て、月曜日から金曜日の平日に実施しております。既に美唄労災病院の実証検査は終了
しており、振動障害療養者13名、コントロール10名、合計23名の方々について実証検査
を終了したところです。
　次に岩見沢労災病院の実証検査については、２月第１週から第４週までの間の土曜
日、日曜日に実施することとしております。２月第２週までに振動障害療養者８名、コ
ントロール６名、合計14名の方々について実証検査を実施し、今後の２週間で振動障害
療養者８名、コントロール３名、合計11名の方々について実証検査を実施する予定で
す。労災病院での実証検査の実施に先立ち、昨年12月18日、美唄労災病院において美唄
労災病院、岩見沢労災病院の検査スタッフの方々にお集まりいただき、検査手技等に精
通している支援スタッフの方々から労災病院の検査スタッフの方々に対してアドバイス
をいただくなど、実証検査のトレーニングを実施したところです。
　ＦＳＢＰ％検査について原田委員にお願いをして、徳島健生病院に引き続き労災病院
での実証検査においても、山口大学の検査機器をお借りして検査に使用させていただい
たところです。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
　徳島健生病院での実証検査については、宮下座長をはじめ当検討会の委員の方々に実
証検査を視察していただいたところですが、岩見沢労災病院での実証検査においても、
木村委員、樋端委員に視察をしていただいたところです。

○宮下座長
　続いてただいま事務局からの報告にもありましたが、徳島健生病院における実証検査
が昨年12月に終了しております。樋端委員から徳島健生病院の実証検査の検査結果報告
並びに実証検査を実施して、全般的な事柄でおまとめいただくようなことがあれば、た
だいまからお願いしたいと思います。

○樋端委員
　ただいまご報告がありましたように、徳島健生病院での実証検査については11月13日
・14日の土・日を第１グループとして、土・日に合計５グループ、被検者については１
グループ８名ずつ、合計40名の検査を終了しました。検査のスケジュールに当たっては
診察を含めると８項目ありますので、前の検査の影響が後の検査に出ないように最大努
力をして、いろいろスケジュールを組みました。今日添付されている「検査の流れ」と
「実証検査プロトコール」がありますが、最初の第１週、第２週は「検査の流れ」に沿
って行いました。第３週以降、第５週目までは「実証検査のプロトコール」の計画表に
従って実施しました。検査については一部トラブルがありましたが、おかげさまで、ほ
ぼ計画どおり実施することができたと思っております。患者、ボランティアというか、
健常者の皆さんに快く対応していただいたことが、何よりうまく進んだ理由ではないか
と考えております。
　実証検査を受けていただいた方々について整理をしておきました。振動障害の療養者
については合計30名でしたが、対象は四国内の３県、徳島、愛媛、高知の私の知り合い
の医師から推薦を受けた方々から選定させていただきました。選定の基準については年
齢を50才から69才に絞り、労災認定が得られている方々ばかりですが、長期にわたる療
養経過を辿っている方はできるだけ除外するということで、療養開始後５年以内という
基準で行いました。当初、林業、土木労働者に限るということでしたが、これはあとで
申しますが、やはり若干問題が出ました。それから現在治療中の類似疾病がないという
ことで、問合せがあって、内服を中止できる程度の軽症の高血圧は可としたという経過
があります。
　選定された30名の年齢は50才から67才の方々で、平均はＭ±ＳＤで60.6才±4.9、中
央値が62才で、やや60才代に傾いているということです。職種については、純粋の土木
労働者19名、純粋の林業労働者４名、職業上、土木と林業の２つの領域に跨がっている
労働者が２名、土木あるいは林業はもちろんそれ以外の振動工具の使用歴もあるという
方々を「その他」としましたが、５名おりました。そのうちの４名は雑多で、１名は板
金工でした。30名のうちバイブレーションホワイトフィンガーについては陽性者が６名
ということで、当初３分の１ぐらいは確保できると思っていたのですが、結果的にはや
や少なくなったということです。
　一方、健常者は10名でしたが、一部それ以外の方もおりますが、私どもの病院の職員
の家族、非常に親しい方から次の条件を満たす者を選定しました。年齢は振動障害と同
じように50才から69才内です。直近の健康診断で類似疾病などの異常がなく、かつ現在
治療中の病気がない。振動工具の使用経験がないか、あったとしても極めて少ない、か
つ振動障害の症状がない。こういう方々から選ばせていただきました。10名の平均年齢
は60.6才±4.6で、ほとんど振動障害の療養者と同じで、中央値が59才です。したがっ
てこの方々は若干50才代に傾いているということです。
　あとで振り返って、選定された40名の実証検査対象者の問題点を挙げてみました。40
名の中に肘部管症候群のための手術をされた者が１名おりました。これは当然、検査値
に影響するということです。それから、手術をしており、上腕骨の骨折の既往歴がある
者が１名おりました。基本的には主な検査は既往症をもつ側の反対側で行っております
ので、検査値への影響はそれほど大きくはないと思っております。当日の朝、カルシウ
ム拮抗剤と亜硝酸剤などを併用して内服した者が２名おりました。２日目はいずれの方
も内服されておりませんので、１日目に内服した薬剤の影響をどう判断するかというこ
とが問題になろうかと思います。先ほど申しましたように、白指現象の患者が少なかっ
たので全体としてはやや軽症者が多かったという印象です。林業および土木労働者に限
るということで推薦していただいたわけですが、よく聞いてみると純粋に板金工であっ
た方が１名おりました。
　健常者の方々は10名ですが、詳しく過去の職歴を調査すると、この中に３名過去に振
動工具を使用したことがある者がおりました。ただし、振動工具の使用時間そのものは
あまり多くはなかったということであり、同時に無症状であったということです。これ
をどのように対応するか、問題になると思います。
　先ほど実証検査は概ね順調に行われたという報告をいたしましたが、途中で若干トラ
ブルがありました。１つは機械の故障のため振動感覚閾値、ＩＳＯ対応の測定が１日で
きず、４名についてそれらの実証検査が実施できませんでした。したがって測定値の欠
損ということになります。もう１つは、健常者で普段は血圧が全く正常であった方なの
ですが、検査の直前に測定した血圧が230ほどであった者がおりました。興奮していた
のかどうかはよくわかりませんが、血圧が高くて最初に行う予定だった検査の皮膚血流
の測定を見合わせた者が１名おります。その後はその方の血圧も下がり、残る検査をす
べて行うことができております。
　次頁ですが、いま申し上げたいくつかのプログラムについてＩＤ番号順に整理をして
みました。202、205、208は振動工具の使用歴がある健常者ですが、205、208の２人が
木工のための工具です。振動工具として307通達には入れられていない工具ですが、振
動はそこそこあるものです。202は土木の現場監督でほとんど使っていないのですが、
ポツポツ使うことはあったという方です。これはブレーカーやグラインダーなど、いろ
いろなものが使われております。

○宮下座長
　ただいま樋端委員から徳島健生病院における実証検査の概要について、非常に詳しく
ご説明いただきました。また、一部については前回までの検討会でも報告があり、ご議
論いただいた点もありますが、今日は全体的に総括して、改めて細かくご報告いただき
ました。委員の方々で何か確認しておきたいところ、あるいはご議論などありましたら
ご自由にお願いします。板金工の１名ですが、この方は工具としてはどのようなものを
使用していたのでしょうか。

○樋端委員
　ほとんどグラインダーです。

○重松委員
　健常者の中で振動工具の使用歴のある方は、どのぐらいの期間使っておられたのです
か。

○樋端委員
　それぞれ20年を超えていますが、もちろん無症状ですし、使用時間はそれほど長くは
ありません。

○原田委員
　延べの使用時間数はどのぐらいですか。

○樋端委員
　まだ算出できていません。あとでできます。

○原田委員
　コントロールの方が使用していた木工の機械は何と言われましたか。

○樋端委員
　丸鋸です。

○原田委員
　固定型の丸鋸ですね。

○樋端委員
　はい。

○重松委員
　パラパラとデータを見ていると、健常者の中で異常値を示している方がおられます。
それでどういう人が健常者として選ばれたのか、ちょっと興味がありましたので。

○樋端委員
　予定していた１人が急性胆嚢炎で直前に入院して、急遽私がやりました。振動工具は
使っておりませんから健常者です。

○宮下座長
　いまのご議論は、健常者で指定振動工具ではないのですが、振動を発する工具をある
程度使っている、あるいは振動患者の中で、レポートの４番目の問題点に(1)から(6)を
挙げていただいています。このようなそれぞれの例でいろいろな条件があろうかと思う
のです。データをまとめる際、あるいは評価する際に、どのような形にするかというこ
とを１例１例共通の観点で吟味する必要があろうかと思いますので、その点はまた後ほ
どお諮りしたいと思っております。
　続きまして、実証検査を実施していただいている岩見沢労災病院および美唄労災病院
での検査の実施状況等について、本間委員からご報告をお願いいたします。

○本間委員
　岩見沢労災病院での実証検査が終わった分は、２月５日・６日、ボランティア群60才
代の方６名です。２月12日・13日は振動障害で治療中の患者８名です。最初の週の60才
代ボランティアは、最初は私の所属している山岳会の人に頼もうと思ったのですが、皆
さんあまりにも健康な人ばかりでいわゆる平均の60才代とは少し違うと思い、シルバー
人材センターでリタイアした方を紹介していただいたということです。全員、振動工具
は使っておりません。６名のうちＭＲＩ検査をできなかったのが２名おりました。１人
は閉所恐怖症、もう１人は過去に大腿骨骨折があり、そこにプレートを入れたままにな
っているということで、多分ＭＲＩ検査は大丈夫だろうということだったのですが、一
応安全性に配慮して、ＭＲＩ検査を外しました。
　また、皮膚灌流圧が測定不能だった症例が１例ありました。手が震える、インテンシ
ョナルトレモールがあり「動かないでください」と言えば言うほど微妙に手が震えて基
線が取れない、ゼロ点が取れないということで測定不能でした。
　それから、２月12日・13日は振動障害治療群８名で、最初に梁井委員に診察していた
だいて、そのあと検査に入っていました。寒冷アレルギーのある方が１名おり、この方
は冷水負荷する皮膚温の測定、レーザー皮膚血流量の測定および皮膚灌流圧の測定、い
わゆる水の中に手を入れる検査は全部できませんでした。もう１人、インテンショナル
トレモールのため皮膚灌流圧測定ができませんでした。以上、検査が終わった方々で
す。
　今度の土曜日・日曜日に、振動障害治療群８名を予定しております。ただこの８名は
当院の整形外科でフォローアップ中の方で、私は直接診療にタッチしておりませんので
詳しくはわからなかったのですが、あとからカルテを取り寄せたら脳梗塞の既往のある
方が２名おり、やはりこの方々は冷水浸漬を伴う検査は不可能ということで、この３つ
の検査は外すことにしました。
　２月26日（土）には、50才代のボランティア（病院職員）３名を予定しております。
最後の土曜日・日曜日に釧路からの患者８名を予定していたのですが、２月は釧路労災
病院での検査と重なるということがあり、また交通が少し不便であるということで、今
回の検査には参加していただけませんでしたので、患者群がやや少ないというところで
す。
　美唄労災病院については、電話で問い合わせたところ、ボランティア群10名、振動障
害患者群13名の検査を行い、いずれも脱落症例はなかったということでした。

○宮下座長
　ただいま岩見沢労災病院の現在までの検査の経過並びに被検者の概要、美唄労災病院
での検査実施状況についてご報告をいただきました。いまのご報告について何かご質
問、コメントはありませんか。

○木村委員
　これから予定されている患者の中に脳卒中の患者がおられるということで、いくつか
の検査を外されたということですが、私が担当する神経伝導検査の場合には下位運動ニ
ューロンの障害なので、脳卒中では原則的に影響はないと思います。したがって、検査
に差し支えはないと思いますが、やはり神経麻痺があるので、患側すなわち麻痺側の検
査は施行せず、健側のみ施行すると言うのが良いように思います。また、麻痺が不自由
で姿勢がとりにくいなどの問題がありましたら、無理して行うことはないと思います。
少なくとも患側は外していただいて健側のみの検査を行うという方針で結構と思いま
す。

○原田委員
　私も全く同じ意見です。この前お話しましたように、こういう調査のときに既往歴の
ある人などが入ってくるのはやむを得ないと思うのですが、解析のときには十分な考慮
が必要だと思います。それはそれとして、振動感覚の検査も症状がないほうでお願いし
ます。ＦＳＢＰ％はやられる予定ですか。

○本間委員
　これはやります。

○原田委員
　これも症状の軽いほうでお願いできればと思います。よろしくお願いします。

○重松委員
　脳梗塞の程度は様々だと思うのです。無症状なものから症状が残っているものまでい
ろいろあるので、脳梗塞の程度から見た除外基準というか、どの程度脳梗塞を除外する
のか、結構問題があると思います。脳梗塞部位の問題もありますし。

○宮下座長
　本間委員、この２例の病状については詳しくご存じですか。

○本間委員
　今度の週の患者の方々は主治医でないものですから、あまり詳しくはわかりません。
私も話しか聞いていないものですから、脳梗塞もどの程度かはちょっとわかりかねま
す。多分、軽度の脳梗塞ではないかと思うのですが、あまり詳しくはわからないです。

○宮下座長
　重松委員、何かコメントがありましたらお願いしたいと思います。

○重松委員
　麻痺も残っていなければ良いのではないかと思います。無症状なものは外してもいい
のではないですか。私もそちらはあまり詳しくないのですが、どうですか。

○原田委員
　画像で小さなものがあるということですね。それはしばしばありますよね。

○髙山委員
　できる状態であれば検査を行って、あとから除外すべきかどうか検討するという形で
よろしいのではないですか。固まっているような人はちょっと無理ですし、程度問題は
まだわからないようですので、それを見て決めればいいのではないでしょうか。

○木村委員
　症病名だけからどの程度の麻痺があるかを判断することは難しいと思います。リハビ
リテーションの観点からは脳卒中で片麻痺があると言う場合には、上位運動ニューロン
の障害や、それに基づくシナプスや下位運動ニューロンへの影響があるということが議
論されていますので、正常値を出すときなども、このような点を考慮します。ただ、い
まお話を聞くと、ラクナ梗塞のような本当に小さいものも含まれているようですので、
無症状で最近の脳ドックなどで見つかった程度のもので診断名が付けられているのであ
れば、それはまたちょっと違う扱いになると思います。いずれにしろ患者の現在の状況
によるので、いまの情報だけからですと何とも判断が難しいと思います。

○宮下座長
　本間委員と主治医の先生で、無理な適用は慎まないといけないのですが、可能な範囲
でご判断されて、データをいただいた際に我々のほうで病状等を勘案して評価するとい
う基本でよろしいですか。
　それではそのようにさせていただきたいと思います。この検査は木村委員と樋端委員
が既に現地に赴いているのですが、現地に赴いていただいた観点で樋端委員からコメン
トなどありましたらお願いします。

○樋端委員
　徳島健生病院で行った実証検査の際にいちばん苦労したのは、検査と検査の間の時間
の問題なのです。先ほども申しましたが、前の検査が後の検査に影響しないかどうか、
そこのところを一番心配したものですから、２日間にわたって、１日いっぱい時間を確
保するという時間配分で検査をやらざるを得なかったというのがあります。岩見沢労災
病院での実証検査を見せていただいて、検査手技その他については特別問題ないと感じ
たのですが、時間配分がどうだったのか、ちょっと心配にはなりました。

○宮下座長
　樋端委員が言われるのは、冷水負荷を伴う検査を行う際のインターバルということで
すか。

○樋端委員
　そうですね。前の検査が後の検査に影響しないか。本間先生の所は１日半ですから、
やはりその分だけ休憩時間が圧縮されているということで、ちょっと心配はいたしまし
た。

○本間委員
　冷水浸漬を伴う検査は２つ続けないようにはしました。１つの冷水浸漬を伴う検査が
終わったら最低30分空けるようにして、電気ストーブを用意して手を暖めて、体も暖め
ていただいて、手指皮膚温がもとの温度に戻っているのを確認してから次の検査に入る
ようにはいたしましたが、果たしてそれだけで十分なのかどうなのかはちょっとわかり
ません。

○宮下座長
　検査の進み具合は、全体的にあまり澱みなく進んでいたのでしょうか。

○本間委員
　最初の皮膚灌流圧を測定できなかったインテンショナルトレモールの方はやり直しを
したのですが駄目だったということで、ここが最初、律速段階になりました。次の週も
１人、やはり同じような方がいたのですが、これは最初から駄目だということで、１回
やって駄目なのは駄目だとしました。ただ、もう１例あって、２日目の午後までかかっ
たのですが、この方はできました。ですからあまり簡単に諦めるのもまずいのですが、
しつこくやろうとしても、できないものはできないのかという感じがいたしました。

○宮下座長
　いまの件に関して、何かコメントはありますか。

○木村委員
　私も岩見沢労災病院の検査を見せていただきました。私に関連する神経伝導検査につ
いては普段はやらない検査も一部含まれており、徳島健生病院のほうではちょっと時間
がかかったということで、心配をしていたのです。しかしながら、岩見沢労災病院では
若い検査技師の方が熱心に非常に適切に行っていました。本間委員以下の病院の関係者
のご準備が大変だったと思いますが、非常によくできていました。また、検査技師の方
から質問もいくつか受けましたが、的を得た質問で、スムーズに検査が施行されている
と思いました。実証検査を行う前の段階で検査技師の方が美唄労災病院にも何回も足を
運ばれたようで、準備万端ということで検査が行われたとお聞きしています。もっと大
変かと思ったのですが、安心しましたし順調に施行されていると思いました。

○宮下座長
　この日の委員がご担当の検査等で本間委員にお伺いしたいこと、あるいはコメントな
りはありませんか。

○原田委員
　樋端委員の資料の中にあるような検査の時間間隔ですが、どのぐらいの間隔で行われ
たかということについて、また全部の検査が終わられたあとでいいかと思うのですが見
せていただけますか。

○宮下座長
　標準的なプロトコールですね。

○原田委員
　そうですね。

○髙山委員
　最後にそれぞれの患者データをいただくときに、この患者はどういう順番でやったか
というのをいただけますよね。

○宮下座長
　これは可能ですよね。ある一定のルールでずっと回っておりますので、前がどういう
検査で後でどういう検査が行われたかというのは、あとで１例１例に付けるデータとし
て、そのようなデータも全体的にお願いできればと思います。

○重松委員
　確かに冷水負荷の問題は慎重に扱う必要があります。２つ続けて入ると、冷水負荷で
プレコンディショニングされてしまうということもあり得るかもしれないし、時間間隔
は本当はどのぐらいあけたほうがいいのかという科学的な裏付けというか、根拠はない
のです。ですからデータを見せていただいて、もしその群で、ある特定の傾向が認めら
れるようだと、またそれはそのときに考慮するということでよろしいかと思います。

○宮下座長
　徳島健生病院での実証検査と、岩見沢労災病院及び美唄労災病院での実証検査、それ
ぞれ詳しくご報告をいただきましたが、いまの進捗状況も踏まえて全体的なご発言等は
特にありませんか。ないようでしたら、今後も本間委員の所に実証検査があり、個々に
は症例に起因するもの、あるいは時間的なものがありますが、本検討会で進めている基
本方針に則って進めてよろしいでしょうか。そのように計画どおり進めていきたいと思
いますので、なお一層ご支援のほどよろしくお願いを申し上げます。
　続きまして議題３ですが、そろそろ実証検査終了時期を迎えて、当検査で得られたデ
ータをどのように整理・分析していくかということが検討課題に上がってこようかと思
います。まずデータの基本的な整理をどのように行っていくかということで、事務局側
で用意していただいている案がありましたら説明をお願いしたいと思います。

○職業病認定対策室長補佐
　現在、実証検査をすべて終了した徳島健生病院に係る検査結果については、それぞれ
共通したプロフィール、診断結果、担当の委員の検査結果について、事前に各委員のお
手元にご送付して方向性をご確認いただいている最中です。いま申し上げたプロフィー
ルその他については、検査データをそのまま委員の方々にお送りしているだけなもので
すから、実際には個々にきちんと整理したものを用意しなければならないと事務局は考
えております。まだ整理中ではありますが、お手元の資料No.２、資料No.３は対照者と
振動障害療養者ということで、同じものの２つ分になります。それから資料No.４があ
ります。私どもでここにある基本的な情報にＩＤ番号を付与して、一度すべて電子デー
タにしておきたいと考えております。いま作業の準備を進めておりますが、各委員のご
承諾をいただいてから行いたいと思っております。最終的にはそこにさらに各検査デー
タ、このあとご議論いただいたものを載せて、ひとまずきちんとした検査結果の一覧表
をご用意するべきだろうと事務局のほうでは考えております。
　したがって例えば資料No.２で、個人名、個人データについてはまた配慮をしなけれ
ばなりませんが、ＩＤ番号を振っていただいていますので、ＩＤ番号以下、職種、作業
名は文字情報になるかもしれません。場合によっては大きくグループ分けして、例えば
文字情報に番号を付与してやるという方法論もあろうかと思います。それから使用期
間、振動工具、このそれぞれを１つ１つエクセルデータとして全部電子ファイル化して
おこうかと思います。当然、第一次健康診断所見記載用紙に記載いただいた、各委員の
診断結果も全部表記をして、その基礎データがあればそれをいかように委員の方々の分
析の中でご活用いただくかはこれからご議論をお願いします。ご指示をいただければ、
事務局としてそのぐらいの作業はするつもりでおります。いまのところ粗いものです
が、横軸にこの項目が並んだエクセル表だけは用意してありますので、必要ないものも
あるかもしれませんが、ひとまず全部打ち込んでしまおうかと考えています。それを委
員の方々の所へお送りして、個々の検査データとのいろいろな分析の背景要因として役
立てていただければと考えております。

○宮下座長
　ただいま事務局で被検者のプロフィール、診断所見の症例１例ずつ、エクセルにデー
タを打ち込む作業をしていただいているということです。いまのお話は、資料No.２、
資料No.３、資料No.４、すべての項目について入力していただいているということです
か。

○職業病認定対策室長補佐
　ただ、文字情報のままだと処理がしにくいものもありますので、その辺のところは場
合によっては委員の方々にご指示をいただいて、先ほど言いましたように例えば作業内
容はいま文字で書かれていますが、大きく体系化できるのであれば番号を付与してしま
ったほうが処理は楽かと考えています。エクセルがいいのか、場合によってはアクセス
まで考えておこうと思います。症例という意味では個別には100前後のデータ数ですの
で、横軸は大量ですが、個々人のデータにするとしたらそれほど大量なデータではあり
ません。とにかく粗打ちでもして、それをどのように整理し直すか、次回までにご意見
をいただくという方法でも構わないとは思うのです。ひとまず検査データを電子化する
作業をして、このデータはどのように整理しておいたほうがいいかについては、また個
別にご意見を伺う方法で対応させていただきたいと思います。

○宮下座長
　資料No.４はワープロ情報というか、文字情報として打ち込んでいただいているとい
うことですか。

○職業病認定対策室長補佐
　これもそういう形であれば、全部そのようにしようかと思っています。いずれにして
も全部紙ベースでの基礎データはありますので、委員の方々が分析するとき１例１例点
検していただく分にはそれでもいいのかと思ったのですが、最後の全体の評価というと
きに横に並んでいないとどうかという気がしましたので、その辺はどういう形がいいの
かも含めて、ご指示をいただければ対応したいと思います。

○宮下座長
　基本的プロフィールのデータベース化ということで事務局にご尽力いただいておりま
すので、これを我々のほうで分析する際に必要な項目を切り取って活用ができると思い
ます。そういう意味では、いま事務局からお話がありましたように、できるだけ詳しい
形でデータベース化していただくということでよいのではないかと思いますが、特にご
意見はありますか。プロフィールに関する整理方法については、事務局でお進めいただ
きたいと思います。
　それからこれが最も重要になってくるデータの分析ですが、今日はデータの分析をど
のように進めていくか、個別的な問題は別にして、考え方なり、原則なりということを
ご議論いただきたいと思います。僭越ですが、私のほうでごく簡単な資料を用意してお
りますので、それをたたき台のたたきぐらいにして少しご意見をいただき、次回に基本
的なスタンスをお決めいただければと思っております。
　　　　　　　　　　　　　　　 （新しい資料配付）

○宮下座長
　先ほどの症例に関する個々の特性と後先になって、私がいまから申し上げるのはそう
いった方針が決まった上で、全体的にどのようにするかということです。データを整理
する前提としては、この全体的な分析にかかる前に80数例なら80数例、１番の症例の方
からラストの症例の方まで、分析に入る前に臨床的なコメント、あるいはその人の背景
要因も含めて、全員の委員で１例ずつ吟味していただいた上で、これはどのようにラン
ク付けるかということを是非やりたいと思います。その上で、統計的な検査の取りまと
めということでないと、全部ひっくるめてというようにはまいりませんので、前段とし
てはデータの吟味をして、個々の委員にご担当いただいた検査の解析に移っていただ
く。そのような段階を考えております。
　これは文字面で書いておりますので言わずもがなということもあるのですが、当然コ
ントロール群、ここでは患者群と書いてある両方の群について委員の方々がご担当の検
査ごとに、初めに分布ありきと言われますので、検査がどのような分布をしているかと
いうことも含めて基礎統計の分析を行うことは欠かせないことだろうと思います。その
上で、これはまだ各検査の評価基準がありませんので、委員の方々の対照群、患者群、
いままでにご経験の各検査の成績等で、各症例について検査結果に応じたランク付け、
そういった評価を行っていただいたらどうかと考えております。
　２番目ですが、あくまでも「診察所見及び自覚症状、工具使用歴等から総合的に末梢
循環障害、末梢神経障害、運動機能障害についての症度分類を行う」と書いてあります
が、ここの趣旨はいわゆる臨床的あるいは工具の使用歴、振動のばく露といったところ
から判断される末梢循環障害、末梢神経障害、運動器障害についての症度分類を、主と
して臨床的な側面から自覚症状も含めて行うということです。どのような物差しを使う
かということですが、これは案ですのでご意見を頂戴したいと思います。その後ろに資
料として、１つは末梢循環障害、末梢神経障害についてのストックホルムのワークショ
ップスケールによる症度分類があります。もう１つは、労働省で昭和61年10月に出され
た「振動障害の治療指針」の中で、２頁に「症度」とあります。「自覚症状・身体所見
及び検査成績の区分は次の症度区分表によること」ということで、例えば末梢循環障
害、末梢神経障害の２つがありますが、（Ｓ）のほうの症度区分をお使いいただいたら
どうだろうと、案として考えております。
　表紙に戻ってもう一度申し上げますと、「診察所見及び自覚症状、工具使用歴等から
総合的に末梢循環障害、末梢神経障害、運動器障害についての症度分類を行う。末梢循
環障害と末梢神経障害については「振動障害の治療指針」、いまの自覚症状・身体所見
の症度区分表によるＳ0～Ｓ3を原則として用いる。同時に、ストックホルム・ワークシ
ョップスケールと比較する」とも書いてありますが、両方使っての評価を試みていただ
いたらどうかと思います。
　それから、１で主として検査結果のランク付けあるいは検査の結果成績そのものと、
２で評価していただいた症度の整合性がどのようなものであるか、検討していただいた
らどうかと思います。４番目は、関連する末梢循環機能検査もいくつかしております
し、末梢神経機能検査、あるいは運動機能検査とも関連しますので、相互間での関連性
についてご検討いただきたいと思います。５番目は、それらの検討内容を踏まえて、各
検査の方法、手技の妥当性、有効性についてご検討いただいたらどうかと思います。
　非常に漠然とした表現になっておりますが、今日は検討の口火を切る材料として基本
的にこのようなことを考えているということをお示ししました。先ほど申しましたよう
にこの解析に先立ち、各症例の検査については、追加のご意見で検査の順番ということ
もありましたが、患者の背景要因、既往歴、あるいは健常者でも職歴の背景要因等があ
ります。それはこの分析に入る前に十分、本検討会で検討して、皆さん同じ扱いになる
よう、この症例がある方は違う扱いをするということがないように１例１例議論した上
で分析に供したいと考えております。
　これは基本的な考え方ですが、またあとで次回の検討会の日程をご相談して、具体的
には次回までにこれに追加する項目もお挙げいただいて、それのフレームというか、プ
ロトコールで委員の方々でお考えのこのような形で実際にやるという組合せ、あるいは
分析の方法の具体的な方法論について、事前に座長までお申し出いただきまして、分析
される委員の方々に、こういうことは必ずやっておこうという基本的なことを次回申し
合わせたいと思います。
　それはそれとして、いまお示しした資料はあまり具体性がなくて、検討の際のたたき
台と考えておりますが、分析・評価を始めるに当たって押さえておかなければならない
こと、あるいはこういう側面からもやっておかないといけないのではないかということ
がありましたら、少し時間をかけてご議論いただきたいと思いますが、いかがでしょう
か。
　この検査の全体的なシートが、具体的にどのようになるかはわかりませんが、検査室
温など、そういったことの記載というか、これは樋端委員の所の徳島健生病院であれば
私もきちんと測定していただいていることを承知していますが、そのデータ自体は各検
査に付けてご報告いただいているのでしょうか。いくつかの部屋に分かれて、それぞれ
モニターしていただくのは私も承知しているのですが。あまり室温に上下がないとよろ
しいですが、ほかの検査もそうですが検査室温のデータというのは、全体的にご報告い
ただいているんですね。

○樋端委員
　基本的には最初の検査のプロトコールに従ってやっていますので、神経伝導速度測定
値の室温のデータまで書いていませんでしたか。

○木村委員
　神経伝導速度の場合には、検査の前に皮膚の温度を計ってそれを確かめてから検査を
行うようになっています。その際に室温まで記載されているかはちょっとわかりません
が、皮膚温を確認していますので基本的には特に問題ないと思います。

○宮下座長
　そのほかの検査で、いわゆる環境が影響する場合のいちばん大きなのが室温かと思い
ますが、いかがでしょうか。

○樋端委員
　それは全部室温を書いています。

○宮下座長
　そういうデータも、もちろん代表値でいいと思います。

○本間委員
　ＭＲＩ検査についてはどうですか。

○樋端委員
　ＭＲＩ検査については室温の記載はないですね。

○宮下座長
　そうですね。特にご発言ございませんでしょうか。

○本間委員
　振動障害の治療指針の中で、症度区分はＳ0からＳ3で示されていまして、診断書を作
るときにこれに沿って書くのですが、１なのか２なのか、２なのか３なのか、その中間
というのがよくあります。診断書を作るのが手書きのときは２ないし３という記載をし
ていたのですが、これが全部コンピュータ化されまして、２や３の中間というのはなく
なりまして非常に困ってしまって、2.5などの記載をしたものもありましたが、それは
怒られて「どっちかにせい」と言われました。今回もなかなか１なのか２なのかは、微
妙なところがあると思うのです。
　季節的な要因で真冬、いま岩見沢労災病院でやっている真冬のいちばん寒さの厳しい
ときでしたら自覚症状でかなり悪くなりますが、夏場でしたらまた良くなるということ
もあり、中間、曖昧模糊としたグレーゾーンと言いますか、そこを何とか取り入れてい
ただけないかと思っています。

○宮下座長
　１つの考え方としては、こういう評価はある条件を付けてやらざるを得ないと思うの
です。例えば今回ですと長い療養経過の患者もおられると思うのですが、検査は少なく
ともいまの状況で反映されますので、今回本間委員や梁井委員が患者をご覧になってい
ただいた所見で、例えばこの時点での症度区分ということで割り切るのが１つの考え方
かと思います。グレーゾーンについては、もちろん診ていただいた先生のファーストイ
ンプレッションというか、そういう意味で症状の記載があります。Ｓ0、Ｓ1、Ｓ2、Ｓ3
ということでやるとすれば、どうしてもグレーゾーンが出ると思うのですが、そういう
ことでグレーゾーンの人についてはこの検討会で、この患者さんについてはＳ0にしよ
うというようなことを、作業の１つのやり方としては、そういう方法もあるのかと私と
しては思っていますが、これはまた委員の方々でご議論いただいて、あまりグレーゾー
ンを作ってやるとあとの評価をまとめるときに非常に難しい面も出てくると思います。
これは一般論を申し上げていまして、この検討会でどのように取り扱うかというのも議
論していただけたらと思います。
　私がお願いする具体的な内容はうまく表現できませんが、個々の委員のご担当の検査
で基本的な統計解析というと例数が少ないのですが、この性別は全員男性ですね。

○職業病認定対策室長補佐
　男性です。

○宮下座長
　年齢階級別であるなど、そういった基本的な患者の属性に対して行う分布や平均や偏
差などは十分ご承知だと思いますが、もしご異論がなければ（１）から（５）、（５）
は最終結論ですが、具体的にどのような項目についてどのように行っていただくのか。
あらかじめメール等で委員の方々の考えを具体的な項目として上げていただく、あるい
は私のほうで基本的なことは（１）から（４）はこんなふうに考えてますとメール等で
お知らせして、委員の方々で付け加えていただくことがあれば付け加えていただくとい
うふうにするほうが早いかもしれません。いずれにしてもそのような作業をして、次回
は３月25日と決めていただいたかと思いますので、解析のスタートができる形にまで議
論を進めて行きたいと思います。分析評価について、特にご発言はございませんか。原
田委員、いかがでしょうか。

○原田委員
　いいかと思います。確認ですが、３月の下旬までに（１）から（５）の手順でやるこ
との準備をして、26日からスタートとなるということですね。

○宮下座長
　理論的にはそうです。

○原田委員
　例えば１番目の担当の検査のデータについて、それまでにも解析を進めておくことで
はないですね。

○宮下座長
　そうではないです。

○原田委員
　もう１つは、先ほどから議論されている被検者の方のプロファイルについての吟味
は、また３月の検討会で行うのですね。

○職業病認定対策室長補佐
　それは事務局の作業にも関連があります。いま宮下座長のほうからご提案いただいた
ランク付けというのは、現在であれば各検査のご担当の委員ごとに、すでにお送りして
いるデータ、今後岩見沢労災病院での実証検査が終了次第、暫時お送りするつもりでい
ますが、基本的な委員の方々の判断基準によってランク付けをしていただいたもの、そ
れは例えば一つひとつデータが出て来ると思います。それをできれば事務局が、先ほど
のプロフィール等と一緒に、１人の個人データとして当てはめていった表を最終的に完
成をさせることを考えています。簡単に言うと、実証検査に係るデータが１つのシート
に80数人分、とにかく並んだもの、これぐらいのレベルで、どれぐらいの大きさになる
かわかりませんが。実は作業を行っていますが、先ほどの一般所見と調査票のフォーマ
ットを単純に横に並べただけでもＡ４の横で30枚ぐらいになります。これに各委員の検
査結果が、少なくとも最低７つは入ってきます。それができ上がれば、先ほど宮下座長
からご提案があったいろいろな背景要因をどうしていくかや、データの信憑性、いわゆ
るバックグラウンド等の点検を、振動障害療養者と対照者に分けて行います。事前に事
務局へ委員の方々の個々のデータをＩＤ番号順にいただければ、事務局で打ち込むこと
はできますので、次回までに用意をして、25日の検討会までには出せるのではないかと
考えています。と申しますのは、２月いっぱいで岩見沢労災病院での実証検査は終わり
ますので、できるだけ早く事務局へデータをいただければすぐ委員の方々のほうへ検査
結果をお送りできます。美唄労災病院での実証検査はもう終わっていますから、おそら
く検査結果を暫時もらおうと思ったらもらえますし、すでに徳島健生病院での実証検査
の検査結果は委員の方々の所へ行っています。そうなると、次回までに委員の方々にご
判定をいただく時間と、事務局の若干の作業時間をいただければ、25日の検討会には表
が委員の方々のお手元に届けられます。それを前提にして、次回の検討会はご議論をい
ただけるかもしれないと思っています。

○宮下座長
　では私から改めて委員の方々にご相談させていただきたいのですが、いま事務局のほ
うから各委員のご担当の検査の成績、基本的な解析等ありますが、各症例についての検
査結果については暫定的、あるいは委員の方々の今までのご経験を踏まえたレーティン
グ、ランク付けというのは可能でしょうか。

○原田委員
　ランク付け、あるいは検査の生データのどちらをお考えですか。

○宮下座長
　データそのものは、もう出ているわけですね。

○職業病認定対策室長補佐
　データで入れることも可能です。ただ事務局でどのデータをどう入れるかが難しいで
す。個々の検査データを入れると、さらにまた横にどんどん際限なく伸びて行く可能性
があるので、そこをどうする形になるのか、生データですとどうなのかということで
す。

○木村委員
　私の担当の神経伝導検査について言わせていただければ、測定が正しく行われている
か、一応データを見直していますので、その結果によっては測定値が変わってくる場合
もあります。いまその見直し作業を行っていますが、ざっと見たところ、概ねは結構の
ようですが、場合によっては保存してある元のデータにかえって測定し直す、そのよう
な作業が必要になる場合があります。担当の委員の所によって状況は違うと思います
が、私どもはそういう作業をやっています。

○宮下座長
　１つの考え方としては、そういう評価のところまで踏み込まないで、各委員に測定値
を吟味していただいて、真値のデータを整理するためにある日をあらかじめ設定して、
それまでに事務局へＩＤ番号とともにお送りして、例えばＡさんのＦＳＢＰ％、レーザ
ードップラー云々を、確定版という意味ですね。そして、３月25日の検討会ではすべて
ではないにしてもバックグラウンドも検査、これは木村委員の所はいくつも測られてい
るのですか。

○木村委員
　はい、そうです。

○原田委員
　最も理想的な解析は、なるべく原データでもって解析することですが、いまの話は膨
大な量なので大変ですが、ローデータでもってデータベースでエクセルの表を作ってし
まうという話ですか。

○宮下座長
　そうですね。この解析自体は症例についてランク付け等の評価を行うというのはもっ
と踏み込んだ話ですが、冒頭にお話しましたように、分析に入るまでに１症例ずつ環境
の問題やテクニックの問題でこれが妥当であるという検討が、症例別にどうしても必要
になってきますので、いまの事務局のお話のようなものが次回までにできていると、そ
ういう作業が可能になります。あるいはそれを持って次回に来ていただいて、それをい
くつかテーブルに並べて、横に見ながら進めて行く方法もあります。

○職業病認定対策室長補佐
　私どもが準備できる部分は、いま現在、先ほど言いました紙データで出て来ている検
査結果以外の委員の方々の診断結果、そういったものをひとまず症例ごとにとにかく整
理をすることはできます。それと、各委員の再確認していただいた個別データを、いま
の座長の意向だと１例ごとに１度スクリーニングにかけて、どうもこれが当日のプロフ
ィールその他からそのまま解析に入れてしまうにはちょっと疑問が生じる、若しくはこ
の検査は外しておくとか外さざるを得なかったなど、それを点検した上でないと、詳細
な分析作業には入れないだろうと思います。

○宮下座長
　そうです。

○職業病認定対策室長補佐
　その作業を１回やるための準備をどうするかは、事務局にここまでやれと言われれば
やりますし、逆に委員の方々がきちっと整理したデータがあればその場にお持込みいた
だいて、事務局のプロフィールと、資料としては複数になるかもしれませんが一つひと
つチェックをかけていくというやり方ができると思います。

○木村委員
　ただ項目はかなりありますね。

○宮下座長
　原田委員の所は３種類ですかね。

○原田委員
　例えば皮膚温検査にしても、10分でいけそうですからね。理想的には先ほどお話しま
したように、基本的には原現データでデータベースを作って、それから出発するのがよ
いと思いますが、25日までにという宿題になると慎重に答えなければいけないわけで
す。望ましいのは検査室温ですとか測定の条件も含めた細かい吟味が必要でしょうし、
原データのデータベースを作っていただき、除外検討は重要ですし時間もある程度かか
ると思いますが、７月までにということになりますと、３月25日に検討するようにした
ほうが、スケジュール的には望ましいですね。

○宮下座長
　そうしますと、いま現データの、バックアップは全部事務局に揃っているのですが、
膨大なデータですね。

○原田委員
　全部は無理ですから、どういうデータ、数値が重要なのかは担当の委員でないとわか
らない部分があるので、それはそれぞれの所で準備してそれをお送りするということで
よろしいですか。

○宮下座長
　では委員の方々に各検査でいくつかの項目を設定していただいて、例えばＦＳＢＰ％
のこの段階のデータとこの段階のデータを代表的なデータとして、それで症状やほかの
ものとの整合性を見るということでピックアップしていただきましょうか。

○原田委員
　最初のエクセルの表の個々のデータがない縦の列の分だけ送っていただければ、それ
を元にして、その右側に担当した検査に必要な数値項目をこちらで作って、それでお送
りするし、その上でデータを入力するという作業ですね。

○職業病認定対策室長補佐
　委員の方々もデータを評価する上で、やはりプロファイルがないと駄目ですね。それ
は大丈夫ですか。

○原田委員
　これは大丈夫です。

○職業病認定対策室長補佐
　だとすると、いま委員の方々の所に簡易ベースのプロファイルとデータは行っていま
すので、もう委員の方々の所でこれだけは入れろというのを逆に言うとフォーマットで
お送りいただければ、それを我々がいまこれから整理するものに追記しながら７つの検
査を横に並べることはそんなに困難ではありません。どの順番でやるかだけですので、
時間的なものさえあればそれはどちらでも可能だと思います。

○宮下座長
　ではいまのご意見をどのようにすれば一番合理的かという話だと思いますので、私の
ほうからこのようにしたらどうでしょうかというものをメールでお流しして、あるいは
いまこういう方法で原田委員からお話がありましたが、要は１症例、１検査について付
加をかけていますと膨大な数値が並んでいるわけです。それをやりますとずっと横にな
かなかフォローできない。しかしながらいま申しましたように、１例１例の特性なりを
十分全体に吟味しなければいけないという中で、どのようなデータを、まず代表値な
り、あるいは検査を反映するものの評価が大事かということですね。

○職業病認定対策室長補佐
　最終的なデータベースとして、委員の方々の所にいまお持ちの検査データをひとまず
全部入力しておくことは、作業としては必要だと思うのです。簡易ベースのものをとに
かく電子ファイルにして、それに生データをそのまま入れておき、次にそれを解析する
ため、扱い易くする方法論をどうしていくかということの議論が必要になると思いま
す。基礎データはいまの状態でいいので、とりあえず事務局は全部電子ファイルにして
おけというのであれば、そのように対応させていただきます。

○原田委員
　それはもうやっていただいて結構です。

○職業病認定対策室長補佐
　順番に進めますので、どこでデータを組み合わせるかが問題になります。

○原田委員
　それを何というかマージするために、ＩＤと場合によっては被検者の名前が入ったも
ので、この右側はなくてもいいわけですから、エクセルファイルを送っていただけれ
ば、右側に必要な項目を付けて入力します。

○職業病認定対策室長補佐
　そうしますと、今度は我々は全部委員の方々からいただいて、１つにするほうがよろ
しいですか。

○宮下座長
　そうしましょう。ＩＤのプロファイルを送っていただいて、そこに載せることにしま
しょう。

○原田委員
　データはＩＤと名前ですね。

○宮下座長
　そうですね。

○職業病認定対策室長補佐
　とりあえず、事務局が行っておく作業はそこまででよろしいですか。

○宮下座長
　はい。

○職業病認定対策室長補佐
　たしかに、データを全部入れているということですね。

○宮下座長
　そうです。

○職業病認定対策室長補佐
　申し訳ありませんが、確認していただこうと思えば最低限紙ベースのものは委員の方
々のほうでありますので、そこで必要があれば再確認します。いま樋端委員の所の40名
はすべてありますので、できれば美唄労災病院での実証検査が終わっていますからその
分を追加をして、その分をひとまず先にエクセルデータ化しておき、その後に委員の方
々に評価をお願いしたいと思います。
　本間先生、岩見沢労災病院での実証検査の最終日はいつですか。

○本間委員
　２月26日です。

○宮下座長
　ちょっと時間が短いですね。

○本間委員
　どのぐらい細かく報告するのですか。

○宮下座長
　簡単に言うと、生データをそのままいただければいいということです。

○本間委員
　わかりました。

○宮下座長
　そういう意味では委員の方々にご診察の後、とにかく検査が終わった途端にデータは
あるという感覚でもいいのです。ただ樋端委員の所は少し時間を取らせていただき、点
検をして確認をしていただくことがありますが、それはあとでもできますので。

○本間委員
　患者プロフィールと診察結果だけですね。

○職業病認定対策室長補佐
　そうです。あとはそれぞれ検査データがあり、フロッピーディスクがあり、記録用紙
があるということです。実はこれがまたいろいろありまして、ＦＳＢＰ％はデータの記
録用紙が縦長のものですので、なかなかコピーを撮るのが大変ですが、委託事業で行っ
ていますので、事務局のほうに元のデータがあって、いま委員の方々にはそれぞれご担
当の部分だけをお送りする形を取っております。いま言ったように徳島健生病院は済ん
でますし、美唄労災病院も早急に検査結果の提出をお願いします。岩見沢労災病院は終
り次第ということで、３月25日直前でも結構ですので、委員の方々からそれについてい
ただければ、とりあえず組み合わせたものを25日にひとまずお出しすることは可能で
す。

○木村委員
　私の所はデータが膨大で、横の項目だけでも30、40行は行きますが、いくつになって
もよろしいですね。あとでまたどうするか、どのデータが必要になるのかはいずれ検討
することとして、とりあえず生データを全て電子化しないことには先に進めないと思い
ます。あとで使うものと使わないものを判断する必要がありますが、とりあえずは生の
データの入力が必要です。

○職業病認定対策室長補佐
　生のデータをデータベース化するということですね。

○木村委員
　ちょっと横は膨大になってしまうかもしれませんがよろしいですね。

○宮下座長
　いちばん基本的なＩＤに沿って電子化するという形ですね。それから、生データでも
って委員の方々に整理をお願いするということです。
　それでは作業をお願いしたいと思います。次回の検討会の日程と作業を、先にご議論
いただきたいと思います。いまのように事務局で整理していただいている各症例のプロ
ファイル、それから委員の方々ご担当の検査の成績を一体化させて、そして横並びに１
例ずつを吟味していただくという作業を最終的には全部しないといけませんが、その作
業を次回の第５回、３月25日金曜日に行いたいと思います。時間なのですが、お約束で
は15時～17時となっていますが、おそらく全体の討議は短目にしても１時間ぐらいかか
ると思います。そのあと各症例の検討ということになると最低２時間ぐらい見ておかな
いといけないので、15時スタートを固定しますと18時ぐらいまで、あるいは17時が守ら
れなければならないことになりますと14時ぐらいからになりますが、皆様のご都合はい
かがですか。今日は13時半でしたので、スタートは13時半でよろしいですか。

○髙山委員
　その日は外来の予定が入っていまして、予約の関係で大体13時過ぎまでかかる予定で
すので、14時なら何とか間に合います。

○宮下座長
　それでは14時スタートでお願いします。
　もう１つ、これは事務局にお尋ねしますが、この会議は公開でということですが、症
例の検討となりますとかなり個別のデータの扱いになりますので、この部分の議論は非
公開にすることはできますか。

○職業病認定対策室長補佐
　本検討会に限らず、私どもは検討会をやる中で、特に労災の検討会の場合にはかなり
個人情報を扱う場面がありますので、設置要領にも書いてありますが、非公開でやる場
合もあり得ます。次回も例えば分析報告の大きな枠組の話であればあえて非公開は必要
ないと思いますが、いま宮下座長がおっしゃられたように個人データをとりあえずＩＤ
で整理しても個人名を始めとして検査結果の生のデータが出てきますので、これは非公
開で行うほうがいいと思いますので、途中から非公開にするやり方があるのかどうか
を、そこはちょっと整理します。
　例えば公開の会議がいまのものですと14時から16時までで、そのあと個別症例に係る
ので、そこから先は非公開というような形のものでしょうか。

○宮下座長
　ですから原則的に、今日のような方針の検討については、従来どおり公開で行うとい
うことです。後段、当日にデータが全部揃っているかどうかは別ですが、１例１例吟味
していただく場として非公開に切り替えるということを座長としてお願いしたいと思い
ます。

○職業病認定対策室長補佐
　私どもはいま公開の検討会については、もちろん傍聴の方のご出席を受けています
が、検討会の議事録自体も、公開の場合は議事録で公開し、非公開の場合は議事要旨を
公開することにしていますので、全くの非公開というわけではありません。つまり、こ
ういう会議をやることをきちんと公開しますが、会議の中身は非公開ですというような
案内になると思います。そこは事務的には整理できると思いますので、検討会委員の検
討の中身によってで非公開とする対応は可能です。

○宮下座長
　では、原則そのような形で、進めさせていただきたいと思います。

○職業病認定対策室長補佐
　それは、先に方針の検討を行うということですね。

○宮下座長
　そうです。

○職業病認定対策室長補佐
　そのあとに個別の症例検討を行う形になるということですね。

○宮下座長
　そのようにお願いいたします。いまさら確認でもないのですが、分析担当を確認させ
ていただきますが、原田委員のご担当は、皮膚温検査、振動感覚閾値検査、ＦＳＢＰ％
の３つありますが、よろしくお願いできますか。

○原田委員
　私の担当するＦＳＢＰ％はどうなのかと思いましたが、教室員が関心を持っているの
でできるだろうと思います。その方向で検討します。

○宮下座長
　よろしくお願いします。それから、レーザードップラー皮膚灌流圧測定、これは従来
から重松委員にお願いしていますので引き続きよろしくお願いします。レーザー血流画
像化装置については、私のほうで担当します。神経伝導速度については木村委員、ＭＲ
Ｉについては髙山委員、検査全般評価、もちろん診察、検査全般について樋端委員、本
間委員、梁井委員に、引き続きご協力、ご支援をよろしくお願いします。

○職業病認定対策室長補佐
　ランク付けのお話はデータそのもので、２番目の症度分類のＳの部分については、逆
にご診察をいただいた委員に、再判定したものを同じように送っていただければ、プロ
フィールと組み合わせることは事務局で可能です。それは、それぞれ検査、診察を担当
している委員の方々にお願いすることでよろしいですか。

○宮下座長
　そうですね。

○職業病認定対策室長補佐
　ストックホルムスケールは、たしか最初から付けていただいているはずですので、そ
れはデータとしてありますので、Ｓの部分の判定だけいただきたいのでよろしくお願い
します。その段階で2.5というのがあったらそのまま書いておいていただいて、ご議論
いただくまでは2.5でもいいかと思いますので、それを統一で、これを２にする３にす
ると、そこはどちらでもかまいません。

○宮下座長
　いま各委員にデータの整理、症度区分による判定等の作業を電子メールですから前日
でもかまいませんが。

○職業病認定対策室長補佐
　事務局で組み合わせる作業もありますし、もう少し前にいただくことはできますか。

○宮下座長
　１週間前くらいですか。

○職業病認定対策室長補佐
　できればお願いします。ただ、それ以前に私どもがという部分もありますが、ただ並
行して作業はしておいていただければと思います。

○宮下座長
　そうしましたら、次回の検討会が３月25日ですので、18日金曜日ぐらいを目処に、ご
案内等はまたメールで差し上げるかと思いますが、一応それまでを目処に整理を進めて
いただくということでお願いします。

○職業病認定対策室長補佐
　それほど縦軸は時間がかからないと思いますが、できれば美唄労災病院の分も一緒に
いただいて、それと一緒にお送りしておけば、たぶん60名弱のデータが全部揃った形で
できると思いますので、できれば２月中にそういった作業をして、すでに40名の点検作
業を委員の方々がやっているとお聞きしていますので、それと美唄労災病院の分の追
加、少し時間を置いて岩見沢労災病院分を追加でという形でできるだけ早く。25日に
は、もしかすると岩見沢労災病院分が間に合わないかという気がしますが、そこはなる
べく早くします。

○本間委員
　事務局にお送りする患者、ボランティアの方のプロフィールは、この用紙をそのまま
お送りすればいいのですか。

○職業病認定対策室長補佐
　ええ、そのまま生データをいただければ、全部点検いたします。ですから、いま正直
言って実証検査結果について、実証検査をしていただいた機関に、特別なとりまとめや
集計は基本的には必要ない状態にしてあります。検査結果は生のデータのままでいただ
ければ、記録用紙もそのままいただければ事務局のほうで整理をしております。

○宮下座長
　いろいろとご議論をいただきましたので、少しまとめたいと思います。実証検査につ
いて、徳島健生病院、岩見沢労災病院、美唄労災病院における実施状況、それから被検
者の方々についてご報告いただき、またご議論いただきました。問題となるようなプロ
フィール等につきましては、ただいまご議論いただきましたように、１症例ずつそれら
を加味してどのように取り扱うかについて次回の検討会でご議論いただくことにしたい
と思います。
　各検査の検査成績、それから患者の症状との関連、これについてどのような基本的な
方針で行うかという案を示してこれから膨らませていただくのですが、基本的にはこの
ような方法で示した案に沿って行うことでよろしいですね。従来からお願いしている各
担当を確認させていただき、次回は整理できるところまでですが、各症例についてのプ
ロフィール、各検査結果、検査の条件、これを１列に整理し、各症例についての取扱い
を次回に検討いただきます。それで、次回に検査の方針に沿ってのもう少し具体的なこ
とについても、基本的なご議論をいただくように準備させていただきたいと思いますの
で、またご意見を私なり事務局のほうにお寄せいただきたいと考えています。
　以上、本日の議題についてはほぼ終了したかと思いますが、委員の方々から今日の全
体を通じまして、何かご意見ございますでしょうか。なければ事務局のほうからお願い
します。

○職業病認定対策室長補佐
　いくつか事務局の宿題をいただきましたが、次回の日程については３月25日にすでに
ご予定をいただき、急遽少し時間延長、前倒しとなりましたが、おおよそいまのご議論
を確認しますと、14時から１時間程度とりまとめの方向についての基本的な議論を行い
ます。次々回以降のスケジュールの問題もありますので、分析にかかっていただくまで
の大きな流れは公開で、それから個別症例のいわゆる再評価、点検作業は非公開で２時
間程度行うというようなスケジュールで設定させていただければと思います。事務局の
ほうから皆様にお送りする前提のものは、できるだけ既存の検査が終わっているものに
ついては２月末、若しくは３月までにはメール等でお送りします。岩見沢労災病院分に
ついては終了次第できるだけ早急にお送りさせていただきます。
　以上をもちまして、本日の検討会は終了します。どうもありがとうございました。

　　　　　　　　　　　　　　【照会先】
　　　　　　　　　　　　　　　労働基準局労災補償部補償課職業病認定対策室
　　　　　　　　　　　　　　　職業病認定業務第二係
　　　　　　　　　　　　　　　　ＴＥＬ０３－５２５３－１１１１（内線５５７１）