05/02/02 第7回厚生科学審議会議事録                    第7回                  厚生科学審議会                    議事録              厚生労働省大臣官房厚生科学課                第7回厚生科学審議会                   議事次第 ○日時   平成17年2月2日(水) 17:00〜18:00 ○場所   厚生労働省 省議室(中央合同庁舎第5号館 9階) ○出席委員 伊賀委員 石井委員 今井委員 井村委員 垣添委員       岸 委員 坂上委員 坂谷委員 坂本委員 新道委員       水田委員 田中委員 千野委員 寺岡委員 永井委員 長谷川委員       久道委員 深山委員 増田委員 松本委員 南 委員 矢崎委員       (事務局)       松谷技術総括審議官 上田厚生科学課長 高山研究企画官 ○議事  1.会長選出及び会長代理の指名  2.健康危機管理部会の設置について  3.厚生科学審議会に設置された分科会及び部会の活動状況について  4.その他 ○配布資料  1.厚生科学審議会委員名簿  2.健康危機管理部会の設置について(案)  3.厚生科学審議会に設置された分科会及び部会の活動状況について ○参考資料  1.厚生科学審議会関係規程    (1)厚生労働省設置法    (2)厚生科学審議会令    (3)厚生科学審議会運営規程  2−1.動物由来感染症に対する対策の強化について(意見)  2−2.新型インフルエンザ対策報告書  3.医学研究等における個人情報の取扱いの在り方等について ○高山研究企画官  会議の開催に当たりまして、あらかじめ傍聴の皆様にお知らせします。傍聴に当って はすでにお配りの注意事項をお守りいただくようお願いします。 ○上田厚生科学課長  定刻になりましたので、ただいまから、第7回厚生科学審議会を開催いたします。 私、厚生労働省大臣官房厚生科学課長の上田でございます。会長選出までの間、議事進 行役を務めさせていただきます。宜しくお願いいたします。また、委員の皆様にはご多 忙の折、お集まりいただき御礼を申し上げます。まず始めに、委員のご紹介をさせてい ただきます。お名前を50音順に、資料1の名簿に沿って読み上げさせていただきます。  社団法人日本薬剤師会副会長の伊賀立二委員です。社団法人日本歯科医師会常任理事 の石井みどり委員です。井原哲夫委員はご欠席です。株式会社ル・ベルソー代表取締役 社長の今井通子委員です。財団法人日本薬剤師研修センター理事長の井村伸正委員で す。国立がんセンター総長の垣添忠生委員です。加藤尚武委員、金澤一郎委員はご欠席 です。北海道大学大学院医学研究科教授の岸玲子委員です。倉田毅委員、黒川清委員は ご欠席です。明治大学理工学部教授の坂上恭助委員です。独立行政法人国立病院機構近 畿中央胸部疾患センター院長の坂谷光則委員です。財団法人福岡市健康づくり財団理事 長の坂本雅子委員です。青森県立保健大学長の新道幸惠委員です。九州大学病院長の水 田ナ代委員です。高橋元彰委員、竹中登一委員はご欠席です。独立行政法人国立健康栄 養研究所理事長の田中平三委員です。慶應義塾大学医学部名誉教授の千野直一委員で す。社団法人日本医師会副会長の寺岡暉委員です。東京大学大学院医学系研究科循環器 内科教授の永井良三委員です。早稲田大学政治経済学部教授の長谷川眞理子委員です。 宮城県病院事業管理者の久道茂委員です。東京都立豊島病院感染症科医長の深山牧子委 員です。眞柄泰基委員はご欠席です。日本生活協同組合連合会理事の増田レア委員で す。一橋大学大学院法学研究科教授の松本恒雄委員です。讀賣新聞社編集局解説部次長 の南砂委員です。独立行政法人国立病院機構理事長の矢崎義雄委員です。以上30名の方 々にお願いをいたしました。  次に、厚生労働省側の技術総括審議官の松谷有希雄が事務局を代表して一言ご挨拶を 申し上げます。 ○松谷技術総括審議官  第7回厚生科学審議会の冒頭に当たり事務局からご挨拶を申し上げます。委員の先生 方には大変お忙しい中、快く委員にご就任いただき、誠にありがとうございます。厚く 御礼申し上げます。進展する先端科学技術が保健医療の分野に、次々に導入され、応用 されるわけですが、これは疾病の克服、あるいは患者さんの苦痛の軽減につながること が期待されているからです。その半面、安全性の問題、あるいは人間の尊厳、人権の尊 重という観点からの課題も多々あり、倫理的、法的、社会的観点を含め、幅広い観点か らの検討が重要だと事務局としても考えております。  ご存じのことと思いますが、現在政府では科学技術創造立国の構築を国の最優先課題 の1つとして掲げており、国際競争力のある研究成果の創出を目指して、ライフサイエ ンスなどの重点分野における改革を推進しております。特に厚生労働省においては、本 年4月から「健康フロンティア戦略」として、生涯にわたり元気で活動的に生活でき る、明るく活力ある社会の構築に向けて、働き盛りの方、女性、高齢者、国民各層を柱 に、それぞれについて重要性の高い生活習慣病対策の推進、あるいは介護予防の推進な どに係る施策を進めていこうとしているところです。  また当省においては、難病の対策、生活習慣病の対策、生活環境、水道対策、感染症 の対策、健康危機管理など諸問題の解決に向け、全力で取り組んでおり、この審議会に おかれては科学技術、あるいは公衆衛生に関する重要事項のご審議をお願いし、いま申 し上げたようなさまざまな分野の課題に先生方の知見をいただきたいと考えておりま す。先生方におかれましては、専門的かつ大局的な見地から是非貴重なご意見を賜るよ うお願い申し上げます。大変簡単ですが、冒頭に当たり事務局からのご挨拶といたしま す。よろしくお願い申し上げます。 ○上田厚生科学課長  次に資料の確認をいたします。議事次第に本日の議題が4点掲げてあります。資料1 〜3、参考資料1、参考資料2−1、参考資料2−2、参考資料3となっています。確 認いただき不足等がありましたらご連絡いただきたいと思います。  まず参考資料1に厚生労働省設置法があり、その中に当審議会である厚生科学審議会 の役割が書かれております。第8条に「厚生科学審議会は、次に掲げる事務をつかさど る」とあり、詳細はお帰りになってからでもお読みいただければと思います。次に厚生 科学審議会令があり、第4条に「審議会に会長を置き、委員の互選により選任する」と いうことになっています。どなたかを推薦するなり、お諮りしたいと思います。 ○千野委員  この審議会の前期に会長を務めてくださいました久道委員が、いままでの経緯等非常 に精通していらっしゃるので、今期も是非会長をお引き受けいただければと思い、推薦 いたします。よろしくお願いします。 ○上田厚生科学課長  千野委員から久道委員に引き続き会長をお願いしてはどうかとのご発言がありまし た。いかがでしょうか。                   (了承) ○上田厚生科学課長  ありがとうございます。ご異議ないようですので、久道委員に本審議会の会長をお願 いしたいと思います。それでは以降の議事運営については久道会長にお願いします。 ○久道会長  ただいま会長という大役を仰せつかりました久道です。委員の皆様のご協力によりこ の会を円滑に運営していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  最初に、審議会令第4条3項に「会長に事故があるときは、あらかじめその指名する 委員が、その職務を代理する」とされております。この会長代理については私から矢崎 義雄委員を指名し、お願いをしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。                   (了承) ○久道会長  次に厚生科学審議会に設置されている7つの部会への委員、臨時委員及び専門委員の 所属は、厚生科学審議会令第6条2項で「部会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員 は会長が指名する」となっています。したがって、できるだけ早くそれぞれの部会に所 属する委員、臨時委員及び専門委員を指名させていただきたいと思いますので、ご了承 をお願いします。  次の議題は、本審議会に新たな部会を設置したい旨、事務局より提案されておりま す。審議に当たり、まず事務局よりその趣旨、目的等について説明をお願いします。 ○上田厚生科学課長  資料2、健康危機管理部会の設置について(案)に基づき説明いたします。お諮りし たいのは、ここにある「健康危機管理部会」というものを本審議会の中に設置すること です。この健康危機管理部会の設置は概要にあるように、昨今公衆衛生上の非常に大き な問題として、健康危機管理ということが言われております。テロを含む国民の生命、 安全を脅かす事態である健康危機管理の発生時に、緊急の対応について知見を得ること を目的として、健康危機管理部会を設置したいと考えております。  この審議会内における健康危機管理部会の所掌は、原因の明らかでない公衆衛生上重 大な危害が生じ、又は生じるおそれがある緊急の事態への対処に関することとする。但 し他の分科会、部会の所掌に属するものは除くということです。例えば感染症分科会な どでの所掌のものは除かれるということです。原因が明らかでない、原因が非常に複合 的であるなどに対しての公衆衛生上の重大な危害云々のときに、この部会で審議をする という役目を負っていただきたいと考えております。  組織としては、厚生科学審議会の下に設置し、場合によってはNBCテロなどの専門 的な個別分野に関しては、部会の下にさらに専門委員会を設けることも併せて考えてお ります。この運営の事務局は私どもの大臣官房厚生科学課が当たりたいと考えていま す。  委員の構成は、感染症、食品、水、医薬品の専門家に加え、テロ対策なども視野に入 れ、核・放射性物質、生物剤、化学剤、救急医療、災害医療、地域保健、防災学などの 専門家によって構成したいと考えております。その他必要に応じてオブザーバーを加え ます。  部会の活動は、健康危機管理発生時には必要に応じ部会を開催し、対応方針等につい て議論をする。また定期的に年1−2回の定例部会を開催し、健康危機管理に関わる事 項について議論をする。  このような事務局の案を考えています。現在の厚生科学審議会に1つの部会として、 新たに設置していただくことをお諮りします。よろしくお願い申し上げます。 ○久道会長  事務局から新しい部会の設置について提案、説明がありました。何かご質問、ご意見 はございますか。それでは事務局より提案された新しい部会、「健康危機管理部会」の 設置を了承するということでよろしいでしょうか。                  (異議なし) ○久道会長  どうもありがとうございました。新しい部会の設置について了承することにします。 なお部会に所属する委員については先ほどのご説明に重複しますが、厚生科学審議会令 第6条2項に基づき、私から指名いたしますので、ご了承いただきます。続いて現在厚 生科学審議会に設置されている分科会及び部会の活動状況について、前回の昨年4月14 日の総会以降に開催された分科会、部会について報告していただきたいと思います。事 務局からお願いします。 ○上田厚生科学課長  ただいまの資料2でご覧いただいたように、厚生科学審議会の中には感染症分科会、 生活衛生適正化分科会をはじめ、多くの部会、分科会があります。それぞれの部会、分 科会の活動状況については、所管する担当課よりこれから報告させます。 ○結核感染症課  資料3をご覧ください。感染症分科会の所掌事務としては厚生科学審議会令により設 置されたもので、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する重要事項、検疫 法及び感染症法の規定により、審議会の権限に属させられた事項を処理することです。 主な活動状況です。平成13年5月以降現在まで計20回開催されています。平成16年度は 感染症法の改正に基づき、新たに創設された動物の輸入届出制度の細部の事項、獣医師 の届出対象として4類感染症が追加されたことを踏まえ、犬のエキノコックス症、鳥類 のウエストナイル熱等の獣医師の届出対象への追加を検討するなど、感染源動物の発生 動向調査体制の整備について審議を行っていただきました。昨年6月に動物由来感染症 に対する対策の強化について、意見を取りまとめていただきました。本日配付の参考資 料2−1がその意見の内容です。  2番目の感染症部会は、平成13年10月以降現在まで6回開催されています。平成16年 度は、新型インフルエンザ対策(参考資料2−2)として、新型インフルエンザ対策に 関する検討小委員会を感染症部会の下に置き、インフルエンザの予防接種体制の整備、 迅速キットや新たな薬の開発・普及、そういうものを踏まえた新たな新型インフルエン ザ対策を取りまとめました。昨年12月には新型インフルエンザ対策の充実、感染症発生 動向調査の充実・強化を図るために、「感染症の予防の総合的な推進を図るための基本 的な指針」及び「インフルエンザに関する特定感染症予防指針」の改正について審議を 行っていただきました。  結核部会は、平成13年7月以降現在まで10回開催されました。平成16年度は本年4月 から施行される改正後の結核予防法に基づき、結核の予防の総合的な推進を図るための 基本的な指針の策定について審議いただき、昨年10月18日に告示されました。平成14年 3月に結核部会でまとめられた結核対策の包括的見直しに関する提言を踏まえ、結核医 療に関する検討小委員会を設置し、これまで2回開催され、今後の結核病床のあり方な どについて審議いただきました。以上です。 ○久道会長  ありがとうございます。質疑応答は全部の部会の説明が終わってからにしたいと思い ますので、次に生活衛生適正化分科会、お願いします。 ○生活衛生課  資料3頁、生活衛生適正化分科会について報告します。厚生科学審議会令第5条で所 掌事務は、生活衛生関係営業に関する重要事項を調査審議すること。また生活衛生関係 営業の運営の適正化及び振興に関する法律の規定により、審議会の権限に属させられた 事項を処理することとなっています。平成16年度の活動状況は、平成16年10月13日に第 7回を開催し、めん類飲食店営業に関する標準営業約款及び一般飲食店営業に関する標 準営業約款の認可についての審議と飲食店(めん類)、旅館業、浴場業の振興指針の改 正の審議を行いました。  (1)の標準営業約款は、消費者保護の観点から、提供する役務の内容や施設、設備 の表示の適正化等を図ることにより、利用者や消費者が営業者からサービスや商品を購 入する際の選択の利便を図ろうとするものです。(2)の生活衛生関係営業の振興指針 については、各業種ごとに5年間の期限を設けて改正しているものです。  4頁、平成16年11月8日に第8回を開催し、第7回に引き続き飲食店(めん類)、旅 館業、浴場業の振興指針の改正の審議を行いました。以上です。 ○久道会長  科学技術部会どうぞ。 ○高山研究企画官  厚生科学課です。資料5頁からの厚生科学技術部会について報告します。所掌事務 は、疾病の予防及び治療に関する研究その他科学技術に関する重要事項を調査審議する ことです。科学技術部会の主な活動状況は、平成13年2月以降22回開催され、科学技術 の進展を踏まえ、厚生労働省の科学研究開発の総括的事項や各種指針の策定及び評価方 法等の検討を行っていただいています。平成16年度は厚生労働科学研究費補助金の成果 や研究事業の評価を実施し、研究費の概算要求等に反映させております。この一環とし て、新規公募に関する審議、研究のあり方についての審議・提言、あるいは研究開発機 関が実施した機関評価及びその対処方針などについての審議をいただいています。  この部会の下に、いくつかの委員会があります。(2)遺伝子治療臨床研究作業委員 会は、実施施設から申請があった遺伝子治療臨床研究実施計画に関して、主として科学 的・倫理的事項について論点整理を行い、平成16年度は九州大学医学部附属病院からの 申請などについて審議中です。一方、平成16年2月に新しくできた遺伝子組換え生物等 の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律に沿い、遺伝子治療臨床研究が 生物多様性影響の観点から問題がないかどうか、委員会において評価を行っています。  (3)については後ほど疾病対策課より申し上げます。  (4)臨床研究の指針に関する専門委員会については、平成15年7月に指針を出し、 現在休止中です。  (5)医学研究における個人情報の取扱いの在り方に関する専門委員会です。参考資 料3のように個人情報保護法ができ、これに基づき各種ガイドラインづくりが行われて います。医学研究分野においては従来より倫理指針を設け、適正な配慮をして研究を実 施しておりますが、さらに今年4月に個人情報保護法が施行されますので、この観点か ら各種指針について見直しを行うため、平成16年7月から12月まで短い間ですが10回開 催しました。また、個別法の必要性等も含めて検討し、参考資料3にある意見書を取り まとめていただきました。この指針については文部科学省、経済産業省等共同で出して いるものもありますので、その場合には合同で委員会を開催させていただきました。こ の意見書を踏まえて、ヒトゲノム・遺伝子解析研究など医学研究に関する4指針につい て改正を行い、昨年12月28日に告示し、今年4月より施行予定です。  6番目として、今後の中長期的な厚生労働科学研究の在り方に関する専門委員会があ ります。ここでは、今後の厚生労働科学研究はどうすべきかについて議論いただいてい るところです。総合科学技術会議において、現在第3期科学技術基本計画の策定に向け て審議を行っております。平成16年11月以降3回開催し、本年3月末を目途に中間報告 書を取りまとめるべく検討しています。以上です。 ○久道会長  次に疾病対策部会についてです。 ○疾病対策課  まず資料5頁、科学技術部会の(3)ヒト幹細胞を用いた臨床研究の在り方に関する 専門委員会についてです。これは現在までに21回開催しており、ヒト幹細胞を用いた臨 床研究が適正に実施されるために、研究者及び研究機関が守るべき事項、特に安全性・ 手続面・倫理面等の側面から議論いただいています。  資料7頁、疾病対策部会の説明です。難病、アレルギー等の疾病対策、臓器移植に関 することを所掌としております。(2)〜(6)までの5つの委員会があります。前回 以降の動きとしては(2)臓器移植委員会が昨年12月までに19回開催され、臓器提供意 思表示カードの取扱い等臓器移植に関する議題について検討しました。(4)クロイツ フェルト・ヤコブ病等委員会は、昨年9月までに6回開催し、患者の発生状況の確認と 報告等を行っています。(6)造血幹細胞移植委員会は昨年12月までに25回開催し、現 在の造血幹細胞移植の状況の検証及び評価を行うとともに、今後の対策のあり方につい て検討を行っています。以上です。 ○久道会長  次は地域保健健康増進栄養部会、お願いします。 ○生活習慣病対策室長  8頁、地域保健健康増進栄養部会の所掌事務は、1つ目に地域保健、2つ目に健康の 増進、栄養改善、生活習慣病対策を調査審議していただくことです。主な活動状況は、 昨年10月以降ほぼ月1回のペースで、当面の重要課題である生活習慣病対策の推進等に 向けた検討を重点的に行っております。具体的には一次予防については、「健康日本21 」の中間評価、2つ目に二次予防については今般の介護保険制度の改革及びそれに連動 する老健事業の見直しに関する議論、さらには来年度に予定されている医療保険制度改 革の議論もにらみながら、健診及び事後指導のあり方を中心とする二次予防体制。3つ 目に、こうした健康づくりを支える推進体制として、この度の三位一体の改革などを踏 まえ、国、都道府県、市町村、医療保険者等が健康づくり、健康増進に果たしていただ くべき責務や役割、さらには国民健康・栄養調査の充実・強化等について検討を進めて いくこととしています。10〜12月と資料にあるような形で開催しており、この2月及び 3月にもそれぞれ議論を行います。その後、一次予防、二次予防、推進体制について一 通りの議論をいただき、論点を提示していただけるものと思っております。以上です。 ○久道会長  次は医薬品販売制度改正検討部会、お願いします。 ○医薬食品局総務課長  資料3の9頁、医薬品販売制度改正検討部会の状況について報告します。本部会は医 薬品販売のあり方全般の見直しを審議するため、平成16年4月14日に設置され、同年5 月14日に第1回部会を開催した後、昨年12月22日までに8回開催しました。本部会にお いては、昨年7月の第4回部会において、「医薬品販売制度改正に関する論点の整理」 を行うとともに、医薬品販売における薬剤師等の情報提供のあり方、医薬品のリスクの 程度の評価について審議を行っています。昨年10月以降、諸外国の医薬品販売制度等に ついての調査及び事業者へのアンケート調査を実施しております。また昨年10月には本 部会の下に、医薬品のリスクの程度の評価と情報提供の内容等に関する専門委員会を設 置して、部会で取りまとめた論点のうち、医薬品のリスクの程度の評価と情報提供の内 容等に関し、専門委員の参画を得て調査を行っております。専門委員会は本年1月まで に5回開催し、医薬品のリスクを評価するためのワークシートの作成を行ったほか、現 在これに基づいた評価方法について検討しています。本部会の今後の予定として、医薬 品の販売制度の見直しについて、本年秋ごろまでに必要な制度改正について意見を取り まとめていただくことにしております。以上です。 ○久道会長  事務局から分科会及び部会の活動報告をしていただきました。何かこれらの分科会、 部会の活動状況について質問、ご意見をいただきたいと思いますがいかがでしょうか。 水田委員いかがですか。 ○水田委員  初めて参加させていただき、非常にいろいろなことをなさっていると感慨深く聞かせ ていただきました。これからまた勉強させていただきたいと思います。1つお聞きした いのですが、参考資料3はもうオープンでよろしいのでしょうか。4月からの個人情報 保護法施行に向けて、大学でも委員会を設けていろいろ検討しておりますが、分からな い点も多く悩んでおりますので、この資料をオープンにしてよければ、参考になると思 いますが・・・。 ○上田厚生科学課長  参考資料3というのは、医学研究等における個人情報のことでしょうか。 ○水田委員  はい。 ○上田厚生科学課長  4月1日から個人情報保護法が施行になります。それに併せて28日に告示をしており ますので、この指針がこれから使われるべきものだとご理解いただきたいと思います。 これについては参考資料3の形になっていますが私どものホームページからダウンロー ドが出来るようにもなっております。さらにもう少しわかりやすくQ&Aを作らなけれ ばいけないということで、現在その作業も行っており、出来るだけ4月1日までにQ& Aも併せてと思っております。是非ホームページもご参照いただきたいと思います。 ○水田委員  ありがとうございます。 ○上田厚生科学課長  なお正確に申し上げると、この告示そのものの施行は4月1日です。ですから適用は 4月1日からということです。この指針で行うのは間違いないので、できるだけこれに 従って4月1日までも行っていただければと思います。 ○水田委員  はい、わかりました。どうもありがとうございます。 ○久道会長  ほかにございますか。 ○増田委員  5頁の科学技術部会の(2)に、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多 様性の確保に関する法律とありますが、よく調べてきていなかったのでお伺いします。 遺伝子組換え食物のときには、作物と食品の境目がどこなのかをよく考えているのです が、遺伝子組換え生物「等」となったときの生物の範囲はどこを指しているのでしょう か。 ○上田厚生科学課長  事務局からお答えさせます。 ○高山研究企画官  生物の関係については、1つはこの法律の第2条に定義があり、「生物とは一の細胞 (細胞群を構成しているものを除く)。又は細胞群であって核酸を移転し又は複製する 能力を有するものであって、主務省令でそれぞれの省が定めるもの、ウイルス及びウイ ロイドをいう」となっております。先ほど増田委員の質問の食品のところはいま事務局 でお答えできないのですが、ここで書かせていただくのは、遺伝子治療臨床研究を行う 場合に、遺伝子を導入するという操作が入ります。その導入する遺伝子を乗せる単体、 それについて生物等に該当するので、生物多様性について影響がないかどうかをここで ご議論いただいています。 ○久道会長  よろしいですか。 ○増田委員  はい。 ○久道会長  ほかにございませんか。岸委員は何かございませんか。 ○岸委員  いろいろご説明いただきましたが、生殖医療に関することは、特別何もなかったとい うことで報告がないのでしょうか。初めてですので、変なことをお聞きしているかもし れません。 ○久道会長  松谷技術総括審議官どうぞ。 ○松谷技術総括審議官  資料2の2頁に当審議会の構成があり、その中に生殖補助医療部会があるにもかかわ らず、今回の報告になかったというご質問だと思います。前回の開催から本日の第7回 の間に開かれた部会についての報告でしたので、この間にこの部会が開かれていないと いうことです。生殖補助医療部会については、その前に相当に稠密な議論が行われ、報 告が出されました。前回の当審議会で報告をし、その後の審議は休止しているというこ とです。 ○岸委員  ありがとうございました。 ○久道会長  ほかにございませんでしょうか。よろしいでしょうか。それでは予定した議事は終了 しました。事務局からは何かございますか。 ○高山研究企画官  特にこれ以上ございません。 ○久道会長  それでは本日の厚生科学審議会はこれで閉会とさせていただきます。どうもありがと うございました。                                     −了− 問合わせ先 厚生労働省大臣官房厚生科学課    担当 鹿沼(内線3804)    電話 (代表)03-5253-1111       (直通)03-3595-2171